JPH0591640U - フラップを有する衛生ナプキン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 人体によくフィットし、体液の漏れを防止し
て使用者に心地よく使用することができる生理用ナプキ
ンを提供することを目的とする。 【構成】 本発明の生理用ナプキンは吸収性芯のような
吸収性部材とこの吸収性部材から外方に延長する二つの
フラップを有している。各フラップは接合線に吸収性部
材と組合わされており各フラップは二つの可撓軸を有し
ている。使用時、吸収性部材はパンティーの股に固定さ
れ、フラップはパンティーの弾性的端部の周囲に固定さ
れて、パンティー着用時、吸収性部材は人体の近くに保
持され、一方フラップは吸収性部材の各側に壁を形成し
人体に対してシールを形成する。壁もシールも経血によ
る人体と衣服の汚れを防止するのに役立つ。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は新規な衛生（生理用）ナプキン、特にフラップを有する衛生ナプキン に関する。

【０００２】

【従来技術と解決しようとする課題】

生理用ナプキンは、腟分泌物、例えば経血を受容しかつ含有しようとする吸収 性物品である。それらは、現代社会の汎用品である。最近、衣服、例えば下着ま たはパンティーの媒介で人体に隣接して保持しようとする使い捨て生理用ナプキ ンは、使用時に特殊に設計されたベルトを必要とするさらに伝統型の生理用ナプ キンに有効に取って代っている。

【０００３】 米国特許第２，７８７，２７１号明細書は、長方形の中心パッドおよびパッド と一体的に作られた一対の横方向フラップを具備する生理用ナプキンを記載して いる。これらのフラップは、下方に折りかつ着用者の腿の対向内面にもたれて、 通常衣服を汚すであろう中心パッドからのオーバーフローを阻止するのに適して いる。この生理用ナプキンは、横方向フラップが中心パッドのそれぞれの側部を 規定する平行なヒンジ直線に沿って下方に曲がるであろうように製造される。中 心パッドは、柔軟な吸収性繊維状物質、例えば吸収性綿であり、かつ断続せずに 横方向フラップ内に延出する芯本体を有する。ヒンジは、中心パッド内の芯本体 の横方向縁に沿って圧縮することによって（例えば比較的に鋭角のプレス工具で 蒸気プレスすることにって）形成される。

【０００４】 米国特許第３，３９７，６９７号明細書は、下着用の使い捨て生理用遮蔽物を 記載している。この物品は、中間首状部分によって接合される少なくとも２つの パネルに分けられた可撓性材料の細長いシートからなる。首状部分に隣接するパ ネルの一方の端部分は、互いに折り重なり、かつパンティー下着の股部分を閉じ 込めかつ囲むのに適した対向翼状フラップからなる。パンティーの股部分の幅は 、このように、パンティーの股部分と自由に滑動可能な関係にある包囲吸収性パ ッドによって制限される。

【０００５】 米国特許第４，２８５，３４３号明細書は、横方向に延出する側部パネルを有 する細長い中心吸収性パッドエレメントを具備する生理用ナプキンを記載してい る。側部パネルは、中心エレメントと一体と形成されるか、別体に形成され、か つ中心吸収性パッドの縦方向端に固着され得る。中心エレメントと側部パネルと の間の共通接合線は、各側部パネルが使用時に中心吸収性パッドのそれぞれの横 方向端の回りで折られ、かつ中心エレメントの後側に向けて折られ得るように可 撓性でなければならない。使用中、中心エレメントは、下着の股部分の内側に接 着的に固着され、そして各側部パネルは、折り重ねられて下着の股部分の外面の 少なくとも半分を包囲する。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、吸収性部材および吸収性部材から外方に延出する２つのフラップを 具備する衛生ナプキンに関する。フラップの各々は、曲線状接合線を用いて吸収 性部材と組合わされ（associated）、そして接合線から離間した自由な末端 （distal edge ）を有する。フラップの各々は、可撓性の２つの軸を包含する。 第一軸は、接合線と末端との間にあり、一方第二軸は、第一軸と末端との間にあ る。

【０００７】 本考案の好ましい具体例は、２つの対向長手方向（縦方向）端、液体透過性体 接触表面、および対向液体不透過性表面を有する吸収性部材を具備する生理用ナ プキンである。それは、２つのフラップも具備し、吸収性部材の各縦方向端から 外方に延出する。フラップの各々は、前記のように、曲線状接合線に沿って吸収 性部材と組合わされ、そして接合線から離間した自由末端を有する。フラップの 各々は、可撓性の２つの軸を包含する。第一軸は、接合線と末端との間にあり、 一方第二軸は、第一軸と末端との間にある。第一軸は、フラップを液体不透過性 表面から液体透過性人体接触表面に向けて、他の軸とは独立的に折曲げさせるの に適し、一方第二軸は、フラップを、液体透過性人体接触表面から液体不透過性 表面に向けて折曲げさせるのに適している。

【０００８】 好ましい具体例においては、フラップは、本質上それらの全面にわたって可撓 性であり、それによって可撓性の無数の軸を与える。他の具体的においては、軸 の少なくとも１つは、異なる構造的特徴によって独特に定められる。

【０００９】 場合によって、そして好ましくは、接着剤結合手段が、吸収性部材およびフラ ップの各々に設けられて物品を下着の股部分内に固着させる。

【００１０】

【実施例】

本明細書は、本考案とみなされるものを詳細に指摘しかつ明確に請求している 登録請求の範囲を記載しているが、本考案は、以下の明細書および添付図面の研 究によってさらに容易に理解され得ると信じられる。

【００１１】 本考案の生理用ナプキンの好ましい具体例は、図１および図２に示される。生 理用ナプキン２１０は、中心吸収性パッド２１２によって表わされる吸収性部材 および２つのフラップ２２４および２２４′を具備する（以下の説明においては 、特にことわらない限り、生理用ナプキンは、２つのフラップを有するであろう 。フラップは同一、さらに適当には他方の鏡像であることは必要ないが、それら は好ましくはそうである。このように、第一フラップの説明は、第二フラップの 説明であるであろう。それ故、第二フラップの説明は、説明の明確化のために省 略されるであろう。対応のエレメントは、図中で参照番号およびプライム符号付 きの参照番号によって表示される）。

【００１２】 フラップ２２４は、曲線状接合線２２６によって中心吸収性パッドと接合され る。本明細書で使用される「曲線状」なる用語は、直線に対立するものとしての 各種の曲線を意味する。接合線２２６と２２６′は、フラップ２２４と２２４′ とそれらの間に介在する吸収性パッド２１２との間の境界線であり、換言すれば 上記フラップ２２４と２２４′と中心吸収性パッド２１２が接合する点の軌跡で ある。

