JPH06103946A - 可変軸スティグマトール - Google Patents

可変軸スティグマトール

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JPH06103946A
JPH06103946A JP5161084A JP16108493A JPH06103946A JP H06103946 A JPH06103946 A JP H06103946A JP 5161084 A JP5161084 A JP 5161084A JP 16108493 A JP16108493 A JP 16108493A JP H06103946 A JPH06103946 A JP H06103946A
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JP
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coils
stigmator
yoke
axis
magnetic field
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JP5161084A
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Guenther O Langner
グェンテル・オット・ラングネル
F Petric Paul
ポール・エフ・ペトリック
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International Business Machines Corp
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International Business Machines Corp
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    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/02Details
    • H01J37/04Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the discharge, e.g. electron-optical arrangement or ion-optical arrangement
    • H01J37/10Lenses
    • H01J37/14Lenses magnetic
    • H01J37/141Electromagnetic lenses
    • HELECTRICITY
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    • H01J37/02Details
    • H01J37/04Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the discharge, e.g. electron-optical arrangement or ion-optical arrangement
    • H01J37/153Electron-optical or ion-optical arrangements for the correction of image defects, e.g. stigmators
    • HELECTRICITY
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    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
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    • H01J37/3007Electron or ion-optical systems

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子ビーム偏向装置の収差を低減する装置を
提供する。 【構成】 基準無非点収差電流からほぼ等しい量だけ異
なり、反対方向に流れる電流により、コイルの対を差動
的に駆動することによって、スティグマトール・ヨーク
100の磁場軸が変更される。e−ビーム装置などの電
子ビーム偏向装置のセットアップ手順は、スティグマト
ール・ヨーク100の磁場軸を電気的に変更して手動手
順を模擬することによって自動化される。無非点収差誤
差も自動化セットアップ手順の制御のもとで収集でき、
電子ビーム偏向装置の非点収差を動的に補正することが
可能となる。また、スティグマトール・ヨークの磁場軸
を電気的に変更できることから、スティグマトール・ヨ
ークを電子・光コラム内で、偏向段の前以外の位置にも
配置でき、そして位置誤差や収差を低減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子ビーム偏向装置に
関し、特にその収差を低減する装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】電子ビーム偏向装置は、テレビや、オシ
ロスコープ、あるいはコンピュータ・ディスプレイな
ど、表示にCRTを用いた種々の装置において知られて
いる。電子ビーム偏向装置はまた、電子ビーム・リソグ
ラフィー装置でも広く用いられており、特に集積回路製
造時に、マスク作製のためレジストを照射したり、基板
