JPH0586076A - 不燃性ポリマー組成物と、その製造方法と、その不燃性工業製品の製造への応用 - Google Patents

不燃性ポリマー組成物と、その製造方法と、その不燃性工業製品の製造への応用

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JPH0586076A
JPH0586076A JP8791991A JP8791991A JPH0586076A JP H0586076 A JPH0586076 A JP H0586076A JP 8791991 A JP8791991 A JP 8791991A JP 8791991 A JP8791991 A JP 8791991A JP H0586076 A JPH0586076 A JP H0586076A
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chemical
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phosphorus
ethylene
alcohol
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JP8791991A
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Seghaier Gandi
ガンデイ スゲエ
Lucien Delfosse
デルフオース ルシアン
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Elf Atochem SA
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 不燃性ポリマー組成物と、その製造方法と、
その不燃性工業品の製造への応用。 【構成】 式 (I)〜(VI)の燐化合物。基本的に (A)式
(I)〜(VI)の少なくとも一つの化合物および/またはペ
ントキシド燐と少なくとも二つのOH基を含むアルコー
ルとの反応により得られる少なくとも一つの燐化合物
と、(A)100重量部に対して(B) 90〜500 重量部の少なく
とも一つのフォルモパラクレゾール (VII)と、(C) 0〜
1重量部の炭酸水素ナトリウムとから成るポリマー用不
燃化添加剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオレフィン系ポリマーと
芳香ビニル系ポリマーとをベースとした不燃性(composi
tions ignifugees)組成物と、その製造方法と、この組
成物を加工して得られる工業製品とに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】高分子の不燃性は経済面および法規制の
面から当業者に求められている特性であり、建築物の一
部となる製品や繊維工業原料または包装品原料では特に
強く要望されている。実際、プラスチック材料は火に対
して抵抗が弱く、火災時には非常に不透明な煙を発生
し、有毒ガス(火災自体より有害なものもある)を発生
するという深刻な問題が生じる。この問題のため、現在
ではこれらの材料の開発が制限され、建物や家具への使
用が制限される傾向にある。不燃化の目的はこれら材料
が火炎を広めないようにすることにある。より優れた不
燃特性を達成するためには、下記のような種々のファク
ターを考慮する必要がある: (1) 添加剤の種類(ハロゲン化物、窒素、燐含有物等) (2) 添加剤と被不燃性化高分子との相溶性 (3) 均一性と材料の最終的外観 (4) 添加剤の含有量に対する不燃物質の効率
【0003】ポリオレフィン(特にポリエチレン)と芳
香族ビニルポリマーは工業的に特に重要な高分子であ
る。ポリエチレンは火に対する抵抗が非常に弱く(AS
TM規格D−2803に従って測定したその限界酸素指数は
約18である)、その不燃化が重要な問題である。この問
題を解決するめに既に種々の解決策が提案されてきた。
特に、電気ケーブルを製造する場合の応用では、ポリエ
チレンに、水酸化アルミニウムまたはマグネシウムを高
い比率で導入する方法が知られている。しかし、このよ
うな高い比率はポリエチレンの機械特性を低下させるた
め、その使用は特殊な用途に限定されている。臭素化ジ
フェニルエーテルのような臭素化誘導体を不燃化添加剤
として用いることも知られているが、これらの誘導体は
温度 600℃以上でダイオキシンと臭素化ベンゾフランの
誘導体を生じる傾向がある。これらの誘導体の一部は非
常に有毒である。テトラキス(2−クロロエチル)エチ
レン ジフォスフェートのような燐原子とハロゲンとを
組合わせた分子の場合も同様である。
【0004】プラスチック材料の不燃化で燐化合物を用
いる利点は、火焔の作用で燃え難い炭素の堅い皮(crout
e charbonneuse) を形成して、酸素の侵入を防ぐバリア
ー層で材料を被う点にある。カミノ(G. Camino) 達は
"Polym. Degrad." 7, p25-31,(1984)および "Polym. De
grad. Stab." 12、p203 (1985) において、ポリプロピ
レンに対して15〜30重量%の燐酸アンモニウムとペンタ
エリトリトールとの混合物を使用している。しかし、こ
の混合物をエチレンをベースとしたポリマーの不燃化に
適用した場合には、限界酸素指数、所定温度での重量損
失、火炎の伝播速度および自己発火温度といった問題点
を解決するのに必要な諸条件を満たすことができなん。
すなわち、エチレンをベースとしたポリマーの不燃化は
最も困難なものの一つであるということはよく知られて
いる。コスタ(L. COSTA)とカミノ(G.CAMINO)の「ポリマ
ーの劣化と安定性(Polymer Degradation and Stabilit
y) 」(1985) 12, p127 には、同じ難燃剤30重量%をポ
リマーに加えた場合、限界酸素指数はスチレンポリマー
では 5.5ポイント、プロピレンポリマーでは10ポイント
増加するが、エチレンポリマーでは4ポイントしか増加
しないことを明らかにしている。そのため、窒素原子と
燐原子とを組み合わせた泡沸(intumescence)によって難
燃性を改善する方法が提案されている。ハルパーン(Y.
