JPH0587367U - シリンダヘッドガスケット - Google Patents

シリンダヘッドガスケット

Info

Publication number
JPH0587367U
JPH0587367U JP3559092U JP3559092U JPH0587367U JP H0587367 U JPH0587367 U JP H0587367U JP 3559092 U JP3559092 U JP 3559092U JP 3559092 U JP3559092 U JP 3559092U JP H0587367 U JPH0587367 U JP H0587367U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylinder head
plate
liner
sub
cylinder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3559092U
Other languages
English (en)
Other versions
JP2561487Y2 (ja
Inventor
良治 阿部
博信 今中
耕作 植田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Metal Gasket Co Ltd
Original Assignee
Japan Metal Gasket Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Metal Gasket Co Ltd filed Critical Japan Metal Gasket Co Ltd
Priority to JP1992035590U priority Critical patent/JP2561487Y2/ja
Publication of JPH0587367U publication Critical patent/JPH0587367U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2561487Y2 publication Critical patent/JP2561487Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Gasket Seals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ブロック本体にライナーを鋳込んだシリンダ
ブロックとシリンダヘッドとの間に介装され、金属製の
基板と折り返し部を有する副板とを積層して形成された
シリンダヘッドガスケットであって、ライナーの厚みを
低減することが可能なシリンダヘッドガスケットを提供
することを目的とする。 【構成】 少なくとも副板14の上下に基板12,13
を積層した多層構造からなり、副板の折り返し部31
を、シリンダブロック2側に位置する下方基板12の上
面側に位置させるとともに、下方基板12にライナー6
の開口端面18に当接すべくライナー側に凸状に形成し
た環状ビード19の内縁36を折り返し部の外縁端37
より内方に設定した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、シリンダヘッドガスケットに係わり、更に詳しくは金属製の基板と 副板とを積層して形成されたシリンダヘッドガスケットに関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、エンジンのシリンダブロックとシリンダヘッドとの間には、シリンダヘ ッドガスケットが挾着され、このシリンダヘッドガスケットによりエンジンの燃 焼室を気密状にシールして燃焼室からガスが外部に漏れるのを防止している。最 近では、このシリンダヘッドガスケットとして、硬質の金属板からなる基板と軟 質の金属板からなる副板を積層し、シリンダボアやウォータジャケット等に対応 する基板部分に環状ビードを形成した構造のものが主流になっている。 このようなシリンダヘッドガスケットをシリンダブロックとシリンダヘッドと の間に介装して、シリンダヘッドをボルトでシリンダブロックに締結すると、ボ ルトの締結力により基板は環状ビードにおいて高い面圧で副板に密着状に当接す るので、燃焼室のシール性を確保するとともに、軟質の金属板よりなる副板によ り、環状ビードに対する保護性とエンジン駆動時におけるシリンダブロック及び シリンダヘッドの動きに対する追従性とを確保することができるようになってい る。