などの上に直接配置したレジストをパターン化する際、
直接描画を行なうために用いられている。電子ビーム照
射装置(e−ビーム装置と呼ばれている)を用いてレジ
ストの照射を行なう場合、電子ビームはコンピュータ制
御により、表面を高速にかつ高精度に偏向されるが、こ
のような電子ビーム照射装置は、集積回路が高密度にな
り、パターンのサイズが小さくなるにつれ、極めて有利
となってきており、優れた照射法となっている。
【0003】一般に、電子ビーム偏向装置は、電子の経
路に沿ったある範囲において、電子ビームの電子に対し
て電場あるい磁場あるいはその両方をかけ、電子を偏向
する。これらの電場あるいは磁場によって、電子の非偏
向経路に直角の方向で電子の速度が変化する。また、電
子ビーム・コラムに沿った種々の位置において電子ビー
ムに対して種々の操作を行なうため、電子ビーム偏向装
置の電子光軸方向における構造体の範囲はしばしば制限
しなければならない。電子ビームに与える電場あるいは
磁場は、目標物における誤差が最小となるように設計さ
れる。しかし、電場および磁場を生成する構造体の範囲
を制限することによって必ずフリンジ・フィールドが生
じ、装置の性能は劣化するので、電子ビーム・リソグラ
フィ装置において理論的に理想的な構造を実現すること
は不可能である。さらに、どのような設計においても、
電場あるいは磁場を生成する構造体の構成においてなん
らかの不完全さが生じるので、このような構造体の軸の
実際の位置を、較正および調整なしに正確に決定するこ
とはできない。偏向領域において生じるスポットの収差
は、あるものは位置座標(ビームが目標物に到達する位
置における座標)の関数となっている信号を用いて補正
することができる。このタイプの補正は動的補正と呼ば
れている。ある種の動的補正では、補正可能な、電場あ
るいは磁場を生成する構造体は特定のものに限定され
る。
【0004】具体的に説明すると、電子ビームを偏向さ
せる場合、最良フォーカス面は湾曲するため、収差が生
じる。磁場または電場が湾曲すると、投射パターン、す
なわちスポットのサイズが変化し、またスポットの横断
方向の電流密度プロフィールが変化する。そして収差に
よって、ビームの目標物上での断面形状が変化する(す
なわち歪む)。
【0005】投影レンズを用いることによって、目標物
付近でビームのフォーカスを変えることができ、磁場ま
たは電場の湾曲を補正することができる。磁場を用いる
装置では、一般にフォーカス補正は投射レンズ内に設け
た小コイルによって行なわれる。この方法は電場を用い
る装置にも適用できる。しかし、磁場を用いる装置の方
が、色収差が少なく、また磁場生成エレメントを真空容
器の外に配置できるので(磁場は真空容器の非磁性体の
壁を通じて作用する)、より広く用いられている。従っ
て、以下では磁場、および磁場を発生する装置に関して
説明する。磁場の湾曲と共に、非点収差も、電子ビーム
に四極磁場をかけることによってある程度補正すること
ができる。高精度のe−ビーム装置およびCRTでは通
常、偏向の補正も、照射スポットの方向に基づく動的補
正により行なわれる。具体的に説明すると、e−ビーム
装置の場合、偏向装置の視野内で、特定の偏向方向に対
応して、目標物上の複数の位置のそれぞれにおいて特定
の誤差が生じる。そのため、一般にディジタル・データ
の形でルックアップ・テーブルに特定の補正値を格納し
ておき、ビームの各位置ごとに補正値を読み出し、補間
により補正が行なわれる。これまでは、この方法により
満足できる偏向補正を行なうことができた。高精度e−
ビーム装置では、磁場の湾曲を補正するために動的フォ
ーカス補正も同様の形で用いられてきた。
【0006】しかし、集積回路の集積度がさらに高い場
合には、歪みおよび収差に対する許容度は大幅に低下す
る。パターン設計規則(しばしば、レジームと言われ
る)によって最小機能サイズが決められているが、それ
によると幾何学的な位置の誤差および電子ビーム歪みの
許容値は通常、数桁小さい。これらの誤差は幾つかの要
因によって生じ、それらがすべて蓄積した場合の許容誤
差は通常、エラー・バジェット(error budg
et)と呼ばれている。例えば、1ミクロンの数分の一
(例えば、約1/4)の最小機能サイズを有するレジー
ムの場合、全エラー・バジェットは、数十ナノメータ程
度となろう。
【0007】電子ビーム偏向の精度をこの範囲内に収め
ることは困難である。特に、偏向と非点収差との相反す
る作用によって複雑な問題が生じる。具体的に説明する
と、電子ビームが四極磁場(通常、4つまたは8つのコ
イルから成るスティグマトールと呼ばれる電磁石によっ
て生成される)の対称軸に沿って通過する場合には、非
点収差は充分に補正することができる。しかし、電子ビ
ームの軸がスティグマトールの軸から外れた状態では磁
場は実効的に非対称であり、そのような状態における非
点収差の補正によって電子ビームは偏向されてしまう。
この補正は上述した動的偏向補正によって近似的に行な
うことはできる。近似的な補正しか行なえないのは、単
純な理由による。すなわち、偏向によって電子ビームの
軸が変化する場合、ある偏向レベルにおける位置の誤差
を補正するため、偏向を変化させること、全偏向量が過
剰補正される結果となるからである。このような近似的
な補正では、現在の集積度で必要とされる精度を充分に
確保することはできない。
【0008】非点収束は強さおよび方位により補正する
必要がある。従って、4つのコイルから成る単一の四極
電磁石を用いた場合には、角度方向(すなわち方位)に
関して機械的に補正しなければならず、従って電磁石を
回転させる必要がある。しかし、これを動的補正に必要
