JPH0599608A - 回転角検出装置 - Google Patents

回転角検出装置

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JPH0599608A
JPH0599608A JP18000391A JP18000391A JPH0599608A JP H0599608 A JPH0599608 A JP H0599608A JP 18000391 A JP18000391 A JP 18000391A JP 18000391 A JP18000391 A JP 18000391A JP H0599608 A JPH0599608 A JP H0599608A
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JP
Japan
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voltage
sensor signal
signal voltage
neutral position
sensor
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JP18000391A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Sato
裕幸 佐藤
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 2つのポテンショメータからのセンサ信号電
圧を用いて絶対回転角を検出する回転角検出装置におい
て、絶対回転角の検出精度の向上と確実な中立位置電圧
の初期設定との両立を図ること。 【構成】 位相差を有する2つのポテンショメータc,
dを不感帯幅を広くすることで検出領域で高出力ゲイン
によるセンサ信号電圧を出力するポテンショメータと
し、中立位置が設定された直後に高電圧側のセンサ信号
電圧を選択して中立位置電圧とする手段とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、後輪転舵用電動モータ
のモータ軸等の回転軸の回転角を検出する回転角検出装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポテンショメータタイプの回転角
検出装置としては、例えば、特開昭63−186102
号公報に記載のものが知られている。
【0003】この従来出典には、ブラシとリング状の抵
抗体を有するメインポテンショメータとサブポテンショ
メータの2つのポテンショメータを用い、図7に示すよ
うに、メインポテンショメータからのセンサ信号電圧e
(k)がe(k)=0.5V以上の時にはセンサ信号電圧e(k)によ
り絶対舵角を検出し、ポテンショメータでは必然的に生
じる不感帯(センサ信号電圧e(k)がe(k)=0)でのみサ
ブポテンショメータからのセンサ信号電圧f(k)を用いて
絶対舵角を検出するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな回転角検出装置にあっては、中立位置が設定された
直後、メインポテンショメータからのセンサ信号電圧e
(k)を読み込み、その時のセンサ信号電圧e(k)の初期値
を絶対舵角の算出基礎である中立位置電圧とし、その
後、センサ信号電圧e(k)とサブポテンショメータからの
センサ信号電圧f(k)のうちセンサ信号電圧e(k)を主体と
し、センサ信号電圧e(k)が不感帯である時にのみセンサ
信号電圧f(k)への読み換えを行なって絶対舵角を検出す
る装置としている為、下記に列挙するような問題があ
る。
【0005】(1)中立位置が設定された直後、図7に
示すように、メインポテンショメータからのセンサ信号
電圧e(k)の初期値が確実に零V以上となるようにするに
は、メインポテンショメータの不感帯の幅を小さく設定
せざるを得ず、舵角の変化に対するセンサ信号電圧e(k)
の特性の傾きが小さくなり、その後の絶対舵角の検出分
解能が低くなる。
