JPH06106487A - ロボット等直線走行機体の直線走行機構 - Google Patents

ロボット等直線走行機体の直線走行機構

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JPH06106487A
JPH06106487A JP26001992A JP26001992A JPH06106487A JP H06106487 A JPH06106487 A JP H06106487A JP 26001992 A JP26001992 A JP 26001992A JP 26001992 A JP26001992 A JP 26001992A JP H06106487 A JPH06106487 A JP H06106487A
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pinion
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traveling
linear
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JP26001992A
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Akira Nihei
亮 二瓶
Akihiro Terada
彰弘 寺田
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Fanuc Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、ロボット等の直線走行機体を直線
走行させる機構が具備したラック歯要素と2つの主副ピ
ニオンとの間のバックラッシュを除去する機構を提供す
るものである。 【構成】 本発明は、直線走路(16,16)に沿って
設けられた静止ラック歯(20)の2位置に噛合した
主、副の両ピニオン要素(24a,24b)をベルト・
プーリ機構の無端歯付きベルト(30)結合し、主ピニ
オン要素(24a)を駆動モータ(ML)で回転駆動
し、同無端歯付きベルト(30)の片側のベルト面にベ
ルト張力設定手段(32,34)で所定量の張力を予め
付与し、該ベルト(30)を介して主副ピニオン要素
(24a,24b)を相互に近寄り向きに押圧し、以て
バックラッシュを除去するようにしたロボット等直線走
行機体の直線走行機構を構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、直線走行機体、特に、
所定の直線案内路に沿って左右に所望の位置に向けて走
行移動し、当該所望の位置で所定の作業等を遂行する直
線走行ロボットを直線案内路に沿って設けた静止ラック
歯と、同ラック歯に噛合する主副2つのピニオン要素と
を有したラック・ピニオン歯車機構を備えた直線走行機
構における改良に関する。
【0002】
【従来の技術】産業用ロボットにおいて、直線走行ロボ
ットが用いられる場合があり、例えば直線路に沿う複数
のワークステーション位置でロボット機体の先端に装着
された工具や作業具等のエンドエフェクタにより所定の
作業をワークに施す直線走行型ロボットがある。このよ
うな直線走行型ロボットを直線路に沿って走行させる走
行機構は、直線路に沿ってラック歯を固定し、このラッ
ク歯に噛合するピニオンを直線走行ロボットの機体のベ
ース部に保持させ、このピニオンを同ベース部上に搭載
した駆動モータで回転駆動することにより、ピニオンと
ラックとの噛合を介してロボット機体を直線路に沿う左
右両方向へ走行移動させ、停止させる構成が取られてい
る。
【0003】ここで、従来の直線走行機構においては、
ピニオンと、このピニオンの軸に結合したサーボモータ
から成る駆動モータとを1つの駆動ユニットの構造に形
成してロボットのベース部上の一点に枢着し、この駆動
ユニットのピニオンとラック歯との噛合部にバネ手段に
よるばね押圧力を作用させてバックラッシュを除去し、
ガタのない直線走行を遂行させる方式、又は、直線路に
