JPH06104862B2 - 焼付け硬化性及び常温非時効性に優れた加工用冷延鋼板の製造方法 - Google Patents

焼付け硬化性及び常温非時効性に優れた加工用冷延鋼板の製造方法

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JPH06104862B2
JPH06104862B2 JP1052151A JP5215189A JPH06104862B2 JP H06104862 B2 JPH06104862 B2 JP H06104862B2 JP 1052151 A JP1052151 A JP 1052151A JP 5215189 A JP5215189 A JP 5215189A JP H06104862 B2 JPH06104862 B2 JP H06104862B2
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岡田  進
佐藤  進
俊之 加藤
英夫 阿部
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川崎製鉄株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、自動車用外板などのごとく優れた深絞り性
をそなえるとともに加工後を終えた成品について高い塑
性変形抵抗が求められる、冷延鋼材の製造方法に関し、
特に高い焼付け硬化性(BH性)及び常温保存における耐
時効性を兼ね備えた加工用冷延鋼板の製造方法に関する
ものである。
(従来の技術) 外板に用いるプレス成形品においては、物理的力による
外傷は大適であり、このような製品の製造業者はできれ
ば外傷の生じにくい鋼板の使用を望むものである。
衝突によるへこみ傷のつきにくさは耐デント性と呼ばれ
ているが、このような特性は一般に鋼板の降伏応力を上
げることによって得ることができる。
しかし一方加工に際しては加工時に要するエネルギー及
び形状の正確さの観点から、低降伏応力化が望まれてい
る。
このように相反する要求を解決する鋼板として、通常10
0〜200℃程度の高温保持を含む塗装処理を、加工後に施
すと降伏応力が上昇するBH(Bake Hardening)鋼板があ
る。この鋼板は通常固溶C又は固溶N、特に固溶Cを鋼
中に存在させることにより、塗装焼付け中の高温で固溶
C等が、加工で生じた可動転位に拡散して可動転位のモ
ビリティを低下させることを利用して硬化させるもので
ある。
上記の硬化機構の問題点は、加工前に既に一部の転位が
固溶成分により固定されることから、加工に際して降伏
点伸びによるストレッチャーストレインと呼ばれる波状
の表面欠陥を生じることである。現在では、焼鈍後の調
質圧延と呼ばれる形状矯正のための極軽圧下冷間圧延を
利用して、可動転位を固溶成分から引き離しかつ表面に
歪集中部を生ぜしめ固溶C等をトラップして可動転位へ
の拡散を防ぐことにより、このような不都合の防止を図
っている。
この手段は短期的には有効であるが、時効硬化現象の進
行自体を完全に抑えるものではなく、特にBH量が下降伏
点で3kgf/mm以上の高BH鋼板の場合に顕著であるが、
加工前でも長期間の室温保存又は表面処理ライン等にお
ける最高550℃程度の高温処理などで再び固溶C等が容
易に可動転位に拡散してしまう。したがってこれらの鋼
板の使用条件は限られたものになってしまうのが現状で
ある。
これに対し本出願人らは既に特公昭61−12008号公報な
どで全く新しい方式の高BH−非時効型鋼板を提案してい
る。
すなわち、Nb,Bを共同添加させた極低炭素鋼板をAc
態点以上のα相−γ相共存温度域まで加熱し急冷する
と、アシキュラ−フェライト+フェライトの2相組織と
なる。この組織は固溶Cを含み高いBH性を有するが、歪
の大きい、言い換えれば転移の密集したアシキュラ−フ
ェライトにほとんどの固溶Cがトラップされているた
め、焼鈍後も降伏点伸びをほとんど有しない。
しかしながら本発明者らの知見によれば、かかる鋼板と
ても常温における長期の時効を受けると降伏点伸びを生
じてしまうという欠点があった。
また上掲特公昭61−12008号公報などに示された鋼板
は、r値、伸び値などの加工性においても優れたもので
あったが、焼鈍温度の上昇とともにこれらの加工特性が
急激に劣化するため、事実上最適焼鈍温度がAc変態点
直上の10℃程度に限定され、安定した材質を工場生産で
得るのが困難であった。
(発明が解決しようとする課題) この発明の目的とするところは、自動車用外板用などの
冷延鋼板の製造において、加工性に優れかつ高い焼付け
硬化性(BH性)を有しながら、加工前の常温長期間保存