な速度で行なうことは不可能である。そのため、それぞ
れ4つのコイルから成る2つの四極電磁石を、互いに4
5°ずらして同一面に配置する。これら2つの四極電磁
石(スティグマトールを形成)を駆動する電流の強さ、
方向、ならびに比率を選択することによって、電磁石が
形成する四極磁場の強さおよび角度方向(方位)を電気
的に制御することができる。
【0009】従来は、スティグマトール・コイルと電子
ビーム軸との位置合わせは静的にしか補正することはで
きなかった。この静的な補正を行なうには、e−ビーム
装置内でスティグマトール・コイルに対して、難しく、
複雑で、極めて正確な機械的調整を行なう必要があっ
た。恐らくより重要なことであるが、無非点収差コイル
は電子ビームと同軸でなければならないため、スティグ
マトールを配置する電子ビーム・コラムの位置が制限さ
れていた。磁場湾曲の補正は目標物の近くで、そしてビ
ーム偏向の後で行なうことができるが、これに対して非
点収差補正は、スティグマトールのヨークと電子ビーム
とが同軸でなければならないため、電子・光コラムにお
けるすべての偏向段に先だって行なう必要がある。
【0010】さらに、スティグマトール・コイルの位置
を機械的に調整する際、非点収差の補正のためにコイル
に流す電流を変化させ、そして目標物の位置でのビーム
位置の変化を観察しなければならない。このような方法
による非点収差の補正では、基本的に過大補正あるいは
過小補正となる。しかし、電子ビームの偏向は、非点収
差補正と、電子ビームおよびスティグマトールの同軸配
置からのズレとの関数であるため、エラーの性質および
強さは、結果としての偏向の関数として決定される。
【0011】また、e−ビーム装置の精度を確保するた
め、通常、装置使用時にしばしば再較正を行なってい
る。このような再較正によって高価な装置の稼働率が低
下し、非生産的となるため、経済性の点で再較正はでき
るだけ速やかに実施することが望ましい。従って、上記
偏向の動的補正のためのエラー・データ取得など、再較
正手順のいくつかのものはコンピュータ制御のもとで自
動的に行なわれている。しかし、スティグマトールと電
子ビームとの同軸配置の調整を自動的に行なう技術は現
在までのところ実現していない。その理由は、必要とす
る機械的精度がサーボ・システムの能力を越えているか
らである。
【0012】現在の技術としては、点対称の丸い磁界レ
ンズの電子光軸を、電気的手段によって、具体的には偏
向ヨークが発生する偏向磁場を、軸に沿った磁場の分布
形状を考慮したある数学的条件を満たしつつ、重ねるこ
とによってシフトさせる方法が知られている。可変軸レ
ンズおよびその先進的開発ならびに可変軸侵入レンズ
(VAIL)について、米国特許第4,544,846
号および第4,859,856号明細書に記述されてい
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】そこで本発明の目的は、
可変軸スティグマトールを提供することである。
【0014】また、本発明の他の目的は、電子ビーム・
スティグマトールの軸を電気的に可変にすることであ
る。
【0015】さらに本発明の他の目的は、無非点収差軸
(stigmation axis)の動的補正を実現
することである。
【0016】さらに本発明の他の目的は、スティグマト
ールの軸位置の調整を自動的に行なえるようにすること
である。
【0017】これらの目的および他の目的を達成するた
め、本発明は、対にして配置したフィールド・エレメン
トを有する四極場発生エレメント構成の軸を変化させる
方法において、一対のフィールド・エレメントのうちの
一つのフィールド・エレメントに対する電気入力パラメ
ータの値を所定の値だけ増加させるステップと、一対の
フィールド・エレメントのうちの他のフィールド・エレ
メントに対する電気入力パラメータの値を前記所定の値
だけ減少させるステップとを含む方法を提供する。
【0018】本発明はまた、四極子構成で、対にして配
置した少なくとも4つのコイルを有するスティグマトー
ル・ヨークなどの四極磁石であって、前記コイルのうち
少なくとも一対のコイルを個々に電気的にアクセスでき
る四極磁石を提供する。
【0019】本発明はまた、四極磁石の磁場軸を変化さ
せるための装置であって、四極子構成で、対にして配置
した少なくとも4つのコイルを有するヨークを含み、前
記コイルのうち少なくとも一対のコイルを個々に電気的
にアクセスできる装置を提供する。
【0020】本発明はまた、ヨークの磁場軸を、四極子
構成で、対にして配置した少なくとも4つのコイルを有
する四極磁石の機械的な軸の位置からシフトさせる方法
であって、前記コイルのうち少なくとも一対のコイルを
個々に電気的にアクセスでき、前記コイルのうち少なく
とも一対のコイルを個々に駆動するステップを含む方法
を提供する。
【0021】
【実施例】次に本発明の実施例について図面を参照して
説明する。図1、図2に本発明によるスティグマトール
・ヨーク100を分解した状態を模式的に示す。スティ
グマトール・ヨーク100は2つのセクションを有し、
それらは同一であるが、ただし相手に対して45°回転
させて配置されている。これらの四極電磁石は通常の状
態では、電子ビーム・コラムと同軸となるように配置さ
れている。図1では2つのセクション110,120は
離れているが、これは単に図面を分かり易くするために
そうしたのであり、2つの四極電磁石は軸上で必ずしも
異なる位置に配置する必要はない。同様に、図2は図1
のヨークを分解した状態をあくまでも模式的に示す透視
図である。
【0022】また、四極電磁石は非点収差の補正のため