沿って固定される直線ラック歯要素とピニオンとをはす
歯要素又はやま歯要素で形成することによりバックラッ
シュを除去し、ガタのない直線走行機構を形成する等の
構成がとられていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、直線走行
型ロボットの上記前者の直線走行機構においては、駆動
ユニット全体を直線路に沿って張設した直線ラック歯に
押圧、噛合させる構成をとるため、バネ手段からなる押
圧手段や駆動ユニット自体が大掛かりになり、また、ラ
ック歯とピニオンとの噛合部におけるバックラッシュ量
の大小に応じて駆動ユニット自体の位置が変動し、故
に、バネ手段からなる押圧手段のばね押圧力を不安定に
なる結果、直線走行の安定性が欠如する。
【0005】他方、上記後者の直線走行機構において
も、直線路に沿って固定される長尺のラック歯要素の精
密加工は極めて困難であり、ラック歯のピッチ線が真の
直線から変位していると、はす歯やねじれ歯噛み合い機
構を用いても十分にはバックラッシュ除去が不可能であ
ると言う問題点がある。
【0006】ここで、本出願人に係る特開昭63−23
064号公報や特願平1−48474号は、回転駆動機
構に内蔵された歯車機構のバックラッシュ除去手段とし
て大歯車要素に、2つのピニオン要素を噛合させ、1つ
の駆動源から回転駆動力を夫々のピニオン要素にベルト
・プーリ機構を介して供給するようにした構成を開示し
ている。
【0007】依って、本発明の主たる目的は、直線ラッ
ク歯要素と、同直線ラック歯要素に噛合する2つのピニ
オン要素とを具備し、かつ、ラック歯とピニオン要素と
の噛合部における確実なバックラッシュ除去を左右走行
移動の間に遂行し得るバックラッシュ手段を備えた直線
走行型ロボット等直線走行体の直線走行機構を提供せん
とするものである。本発明の他の目的は、可及的にコン
パク化が可能なバックラッシュ除去手段を備えた直線走
行機構を提供せんとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の発明目
的に鑑み、直線走路に沿って設けられた静止ラック歯の
2位置に噛合した主、副の両ピニオン要素と、該両ピニ
オン要素間を結合して主ピニオンと副ピニオンとを同期
回転させるベルト・プーリ機構と、該主副両ピニオン要
素を保持すると共に該主ピニオン要素を回転駆動する駆
動モータを搭載して前記直線走行路に沿って直線走行す
る走行台座部とを備えたロボット等直線走行機体の直線
走行機構において、前記ベルト・プーリ機構は、前記主
副ピニオン要素の夫々の軸に同軸に取着した1対のプー
リと、該プーリに掛け渡した無端歯付きベルトとを備
え、また、前記ベルト・プーリ機構の前記無端歯付きベ
ルトの片側のベルト面に当接され、該片側のベルトに所
定量の張力を予め付与し、前記無端歯付きベルトの両側
に作用する張力の差に従って該ベルトを介して前記2位
置で噛合する主副ピニオン要素を相互に近寄り向きに押
圧するベルト張力設定手段を設け、以てバックラッシュ
を除去するようにしたロボット等直線走行機体の直線走
行機構を提供するものである。
【0009】なお、本発明は、上述のベルト張力設定手
段は、前記無端歯付きベルトの片側のベルト面に弾性押
圧力を付与するバネ手段を具備した構成のロボット等直
線走行機体の直線走行機構とすることが可能である。以
下、本発明を添付図面に示す実施例に基づいて、更に、
詳細に説明する。
【0010】
【実施例】図1は、本発明の一実施例に係るロボット等
直線走行機体の直線走行機構における構成を示す機構
図、図2は、図1に示した直線走行機構のバックラッシ
ュ除去手段の作用を説明する部分平面図、図3は、図
1、図2に示す直線走行機構が直線路に沿う一方向へ走
行機体を走行させる過程における同走行機構の作用を説
明する平面図、図4は、図3とは反対の方向へ走行させ
る過程における同直線走行機構の作用を説明する平面
図、図5は、図1に示した直線走行機構の変形例を示し
た部分斜視図、図6は、本発明の他の実施例に係るロボ
ット等直線走行機体の直線走行機構のバックラッシュ除
去手段の作用を説明する部分平面図、図7は、図6に示
