JPH06102705A - 非磁性一成分現像装置 - Google Patents

非磁性一成分現像装置

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JPH06102705A
JPH06102705A JP4274819A JP27481992A JPH06102705A JP H06102705 A JPH06102705 A JP H06102705A JP 4274819 A JP4274819 A JP 4274819A JP 27481992 A JP27481992 A JP 27481992A JP H06102705 A JPH06102705 A JP H06102705A
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toner
carrier
charge control
polyester
control agent
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Application number
JP4274819A
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English (en)
Inventor
Mikio Yamamoto
美樹夫 山本
Yutaka Toyoda
裕 豊田
Hidekiyo Tachibana
英清 立花
Masatsugu Kajimoto
昌嗣 梶本
Hideyuki Akagi
秀行 赤木
Yutaka Sugizaki
裕 杉崎
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 規制部材による負荷を受けてトナー外添剤の
付着状態が変化することがあっても、トナーの帯電性及
び流動性が共に劣化することなく良好に維持され、それ
によって安定かつ良好な画質形成が実現される非磁性一
成分現像装置を提供する。 【構成】 トナー担持体2上に供給された非磁性一成分
トナー1を、トナー担持体2表面に圧接される規制部材
3により薄層状に形成せしめると共に帯電せしめ、その
帯電トナー1により潜像保持体9上に形成された静電潜
像10を現像する非磁性一成分現像装置において、上記
非磁性一成分トナー1として、ポリエステル系バインダ
ー樹脂に荷電制御剤として特定のホウ素化合物を含有し
てなるポリエステル系負帯電性トナーを使用する現像装
置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真現像装置に係
り、詳しくは、潜像保持体上に形成された静電潜像を非
磁性一成分トナーによって可視像化する非磁性一成分現
像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭47−13088号公報や特開昭
49−104639号公報、実開昭53−30339号
公報等に示されるように、非磁性一成分トナーをトナー
担持体によって潜像保持体と近接する領域(現像領域)
に送り、そのトナーにより潜像保持体上の静電潜像を現
像する非磁性一成分トナー現像装置が知られている。す
なわち、この種の現像装置によれば、一般に、供給ロー
ル等によってトナー担持体に供給された非磁性一成分ト
ナーが、トナー担持体表面に圧接されている規制部材
(具体的にはEPDMゴムブレード、シリコンゴムブレ
ード、ステンレスブレード等)によって薄層状に形成さ
れると共に正電荷又は負電荷が付与されて帯電し、その
帯電したトナーが、静電引力等によりトナー担持体上に
付着して現像領域に搬送され、そしてトナー担持体に印
加される現像バイアス電圧による電界内において潜像保
持体上の静電潜像と静電引力により結合することによっ
て現像がなされる。従って、このような非磁性一成分ト
ナー現像装置においては、トナーが規制部材によって充
分に帯電されることが重要であり、通常、そのトナー帯
電性は規制部材の圧接力に大きく影響されている。すな
わち、この現像方式における非磁性一成分トナーの帯電
性は、一般に、現像装置内の各機能部品(トナー担持
体、規制部材、トナー供給部材等)の材料やトナーの材
料の諸要素によって決まるが、そのなかでも、やはり、