以外にも、荷電粒子ビーム装置においてさまざまな形で
使用されている。従って、本発明について以下では荷電
粒子ビーム偏向装置、特に高精度電子ビーム・リソグラ
フィーで用いる装置に関して説明するが、本発明はその
領域以外のいかなる四極電磁石に対しても適用できるも
のである。
【0023】また、本発明について、電子ビーム偏向・
照射装置において非点収差を補正するための磁気ヨーク
に関して説明するが、この補正は、磁場の場合と同様、
電場を生成する四極装置によっても達成できる。従っ
て、四極場発生エレメント装置という言葉は、四極磁場
あるいは四極電場あるいはそれらの組み合せを発生する
ための装置を指す。同様に、フィールド・エレメントと
いう言葉は、電流が流れるコイルによって発生する磁場
の極、あるいは電圧を印加した電極などによって発生す
る電場の極を意味する。また、入力パラメータという言
葉は、磁場を発生するための電流および電場を発生する
ための電圧の両方を意味する。
【0024】同様に、本発明は、すべての四極場発生エ
レメント装置の軸を非機械的にシフトさせるためのもの
である。従って、本発明は電子ビーム偏向装置以外の装
置に対しても適用でき、例えば、イオン・ビーム装置、
高エネルギー荷電粒子ビーム装置、そして電子顕微鏡や
リソグラフィー・コラムなどのプローブ形成装置におい
て強フォーカシング・エレメントとして用いられる四極
場発生エレメント装置などにも適用できる。
【0025】非点収差は大きさ(歪みの程度を表すもの
であり、例えば、円形のスポットが歪み、楕円となった
場合には、その偏心度)と回転(軸;その軸方向に歪み
が発生)によって表すことができる。2つのセクション
110,120は角度差をもって配置されているので、
各セクションのコイルに流す電流を相対的に調整するこ
とにより、どのような回転角の非点収差でも補正でき
る。
【0026】スティグマトール・ヨークの各セクション
は4つのコイル(例えば、112,114,116,1
18)を有し、それらは点線130で示すように、半径
Rで概ねシリンダー状に配置されている。これらのコイ
ルのそれぞれが磁極を表し、そして各セクションは四極
子と呼ばれている。ただしこれらの四極子は、各コイル
112,114,116,118,122,124,1
26,128の端子が電気的に個々にアクセスできるよ
うになっているので、従来の四極スティグマトール・ヨ
ークとは異なっている。従来のスティグマトール・ヨー
クでは、各セクションの各コイルは、図3に示すものと
同様の磁場を発生するような極性で直列に接続され、電
気的に各セクション110,120の端子だけがアクセ
スできるようになっている。
【0027】スティグマトール・ヨーク100は、図1
に一点鎖線140で示す機械的な軸を有している(図2
では
【0028】
【外1】
【0029】で示す)。各セクションのコイルが物理的
に同一であり、共に駆動される場合、この軸は、発生す
る磁場の対称軸と一致する。コイルによって発生する磁
場の対称性と傾きとにより、ビームの個々の電子はそれ
ぞれ加速され、その程度は個々の電子が、スティグマト
ールの軸に沿った理想的なビームの経路からどれだけズ
レているかによって決まる。
【0030】本発明の発明者は、四極電磁石の電子光軸
は、電気的に機械的な軸からシフトさせ得ることを見い
出した。さらに本発明の発明者は、四極子の対称性は、
各スティグマトール・セクションのコイルに流す電流を
変えることにより、スティグマトール・ヨークとして用
いる四極子の断面における広い範囲で、充分に非点収差
を補正できる程度に維持できることを発見した。従っ
て、スティグマトールの軸は、図1の2点鎖線150で
示すように(図2では
【0031】
【外2】
【0032】)、電子ビームの経路に一致するように電
気的にシフトさせることができる。例えば、直交成分の
距離x0 およびy0 だけヨークの機械的な軸からシフト
させることができる。なお、実際には、ヨークを製造す
る際の巻線の不完全さおよび機械的な差異のため、磁場
の対称軸は通常、ヨークの機械的な軸からズレている。
本発明によれば、このようなズレがあっても、磁場の対
称軸をヨークの機械的な軸に重ねることができ、さらに
磁場の対称軸を荷電粒子ビームの経路上など、いかなる
位置にも配置することができる。
【0033】図2と同様の図3を参照してより具体的に
説明する。図3は、セクション110が発生する磁場を
表したものであるが、この磁場は各コイル112,11
4,116,118に流れる電流が正確に等しい場合の
ものである。これは、従来のヨークにおいて、各コイル
の物理的な構成が正確に等しく、各コイルをヨークの機
械的な軸に対して正確に対称に配置し、そして各コイル
を直列に接続した場合に発生する磁場と同じである。な
お、図では、セクション120によって発生する磁場
は、分かり易くするため、省略してある。実際には通常
の場合、セクション120による磁場が図に示した磁場
に重なっている。これに対して、コイル112,11
4,116,118の電流が等しくない場合には、磁場
のパターンは異なったものとなる。例えば、コイル11
2,116の電流を大きくし、コイル114,118の
電流を小さくした場合には、本発明では磁場パターンは
図4のようなものとなる。図では、磁場の中心のシフト
は非常に小さいものとなっているが、図3に符号14
0′で示すように、コイルの物理的な差異やコイルの相
対的な位置の誤差によって生じる軸のシフトは同程度の
ものである。
【0034】図4において、機械的な軸140からシフ
トさせた点、すなわち電子ビームの軸150に一致する