す直線走行機構が直線路に沿う一方向へ走行機体を走行
させる過程における同走行機構の作用を説明する平面
図、図8は、図7とは反対の方向へ走行させる過程にお
ける同直線走行機構の作用を説明する平面図、図9は、
本発明に係る直線走行機構を備えた直線走行型ロボット
の全体的構成を示した立体図である。
【0011】図1において、直線走行型ロボット等直線
走行機体10を搭載したベース12は、板状機台14上
に敷設され、直線路を形成する直線案内軸受16、16
に係合した走行脚18、18を備えて左右方向に走行移
動自在に形成されている。
【0012】他方、板状機台14上には上記直線路に沿
って静止ラック歯要素20が固定されている。すなわ
ち、このラック歯要素20は、一側面にラック歯22が
刻設されており、上記直線路と平行に固定されている。
このラック歯要素20のラック歯22には2つのピニオ
ン要素24a、24bが噛合されており、両ピニオン要
素24a、24bはラック歯22の異なる2位置に噛合
せしめられている。これらの2つのピニオン要素24
a、24bは、上記ベース12に対して回転可能に支承
された軸26a、26bを介して当該ベース12に保持
され、一方のピニオン要素24aは主ピニオンを成し、
ピニオン要素24bは副ピニオン要素を成している。主
ピニオン要素24aの軸26b上には歯付きプーリ28
aが取着されており、かつ、サーボモータから成る駆動
モータMLに結合されることにより、同モータMLから
回転駆動力を得る構成を有している。
【0013】他方の副ピニオン要素24bの軸26b上
にも同様に歯付きプーリ28bが取着されており、か
つ、この歯付きプーリ28bと主ピニオン要素24a側
の歯付きプーリ28aとの間には周知の無端歯付きベル
ト30が掛け渡されており、依って、ベルト30、プー
リ28a、28bから成るベルト・プーリ機構により、
主ピニオン要素24aと副ピニオン要素24bとが相互
に結合され、主ピニオン24a、軸26aの回転が副ピ
ニオン24b、軸26b側へ伝達される構成となってい
る。
【0014】更に、上記ベルト・プーリ機構のベルト3
0の片側のベルトを弓状に変形させるように1つのプー
リ要素32(テンションプーリ)が同片側ベルトの面に
押圧され、同片側ベルトに張力を設定、付与する構成が
設けられている。この張力の設定、付与手段を形成して
いるプーリ要素32は、図1には明示されていないが、
ベルト30の片側の面に対する設定張力を調節可能に、
例えば、ベース12の面に形成された溝孔中でベルト面
に対して垂直な方向に変位、調節が可能に設けられてい
る。
【0015】ここで、図2を参照すると、上記のプーリ
要素32が、ベルト・プーリ機構の歯付きベルト30の
片側(図2では仮にベルト部分30aと図示し、反対側
のベルト部分を30bと示す)に初期設定で押圧される
ことにより、同歯付きベルト30においては、片側のベ
ルト部分30aには大きな初期張力が付与され、同ベル
ト部分30aとは反対側のベルト部分30bに掛けられ
た掛け渡し張力との間に所定量の張力差が存在してい
る。従って、この張力差は、プーリ32とベルト部分3
0aとの接触点に両側から指向する力として付与される
ため、歯付きプーリ28a、28bには図2に矢印T
1,T2で示すトルクとして作用する。この結果、これ
らの2つの歯付きプーリ28a、28bから軸26a、
26bを介して主、副ピニオン要素24a、24bにも
上記のトルクT1,T2が作用し、両ピニオン要素24
a、24bは互いにラック歯を挟んで近寄り方向に引き
寄せられるので、ラック歯要素20のラック歯22との
間に有るバックラッシュが除去された噛合状態となる。
【0016】更に、図3を参照すると、図2に示す初期
張力の設定下で主ピニオン24aに駆動モータMLによ
る駆動が行われると、同主ピニオン24aとラック歯2
2との噛合点P1で作用する駆動力により、ベース12
は矢印Aで示す方向の走行力が作用し、かつ、このと
き、歯付きベース30を介して副ピニオン要素24bは
ラック歯22にバックラッシュ除去状態で噛合しながら
も、点P2で示す伝動点でラック歯22に対する噛合か