トナーが規制部材を通過するときの摩擦条件が最も支配
的な要素とされている。これは、トナーの帯電現象が、
ほとんどトナーの規制部材通過時における摩擦帯電によ
るためであり、このような事情により結局のところ、規
制部材の圧接力が大きくトナーの帯電性に影響するので
ある。
【0003】そのため、この種の現像装置においては、
規制部材による充分なトナー帯電量を得るためにある程
度大きな規制部材の圧接力が必要とされているものの、
反面、その高い圧接力によりトナーに対する負荷(スト
レス)が大きくなり、その結果、トナーの帯電性が経時
的に劣化するという問題がある。かかるトナーの帯電性
劣化は、次のような理由によるものと考えられる。すな
わち、規制部材により帯電する非磁性一成分トナーに
は、トナーの帯電性や流動性を制御するために疎水性シ
リカ(SiO2)や酸化チタン(TiO2)等の外添剤が
その粒子表面に外添されているが、この外添剤が、規制
部材による圧接によりトナー粒子内部へ徐々に埋没して
その付着状態が変化してしまい、これにより、その粒子
表面に初期の状態で付着している外添剤の総量が減少す
るため、結果的に外添剤による帯電効果が次第に低下す
るためと考えられる。また、この帯電性劣化現象は、特
に、トナー担持体の非現像部になる部位に存在するトナ
ーにおいて比較的顕著に発生する傾向にある。なぜな
ら、トナー担持体表面には、その現像画像に応じて、静
電潜像を現像してトナーが消費される現像部領域とトナ
ーが消費されない非現像部領域とが生じ、その現像部に
は現像工程終了後に新たなトナーが供給され、その新し
いトナーに対して規制部材による層形成及び帯電がなさ
れるが、一方の非現像部ではトナー担持体上に形成され
たトナーの薄層が再度規制部材を通過することになり、
非画像部がしばらく続く部分では新たなトナーの供給を
殆ど受けないまま、同一のトナーの薄層が何度も規制部
材を通過するためである。このようなトナーの帯電性劣
化は、潜像保持体の画像領域以外にもトナーが付着す
る、いわゆる非画像部カブリが発生して画質が低下する
という不具合を招くだけでなく、トナー担持体からトナ
ーが脱落したり、その脱落して浮遊するトナーにより機
内汚染が発生することもあり、大きな問題点とされてい
る。
【0004】そこで、本出願人は、かかる問題点を解消
するため下記〜の方法を提案している。 規制ブレードの圧接力を極端に小さくしてトナーに
対するストレスを低下せしめる手段(特願平2−248
803号公報)。 トナー担持体上のトナー層を現像領域通過後にすべ
てホッパー内に一旦回収し、その担持体には常に新しい
トナーを供給するようにして、同じトナーが連続して規
制部材により圧接されることのないように構成した手段
(特願平3−185239号公報)。 荷電制御剤として、テトラフェニルほう素ナトリウ
ム等に代表される下記一般式
【0005】
【化2】
【0006】(式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基、ベンジル基又はアリール基を表し、Mはカチ
オン性原子又は分子を表す)で示される化合物をトナー
樹脂に含有することによって、トナーの帯電性を改善す
る手段(特開昭63−180968号公報)。
【0007】しかしながら、上記の方法では、供給ロ
ールによるトナー担持体へのトナー供給量のばらつきに
よって規制部材による層規制が確実になされないため、
これにより一定のトナー層による現像を常に行うことが
できなくなり、結果的に、画像濃度がばらついたりして
画質が不安定になった。また、上記の方法は、ホッパ
ー内に一度戻されたトナーも長時間の使用によって循環
して使用され、度重なる規制部材による負荷を受けるこ
とになるため、本質的な解決策には成り得なかった。さ
らに、上記の方法は、上記の化合物をスチレン系、ア
クリル系等のトナー樹脂に含有させた場合にはトナーの
帯電性が改善されて効果があるものの、特に、負帯電性
のトナー樹脂であるポリエステル系樹脂に含有させた場
合には充分な改善効果が得られず、経時的にトナー帯電
性の劣化が生じた。
【0008】その他、この種の非磁性一成分現像装置に
おいては、規制部材による負荷を受けたトナーの流動性
が徐々に悪化し、これにより、トナー担持体への供給量