HALPERN)達はInd.Eng. Chem. Prod. Res. Dev. (1984)
23、p233〜238 において、それ以前に公知の混合物の代
わりに、燐酸、ポリオールおよび窒素化合物の必須3成
分から所定の分子を合成することによって発泡性難燃剤
(retardateur de flamme intumes-cence)の熱安定性を
改善する方法を開発している。例えば、オキシ塩化燐と
ペンタエリトリトールから3,9-ビス(クロロ)-2,4,8,1
0-テトラオキサ−3,9-ジホスファスピロ〔5. 5〕ウンデ
カン-3,9- ジオキシドを合成し、次いで、この物質を加
水分解した後、メラミンと反応させてスピロ酸のジメラ
ミン塩を形成させる。ポリプロピレンにこの塩を20重量
%の割合で混合すると、ポリプロピレンの限界酸素指数
を27にすることができる。この合成法では種々の中間物
質を合成する多くの段階が必要であり、オキシ塩化燐と
ペンタエリトリトールとの反応は非常に発熱性の反応で
あるため、操作を慎重に行う必要があるという問題があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は下記の特徴とするポリマー、特にエチレンを
ベースとするポリマーの不燃化用添加剤を提供すること
にある: (1) ポリマーの使用温度で熱的に安定していること (2) 低い含有率で使用しても高い難燃度がえられること (3) 燃焼時に多量の煙を発生さないこと (4) ポリマーの物理特性、特に機械特性をほとんど劣化
させないこと (5) 燃焼時に有害物質を放出しないこと (6) 製造方法が単純で安価であること。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記諸問題は、
基本的に下記 (A)、(B) および (C): (A) ペントキシド燐 (pentoxyde de phoshore)と二つの
ヒドロキシル基を有するアルコールとを反応して得られ
る生成物および下記の式:
【化19】
【化20】
【化21】
【化22】
【化23】
【化24】 (ここで、mは1〜10の整数である)で表される化合物
とによって構成される群の中から選択される少なくとも
一つの燐化合物 100重量%と、 (B) 下記の式:
【化25】 (ここで、nは1〜10の整数である)で表される少なく
とも一つのフォルモパラクレゾール樹脂0〜500 重量部
と (C) 炭酸水素ナトリウム約0〜1重量部とで構成される
不燃化添加剤とポリマーとを組み合わせることによって
解決できるという発見に基づいている。
【0007】上記化合物 (A)は本発明の不燃化添加剤の
主活性成分である。この化合物はペントキシド燐 P2O5
(または P4O10)を、少なくとも二つのヒドロキシル基
すなわちジオール、トリオール、さらに一般的にはポリ
オールを含むアルコールと反応させて得られる。ペント
キシド燐と反応させるアルコールとしては、例えばエチ
レン−グリコール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレング
リコール、トリプロプレングリコールなどのアルキレン
グリコール、1,4-ブタンジオール、2,2-ジメチル-1,3-
プロパンジオール、2-エチル-2- メチル-1,3- プロパン
ジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサン
ジメタノールのようなアルカンジオールの他、α, ωヒ
ドロキシル基を有する分子量が約1000以下のポリエチレ
ングリコール、1,3-ブタンジオール、ネオペンチルグリ
コール、1,4-シクロヘキサンジオール、2,2,4-トリメチ
ル-1,3- ペンタンジオール、2-エチル-2-メチル-1,3−
プロパンジオール、2,2-ジエチル-1,3-プロパンジオー
ル、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、
グリセロール、ペンタエリトリトール、ジペンタエリト
リトールおよびモノ−またはポリエトキシル化またはモ
ノ−またはポリプロポキシル化ポリオールを挙げること
ができる。また、ポリビニルアルコール、特にエチレン
/酢酸ビニルコポリマーの加水分解物を挙げることもで
きる。
【0008】ジオール、トリオールまたはポリオールと
ペントキシド燐とを反応させて化合物 (A)を合成する反
応は、一般に、第三アミンの存在下で例えば約 120〜18
0 ℃の温度(大気圧下)で、約1〜20時間、好ましくは
撹拌下に還流して行われる。ジオール、トリオールまた
はポリオールとペントキシド燐とのモル比は、ポリオー
ルの種類、特にアルコールの有するヒドロキシル基の数
に応じて異なる。ジオールの場合には P2O5 1モルに対
して少なくとも3モル用い、トリオールの場合には P2O
5 1モルに対して2モル用い、少なくとも4個のヒドロ