【００１３】 フラップ２２４は、接合線２２６から離間する末端２７８を有する。図１に図 示の具体例においては、接合線２２６は、末端２７８に対して凹形である。すな わち、接合線２２６は、末端２７８から離れて曲がる。この具体例においては、 曲線状接合線２２６および２２６′およびシーム２３９は、その両端よりも中心 領域において狭い吸収性部材（中心吸収性パッド２１２）を規定する。両端より も中心で狭い生理用ナプキンは、使用者によって、均一幅の生理用ナプキンより も心地良いと一般に知覚される。

【００１４】 フラップ２２４は、可撓性の第一軸２５６および可撓性の第二軸２３４を備え ている。

【００１５】 図２、すなわち、２−２線に沿ってとられた生理用ナプキン２１０の断面図は 、一般に生理用ナプキン２１０用に好ましい構造を図示する。図２に示されるよ うに、中心吸収性パッド２１２は、吸収性芯２１６を具備する。中心吸収性パッ ド２１２およびフラップ２２４は、両方ともトップシート２１４を具備する。バ ックシート２１８は、トップシート２１４の側と対向する吸収性芯２１６および フラップ２２４の側上に配置される。事実上、トップシート２１４は、フラップ ２２４の一面を構成し、一方バックシート２１８は、他面を構成する。また、ト ップシート２１４は、中心吸収性パッド２１２の一面を構成し、バックシート２ １８は、他面を構成する。

【００１６】 図示の具体例においては、フラップ吸収性芯２３０は、トップシート２１４と バックシート２１８との間に介在される。構造の単純化のために、フラップ吸収 性芯２３０は、ナプキン２１０全体にわたって延出し、そして吸収性芯２１６と バックシート２１８との間に介在される。これは主として構造の理由で好ましい 具体例であるが、フラップ吸収性芯２３０は、吸収性芯２１６とバックシート２ １８との間に介在されることは必要ではない。

【００１７】 トップシート２１４およびバックシート２１８は、生理用ナプキン２１０の全 外周の回りでシーム２３９において接合される。このシームの目的は、生理用ナ プキンの各種のエレメントを統一体に一体化することである。トップシート２１ ４は、図２に図示しない結合手段によって曲線状接合線２２６および２２６′に 沿ってフラップ吸収性芯２３０およびバックシート２１８に固着される。

【００１８】 それぞれ中心パッド剥離ライナー２２２およびフラップ剥離ライナー２３８に よってカバーされている接着剤結合部材、中心パッド接着剤２２０およびフラッ プ接着剤２３６が、図２に図示されている。これらの接着剤結合部材は、生理用 ナプキン２１０を下着の股領域内に固着するのに適している。

【００１９】 トップシート２１４は、液体透過性であり、そして生理用ナプキン２１０の使 用時に使用者の皮膚に近接する。トップシート２１４は、適合性で柔軟な感じで あり、使用者の皮膚を刺激しない。それは、この種の用途用の通常の材料のいず れからも製造され得る。トップシート２１４として利用できる好適な材料の非限 定例は、織成および不織ポリエステル、ポリプロピレン、ナイロン、およびレー ヨンおよび成形熱可塑性フィルムであり、成形フィルムが好ましい。好適な成形 フィルムは、米国特許第４，３２４，２４６号明細書および米国特許第４，３４ ２，３１４号明細書に記載されている。成形フィルムは、液体に対して透過性で あり、依然として非吸収性であるのでトップシート２１４用に好ましい。このよ うに、体と接触している成形フィルムの表面は、乾燥したままであり、そして着 用者にさらに心地良い。

【００２０】 本考案の好ましい具体例においては、トップシート２１４の外面は、界面活性 剤で処理される。トップシートの外面を界面活性剤で処理することは、表面をさ らに親水性にさせ、液体が表面が処理されなかった場合よりも迅速にトップシー トに滲透させる。このことは、経血が吸収性芯２１６によって吸収されるよりも むしろトップシート２１４を流れ去るであろう可能性を減少する。界面活性剤は 、トップシート２１４の外面にわたって実質上一様かつ完全に分布されることが 好ましい。このことは、当業者に周知の通常の技術のいずれによっても達成され 得る。例えば、界面活性剤は、噴霧することにより、バジングにより、または転 写ロールの使用によりトップシート２１４に適用され得る。

【００２１】 好ましい具体例においては、トップシート２１４の内面は、吸収性芯２１６と 接触関係で固着されている。この接触関係は、液体が吸収性芯２１６と接触して いない場合よりも迅速にトップシート２１４に滲透させるようにする。トップシ ート２１４は、接着剤を好ましくは離間限定領域においてトップシート２１４の 内面に塗布することによって吸収性芯２１６と接触状態に維持される。この目的 で使用される好適な接触剤の例は、ペンシルバニア州フィラデルフィアのローム ・エンド・ハース・カンパニー製のアクリル系乳濁液Ｅ−１８３３ＢＴおよびミ ネソタ州セントポールのＨ．Ｂ．フラー・カンパニー製のアクリル系乳濁液ＷＢ ３８０５である。接着剤は、界面活性剤がトップシート２１４の外面に塗布され るのと同一の方法によって塗布され得る。

【００２２】 図２を参照すると、吸収性芯２１６は、トップシート２１４とバックシート２ １８との間に位置付けされることがわかる。吸収性芯２１６は、経血を吸収する 手段を提供する。吸収性芯２１６は、一般に圧縮性、形通り性であり、使用者の 皮膚を刺激しない。それは、このような目的で技術上使用されるいかなる材料か らも構成できる。好適な材料の例は、ティシュ（例えば、紙綿）または繊維化粉 砕パルプ（エアフェルト）の層であり、繊維化粉砕パルプが好ましい。

【００２３】 バックシート２１８は、液体に対して不透過性であり、従って吸収性芯２１６ から絞り出されることのある経血が使用者の衣服を汚すのを防止する。このよう な目的で技術上使用されるいかなる材料も、本考案で利用できる。好適な材料は 、エンボスまたは非エンボスポリエチレンフィルムおよび積層ティシュである。

【００２４】 一般に吸収性芯２１６と見当合わせするバックシート２１８の外面は、中心パ ッド接着剤２２０で被覆される。中心パッド接着剤２２０は、中心吸収性パッド ２１２をパンティーの股部分内に固着する接着剤結合部材を与える。このような 目的で技術上使用されるいかなる接着剤またはグルーも、本考案で使用でき、感 圧接着剤が好ましい。好適な接着剤は、センチュリー・アドヘシブズ・コーポレ ーション製のセンチュリー（Century ）Ａ−３０５−IVおよびナショナル・スタ ーチ・カンパニー製のインスタント・ロック（Instant Lok ）３４−２８２３で ある。図２に示されるように、中心パッド接着剤２２０は、一般に吸収性芯２１ ６と同一の幅である。幅は臨界的ではなく、適当な幅並びに長さは、当業者によ って容易に選択され得る。中心パッド接着剤２２０の感圧接着剤は、中心パッド 剥離ライナー２２２でカバーされて、接着剤が使用前に乾燥しないようにし、か つ接着剤が無関係な表面に粘着しないようにすべきである。この目的で通常使用 されるいかなる商業上入手可能な剥離ライナーも、本考案で使用できる。好適な 剥離ライナーの非限定例は、アクロシル・コーポレーション製のＢＬ３０ＨＧ− Ａシロックス（Silox ）Ｅ１／０およびＢＬ３０ＭＧ−Ａシロックス４Ｐ／０で ある。