点に関して磁場はほぼ対称となっている。このことよ
り、不必要にビームを偏向させることなく非点収差を補
正することができる。しかし、この機能のためには充分
な対称性を得る必要があり、そのためには各コイルに流
す電流の相対的な大きさを正確に制御しなければならな
い。
【0035】相対的に45°回転させた2つの四極子か
ら成る一般的な四極子装置において、充分な磁場の対称
性を維持しつつ軸を効果的にシフトさせるために各コイ
ルに流すべき電流は次のようにして求められる。
【0036】軸をシフトさせる可変軸スティグマトール
において、偏向のための磁場の分布は上記四極子の磁場
の分布と同じである。従って、同じコイル(静電スティ
グマトールの場合には電極)を用いて2つの機能を実現
することができる。
【0037】相対的に45°回転させた2つの四極子か
ら成る一般的な四極子装置において、発生する磁場を数
学的に級数展開して表した場合、その1次の項は次のよ
うになる。
【0038】
【数1】
【0039】ここでBx ,By はx方向およびy方向の
磁束密度であり、a,b,cはコイルの幾何学的条件お
よびコイルを流れる電流に関連する変数である。電場E
x ,Ey の場合には、a,b,cは電極の幾何学的条件
および電極に印加された電圧に関連する変数である。こ
れは一般に次のように表すことができる。
【0040】
【数2】
【0041】ここでnIx y はそれぞれx方向および
y方向の磁場を発生する偏向子(ダイポール)を流れる
電流を表し、nIb およびnIc はそれぞれ2つの四極
子を流れる電流にコイルの巻数を掛けたものを表し、R
はコイルの機械的な対称軸からの距離を表している。ま
た、関数f(z)および関数g(z)は軸に沿ったそれ
ぞれの磁場の分布を表しており、コイルの幾何学的条件
に対応している。図1および図2を参照すると、上記関
数およびインデックスbは四極子を構成するコイル11
0、すなわち112,114,116,118を表して
いる。上記関数およびインデックスcは四極子を構成す
るコイル120、すなわち122,124,126,1
28を表している。
【0042】Ix =Iy =0、すなわちax =ay =0
なら、純粋な四極磁場が生成され、軸x=y=0上で磁
場は消滅する。軸をx=x0 、y=y0 にシフトさせる
には、上記級数展開においてBx =By =0とする必要
がある。その結果、次の条件が得られる。
【0043】
【数3】
【0044】これらの条件を満たすためには、スケーリ
ング・ファクタを別にして、g(z)=f(z)でなけ
ればならないが、この条件は、本発明では、四極子と偏
向磁場発生装置とに同一のコイルを用いることにより満
たされる。従って、四極子の磁場を表す上記級数展開の
式にaを代入し、座標軸をシフトすると、新しい座標軸
に関して磁場は次のように表される。
【0045】
【数4】
【0046】これらの式は、相対的に45°回転させた
2つの四極子から成るスティグマトールを電子ビーム
(より一般的に述べるなら、機械的な軸を原点とする座
標系で、x=x0 ,y=y0 の位置に入射する荷電粒子
ビーム)に対して1次近似により特徴づける式でもあ
る。
【0047】より明確に述べるなら、四極子の軸を、ヨ
ークの元の軸から距離がRで角度がφの位置にシフトさ
せるためには、45°/135°四極子に対しては、
【0048】
【数5】
【0049】0°/90°四極子に対しては、
【0050】
【数6】
【0051】
【数7】
【0052】ここで、nはヨークの各コイルの巻数であ
る。
【0053】これより図6に示すような電流の表が得ら
れる。表中、Is は基準無非点収差電流である。この表
より、シフト距離の直交成分x0 ,y0 のベクトル和に
等しい量だけスティグマトールの軸をシフトさせるため
に、基準無非点収差電流に掛けるべき係数を求めること
ができる。この表で重要なことは、スティグマトールの
セクション110の場合には、電流は、必要なシフト距
離の直交成分に応じて、±1倍または±1±a倍する形
となっており、スティグマトールのセクション120の
場合には、係数はすべて、一方の座標方向における軸の
シフト距離に応じた、定数項(±1)を含む正または負
の値となているということである。基本的に、一方のセ
クション(例えば110)に対して2つの電流を加算し
なければならず、もう一方のセクション(例えば12
0)に対しては3つの電流を加算しなければならない。
【0054】そして、スティグマトール・コイルの駆動
装置のゲインを制御し、基準電流レベルを正または負に
調整すればよいので、全8つのコイルの個々の駆動装置
に対して3つの制御信号だけを用いればよい。また、使
用する駆動装置にこのような制御信号を入力できない場
合には、よく知られた単純なオペアンプ回路を用いてそ
れを可能とできる。スティグマトールに流す電流の変化
量は一般に小さいので、広帯域は通常、不要であり、本
発明による非点収差の動的補正でも広帯域は不要であ
る。
【0055】x0 ,y0 は実際上、既知である。しか
し、本発明によりスティグマトールの軸は電気的にシフ
トさせることができるので、スティグマトールの軸合わ
せは自動化することができ、また動的補正のデータも本
発明に基づいて自動的に単一の自動処理において収集す
ることができる。これについて図5を参照して説明す
る。
【0056】図5に、自動セットアップ手順を含め、本
発明の望ましい実施例の全体を示す。セクション11
0,120を含むスティグマトール・ヨーク100は、
図1の場合と同様の形で模式的に描かれている。ヨーク
の個々のコイル112〜128には図1と同じ符号が付
されている。コイル駆動装置512〜528はコイル1