ら解離しているので、同副ピニオン要素24bはラック
歯22との間のバックラッシュを除去する作用に主とし
て寄与し、以て、ベース12の矢印Aで示す方向の走行
をバックラッシュの無い安定走行状態に維持する作用を
行っている。故に、ベース12及び同ベース12上に搭
載された走行機体10は、直線案内軸受16に沿って駆
動モータMLの駆動に応じた高精度の走行移動を遂行す
る。
【0017】又、図4に示すように、駆動モータMLの
駆動による主ピニオン24aの回転方向が図3の場合と
は逆方向の場合には、主副ピニオン要素24a、24b
がラック歯要素20のラック歯22に初期張力の設定、
付与によりバックラッシュ除去状態の噛合いを行ってい
る点では同様であるが、そのために、主ピニオン要素2
4aの駆動歯面は点P3で示す噛合点がラック歯22か
ら解離状態にある。そして、歯付きベルト30を介して
伝動されたモータの駆動により、副ピニオン要素24b
の駆動歯面が点P4でラック歯22との間に駆動力を作
用させ、ベース12および直線走行機体10を矢印B方
向へ走行移動させる。
【0018】上述の説明から明らかなように、本実施例
は、プーリ要素32から成るテンションプーリを張力設
定、付与手段としてベルト・プーリ機構の歯付きベース
30に張力を予め初期設定し、ラック歯要素20のラッ
ク歯22と2つのピニオン要素24a、24bとの噛合
部におけるバックラッシュを除去する構成としたことに
より、直線走行機構を保持したベース12及び当該ベー
ス12に搭載された直線走行型ロボット等直線走行機体
10は、ラック歯要素20のラック歯22と噛合した2
つの主副ピニオン要素24a、24bの何れか一方のピ
ニオン要素が走行方向に対応して直線駆動作用を遂行
し、それに応じてベース12が直線案内軸受16、16
に沿って左右に高精度の直線走行移動を行う。
【0019】従って、2つのピニオン要素24a、24
bが走行方向の切替りに応じて交互に駆動作用を受け持
つことになる。故に、駆動作用に伴う各ピニオン要素2
4aまたは24bの夫々の歯に掛かる曲げ応力を考察す
ると、常に、ピニオン各歯には片側の曲げ応力のみが作
用することになる。従って、各歯が両側に繰り返し曲げ
応力を受けて作動する酷使状態は回避することができ、
ピニオン要素24a、24bの耐久性の増強を図ること
が可能となるのである。
【0020】なお、ベルト・プーリ機構のベルト30に
予め張力を設定、付与する場合に、張力設定手段を形成
するプーリ要素32が押圧される歯付きベルト30のベ
ルト部分を上述の実施例とは、反対側のベルト部分にプ
ーリ要素32を押圧する構成としても良く、図5は、そ
のような変形例を示したものである。
【0021】図6〜図8は、本発明の他の実施例に係る
ロボット等直線走行体の直線走行機構を示している。図
6は、前実施例の図2と同様に、直線走行機構における
ベルト・プーリ機構のベルトに予め、張力設定手段で初
期のベルト張力を設定した状態を示した図である。同図
6から明らかなように、本実施例では、バネ34による
弾性力を回転ローラないしプーリ要素32を介して歯付
きベルト30の片側に付与、設定する構成を備えてい
る。つまり、本例と前実施例との違いは、ベルト張力の
設定手段を弾性力付与手段によって構成した点である。
このように、バネ34による弾性力付与手段を構成した
ことにより、ベルト30に作用する張力はバネの変位に
応じて可変となる。
【0022】ここで、図7を参照すると、同図7は、前
述の実施例における図3の状態と同様に、主ピニオン要
素24aを駆動モータMLによって回転駆動することに
よって同ピニオン要素24aの駆動歯面は点Q1におい
て駆動作用を遂行し、ベース12を矢印A方向に走行す
る。そして、このとき、副ピニオン要素24bの各歯
は、ベルト・プーリ機構のベルト30における片側のベ
ルト部分30aにプーリ要素32を介してバネ34によ
り付与される初期張力によるバックラッシュ除去作用を
受けて点Q2においてラック歯要素20のラック歯22
に噛合しているが、直接、駆動作用には寄与することは
ない。つまり、この場合には、主ピニオン要素24aだ