【００２５】 前記説明からわかるように、中心吸収性パッド２１２は、液体透過性身体接触 表面（図２中トップシート２１４によって表わされる）および対向液体不透過性 表面（図２中バックシート２１８によって表わされる）を有する吸収性部材であ る。図示の具体例は、好ましいものであるが、１つの可能な具体例でしかないこ とを理解すべきである。他の可能な具体例は、例えば吸収性芯がバックシート上 に置かれる前にトップシートで本質上完全に包まれるものである。吸収性部材は 、単独で立つのに十分な一体性を有し、かつ一面が液体透過性であり、一方他面 が処理されて液体不透過性にされている吸収性芯を具備することもできる。

【００２６】 生理用ナプキン２１０の全形状および使用は中心吸収性パッド２１２を体との 近接状態に維持させるので、狭い中心吸収性パッド２１２は有効であることに留 意すべきである。中心吸収性パッド２１２のこのような接近は、パッドをあるべ きところ、すなわち腟口において体に非常に近いところに正確に位置付ける。中 心吸収性パッド２１２は、中心吸収性パッド２１２に沿って流れる機会を持つ前 に大部分の経血（経水）を吸収できる。

【００２７】 接合線２２６および２２６′は、それに沿ってフラップ２２４および２２４′ が吸収性部材（中心吸収性パッド２１２によって表わされる）と関連される線で あることが認められるべきである。このように、それらは吸収性部材とフラップ との間の境界線を表わす。接合線は、曲線状であることも認められるべきである 。好ましくは、それらは、末端２７８および２７８′に対し、そして大部分の中 心吸収性パッド２１２に対して凹形である。このように、吸収性部材は、その中 心における幅がその両端における幅よりも狭い形状をとる。この輪郭形状は、使 用者の股領域の解剖学的寸法に近く合わされる。それは、生理用ナプキンを着用 するのに心地良いものにさせ、一方同時に使用者の脚による圧縮を浮けにくくさ せることによってさらに有効にさせる。末端に対し、そして大部分の中心吸収性 パッドに対して凸形である曲線状接合線が、使用できるが、好ましくない。

【００２８】 最接近部分における接合線２２６，２２６′間の中心吸収性パッド２１２の幅 は、約１〜約８cmであることが好ましい。その両端における中心吸収性パッドの 幅は、約２〜約９cmであるべきである。中心吸収性パッド２１２は、長さ約７． ６〜約３８cmであるべきである。

【００２９】 中心吸収性パッド２１２は、吸収されると予測される経血の全量よりもかなり 大きい吸収能力を有する必要はない。このように、中心吸収性パッド２１２は、 狭いことに加えて、比較的薄い。さらに、狭くかつ薄い吸収性部材は、使用者に 極めて心地良い。図１および図２に図示の具体例においては、トップシート２１ ４は、フラップ２２４および２２４′用のトップシートとして役立つ。一般に、 フラップは、適当に機能できるようにするトップシートを必要ではないが、トッ プシートの使用は好ましい。フラップトップシートは、図示のように吸収性部材 の身体接触表面と一体であることができ、または独立のエレメントであることが できる。前者が好ましい。前記でトップシート２１４についてなされたすべての 特定の物性注釈は、使用されるいかなるフラップトップシートにも当てはまる。 しかしながら、フラップトップシートは、中心吸収性パッドと関連されたトップ シートと同一の材料であるという要件はない。好ましい具体例においては、フラ ップトップシートは、不織材料であることができ、一方中心吸収性パッドの場合 のトップシートは、成形フィルムである。

【００３０】 フラップ吸収性芯２３０は、トップシート２１４とバックシート２１８との間 に位置付けられ、最も重要にはフラップ２２４および２２４′内に位置付けられ る。図示の具体例においては、フラップ吸収性芯は、吸収性芯２１６の下にもあ る。生理用ナプキン２１０の製造が容易になるので、これは好ましい配置である 。この配置においては、吸収性芯２１６の吸収能力は増大される。フラップ吸収 性芯２３０は、吸収性芯２１６によって吸収されないか絞り出される経血を吸収 する手段を与える。フラップ吸収性芯２３０は、一般に圧縮性、形通り性であり 、かつ使用者の皮膚を刺激しない。それは、前記のように吸収性芯２１６を作る のに使用できるいかなる材料からも作ることができる。好ましくは、フラップ吸 収性芯２３０は、ティシュペーパーシートである。フラップ吸収性芯の使用は、 高度に好ましいが、省略され得る。

【００３１】 図１および図２に図示の具体例においては、バックシート２１８は、フラップ ２２４および２２４′用のバックシートとして役立つ。フラップは、適当に機能 できるようにするバックシート（またはさらに一般に、液体不透過性材料）を必 要とする。フラップバックシートは、図示のように、吸収性部材の液体不透過性 表面と一体であることができ、または独立のエレメントであることができる。前 者が好ましい。前記でバックシート２１８についてなされたすべての特定の物性 注釈は、いかなるフラップバックシートにも当てはまる。

【００３２】 フラップ２２４の全体の大きさは、当業者によって容易に選択され得る。好ま しくは、生理用ナプキンｄ２１０は、それらの最長分離において末端２７８，２ ７８′間で幅約１０〜約２３cmである。好ましくは、フラップ２２４は、生理用 ナプキンの縦軸に平行な方向で長さ約７．６〜約１８cmである。

【００３３】 末端２７８に隣接するフラップ２２４の外面は、フラップ接着剤２３６で被覆 される。

【００３４】 フラップ接着剤２３６は、フラップ２２４が後述のようにパンティーの股部分 の端の回りに包まれた後にフラップ２２４を所定位置に維持するのを助長するの に使用される接着剤結合部材である。中心パッド接着剤２２０用に使用されたい かなる接着剤も、フラップ接着剤２３６として使用できる。また、フラップ接着 剤２３６は、取外し自在のフラップ剥離ライナー２３８でカバーされる。中心パ ッド剥離ライナー２２２用に使用されたいかなる剥離ライナー材料も、フラップ 剥離ライナー２３８用に使用できる。