12〜128に接続されており、分かり易くするため、
駆動装置とそれに接続されているコイルでは、それらの
符号の最も低い桁を一致させてある。上述した基準電流
入力は示されていないが、それは通常のように、駆動装
置の差動アンプ入力段に含ませることができる。各コイ
ル駆動装置512〜528の正入力,負入力、ならびに
利得調整入力は図示されている。また場合によっては、
アンプの設計において従来から行なわれているように、
正補正あるいは負補正のための単一の入力を設け、補正
の増分を与えるための内部回路を設けるようにしてもよ
い。
【0057】必要なら通常の状態で動的補正手段506
を用いてもよい。その場合には、動的補正手段は偏向回
路に対して普通に機能する。すなわち、x入力およびy
入力に基づいてルックアップ・テーブル508を参照
し、補正値x′,y′を取得する。これらの値で入力値
x,yを置き換えるか、またはルックアップ・テーブル
の値の間で補間操作を行ない、その結果得られた補間値
x′,y′で入力値x,yを置き換え、適切なコイル駆
動装置に出力する。一方、動的補正が不要か、望まれな
い場合には、入力値x,yはそのままコイル駆動装置に
入力される。x信号またはx′信号は駆動装置512,
514,522,528に与えられ、y信号またはy′
信号は駆動装置516,518,526,528に与え
られる。図6に示した補正係数はx0 およびy0 の線形
関数であるため、駆動装置の内部では、x信号およびy
信号は、正または負の補正増分信号の乗数として使われ
る。
【0058】なお、x入力、y入力は、電子ビームの軸
が偏向によって変化する場合にのみ必要である。このよ
うなケースは、電子ビーム偏向装置の電子・光コラムに
おいて、スティグマトール・ヨークが偏向段の後に配置
される場合に生じる。従って、上記入力を備えた実施例
は、最も一般的であり、望ましいものである。軸のオフ
セット距離は目標物の位置における軸のオフセット距離
と異なるので、少なくともスケーリングの程度の動的補
正を行なうことも望ましい。しかし、スティグマトール
が電子・光コラムの最初のエレメントとして配置される
場合には、x入力,y入力を駆動装置に入力する必要は
ない。それは、スティグマトール・ヨークの電子光軸の
位置合わせが、x0 ,y0 に関する正および負の補正増
分調整のうちの一つの調整だけによって行なえるからで
ある。これについて以下に説明する。
【0059】スティグマトール・ヨークを、偏向によっ
て変化しない電子ビームの軸と位置合わせするだけでよ
い場合には、無非点収差電流が変化したときの偏向を検
出することによる従来の位置合わせの方法を、コンピュ
ータ制御のもとで実施することができる。具体的には、
セットアップ自動化手段504によって制御装置53
2,542が変化すると、所定の形でゲイン・コントロ
ールが若干変化し、その結果としての偏向は位置センサ
502によってすべて検出される。センサ502による
偏向方向の検出結果に基づき、各セクション110,1
20のxおよびy調整装置534,536,544,5
46は適切に変更される。この処理は、コイル駆動装置
のゲインを変化させても一切偏向が起きなくなるまで、
セットアップ自動化手段のプログラム制御のもとで高速
に複数回くり返される。単一の基準位置において処理が
終了すると、目標物の他の位置においてプログラム制御
のもとで処理がくり返され、スティグマトールの軸補正
のための補正値もルックアップ・テーブル508に入力
される。これにより、動的偏向補正と同様にして、e−
ビーム装置の動作時に、スティグマトールの軸補正を動
的に実施できる。
【0060】なお、上述した本発明の実施例では、各四
極子の軸は対応する位置にシフトされ、軸のシフトに関
する限り、四極子は同じ軸位置に配置される必要はな
い。従って、一つの四極子だけを用いる場合には、四極
子110,120のいずれかと同様の形で軸をシフトす
ることができる。同様に、四極子が荷電粒子ビーム・コ
ラムに沿った同一の軸位置に配置されている場合には、
使用する駆動装置の数を減らしても、四極子の対の軸
を、同様にシフトさせることができる。2つの四極子が
発生する磁場は互いに重なっているので、一方の四極子
の軸だけをシフトさせても、ヨークの軸を実効的にシフ
トさせることができる。
【0061】この場合には、一方の四極子のコイルは直
列に接続して単一の駆動装置で駆動し、もう一方の四極
子のコイルは上述のように別々に駆動する。その際、い
ずれの四極子を本発明に基づいて駆動しても、実効的な
軸シフトが可能である。四極子120のコイルを電流I
2 によって共通に駆動した場合(例えば、直列に接
続)、コイル112〜118に以下のような電流を流す
ことによって実効的な軸シフトが得られる。
【0062】
【数8】
【0063】四極子110のコイルを電流I1 によって
共通に駆動した場合には(例えば、直列に接続)、コイ
ル122〜128に以下のような電流を流すことによっ
て実効的な軸シフトが得られる。
【0064】
【数9】
【0065】後者の場合、コイル122〜128の電流
は電流I1 から完全に独立している。従って、非点収差
の動的補正のための計算が容易となり、また上記イオン
・ビーム装置やその他の高エネルギー・ビーム装置の強
フォーカシングにおける動的補正の場合にも、計算が容
易となる。このことを有効に利用するためには、四極子
120などのコイルの方向を考慮することが望ましい。
距離x0 ,y0 の直交方向も、上記コイルの方向に基づ
いて決めることが望ましい。
【0066】以上説明したように、本発明は電気的手段
