JPH0585714A - 低温焼成でシリカコート膜を形成し得るアルコール性シリカゾルの製法 - Google Patents

低温焼成でシリカコート膜を形成し得るアルコール性シリカゾルの製法

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JPH0585714A
JPH0585714A JP27639591A JP27639591A JPH0585714A JP H0585714 A JPH0585714 A JP H0585714A JP 27639591 A JP27639591 A JP 27639591A JP 27639591 A JP27639591 A JP 27639591A JP H0585714 A JPH0585714 A JP H0585714A
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silica sol
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Akihiko Yamanaka
昭彦 山中
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KORUKOOTO ENG KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 CRTフェース面などのノングレア処理技術
としてシリカコート法が注目されているが、、特性に優
れたノングレア被膜を形成するにはベーキング条件とし
て高温(150〜200℃)で長時間の焼成条件が必要
である。本発明は従来と比較して格段に低い温度(室温
〜100℃)で焼成でき、かつ特性に優れたノングレア
被膜を形成することができるシリカコート法ノングレア
処理液を提供する。 【構成】 一般式 Si(OR)4 ……(1) (但しRは
メチル基またはエチル基)で表わされる低級アルキルシ
リケートを、メタノール及び/エタノール中で所望量の
水と触媒のもとで加水分解することを特徴とする低温焼
成でシリカコート膜を形成し得るアルコール性シリカゾ
ルの製法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、種々の被覆(コーティ
ング)対象物に塗布し、かつ極めて低温度の焼成により
強固な無機質のシリカコート膜を形成することができる
アルコール性シリカゾルの製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】造膜性シリケートの応用例としてCRT
(陰極線管)や液晶ディスプレイ装置のフェース面上に
コーティングし、焼成することによりノングレア被膜
(防眩性被膜、乱反射性被膜)を形成する、いわゆるシ
リカコート法によるノングレア処理技術がある。周知の
ように、例えば最近のディスプレイ用カラー受像管(C
RT)の技術開発は、高解像度化にはもとより、ディス
プレイ使用者に対する見やすさや安全性の向上に努力が
払われている。そして、このような開発動向を反映し
て、ディスプレイ表面のシリカコート法によるノングレ
ア処理技術に対しても、ますます要求性能が高まってき
ている。
【0003】従来よりシリカコート法によるノングレア
処理技術に関して、以下のようなものが報告されてい
る。
【0004】(1) 実公昭50−26277号には実
公昭44−11150号に示される珪酸のアルカリ塩水
溶液(通称水ガラス)を用いる欠点、即ち水溶液である
ため、スプレー塗布後に流動状態になり易く、乱反射性
の緻密な凹凸状の粗面が形成されにくいという欠点を改
善する技術が開示されている。より具体的には、ブラウ
ン管表面に四塩化珪素(SiCl4 )とアルコール類ま
たはエステル類の混和溶液(非水系)を吹き付け、熱処
理することにより、ブラウン管表面に外光を拡散反射さ
せて画像を見やすくするための微細な凹凸状の被膜を形
成した、いわゆるノングレア処理されたブラウン管が提
示されている。
【0005】(2) 特開昭60−109134号に
は、加水分解した珪酸エステル、アルコール、水、及び
塩酸(及び/又は硝酸)から成る処理液を、予め40〜
90℃に予熱したブラウン管フェース面に塗布し、次い
で100〜200℃で加熱焼成して光拡散層を形成する
ことを特徴とした光拡散層を有するブラウン管の製造方
法が開示されている。なお、予めブラウン管フェース面
を40〜90℃に予熱するのは、処理液により良好な拡
散層が得られ、かつ焼成後の膜の固着力を大きくするた
めである。前記引用公報において、処理液として、エタ
ノール等の溶媒100mlに対し、エチルシリケートを
0.0025〜0.025モル(具体的には加水分解生