並びに加工を含まない再結晶温度以下の昇温などに対す
る耐時効性(この明細書で常温耐時効性という)を兼ね
備えた加工用冷延鋼板の安定した製造方法を提案するこ
とである。
(課題を解決するための手段) この発明は、C:0.01wt%(以下単に%で示す)以下、S
i:0.1%以下、Mn:0.2〜2.0%、Nb:0.005〜0.1%、B:0.0
005〜0.01%、Al:0.5%以下及びN:0.02%以下を含有
し、かつ B−(11/14N−11/27 Al)≧0.0005(%) …(1) を満足し、残部はFe及び不可避的不純物からなる組成の
鋼を素材として熱間圧延を行い、熱延仕上温度をAr
態点〜900℃の範囲とし、この熱間圧延で得られた熱延
板に冷間圧延を施し、この冷間圧延に引き続きAc変態
点〜Ac変態点+90℃の温度域まで加熱して少なくとも
Ar変態点+100℃〜Ar変態点−100℃の温度範囲は冷
却速度7℃/s以上で冷却する熱処理を行った後、圧下率
0.2〜5%の調質圧延を施すことを特徴とする焼付け硬
化性及び常温非時効性に優れた加工用冷延鋼板の製造方
法(第1発明)、及び C:0.01%以下、Si:0.1%以下、Mn:0.2〜2.0%、Nb:0.00
5〜0.1%、B:0.0005〜0.01%、P:0.03〜0.15%、Al:0.5
%以下及びN:0.02%以下を含有し、かつ B−(11/14N−11/27 Al)≧0.0005(%) …(1) を満足し、残部はFe及び不可避的不純物からなる組成の
鋼を素材として熱間圧延を行い、熱延仕上温度をAr
態点〜900℃の範囲とし、この熱間圧延で得られた熱延
板に冷間圧延を施し、この冷間圧延に引き続きAc変態
点〜Ac変態点+90℃の温度域まで加熱して少なくとも
Ar変態点+100℃〜Ar変態点−100℃の温度範囲は冷
却速度7℃/s以上で冷却する熱処理を行った後、圧下率
0.2〜5%の調質圧延を施すことを特徴とする焼付け硬
化性及び常温非時効性に優れた加工用冷延鋼板の製造方
法(第2発明)、及び C:0.0005〜0.01%、Si:0.1%以下、Mn:0.2〜2.0%、Ti:
0.005〜0.05%、Nb:0.005〜0.1%、B:0.0005〜0.01%、
Al:0.5%以下S:0.05%以下及びN:0.02%以下を含有し、
かつ B−(11/14N−11/27 Al−11/48Ti)≧0.0005(%) …
(1)′ C−(12/48Ti−12/32S−12/14N)≧0.0005(%) …
(2) を満足し、残部はFe及び不可避的不純物からなる組成の
鋼を素材として熱間圧延を行い、熱延仕上温度をAr
態点〜900℃の範囲とし、この熱間圧延で得られた熱延
板に冷間圧延を施し、この冷間圧延に引き続きAc変態
点〜Ac変態点+90℃の温度域まで加熱して少なくとも
Ar変態点+100℃〜Ar変態点−100℃の温度範囲は冷
却速度7℃/s以上で冷却する熱処理を行った後、圧下率
0.2〜5%の調質圧延を施すことを特徴とする焼付け硬
化性及び常温非時効性に優れた加工用冷延鋼板の製造方
法(第3発明)及び、 C:0.0005〜0.01%、Si:0.1%以下、Mn:0.2〜2.0%、Ti:
0.005〜0.05%、Nb:0.005〜0.1%、B:0.0005〜0.01%、
P:0.03〜0.15%、Al:0.5%以下、S:0.05%以下及びN:0.
02%以下を含有し、かつ B−(11/14N−11/27Al−11/48Ti)≧0.0005(%) …
(1)′ C−(12/48Ti−12/32S−12/14N)≧0.0005(%) …
(2) を満足し、残部はFe及び不可避的不純物からなる組成の
鋼を素材として熱間圧延を行い、熱延仕上温度をAr
態点〜900℃の範囲とし、この熱間圧延で得られた熱延
板に冷間圧延を施し、この冷間圧延に引き続きAc変態
点〜Ac変態点+90℃の温度域まで加熱して少なくとも
Ar変態点+100℃〜Ar1変態点−100℃の温度範囲は冷
却速度7℃/s以上で冷却する熱処理を行った後、圧下率
0.2〜5%の調質圧延を施すことを特徴とする焼付け硬
化性及び常温非時効性に優れた加工用冷延鋼板の製造方
法(第4発明)である。
ここに上記の熱処理は、工業的生産に当たっては連続焼
鈍工程として行われる。
(作用) この発明において重要な点は、結晶組織の改善と調質圧
延の組み合わせにより、従来に勝る高BH性及び常温非時
効性の両立を実現した点である。
この効果について以下の実験結果により示す。
鋼A(重量%(以下同様)でC:0.0029%、Si:0.01%、M
n:0.55%、Nb:0.010%、B:0.0015%、P:0.024%、Al:0.
