JPH0592244A - 連鋳用2次冷却装置 - Google Patents

連鋳用2次冷却装置

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JPH0592244A
JPH0592244A JP25194891A JP25194891A JPH0592244A JP H0592244 A JPH0592244 A JP H0592244A JP 25194891 A JP25194891 A JP 25194891A JP 25194891 A JP25194891 A JP 25194891A JP H0592244 A JPH0592244 A JP H0592244A
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JP
Japan
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slab
liquid refrigerant
secondary cooling
roll
support roll
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Application number
JP25194891A
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English (en)
Inventor
Shoichi Hiwasa
章一 日和佐
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】鋳片を冷却する効果を増大しすると共に、放熱
帯を無くし、冷却の均一化を向上する連鋳用2次冷却装
置を提供する。 【構成】液体冷媒供給通路6及び、鋳片9表面に向けて
液体冷媒10を散水可能な位置に大流量2次冷却用スプ
レー3を、他の位置に少流量2次冷却用スプレー4を備
えた固定軸1と、内部が複数のゾーン7に分割され、そ
の内径面及び外径面に液体冷媒10の通路となる複数の
孔5A及び5Bが開口された回転ロール2からなる支持
ロール11を備えた連鋳用2次冷却装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連鋳用2次冷却装置に
係り、特に、冷却効果の増大、冷却の均一化を向上した
連鋳用2次冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、連続鋳造における鋳片の冷却に
は、連鋳鋳型(通常モールドと呼ばれている)内で行わ
れる1次冷却と、鋳型直下及びそれ以降で行われる2次
冷却とに大別される。前記2次冷却は、主に、鋳型内で
発生したシエルの凝固促進を目的とするが、その他に鋳
片の内質及び表面性状の高品位安定化を図るために、鋳
片表面温度を所定の設定温度に維持するという目的もあ
る。
【0003】この2次冷却の方法としては、例えば、加
圧冷却水をスプレーノズルから噴霧するスプレー冷却法
が一般的に行われている。このスプレー冷却法は、鋳型
直下から2次冷却帯最後部までの連続鋳造機の各支持ロ
ール間に、鋳片引き抜き方向に連続的にスプレーノズル
が配管され、ヘッダー管を介して加圧冷却水を供給する
ことで、鋳片の冷却を行う方法である。
【0004】しかしながら、前記従来例は、多量に水を
使用する割りに冷却効率が低く、また、鋳片幅方向の均
一冷却に限界があり、幅広な鋳片の場合には、幅方向に
多数のスプレーを必要とするという問題があった。ま
た、鋳片に効率的に冷却水を散水するには、スプレーノ
ズルを鋳片表面からある程度離す必要があるため、当該
鋳片の引き抜き方向への均一散水が難しく、支持ロール
の直下に冷却水がかからず、放熱帯が存在してしまうと
いう問題もあった。そして、前記放熱帯の存在により、
高速鋳造時の冷却が不十分となり、バルジングしたり、
超弱冷を実施した際に、支持ロール間で鋳片表面温度に