【００３５】 図１および図２に示されるように、トップシート２１４は、シーム２３９に沿 ってバックシート２１８に固着される。シーム２３９は、この目的で技術上通常 使用されるいかなる手段、例えば接着、クリンプ加工または熱シールによって形 成され得る。シーム２３９は、生理用ナプキン２１０の外周の回りに完全に延出 して図示される。これは、製造の容易さのため好ましい具体例である（物品の各 種のエレメントを一体化する他の手段が、使用され得る）。フラップ吸収性芯２ ３０は、シーム２３９内に延出していると図示されている。これは、同様に、単 純化された製造技術から生ずる配置である。３エレメント、すなわちトップシー ト、フラップ吸収性芯、およびバックシートは、見当合わせされることができる 。吸収性芯は、それらの間に適当に位置付けられ、そしてシームは、形成され、 そして生理用ナプキンの外形は、１または２操作において切断することによって 確立される。

【００３６】 トップシート２１４は、シーム２３９を形成するのに使用された技術によって 接合線２２６および２２６′に沿ってバックシート２１８（およびフラップ吸収 性芯２３０）に固着され得る。

【００３７】 フラップ２２４は、可撓性の第一軸２５６および可撓性の第二軸２３４を含む 。これらの可撓性の２つの軸は、後述のように、使用時にフラップ２２４を壁に させる。

【００３８】 可撓性の第一軸２５６は、フラップを可撓性の第一軸２５６に沿って曲げさせ るように製造される。生理用ナプキン２１０が図２の配置にあるときには、フラ ップの曲げ方向は、上方である。さらに一般に、曲げ方向は、末端２７８を含む フラップ２２４の部分が可撓性の第一軸２５６の回りを、一般に図２に示される ような延出位置から始まって吸収性部材の液体透過性人体接触表面（図２中吸収 性芯２１６と見当合わせするトップシート２１４の部分によって表わされるよう なもの）に向け、かつ吸収性部材の液体不透過性表面（図２中吸収性芯２１６と 見当合わせするバックシート２１８の部分によって表わされるようなもの）から 離れるように折り曲げるような方向である。

【００３９】 可撓性の第二軸２３４は、フラップを可撓性の第二軸２３４に沿って曲げさせ るように製造される。生理用ナプキン２１０が図２の配置にあるときには、曲げ 方向は下方である。さらに一般に、曲げ方向は、末端２７８を含むフラップ２２ ４の部分が可撓性の第二軸２３４の回りを、一般に図２に示されるような延出位 置から吸収性部材の液体不透過性表面（図２中、中心吸収性パッド２１２を構成 するような吸収性芯２１６と見当合わせするバックシート２１８の部分によって 表わされるようなもの）に向け、かつ吸収性部材の液体透過性人体接触表面（図 ２中、吸収性芯２１６と見当合わせするトップシート２１４の部分によって表わ されるようなもの）から離れるように折曲げるような方向である。

【００４０】 可撓性の第一軸および第二軸は、各種の方法で設けることができる。好ましい 方法は、図１および図２に示される。図示の具体例においては、フラップ２２４ の製造材料は、フラップ２２４が本質上その広さの全体にわたって極めて可撓性 であるように選択される。図１および図２に示されるような可撓性の軸２５６お よび２３４は、単一の独特の構造ではないが、むしろ本質上無数の対の軸の代表 である。この配置は、生理用ナプキン２１０を適用時に多数の異なる大きさの下 着に適当にフィットし、かつ使用時に後述のような解剖的構造（anatomies ）に フィットするように容易に調整させるので、特に好ましい。

【００４１】 フラップ２２４の全可撓性は、パンティーの股部分の端の自然通路を変えずに 、フラップ２２４をパンティーの股部分の端の回りに位置付けさせる。このよう に、パンティーの股部分の端は、フラップの第二可撓軸にフィットするように伸 張される必要はない。さらに、パンティーの股部分の端の自然通路は、生理用ナ プキンが使用のために所定位置にあるときには、最高の壁（後述）を形成させる 。これは、経血の流れに対する最大のバリヤーを与える。

【００４２】 図１および図２に図示の生理用ナプキン２１０の具体例においては、フラップ ２２４の製造材料は、フラップがペンシルバニア州フィラデルフィアのスウィン グ・アルバート・インストルーメント・カンパニー製のＰＣＡスコア曲げ試験機 によって測定して好ましくは約２００ｇ未満、さらに好ましくは約５０ｇ未満、 最も好ましくは約２５ｇ未満の９０°のアーチを通しての曲げ抵抗性を有するよ うに選択される。長さ７．６cmのフラップのセクション（試験機の傾斜板の下端 よりも２．５cm上に維持されている）がＴＡＰＰＩ標準条件下で評価されるとき に、これらの値は得られる。

【００４３】 抽象的に、軸は直線状エレメントであると一般に考えられる。本考案の可撓性 の軸も、一般に直線状であるが、フラップの原料は、一般にフラップが手の力で 好都合に曲げられ、かつ折られるような程度の可撓性を一般に有するので、可撓 性の軸は、外力の影響下で曲線状になることができる。

【００４４】 フラップ２２４内に可撓性の第一軸３５６および第二軸３３４を有する生理用 ナプキン３１０の別の具体例は、図３および図４に図示される（図３および図４ で使用される参照番号は、図１および図２中と同一のエレメントを意味する）。 この具体例においては、可撓性の軸３５６および３３４は、図示のようにフラッ プ２２４を激しくクリンプ加工することによって設けられる。このように、生理 用ナプキン３１０のフラップ２２４は、２つの明確な構造特徴によって定義され る軸を含み、これらの軸に沿ってフラップ２２４は図１および図２に示された具 体例に関連して記載されたように曲がることができる。可撓性の軸３５６および ３５６′は、好ましくは約２〜約１８cm離間している。可撓性の軸３３４および ３５６（および３３４′および３５６′）は、好ましくは約１〜約５cm離間して いる。これは本考案の満足な具体例であるが、それが適用される下着の股は、生 理用ナプキン３１０が適用されるときに一般に伸張または圧縮されなければなら ないので、図１および図２に図示の具体例よりも好ましくない。それにも拘らず 、図３および図４に図示の具体例の使用は、図１および図２に図示の具体例の使 用に関連した本質上すべての利点を得させるであろう。

【００４５】 図１に図示のように、可撓性の第一軸２５６は、接合線２２６に近接している 。可撓性の第一軸２５６は、事実、接合線２２６が生理用ナプキンの外縁（外縁 はシーム２３９によって表わされる）と接触する点において接合線２２６と交差 できる。一般的場合に、これは、可撓性の第一軸２５６および接合線２２６が触 れるか一致する場合だけであろう。しかしながら、使用時の外力の適用は、可撓 性の第一軸を接合線に向けて変位させることができ、それ故、或る場合には、２ つが触れるか一致することができることが理解されるべきである。