056%、S:0.008%、N:0.0031%)及び鋼B(C:0.0040
%、Si:0.01%、Mn:0.22%、Nb:0.020%、P:0.045%、A
l:0.050%、S:0.012%、N:0.0027%)の2種の成分にな
る鋼をそれぞれ連続鋳造−熱間圧延−冷間圧延−連続焼
鈍の工程を経て板厚0.8mmの冷延鋼板とした。
鋼Aはこの発明の成分範囲の鋼であり、スラブ加熱温度
は1200℃、Ar変態点830℃に対して熱延終了温度は860
℃、熱延板板厚は3.5mm、熱延板巻取り温度は550℃、ま
たAc変態点910℃に対して焼鈍温度は940℃、Ar変態
点820℃に対して920℃から720℃までの平均冷却速度は2
5℃/sであった。
一方鋼Bは従来型のBH鋼板において高BH性となるように
製造条件及び成分を選んだもので、スラブ加熱温度は12
00℃、Ar変態点840℃に対して熱延終了温度900℃、熱
延板板厚3.5mm、熱延板巻取り温度700℃、またAc変態
点900℃に対して焼鈍温度は860℃、焼鈍温度(830℃)
から600℃までの平均冷却速度は25℃/sであった。
次いでA鋼板、B鋼板共に調質圧延(スキンパス)を0
(無し)〜1.5%施した。
これらの鋼板につきBH性を調べたところ調質圧延の有無
にかかわらずA鋼のBH量は5.5kgf/mm、B鋼のBH量は
3.5kgf/mmであった。なおBH量については第4図に示
すごとく公称歪2%予歪時の公称応力と、予歪後170℃
×20分の時効処理を施した後の下降伏点応力(公称)の
差をとった。
第1図にこれらの鋼板の時効性に及ぼす調質圧延の効果
を示す。
同図から明らかなようにアシキュラ−フェライト+フェ
ライトの2相組織となったA鋼の、0.2%以上調質圧延
材は30℃、6ヶ月相当の時効処理を施してもほとんど降
伏点伸びを生じず、0.5%以上の調質圧延材に至っては
時効処理を施しても全く降伏点伸びを生じない。しかし
従来の製法である調質圧延なしでは、時効処理で降伏点
伸びを有するようになる。一方フェライト単相の従来型
高BH鋼板Bは、調質圧延の有無にかかわらず、常温時効
性を示し降伏点伸びが生じてしまう。
A,B両鋼について調質圧延なし、及び1%調質圧延(ス
キンパス)の各2種類の鋼板を用意し、100℃時効処理
による時効性、すなわち降伏点伸びの発生状況を調べ
た。これらの結果を第2図に示す。
同図から明らかなようにA鋼調質圧延材は30℃、6ヶ月
相当の時効処理を施しても降伏点伸びを生じない。しか
し調質圧延なしでは焼鈍直後こそ降伏点伸びはないもの
の、時間とともに降伏点伸びを生じるようになることが
わかる。一方B鋼は、調質圧延なしではもとから降伏点
伸びが高く外板向け加工用鋼板としては使い物にならな
い。また調質圧延を施して降伏点伸びを一時的に抑えて
も、すぐに時効してしまうことがわかる。
このようにこの発明の方法による鋼板は、高いBH性を有
しながら常温非時効性に優れている。この理由は次のよ
うに推定される。
前述のようにNb,Bを共同添加した極低炭素鋼板は、Ac
変態点以上のα相−γ相共存温度域まで加熱し急冷する
とアシキュラーフェライト+フェライトの2相組織とな
る。この組織は固溶Cを含み高いBH性を有するが、歪の
大きい、言い換えれば転位の密集したアシキュラーフェ
ライトにほとんどの固溶Cがトラップされているため、
焼鈍後も降伏点伸びをほとんど有しない。
このような鋼板には調質圧延による降伏点伸び防止は不
要であると思われていたが、発明者らはこのような組織
であっても固溶Cが軟質であったフェライト相中の可動
転位にも時間とともに拡散し、やがては降伏点伸びを生
じることを防ぎ得ないこと、そしてこのような組織にな
る鋼板に限り予想外にも調質圧延が時効性の顕著な抑止
効果を付与することをつきとめたのである。アシキュラ
ーフェライト+フェライトの2相組織への調質圧延は、
表面に歪を導入するだけでなく、アシキュラーフェライ
ト粒内部又はアシキュラーフェライトとフェライトとの
粒界に付加的な歪集中を生じさせて、軟質なフェライト
相中の可動転位への固溶Cの拡散を事実上問題に成らな
い程度に抑制し、加工により多量の転位が新たにフェラ
イト相中に導入されない限り時効しなくしているものと
考えられる。
この発明においてもう1つの重要な点は、Ac変態点を
はるかに超える温度の焼鈍においてもr値、伸び値など
の加工特性が劣化しない製造条件の知見である。これに
は熱延仕上温度が顕著な改善効果を有することが明らか
になった。以下に、その効果を実験事実に沿って説明す
る。
C:0.0025%、Si:0.01%、Mn:0.51%、Nb:0.010%、B:0.