ある程度(例えば、50〜100℃)の周期的な変動が
現れ、鋳片の表面に欠陥が発生するという問題があっ
た。
【0005】そこで、このような問題を解決するため、
例えば、特開昭46−60186号公報、特開昭50−
117637号公報、特開昭51−91824号公報な
どに開示されているように、加圧空気と加圧冷却水とを
衝突混合し、これにより生じた微粒液滴を含む高速気流
によって、鋳片を冷却する2流体方式の連続鋳造冷却方
法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記2
流体方式の連続鋳造冷却方法は、前記スプレー冷却法に
比べ、鋳片の冷却効果は向上するが、基本的な考え方は
同じであり、連続鋳造機の各支持ロール間に前記微粒液
滴を噴霧する噴霧混合装置を設置している。従って、前
記支持ロール間が空気用及び冷却水用の複雑な配管系で
占められ、且つ、噴霧混合装置のサイズが大きくなるな
どの欠点を有し、当該噴霧混合装置を設置する上で制約
が生じるという問題があった。そして、特に、最近の連
続鋳造機は、鋳片内質の向上を図るため、支持ロールの
直径及びピッチを小さくすることが望まれているため、
前記のような噴霧混合装置を実際に使用することは困難
であるという問題があった。
【0007】本発明はこのような問題を解決することを
課題とするものであり、鋳片を冷却する効果を増大しす
ると共に、放熱帯を無くし、冷却の均一化を向上する連
鋳用2次冷却装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明は、連続鋳造装置から連続して鋳出される鋳
片を支持する支持ロールに、前記鋳片表面に向けて液体
冷媒を散水可能とする集中散水手段を備えてなることを
特徴とする連鋳用2次冷却装置を提供するものである。
【0009】そして、前記支持ロールは、固定された軸
芯と、当該軸芯の外周部を回転する回転ロールと、を備
えた二重構造を有し、前記軸芯は、液体冷媒を供給する
通路及び、前記鋳片表面に向けて前記液体冷媒を散水可
能な位置に大流量2次冷却用スプレーを、他の位置に少
流量2次冷却用スプレーを各々備え、前記回転ロール
は、その内部を複数のゾーンに分割すると共に、当該回
転ロールの内径面及び外径面に前記液体冷媒の通路とな
る複数の孔を開口し、前記鋳片表面に向けて当該液体冷
媒を散水可能としたことを特徴とする連鋳用2次冷却装
置を提供するものである。
【0010】さらに、前記支持ロールは、固定された軸
芯と、当該軸芯の外周部を回転する回転ロールと、を備
えた二重構造を有し、前記軸芯は、液体冷媒を供給する
通路及び2次冷却用スプレーを備え、前記回転ロール
は、その内部を複数のゾーンに分割すると共に、当該回
転ロールの内径面及び外径面に前記液体冷媒の通路とな
る複数の孔を開口し、且つ、前記支持ロールの前記鋳片
表面に向けて前記液体冷媒を散水可能な位置以外の外側
に、当該支持ロールと若干の隙間を開けて、支持ロール
カバーを設け、前記鋳片表面に向けて当該液体冷媒を散
水可能としたことを特徴とする連鋳用2次冷却装置を提
供するものである。
【0011】
【作用】請求項1記載の発明によれば、鋳片に向けて液
体冷媒を散水可能とした集中散水手段を前記支持ロール
に備えたことで、前記支持ロールから当該支持ロール直
下の鋳片表面に前記液体冷媒を、当該鋳片の幅方向に均
一に、効率良く散水することができる。従って、前記鋳
片に放熱帯が形成されることがないため、鋳片の表面に
欠陥が発生することを防止し、鋳造速度を向上すること
ができる。また、従来のスプレー法と併用することで、
より効果的な冷却が行える。
【0012】そして、請求項2記載の発明によれば、前
記支持ロールを固定された軸芯と該軸芯の外周部を回転
する回転ロールとで構成し、当該軸芯に液体冷媒を供給
する通路、及び前記鋳片表面に向けて前記液体冷媒を散
水可能な位置に大流量2次冷却用スプレーを、他の位置