【0003】 ところで、シリンダヘッドの周縁部を複数のボルトにてシリンダブロックに締 結した際に、ボルトの締結力によりシリンダボア近傍のシリンダヘッド部分が湾 曲し、シリンダヘッドとシリンダヘッドガスケットの基板との間に隙間が発生す る。このため、エンジン駆動時において、シリンダヘッドの上下振動により基板 がシリンダヘッドにたたかれ、環状ビードに損傷やへたりを生じ、シリンダヘッ ドガスケットの耐久性が著しく低下するという問題があった。 この問題に対しては、実開昭62−115562号公報にて、副板の開口部の 内周縁部に屈曲部を形成し、該屈曲部において副板の一部をシリンダボアの外側 であって副板本体と基板の内周縁部との間に折り返して折り返し部を形成し、こ の折り返し部が副板本体と環状ビードより内側の基板間に挾着されることで、そ の肉厚によりシリンダヘッドと基板との間に隙間が生じるのを防止するようにな したシリンダヘッドガスケットが提案されている。
【0004】 一方、図11に示したように、水冷式エンジンのシリンダブロック100の構 造に関しては、軽量化の要請と熱伝導率の良さからアルミニウム合金製のブロッ ク101に、耐久性を有する鋳鉄製のライナー102を鋳込むとともに、ウォー タジャケット103がブロックの上面に開口して形成されたオープンデッキ型の ものが存在する。このような構造のシリンダブロック100とシリンダヘッド1 04との間をシールするシリンダヘッドガスケット105として、ライナー10 2に当接する基板106の部分に剛性の高い丸形の環状ビード107を形成し、 またウォータジャケットの開口部108に対応する部分には環状ビードより剛性 の低い段ビード109を形成し、そしてシリンダヘッド104に当接する副板1 10のライナー102の開口部111に対応する内周縁部をシリンダブロック1 00の側に折り返し、その折り返し部112と副板本体113とで基板106の 開口縁部114を挾持したものが提供されている(実開平3−47450号公報 )。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
前述構造のシリンダヘッドガスケット105は、シール性に優れている反面、 前記環状ビード107が折り返し部112の外側に位置しているため、ライナー 102の端面幅W0 を少なくとも環状ビード107の頂点より外側に外縁部が位 置するように設定しなければならず、そのためライナー102の端面幅、ひいて はライナー本体の厚みを薄くすることができなかった。即ち、前記折り返し部1 12は、折り返し加工の容易性とその強度維持の要請から最小限幅を確保する必 要があり、また折り返し部112の外縁端を環状ビード107の内縁より外方に 設定することができないので、このことがライナー102の厚み低減化の支障と なっていた。 また、前述構造のシリンダヘッドガスケット105の場合、副板110の折り 返し部112はシリンダブロック100に当接し、副板本体113はシリンダヘ ッド104に当接するので、シリンダブロック100とシリンダヘッド104の 熱膨張率、収縮率が異なると、折り返し部112の屈曲部115に繰り返し剪断 応力が作用して金属疲労に起因するクラックが発生し、シリンダヘッドガスケッ トの耐久性が低下するといった問題も有していた。
【0006】 そこで、本考案が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、ブロック本 体にライナーを鋳込み又は圧入したシリンダブロックとシリンダヘッドとの間に 介装され、ライナーの開口部に対応する副板の内周縁部に折り返し部を形成した シリンダヘッドガスケットにおいて、ライナーの開口端面に当接する環状ビード の内縁を前記折り返し部の外縁より内方に設定して、ライナーの厚みを低減する ことが可能なシリンダヘッドガスケットを提供する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本考案は、前述の課題解決のために、ブロック本体にライナーを鋳込み又は圧 入したシリンダブロックとシリンダヘッドとの間に介装され、金属製の基板と副 板とを積層して形成するとともに、ライナーの開口部に対応する副板の内周縁部 に折り返し部を形成したシリンダヘッドガスケットにおいて、少なくとも副板の 上下に基板を積層した多層構造からなり、副板の折り返し部を、シリンダブロッ ク側に位置する下方基板の上面側に位置させるとともに、下方基板にライナーの 開口端面に当接すべく該ライナー側に凸状に形成した環状ビードの内縁を前記折 り返し部の外縁端より内方に設定したシリンダヘッドガスケットを構成した。
【0008】
【作用】