0015%、P:0.012%、Al:0.060%、S:0.008%、N:0.0027
%の鋼を研究室で真空鋳造−熱間圧延−冷間圧延−連続
焼鈍(熱サイクルシミュレート)の工程を経て板厚0.8m
mの冷延鋼板とした。ここで工程条件は、スラブ加熱温
度は1250℃とし、熱延終了温度は800〜910℃の間で変化
させた。なお熱延仕上温度は910℃とし、熱延鋼板の空
冷過程の測定によりAr変態点(空冷曲線の平坦部)は
約850℃であった。熱延板板厚は3.5mm、熱延板巻取り温
度は500℃相当である。また焼鈍温度はAc変態点910℃
に対して約860℃〜1010℃程度まで変化させ(均熱5
秒)、またAr変態点(熱膨張測定による)810℃に対
して910℃から710℃までの平均冷却速度は20℃/sであっ
た。
焼鈍直後、調質圧延なしでの機械的性質を測定した。な
お機械的性質の測定は、JIS 5号試験片を用い、BHの測
定は第1図の場合と同様の方法をとった。
焼付け硬化性(BH性)は、4.0〜5.5kgf/mm、降伏強度
(TS)は18〜20kgf/mm、破断強度(TS)は、32〜33kg
f/mmであった。
焼鈍直後、調質圧延なしでのr値、伸び及び降伏点伸び
特性を第3図に示す。
第3図からわかるように、910℃熱延仕上材はAc変態
点直上では優れた加工性を示すが、焼鈍温度が上がるに
つれて急速に加工性が劣化した。これは従来の常識どお
りであったが、この発明のごとく、熱延仕上温度を840
℃とAr変態点直上に近い値まで下げると、焼鈍温度が
上がってもほとんど加工性は劣化せず良好である。更に
熱延仕上温度を下げてAr変態点より下の800℃とする
と、伸び値は高温熱延仕上材より劣化しないものの、r
値が極端に低い。
なおいずれの熱延条件においても焼鈍温度がAc変態点
以下では降伏点伸びが大きく、加工時にストレッチャー
ストレインが顕著に現れるので加工には向かない。また
950℃程度以上の高温焼鈍ではいったん消えた降伏点伸
びがわずかながら再び現れるが、これは後述の調質圧延
により抑えることができる。
さて第3図より明らかな如く、この発明による鋼板は従
来より広い温度範囲で良好な材質を安定して保つ。この
理由については明確ではないが、以下の如く推察され
る。
Ac変態点以上の高温で焼鈍した鋼板が高いr値及び伸
び特性を示す機構はもともと明らかでないが、高温焼鈍
中にもα相が一部残留していて、この残留α相の分布及
び集合組織がこのような効果を及ぼしているものと考え
られる。ここで焼鈍温度が通常Ac変態点を10℃程度以
上超えると残留α相の量は著しく減少し、このため加工
性は劣化するものと思われる。一方Ar変態点直上で熱
延仕上げされた熱延板は、微細な結晶粒径を有する。こ
のためこの発明では、残留α相の量が減少しても粒径が
微細なために結晶粒の個数としては高温でもかなり残留
していて、冷却時のα相成長核としての機能がさして低
下しないために加工性を保つのではないかと考えられ
る。
無論このような機構による加工性の保持には限界温度が
あるはずであり、事実第3図においても1000℃を超える
焼鈍温度ではAr変態点直上で熱延仕上げした鋼板にお
いても加工性の劣化がみられる。すなわち残留α相がほ
とんど消失したためと考えられるが、この現象はこの発
明の成分系ではほぼAc変態点+90℃を超えると現れ
る。
以下各成分組成範囲の限定理由を述べる。
C:Cは、BH性を付与するうえで重要な成分であるが、0.0
1%を超えるとこの発明の方法をもってしても常温非時
効性の維持は困難になる。また、C量は低いほど材質に
有利であり、0.01%を超えると良好な加工性が得られな
くなる。したがってC量は0.01%以下とする。なお、高
いBH性を得るためにはC量は0.0005%以上あることが望
ましく、特に後述のように強力な炭化物形成成分である
Tiを添加する第3及び第4発明では、固溶C量が0.0005
%以上は必須である。
Si:Siは、鋼板強度増のために若干の添加を妨げるもの
ではないが、0.1%より多く存在すると、鋼板の伸びお
よび絞り性を劣化させるので0.1%以下とする。
Mn:Mnは、深絞り性を劣化させずに鋼板の変態温度をさ
げることのできる成分であり、また鋼板強度を上げるの
にも有効である。Mn量が0.2%に満たないとα相−γ相
