JPH059693Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は光フアイバその他の集光を要する光
学系において使用される光フアイバ等の光源装置
に関し、その目的は光源から発生する照射光中の
熱線を光フアイバ入光端面等の受光部に到達する
前に効率良く除去するとともに、曲面反射鏡の中
央部を球面状に、その周囲を楕球面部にそれぞれ
形成することにより曲面反射鏡中央部での光源の
反射光を光フアイバ入光端面等の受光部に確実に
集束し、光源の光の有効率を高められ、一方、光
フアイバ入光端面等の受光部への入光角度が光軸
に対して比較的小さい角度とされるため、小さい
入光角度を要する石英フアイバ等にも有効利用で
きる汎用性の高い光フアイバ等の光源装置を提供
することにある。

（従来技術及びその問題点） 従来、光フアイバの光源装置として、第３図Ａ
に示すものがあり、これは曲面反射鏡ａが楕球面
形であるため、その第１焦点a′に配設された光源
ｂの後方照射光のうち曲面反射鏡ａ中央部表面で
反射される一部ｃは反射光c′となるが、この反射
光c′は、前方照射光ｄを第２焦点a″に配設の光フ
アイバ入光端面ｅ等の受光部に集束するために設
けられた集光レンズｆを通過することになるの
で、入光端面ｅ等の受光部には集束されず、光源
ｂの入光端面ｅ等の受光部に対する有効率が低か
つた。

一方、第３図Ｂのものでは曲面反射鏡ａが球面
形であるため、その中心点a′に配設された光源ｂ
の後方照射光のうち曲面反射鏡ａ周囲部表面で反
射される一部ｇは反射光g′となり、集光レンズｈ
で絞られて光フアイバ入光端面ｅ等の受光部に集
束されるが、光軸ｉに対する反射光g′の角度が大
きいため、入光端面ｅ等の受光部への入光角度ｊ
も大きく、特に小さい入光角度を要する石英フア
イバには使用し難く汎用性に乏しかつた。

また特公昭57−53924号においては楕円筒径形
凹面反射鏡の一方の焦点位置に配置された線型の
発光体と、楕円筒径形凹面反射鏡の開口位置に配
置された円筒形集光レンズとオプチカルフアイバ
ーハンドルとからなる「光源装置」が公告されて
いるが、この技術も前記第３図に示す技術と同
様、オプチカルフアイバーハンドルの入光端面へ
の入光角度が大きく、特に小さい入光角度を要す
る石英フアイバには使用し難し汎用性に乏しかつ
た。

しかも楕円筒径形凹面反射鏡からの反射光及び
発光体からの光がすべて一点に集束されないので
径の小さい光フアイバーケーブルの照射端面に効
果的に照射することができないという問題もあつ
た。

（問題を解決するための手段） この考案は上記問題点を解決するためになされ
たもので、光源と、その背後に配設された熱線透
過性の曲面反射鏡と、光源前方に配設された集光
レンズと、この集光レンズ前方に配設された熱線
反射フイルタとが光軸を一致された状態で並列さ
れ、前記曲面反射鏡は中央部が球面部とされると
ともにこの球面周囲が球面部より小さい曲率の楕
球面部として形成され、この球面部の中心点及び
楕球面部の第１焦点は前記光源の中心と、楕球面
部の第２焦点及び前記集光レンズの焦点は光フア
イバ入光端面等の受光部とそれぞれ一致されて、
前記熱線反射フイルタを介して前記曲面反射鏡か
らの反射光及び前記集光レンズで集光される光源
の集束光が前記受光部へ一致されて到達されてな
ることを特徴とする光フアイバ等の光源装置を提
供することにより上記問題点を悉く解決する。

（実施例） この考案の実施例を図面にもとづいて説明す
る。

第１図乃至第２図は全てこの考案の一実施例に
係る光フアイバ等の光源装置を説明する図で、図
中１は光源装置を示している。

この光源装置１は、光源２と、その背後に配設
された曲面反射鏡３と、光源２前方に配設された
集光レンズ４と、熱線反射フイルタ５とが、光軸
６を一致された状態で並列されて成る。

この実施例において光源２は、クセノンランプ
等、小型で高輝度のものが好ましく用いられ、そ
の中心２′は光軸６上に位置する。

この実施例において熱線透過性の曲面反射鏡３
としては、熱線のみを透過するコールドミラーが
好適に使用され、中央部が球面部３ａとされると
ともにこの球面部３ａ周囲が同球面部３ａより小
さい曲率の楕球面部３ｂとして形成されている。

球面部３ａの中心点３a′及び楕球面部３ｂの第
１焦点３b′は、前記光源２の中心２′と一致され
ている。

楕球面部３ｂの第２焦点３b″は、光フアイバ入
光端面７の中心点７′又は他の任意に設定された
点と一致されている。

この実施例において集光レンズ４は、複数個か
ら成り、その焦点４′は光フアイバ入光端面７の
中心点７′又は他の任意に設定された点と一致さ
れている。

この実施例において熱線反射フイルタ５は、熱
線のみを反射するものが用いられ、球面形に形成
されている。

熱線反射フイルタ５の中心点５′は、光フアイ
バ入光端面７の中心点７′又は他の任意に設定さ
れた点と一致されている。

尚、図中８は光フアイバ、９は光フアイバ８に
装着されてたプラグ、１０はプラグ９を嵌入する
ソケツト、１１はソケツト１０周面に複数枚突設
された放熱フイン、１２は放熱フイン１１下方に
配設されて放熱フイン１１に送風を行う冷却フア
ンである。