【００４６】 本考案において、各フラップは近位（proximal）部分と末端（distal）部分を 有する。近位部分は吸収性部材の側端近くから横方向外向きに延出しており、例 えば、図１においては第一軸２５６と第二軸２３４の間、図３においては第一軸 ３５６と第二軸３３４の間に含まれる部分である。また、末端部分は前記近位部 分の外側端から横方向外向きに延出しており、例えば図１において第二軸２３４ と末端２７８、図３において第二軸３３４と末端２７８の間に囲まれる部分であ る。

【００４７】 液体透過性トップシート、液体不透過性バックシート、およびトップシートと バックシートとの間に介在された吸収性芯からなる中心吸収性パッドを包含し、 かつ中心吸収性パッドの各縦方向端から延出するフラップを有し、そして各フラ ップと中心吸収性パッドの縦方向端との間の接合線が直線状であり、そして各フ ラップにフラップの本体内に配設された可撓軸が設けられている生理用ナプキン は、生理用ナプキンが各フラップと中心吸収性パッドの縦方向端との直線状接合 線において並びにフラップの本体内に配置された可撓軸において優先的に曲がる ように製造され得る。このようなナプキンは、本考案のものとは明確に異なるが 、本考案のもとの類似の方法で機能するであろう。

【００４８】 フラップ２２４の正確な形状、並びに生理用ナプキン２１０の全体の形状は、 過度の実験なしに当業者によって選択され得る。図１および図３に図示の具体例 においては、フラップは、生理用ナプキンの縦軸に沿って対称的に配置されてい る。これは好ましい具体例であるが、必須の設計特徴ではない。前記のように、 フラップは、一般に他のものの鏡像である。このようなものは好ましいが、同様 に必須の設計条件ではない。

【００４９】 さらに、図１〜図４に図示の生理用ナプキンは、フラップが生理用ナプキンの トップシートおよびバックシートと一体的に形成されている具体例である。また 、これは好ましい製造法であるが、必須ではない。フラップおよび中心吸収性部 材は、得られる生理用ナプキンが図示の具体例と本質的均等に作用するであろう ような方法で当業者に周知の技術によって独立に形成され、そして接合され得る 。

【００５０】 使用時に、本考案の生理用ナプキンは、このような目的用に周知の支持手段に よって所定位置に保持され得る。使用者の腰の回りに着用されたベルトが、使用 され得る。しかしながら、生理用ナプキンは、後述のように使用者のパンティー 下着内に置かれることが高度に好ましい。

【００５１】 図５は、多くの女性によって一般に着用され、かつパンティーとして周知であ る種類の下着である。それは、前方セクション２４０、後方セクション２４２、 および前方セクション２４０と後方セクション２４２とを接合する股部分２４４ を具備する。股部分２４４は、２つの側端２４６および２４６′、および中心股 部分２４８からなる。

【００５２】 本考案の生理用ナプキン、例えば図１および図２中２１０で示されるものは、 剥離ライナー２２２、２３８および２３８′を取り外し、その後生理用ナプキン を図６に示されるようにパンティー内に置くことによって使用される。中心吸収 性パッド２１２の中心は、パンティーの股部分２４４内に置かれ、中心吸収性パ ッド２１２の一端は前方セクション２４０に向けて延出し、そして他端はパンテ ィーの後方セクション２４２に向けて延出し、そしてバックシート２１８はパン ティーの中心股部分２４８の内面と接触している。中心パッド接着剤２２０は、 中心吸収性パッド２１２を所定位置に維持する。フラップ２２４および２２４′ の末端部分は、第二可撓軸２３４および２３４′に沿って曲げることによって、 それぞれパンティーの側端２４６および２４６′の回りに折られる。フラップ接 着剤２３６および２３６′は、フラップ２２４および２２４′をこのような位置 に固着する。このように、フラップ２２４および２２４′は、各々それら自体上 に折り重ねられる。側端２４６および２４６′を包含するパンティーの一部分は 、それらの間に介在される。

【００５３】 多数の利益が、本考案の生理用ナプキンの使用から得られる。フラップ２２４ および２２４′は、図６に示されるようにパンティーの股部分２４４の各端２４ ６および２４６′の回りに包まれる。パンティー股のこのカプセル化は、経血が パンティーの中心股部分と接触することを防止するのを助長する。このように、 パンティーの中心股部分は、汚されないであろう。

【００５４】 ２つの他の利益がある。１つは、可撓性の第二軸２３４および２３４′を含む フラップの部分が体に対して優秀なガスケット様シールを与えることである。他 の利益は、中心吸収性部材、例えば中心吸収性パッド２１２が体と優秀な隣接関 係に維持されることである。

【００５５】 パンティーの股部分の端は、一般に弾性材料を含む。パンティーが着用される ときには、股部分の端の弾性体は、弾性体内のエネルギーおよびパンティーのフ ィットのため上方向の力、すなわち体に対しての力を発生する。体とパンティー の股部分の端との間に可撓性の第二軸、例えば可撓性の第二軸２３４および２３ ４′を置くことは、パンティーの股部分の端によって発生された上方向の力を生 じ、可撓性の第二軸を含むフラップの部分を体に対してきちんと合うように押す 。この結果、ガスケット様シールが可撓性の軸に沿ってフラップと体との間に形 成される。このことは、図７に図示される。図７は、使用者上の所定位置にある 図６の断面化生理用ナプキンおよびパンティーを示す部分冠状（coronal ）図で ある（冠状図は、体の長軸を通過する前方平面である）。ガスケット様シールは 、経血が可撓性の第二軸を超えて滲透することを防止するのを助長し、脚および 隣接衣服の汚れを最小限にする。フラップを可撓性の第二軸に沿って体に対して きちんと合うように押すことから得られる別の利益は、吸収性部材（中心吸収性 パッド）が体と近接され、かつ同心形にされることである。このことも、図７に 図示される。体に対しての中心吸収性パッドの維持は、「良好な人体接触」とし て既知である。良好な人体接触は、経血の横方向流に対するバリヤーを与えるの で、有益である。このようなバリヤーなしでは、経血は、トップシートに沿って 迅速に流れる傾向があり、それによって吸収性芯によって吸収される時間を余り 与えないであろう。

【００５６】 固有バンチングは、使用のために生理用ナプキンをパンティー内に最初に置く ことから生ずる生理用ナプキンの横軸に沿ってのしわの形成である（生理用ナプ キンの横軸は、図１の２−２線に一般に平行なナプキンの「股部分」を横切って 延出する）。この固有バンチングは、生理用ナプキンが縦軸に沿って本質上直線 状であるという事実、および生理用ナプキンが置かれる体の解剖学的輪郭が本質 上「Ｕ」字形であるという事実による（生理用ナプキンの縦軸は、中心吸収性部 材料の端から端まで延出し、そして図１の２−２線に一般に垂直である。このよ うに、生理用ナプキンが所定の位置に置かれるや否や、その形状はその縦軸に沿 って本質上直線状から「Ｕ」字形に変化される。この形状変化は、生理用ナプキ ンの横軸に沿ってしわを作り、大部分のしわは、体の最大曲率点、すなわち股領 域にある。