【0006】(2)絶対舵角の検出分解能を向上させる
ために、図7の一点鎖線特性に示すように、舵角の変化
に対するセンサ信号電圧e(k)の特性の傾きを大きく設定
した場合には、不感帯の幅が広くなり、中立位置が設定
された直後のセンサ信号電圧e(k)の初期値が不感帯電圧
である零Vとなることがあり、その後の絶対舵角の検出
が不可能となる。
【0007】本発明は、上記のような問題に着目してな
されたもので、2つのポテンショメータからのセンサ信
号電圧を用いて絶対回転角を検出する回転角検出装置に
おいて、絶対回転角の検出精度向上と確実な中立位置電
圧の初期設定との両立を図ることを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明の回転角検出装置では、位相差を有する2つのポ
テンショメータを不感帯幅を広くすることで検出領域で
高出力ゲインによるセンサ信号電圧を出力するポテンシ
ョメータとし、中立位置が設定された直後に高電圧側の
センサ信号電圧を選択して中立位置電圧とする手段とし
た。
【0009】即ち、図1のクレーム対応図に示すよう
に、1回転以上回転可能な回転軸aと、前記回転軸aと
ケースbとの間に設けられ、広い回転角度領域にわたっ
て信号電圧の変化が無い不感帯を設定することで、回転
角の変化に対して信号電圧が変化する不感帯幅を広くす
ることで検出領域で高出力ゲインによる第1センサ信号
電圧を出力する第1ポテンショメータcと、前記回転軸
aとケースbとの間に設けられ、前記第1センサ信号電
圧とは180°の位相差を有すると共に同じ高出力ゲイ
ンによる第2センサ信号電圧を出力する第2ポテンショ
メータdと、中立位置が設定された直後、前記第1セン
サ信号電圧と第2センサ信号電圧のうち高い電圧のセン
サ信号電圧を選択する電圧初期値選択手段eと、前記電
圧初期値選択手段eによって選択されたセンサ信号電圧
を前記回転軸aの絶対回転角の算出基礎である中立位置
電圧とする中立位置電圧設定手段fと、前記中立位置電
圧設定手段fにより設定された中立位置電圧と読み込ま
れた第1センサ信号電圧あるいは第2センサ信号電圧に
基づいて絶対回転角を算出する絶対回転角算出手段gと
を備えていることを特徴とする。
【0010】
【作用】中立位置が設定された直後、電圧初期値選択手
段eにおいて、第1ポテンショメータcからの第1セン
サ信号電圧と第2ポテンショメータdからの第2センサ
信号電圧のうち高い電圧のセンサ信号電圧が選択され
る。そして、中立位置電圧設定手段fにおいて、電圧初
期値選択手段eによって選択されたセンサ信号電圧が1
回転以上回転可能な回転軸aの絶対回転角の算出基礎で
ある中立位置電圧とされ、絶対回転角算出手段gにおい
て、中立位置電圧設定手段fにより設定された中立位置
電圧と読み込まれた第1センサ信号電圧あるいは第2セ
ンサ信号電圧に基づいて絶対回転角が算出される。
【0011】ここで、第1ポテンショメータcと第2ポ
テンショメータdは、広い回転角度領域にわたって信号
電圧の変化が無い不感帯を設定することで、回転角の変
化に対して信号電圧が変化する検出領域で高出力ゲイン
による第1センサ信号電圧及び第2センサ信号電圧を出
力するようにしていることで、センサ信号電圧の特性の
傾きが大きくなり、回転角の検出分解能が高められる。
【0012】また、不感帯の幅が広く設定されるもの
の、中立位置が設定された直後、第1センサ信号電圧と
第2センサ信号電圧のうち高い電圧のセンサ信号電圧が
中立位置電圧として選択されることで、不感帯電圧が読
み込まれることがなく、その後の絶対舵角の検出が確実
に保証される。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0014】構成を説明する。
【0015】図2は本発明実施例のモータ回転角検出装
置のメカ部を示す図、図3は実施例のモータ回転角検出
装置が適用された四輪操舵車両を示す全体システム図、
図4は電動式ステアリング装置の具体的構成を示す断面
図である。
【0016】後輪側に実施例のモータ回転角検出装置が