にバラツキが生じ、例えばベタの黒色画像形成において
画像抜けが発生する等の問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記したよ
うな問題点に鑑みなされたもので、トナーとして負帯電
性のポリエステル系トナーを使用する場合、規制部材に
よる負荷を受けて外添剤の付着状態が変化することがあ
っても、トナーの帯電性及び流動性が共に劣化すること
なく良好に維持され、それによって安定かつ良好な画質
形成が実現される非磁性一成分現像装置を提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の非磁
性一成分現像装置は、トナー担持体上に供給された非磁
性一成分トナーを、トナー担持体表面に圧接される規制
部材により薄層状に形成せしめると共に帯電せしめ、そ
の帯電トナーにより潜像保持体上に形成された静電潜像
を現像する非磁性一成分現像装置において、上記非磁性
一成分トナーとして、ポリエステル系バインダー樹脂に
荷電制御剤として下記構造式
【0011】
【化3】
【0012】で示されるホウ素化合物を含有してなるポ
リエステル系負帯電性トナーを使用することを特徴とす
るものである。
【0013】また、本発明は、上記荷電制御剤の含有量
が0.5〜3.0重量%であることを特徴とするもので
ある。
【0014】以下、本発明について説明する。まず、本
発明装置に使用するトナー中に含有される電荷制御剤
は、上記の構造式からなるホウ素化合物{ビス[3,5
−ジ(t−ブチル)サリチラト]ホウ素(III)酸カ
リウム}であり、具体的には例えば、日本カーリット株
式会社製のホウ素化合物(分子量:542.53、分解
温度:350°C)が使用される。そして、本発明で使
用するポリエステル系負帯電性の非磁性一成分トナー
は、ポリエステル系のバインダー樹脂に、上記ホウ素化
合物からなる電荷制御剤を含有させたものである。
【0015】ここで、本発明における荷電制御剤の含有
量に対するトナー帯電特性について測定した結果(外添
剤を付着させない場合)を図3に示す。荷電制御剤とし
ては、日本カーリット製のホウ素化合物を使用した。同
図のグラフにおいて横軸は荷電制御剤の含有量を、左縦
軸は帯電量(T/V)を、右縦軸は逆極性に帯電したト
ナー量(WST)を示す。帯電量の測定はチャージスペ
クトログラフにより行った。この結果から、最良の帯電
性を示すのは、荷電制御剤を2重量%前後含有させたも
のであることがわかる。なお、帯電性の良否は、帯電性
の値そのもので判断できず、逆極性に帯電したトナー量
が少ないことも必要条件とされる。その逆極性帯電トナ
ー量は、通常5.0重量%以下、高画質化には1%以下
であることが好ましいとされている。
【0016】但し、図3に示される荷電制御剤の含有量
に対する帯電特性についての結果は、トナーには外添剤
を付着させていないため、結果的には荷電制御剤のトナ
ーバインダー樹脂に対する帯電性改善効果を示すもので
あると言える。従って、実際の使用段階におけるトナー
の帯電性は、流動化剤や転写助剤等の外添剤の添加され
るために更に変化する(良好になる)とされている。そ
こで、上記荷電制御剤を2重量%含有させたトナーにお
いて、外添剤の有無による帯電性特性について図4に示
す。トナーxは外添剤なしの場合、トナーyは流動化剤
(R972)を0.34重量%外添した場合、トナーc
は流動化剤(同)を0.34重量%及び転写助剤(Si
2)を0.84重量%外添した場合のものである。
【0017】そして、外添剤を添加した場合におけるト
ナーの帯電性(及び流動性)についてテストを行った結
果、トナーにおける荷電制御剤の含有量は0.5〜3.
0重量%、好ましくは1.0〜2.5重量%であること
が確認された。この含有量が0.5重量%未満ではトナ
ーの帯電性及び流動性が初期においては比較的良好であ
るが、経時的には悪化する。また、3.0重量%を越え
る場合にはその帯電性及び流動性が初期の段階から悪い
等の不具合がある。
【0018】この非磁性一成分トナーは、例えば、ビス
フェノールA−エチレンオキサイド付加物/シクロヘキ
サンジメタノール/テレフタル酸からなるポリエステル
樹脂に、上記ホウ素化合物を前記した所定割合で着色剤
とともに添加して混練した後、粉砕・分級を行って平均