共存温度域が高くなり不経済な高温焼鈍を余儀なくされ
るのみならず、2相組織化のためには焼鈍の際に冷却速
度は50℃/s以上が必要となる。一方Mn量の2.0%を超え
る過剰な添加は、鋼板の伸び及び絞り性と強度とのバラ
ンスを劣化させるうえ、Mnは溶鋼中で吸熱反応を起こす
ために溶鋼温度の低下によって真空脱ガス処理が不可能
となる。したがってMn添加量は0.2〜2.0%の範囲とす
る。
Nb:Nbは、Bと共存することにより冷却時のγ→α変態
を低温側に下げ、アシキュラーフェライト+フェライト
2相組織化を促進させる。また集合組織においてもBの
共存下で顕著な(111)方位の集積が生じさせ、加工性
(特にr値)を上げる。これらの効果は0.005〜0.1%の
間で最も有効である。Nb量が0.005%に満たないと2相
組織化及び集合組織改善効果が不十分であり、また0.1
%を超える添加は添加効果が飽和するのみならず伸びの
著しい劣化を招き、強度−加工性バランスを低下させ
る。したがってNb添加量は0.005〜0.1%とする。
B:Bは、前述のようにNbと共存することにより冷却時の
γ→α変態を低温側に下げ、アシキュラーフェライト+
フェライトの2相組織化を促進させる。また集合組織に
おいてもNbの共存下で顕著な(111)方位の集積を生じ
させ、加工性(特にr値)を上げる。更に加工用鋼板に
必要とされる耐2次加工ぜい性の改善にもBの添加は有
効である。これらの効果は0.0005〜0.01%の間で最も有
効である。B量が0.0005%に満たないと2相組織化及び
集合組織改善効果が不十分であり、また0.01%を超える
添加は添加効果が飽和するのみならず、伸びの著しい劣
化を招き、強度−加工性バランスを低下させる。したが
ってB添加量は0.0005〜0.01%とする。
Al:この発明ではAlは、主に脱酸及びNをAlNとして固定
しBN形成によるB歩留まりの低下を防ぐことを目的とし
て添加する。Nと結合していない固溶Bを前述の理由に
より0.0005%以上確保するためにはB及びNとの関係で B−(11/14N−11/27 Al)≧0.0005(%) 更に第3発明、第4発明のTi添加の場合には、TiにもN
固定の働きがあるので、 B−(11/14N−11/27 Al−11/48Ti)≧0.0005(%) を満たす量のAl添加が必要である。一方0.5%を超えるA
l添加は表面性状に悪影響を及ぼすので0.5%以下に抑え
なければならず、好ましくは0.1%以下が良い。したが
ってAlに関しては0.5%以下、 かつ B−(11/14N−11/27 Al)≧0.0005(%)又は B−(11/14N−11/27 Al−11/48Ti)≧0.0005(%) を満たす量とする。
N:Nは、深絞り性を劣化させるうえ、Alで固定しないと
Bと結合し、Bの添加効果を大幅に低下させるのでその
量が多いほどAlの必要量が増加して不経済である。また
固溶Nは常温時効性が元々高いので、この発明では焼付
け硬化成分には用いない。したがってN量はできる限り
低めに抑えるのが望ましいが、工程の経済性から許容量
を0.02%以下とする。好ましくはN量は0.006%以下に
抑えるのがよい。
P:第2発明、第4発明では鋼板強化を目的としてPを添
加する。Pについて鋼板強化成分として0.15%以下の添
加ならばこの発明の効果を損なうものではない。一方P
の鋼板強化の効果は0.03%以上添加しないとほとんど表
れないので、Pを添加する第2発明、第4発明ではP量
を0.03〜0.15%とする必要がある。
Ti:第3発明、第4発明においては加工性の改善、B歩
留まりの向上のために若干量のTiを添加する。Tiの効果
を出すために0.005%以上の添加が必要であるが、0.05
%を超える添加は添加効果の点で不経済であるばかりで
無く、変態点の上昇による生産性のコスト増も招く。ま
たBH性の確保のためには固溶C量を0.0005%以上確保す
ることが必要であり、有効Ti(TiN,TiS形成分を除いたT
i)に関して C−(12/48Ti−12/32S−12/14N)≧0.0005(%) を満たさなければならないことになる。またN固定効果
については、前述の有効B量:0.0005%以上という条件
から B−(11/14N−11/27 Al−11/48Ti)≧0.0005(%) を満たせばいいことがわかる。したがってTiの最適添加