以上の如き内容からなる本考案のシリンダヘッドガスケットは、少なくとも副 板の上下に基板を積層した多層構造とし、副板の折り返し部をシリンダブロック 側に位置する下方基板の上面側に位置させることにより、折り返し部の幅とは無 関係にライナーの開口端面に当接する環状ビードを下方基板に形成することが可 能となり、それにより環状ビードの内縁を前記折り返し部の外縁端より内方、即 ちライナーの開口部寄りに設定して、該ライナーの厚みを低減することが可能と なるものである。また、副板の上下に基板を配しているので、少なくとも副板本 体はシリンダブロック又はシリンダヘッドに直接密着することがなく、それによ りシリンダブロックとシリンダヘッドの熱膨張率が異なってシリンダヘッドガス ケットに剪断応力が作用しても、基板と副板との接触面の滑りによってその剪断 応力を吸収し、副板の内周縁部に形成した折り返し部の屈曲部にクラックが発生 することを防止できるのである。
【0009】
【実施例】
次に添付図面に示した実施例に基づき更に本考案の詳細を説明する。 図1は本考案の代表的実施例を示すエンジンの要部分解断面図、図2はシリン ダヘッドガスケットの底面図をそれぞれ示している。本実施例のシリンダヘッド ガスケット1は、V型6気筒エンジンの左右のバンクのシリンダブロック2とシ リンダヘッド3との間にそれぞれ介装されるものである。尚、左右のシリンダヘ ッドガスケットの構造は同様なので、右バンクのシリンダヘッドガスケット1に ついて説明する。
【0010】 先ず、本考案のシリンダヘッドガスケット1を装着するエンジンの構造につい て説明する。シリンダブロック2は、アルミニウム合金製からなるブロック本体 4のシリンダボア5に対応する位置に鋳鉄製のライナー6を金型鋳造にて鋳込み 形成したもので、そして冷却用のウォータジャケット7がブロック本体4の上面 に開口したオープンデッキ型と称する構造のものである。前記シリンダボア5に はピストン8が配設され、シリンダブロック2の上側にはシリンダヘッド3が配 設され、シリンダボア5とピストン8とシリンダヘッド3とで燃焼室9が形成さ れ、シリンダブロック2とシリンダヘッド3との間には、燃焼室9から外部にガ スが漏れるのを防止するためと、ウォータジャケット7からブロック本体4とラ イナー6との間に冷却水が侵入するのを防止するためのシリンダヘッドガスケッ ト1が介装されている。 シリンダヘッド3には、各燃焼室9に臨ませて、共に図示を省略した吸気ポー トと排気ポートとが開口され、吸気ポートには吸気弁10が配設され、排気ポー トには排気弁11が配設されて、両弁10,11はシリンダヘッド3の上部に設 けられた動弁機構(図示省略)により開閉動がなされるようになっている。
【0011】 次に、シリンダヘッドガスケット1の構造について説明する。 シリンダヘッドガスケット1は、表面にフッ素コーティングした硬質の厚さ0 .2mmの金属板(例えば、SUS301製板材)をブランキング加工した下方 基板12と上方基板13と、その間に軟質の厚さ0.1mmの金属板(例えば、 SUS304製板材)をブランキング加工した副板14を積層した多層構造のも のであり、該副板14と共に中間板15も下方基板12と上方基板13との間に 適宜配設される。
【0012】 図1〜図3に示した本実施例(第1実施例)のシリンダヘッドガスケット1は 、下方基板12と上方基板13との間に、副板14を上部、中間板15を下部に 配設した積層構造を有し、それぞれをバーリングにて接合したものである。
【0013】 下方基板12は、シリンダブロック2の3つのシリンダボア5(ライナー6の 開口部16)に対応する部分に、それぞれ開口部17が形成され、該開口部17 の外周側にはシリンダブロック2側に凸状であってライナー6の開口端面18に 当接する環状ビード19をそれぞれ形成し、環状ビード19の外周側にはウォー タジャケット7の開口を覆い得る段ビード20を形成し、そして該段ビード20 にはウォータジャケット7の開口と略同一形状の冷却水通路開口21を複数形成 したものである。また、下方基板12には、シリンダヘッド3に設けられる動弁 機構へオイルを供給するためのオイル供給通路孔22と、シリンダヘッド3から オイルを還流させるためのオイル還流通路孔23と、シリンダヘッド3をシリン ダブロック2に組付けるための締結ボルトが挿通するボルト挿通孔24とが形成 され、各孔の周囲には前記同様に環状ビード25が形成されている。
【0014】 一方、上方基板13は、前記下方基板12の開口部17と同一形状の開口部2 6を形成し、その外周側にはシリンダヘッド3側に凸状の環状ビード27を形成 し、更にその外周側には冷却水通路開口21と同一形状の冷却水通路開口28を 形成したものである。