適用された四輪操舵車両は、図3に示すように、前輪
1,2の操舵は、ステアリングハンドル3と機械リンク
式ステアリング機構4によって行なわれる。これは、例
えば、ステアリングギア、ピットマンアーム、リレーロ
ッド、サイドロッド5,6、ナックルアーム7,8等で
構成される。
【0017】そして、後輪9,10の転舵は、電動式ス
テアリング装置11によって行なわれる。この後輪9,
10間は、ラックシャフト12、サイドロッド13,1
4、ナックルアーム15,16により連結され、ラック
12が内挿されたラックチューブ17には、減速機構1
8とモータ19とフェイルセーフソレノイド20が設け
られ、このモータ19とフェイルセーフソレノイド20
は、車速センサ21,前輪舵角センサ22,ストローク
センサ23,第1ポテンショメータ24,第2ポテンシ
ョメータ25等からの信号を入力するコントローラ26
により駆動制御される。
【0018】前記電動式ステアリング装置11は、図4
に示すように、ラック12が内挿されたラックチューブ
17はブラケットを介して車体に固定されている。そし
て、ラック12の両端部には、ボールジョイント30,
31を介してサイドロッド13,14が連結されてい
る。減速機構18は、モータ19のモータ軸19a(回
転軸に相当)に連結されたモータピニオン32と、該モ
ータピニオン32に噛合するリングギア33と、該リン
グギア33に固定されると共にラックギア12aに噛み
合うラックピニオン35とによって構成されている。従
って、モータ19のモータ軸19aが回転すると、モー
タピニオン32→リングギア33→ラックピニオン35
へと回転が伝達され、回転するラックピニオン35とラ
ックギア12aとの噛み合いによりラックシャフト12
が軸方向へ移動して後輪9,10の転舵が行なわれる。
この後輪9,10の転舵量は、ラックシャフト12の移
動量、即ち、モータ19のモータ軸19aの回転量に比
例する。
【0019】前記フェイルセーフソレノイド20には、
ロックピン20aが進退可能に設けられていて、電子制
御系等のフェイル時には、ラックシャフト12に形成さ
れたロック溝12bにロックピン20aを嵌入させるこ
とでラックシャフト12を、後輪9,10が中立舵角位
置を保つ位置に固定するようにしている。
【0020】前記ポテンショメータ24,25は、図2
及び図4に示すように、1回転以上回転可能なモータ軸
19aと、該モータ軸19aと共に回転可能に設けられ
たロータ36と、該ロータ36に固定された第1ブラシ
37及び第2ブラシ38と、モータケース39(ケース
の相当)に固定されたベース40と、該ベース40にモ
ータ軸19aの軸心を中心として同心リング状に設けら
れた第1導電体41,第2導電体42,第1抵抗体4
3,第2抵抗体44と、前記第1導電体41に連結され
た第1出力端子45と、第2導電体42に連結された第
2出力端子46と、前記第1抵抗体43及び第2抵抗体
44の両端部にそれぞれ設けられた不感帯導電部47,
48を介して連結された5V入力端子49及びアース端
子50とを備えている。
【0021】そして、第1導電体41と第1抵抗体43
と両者41,43に接触摺動する第1ブラシ37と第1
出力端子45によって、広い回転角度領域(約105
°)にわたって信号電圧の変化が無い不感帯を設定する
ことで、回転角の変化に対して信号電圧が変化する検出
領域で高出力ゲインによる第1センサ信号電圧VSEN1を
出力する第1ポテンショメータ24が構成されている。
【0022】また、第2導電体42と第2抵抗体44と
両者42,44に接触摺動する第2ブラシ38と第2出
力端子46によって、第1センサ信号電圧VSEN1とは1
80°の位相差を有すると共に同じ高出力ゲインによる
第2センサ信号電圧VSEN2を出力する第2ポテンショメ
ータ25が構成されている。
【0023】作用を説明する。
【0024】図5は中立位置の初期設定が行なわれた
後、両ポテンショメータ24,25からのセンサ信号電
圧VSEN1, VSEN2に基づいてコントローラ26により行
なわれるモータ回転角絶対値の算出処理作動の流れを示