量は、0.005〜0.05%でかつ C−(12/48Ti−12/32S−12/14N)≧0.0005(%) および B−(11/14N−11/27 Al−11/48Ti)≧0.0005(%) を満たす量である。
なおこの発明においては鋼中一般成分としてのSについ
ては特に規定する必要がない。しかしながらSについて
加工用鋼板としてのコストに見合った範囲で低減するこ
とが望ましく、0.05%以下にすることが好ましい。また
前述のTi添加の場合には有効Ti量を考慮するうえでS添
加量は重要な意味を持つ。
次にこの発明の鋼板製造条件の限定理由を以下に述べ
る。
まず製鋼については常法に従って行えばよく、特にこの
発明ではそれらの条件の限定は必要としないが、コスト
及び品質の点で連続鋳造法を用いることが望ましい。
熱間圧延については、前述のようにAc変態点をはるか
に超える温度の焼鈍においても加工性を劣化させないた
めには熱延仕上温度の限定が有効なことから熱延仕上温
度はAr変態点直上付近とする必要がある。具体的には
Ar変態点〜900℃でこの発明の目的の一つである良好
な加工性は得られるが、高温焼鈍において安定した材質
を得ようとするならば望ましくはAr変態点〜Ar変態
点+50℃の範囲で仕上げることとする。その他の条件に
ついては特に規定するものではなく、常法に従って行え
ばよい。巻取り温度は、通常の550〜700℃程度で充分に
優れた材質が得られる。
冷間圧延についても常法に従って行えばよく、特にこの
発明ではそれらの条件の限定は必要としないが、再結晶
及びα−γ変態の迅速な進行のためには50%以上の冷延
圧下率が望ましい。
この発明において熱処理は、箱焼鈍法では2相組織化に
不十分なので、連続焼鈍法が望ましい。また2相組織化
するためには当然のことながら連続焼鈍の焼鈍温度を少
なくともAc変態点以上のα相−γ相共存温度域まで加
熱することが重要である。一方前述のようにAc変態点
+90℃を超えると残留α相の消失によると思われる加工
性劣化が機構的に避けがたいので、焼鈍温度はAc変態
点〜Ac変態点+90℃とする必要がある。なおAc変態
点直上の焼鈍では材質値の変動がやや大きく、また工場
生産につきものの成分、均熱、測定設備のばらつきなど
を考慮すると、Ac変態点+10℃以上の焼鈍温度を確保
することが望ましい。
また焼鈍後の冷却時にγ相の少なくとも一部がアシキュ
ラーフェライトとなるためには焼鈍後の冷却速度を大き
くとる必要があるが、この急冷を要するのはAr変態点
付近だけであるので、この急冷温度範囲はAr変態点+
100℃〜Ar変態点−100℃の温度域に限るものとする。
かかる温度域の冷却速度が7℃/sに満たないとγ相から
アシキュラーフェライトが生じず、したがってAr変態
点+100℃〜Ar変態点−100℃の温度域の冷却速度は7
℃/s以上とするが、この温度域の冷却速度が50℃/sを超
えるとr値、伸びとも劣化が若干目立つようになるので
Ar変態点+100℃〜Ar変態点−100℃の温度域の冷却
速度は7℃/s〜50℃/sの範囲が望ましい。
かくして得られたアシキュラ−フェライト+フェライト
2相組織鋼板に0.2〜5%の圧下率にて調質圧延を施す
ことで、この発明の目的とする焼付け硬化性及び常温非
時効性に優れた加工用冷延鋼板を得ることができる。こ
の発明の方法で製造した鋼板は本来降伏伸びはほとんど
生じないが、0.2%に満たない圧下率では常温時効を充
分抑制することができない。また、5%を超える圧下率
では調質圧延を施すと加工歪による可動転位の増加によ
ってかえって歪時効を促進する結果となる。したがって
調質圧延の圧下率は0.2〜5%の範囲とする。なお優れ
た加工性を重視するならば、〔板厚(mm)×1.5〕%を
超える圧下率は若干鋼板が硬質化するので避けることが
望ましい。すなわちこのような目的においては調質圧延
の圧下率は0.2%〜〔板厚(mm)×1.5〕%とすることが
望ましい。一方常温非時効性を重視するならば〔板厚
(mm)×0.7〕%に満たない圧下率では極長時間の常温
保持によりわずかながら時効を生じるので〔板厚(mm)
×0.7〕%以上の圧下が望ましい。すなわちこのような
目的においては調質圧延の圧下率は〔板厚(mm)×0.