けが、ベース12及び該ベース12に搭載されたロボッ
ト等直線走行機体10を矢印A方向へ直線走行させる駆
動作用を遂行し、バネ3から成る張力設定、付与手段に
よるバックラッシュ除去作用により、ベース12は直線
案内軸受16(図1参照)における摩擦抵抗を克服して
常に高精度の直線走行を遂行可能にしているのである。
この結果、ベース12及びロボット等直線走行機体10
を高精度で所望の位置に位置決め停止させることも可能
となる。
【0023】他方、駆動モータMLの駆動による主ピニ
オン要素24aの回転方向が図7の場合とは逆のの場合
には、バネ34から成るベルト張力設定、付与手段は、
変位可能であることから、主ピニオン要素24aに回転
駆動力が作用して時点で図8に示すように歯付きベルト
30のベルト部分30から遠去かる方向へ微少量の変位
を行う。つまり、ベルト部分30aに付与、設定される
張力は初期張力より低下する。この結果、主ピニオン要
素24aはラック歯要素20のラック歯22と相変わら
ず噛合状態を維持し、駆動点Q3,Q4で直線駆動作用
を遂行し、ベース12及びロボット等直線走行機体10
を矢印B方向に走行させる。
【0024】一方、このとき、副ピニオン要素24b
は、歯付きベルト30のベルト部分30aと30bとの
間の張力差でバックラッシュが除去された状態でラック
歯要素20のラック歯22と噛合している。然しなが
ら、この場合には、前述した実施例の図4の場合と異な
り、副ピニオン要素24bはベルト・プーリ機構により
伝動されたモータ駆動力によって駆動作用を行うことは
なく、単に、バックラッシュ除去作用を行ってベース1
2等の直線走行時に、直線案内軸受16(図1参照)の
摩擦抵抗を受けて走行量に誤差が発生するのを阻止する
バックラッシュ除去機能だけを遂行しているのである。
【0025】上述の説明から明らかなように、本実施例
の直線走行機構においては、主ピニオン要素24aだけ
で左右両走行方向の駆動作用が遂行され、副ピニオン要
素24bは、バネ34から成る張力設定、付与手段によ
って片側ベルト部分30aに張力を付与されたベルト・
プーリ機構の歯付きベルト30を介してバックラッシュ
除去作用だけを遂行するのである。この結果、ベルト・
プーリ機構の歯付きベルト30は駆動力を主ピニオン要
素24a側から副ピニオン要素24b側へ伝達する機能
より、むしろ、副ピニオン24bによるバックラッシュ
除去機能を生起させるために用いられていることが理解
できる。つまり、歯付きベルト30は、ロボット等直線
走行機体10の直線走行に伴う摩擦抵抗(主として図1
に図示した直線案内軸受16と脚18との間で作用す
る)を克服するためのバックラッシュ除去機能を助勢す
るだけのベルト強度を保有していれば良く、故に、許容
されるベルト強度の範囲で可及的にベルト・プーリ機構
の規模をコンパクト化することも可能となるのである。
【0026】なお、図9は、上述した本発明による直線
走行機構を備えた直線走行型ロボットの例を図示してお
り、ベース12上にロボットベース41、旋回胴42、
第1アーム43、第2アーム44、ロボット手首45、
エンドエフェクタ46等を備えた多関節型直線走行ロボ
ット40が搭載されている。そして、駆動モータMLを
備えた直線走行機構により、直線路47、47に沿って
直線移動可能に設けられている。
【0027】
【発明の効果】上述した本発明の実施例の記載を介して
理解できるように、本発明によれば、直線走路に沿って
設けられた静止ラック歯の2位置に噛合した主、副の両
ピニオン要素と、該両ピニオン要素間を結合して主ピニ
オン要素から副ピニオン要素へ回転力を伝達するベルト
・プーリ機構と、該主副両ピニオン要素を保持すると共
に該主ピニオン要素を回転駆動する駆動モータを搭載し
て上記直線走行路に沿って直線走行する走行台座部とを
備えたロボット等直線走行機体の直線走行機構におい
て、上記ベルト・プーリ機構は、主副ピニオン要素の夫
々の軸に同軸に取着した1対のプーリと、同プーリに掛
け渡した無端歯付きベルトとを備え、また、ベルト・プ
ーリ機構の無端歯付きベルトの片側のベルト面に当接し