に少流量2次冷却用スプレーを各々備え、さらに、前記
回転ロールの内部を複数のゾーンに分割すると共に、当
該回転ロールの内径面及び外径面に前記液体冷媒の通路
となる複数の孔を開口したことで、請求項1の作用に加
え、前記液体冷媒を前記支持ロールから当該支持ロール
直下の鋳片により集中的に効率よく散水することができ
る。
【0013】ここで、前記大流量2次冷却用スプレー
は、主に、鋳片表面を冷却するための液体冷媒を当該鋳
片表面に向かって散水するものであり、前記少流量2次
冷却用スプレーは、前記回転ロールを冷却するための液
体冷媒を当該回転ロールの内側に散水するものである。
そして、前記回転ロールの内部を複数のゾーンに分割し
たことで、前記大流量2次冷却用スプレーから散水され
た液体冷媒を、前記鋳片表面に向けて集中的に、且つ、
均一に散水することができる。そして、前記回転ロール
は、回転しながら散水を行うため、従来、困難とされて
いた、支持ロール直下にある鋳片表面にも散水すること
ができる結果、鋳片に放熱帯が形成されることを阻止で
きる。従って、鋳片の表面に欠陥が発生することがな
い。また、前記少流量2次冷却用スプレーから散水され
る液体冷媒は、当該回転ロールを効率良く冷却すること
ができる。さらに、この集中散水手段は、前記支持ロー
ルに備えられているため、設置場所を考慮する必要がな
い。
【0014】また、前記液体冷媒を供給する通路及び2
次冷却用スプレーは、従来の2次冷却装置の支持ロール
に、当該支持ロールの耐久性を向上する目的で備えられ
ている通水機構(操業中、常に支持ロールに冷却水を散
布して、当該支持ロールを冷却する機構)をも兼ね備え
ているため、前記支持ロール内の給排水機構が複雑化す
ることなく、また、支持ロールの直径を大きくする必要
もない。
【0015】また、請求項3記載の発明によれば、前記
支持ロールの前記鋳片表面に向けて前記液体冷媒を散水
可能な位置以外の外側に、当該支持ロールと若干の隙間
を開けて、支持ロールカバーを設けたことで、当該支持
ロールカバーの範囲下にある回転ロールの孔から液体冷
媒が散水されるのを抑制することができる。従って、前
記各ゾーンは、前記鋳片表面に向けて前記液体冷媒を散
水可能な位置にない時には、当該ゾーン内に当該液体冷
媒を蓄えておき、散水可能な位置に来た際には、2次冷
却用スプレーから散水される液体冷媒と共に、当該ゾー
ン内に蓄えておいた液体冷媒を、前記鋳片表面に向けて
散水することができる。従って、前記作用に加え、より
集中的、且つ、均一に前記液体冷媒を前記支持ロールか
ら当該支持ロール直下の鋳片表面に効率よく散水するこ
とができる。
【0016】
【実施例】次に、本発明に係る実施例について、図面を
参照して説明する。 (実施例1)図1は、本発明の実施例1に係る2次冷却
装置が鋳片を支持した状態を示す一部側面図、図2は、
図1の一部拡大断面図である。
【0017】この2次冷却装置は、連続鋳造装置から連
続して鋳出される鋳片を支持しながら冷却する装置であ
る。図1及び図2に11で示す支持ロールは、固定され
た固定軸1の外周部を回転する回転ロール2とで構成さ
れている。前記固定軸1は、その中心部に、長手方向に
延長された液体冷媒供給通路6が備えられており、その
外周部に、1基の大流量2次冷却用スプレー3を鋳片表
面に向けて前記液体冷媒を散水可能な位置に設置し、さ
らに、6基の少流量2次冷却用スプレー4を各々等間隔
で周設している。そして、この液体冷媒供給通路6と2
次冷却用スプレー3及び4とで、支持ロール11の軸
(固定軸1)をなしている。また、この液体冷媒供給通
路6は、図示しない液体冷媒供給装置に接続されてお
り、操業中は、常に液体冷媒10が満たされている。そ
して、前記液体冷媒10の供給量は、支持ロール11の
回転速度、鋳片9の通板速度、あるいは、弱冷、強冷な
どの諸条件になどに応じて最適となるように、コントロ
ールされている。
【0018】前記固定軸1の外周部に設置されている回