によって、スティグマトール・ヨークが発生する磁場の
軸を、ヨークの機械的な軸に対してシフトさせる簡単な
技術を提供するものである。この技術によって軸の調整
を、手動による機械的な調整によらず、自動的に行なう
ことができ、また、e−ビーム装置におけるセットアッ
プ手順の対応する部分を自動化することができる。さら
に、スティグマトール・ヨークの磁場軸を電気的にシフ
トさせ得ることから、スティグマトールの軸の動的補正
において余裕が生まれ、その結果、e−ビーム装置の精
度をさらに高めることが可能となり、スティグマトール
・ヨークの電子・光コラムにおける配置を柔軟に行なえ
るようになる。
【0067】ここでは本発明の一つの望ましい実施例に
ついて説明したが、本発明の趣旨に従い、本発明に種々
の変更を加えて実施することはもちろん可能である。
【0068】以下、本発明の実施態様を示す。 (1)四極子の構成で、対にして配置した少なくとも4
つのコイルを有するスティグマトール・ヨークにおい
て、前記コイルのうち少なくとも一対のコイルは個々に
電気的にアクセスできることを特徴とするスティグマト
ール・ヨーク。 (2)四極子による磁場の軸をシフトさせる装置におい
て、四極子の構成で、対にして配置した少なくとも4つ
のコイルを有するヨークを備え、前記コイルのうち少な
くとも一対のコイルは個々に電気的にアクセスできるこ
とを特徴とする装置。 (3)前記コイルのうち少なくとも一対のコイルを個々
に駆動する手段をさらに備えたことを特徴とする(2)
記載の装置。 (4)前記コイルのうち少なくとも一対のコイルのそれ
ぞれを流れる電流を、ほぼ同じ量だけ差動的に変化させ
るために、前記コイルのうち少なくとも一対のコイルを
個々に駆動する手段を制御する手段をさらに備えたこと
を特徴とする(3)記載の装置。 (5)前記量は、前記スティグマトール・ヨークの磁場
軸の、前記スティグマトール・ヨークの機械的な軸から
の距離の2つの直交成分のうち一方の直交成分のほぼ線
形関数であることを特徴とする(4)記載の装置。 (6)前記スティグマトール・ヨークのすべてのコイル
の電流を変化させる手段をらに備えたことを特徴とする
(2)記載の装置。 (7)前記四極子磁場構成は、荷電粒子ビーム偏向装置
のための非点収差補正装置から成ることを特徴とする
(6)記載の装置。 (8)前記四極子磁場構成は、電子ビーム偏向装置のた
めの非点収差補正装置から成ることを特徴とする(6)
記載の装置。 (9)前記スティグマトール・ヨークのすべてのコイル
を流れる前記電流が、前記スティグマトール・ヨークの
すべてのコイルを流れる電流を変化させる手段によって
変化するとき、電子ビームの偏向を検出する手段をさら
に備えたことを特徴とする(8)記載の装置。 (10)(9)記載の装置を備える無非点収差補正装置
において、前記コイルのうち少なくとも一対のコイルを
個々に駆動する手段をさらに備えたことを特徴とする無
非点収差補正装置。 (11)前記コイルのうち少なくとも一対のコイルを個
々に駆動する手段は、前記電子ビームの偏向を検出する
手段に応答することを特徴とする(10)記載の無非点
収差補正装置。 (12)前記コイルのうち少なくとも一対のコイルのそ
れぞれを流れる電流を、ほぼ同じ量だけ差動的に変化さ
せるために、前記コイルのうち少なくとも一対のコイル
を個々に駆動する手段を制御する手段をさらに備えたこ
とを特徴とする(11)記載の無非点収差補正装置。 (13)前記量は、前記スティグマトール・ヨークの磁
場軸の、前記スティグマトール・ヨークの機械的な軸か
らの距離の2つの直交成分のうち一方の直交成分のほぼ
線形関数であることを特徴とする(12)記載の無非点
収差補正装置。 (14)前記スティグマトール・ヨークのすべてのコイ
ルの電流を変化させる手段は、セットアップ自動化手段
のプログラム制御に応答することを特徴とする(11)
記載の無非点収差補正装置。 (15)前記コイルのうち少なくとも一対のコイルを個
々に駆動する手段は、前記電子ビームの偏向を検出する
手段と、前記セットアップ自動化手段とに応答すること
を特徴とする(14)記載の無非点収差補正装置。 (16)動的無非点収差補正手段をさらに備えたことを
特徴とする(15)記載の無非点収差補正装置。 (17)スティグマトール・ヨークの磁場軸を、前記ヨ
ークの機械的な軸の位置からシフトさせる方法におい
て、前記ヨークは、四極子の構成で、対にして配置した
少なくとも4つのコイルを有し、前記コイルのうち少な
くとも一対のコイルは個々に電気的にアクセスでき、前
記コイルのうち少なくとも一対のコイルを個々に駆動す
るステップを含むことを特徴とする方法。 (18)前記コイルのうち少なくとも一対のコイルのそ
れぞれを流れる電流を、ほぼ同じ量だけ差動的に変化さ
せるために、前記コイルのうち少なくとも一対のコイル
の前記個々の駆動を制御するステップをさらに含むこと
を特徴とする(17)記載の方法。 (19)前記量は、前記スティグマトール・ヨークの磁
場軸の、前記スティグマトール・ヨークの機械的な軸か
らの距離の2つの直交成分のうち一方の直交成分のほぼ
線形関数であることを特徴とする(18)記載の方法。 (20)前記少なくとも4つのコイルのすべての電流を
変化させるステップと、前記少なくとも4つのコイルの
すべての電流を変化させるステップにより生じた電子ビ
ームの偏向を検出するステップと、前記少なくとも4つ
のコイルのすべての電流を変化させるステップにより生
じた電子ビームの偏向を検出するステップに基づいて、
前記コイルのうち少なくとも一対のコイルを個々に駆動
する前記ステップを実行するステップをさらに含むこと