【0015】 副板14は、前記基板12,13と略同一形状を有し、開口部17,26に対 応する位置に開口部29を形成するとともに、前記冷却水通路開口21,28に 対応する位置に該開口より小径の冷却水通路孔30を複数形成し、前記開口部2 9の内周縁部に折り返し部31を形成し、該折り返し部31の屈曲部32で前記 開口部29を形成している。ここで、前記折り返し部31は、下方基板12の側 に折り返し形成して下方基板12に密着させ、副板本体33は上方基板13に密 着させている。
【0016】 中間板15は、折り返し部31を形成していない以外は前記副板14と略同一 形状を有し、開口部29と対応する位置にそれより大径の開口部34を形成する とともに、冷却水通路孔30と同一形状の冷却水通路孔35を形成し、前記開口 部34の周縁部は前記副板14の折り返し部31と副板本体33とで挾持してい る。
【0017】 そして、前記下方基板12の環状ビード19の内縁36を、前記副板14の折 り返し部31の外縁端37より間隔dだけ内方、即ちライナー6の開口部16側 寄りに設定するとともに、少なくとも環状ビード19の頂点38よりライナー6 の外縁部39を外方に設定し、環状ビード19が開口端面18に圧着してシール 性を確保するようになしている。従って、折り返し部31は、その折り返し加工 の容易性とその強度維持の要請から所定の幅を有し、ライナー6の開口部16の 口縁から折り返し部31の外縁端37までの距離の最小値が制限されていても、 折り返し部31に関係なく環状ビード19の内縁36の位置を決定できるので、 ライナー6の開口部16の口縁から環状ビード19の頂点38までの距離Dを従 来のものより小さく設定することができ、もってライナー6の開口端面18の幅 Wを小さくすることが可能となる。このことは、ライナー6自体の厚みを減少さ せることができることを意味する。
【0018】 前記下方基板12と上方基板13の表面にはフッ素コーティングが施されてい る(図3を参照)が、冷却流量は冷却水通路孔30,35で確保し、前記冷却水 通路開口21,28はウォータジャケット7の開口と同一形状に形成しているの で、ウォータジャケット7からの水流によるコーティングの脱落を防止するため のコーティングの部分的除去、例えばマスキング処理を省略できる。
【0019】 このシリンダヘッドガスケット1をシリンダブロック2の上面に配設し、その 後、シリンダヘッド3をボルトでシリンダブロック2に締結固定する。この状態 では、ボルト締結力により下方基板12の環状ビード19は、高い面圧でライナ ー6に密着状に当接するとともに、段ビード20はブロック本体4にやや低い面 圧で密着状に当接し、また上方基板13の環状ビード27はシリンダヘッド3に 高い面圧で密着状に当接する。一方、副板14の折り返し部31は、下方基板1 2と中間板15の間に挾着される。この折り返し部31の肉厚によって、シリン ダブロック2と下方基板12との間若しくはシリンダヘッド3と上方基板13と の間に隙間が生じるのを防止することができる。また、副板14はシリンダブロ ック2及びシリンダヘッド3に直接接触しないので、シリンダブロック2とシリ ンダヘッド3の熱膨張率が異なってシリンダヘッドガスケット1に剪断応力が作 用しても、副板14と下方基板12又は上方基板13との間で滑りが発生してそ の剪断応力を吸収するので、折り返し部31の屈曲部32にクラックが発生する ことを防止できる。
【0020】 次に、図4〜図10に基づいて本考案のシリンダヘッドガスケット1の他の実 施例について簡単に説明するが、基本的には前述の第1実施例と同様であるので 、同一構成には同一符号を付して説明を省略する。図4〜図6に示した実施例は 中間板15を有するものであり、図7〜図10に示した実施例は中間板15を省 略したものである。 図4は第2実施例を示し、上方基板13の環状ビード27を副板14側に凸状 に形成した以外は、前述の第1実施例と同様なものである。 図5は第3実施例を示し、下方基板12と上方基板13との間であって、副板 14を下部に、中間板15を上部に配設し、副板14の折り返し部31を中間板 15の開口部34を包み込むように上方基板13側に折り返し形成するとともに 、上方基板13の環状ビード27を折り返し部31の外側であって中間板15に 当接するように凸状に形成したものである。 図6は第4実施例を示し、副板14と中間板15の配置を前記第3実施例と同 一となすとともに、上方基板13の環状ビード27をシリンダヘッド3側に凸状 に形成したものである。 図7は第5実施例を示し、中間板15を有しない以外は第1実施例と同様な構 造である。