すフローチャートで、以下、各ステップにつて説明す
る。
【0025】ステップ51では、中立位置の初期設定が
行なわれた直後、第1ポテンショメータ24からの第1
センサ信号電圧VSEN1と第2ポテンショメータ25から
の第2センサ信号電圧VSEN2とが読み込まれる。
【0026】ここで、中立位置の初期設定は、イグニッ
ションスイッチをOFFからONにした時、ストローク
センサ23からのセンサ信号等に基づいて行なわれる。
【0027】ステップ52では、第1センサ信号電圧V
SEN1が第2センサ信号電圧VSEN2より大かどうかが判断
される。
【0028】ステップ52の判断でVSEN1>VSEN2の時
には、ステップ53へ進み、VSEN1>4.5Vかどうかが判
断される。そして、ステップ53でVSEN1>4.5Vと判断
された時には、ステップ54へ進み、センサフラグFが
0(第2ポテンシュメータ25を使用)に設定されると
共に第2センサ信号電圧VSEN2が中立位置電圧Vcとし
て設定される。ステップ53でVSEN1≦4.5Vと判断され
た時には、ステップ55へ進み、センサフラグFが1
(第1ポテンシュメータ24を使用)に設定されると共
に第1センサ信号電圧VSEN1が中立位置電圧Vcとして
設定される。
【0029】一方、ステップ52の判断でVSEN1≦VSE
N2の時には、ステップ56へ進み、VSEN2>4.5Vかどう
かが判断される。そして、ステップ56でVSEN2>4.5V
と判断された時には、ステップ57へ進み、センサフラ
グFが1に設定されると共に第1センサ信号電圧VSEN1
が中立位置電圧Vcとして設定される。ステップ56で
VSEN2≦4.5Vと判断された時には、ステップ58へ進
み、センサフラグFが0に設定されると共に第2センサ
信号電圧VSEN2が中立位置電圧Vcとして設定される。
【0030】即ち、ステップ51〜ステップ58は、セ
ンサ信号電圧の上限しきい値を4.5Vとして、第1センサ
信号電圧VSEN1と第2センサ信号電圧VSEN2のうち高電
圧値のセンサ信号電圧を中立位置電圧Vcとして設定す
る処理であり、請求項の電圧初期値選択手段と中立位置
電圧設定手段に相当する。
【0031】ステップ59では、センサ切換回数R及び
センサ入力電圧VN の初期化として、センサ切換回数R
がR=0(零)に設定されると共に、ステップ54,ス
テップ55,ステップ57,ステップ58のうちいずれ
かで設定された中立位置電圧Vcが現在のセンサ入力電
圧VN として設定される。
【0032】ステップ60では、データ更新処理とし
て、現在のセンサ入力電圧VN が1制御周期前のセンサ
入力電圧VO として設定される。
【0033】ステップ61〜ステップ63では、現在の
センサ信号電圧の読み込みが行なわれるもので、ステッ
プ61では、センサフラグFがF=0かどうかが判断さ
れ、F=0の時には、ステップ62へ進み、第2センサ
信号電圧VSEN2が現在のセンサ入力電圧VN とされる。
また、F=1の時には、ステップ63へ進み、第1セン
サ信号電圧VSEN1が現在のセンサ入力電圧VN とされ
る。
【0034】ステップ64では、1制御周期前のセンサ
入力電圧VO と現在のセンサ信号電圧VN との差の絶対
値が3Vを超えているかどうかが判断される。
【0035】これは、センサ信号電圧が1制御周期(例
えば、1msec )によりサンプリングされる間に、上限し
きい値である4.5V以上の電圧にならずに急に0Vとなった
場合、右操舵方向であるにもかかわらず左操舵方向であ
ると誤判断してその後のセンサ切換処理を行なうことを
防止するために行なわれる。従って、YESと判断され
た場合には、右操舵方向でのセンサ切換処理であるステ
ップ68〜ステップ71の処理へ進む。
【0036】ステップ65では、現在のセンサ信号電圧
VN と1制御周期前のセンサ入力電圧VO との差が0を
超えているかどうかにより操舵方向が検出される。
【0037】そして、(VN −VO )>0であり右操舵
方向である時には、ステップ66に進み、現在のセンサ