を特徴とする(17)記載の方法。 (21)前記少なくとも4つのコイルのすべての電流を
変化させるステップと、前記少なくとも4つのコイルの
すべての電流を変化させるステップにより生じた電子ビ
ームの偏向を検出するステップとの少なくとも一回のく
り返しに基づいて、少なくとも一つの誤差値を決定する
ステップをさらに含むことを特徴とする(20)記載の
方法。 (22)偏向値と前記少なくとも一つの誤差値とに基づ
いて非点収差の動的補正を行なうステップをさらに含む
ことを特徴とする(21)記載の方法。 (23)対にして配置したフィールド・エレメントを有
する四極場発生エレメント構成の軸を変化させる方法に
おいて、一対のフィールド・エレメントのうちの一つの
フィールド・エレメントに対する電気入力パラメータの
値を所定の値だけ増加させるステップと、一対のフィー
ルド・エレメントのうちの他のフィールド・エレメント
に対する電気入力パラメータの値を前記所定の値だけ減
少させるステップとを含むことを特徴とする方法。
【0069】
【発明の効果】本発明により、可変軸のスティグマトー
ルが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるスティグマトール・ヨークの基本
構造を、ヨークの軸に沿って分解した状態で模式的に示
す斜視図である。
【図2】図1のヨークを、分解した状態で模式的に示
す、軸方向から見た透視図である。
【図3】スティグマトールによって生成される磁場の、
軸方向から見た状態を示す図である。
【図4】スティグマトールによって生成される磁場の、
軸方向から見た状態を示すが、本発明に基づいて軸をシ
フトさせた場合を示す図である。
【図5】本発明に基づいて、動的補正および自動較正を
含め、スティグマトールの軸シフトを行なうための駆動
回路を模式的に示す図である。
【図6】本発明に基づいて、スティグマトールの軸を効
果的にシフトするための、スティグマトール・コイルの
電流を示す表である。
【符号の説明】
100 スティグマトール・ヨーク 110,120 セクション 112,114,116,118,122,124,1
26,128 コイル 502 位置センサ 504 セットアップ自動化手段 506 動的補正手段 508 ルックアップテーブル 512,514,516,518,522,524,5
26,528 駆動装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ポール・エフ・ペトリック アメリカ合衆国 ニューヨーク州 ブリュ ースター イーベス ファーム ブラッド レー コート(番地なし)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】四極子の構成で、対にして配置した少なく
    とも4つのコイルを有するスティグマトール・ヨークに
    おいて、 前記コイルのうち少なくとも一対のコイルは個々に電気
    的にアクセスできることを特徴とするスティグマトール
    ・ヨーク。
  2. 【請求項2】四極子による磁場の軸をシフトさせる装置
    において、 四極子の構成で、対にして配置した少なくとも4つのコ
    イルを有するヨークを備え、前記コイルのうち少なくと
    も一対のコイルは個々に電気的にアクセスできることを
    特徴とする前記の装置。
  3. 【請求項3】前記コイルのうち少なくとも一対のコイル
    を個々に駆動する手段をさらに備えたことを特徴とする
    請求項2記載の装置。
  4. 【請求項4】スティグマトール・ヨークの磁場軸を、前
    記ヨークの機械的な軸の位置からシフトさせる方法にお
    いて、前記ヨークは、四極子の構成で、対にして配置し
    た少なくとも4つのコイルを有し、前記コイルのうち少
    なくとも一対のコイルは個々に電気的にアクセスでき、 前記コイルのうち少なくとも一対のコイルを個々に駆動
    するステップを含むことを特徴とする前記の方法。
  5. 【請求項5】前記コイルのうち少なくとも一対のコイル
    のそれぞれを流れる電流を、ほぼ同じ量だけ差動的に変
    化させるために、前記コイルのうち少なくとも一対のコ
    イルの前記個々の駆動を制御するステップをさらに含む
    ことを特徴とする請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】前記少なくとも4つのコイルのすべての電
    流を変化させるステップと、 前記少なくとも4つのコイルのすべての電流を変化させ
    るステップにより生じた電子ビームの偏向を検出するス
    テップと、 前記少なくとも4つのコイルのすべての電流を変化させ
    るステップにより生じた電子ビームの偏向を検出するス
    テップに基づいて、前記コイルのうち少なくとも一対の
    コイルを個々に駆動する前記ステップを実行するステッ
    プをさらに含むことを特徴とする請求項4記載の方法。
  7. 【請求項7】対にして配置したフィールド・エレメント
    を有する四極場発生エレメント構成の軸を変化させる方
    法において、 一対のフィールド・エレメントのうちの一つのフィール
    ド・エレメントに対する電気入力パラメータの値を所定
    の値だけ増加させるステップと、 一対のフィールド・エレメントのうちの他のフィールド
    ・エレメントに対する電気入力パラメータの値を前記所
    定の値だけ減少させるステップとを含むことを特徴とす
    る前記の方法。
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