この場合、副板14の折り返し部31は、副板本体33に対してはぜ 折り状となって互いに密接し、屈曲部32の曲率が大きくなるので、シリンダヘ ッド3をシリンダブロック2に締結した際に、屈曲部32に過大な応力が加わっ てクラックが発生しないように、屈曲部32で形成する開口部29の直径を、下 方基板12の開口部17及び上方基板13の開口部26の直径より小さく設定し ている。 図8は第6実施例を示し、上方基板13の環状ビード27を副板14側に凸状 に形成した以外は、前述の第5実施例と同様なものである。 図9は第7実施例を示し、副板14の折り返し部31を上方基板13側に折り 返し形成するとともに、上方基板13の環状ビード27をシリンダヘッド3側に 凸状に形成したものである。 図10は第8実施例を示し、副板14の折り返し部31を上方基板13側に折 り返し形成するとともに、上方基板13の環状ビード27を折り返し部31の外 側であって副板14に当接するように凸状に形成したものである。
【0021】 以上のように、本考案は下方基板12と上方基板13の間に、折り返し部31 を有する副板14を積層したシリンダヘッドガスケット1であって、シリンダボ ア5若しくはライナー6の開口部16に対応する下方基板12の開口部17の外 周側に形成する環状ビード19の位置を、副板14の折り返し部31とは無関係 に設定することができる構造であれば、前述の各実施例に限定されるものではな い。また、本実施例ではウォータジャケット7が上面に開口したオープンデッキ 型のものを示したが、オープンデッキ型以外のシリンダブロックにも適用できる 。また、ライナー6も前述の鋳鉄製以外にアルミニウム合金製その他のものを用 いることが可能であり、該ライナー6の材質は特に限定されない。更に、前記シ リンダヘッドガスケット1の構造は、V型エンジンに限らず直列型エンジンなど 種々の型式のエンジンにも適用できることは勿論である。
【0022】
【考案の効果】
以上にしてなる本考案のシリンダヘッドガスケットによれば、ブロック本体に ライナーを鋳込み又は圧入したシリンダブロックとシリンダヘッドとの間に介装 され、金属製の基板と副板とを積層して形成するとともに、ライナーの開口部に 対応する副板の内周縁部に折り返し部を形成したシリンダヘッドガスケットにお いて、少なくとも副板の上下に基板を積層した多層構造からなり、副板の折り返 し部を、シリンダブロック側に位置する下方基板の上面側に位置させるとともに 、下方基板にライナーの開口端面に当接すべく該ライナー側に凸状に形成した環 状ビードの内縁を前記折り返し部の外縁端より内方に設定したので、副板の折り 返し部の肉厚によってシリンダヘッドと基板との間に隙間が生じるのを防止し、 密封性を向上させ得るといった従来の優れた効果を損なうことなく、折り返し部 を設けたことによって生じる不都合、即ち折り返し部によってライナーに圧接す る環状ビードの形成位置が制限を受けて、その結果としてライナーの厚みの低減 化が困難であるといった不都合を解消することができるのである。
【0023】 また、副板の上下に基板を配しているので、少なくとも副板本体はシリンダブ ロック又はシリンダヘッドに直接密着することがなく、それによりシリンダブロ ックとシリンダヘッドの熱膨張率が異なってシリンダヘッドガスケットに剪断応 力が作用しても、基板と副板との接触面の滑りによってその剪断応力を吸収し、 副板の内周縁部に形成した折り返し部の屈曲部にクラックが発生することを防止 できるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジンの要部分解断面図である。
【図2】シリンダヘッドガスケットの底面図である。
【図3】シリンダヘッドガスケットの第1実施例を示す
要部拡大断面図である。
【図4】同じく第2実施例を示す要部拡大断面図であ
る。
【図5】同じく第3実施例を示す要部拡大断面図であ
る。
【図6】同じく第4実施例を示す要部拡大断面図であ
る。
【図7】同じく第5実施例を示す要部拡大断面図であ
る。
【図8】同じく第6実施例を示す要部拡大断面図であ
る。
【図9】同じく第7実施例を示す要部拡大断面図であ
る。
【図10】同じく第8実施例を示す要部拡大断面図であ
る。
【図11】従来例を示すエンジンの要部分解断面図であ
る。
【符号の説明】
1 シリンダヘッドガスケット 2 シリンダブロック 3 シリンダヘッド 4 ブロック本体 5 シリンダボア 6 ライナー 7 ウォータジャケット 12 下方基板 13 上方基板 14 副板 15 中間板 16 開口部 18 開口端面 19 環状ビード 31 折り返し部 32 屈曲部 36 内縁 37 外縁端 38 頂点 39 外縁部
フロントページの続き (72)考案者 植田 耕作 埼玉県熊谷市大字三ケ尻字出口3308 日本 メタルガスケット株式会社内