粒径が5〜20μmのトナー粒子を造粒し、次いで、外
添剤として流動化剤や転写助剤等を外添することにより
得られる。着色剤としては、公知の染顔料を用いること
ができ、例えば、カーボンブラック、マグネタイト、ニ
グロシン、アニリンブルー、クロムイエロー、群青、メ
チレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、ジス
アゾイエロー、ローダミン6Gレーキ等の染顔料が使用
できる。流動化剤としては、粒径15nm程度のSiO
2等が使用でき、また、転写助剤としては粒径40nm
程度のSiO2等が使用できる。
【0019】本発明の現像装置は、基本的に、非磁性一
成分トナーを使用し、そのトナーを規制部材によりトナ
ー担持体上に薄層状に付着形成すると共に帯電せしめた
後に現像に供する現像装置であれば特に限定されるもの
でなく、例えば、図1や図2に例示の構成からなる装置
である。図中、1は非磁性一成分トナー、2はトナー担
持体、3は規制部材、4はトナー供給部材、5は現像バ
イアス電圧電源、6はトナー供給用バイアス電圧電源、
7はトナー飛散防止用シール部材、8はスクレーパ、9
は潜像保持体、10は潜像を示す。
【0020】トナー担持体2は、通常5〜40mmφの
回転体からなるものである。その具体例としては、アル
ミニウムやステンレスの丸棒又はパイプを所定寸法に切
削加工し、その周面にサンドブラスト、液体ホーニング
研磨、エメリー研磨等の機械研磨加工あるいは化学腐食
を施して表面粗さRa=0.1〜1.0μm程度とした
ものや、アルミニウムやステンレスの丸棒又はパイプを
切削加工し、その周面にフェノール樹脂等の半導電層を
設けた後、更にその表面にエメリー研磨等の機械研磨加
工を施して表面粗さをRa=0.1〜1.0μm程度、
望ましくはRa=0.2〜0.4μm程度としたもの等
である。その他に、トナー担持体として、アルミロール
表面を機械研磨し、その表面を陽極酸化処理したものを
用いることもできる。担持体2に半導電層を設ける場
合、その半導電層の肉厚方向の体積抵抗は通常105
1012Ωcm程度とする。トナー1の帯電性には、トナ
ー担持体2、規制部材3及びトナー1の各材料の適合性
が重要であり、この観点からすると、本発明においては
フェノール樹脂の半導電層を設けたトナー担持体が前記
トナー1に対して最も望ましいものである。この担持体
2の回転数は、通常、100〜300rpmとする。ま
た、担持体2に印加する現像バイアスは、通常−50〜
−400Vの直流バイアス電圧を重畳した1000〜4
000Vppの交流バイアス電圧である。さらに、その
交流バイアス成分の周波数は一般に1〜5kHzであ
り、望ましくは、交流バイアス電圧のVpeak値をト
ナー担持体2と潜像保持体9との間隙(μm)値で除し
た数値が4〜7V/μmの範囲内となることを前提とし
たうえで、その周波数を2.5〜4.0kHzとする。
【0021】規制部材3は、厚さ0.03〜0.3mm
程度のステンレス製板バネ等の弾性支持板11にシリコ
ンゴムやEPDMゴム等の当接部材12を加硫接着した
構成からなるものである。規制部材3におけるトナー担
持体2への接触圧力は20〜200fg/cm程度に設
定される。この接触圧力が20fg/cmよりも小さい
とトナーを充分に帯電させることができず、反対に20
0fg/cmを越えるとトナー凝集の発生等の問題があ
る。この規制部材3により、トナー1はトナー担持体2
上に5〜30μm程度の層厚に付着形成されると共に、
−2〜−20μC/g程度に帯電される。トナー1を充
分に帯電させる観点からすると、規制部材3の担持体4
への接触圧は80〜150g/cm程度が最も望まし
く、このような範囲に接触圧を設定した場合には、外添
剤の付着状態の変化に対するトナー帯電性の変化が非常
に少なくなる。
【0022】トナー供給部材4は、10〜20mmφで
肉厚1〜4mmのアルミニウムやステンレスのパイプか
らなり、その周面上に所定数の開口部を設けたものであ
る。そして、この供給部材4は、トナー担持体2に対し
て約0.5〜2.0mmの間隙をあけて対向して設置さ
れ、担持体2の約1〜5倍の周面速度で回転している。
上記の開口部は、装置(ホッパー)内のトナーを撹拌す