転ロール2は、その内部が7等分された7つのゾーン7
A〜7Gに分割されている。そして、回転ロール2の内
径面には、前記液体冷媒10をゾーン7A〜7G内に供
給する通路となる孔5Aが各ゾーン7A〜7G毎に各々
3か所開口されている。この孔5Aの全面積(合計面
積)は、前記大流量2次冷却用スプレー3から散水され
る水量を十分にゾーン7A〜7G内に供給可能な広さ
(大きさ)を有している。そして、回転ロール2が回転
して、例えば、大流量2次冷却用スプレー3が設置され
ている位置に来たゾーン7Aには、前記孔5Aから大量
の液体冷媒10が供給される。一方、少流量2次冷却用
スプレー4が設置されている位置にあるゾーン7B〜7
Gには、前記孔5Aから少量の液体冷媒10が供給され
る。
【0019】また、回転ロール2の外径面には、前記ゾ
ーン7A〜7G内に供給された液体冷媒10を支持ロー
ル11外に散水(放出)するための通路となる孔5Bが
各ゾーン7A〜7G毎に各々4か所開口されている。こ
の孔5Bの全面積(合計面積)は、ゾーン7A〜7G内
に供給された液体冷媒10を外部に散水するに十分な広
さを有している。従って、例えば、大流量2次冷却用ス
プレー3が設置されている位置にあるゾーン7Aに開口
されている孔5Bからは、鋳片9の表面に向けて大量の
液体冷媒10が均一に散水され、当該鋳片9を効率良く
冷却する。ここで、回転ロール2は、回転しながら散水
を行うため、従来、困難とされていた、支持ロール直下
にある鋳片9表面にも散水することができるため、放熱
帯が形成されることを防ぐことができる。従って、鋳片
9の表面に欠陥が発生することがない。一方、残りのゾ
ーン7B〜7Gに供給された液体冷媒10は、内側から
回転ロール2を冷却した後、前記孔5Bから放出され
る。
【0020】このように、本発明の2次冷却装置は、大
流量2次冷却用スプレー3から散水された液体冷媒10
により、鋳片9を効率良く冷却すると共に、少流量2次
冷却用スプレー4から散水された液体冷媒10により、
回転ロール2自身も冷却することができるため、支持ロ
ール11の耐久性を向上することも可能である。そし
て、この動作は、回転ロール2が回転して、ゾーン7A
〜7Gの位置が変わる度に繰り返されるため、連続的に
鋳片9を効率良く冷却することができる。従って、鋳造
速度を向上することができる。
【0021】また、従来のスプレー8による冷却方法と
併用することにより、さらに効果的な強冷を行うことが
できる。尚、本実施例では、固定軸1に少流量2次冷却
用スプレー4を6つ設置したが、これに限らず、少流量
2次冷却用スプレー4の設置数は、所望により決定して
よい。また、大少流量2次冷却用スプレー3の設置数
は、鋳片9の表面に液体冷媒10を散水可能な位置であ
れば、複数設置してもよい。
【0022】そして、本実施例では、回転ロール2内を
7つのゾーン7A〜7Gに等分割したが、これに限ら
ず、回転ロール2内は、等分割されていれば所望の複数
ゾーンに分割してよい。さらにまた、本実施例では、回
転ロール2の内径面に孔5Aを、各々のゾーン7A〜7
G毎に3か所開口したが、これに限らず、孔5Aの開口
数は、大流量2次冷却用スプレー3から散水される水量
を十分にゾーン7A〜7G内に供給可能であれば、任意
に決定してよい。また、回転ロール2の外径面に開口し
た孔5Bの開口数も、ゾーン内に供給された液体冷媒1
0を十分に散水可能であれば、任意に決定してよい。
【0023】次に、本発明に係る2次冷却装置の支持ロ
ール11間(先方支持ロールと後方下支持ロールとの
間)にある鋳片(実施例)の熱伝導率(Kcal/m2
Hr℃)と、従来のスプレー法を行った際に、従来の支
持ロール間(先方支持ロールと後方下支持ロールとの
間)にある鋳片(従来例)の熱伝導率(Kcal/m2
Hr℃)の調査を行った。実施例に係る熱伝導率の推移
を図3に、従来例に係る熱伝導率の推移を図4に示す。
尚、図3及び図4共、縦軸は、鋳片の位置を示し、横軸