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブロック本体にライナーを鋳込み又は圧
    入したシリンダブロックとシリンダヘッドとの間に介装
    され、金属製の基板と副板とを積層して形成するととも
    に、ライナーの開口部に対応する副板の内周縁部に折り
    返し部を形成したシリンダヘッドガスケットにおいて、 少なくとも副板の上下に基板を積層した多層構造からな
    り、副板の折り返し部を、シリンダブロック側に位置す
    る下方基板の上面側に位置させるとともに、下方基板に
    ライナーの開口端面に当接すべく該ライナー側に凸状に
    形成した環状ビードの内縁を前記折り返し部の外縁端よ
    り内方に設定したことを特徴とするシリンダヘッドガス
    ケット。
JP1992035590U 1992-04-27 1992-04-27 シリンダヘッドガスケット Expired - Fee Related JP2561487Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1992035590U JP2561487Y2 (ja) 1992-04-27 1992-04-27 シリンダヘッドガスケット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1992035590U JP2561487Y2 (ja) 1992-04-27 1992-04-27 シリンダヘッドガスケット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0587367U true JPH0587367U (ja) 1993-11-26
JP2561487Y2 JP2561487Y2 (ja) 1998-01-28

Family

ID=12446007

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1992035590U Expired - Fee Related JP2561487Y2 (ja) 1992-04-27 1992-04-27 シリンダヘッドガスケット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2561487Y2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013153569A1 (ja) * 2012-04-09 2013-10-17 日本メタルガスケット株式会社 金属ガスケット
JP2017057800A (ja) * 2015-09-17 2017-03-23 株式会社豊田中央研究所 レシプロ式エンジン

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03288067A (ja) * 1990-04-04 1991-12-18 Ketsuto & Ketsuto:Kk 金属ガスケット
JP3124075U (ja) * 2006-05-25 2006-08-03 林耀三 自動車省燃費用構造

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03288067A (ja) * 1990-04-04 1991-12-18 Ketsuto & Ketsuto:Kk 金属ガスケット
JP3124075U (ja) * 2006-05-25 2006-08-03 林耀三 自動車省燃費用構造

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013153569A1 (ja) * 2012-04-09 2013-10-17 日本メタルガスケット株式会社 金属ガスケット
JP5753315B2 (ja) * 2012-04-09 2015-07-22 日本メタルガスケット株式会社 金属ガスケット
JP2017057800A (ja) * 2015-09-17 2017-03-23 株式会社豊田中央研究所 レシプロ式エンジン

Also Published As

Publication number Publication date
JP2561487Y2 (ja) 1998-01-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3738121B2 (ja) 金属製ガスケット
JP4156527B2 (ja) 金属ガスケット
JPH0622135Y2 (ja) 金属積叢形マニホ−ルドガスケット
JP3497150B2 (ja) シリンダヘッドガスケット
JP2622639B2 (ja) スチールラミネートガスケット
JPH06207672A (ja) 多層シリンダ・ヘッド・ガスケット
JP2007139177A (ja) ガスケット
JPH1137296A (ja) 金属製ガスケット
US20080164659A1 (en) Metal gasket
US7665741B2 (en) Laminate-type gasket
JPH08261328A (ja) 金属ガスケット
KR100950000B1 (ko) 실린더 헤드 개스킷
EP1619425A1 (en) Metal gasket
JP2538187Y2 (ja) 金属積層形シリンダヘッドガスケット
JP4127726B2 (ja) シリンダヘッドガスケット
US20060163820A1 (en) Metal gasket
JP3811700B2 (ja) 金属積層形ガスケット
JPH0587367U (ja) シリンダヘッドガスケット
JP3907618B2 (ja) 金属積層形ガスケット
JP2588998Y2 (ja) 金属ガスケット
JPH0835560A (ja) シリンダヘッドガスケット
JP2640803B2 (ja) 金属ガスケット
JP3036903B2 (ja) 金属ガスケット
JP2596197Y2 (ja) シリンダヘッドガスケット構造
JPH04357371A (ja) 金属製ガスケット

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees