JPH05936Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はテープ状台紙の上に、等間隔に仮着さ
れたラベルの一部に、非粘着性部分と粘着性部分
との双方を形成する感圧性複合ラベルに関し、特
に商品に貼着される値札、仕入札等に用いて好適
である。

（従来の技術） 従来この種の感圧性複合ラベルとしては特公昭
61−51314（感圧ラベルの複合ウエブ）、実開昭58
−144377（値札）等がある。これらのラベル、値
札の基本構成は重なり合う関係にあるテープ状台
紙とテープ状ラベルとに於て、このテープ状ラベ
ルはその長手方向の一側に粘着層が設けられ、そ
の他側は粘着層が存在しない糊なし部となした所
謂、半糊ラベルの構成である。そしてこの粘着層
と糊なし部とにはミシン目が施され、切離しが容
易となし、更に長手方向に連設される各ラベル片
の区画として区画線が施され、各ラベル片はテー
プ状台紙に仮着されて移送される。特に前者に於
てはラベルの移送中に各ラベル片が確実に連結さ
れるように、破れ易い部分を設けて、各ラベル片
を連設している。尚、この破れ易い部分はラベル
の貼着時に貼着ローラの押付け操作にて、容易に
切り離される構成である。

（考案が解決しようとする問題点） 上記、従来構成のラベル、値札の半糊ラベルは
実施例に示されたハンドラベラにて印字して貼付
する移送程度ならよいが、大型の卓上印刷機（一
般の場合、電子プリンタ）での印字をなす場合、
移送時の抵抗が大きいので問題である。すなわち
複合ラベルの移送段階で、その長手方向の他側面
は糊なし部である為、テープ状台紙に仮着されず
浮いた状態である。従つてこの糊なし部が浮き上
がつて通路途中でラベル詰りを起す危険度が高
い。

（問題点を解決するための手段） そこで本考案の半糊ラベルに於ては、半糊ラベ
ル部分、すなわち非粘着層部分の一部に粘着層を
残存せしめた構成である。

（作用） ラベル裏面に、粘着層と非粘着層とを供え、こ
の非粘着層の僅かな一部に粘着層を有する構成な
ので、大型の卓上印刷機での印刷時の移送に於て
も、非粘着部分が浮き上がらず、ラベル詰りを皆
無として、スムーズな印刷ができ得る。尚、ラベ
ル裏面の非粘着層に設けた粘着層は僅かな一部な
ので、容易に剥離可能にして、非粘着部としての
機能は充分果たされるものである。

（実施例） 本考案の第一実施例を第１図、第２図、および
第３図を参照して説明する。

テープ状台紙１の表面には粘着ラベルの剥離が
良好な離型剤２が施され、その長手方向に等間隔
に配列されたラベル片３が仮着されている。

このラベル片３の裏面全体には粘着層４が設け
られていて、ラベルの幅員方向に形成されたミシ
ン目、一点鎖線目等の切取線５を境界として、そ
の一側のみの前記粘着層４上に、その僅かな一部
に残存部７を残して、非粘着層６が被覆されてい
る。ここで非粘着層６として、ワニス、印刷イン
キ、炭酸カルシユウムを包含した粉体等の薬品
で、前記粘着層４の表面より塗布印刷して、非粘
着性とするものである。更に前記粘着層４の僅か
な残存部７とは、このラベル片３の切取線５の一
方に形成された非粘着層６の周辺縁部７ｃとし、
その幅員は１mm程度である。

かくしてラベル片３上には印刷機にて所望の印
字が施される。例えばラベル片３の前記切取線５
の上部に位置する粘着部８にはメーカー名、商品
名、サイズ、色彩等、更にはバーコード表示等の
商品に固定貼着される表示１０が印字される。
尚、バーコード等の印字方向は順方向、すなわち
第１図に示すａ方向である。また前記切取線５の
下部に位置する非粘着部９には価格、サービス特
価等が表示１１され、その商品の売上時又は仕入
時に、切取線５から切り離され、商品に貼着され
るのはラベル片３の粘着部８の表示１０のみとな
る。

かくしてこの様に粘着層４と非粘着層６とを有
する所謂半糊ラベルのプリンタでの移送方向は一
般的には第１図および第３図に示す如く、矢印ａ
方向、すなわちラベル片３の粘着部８の方を先端
とする。

この様な順進行方向ａであれば問題はあまり起
こらないが場合によつてはこの複合ラベルをプリ
ンタ内でカセツトに巻取り、このカセツトをプリ
ンタから取出してデイスペンサに装填し、ラベル
貼付する場合、このデイスペンサから繰出される
ラベル片が正規の印刷位置（印字が逆とならず正
常状態）とする為、前記プリンタでの移送方向が
逆方向となる。すなわち矢印ｂ方向で示す如く、
ラベル片３の非粘着部９の方を進行先端として移
送される場合がある。

この場合、万一ラベル片３の非粘着部９、すな
わち非粘着層６に何らテープ状台紙１への仮着手
段がない場合にはこの部分が移送中めくれ上つて
ラベル詰りを起す。しかし本考案ではこの非粘着
層６の一部に粘着層４から成る残存部７を形成し
たものであるから、ラベル詰りの防止に有効であ
る。

（考案の効果） 本考案の感圧性複合ラベルは叙述の如く、テー
プ状台紙１上に仮着された各ラベル片３の裏面
に、全面塗布の粘着層４を有すると共に、この粘
着層４の一側上に、薬品処理にて被覆される非粘
着層６を形成すると共に、この非粘着層６の周辺
縁部７ｃに、前記粘着層４から成る僅かな残存部
７を設けた構成である。

従つてこの複合ラベルをプリンタにて印刷する
際、逆方向、すなわち粘着層４と非粘着層６とか
ら成るラベル片３の非粘着層６の方を進行先端と
して移送しても、非粘着層６の一部にテープ台紙
１に仮着される粘着層４から成る僅かな残存部７
を有するので、非粘着部９部分が移送途中でめく
れ上つてラベル詰りを起す懸念がない。よつてス
ムーズなラベル移送が約束でき得る複合ラベルを
提供し得る。

【図面の簡単な説明】

図面は何れも本考案の感圧性複合ラベル（半糊
ラベル）を示したもので、第１図は斜視図、第２
図は第１図の縦断面の拡大図、第３図はラベル片
の裏面図を示し、非粘着層の一部に粘着層を残存
せしめた実施例である。 図中、１……テープ状台紙、３……ラベル片、
４……粘着層、５……切取線、６……非粘着層、
７……残存部、７ｃ……周辺縁部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. テープ状台紙の長手方向に等間隔に縦型配列と
   して仮着されたラベル片に於て、該ラベル片の幅
   員方向に切取線が設けられ、更にこのラベル片の
   裏側に、全面塗布の粘着層を有すると共に、前記
   切取線にて区分された一方に粉体より成る薬品処
   理にて被覆される非粘着層を形成すると共に、該
   非粘着層の周辺縁部に前記粘着層からなる僅かな
   残存部を設けたことを特徴とする感圧性複合ラベ
   ル。