7〕%〜5%とすることが望ましい。
(実施例) 実施例1 表1に示す種々の成分組成になる鋼を準備した。
これらの供試鋼スラブを連続鋳造にて製造し、1200℃に
加熱したのち粗圧延(圧下率88%)、仕上げ圧延(圧下
率88%、熱延仕上温度:表2に示す)を経て板厚3.5mm
のホットコイルとし、その後0.8mmまで冷間圧延を行っ
た。その後表2に示す条件で連続焼鈍及び調質圧延を行
った。
このようにして得られた冷延鋼板の材質調査結果を表3
に示す。なおBH量は、第4図に示すごとく下降伏点をと
った。
表3から明らかなように本発明例であるNo.1A,2,3,4,1
0,及び11は、いずれも優れた加工性を示すのみならず、
高いBH性と優れた常温非時効性を有することがわかる。
一方、成分がこの発明に適合しない比較例No.5,6,7,8,
9,12また工程条件がこの発明に適合しない比較例No.1B,
1C,1D,1E,1Fはいずれも本発明例に比してBH性又は常温
非時効性に劣る上、加工性及び強度で劣るものが多く、
この発明の方法が優れていることが明白である。
すなわち比較例No.5はNbを含有しないため、または比較
例No.6はBを含有しないために、いずれも加工性、特に
r値の劣化を招き、さらに常温時効が容易に進行してし
まう。また比較例No.9もA1が少なくB−(11/14N−11/2
7 Al)≧0.0005%を満たさないので有効な固溶B量が
確保されていないためB無添加の比較例No.6同様に加工
性及び常温非時効性の劣化が生じている。
比較例No.7は、Cを0.0150%と多量に含有しているた
め、BH性は高いものの加工性は悪く、又常温非時効性に
きわめて劣り時効前からかなりの降伏点伸びを示す。逆
に過剰添加のTiによりC−(12/48Ti−12/32S−12/14
N)≧0.0005%を満たさず固溶Cが不足している比較例N
o.12は、BH性を有しないうえ、熱延板結晶粒径が微細に
成りにくいためか加工性も劣化している。
比較例No.8は、Mnの含有量が0.12%と低いため、高温焼
鈍を要するのみならず十分な2相組織が得られず中途半
端な加工性、BH性及び常温非時効性となっている。
比較例No.1Bは、Ac変態点より低温で焼鈍しているた
めにフェライト単相組織であり、BH量、常温非時効性と
も不十分であり加工性もやや劣る。
比較例No.1Cは、焼鈍後の冷却速度が小さいため、十分
に2相組織化せず加工性、常温非時効性とも悪い。
比較例No.1Dは、調質圧延なし、また比較例No.1Eは、調
質圧延圧下率0.1%と低い。これらはいずれも常温非時
効性に劣る。
また比較例No.1Fのように熱延仕上温度がAr変態点を
下回るとr値が著しく悪い。
実施例2 実施例1の本発明法1A及び比較法1Dで製造した冷延鋼板
を焼鈍−調質圧延後、溶融亜鉛めっきラインに通板し
た。めっきラインの均熱サイクルは550℃×15秒であっ
た。
めっき後の鋼板1Aの材質はYS:18.8kgf/mm、TS:31.9kg
f/mm、伸び値49.8%、r値2.38で加工性はめっき前と
ほとんど変わらず、またBH量5.5kgf/mm、降伏伸び0.0
%と優れたBH性及び常温非時効性もそのままである。
一方鋼板1Dは、めっき後のBH5.0kgf/mm、降伏点伸び
1.2%となり、これに伴い材質もYS:21.3kgf/mm、TS:3
2.0kgf/mm、伸び値45.6%、r値1.96で加工性も若干
劣化していた。
(発明の効果) この発明によって、加工性、高BH性及び常温非時効性を
兼ね備えた冷延鋼板の工業的な安定生産が可能となり、
特に外板加工用鋼板として容易な加工と優れた強度をも
たらすこととなった。これは、従来の加工用BH鋼板が時
効性ゆえに使用できなかった条件下での用途、例えば常
に在庫を確保するために必要な長期の保存向け、長期の
船旅を要する輸出向け、500℃程度の高温をくぐらす合
金化めっきの原板向け等の適用の道を開くものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、常温非時効性に及ぼす調質圧延の効果を示し
たグラフ、 第2図は、常温時効性に関して本発明鋼と従来鋼とを比
較して示したグラフ、 第3図は、焼鈍直後、調質圧延なしでのr値、伸び及び
