JPH0587507U - 電子銃回転検査装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子銃の電極部とステム部との回転角度の検
査を定量的かつ効率的に測定する回転検査装置の提供を
図る。 【構成】 電子銃１の電極部に１８０度対向して設けら
れた小孔１６ａ，１６ｂに対して光ビームを投射するレ
ーザービーム発生器２１と、透過して出てきた光ビーム
を検出しりレーザービーム検出器２２と、検出量から電
子銃電極部１１とステム部１２との回転角の良否を判定
する手段とを備えて構成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は電子銃の回転検査装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図２はカラーブラウン管に用いられている電子銃１の外観の一例を示すもので あって、１１は複数個の電極から構成される電極部、１２はこれらの電極部に対 して外部から電圧を供給する役目を有するステム部である。ステム部１２と電極 部１１とは組立治具を用いて抵抗溶接あるいはレーザービーム溶接がなされるが 、この組立以降に行われる工程での取扱上の問題からステム部１２と電極部１１ との回転ズレや傾き等が発生する場合がある。このため、これらの回転ズレの検 査や傾きの検査が電子銃の最終組立後に行われている。

【０００３】 図３は上記回転ズレを検査する、従来の電子銃回転検査装置の斜視図を示すも のであって、１３は電子銃保持治具、１４は読み取り望遠鏡、１５は回転チェッ クスケール、１６は電子銃１の中の一部の電極部に設けられた小孔であって１８ ０度対向した位置に対となって形成されている。１７はホワイトボードであって 一対の小孔１６が読み取り望遠鏡１４を通して重なりあって見え易くなるように 設置しているものである。回転チェックスケール１５は電子銃１が保持されてい る電子銃保持部１３と一体となっており所定の角度の範囲内で回転出来る構造と なっている。所定の回転角度は調整ネジ１８によって調整される。

【０００４】 次に、この電子銃回転検査装置の動作について説明する。まず、電子銃１を電 子銃保持治具１３に挿入して固定する。次に読み取り望遠鏡１４を用いて電極部 １１の一対の小孔１６ａ，１６ｂを肉眼で覗く。このとき、手前の小孔１６ａを 通して相手側の小孔１６ｂの全体を見ることができれば電極部１１とステム部１ ２の回転精度は問題がないと判定される。回転チェックスケール１５を所定の回 転角度内で回転させ相手側の小孔１６ｂが見えない場合は不良となって廃却ある いは修正が行われる。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

従来の電子銃回転検査装置は読み取り望遠鏡を用いて肉眼で検査を行っている ため作業者の肉体的疲労や検査判定ミス等があって問題となっていた。

【０００６】 本考案の目的は、かかる従来の問題点を解消するためになされたもので、判定 精度の向上による品質向上と作業者の肉体的疲労の低減を図る電子銃回転検査装 置を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案に係る電子銃回転検査装置は電極に設けられた小孔の片方側から光ビー ムを投光する装置並びに電極部のもう一つの片方から出てくる光ビームを検出す る検出部とから構成される。

【０００８】

【作用】

本考案の電子銃回転検査装置によると、光ビーム発生手段と光ビーム検出手段 は一対の小孔からの透過光量を定量的に精度よく検出し、これによって、電子銃 の電極部とステム部との回転精度が判定される。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の電子銃回転検査装置を図に示される実施例について更に詳細に 説明する。図１は本考案の一実施例に係る電子銃回転検査装置の構成の一例を説 明するものであって従来例として図３に示される装置と同一部分又は相当する部 分は同一の参照符号を付してその説明を省略する。本実施例における新規な構成 要素としては、電子銃１の電極部１１に設けられた片方の小孔１６ｂに光ビーム を投射するレーザービーム発生器２１と、電子銃１の電極部１１のもう一方の小 孔１６ａを通過して出てきた透過ビームを検出するレーザービーム検出器２２と が設置されている。２３は良否判定ランプであってレーザービーム検出器２２で の検出量が不足した場合に図示しない装置によってこれを判定し点灯するように なっている。

【００１０】 次に、前述の実施例に係る電子銃回転検査装置の動作について説明する。まず 始めに、電子銃１を電子銃保持治具１３にそのステム部１２を挿入して固定する 。次にレーザービーム発生器２１から細く絞られたビームが電極部１１の小孔１ ６ｂに向かって投射される。電極部１１とステム部１２との回転が適正であれば このレーザービームはもう一方の小孔１６ａを通過してレーザービーム検出器２ ２に入る。回転チェックスケール１５を所定の範囲角度内で回転させ透過ビーム 量を計測する。この時、所定量のビーム量が計測されない場合にはステム部１２ と電極部１１との回転角が不適当であるため不良品として作業者に知らせるため 良否判定ランプ２３が異常を知らせるために点灯する。この場合、ブザーとの併 用を行うほうがより効果的である。

【００１１】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案の電子銃回転検査装置によれば、従来読み取り望 遠鏡を用い肉眼による判定に頼っていた電子銃電極に設けられた小孔の透過光の 透過度合を、定量的に評価できその判定精度の向上が得られる。更に、作業者の 肉体的疲労も低減でき作業効率の向上も図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例に係る電子銃回転検査装置を
示す斜視図である。

【図２】電子銃の構造を説明する平面図である。

【図３】従来の電子銃回転検査装置を示す斜視図であ
る。

【符号の説明】

１ 電子銃 １１ 電極部 １２ ステム部 １３ 電子銃保持治具 １６ａ 小孔 １６ｂ 小孔 ２１ レーザービーム発生器 ２２ レーザービーム検出器

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 電子銃を固定する保持治具と、電子銃の
   電極部に１８０度対向して設けられた小孔の一方に向か
   って光ビームを投射する装置と、前記一方の小孔の対向
   する他方の小孔から出てくる光ビームを検出する装置
   と、検出した光量から電子銃のステム部と電極部との回
   転度合を判定する手段とを備えてなる電子銃回転検査装
   置。