キシル基を有するたポリオールの場合には P2O5 1モル
に対して少なくとも1モルのポリオールを用いるのが好
ましい。本発明で反応に用いるペントキシド燐は純粋で
あるのが好ましい。また、発熱反応をコントロールする
ために、必要に応じて、少なくとも80重量%のペントキ
シド燐を含むポリ燐酸を使用することもできる。反応は
一般に、少なくとも70%の収率で行われ、その結果、融
点(軟化)が一般に約200〜250 ℃の物質または物質の
混合物を得ることができる。この物質または物質の混合
物は、必要に応じて真空蒸発することによって過剰な第
三アミンを除去した後に、塩基性および/または酸性処
理を行い、水を真空蒸発させ、その後、エーテルで少な
くとも一回洗浄し、乾燥させる (必要に応じて加圧下)
ことによって反応媒体から分離することができる。
【0009】下記表1に示すように、ペントキシド燐と
ジオール、トリオールまたはポリオールとを反応させる
ことによって前記の式 (I)〜(VI)に定義の分子または分
子の混合物が得られる。
【表1】 これらの式 (I)〜(VI)の分子は核磁気共鳴スペクトルに
よって同定した。
【0010】上記の化合物 (A)は前記の式(VII) のフォ
ルモパラクレゾール樹脂 (resineformoparacresolique)
すなわちノボラック樹脂タイプの直鎖オリゴマーと組合
せることができる。このフォルモパラクレゾール樹脂は
酸性媒体中でフォルムアルデヒドとパラクレゾールとを
反応 (発熱反応) させて合成できるということは公知で
ある。ポリマーの不燃化添加剤の効率の観点からは、フ
ォルモパラクレゾール樹脂の比率は化合物 (A)1部に対
して5重量部を越えないようにするのが好ましい。
【0011】また、上記化合物 (A)に炭酸水素ナトリウ
ムをさらに組合せることもできる。この炭酸水素ナトリ
ウムは揮発性材料ではあるが、細胞状の炭素の皮の形成
を促進する膨張剤(agent de gonflement) の役目をす
る。ポリマーの不燃化剤としての効率の観点からは、一
般に、炭酸水素ナトリウムの比率は化合物 (A) 100重量
部当たり約1重量部を越えるないようにするのが好まし
い。
【0012】本発明の提案する不燃化添加剤は、既に説
明した従来法で必要とされる窒素化合物を添加する必要
なしに、ほとんど全てのポリマー、特にエチレンをベー
スとしたポリマーに対して優れた不燃化効率を示す。従
って、本発明の不燃化添加剤の定義の「基本的に〜で構
成される」とは、合成時に混入する不純物を除いて、窒
素化合物をほとんど含まないということを意味してい
る。
【0013】本発明の他の観点は、上記のような不燃化
添加剤を少なくとも一つ含むことを特徴とする不燃性ポ
リマー組成物にある。目的とする大部分の応用に対して
不燃化を達成するためには、本発明の組成物では上記不
燃化添加剤を約40重量%、さらに好ましくは約15〜35重
量%以下含むのが好ましい。この比率が約15重量%以下
では不燃性作用が不充分で、公知の系で得られる不燃性
作用より低いことが多く。逆に、この比率が35%以上に
なっても不燃性作用は増加せず、組成物のコストが高く
なり、物理特性、特に機械特性が低下することもある。
【0014】本発明の不燃性組成物を構成するポリマー
としては、特にポリスチレン; スチレンとメタクリル
酸、無水マレイン酸およびマレイミドの中から選択され
るコモノマーとのコポリマー; アイソタクティックポリ
プロピレン; ポリブテン−1;少なくとも85モル%のプ
ロピレンと多くとも15モル%のエチレンまたは4〜12個
の炭素原子を有するα−オレフィンとで構成される結晶
性コポリマーを挙げることができるが、本発明が最も有
利に適用できるのはエチレンをベースとしたポリマーで
ある。本発明の不燃性組成物の構成に含まれるエチレン
をベースとしたポリマーの中では特に下記のものを挙げ
ることができる:
【0015】(1) エチレン/不飽和酸のエステルのコポ
リマー。この不飽和酸はカルボキシル基に隣接したエチ
レン性不飽和基を有するのが好ましい。好ましい不飽和
酸としてはアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸また
は桂皮酸などのモノ酸が好ましい。また、マレイン酸、
フマル酸、シトラコン酸、グルタコン酸またはムコン酸
等のジアシッドも挙げられる。ジアシッドの場合には、
不飽和酸のエステルはモノ−エステルまたはジエステル
であるのが好ましい。不飽和酸のエステルを誘導するア
ルコールは1〜8個の炭素原子を有するのが好ましい。
エステル化基は例えばメチル、エチル、n−プロピル、
イソプロプル、n−ブチル、イソブチル、第三ブチル、
イソアミル、n−ヘキシル、2−エチルヘキシルまたは
イソオクチルのような直鎖または分岐鎖にすることがで
きる。これらのコポリマーは、エチレンから誘導された
繰返し単位と不飽和酸のエステルから誘導された繰返し
単位の他に、下記のものから誘導された繰返し単位を含
んでいてもよい: (A) 不飽和無水ジカルボキシル酸。これはコポリマー中
に約3モル%以下の比率で存在し得る。この無水ジカル
ボキシル酸は、無水シトラコン酸、無水イタコン酸、特
に、無水マレイン酸が好ましい。 (B) 不飽和グリシジルモノマー。これはコポリマー中に
約18モル%までの比率で存在し得る。このグリシジルモ
ノマーは、グリシジルメタクリリレート、グリシジルア
クリレート、モノ−およびジグリシジルイタコネート、
モノ−、ジ−およびトリグリシジルブテントリカルボキ
シレートの中から選択することができる。 (C) 不飽和ジカルボン酸のN−カルボキシルアルキルイ
ミド。これはコポリマー中に約3モル%までの比率で存
在し得る。このコポリマーはアミノアルキルカルボン酸
を、エチレン/不飽和酸のエステル/不飽和無水ジカル
ボン酸のターポリマーと温度150 〜300 ℃で反応させる
ことにより得られる。 (D) ポリオールのポリアクリレートまたはポリメタクリ
レート。これは上記コポリマー中に約0.4 モル%までの
比率で存在し得る。このコポリマーを構成するポリオー
ルのポリ(メタ)アクリレートには、アクリル酸または
メタクリル酸を用いて上記ポリオールの少なくとも一部
をエステル化して得られる少なくとも二つのエステル基
を有する任意の化合物を意味する。例としては、ジオー
ル、トリオール、テトロール等の(ジ)メタクリレー
ト、ジオール、トリオール、テトロール等のトリ(メ
タ)アクリレート、少なくとも四つのアルコール基を有
するポリオールのテトラ(メタ)アクリレートがあり、
具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘ
キサン−ジオール、ネオペンチルグリコール、1,4-シク
ロヘキサン−ジオール、1,4-シクロ−ヘキサンジメタノ
ール、2,2,4-トリメチル-1,3- ペンタンジオール、2-エ
チル-2−メチル-1,3−プロパンジオール、2,2-ジエチル
-1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコール、ジプ
ロプレングリコール、トリエチレングリコール、トリプ
ロピレングリコール、テトラエチレングリコール、テト
ラプロピレングリコール、トリメチロールエタン、トリ
メチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリトリト
ールのジアクリレートおよびジメタクリレート; ペンタ
エリトリトールのテトラアクリレートおよびテトラメタ
クリレート; ジペンタエリトリトールのジ(メタ)アク
リレートからヘキサ(メタ)アクリレート; モノ−また
はポリエトキシル化あるいはモノ−またはポリプロポキ
シル化ポリオールのポリ( メタ)アクリレート、例え
ば、トリエトキシル化トリメチロールプロパンまたはト
リプロポキシル化トリメチロールプロパンのトリアクリ
レートおよびトリメタクリレート; トリプロポキシル化
グリセロールのトリアクリレートおよびトリメタクリレ
ート; テトラエトキシル化ペンタエリトリトールトのリ
アクリレート、トリメタクリレート、テトラメタクリレ
ートおよびテトラメタクリレートを挙げることができ
る。
【0016】(2) 結晶化度が30%以上のエチレンのポリ
マーまたはコポリマー。例えば高密度(約0.96〜0.97)
ポリエチレン、ラジカル低密度(0.92〜0.93)ポリエチ
レン、およびエチレンと、3〜8個の炭素原子を有する
密度が約0.91〜0.95の少なくとも一つのα−オレフィン
とのコポリマー。 (3) エチレンと、2〜6個の炭素原子を有する飽和カル
ボン酸のビニルエステル例えば、酢酸ビニルまたはプロ
ピオン酸ビニルとのコポリマー。 (4) エチレンと、以下のような3〜8個の炭素原子を有
する結晶化度が30%以下の少なくとも一つのα−オレフ
ィンとのコポリマー: (A) ヨーロッパ特許第 070,220号に記載の密度が約0.90
5〜0.910のコポリマー (B) α−オレフィンを6〜10モル%含む密度約 0.890〜
0.905 のコポリマー。 (C) 密度約 0.860〜0.890 のコポリマー。特に下記のコ
ポリマー: (a)78〜92モル%のエチレンと、密度が 0.860〜0.890
、残留結晶率が1〜14%、結晶融点Jが75℃、平均幾
何学的分子量が60〜120 kg/モル、多分散度指数が2.2
〜2.7 のプロピレンおよびブテン−1から選択されるα
−オレフィン8〜22モル%とのコポリマーから成るミツ
イ社からタフマー(TAFMER)の商標名で市販されているポ
リオレフィン系ゴム、(b) 65〜80モル%のエチレンと、
密度が 0.850〜0.870 、残留結晶はなく、従って結晶融
点もなく、平均幾何学的分子量が90〜100 kg/モル、多
分散度指数が2.2 〜2.9 であるプロピレン20〜35モル%
とのコポリマーから成るモンテジソン(MONTEJISON)社か
らデュトラル(DUTRAL)の商標名で市販されているポリオ
レフィン系ゴム、(c) 流動度指数が約 0.3〜15dg/分、
密度が約 0.865〜0.885 、エチレンから誘導された繰返
し単位77〜91モル%、プロピレンおよび/またはブテン
−1から誘導された繰返し単位9〜23モル%を含み、結
晶溶融温度Jが100〜125 ℃であることを特徴とするエ
チレン/プロピレンおよび/またはブテン−1とのコポ
リマーで構成されるポリオレフィン系ゴム、
【0017】本発明では、これらのポリオレフィン系ゴ
ムは、さらに下記の要素の少なくとも一つにより特徴付
けることができる: 多分散度指数は約 3.5〜15、好ましくは約4〜8で
ある。 平均幾何学的分子量(下記で定義される)は約35〜
70kg/モルである。 密度dと、プロピレンおよびブテン−1から誘導さ
れた繰返し単位の含有率X(モル%で表示)との間に下
記式の関係がある: 0.9084 d+ 0.002x0.918 残留結晶率(下記で説明する方法で測定)は約3〜
15%である。結晶融点Jとは、コポリマー試料に下記3
段階から成る処理を施すことによって得られる結晶後の
融解曲線の最大地点で測定される温度を意味する: ○ 10℃から150 ℃まで毎分8℃の割合で融解し、 ○ 150 ℃から10℃まで毎分8℃の割合で結晶化させ、 ○ 再び、10℃から150 ℃まで毎分8℃の割合で融解す
る 残留結晶率は、190 ℃から室温まで毎時5℃の割合で冷
却したコポリマー試料のX線回析により測定される。
【0018】平均幾何学的分子量は、下記の数学式で求
められる:
【式1】 (ここで、Wi は質量Mi の材料の重量成分であり、N
は透過性ゲルでクロマトグラフィを用いて溶離された成
分の数である)
【0019】本発明の不燃性組成物は、ペントキシド燐
と少なくとも二つのヒドロキシル基を有するアルコール
との反応を行うか、あるいは、式 (I)〜(VI)の化合物を
合成し、次いで、必要に応じて、上記化合物または上記
反応の生成物と、フォルモパラクレゾール樹脂 (B)およ
び/または炭酸水素ナトリウム (C)とを混合し、最後
に、混合後の上記反応生成物をポリマーに加え、出来る
だけ均質な混合物にすることによって製造することがで
きる。しかし、この第一の方法は、三つの連続した段階
を必要とするので、組成物の限界酸素指数等の不燃化特
性の観点からは、以下で詳細に説明する本発明組成物の
第二の方法を用いるのが好ましい。
【0020】本発明組成物の好ましい第二の方法は、不
活性ガス雰囲気下で、ポリオレフィンと、ペントキシド
燐と、少なくとも二つのヒドロキシル基を有するアルコ
ールと、必要に応じて添加されるフォルモパラクレゾー
ル樹脂 (B)および/または炭酸水素ナトリウム (C)とを
混練機中で混合物中の各有機成分の融点以上且つ炭酸水
素ナトリウムの分解温度以下で、しかも、ポリマーが熱
分解劣化を起こさないような温度で充分な時間同時に混
合して、ペントシキド燐とアルコールとの反応を「その
場すなわち系中で (in situ)」で行う方法である。大抵
の場合、製造温度は混合物中の全成分の具体的な種類に
依存し、特に、ポリマーの種類とその熱分解劣化特性と
に依存するということは容易に理解できよう。上記のエ
チレンをベースとしたポリマーの場合には約 180〜250
℃の温度一般に推奨される。製造時間は、温度の他、混
練機の混合効率とアルコールの種類によって異なる。約
8〜60分、望ましくは12〜25分の時間が一般に推奨され
る。不活性ガスとしてはヘリウムまたはアルゴン等の希
ガス、より簡単には窒素を用いることができる。混練機
としてはブラベンダ(Brabender) 混練機、単軸または2
軸スクリュー押出機等を使用することができる。
【0021】本発明の上記の好ましい製造方法により得
られた組成物をプロトン、炭素13および燐31の核磁気共
鳴分析およびフーリエ(Fourier) 変換による赤外分光光
度法による特性決定の結果、製造中に形成された添加剤
は導入時のエチレンポリマーと優先的な結合を形成しな
かったということが示された。熱重量測定法の結果か
ら、分解反応が 400℃で既に20%進行し、500 ℃では残
留物を全く残さない状態まで完全に消失するようなポリ
エチレンの場合、本発明の不燃性組成物にすることによ
って 400℃での分解率が10%に減少し、 600℃で、初期
重量の14%(アルコールとペントキシド燐を残留物から
引いたもの)の炭素残留物が残るということが確認され
た。この特性は、ペントキシド燐とアルコールとの反応
生成物の燐原子が主高分子鎖の炭素原子と直接結合した
繰返し単位がエチレンポリマーに恐らく約 350℃から形
成されるためと考えられる。この繰返し単位の式下記の
ような物である: 1)式(I)の化合物(A)の場合
【化26】 2)式(II)の化合物(A)の場合
【化27】 3)式 (III)の化合物(A)の場合には、