は、熱伝導率(Kcal/m2Hr℃)を示している。
【0024】図3及び図4から判るように、実施例の鋳
片は、従来例の鋳片に比べ、熱伝導率が均一であり、ま
た、低いことが判る。これより、本発明に係る2次冷却
装置は、鋳片を均一に効率良く冷却することができるこ
とが立証された。次に、本発明に係る2次冷却装置で2
次冷却した鋳片(合金鋼)と、従来のスプレー法により
2次冷却した鋳片(合金鋼)の表面欠陥発生率について
調査したところ、以下に示す結果を得た。
【0025】 本発明に係る2次冷却装置 発生率=0.01
%以下 従来のスプレー法 発生率=0.05
% この結果より、本発明に係る2次冷却装置を使用して2
次冷却を行った鋳片は、表面欠陥の発生が著しく低下し
た、良好な合金鋼となることが立証された。 (実施例2)図5は、本発明の実施例2に係る2次冷却
装置の一部拡大断面図である。
【0026】図5に11で示す支持ロールは、実施例1
の支持ロールと同様に、固定軸1と回転ロール2とで構
成されている。前記固定軸1は、実施例1と同様に、そ
の中心部に液体冷媒供給通路6を備えている。そして、
その外周部に、12基の2次冷却用スプレー13が等間
隔で周設している。この液体冷媒供給通路6と2次冷却
用スプレー13とで、支持ロール11の軸(固定軸1)
をなしている。また、この液体冷媒供給通路6は、実施
例1と同様に、液体冷媒供給装置に接続されており、操
業中は、常に液体冷媒10が満たされ、その供給量がコ
ントロールされている。
【0027】前記固定軸1の外周部に設置されている回
転ロール2は、その内部が6等分された6つのゾーン7
A〜7Fに分割されている。そして、回転ロール2の内
径面には、実施例1と同様に、液体冷媒10をゾーン7
A〜7F内に供給する通路となる孔5Aが各ゾーン7A
〜7F毎に各々2か所開口されており、液体冷媒10
が、均等に各々のゾーン7A〜7Fに供給されるように
設計されている。
【0028】また、回転ロール2の外径面にも、実施例
1と同様に、液体冷媒10を支持ロール11外に散水
(放出)するための通路となる孔5Bが、各ゾーン7A
〜7F毎に各々5か所開口されている。さらに、支持ロ
ール11の鋳片9表面に向けて液体冷媒10を散水可能
な位置以外の外側には、支持ロールカバー12が当該支
持ロール11と狭い隙間を開けて設置されている。尚、
この隙間は、回転ロール2の回転を阻止しない限り、狭
くすることが好適である。ここで、前記支持ロールカバ
ー12は、支持ロール11の鋳片9表面に向けて液体冷
媒10を散水可能な位置以外の外側を覆っているため、
支持ロールカバー12の範囲下にある回転ロール2の孔
5Bから液体冷媒10が散水されるのを抑制する。即
ち、例えば、鋳片9表面に向けて液体冷媒10を散水可
能な位置にあるゾーン7Aからは、液体冷媒10が多量
に散水されるが、それ以外の位置にあるゾーン7B〜7
Fからは、液体冷媒10が微量しか散水されない。従っ
て、ゾーン7A〜7Fが鋳片9表面に向けて液体冷媒1
0を散水可能な位置にない時は、2次冷却用スプレー1
3から供給された液体冷媒10を各ゾーン7A〜7F内
に蓄えておき、散水可能な位置に来た際には、2次冷却
用スプレー13から散水される液体冷媒10と共に、前
記ゾーン7A〜7F内に蓄えておいた液体冷媒10を、
前記鋳片9表面に向けて集中的に散水する。これより、
より集中的、且つ、均一に液体冷媒10を前記支持ロー
ル11から当該支持ロール11直下の鋳片9表面に効率
よく散水することができる。
【0029】そして、ゾーン7A〜7F内には、常に液
体冷媒10が存在しているため、回転ロール2自身を冷
却されるため、支持ロール11の耐久性を向上すること
も可能である。また、この動作は、回転ロール2が回転
して、ゾーン7A〜7Fの位置が変わる度に繰り返され
るため、連続的に鋳片9を効率良く冷却することができ
る。従って、鋳造速度を向上することができる。
【0030】また、従来のスプレー8による冷却方法と