【００５７】 強制バンチングは、使用者の脚の動きによって生ずる横軸または縦軸のいずれ かに沿っての生理用ナプキンのしわ形成である。

【００５８】 経血は、しわに沿っての著しい人体接触の不存在下において、しわのトラフ（ trough）に沿って容易に流れるので、固有バンチングおよび強制バンチングによ って作られる生理用ナプキン内のしわは、流れチャンネルとして既知である。 フラップは可撓性の第一軸において曲がるので、本考案の生理用ナプキンは、多 数の利益を与える。特に、与えられる利点は、次のことである。

【００５９】 （１） 固有バンチングは、流れチャンネルを実質上中心吸収性パッド内にだ け形成させ、大部分のフラップ内に形成させない。

【００６０】 （２） 本考案の生理用ナプキンは、流れチャンネルが作られる前、かなりの 強制バンチングに耐えることができる。

【００６１】 （３） 強制バンチングが流れチャンネルを作るのに十分な程厳しいとしても 、形成されるチャンネルは、本質上中心吸収性パッドに限定されるであろう。

【００６２】 （４） 強制バンチングは、流れが中心吸収性パッドおよびフラップの両方に 作られる程大きいとしても、経血は、フラップの第二可撓軸を超えて滲透するこ とが防止される。

【００６３】 本考案の生理用ナプキンは、可撓性の軸に沿って曲がるので、これらの４つの 利益が得られる。女性の股領域の解剖学的特徴は、股セクションが実質上台形で あることであり、腟口に配置される股の中心領域は台形の基端である。本考案の 生理用ナプキン、例えば図１および図２に示される具体例が使用状態にあるとき には、股領域の解剖学的特徴は、生理用ナプキンを可撓性の第一軸において上方 に曲げさせる。この結果、生理用ナプキンは、中心吸収性パッドの各側において 壁を形成する。壁は、図７に図示されるように、可撓性の第一軸から可撓性の第 二軸まで延出する。このように、使用時に、本考案の生理用ナプキンは、井戸状 形状を有する。使用者が直立位置にあるときには、パンティーの股部分（２４６ ，２４６′）の端の回りに包まれる可撓性の第二軸（２３４および２３４′）に よって形成される平面は、可撓性の第一軸（２５６および２５６′）によって形 成される平面よりも高い。

【００６４】 本考案の生理用ナプキン内の固有バンチングは、実質上中心吸収性パッドに限 定される。本質上何の流れチャンネルも、壁には形成されない。理論によっては 限定せずに、流れチャンネルが形成されているとき、流れチャンネルを生ずるエ ネルギーは中心吸収性パッドを横切って伝達され、そして流れチャンネルは延出 されると信じられる。このことは、流れチャンネルが可撓性の第一軸に達するま で進行する。可撓性の第一軸は、流れチャンネルを延出するエネルギーを解除す ると信じられるので、流れチャンネルはこれよりも遠くには延出しない。このよ うに、流れチャンネルは、可撓性の第二軸においてフラップと体との間に形成さ れるガスケット様シールには達しないであろうし、それ故シールは元のままであ ろう。ガスケット様シールはダムを形成し、そして経血の流れを遮断する。そし て、経血は、吸収性芯によって吸収（または再吸収）され得る。

【００６５】 強制バンチングによって生理用ナプキンに伝達されるエネルギーは、壁を可撓 性の各第一軸の回りに回転させる傾向があるので、本考案の生理用ナプキンは、 流れチャンネルが作られる前かなりの強制バンチングに耐えることができる。こ のような回転なしでは、流れチャンネルが形成されるであろう。

【００６６】 強制バンチングが流れチャンネルを作るのに十分な程厳しいとしても、チャン ネルは、実質上中心吸収性パッドに限定されるであろう。このことは、固有バン チングが流れチャンネルを中心吸収性パッド内にだけ形成するのと同一の理由で 真実である。それ故、ガスケット様シールは、元のままであり、そしてダムを形 成し、そして吸収性芯によって吸収できるまで経血の流れを遮断するであろう。

【００６７】 強制バンチングは、流れチャンネルが中心吸収性パッドおよびフラップの両方 に形成される程大きいとしても、経血は、フラップの可撓性の第二軸を超えて滲 透することが防止される。このような流れチャンネルは、ガスケット様シールを 破壊するらしい。しかしながら、壁自体が経血の流れに対するバリヤーを形成す るであろうので、経血は、フラップの第二可撓軸を超えて滲透することが防止さ れる。経血は、ガスケット様シール内の破壊個所を滲透する溜めには壁を流れ上 がらなければならないであろう。このことは、使用者が直立位置にあるときには 重力に実質上直接逆らっている。このように、壁自体が、経血の流れを防止する 。

【００６８】 要するに、本考案の生理用ナプキンは、流れチャンネルを本質上中心吸収性パ ッド内にだけ形成し、このことはガスケット様シールを元のままにする。このよ うに、経血は、ガスケット様シールを超えては流れないであろう。しかしながら 、強制バンチングは、ガスケット様シールが破壊する程大きいとしても、壁は経 血の流れを防止する。

【００６９】 最小量のフラップ吸収性芯２３０だけ、またはフラップ吸収性芯が全くないこ とが、経血による汚れの防止に不利ではないことに留意することは、重要である 。このことは、フラップによって形成された壁の主機能が吸収よりもむしろ経血 収納であるという事実による。中心吸収性部材は、大部分の経血を吸収する。さ らに、最小量のフラップ吸収性芯は、余り嵩高ではなく、それ故使用者にさらに 心地良い。

【００７０】 図７中、フラップ接着剤２３６は、「外」面上だけでパンティーの端と接触し ていると図示されていることにも留意することも重要である。これは、生理用ナ プキンをパンティー内に固着させる好ましい方法であるが、フラップの一部分が パンティーの端の回りに延出する限り、フラップ接着剤は、「内」面上だけ、ま たは「内」面と「外」面との両方でパンティーの端と接触できる。

【００７１】 本考案の生理用ナプキンは、使用時に各々壁を形成する２つのフラップを有す る物品と記載されている。これらの具体例は、高度に好ましいが、１つのフラッ プだけを有する物品も使用できる。この１つのフラップは、曲線状接合線に沿っ て中心吸収性部材と関連されるであろう。フラップは、パンティーの股部分の回 りに完全に折られるときに前記の両方の壁を形成させるであろう少なくとも２つ 、好ましくは少なくとも４つの可撓性の軸を含むであろう。フラップは、前記の ものと対向して曲線状接合線に沿って中心吸収性部材と関連されるであろう。

