JPH061061Y2 - 液体噴出容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、香水等液体化粧料を噴出するノック式の液体
噴出容器に関するものである。

「従来の技術」 この種容器において、ノズル部等に被嵌するキャップは
容器体口部等へ螺合或いはスナップ式などにより着脱自
在に装着されていた。

「考案が解決しようとする問題点」 ところが、上記従来の容器にあっては、キャップの着脱
操作に加えて取り外したキャップの保管にも留意しなけ
ればならず、使用が面倒であった。

そこで、本考案はキャップの着脱操作が不要で使用に便
利な液体噴出容器を提供することを目的とする。

「問題点を解決するための手段」 上記目的を達成するために、本考案に係る液体噴出容器
は、上下両端面開口の外筒４を有すると共に、該外筒の
下端面を、外筒の下部外面に板ばね５を介して付設させ
た断面略Ｌ字状の蓋板６で閉塞させたカバー部材１と、
上記外筒内へ倒立状態でかつ昇降自在に収納された液体
収納容器体11内から、該容器体下端に位置する口部を通
って押込み開弁式のステム13を下方へ付勢させてかつ水
密に垂下させると共に、該ステムの下端にノズル筒14を
嵌着させた昇降部材２と、上記容器体を上方へ付勢させ
たスプリング３とからなり、上記昇降部材下部と外筒下
部との各対向面にノズル筒の下限位置を規制する係合手
段８，17を設け、上記外筒に対して容器体を上記ノズル
筒の下限位置まで押下げることで、板ばねの付勢に抗し
て蓋板６を押開けしてノズル筒下端部がカバー部材下方
へ突出し、かつ該状態から更に容器体を押下げること
で、上記ステムが容器体内へ押込みされて開弁可能に形
成させたことを特徴とする。

「作用」 例えば第１図の状態から容器体11を外筒４に対して、ノ
ズル筒14側の係合手段17が外筒側の係合手段８に係合す
るまで、押下げると、板ばね５の付勢に抗して蓋板６を
押開けしてノズル筒下端部がカバー部材１下方へ突出す
る。即ち、ノズル筒の下端開口部が開放されるのであ
る。

上記状態から更に容器体を押下げると、第３図に示すよ
うに、ステム13が容器体内へ押込みされて開弁し、容器
体内液体がステム及びノズル筒を通って噴出する。

上記容器体の押下げを解放すると、スプリング３の付勢
により昇降部材２が上昇し、ノズル筒下端部が外筒内に
没すると共に、板ばねの付勢により蓋板が外筒の下端面
を閉塞する。

「実施例」 以下添付図面に基づいて、本考案容器の一実施例を説明
する。

第１図乃至第３図において、１はカバー部材、２は昇降
部材で、３はリターンスプリングである。

カバー部材１は、上下両端面開口の外筒４を有すると共
に、該外筒４の下端面を、外筒４の下部外面に板ばね５
を介して付設させた断面略Ｌ字状の蓋板６で閉塞させて
なるものである。

図示例では、上記外筒４の下端面を前上りの傾斜面に形
成すると共に、該下端面から下部前面に亘って蓋板６嵌
合用の浅溝７を穿設している。また、外筒４の下端内縁
に係合手段としての内向きフランジ状部８を付設してい
る。更に、外筒４の上部内面に案内溝９を縦設すると共
に、外筒４の上端内縁に押え筒10を嵌着している。

昇降部材２は、上記外筒４内へ倒立状態でかつ昇降自在
に収納された液体収納容器体11内から、容器体11下端に
位置する口部12を通って押込み開弁式のステム13を下方
へ付勢させてかつ水密に垂下させると共に、該ステム13
の下端にノズル筒14を嵌着させてなるものである。上記
容器体11はエアゾール容器でも良いし、ポンプ機構を有
したものでも良い。

図示例では、上記容器体11の上端面に押ボタン15を連接
して、該押ボタン15の下半部を上記押え筒10内へ上下方
向への摺動が自在に嵌合している。上記押ボタン15下端
の前後両部には板止め用のひさし状部16,16を付設し
て、そのうちの前方ひさし状部16を上記案内溝９内へ嵌
合している。また、上記ノズル筒14の下端面を半球面状
に形成すると共に、上部外面に係合手段としての鍔部17
を周設している。

リターンスプリング３は、上記容器体11の肩部と外筒４
の内向きフランジ状部８との間に介装されて容器体11を
上方へ付勢させている。

そして、本考案容器では、上記外筒４に対して容器体11
を上記ノズル筒14の下限位置まで（即ち、鍔部17下面が
内向きフランジ状部８上面に係合するまで）押下げるこ
とで、板ばね５の付勢に抗して蓋体６を押開けしてノズ
ル筒14下端部がカバー部材１下方へ突出し、かつ該状態
から更に容器体11を押下げることで、上記ステム13が容
器体内へ押込みされて開弁可能に形成させている。

上記実施例にて、各部はリターンスプリング３等を除き
適宜合成樹脂材で成形製作される。

「考案の効果」 以上説明したように本考案によれば、容器体の外筒に対
する昇降動作に応じて外筒に連結した蓋板が自動的に開
閉するように構成したので、蓋板のみの開閉操作が不要
となると共に開蓋時に蓋板の保管に留意しなくて済み、
使用上頗る便利である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案容器の一実施例を示す縦断面図、第２図
はその底面図、第３図は作用状態の縦断面図である。 １…カバー部材、 ２…昇降部材、 ３…スプリング

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】上下両端面開口の外筒４を有すると共に、
   該外筒の下端面を、外筒の下部外面に板ばね５を介して
   付設させた断面略Ｌ字状の蓋板６で閉塞させたカバー部
   材１と、上記外筒内へ倒立状態でかつ昇降自在に収納さ
   れた液体収納容器体11内から、該容器体下端に位置する
   口部を通って押込み開弁式のステム13を下方へ付勢させ
   てかつ水密に垂下させると共に、該ステムの下端にノズ
   ル筒14を嵌着させた昇降部材２と、上記容器体を上方へ
   付勢させたスプリング３とからなり、上記昇降部材下部
   と外筒下部との各対向面にノズル筒の下限位置を規制す
   る係合手段８，17を設け、上記外筒に対して容器体を上
   記ノズル筒の下限位置まで押下げることで、板ばねの付
   勢に抗して蓋板６を押開けしてノズル筒下端部がカバー
   部材下方へ突出し、かつ該状態から更に容器体を押下げ
   ることで、上記ステムが容器体内へ押込みされて開弁可
   能に形成させたことを特徴とする液体噴出容器。