併用することにより、さらに効果的な強冷を行うことが
できる。次に、前記実施例1と同様に、実施例2に係る
鋳片と従来例に係る鋳片の熱伝導率(Kcal/m2
r℃)の調査を行ったところ、実施例1で得た結果と同
様に、実施例の鋳片は、従来例の鋳片に比べ、熱伝導率
が均一であり、また、低いことが確認された。これよ
り、実施例2に係る2次冷却装置も、鋳片を均一に効率
良く冷却することができることが立証された。
【0031】さらに、実施例1と同様に、実施例2に係
る鋳片(合金鋼)と、従来例に係る鋳片(合金鋼)の表
面欠陥発生率について調査したところ、実施例1で得た
結果と同様に、実施例2係る2次冷却装置を使用して2
次冷却を行った鋳片は、表面欠陥の発生が著しく低下し
た、良好な合金鋼となることが立証された。尚、実施例
2では、固定軸1の外周部に、12基の2次冷却用スプ
レー13を等間隔で周設したが、これに限らず、2次冷
却用スプレー13の設置数は、所望により任意に決定し
てよい。
【0032】また、回転ロール2の内部を6等分して、
6つのゾーン7A〜7Fに分割したが、これに限らず、
回転ロール2内は、等分割されていれば所望の複数ゾー
ンに分割してよい。さらにまた、回転ロール2の内径面
に孔5Aを、各々のゾーン7A〜7F毎に2か所開口し
たが、これに限らず、孔5Aの開口数は、2次冷却用ス
プレー13から散水される水量を十分にゾーン7A〜7
F内に供給可能であれば、任意に決定してよい。そして
また、回転ロール2の外径面に開口した孔5Bの開口数
も、ゾーン内に供給された液体冷媒10を十分に散水可
能であれば、任意に決定してよい。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、前記支持ロールに、鋳片表面に向けて液体冷
媒を散水可能とした集中散水手段を備えたことで、当該
鋳片の幅方向に均一に、効率良く散水することができ
る。従って、前記鋳片に放熱帯が形成されることがない
ため、鋳片の表面に欠陥が発生することを防止し、鋳造
速度を向上することができる。また、従来のスプレー法
と併用することで、より効果的な冷却が行える。
【0034】そして、請求項2記載の発明によれば、前
記軸芯に液体冷媒を供給する通路、及び前記鋳片表面に
向けて前記液体冷媒を散水可能な位置に大流量2次冷却
用スプレーを、他の位置に少流量2次冷却用スプレーを
各々備え、さらに、前記回転ロールの内部を複数のゾー
ンに分割すると共に、当該回転ロールの内径面及び外径
面に前記液体冷媒の通路となる複数の孔を開口したこと
で、前記作用に加え、前記液体冷媒を当該支持ロール直
下の鋳片に至るまで、より集中的、且つ、均一に効率よ
く散水することができる結果、より効果的な冷却が行え
る。さらに、この集中散水手段は、前記支持ロールに備
えられているため、設置場所を考慮する必要がなく、ま
た、前記液体冷媒を供給する通路及び2次冷却用スプレ
ーは、従来から支持ロールに、設置されている通水機構
をも兼ね備えているため、前記支持ロール内の給排水機
構が複雑化することなく、また、支持ロールの直径を大
きくする必要もない。従って、鋳片内質を向上すること
ができる。
【0035】また、請求項3記載の発明によれば、前記
支持ロールの前記鋳片表面に向けて前記液体冷媒を散水
可能な位置以外の外側に、当該支持ロールと隙間を開け
て、支持ロールカバーを設けたことで、当該支持ロール
カバーの範囲下にある回転ロールの孔から液体冷媒が散
水されるのを抑制することができる。このため、前記各
ゾーンは、前記鋳片表面に向けて前記液体冷媒を散水可
能な位置にない時には、当該ゾーン内に当該液体冷媒を
蓄えておき、散水可能な位置に来た際には、2次冷却用
スプレーから散水される液体冷媒と共に、当該ゾーン内
に蓄えておいた液体冷媒を、前記鋳片表面に向けて散水
することができる。従って、前記効果に加え、より集中
的、且つ、均一に前記液体冷媒を前記支持ロールから当
該支持ロール直下の鋳片表面に効率よく散水することが
できる結果、より効果的な冷却が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る2次冷却装置が鋳片を
支持した状態を示す一部側面図である。
【図2】図1の一部拡大断面図である。
【図3】実施例1に係る熱伝導率の推移を示す図であ
る。
【図4】従来例に係る熱伝導率の推移を示す図である。
【図5】本発明の実施例2に係る2次冷却装置の一部拡
大断面図である。
【符号の説明】
1 固定軸 2 回転ロール 3 大流量2次冷却用スプレー 4 少流量2次冷却用スプレー 5A 孔 5B 孔 6 液体冷媒供給通路 7A ゾーン 7B ゾーン 7C ゾーン 7D ゾーン 7E ゾーン 7F ゾーン 7G ゾーン 8 スプレー 9 鋳片 10 液体冷媒 11 支持ロール 12 支持ロールカバー 13 2次冷却用スプレー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続鋳造装置から連続して鋳出される鋳
    片を支持する支持ロールに、前記鋳片表面に向けて液体
    冷媒を散水可能とする集中散水手段を備えてなることを
    特徴とする連鋳用2次冷却装置。
  2. 【請求項2】 前記支持ロールは、固定された軸芯と、
    当該軸芯の外周部を回転する回転ロールと、を備えた二
    重構造を有し、前記軸芯は、液体冷媒を供給する通路及
    び、前記鋳片表面に向けて前記液体冷媒を散水可能な位
    置に大流量2次冷却用スプレーを、他の位置に少流量2
    次冷却用スプレーを各々備え、前記回転ロールは、その
    内部を複数のゾーンに分割すると共に、当該回転ロール
    の内径面及び外径面に前記液体冷媒の通路となる複数の
    孔を開口し、前記鋳片表面に向けて当該液体冷媒を散水
    可能としたことを特徴とする請求項1記載の連鋳用2次
    冷却装置。
  3. 【請求項3】 前記支持ロールは、固定された軸芯と、
    当該軸芯の外周部を回転する回転ロールと、を備えた二
    重構造を有し、前記軸芯は、液体冷媒を供給する通路及
    び2次冷却用スプレーを備え、前記回転ロールは、その
    内部を複数のゾーンに分割すると共に、当該回転ロール
    の内径面及び外径面に前記液体冷媒の通路となる複数の
    孔を開口し、且つ、前記支持ロールの前記鋳片表面に向
    けて前記液体冷媒を散水可能な位置以外の外側に、当該
    支持ロールと若干の隙間を開けて、支持ロールカバーを
    設け、前記鋳片表面に向けて当該液体冷媒を散水可能と
    したことを特徴とする請求項1記載の連鋳用2次冷却装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011183435A (ja) * 2010-03-09 2011-09-22 Nippon Steel Corp 連続鋳造用冷却装置及び連続鋳造方法
CN113751678A (zh) * 2021-09-08 2021-12-07 广东华域重工有限公司 一种高强度重钢生产工艺及其加工设备

Cited By (3)

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JP2011183435A (ja) * 2010-03-09 2011-09-22 Nippon Steel Corp 連続鋳造用冷却装置及び連続鋳造方法
CN113751678A (zh) * 2021-09-08 2021-12-07 广东华域重工有限公司 一种高强度重钢生产工艺及其加工设备
CN113751678B (zh) * 2021-09-08 2023-06-20 广东华域重工有限公司 一种高强度重钢生产工艺及其加工设备

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