ると共にトナーをトナー担持体2にふりかける役割を果
たすためのものであり、供給部材4の回転軸方向と平行
に約30mm、その回転方向と平行に約10mmのサイ
ズからなる矩形或いは楕円形状をなし、供給部材の全周
面積に対する開口部の比が50%程度になるように均一
に設けられる。また、供給部材4と担持体2との間に
は、バイアス電源11より約200〜1000Vの直流
バイアス電圧を印加し、そして供給部材4の極性はトナ
ー1と同極性とする。さらに、トナー1が供給部材4の
表面にフィルミングするのを防ぐために、供給部材4の
表面に対して50〜500μm程度のマイラー等を接触
させてもよい。なお、トナー供給部材4としてウレタン
ゴム等による弾性ロールを使用し、その弾性ロールをト
ナー担持体2表面に対して接触回転させて用いることも
できる。
【0023】静電潜像保持体9としては、通常、Se系
感光体や有機感光体等の回転体が用いられる。また、潜
像保持体9はトナー担持体2に対して通常100〜40
0μm程度、望ましくは150〜300μm程度の間隙
をもって対向設置されている。
【0024】
【作用】本発明の現像装置によれば、トナー担持体上に
供給されたトナーは、層形成と帯電のために、トナー担
持体に圧接される規制部材を必ず通過する。この規制部
材の通過により、トナー表面に付着された外添剤の付着
状態が変化する。そこで、図5に、その外添剤13の付
着状態の変化を示す。すなわち、図5aは本発明におけ
るトナー1の未使用状態を撮影した走査型電子顕微鏡写
真であり、図5bは長時間にわたって規制部材を通過さ
せた後の本発明におけるトナー1の走査型電子顕微鏡写
真である。これにより、未使用時にはトナー粒子表面に
は流動化剤13aや転写助剤13bの外添剤13が多数
付着しているが、規制部材を通過することによりトナー
1表面に初期状態のままで付着している外添剤13の割
合が減少していることがわかる。また、この図5a〜b
の両トナーにおける外添剤量について、蛍光X線分析法
(XFR)により分析した結果、この両トナーにはほぼ
同量の外添量が存在していることが判明した。これらの
ことから、規制部材の通過により、トナー上の外添剤は
トナー粒子内部に埋没していることが理解できる。
【0025】さて、従来の非磁性一成分トナーは、上記
のような外添剤によりトナーの帯電性や流動性が制御さ
れているが、図5bのように外添剤が埋没してトナー粒
子表面に初期状態で付着した外添剤量が減少すると、そ
の帯電性や流動性がいずれも低下するものであった。こ
の点、本発明によれば、ポリエステル系樹脂に前記ホウ
素化合物からなる荷電制御剤を含有したトナーを使用し
ているため、規制部材の通過により外添剤の付着状態が
変化(埋没など)して、その外添剤による帯電制御効果
や流動性御効果が低下したとしても、トナーにおける帯
電性及び流動性はいずれも劣化することなく、充分に維
持される。
【0026】なお、このポリエステル系負帯電性トナー
における帯電性に関する効果は、前記ホウ素化合物から
なる荷電制御剤を使用した場合のみ有効であり、他の荷
電制御剤では得られない。また、上記した流動性に関す
る効果は以下の理由によるものと推察される。すなわ
ち、荷電制御剤を内添しないトナーにおいては、外添剤
によって帯電性が制御されているが、外添剤が規制部材
の通過により埋没した場合、そのトナー表面が正(+)
寄りに帯電する。そのため、その隣りに外添剤がトナー
表面に初期状態のままで付着しているトナーが存在する
と、その外添剤自体は負(−)に帯電しているため、こ
のような両トナーどうしは凝集し易く、これが、流動性
悪化につながるものと考えられる。これに対し、上記荷
電制御剤を内添した本発明におけるトナーにおいては、
外添剤が同様に埋没しても、そのトナー表面は負(−)
寄りに帯電しているため(これはトナーが良好に負帯電
していることに起因する)、上記したような隣りあわせ
のトナーとの凝集が起こりにくく、これにより、良好な
流動性が維持されるものと考えられる。
【0027】本発明の現像装置は、カラー現像方式への
適用が望ましいが、従来の黒トナー現像方式に適用して
も何ら問題はない。
【0028】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさ
らに詳細に説明する。但し、本発明は、これらの実施例
に限定されるものではない。
【0029】実施例1及び比較例1〜4 現像装置として、その全体構成が図1に図示のものを使
用した。また、この装置は下記条件内容に設定した。 ・トナー担持体2:フェノール樹脂の半導電層(106
Ωcm)を被膜したロール(24mmφ、180rp
m) 潜像担持体9とトナー保持体2との間隙:約200μm ・トナー供給部材4:開口部(30×10mm)を有す
るステンレスロール(19mmφ、600rpm) ・規制部材3: 0.12mm厚の板バネ(SUS30
3)に1mm厚のEPDMゴムを接着したもの。接触圧
力=約120gf/cm 現像バイアス:−200Vの直流成分を重畳した240
0Vpp、周波数4kHzの交流バイアス電圧。 供給バイアス:現像バイアスに対して−800Vの直流
成分を重畳した交流バイアス電圧。 また、潜像担持体9としては以下のものを使用した。 ・潜像保持体9: 負帯電性有機感光体ドラム ・プロセススピード:160mm/sec 潜像電位: −100V バック電位: −350V
【0030】この現像装置では、以下のようにして現像
が行われる。不図示の現像装置外部のトナー貯蔵箱から
現像装置内へ搬送されたトナー1は、バイアス電源6か
ら印加される供給バイアス電圧により形成されるトナー
供給部材4とトナー担持体2との間の電界によって、供
給部材4から担持体2へ供給される。そして、規制部材
3によって充分な電荷が与えられると共にトナー1の薄
層が担持体4上に形成される。担持体2上に薄層状に形
成されたトナー1は、バイアス電源5から印加される現
像バイアス電圧により形成される担持体2と潜像保持体
9との間の交番電界によって、保持体9上に保持された
静電潜像10を現像する。
【0031】本実施例では、下記組成からなるトナーA
(非磁性一成分カラートナー)を使用した。 ・ポリエステル系樹脂:ビスフェノールA−エチレンオ
キサイド付加物/シクロヘキサンジメタノール/テレフ
タル酸) ・荷電制御剤:ホウ素化合物(日本カートリット製)…
2.0重量% ・外添流動化剤:粒径15nm程度のSiO2(R97
2)…1.36重量% ・外添転写助剤:粒径40nm程度のSiO2…0.8
4wt% 比較のため、上記トナーAにおいて、電荷制御剤を添加
しないトナーB(比較例1)、電荷制御剤として前記従
来品であるKTPB(テトラフェニルボレートカリウム
塩)を2.0重量%含有させたトナーC(比較例2)、
同じくOBC−K1(KTPBの1種)を2.0重量%
含有させたトナーD(比較例3)、同じくP−51(4
級アンモニウム塩化合物)を2.0重量%含有させたト
ナーE(比較例4)を使用した。
【0032】上記現像装置を複写機に適用し、上記の各
トナーA〜Eを用いて長時間のプリントテストを行った
ところ、本実施例のトナーAを使用した場合には約5,
000枚のコピー後でもトナーの帯電性と流動性の劣化
は見受けられず、また、コピー画質の低下やトナー飛散
等の発生は殆ど認められなかった。
【0033】また、各電荷制御剤(内添剤)による帯電
性改善効果を確認するため、外添剤を添加しない場合の
トナーA〜Eにおける(現像装置セットアップ時の)帯
電量と逆極性帯電トナーの量についてチャージスペクト
ログラフにより測定した。その結果を図6に示す。この
結果から、本実施例のトナーAを使用した場合が、荷電
制御剤を含有しないトナーB(比較例1)に比べると、
逆極性帯電トナーの量が最も少なく(ゼロに近い)かつ
帯電性の劣化もなく、優れた帯電性(ひいては良好な流
動性)が得られることがわかる。これに対し、本発明以
外の他の荷電制御剤を含有したトナーC〜E(比較例2
〜4)の場合には、帯電性が劣化したり逆極性帯電トナ
ーの量が増加する傾向にあることが認められる。
【0034】さらに、下記条件のトナーA及びB′を用
い、図7に示す流動性測定装置により、両トナーの経時
的流動特性について測定した。 トナーA:上記実施例のトナーAの組成内容と同じ。 トナーB′:上記実施例のトナーBにおいて流動化剤
(R972)を0.34重量%と変更し且つ帯電性付与
剤TiO2を1.55重量%添加したもの。これは、従
来のトナーのなかで外添剤による流動性特性が最も優れ
たトナー例である。流動性測定は、未使用状態の現像装