信号電圧VN が上限しきい値4.5Vを超えているかどうか
が判断され、また、(VN −VO )≦0であり左操舵方
向である時には、ステップ67に進み、現在のセンサ信
号電圧VN が下限しきい値0.5V未満かどうかが判断され
る。即ち、ステップ66及びステップ67では、センサ
切換有無の判断が行なわれるもので、0.5V≦VN ≦4.5V
の時には、センサ切換等の処理を行なわず、そのままス
テップ76へ進むことになる。
【0038】右操舵方向でVN >4.5Vを満足する時に
は、ステップ68〜ステップ71において、センサフラ
グ変更,入力信号変更,センサ切換回数変更の処理が行
なわれる。つまり、ステップ68では、センサフラグF
がF=0かどうかが判断され、F=0の時には、ステッ
プ69へ進み、センサフラグFがF=1に変更されると
共に第1センサ信号電圧VSEN1が現在のセンサ入力電圧
VN とされ、F=1の時には、ステップ70へ進み、セ
ンサフラグFがF=0に変更されると共に第2センサ信
号電圧VSEN2が現在のセンサ入力電圧VN とされる。そ
して、ステップ71では現在のセンサ切換回数Rに1を
プラスした回数がセンサ切換回数Rとされる。
【0039】左操舵方向でVN <0.5Vを満足する時に
は、ステップ72〜ステップ75において、センサフラ
グ変更,入力信号変更,センサ切換回数変更の処理が行
なわれる。つまり、ステップ72では、センサフラグF
がF=0かどうかが判断され、F=0の時には、ステッ
プ73へ進み、センサフラグFがF=1に変更されると
共に第1センサ信号電圧VSEN1が現在のセンサ入力電圧
VN とされ、F=1の時には、ステップ74へ進み、セ
ンサフラグFがF=0に変更されると共に第2センサ信
号電圧VSEN2が現在のセンサ入力電圧VN とされる。そ
して、ステップ75では現在のセンサ切換回数Rに1を
マイナスした回数がセンサ切換回数Rとされる。
【0040】ステップ76及びステップ77では、中立
位置からのモータ回転角絶対値θNの算出処理ステップ
で、まず、ステップ76では、モータ回転角相対値θ’
が下記の式により算出される。
【0041】θ’=51×(VN −VC ) 尚、定数の51は51deg /1Vであることによる。
【0042】ステップ77では、モータ回転角相対値
θ’とセンサ切換回数Rによりモータ回転角絶対値θN
が下記の式により算出される。
【0043】θN =θ’+ 180×R 上記ステップ60〜ステップ77の処理は、請求項の絶
対回転角算出手段に相当し、イグニッションスイッチが
OFFに切り換えられるまで繰り返し実行される。
【0044】次に、モータ回転角絶対値の算出作動につ
いて説明する。
【0045】(イ)イニシャライズ処理 中立位置の初期設定が行なわれたた直後、まず、イニシ
ャライズ処理が行なわれる(ステップ51〜ステップ5
9)。
【0046】このうち、ステップ51〜ステップ58で
は、中立位置の初期設定が行なわれたた直後に読み込ま
れた第1センサ信号電圧VSEN1と第2センサ信号電圧V
SEN2のうち高電圧値側のセンサ信号電圧が選択され、こ
の選択された信号電圧を中立位置電圧Vcとして設定す
る処理である。つまり、センサ信号電圧の上限しきい値
を4.5Vとするという条件下で、図6においてVSEN1>V
SEN2を満足するA領域ではVSEN1がVcと設定され、図
6においてVSEN2>VSEN1を満足するB領域ではVSEN2
がVcと設定される。
【0047】そして、設定された中立位置電圧Vcが制
御を行なう最初の現在のセンサ入力電圧VN とされると
共に、センサ切換回数Rが初期値のR=0とされる(ス
テップ59)。
【0048】(ロ)データ処理 データ処理は、1制御周期前のデータ更新処理(ステッ
プ60)と、現在のセンサ入力電圧VN の読み込み処理
(ステップ61〜ステップ63)とによって行なわれ
る。
【0049】このセンサ入力電圧VN の読み込み処理に
おいては、センサフラグFがF=1の時には第1センサ
信号電圧VSEN1を使い、F=0の時には第2センサ信号
電圧VSEN2を使うというように、センサフラグFによっ