【化28】 4)式(IV) の化合物(A)の場合
【化29】 5)式(V)の化合物(A)の場合
【化30】 6)式(XI) の化合物(A)の場合
【化31】 (ここで、mは1〜10の整数)
【0022】本発明の最後の観点は、上記ポリマー組成
物を加工して得られる不燃性工業製品にある。
【0023】この加工はポリオレフィン用の通常の技
術、押出しブロー成形、押出し成形、射出成形等で行う
ことができ、フィルム、ケーブル外装、継手、チュー
ブ、管、形材等の各種の工業製品を得ることができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明
が以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に
記載がない限り、記載された量は全て重量で表示されて
いる。
【0025】実施例1 油浴に浸した、磁気撹拌器と還流式冷却装置とを備えた
500mlの三つ口フラスコ中に、12gのポリ燐酸(ペン
トキシド燐85%を含む)と、35gのトリエチルアミンと
を入れる。145 ℃に加熱した後、0.33モルの2,2-ジメチ
ル-1,3- プロパンジオールを加え、15時間反応させる。
次に、フラスコの中身を真空蒸発させ、過剰量のアミン
を除去する。塩基性処理、次いで酸性処理を施した後、
真空蒸発させて水を除去する。最後に、数回エーテルで
洗浄した後、乾燥器内で加圧下で100 ℃で乾燥させる。
収率70%で得られた反応生成物の軟化点(BUCHI SMP 20
装置で毛管管で測定)は210 ℃であった。次いで、下記
の諸特性を求めた。 (1) BRUCKER WP 80 装置を用いた燐31の核磁気共鳴。基
準は重水素化したクロロフォルム中に浸した管中に収容
した85%の燐酸の燐の信号に対応している。スペクトル
はプロトンの全***(decouplage)が得られた。 (2) KRABOS CONCEPT II HH装置を用いた質量分光測定。
グリセロール中に被分析物質を装填したターゲットに高
速原子を照射(Xe、8kV)した後、陽イオンまたは
陰イオンを分析した。
【0026】これらの特性決定法により、上記の反応生
成物が式 (I)、(II)および(III) で表される化合物の混
合物であると同定できた(これらの化合物自体の分光測
定データは表2に示してある) 。
【0027】実施例2 ジオールの代わりに30gの1,1,1-(トリスヒドロキシメ
チル)エタンを用いて実施例1の実験手順を行う。収率
82%で得られた反応生成物は、軟化点(実施例1と同様
に測定)が 220℃であった。実施例1に記載の方法で特
性決定した結果生成物は式 (IV) と (V)で表される化
合物の混合物であると同定された (これらの化合物自体
の分光測定データは表2に示してある) 。
【0028】実施例3 ジオールの代わりに15gのペンタエリトリトールを用い
て実施例1の実験手順を行う。収率90%で得られた反応
生成物は、軟化点(実施例1と同様に測定)が240 ℃で
あった。実施例1に記載の方法による特性決定特性決定
した結果、生成物は3,9-ビス(ヒドロキシ)-2,4,8,10−
テトラオキサ−3,9-ジホスファピロ〔5,5 〕ウンデカン
-3,9−ジオキシドと、式 (VI) の化合物との混合物であ
ると同定された (式 (VI) の化合物の分光測定データは
表2に示してある) 。
【表2】
【0029】実施例4〜7 流動指数(ASTM規格D−1238に従って測定) が20dg
/分で、密度が0.917のエチレンポリマーを用いた。70
重量部のこのポリマーと、実施例1〜3の一つで製造さ
れた生成物30重量部とを、ブラベンダ混練機中で200 ℃
の不活性ガス下で15分間混練した(比較例となる実施例
4を除く)後、ASTM規格D−2803に従って各配合物
の限界酸素指数(IOL)と、熱重量分析(空気流量3
l/時、毎分10℃の加熱速度で熱天秤NETZSCH ST 409を
用いて測定)による650 ℃での残留物の比率(%で表
示)とを測定した。実施例5の配合物は実施例1の生成
物から、実施例6の配合物は実施例2の生成物から、ま
た、実施例7の配合物は実施例3の生成物から製造され
た。結果は表3にまとめた。
【0030】実施例8(比較例) 実施例4のポリマー70重量部と、式 (VII)のフォルモパ
ラクレゾール樹脂30重量部との混合物を用いて上記と同
じ方法で配合物を作った。得られた配合物のASTM規
格D−2803に従って限界酸素指数と、650 ℃での残留物
の比率とを測定した。結果は下の表3に示す。
【0031】実施例9〜11 実施例4のポリマー70重量部と、実施例8のフォルモパ
ラクレゾール樹脂8重量部と、実施例1〜3の一つで製
造された生成物22重量部との混合物を用いて上記と同じ
方法で配合物を作った。得られた配合物の限界酸素指数
と、 650℃での残留物の比率を前記実施例同様に測定し
た。実施例9の配合物は実施例1の生成物から、実施例