降伏点伸び特性を示すグラフ、 第4図は、焼付け硬化性(BH性)の測定方法を示す図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 英夫 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究本部内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】C :0.01wt%以下、 Si:0.1wt%以下、 Mn:0.2〜2.0wt%、 Nb:0.005〜0.1wt%、 B :0.0005〜0.01wt%、 Al:0.5wt%以下及び N :0.02wt%以下 を含有し、かつ B−(11/14N−11/27 Al)≧0.0005(wt%) を満足し、残部はFe及び不可避的不純物からなる組成の
    鋼を素材として 熱間圧延を行い、熱延仕上温度をAr変態点〜900℃の
    範囲とし、 この熱間圧延で得られた熱延板に冷間圧延を施し、 この冷間圧延に引き続きAc変態点〜Ac変態点+90℃
    の温度域まで加熱して少なくともAr変態点+100℃〜A
    r変態点−100℃の温度範囲は冷却速度7℃/s以上で冷
    却する熱処理を行った後、 圧下率0.2〜5%の調質圧延を施すこと を特徴とする焼付け硬化性及び常温非時効性に優れた加
    工用冷延鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】C :0.01wt%以下、 Si:0.1wt%以下、 Mn:0.2〜2.0wt%、 Nb:0.005〜0.1wt%、 B :0.0005〜0.01wt%、 P :0.03〜0.15wt%、 Al:0.5wt%以下及び N :0.02wt%以下 を含有し、かつ B−(11/14N−11/27 Al)≧0.0005(wt%) を満足し、残部はFe及び不可避的不純物からなる組成の
    鋼を素材として 熱間圧延を行い、熱延仕上温度をAr変態点〜900℃の
    範囲とし、 この熱間圧延で得られた熱延板に冷間圧延を施し、 この冷間圧延に引き続きAc変態点〜Ac変態点+90℃
    の温度域まで加熱して少なくともAr変態点+100℃〜A
    r変態点−100℃の温度範囲は冷却速度7℃/s以上で冷
    却する熱処理を行った後、 圧下率0.2〜5%の調質圧延を施すこと を特徴とする焼付け硬化性及び常温非時効性に優れた加
    工用冷延鋼板の製造方法。
  3. 【請求項3】C :0.0005〜0.01wt%、 Si:0.1wt%以下、 Mn:0.2〜2.0wt%、 Ti:0.005〜0.05wt%、 Nb:0.005〜0.1wt%、 B :0.0005〜0.01wt%、 Al:0.5wt%以下 S :0.05wt%以下及び N :0.02wt%以下 を含有し、かつ B−(11/14N−11/27 Al−11/48Ti)≧0.0005(wt%) C−(12/48Ti−12/32 S−12/14N)≧0.0005(wt%) を満足し、残部はFe及び不可避的不純物からなる組成の
    鋼を素材として 熱間圧延を行い、熱延仕上温度をAr変態点〜900℃の
    範囲とし、 この熱間圧延で得られた熱延板に冷間圧延を施し、 この冷間圧延に引き続きAc変態点〜Ac変態点+90℃
    の温度域まで加熱して少なくともAr変態点+100℃〜A
    r変態点−100℃の温度範囲は冷却速度7℃/s以上で冷
    却する熱処理を行った後、 圧下率0.2〜5%の調質圧延を施すこと を特徴とする焼付け硬化性及び常温非時効性に優れた加
    工用冷延鋼板の製造方法。
  4. 【請求項4】C :0.0005〜0.01wt%、 Si:0.1wt%以下、 Mn:0.2〜2.0wt%、 Ti:0.005〜0.05wt%、 Nb:0.005〜0.1wt%、 B :0.0005〜0.01wt%、 P :0.03〜0.15wt%、 Al:0.5wt%以下 S :0.05wt%以下及び N :0.02wt%以下 を含有し、かつ B−(11/14N−11/27 Al−11/48Ti)≧0.0005(wt%) C−(12/48Ti−12/32 S−12/14N)≧0.0005(wt%) を満足し、残部はFe及び不可避的不純物からなる組成の
    鋼を素材として 熱間圧延を行い、熱延仕上温度をAr変態点〜900℃の
    範囲とし、 この熱間圧延で得られた熱延板に冷間圧延を施し、 この冷間圧延に引き続きAc変態点〜Ac変態点+90℃
    の温度域まで加熱して少なくともAr変態点+100℃〜A
    r変態点−100℃の温度範囲は冷却速度7℃/s以上で冷
    却する熱処理を行った後、 圧下率0.2〜5%の調質圧延を施すこと を特徴とする焼付け硬化性及び常温非時効性に優れた加
    工用冷延鋼板の製造方法。
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