て、該片側のベルトに所定量の張力を予め付与し、無端
歯付きベルトの両側に作用する張力の差に従って該ベル
トを介して上記2位置で噛合する主副ピニオン要素を相
互に近寄り向きに押圧するベルト張力設定手段を設け、
以てバックラッシュを除去するようにしたロボット等直
線走行機体の直線走行機構を構成したので、バックラッ
シュ除去に伴い直線路に沿う直線走行を高精度化するこ
とが可能となり、また、上記ベルト張力設定手段を、無
端歯付きベルトの片側のベルト面に弾性押圧力を付与す
るバネ手段で構成すれば、ベルト・プーリ機構をバック
ラッシュ除去用にのみ機能させることが可能であり、故
に、コンパクトなベルト・プーリ機構を搭載したコンパ
クトな直線走行機構を得ることも可能となるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るロボット等直線走行機
体の直線走行機構における構成を示す機構図である。
【図2】図1に示した直線走行機構のバックラッシュ除
去手段の作用を説明する部分平面図である。
【図3】図1、図2に示す直線走行機構が直線路に沿う
一方向へ走行機体を走行させる過程における同走行機構
の作用を説明する平面図である。
【図4】図4は、図3とは反対の方向へ走行させる過程
における同直線走行機構の作用を説明する平面図であ
る。
【図5】図1に示した直線走行機構の変形例を示した部
分斜視図である。
【図6】本発明の他の実施例に係るロボット等直線走行
機体の直線走行機構のバックラッシュ除去手段の作用を
説明する部分平面図である。
【図7】図6に示す直線走行機構が直線路に沿う一方向
へ走行機体を走行させる過程における同走行機構の作用
を説明する平面図である。
【図8】図7とは反対の方向へ走行させる過程における
同直線走行機構の作用を説明する平面図である。
【図9】本発明に係る直線走行機構を備えた直線走行型
ロボットの全体的構成を示した立体図である。
【符号の説明】
10…ロボット等直線走行機体 12…ベース 14…機台 16…直線案内軸受 18…脚 20…ラック歯要素 22…ラック歯 24a…主ピニオン要素 24b…副ピニオン要素 28a…歯付きプーリ 28b…歯付きプーリ 30…歯付きベルト 32…プーリ要素 34…バネ ML…駆動モータ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直線走路に沿って設けられた静止ラック
    歯の2位置に噛合した主、副の両ピニオン要素と、該両
    ピニオン要素間を結合して主ピニオン要素と副ピニオン
    要素とを略同期回転させるベルト・プーリ機構と、該主
    副両ピニオン要素を保持すると共に該主ピニオン要素を
    回転駆動する駆動モータを搭載して前記直線走行路に沿
    って直線走行する走行台座部とを備えたロボット等直線
    走行機体の直線走行機構において、 前記ベルト・プーリ機構は、前記主副ピニオン要素の夫
    々の軸に同軸に取着した1対のプーリと、該プーリに掛
    け渡した無端歯付きベルトとを備え、 また、前記ベルト・プーリ機構の前記無端歯付きベルト
    の片側のベルト面に当接され、該片側のベルトに所定量
    の張力を予め付与し、前記無端歯付きベルトの両側に作
    用する張力の差に従って該ベルトを介して前記2位置で
    噛合する主副ピニオン要素を相互に近寄り向きに押圧す
    るベルト張力設定手段を設け、以てバックラッシュを除
    去するようにしたことを特徴とするロボット等直線走行
    機体の直線走行機構。
  2. 【請求項2】 前記ベルト張力設定手段は、前記無端歯
    付きベルトの片側のベルト面に弾性押圧力を付与するバ
    ネ手段を具備した請求項1に記載のロボット等直線走行
    機体の直線走行機構。
JP26001992A 1992-09-29 1992-09-29 ロボット等直線走行機体の直線走行機構 Pending JPH06106487A (ja)

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