て読み込む信号電圧を決めるようにしている。
【0050】(ハ)信号読み飛ばし対策処理 センサ信号電圧が1制御周期(例えば、1msec )により
サンプリングされる間に上限しきい値である4.5V以上の
電圧にならずに急に0Vとなる信号読み飛ばしの場合は、
|VO −VN |>3を満足するかどうかを判断し(ステ
ップ64)、満足する場合には、右操舵方向でのセンサ
切換処理であるステップ68〜ステップ71の処理へ進
むことでその対策とされる。
【0051】ここで、判断しきい値の3Vは、サンプリ
ング時間内の最大電圧変化量より大きい変化量として設
定されている。
【0052】(ニ)センサ切換処理 センサ切換処理は、操舵方向を判断し(ステップ6
5)、操舵方向に応じてセンサ切換のしきい値判断し
(ステップ66,67)、切換条件を満足する時には、
センサフラグ,入力電圧,切換回数を変更することによ
り行なわれる(ステップ68〜ステップ75)。
【0053】このセンサ切換処理により、図6に示すよ
うに、使われるセンサ信号電圧は、右操舵方向の場合
と、左操舵方向の場合とではヒステリシスが持たせられ
ることになり、センサ切換条件付近において回転角が変
動する場合に入力電圧の読み込みハンチングを防止して
いる。
【0054】(ホ)モータ回転角絶対値の算出処理 モータ回転角絶対値θN は、まず、センサ切換回数Rを
無視した中立位置からのモータ回転角相対値θ’を算出
し(ステップ76)、このモータ回転角相対値θ’とセ
ンサ切換回数Rによって算出される(ステップ77)。
【0055】以上のようにして正確なモータ回転角絶対
値θN が算出され、このモータ回転角絶対値θN を後輪
舵角制御での実後輪舵角情報として用いることで、制御
精度の高い後輪舵角制御が達成される。
【0056】効果を説明する。
【0057】(1)2つのポテンショメータ24,25
からのセンサ信号電圧VSEN1,VSEN2を用いてモータ回
転角絶対値θN を検出するモータ回転角検出装置におい
て、位相差を有する2つのポテンショメータ24,25
を不感帯幅を広くすることで検出領域で高出力ゲインに
よるセンサ信号電圧VSEN1,VSEN2を出力するポテンシ
ョメータとし、中立位置が設定された直後に高電圧側の
センサ信号電圧VSEN1またはVSEN2を選択して中立位置
電圧Vcとする装置とした為、高分解能によるモータ回
転角絶対値θN の検出精度の向上と、センサ信号電圧の
セレクトハイによる確実な中立位置電圧Vcの初期設定
との両立を図ることができる。
【0058】(2)モータ回転角絶対値θN を算出する
にあたって、2つのセンサ信号を使い分けるゾーンやエ
リアを細分化することなく、右操舵方向の場合と左操舵
方向の場合とでセンサ切換条件を変えるだけで2つのセ
ンサ信号を使い分ける装置とした為、簡単なロジックで
モータ回転角絶対値θN を検出することができる。
【0059】つまり、センサフラグF,中立位置電圧V
c,現在のセンサ入力電圧VN ,前回サンプリングした
入力電圧VO ,センサ切換回数Rを用いるだけのロジッ
クとしている。
【0060】(3)現在のセンサ入力電圧VN と前回サ
ンプリングした入力電圧VO との差を監視し、その差が
1制御周期で変化し得る差を超えた場合には、右操舵方
向のセンサ切換処理へ進む装置とした為、上限しきい値
4.5Vを超えることなく急に0Vに信号電圧が変化した場合
に、センサ信号の読み飛ばしにより左操舵方向であると
の読み飛ばし誤判断を防止することができる。
【0061】以上、実施例を図面により説明してきた
が、具体的な構成は実施例に限られるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加等があ
っても本発明に含まれる。
【0062】例えば、実施例では、不感帯設定領域を1
05°に設定したが105°以上180°未満であれば
適用することができる。また、モータ回転角検出装置と
しての適用例を示したが、1回転以上回転可能な回転軸
の回転角であれば、ステアリングシャフト等のように他