10の配合物は実施例2の生成物から、また実施例11の配
合物は実施例3の生成物から製造した。結果は表3にま
とめた。
【表3】
【0032】実施例12 ブラベンダ混練機中で下記のもの窒素雰囲気下で 200℃
で15分間混合した: 実施例4のポリマー70重量部 純粋なペントキシド燐P2 5 10重量部 ペンタエリトリトール20重量部 得られた配合物の限界酸素指数(IOL)をASTM規
格D−2803に従って測定した結果は表4に示してある。
【0033】実施例13 ブラベンダ混練機中で下記のもの窒素雰囲気下で 200℃
で20分間混合した: 実施例4のポリマー76重量部 2,2-ジメチル-1,3- プロパンジオール16重量部 純粋なペントキシド燐P2 5 8重量部 得られた配合物の限界酸素指数を前記と同様に測定した
結果を表4に示す。
【0034】実施例14 実施例13と同様に行うが、2,3-ジメチル-1,3- プロパン
ジオールの代わりに1,1,1-(トリスヒドロキシメチル)
エタンを用いた。前記同様に測定した配合物の限定酸素
指数を表4に示す。
【0035】実施例15 ブラベンダ混練機中で下記のものを窒素雰囲気下で 200
℃で20分間混合する。 実施例4のポリマー75重量部 クラレン(CLARENE) Lの名称でソルベイ(SOLVAY)社から
市販の部分的に加水分解され、エチレンを30モル%含有
するエチレン/酢酸ビニルのコポリマー18.7重量部 純粋なペントキシド燐P2 5 6.3 重量部 得られた配合物の限界酸素指数を前記と同様に測定した
結果を表4に示す。
【表4】
【0036】実施例16 ブラベンダ混練機中で下記のものを窒素雰囲気下で 200
℃で20分間混合する。 実施例4のポリマー80重量部 実施例8のフォルモパラクレゾール樹脂15重量部 ペンタエリトリトール3.3 重量部 純粋なペントキシド燐P2 5 1.7 重量部 得られた配合物の限界酸素指数を前記と同様に測定した
結果を表4に示す。
【0037】実施例17 ブラベンダ混練機中で下記のものを窒素雰囲気下で 200
℃で20分間混合する。 実施例4のポリマー75重量部 実施例8のフォルモパラクレゾール樹脂16.6重量部 1,1,1-トリス(ヒドロキシメチル)エタン5.6 重量部 純粋なペントキシド燐P2 5 2.8 重量部 得られた配合物の限界酸素指数を前記と同様に測定した
結果を表4に示す。
【0038】実施例18 ブラベンダ混練機中で下記のものを窒素雰囲気下で 200
℃で20分間混合する。 実施例4のポリマー75重量部 ペンタエリトリトール12.5重量部 純粋なペントキシド燐P2 5 12.5重量部 得られた配合物の限界酸素指数を前記と同様に測定した
結果を表4に示す。
【0039】実施例19 混合物に0.2 重量部の炭化水素ナトリウムを添加する以
外は実施例18と同じ操作を行う。得られた配合物の限界
酸素指数を前記と同様に測定した結果は表4に示す。
【0040】実施例20 実施例18で製造された組成物の不燃特性決定するため
に、多核ゾンデ(mutli-sonde)式の装置ブルッカ (BRUCK
ER)AMで、炭素13、燐31、プロトンの核磁気共鳴分析
を行った。重水素化したジクロロエタン中の燐酸85%に
対する 130℃で測定した燐31のスペクトルを添付の図1
に表す。これは−1ppm と−4.5ppmにケミカルシフトを
示す。重水素化したジクロロエタン中で90℃で測定した
プロトンのスペクトルは4ppm に広いバンドが、また、
9.8ppm にピークが現れている。最後に、重水素化した
テトラクロロエタンと、トリクロロベンゼンとの混合物
中で測定さし炭素13のスペクトルを再度取った (添付の
図2) 。これには 37ppm、61ppm 、66.2 ppmおよび 71
ppm にケミカルシフトが表れる。これらのデータから下
記の化合物の存在は排除することができる: (1) Ind. Eng. Chem. Prod. Res. Dev. (1984) 23, p2
35に記載のハルパーン(HALPERN)らのデータから、3,9-
ビス(ヒドロキシ)-2,4,8,10−テトラオキサ-3,9- ジフ
ォスファスピロ〔5. 5〕ウンデカン-3,9- ジオキシドの
炭素13 のスペクトルは、37.8ppm と 70.0ppmとにケミ
カルシフトが現われ、その場合の燐のスペクトルは3.7p
pmにケミカルシフトが現われる。 (2) 下記の式 (化32) で表される化合物:
【化32】 炭素13のスペクトルは上記と同じ規則で38.8 ppm、57.7
ppm および 76.4ppmにケミカルシフトが現われ、燐31の
スペクトルは 5.7 ppmにケミカルシフトが現われる。こ
れらの測定結果から式 (VI) の化合物の存在のみを確認
することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】重水素化したジクロロエタン中の燐酸85%に対