この考案の一実施例に係る光源装置１の構成は
以上の通りであり、以下その作用を説明する。

この光源装置１は光フアイバ８の光源として好
適に使用され、まず光源２を点灯すると、光源２
の前方照射光１３は集光レンズ４を介して光フア
イバ入光端面７の中心点７′又は他の任意に設定
された点に集束され、一方、光源２の後方照射光
の一部１４は熱線透過性の曲面反射鏡３の球面部
３ａ表面で反射光１４′となつた後、光源２の中
心２′を通過して前方照射光１３に重なり、集光
レンズ４を介して光フアイバ入光端面７の中心点
７′は他の任意に設定された点に集束される。

他方、後方照射光１４の一部は楕球面部３ｂ表
面で反射光１５′となつた後、光軸６に対して小
さい角度で光フアイバ入光端面７の前記中心点
７′に集束される。

尚、各光１３，１４′，１５′は曲面反射鏡３及
び熱線反射フイルタ５で熱線を除かれて光フアイ
バ入光端面７に集束されるので、同光フアイバ入
光端面７の加熱が軽減され、更に放熱フイン１１
と冷却フアン１２とで効率よく冷却され、光学繊
維の結束樹脂の焼損による黒変が防止され、光フ
アイバ８の伝送光量の低減が防止される。

特に熱線反射フイルタ５の中心点５′は光フア
イバ入光端面７の中心点７′と一致されているの
で各光１３，１４′，１５′の熱線は同フイルタ５
のいずれの箇所でも均一かつ確実に反射され、加
熱軽減は均一かつ高率で行われる。

（考案の効果） 以上説明したように、この考案は光源と、その
背後に配設された熱線透過性の曲面反射鏡と、光
源前方に配設された集光レンズと、この集光レン
ズ前方に配設された熱線反射フイルタとが光軸を
一致された状態で並列され、前記曲面反射鏡は中
央部が球面部とされるとともにこの球面周囲が球
面部より小さい曲率の楕球面部として形成され、
この球面部の中心点及び楕球面部の第１焦点は前
記光源の中心と、楕球面部の第２焦点及び前記集
光レンズの焦点は光フアイバ入光端面等の受光部
とそれぞれ一致されて、前記熱線反射フイルタを
介して前記曲面反射鏡からの反射光及び前記集光
レンズで集光される光源の集束光が前記受光部へ
一致されて到達されてなることを特徴とする光フ
アイバ等の光源装置であるから以下を奏する。

この光源装置は、光フアイバの光源、特に径小
の光フアイバーケーブルの光源として好適に使用
され、まず光源を点灯すると、光源の前方照射光
は集光レンズを介して光フアイバ入光端面等の受
光部に集束され、一方、後方照射光の一部は曲面
反射鏡の球面部表面で反射光となつた後、光源の
中心を通過して前方照射光と重なり、集光レンズ
で受光部に集束される。

他方、後方照射光の一部は楕球面部表面で反射
光となつた後、光軸に対して小さい角度で前記受
光部に集束される。

このように曲面反射鏡の中央部が球面部とされ
ているので、同部での反射光は前方照射光と重な
つて集光レンズで受光部に集束され、従来の楕球
面反射鏡、即ち中央部の反射光を利用できなかつ
たものに比べ光源の受光面に対する光の有効率を
高めることができる。

更に、球面部の周囲が楕球面部とされているの
で、反射光は光軸に対して小さい角度で受光面に
集束され、従来の球面反射鏡、即ち大きい角度で
集束されるものとは異なり、小さい入光角度を要
する石英フアイバ等にも有効利用でき、汎用性を
高めることができる。

また、光源から発生する照射光のうち熱線は熱
線透過性の曲面反射鏡及び熱線反射フイルタによ
つて除去されるので、光フアイバ入光端面の受光
部の焼損が防止され、受光部の受光能率を良好に
維持できるという優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例に係る光フアイバ
等の光源装置の説明図、第２図は同装置の使用状
態説明図、第３図Ａ，Ｂは従来例説明図である。 １……光源装置、２……光源、２′……中心、
３……曲面反射鏡、４……集光レンズ、３ａ……
球面部、３ｂ……楕球面部、３a′……中心点、３
b′……第１焦点、３b″……第２焦点、４′……焦
点、６……光軸、７……光フアイバ入光端面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 光源と、その背後に配設された熱線透過性の曲
   面反射鏡と、光源前方に配設された集光レンズ
   と、この集光レンズ前方に配設された熱線反射フ
   イルタとが光軸を一致された状態で並列され、前
   記曲面反射鏡は中央部が球面部とされるとともに
   この球面周囲が球面部より小さい曲率の楕球面部
   として形成され、この球面部の中心点及び楕球面
   部の第１焦点は前記光源の中心と、楕球面部の第
   ２焦点及び前記集光レンズの焦点は光フアイバ入
   光端面等の受光部とそれぞれ一致されて、前記熱
   線反射フイルタを介して前記曲面反射鏡からの反
   射光及び前記集光レンズで集光される光源の集束
   光が前記受光部へ一致されて到達されてなること
   を特徴とする光フアイバ等の光源装置。