【００７２】 図示かつ前記の本考案の生理用ナプキンの具体例においては、接着剤結合部材 は、フラップの末端近くに存在し、かつ中心吸収性パッドと見当合わせした。生 理用ナプキンを下着の股領域内に固着的に保持しようとするこれらのエレメント は、高度に好ましいエレメントである。その位置から逸らさずに、前記接着剤結 合部材１以上を事実上欠く本考案の具体例も、有用な新規の有効な物品であると 断言できる。

【００７３】 図１および図２に図示の具体例は、接着剤結合部材１以上を事実上含まない本 考案の具体例として機能するように容易に適合され得る。

【００７４】 例えば、中心パッド接着剤２２０（および必然的にその関連の中心パッド剥離 ライナー２２２）は、図１および図２に図示の生理用ナプキン２１０から省略さ れ得る。使用時に、この修正具体例は、中心吸収性パッド２２０がパンティーの 内部股領域内に固着されない以外は、未修正具体例と同一にパンティーの内部股 領域内に置かれるであろう。フラップ２２４および２２４′は、前記のようにフ ラップ接着剤２３６および２３６′でパンティーの弾性端の回りに固着され得る 。その関連の修正生理用ナプキンを有するパンティーは、前のように使用者によ ってはかれるであろう。フラップ接着剤２３６および２３６′は、パンティーの 弾性端と協同して修正生理用ナプキンを所定位置に保持するであろう。

【００７５】 同様に、生理用ナプキン２１０は、フラップ接着剤２３６および２３６′（お よび剥離ライナー２３８および２３８′）だけを省略することによって修正され 得る。修正生理用ナプキンは、中心パッド接着剤２２０でパンティーの股領域内 に固着されるであろうし、そしてフラップは、単に弾性端の回りに折られるであ ろう。

【００７６】 同様に、生理用ナプキン２１０は、すべてのフラップ接着剤および中心パッド 接着剤を省略することによって修正され得る。使用時に、このような修正生理用 ナプキンは、単にフラップ、パンティーの弾性端および使用者の体の間の協同に よって所定位置に維持されるであろう。

【００７７】 ２点が、本考案の修正具体例についての前記説明において強調されなければな らない。

【００７８】 第一に、接着剤結合部材だけが修正生理用ナプキンから省略される。物品の他 のすべての必要エレメント、すなわち吸収性部材、フラップ、曲線状接合線、可 撓性の第一軸および第二軸は、必要である。

【００７９】 第二に、修正生理用ナプキンは、接着剤結合部材を「事実上含まない」と一般 に記載された。「事実上含まない」状態は、前記のように物品の製造時に接着剤 結合部材を完全に省略することによって達成され得る。それは、図１および図２ に図示の完全な生理用ナプキン２１０を剥離ライナーでカバーされた接着剤結合 部材１以上とともにパンティーに適用することによっても達成され得る。このよ うに、適用された生理用ナプキン２１０は、カバーされた接着剤結合部材が存在 しなかったかのように本質上機能するであろう。全部または部分的に自由浮上性 の生理用ナプキンの利益を得ることができた。

【００８０】 本明細書において「芯の平均幅」と「パンティーの内股部分の平均幅」は芯の 幅または着用者の両脚間の横方向の股部分の幅であり、平均幅は両脚の中央部間 の幅を言うものとする。

【００８１】 また「横方向」とは着用者の一つの脚から他方の脚、着用者の一側から他の側 への方向である。

【００８２】 「縦方向」とは着用者の前方から後方への方向であり「横方向外向き」は横方 向の最も外方の端を意味する。

【００８３】 本考案は例示の具体例を参照して記載されていること、および変形および修正 は本考案の範囲および精神から逸脱せずに前記具体例において施すことができる ことは、当業者によって理解されるであろう。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の生理用ナプキンの好ましい具体例の平
面図、

【図２】図１の２−２線に沿ってとられた図１の生理用
ナプキンの断面図（或るエレメントの厚さは、明確化の
ために誇張されている）、

【図３】本考案の生理用ナプキンの別の具体例の平面
図、

【図４】図３の４−４線に沿ってとられた図３に示され
る生理用ナプキンの断面図（或るエレメントの厚さは、
明確化のために誇張されている）、

【図５】本考案の生理用ナプキンをその中で使用できる
通常のパンティーの正面図、

【図６】その中に配置された図１の生理用ナプキンを示
す６−６線に沿ってとられた図５のパンティーの断面
図、

【図７】使用者上の所定位置にある図６の断面化生理用
ナプキンおよびパンティーを示す部分冠状図。

【符号の説明】

２１０ 生理用ナプキン ２１２ 中心吸収性パッド ２１４ トップシート ２１６ 吸収性芯 ２１８ バックシート ２２０ 中心パッド接着剤 ２２４，２２４′ フラップ ２２６，２２６′ 曲線状接合線 ２３０ フラップ吸収性芯 ２３４，２３４′ 可撓性の第二軸 ２３６，２３６′ フラップ接着剤 ２５６，２５６′ 可撓性の第一軸 ２７８，２７８′ 末端 ３１０ 生理用ナプキン ３３４，３３４′ 可撓性の第二軸 ３５６，３５６′ 可撓性の第一軸

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【手続補正書】

【提出日】平成４年８月１９日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲

【補正方法】変更

【補正内容】

【実用新案登録請求の範囲】

Claims (33)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】(a) 吸収性部材、および (b) 前記吸収性部材から横方向外方に延出する２つの
   フラップを具備し、そして （i) 前記フラップの各々は、曲線状接合線を用いて前
   記吸収性部材と接合され、 (ii) 前記フラップの各々は、前記接合線から離間した
   自由な末端を有し、 (iii) 前記フラップの各々は、前記接合線と前記フラ
   ップ末端との間に可撓性の第一軸を包含し、そして (iv) 前記フラップの各々は、前記の可撓性の第一軸と
   前記フラップ末端との間に可撓性の第二軸を包含し、 衛生ナプキンが人体に近接し前記人体とその着用者の下
   着の間に着用されるのに適していることを特徴とする衛
   生ナプキン。
2. 【請求項２】各接合線が、そのそれぞれのフラップの末
   端に対して凹形である請求項１に記載の衛生ナプキン。
3. 【請求項３】各フラップ内の前記の可撓性の第一軸およ
   び第二軸の少なくとも１つは、明確な構造特徴によって
   限定される請求項１に記載の衛生ナプキン。
4. 【請求項４】各フラップ内の前記の可撓性の第一軸およ
   び第二軸の各々は、明確な構造特徴によって限定される
   請求項３に記載の衛生ナプキン。
5. 【請求項５】(i) 前記吸収性部材は液体透過性人体接
   触表面と対向液体不透過性表面及び液体透過性表面と液
   体不透過性表面の間の吸収性芯を有し、 (ii) 前記第一軸の各々は、通常、前記液体不透過性表
   面から前記液体透過性人体接触表面の方向に前記フラッ
   プを他の軸とは独立的に折曲げさせるに適し、 (iii) 前記第二軸の各々は、通常、前記液体透過性人
   体接触表面から前記液体不透過性表面の方向に前記フラ
   ップを折曲げさせるに適している請求項１に記載の衛生
   ナプキン。
6. 【請求項６】各接合線が、そのそれぞれのフラップの末
   端に対して凹形である請求項５に記載の衛生ナプキン。
7. 【請求項７】各フラップ内の前記の可撓性の第一軸およ
   び第二軸の少なくとも１つは、明確な構造特徴によって
   限定される請求項６に記載の衛生ナプキン。
8. 【請求項８】各フラップ内の前記の可撓性の第一軸およ
   び第二軸の各々は、明確な構造特徴によって限定される
   請求項７に記載の衛生ナプキン。
9. 【請求項９】前記液体不透過性表面および前記フラップ
   が、接着剤結合部材を事実上含まず、そして前記ナプキ
   ンが、衣服の内部股部分内に着用されるのに適している
   請求項５に記載の衛生ナプキン。
10. 【請求項１０】前記フラップの各々は可撓性の複数の軸
    を前記の接合線と前記フラップ末端との間に包含する請
    求項１に記載の衛生ナプキン。
11. 【請求項１１】各接合線が、そのそれぞれのフラップの
    末端に対して凹形である請求項１０に記載の衛生ナプキ
    ン。
12. 【請求項１２】前記の可撓性の複数の軸は、明確な構造
    特徴によって限定される請求項１０に記載の衛生ナプキ
    ン。
13. 【請求項１３】前記フラップの各々は本質的に、その全
    表面において可撓性である請求項１０に記載の衛生ナプ
    キン。
14. 【請求項１４】前記吸収性部材は縦方向に伸びる吸収性
    芯を有し、前記フラップの各々は前記吸収性部材の側端
    近くから横方向外向きに延出している近位部分と、前記
    近位部分の外側端から横方向外向きに延出する末端部分
    を有し、前記第一軸の各々は前記吸収性部材に関し前記
    近位部分の各々を折曲げるための部材であり、前記第二
    軸の各々は、隣接する近位部分に関し前記末端部分の各
    々を折曲げるための部材である請求項１に記載する衛生
    ナプキン。
15. 【請求項１５】ナプキンは股の端部分が使用者のそけい
    部に位置するような大きさと形状とされた使用者のパン
    ティー中に着用されるような大きさと形状に形成され、
    前記吸収性部材は、縦方向に延びる吸収性芯を有し、前
    記芯はその端部分の巾より小さい横方向平均巾を持つ砂
    時計型を有し、前記フラップは十分に可撓性であり、か
    つ該フラップの近位部分が、使用者のそけい部で上方向
    に延出し、また前記フラップの末端部分が前記使用者の
    そけい部から下方向に延出し、使用者のパンティーの前
    記股部分の末端部分と使用者の内側腿部分の領域との間
    に配置されるように使用者のパンティーに位置するよう
    な大きさと形状に形成される請求項１に記載の衛生ナプ
    キン。
16. 【請求項１６】前記の平均巾が約２〜約７cmである請求
    項１５に記載の衛生ナプキン。
17. 【請求項１７】前記の平均巾が約５cmである請求項１５
    に記載の衛生ナプキン。
18. 【請求項１８】前記芯の前記平均巾が、前記の使用者に
    対する適当なサイズの一対のパンティーの内股部分の平
    均巾の約３０％〜約１００％である請求項１５に記載の
    衛生ナプキン。
19. 【請求項１９】前記芯の前記平均巾が、前記の使用者に
    対する適当なサイズの一対のパンティーの内股部分の平
    均巾の約３０％〜約７０％である請求項１５に記載の衛
    生ナプキン。
20. 【請求項２０】前記吸収性芯の前記平均巾が、前記の使
    用者に対する適当なサイズの一対のパンティーの内股部
    分の平均巾の約７０％である請求項１５に記載の衛生ナ
    プキン。
21. 【請求項２１】衛生ナプキンがパンティーの股端部分に
    弾性材料を有するパンティー内に着用しうるような大き
    さと形状に形成される請求項１５の記載の衛生ナプキ
    ン。
22. 【請求項２２】前記吸収性芯が前記フラップよりも厚い
    請求項２１に記載の衛生ナプキン。
23. 【請求項２３】前記フラップの軸はいずれも前記可撓性
    軸として用いることができる請求項２に記載の衛生ナプ
    キン。
24. 【請求項２４】前記フラップの各々は前記中心吸収芯の
    トップに固着されない請求項１４に記載の衛生ナプキ
    ン。
25. 【請求項２５】各フラップの近位部分と末端部分は前記
    の折曲げるための部材によって接続される二重壁バリア
    ーを形成するような大きさと形状に形成される請求項１
    ４に記載の衛生ナプキン。
26. 【請求項２６】前記ナプキンが、前記液体不透過性表面
    と組み合わされた接着剤結合部材を有し、かつ衣服の内
    部股部分内に着用されるのに適している請求項１に記載
    の衛生ナプキン。
27. 【請求項２７】前記フラップが、接着剤結合部材を事実
    上含まない請求項２６に記載の衛生ナプキン。
28. 【請求項２８】前記ナプキンを使用者のパンティーに接
    着させる接着剤結合部材を更に含む請求項１に記載の衛
    生ナプキン。
29. 【請求項２９】使用者のパンティーに前記ナプキンを接
    着させる前記部材が、前記の衛生ナプキンの外向きに面
    している表面に接着している領域を有し、前記領域は前
    記吸収性芯の下にあり、それによって、前記衛生ナプキ
    ンは使用者のパンティーの股の内面に着脱自在に接着さ
    れる請求項２８に記載の衛生ナプキン。
30. 【請求項３０】使用者のパンティーに前記ナプキンを接
    着させる前記接着剤結合部材が前記フラップの末端部分
    の外向きに面している表面に接着している部分を有し、
    それによって衛生ナプキンが、その部分がパンティーの
    脚開口部に近く配置されている使用者のパンティーの股
    の外面に着脱自在に接着される請求項２８に記載の衛生
    ナプキン。
31. 【請求項３１】使用者のパンティーに前記ナプキンを接
    着させる前記接着剤結合部材が更に前記吸収性芯の下に
    ある前記衛生ナプキンの外向きに面する表面に接着する
    領域を有し、それによって前記領域が使用者のパンティ
    ーの股の内側表面に着脱自在に接着される請求項３０に
    記載の衛生ナプキン。
32. 【請求項３２】衛生ナプキンがパンティーの股端部分に
    弾性材料を有するパンティー内に着用しうるような大き
    さと形状に形成される請求項２８に記載の衛生ナプキ
    ン。
33. 【請求項３３】前記吸収性芯が前記フラップよりも厚い
    請求項３２に記載の衛生ナプキン。