置を使用し、トナーA又はB′を、モーターにより60
0rpmで回転させたトナー供給部材4(実効幅295
mm)へトナー供給口から連続的に供給した場合の所定
時間におけるトナー移動距離X(Gain)を測定し
た。その結果を図8に示す。図8の結果から、トナー
B′の流動性は経時的に悪化しているのに対し、トナー
Aの流動性は経時的変化が少なく、荷電制御剤による流
動性であることが認められる。
【0035】実施例2 現像装置として、本出願人が先に提案した現像装置(特
開平3−185239号公報)に準じた構成からなる装
置を使用した。図2に、その装置の概略図を示す。すな
わち、本実施例の現像装置は、図2に示すように、トナ
ー回収用導電性ロール14としての弾性ロールをトナー
担持体2に接触回転するように設置し、且つ、導電性ロ
ール14にバイアス電源15からトナー1と逆極性の直
流バイアス電圧或いは直流を重畳した交流バイアス電圧
をトナー担持体の交流バイアスと同期させながら印加す
ることによって、潜像保持体9にもトナー1と逆極性の
直流バイアス電圧或いは直流を重畳した交流バイアス電
圧を印加する構成になっている点に特徴がある。これに
より、現像領域R通過後のトナー1はすべてトナー担持
体2から導電性ロール14側に吸着された後、スクレー
パ8aによって掻き落とされて現像装置(ホッパー)内
に戻される。
【0036】上記の導電性ロール14は、ステンレスや
アルミニウムのシャフト或いはパイプの周面に導電性ゴ
ム層を設けたもので、さらに最外表面にEPDM等の材
質からなるスキン層を設けたものである。導電性ゴム層
の抵抗値は104〜1011Ωcm、そのゴム硬度は30
〜70度であることが好ましい。また、導電性ロール1
4は、トナー担持体2ロール表面の移動方向と同方向に
なるように回転させ、その周速は担持体2に対して0.
5〜1.5倍、好ましくは1.0倍とする。そして、導
電性ロール14と担持体2の接触深さは約0〜2mmと
する。また、導電性ロール14にトナー1と逆極性の直
流を重畳した交流バイアスを印加する一方、潜像保持体
9にトナー1と逆極性の直流バイアス電圧を印加しても
よい。さらに、導電性ロール14に直流バイアス電圧を
印加する場合、導電性ロール14に104〜108Ωcm
の導電性ゴム層を設け、直流を重畳した交流バイアス電
圧を印加する場合には107〜1011Ωcmの導電性ゴ
ム層を設ける。さらに、本装置のように導電性ロール1
4として弾性ロールを使用し、それを担持体2に接触さ
せて用いた場合、現像領域R通過後の担持体2上に残っ
たトナー1を容易に導電性ロール14側に転写すること
ができ、そのうえ、導電性ロール14をトナーの重力方
向とは無関係に担持体2の現像領域R通過後における如
何なる位置に設置することもできる。
【0037】この現像装置を下記条件内容に設定して複
写機に組み込むと共に、実施例1におけるトナーAを使
用し、長時間のプリントテストを行った。 ・トナー担持体2: 実施例1と同じ。 潜像担持体9とトナー保持体2との間隙:実施例1と同
じ。 ・トナー供給部材4:実施例1と同じ。 ・規制部材3: 実施例1と同じ。 現像バイアス: 実施例1と同じ。 供給バイアス: 実施例1と同じ。 ・導電性ロール14:EPDMゴム層(107Ωcm)
を設けた弾性ロール(10.5mmφ、430rpm) 導電性ロールとトナー担持体2との干渉(食込み接触)
量=250μm 導電性ロールと潜像保持体9との間隙=約200μm 導電性ロールと担持体2間の電圧: 直流+100V また、潜像担持体9としては以下のものを使用した。 ・潜像保持体9: 負帯電性有機感光体ドラム ・プロセススピード:実施例1と同じ。 潜像電位: 実施例1と同じ。 バック電位: 実施例1と同じ。
【0038】このコピーテストを行った結果、約60,
000枚のコピー後においてもトナーの帯電性劣化と流
動性劣化はいずれも見受けられず、また、得られたコピ
ー画像における画質の低下や、機内におけるトナー飛散
の発生がほとんどなかった。このように、本実施例の如
きトナー回収用導電性ロールを備えた現像装置を採用す
ることにより、現像領域通過後におけるトナー担持体2
上のトナーがすべて担持体上から除去されて現像機内に
回収されるため、担持体2に残留する同じトナーが連続
して規制部材3を通過することがなくなり、その結果、
トナー帯電性の経時的劣化は実施例1の装置に比べてさ
らに小さくなった。従って、本発明の如き特定の荷電制
御剤を含有させることによるトナーの帯電性改善効果に
加えて、10,000枚以上の良好で安定したコピー性
能が得られるようにするためには、本実施例の構成から
なる現像装置がより有効であることが確認された。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
トナーが充分な帯電量が得られる程度の圧接力に設定さ
れた規制部材を通過することによって、そのトナー粒子
上の外添剤の付着状態が徐々に変化したとしても、トナ
ーの帯電性及び流動性は劣化することなく、良好に維持
される。このように長時間の使用によってもトナーの帯
電性や流動性が良好に保たれるため、本発明装置を複写
機等に適用することにより、非画像部カブリや画像抜
け、さらにはトナーの機内飛散等の発生が殆どなくな
り、その結果、画像(コピー)品質の安定性や機械性能
の信頼性を著しく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を現像装置の概略図であ
る。
【図2】 本発明の他の実施例を現像装置の概略図であ
る。
【図3】 荷電制御剤の含有量に対するトナーの帯電特
性を示すグラフ図である。
【図4】 外添剤の有無及びその種類によるトナーの帯
電性特性を示すグラフ図である。
【図5】 トナーの走査型電子顕微鏡写真であり、aは
未使用状態におけるトナーの写真、bは規制部材通過後
におけるトナーの写真である。
【図6】 荷電制御剤の有無及びその種類によるトナー
の帯電性特性を示すグラフ図である。
【図7】 トナーの流動性を測定する測定装置の説明図
である。
【図8】 トナーの流動特性を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1…非磁性一成分トナー、2…トナー担持体、3…規制
部材、9…潜像保持体、10…静電潜像。
フロントページの続き (72)発明者 梶本 昌嗣 神奈川県海老名市本郷2274番地、富士ゼロ ックス株式会社海老名事業所内 (72)発明者 赤木 秀行 神奈川県南足柄市竹松1600番地、富士ゼロ ックス株式会社竹松事業所内 (72)発明者 杉崎 裕 神奈川県南足柄市竹松1600番地、富士ゼロ ックス株式会社竹松事業所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナー担持体上に供給された非磁性一成
    分トナーを、トナー担持体表面に圧接される規制部材に
    より薄層状に形成せしめると共に帯電せしめ、その帯電
    トナーにより潜像保持体上に形成された静電潜像を現像
    する非磁性一成分現像装置において、上記非磁性一成分
    トナーとして、ポリエステル系バインダー樹脂に荷電制
    御剤として下記構造式 【化1】 で示されるホウ素化合物を含有してなるポリエステル系
    負帯電性トナーを使用することを特徴とする非磁性一成
    分トナー現像装置。
  2. 【請求項2】 荷電制御剤の含有量が0.5〜3.0重
    量%である請求項1記載の非磁性一成分現像装置。
JP4274819A 1992-09-21 1992-09-21 非磁性一成分現像装置 Pending JPH06102705A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002006548A (ja) * 2000-06-21 2002-01-09 Mitsubishi Chemicals Corp 画像形成方法及び画像形成装置
JP2007316200A (ja) * 2006-05-24 2007-12-06 Bando Chem Ind Ltd 導電性ローラ
US7873300B2 (en) 2007-08-06 2011-01-18 Ricoh Company Limited Single component development device, process cartridge and toner

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