の回転軸の回転角検出装置としても適用することができ
る。
【0063】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明にあって
は、2つのポテンショメータからのセンサ信号電圧を用
いて絶対回転角を検出する回転角検出装置において、位
相差を有する2つのポテンショメータを不感帯幅を広く
することで検出領域で高出力ゲインによるセンサ信号電
圧を出力するポテンショメータとし、中立位置が設定さ
れた直後に高電圧側のセンサ信号電圧を選択して中立位
置電圧とする手段とした為、絶対回転角の検出精度の向
上と確実な中立位置電圧の初期設定との両立を図ること
ができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回転角検出装置を示すクレーム対応図
である。
【図2】実施例のモータ回転角検出装置のメカ部を示す
図である。
【図3】実施例のモータ回転角検出装置が適用された四
輪操舵車両を示す全体システム図である。
【図4】四輪操舵車両の電動式ステアリング装置の具体
的構成を示す断面図である。
【図5】中立位置の初期設定が行なわれた後、両ポテン
ショメータからのセンサ信号電圧に基づいてコントロー
ラにより行なわれるモータ回転角絶対値の算出処理作動
の流れを示すフローチャートである。
【図6】実施例装置の第1ポテンショメータ及び第2ポ
テンショメータから出力されるセンサ信号電圧特性図で
ある。
【図7】従来装置のメインポテンショメータ及びサブポ
テンショメータから出力されるセンサ信号電圧特性図で
ある。
【符号の説明】
a 回転軸 b ケース c 第1ポテンショメータ d 第2ポテンショメータ e 電圧初期値選択手段 f 中立位置電圧設定手段 g 絶対回転角算出手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1回転以上回転可能な回転軸と、 前記回転軸とケースとの間に設けられ、広い回転角度領
    域にわたって信号電圧の変化が無い不感帯を設定するこ
    とで、回転角の変化に対して信号電圧が変化する検出領
    域で高出力ゲインによる第1センサ信号電圧を出力する
    第1ポテンショメータと、 前記回転軸とケースとの間に設けられ、前記第1センサ
    信号電圧とは180°の位相差を有すると共に同じ高出
    力ゲインによる第2センサ信号電圧を出力する第2ポテ
    ンショメータと、 中立位置が設定された直後、前記第1センサ信号電圧と
    第2センサ信号電圧のうち高い電圧のセンサ信号電圧を
    選択する電圧初期値選択手段と、 前記電圧初期値選択手段によって選択されたセンサ信号
    電圧を前記回転軸の絶対回転角の算出基礎である中立位
    置電圧とする中立位置電圧設定手段と、 前記中立位置電圧設定手段により設定された中立位置電
    圧と読み込まれた第1センサ信号電圧あるいは第2セン
    サ信号電圧に基づいて絶対回転角を算出する絶対回転角
    算出手段と、 を備えていることを特徴とする回転角検出装置。
JP18000391A 1991-07-20 1991-07-20 回転角検出装置 Pending JPH0599608A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006523271A (ja) * 2003-04-02 2006-10-12 アブロイ オサケ ユキチュア スイングドア装置におけるドアの位置検出装置
CN110077463A (zh) * 2019-05-13 2019-08-02 陈梦洁 汽车转向角度传感器

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006523271A (ja) * 2003-04-02 2006-10-12 アブロイ オサケ ユキチュア スイングドア装置におけるドアの位置検出装置
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