する 130℃で測定した燐31のスペクトル。
【図2】重水素化したテトラクロロエタンと、トリクロ
ロベンゼンとの混合物中で測定さし炭素13のスペクト
ル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 21/14 8318−4H

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の式で表されるずれか一つの燐化合
    物: 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】 【化5】 (ここで、mは1〜10の整数)
  2. 【請求項2】ペントキシド燐と、少なくとも二つのヒド
    ロキシル基を有するアルコールとを反応させて得られる
    燐化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】上記反応を第三アミンの存在下で 120〜18
    0 ℃の温度で1〜20時間行う請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】上記アルコールがジオールであり、このジ
    オールをペントキシド燐1モル当たり少なくとも3モル
    の割合で用いる請求項2または3に記載の方法。
  5. 【請求項5】上記アルコールがトリオールであり、この
    トリオールをペントキシド燐1モル当たり少なくとも2
    モルの割合で用いる請求項2または3に記載の方法。
  6. 【請求項6】上記アルコールが少なくとも4つのヒドロ
    キシル基を有するポリオールで、このポリオールをペン
    トキシド燐1モル当たり少なくとも1モルの割合で用い
    る請求項2または3に記載の方法。
  7. 【請求項7】上記燐化合物が下記の式: 【化6】 【化7】 【化8】 【化9】 【化10】 【化11】 (ただし、mは1〜10の整数)の化合物の中から選択さ
    れる燐化合物である請求項2記載の方法。
  8. 【請求項8】基本的に、 (A) 請求項2記載の方法により得られる化合物および式
    の式: 【化12】 【化13】 【化14】 【化15】 【化16】 【化17】 (ただし、mは1〜10の整数)で表れる化合物によって
    構成される群の中から選択される化合物 100重量部と、 (B) 下記の式: 【化18】 (ただし、nは1〜10の整数)で表される少なくとも一
    つのフォルモパラクレゾール樹脂0〜500 重量部と、 (C) 炭酸水素ナトリウム約0〜1重量部とによって構成
    されることを特徴とする不燃化添加剤。
  9. 【請求項9】請求項7記載の少なくとも一つの不燃化添
    加剤を40重量%以下含むことを特徴とする不燃性ポリマ
    ー組成物。
  10. 【請求項10】不燃化添加剤を15〜35重量%以下含む請求
    項9記載の不燃性ポリマー組成物。
  11. 【請求項11】上記ポリマーがポリオレフィンであり、こ
    のポリオレフィンがポリスチレン;スチレンとメタクリ
    ル酸、無水マレイン酸およびマレイミドの中から選択さ
    れるコモノマーとのコポリマー; アイソタクティックポ
    リプロピレン; ポリブテン−1; 少なくとも85モル%の
    プロピレンと多くとも15モル%のエチレンまたは4〜12
    個の炭素原子を有するα−オレフィンとで構成される結
    晶性コポリマー; エチレンと3〜8個の炭素原子を有す
    る少なくとも一つのα−オレフィンとのコポリマー; エ
    チレン/不飽和酸エステル(必要に応じてさらに不飽和
    無水ジカルボン酸、不飽和グリシジルモノマー、ポリオ
    ールのポリ(メタ)アクリレートおよび/または不飽和
    ジカルボン酸のN−ルボキシアルキルイミドから誘導さ
    れた繰返し単位を含む);低密度ラジカルポリエチレ
    ン、エチレンと2〜6個の炭素原子を有する飽和カルボ
    ン酸のビニルエステルとのコポリマーの中から選択され
    る請求項8または9に記載の不燃性ポリマー組成物。
  12. 【請求項12】混練機中で、不活性ガス雰囲気下で、ポリ
    オレフィンと、ペントキシド燐と、少なくとも二つのヒ
    ドロキシル基を有するアルコールと、必要に応じてさら
    にフォルモパラクレゾール樹脂 (B)および/または炭酸
    水素ナトリウム (C)とを、混合物の各有機成分の融点以
    上且つ炭酸水素ナトリウムの分解温度以下且つポリマー
    が熱分解劣化するには不充分な温度で、ペントシキド燐
    とアルコールとの反応を「その場で」行うのに充分な時
    間同時に混合することを特徴とする請求項8〜10のいず
    れか一項に記載の不燃性ポリマー組成物の製造方法。
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