成物であるエチルシリケート40)、該エチルシリケー
トのモル数の12倍以上の水、及び触媒量の塩酸を配合
したものが示されている。そして、単量体性の珪素化合
物(例えば四塩化珪素)と比較して、予め加水分解され
た(別言すればオリゴマー性の)珪酸エステルを用いた
方が特性に優れていることを示している。
【0006】(3) 特開昭61−118932号に
は、ブラウン管の前面パネルの外表面にSi(OR)4
のアルコール溶液、またはHNO3を添加したSi(O
R)4 のアルコール溶液(但し、Rはアルキル基を示
す。)を吹付け塗布した後、80〜150℃で焼成する
ことを特徴とした前面パネルの表面にSiO2 から成る
透明で防眩性の微細な凹凸被膜を有するブラウン管の製
造方法が開示されている。なお、HNO3 を添加するの
は形成される膜の接着強度を向上させるためであり、膜
強度について他の強化手段が採用されれば不要とされる
ものである。また、前記引用公報には、80〜150℃
(パネル表面温度)の低温焼成により、Si−O−Si
のシロキサン構造の一部に、Si−OHのシラノール基
を残すことができるため帯電防止効果が得られることも
示されている。前記引用公報において、具体的な吹付け
液として溶質がSi(OC2 5 4 、溶媒がエタノー
ル、その他の成分が水とHNO3 から成るものが示さ
れ、また該吹付け液を前面パネルの外表面にスプレー塗
布し80〜150℃の焼成温度(30分間保持)により
シリカコート膜を形成することが示されている。
【0007】(4) 特開昭63−160131号に
は、ポリアルキルシロキサンを含む溶液をフェースプレ
ート上に塗布し、次いで縮合反応させて該フェースプレ
ートの表面にSiO2 膜を形成することを特徴とした陰
極線管(CRT)の製造方法が開示されている。この引
用公報のものは、前記特開昭61−118932号に開
示された方法を改良しようとするものと認められる。即
ち、前記特開昭61−118932号におい付着力向上
剤としてHNO3 (なお、一般にこの種の酸は加水分解
反応、即ち、シラノール基の生成反応を促進することは
よく知られている。)を使用しているが、これのみでは
十分な付着力を得ることができない。従って、この欠点
を改善するために該引用公報のものは、処理液にある程
度のシロキサン結合を有したポリアルキルシロキサンを
含有させるものである。前記引用公報において、具体的
な塗布溶液としてポリアルキルシロキサン(平均重合度
4量体)、加水分解反応を進めるための酸またはアルカ
リ、水、及びアルコールからなるアルコール液が示され
ている。なお、ポリアルキルシロキサンとしては平均2
量体から6量体までのものが好ましいとされている。ま
た、具体的な焼成条件として115℃で10分間、11
5℃で5分間という条件が開示されている。
【0008】(5) 特開平2−118601号には、
防眩性の観察面を有するスクリーンの製造方法におい
て、(a) ガラス支持体を室温より高い第1の温度(例え
ば48〜50℃)に加熱する工程、(b) リチウム安定化
シリカゾル水溶液を前記した加熱された支持体の表面に
被覆し、かつ乾燥する工程、(c) 前記支持体の表面と被
膜を熱源に短時間さらし、第1の温度より高い第2の温
度(例えば65℃)に上昇させる工程、(d) 水洗工程、
(e) 乾燥工程とから成る工程を含む方法が開示されてい
る。この引用公報のものは、支持体の表面及びその上に
形成された被膜の温度を第1の温度よりも高い温度に短
時間さらすことにより(例えば、60℃で約30秒間の
スキン加熱を採用する。)、被膜の光学的及び物理的特
性を現出させるという知見に基づくものと認められる。
なお、引用公報は、従来法においては耐摩耗性の被膜を
得るためには150〜300℃のベーキングが必要であ
ったことを説明している。
【0009】以上のように、各種の被膜対象物上に防眩
性のシリカコート膜を形成する方法として種々のものが
提案されているが、これらには次のような欠点があり十
分に満足できるものではない。 (i) 即ち、珪酸化合物として、単量体(モノマー)性
のSiCl4を使用する実公昭50−26277号のも
のは、処理液が塩酸酸性液となるため処理装置(例えば
スプレーノズル)の腐食の問題、及び膜特性の点(例え
ばハロゲンイオンはブラウン管の生命であるエミッショ
ンスランプに大きく影響する。)などから十分なもので
はない。また、Si(OR)4 のアルコール溶液、実際
的にはこれに水と硝酸を加えた処理液を使用する特開昭
61−118932号のものは、処理液をブラウン管の
前面パネル表面に塗布した後、該塗布面において加水分
解反応、縮合反応、ゲル化反応(シラノール基の生成、
シロキサン結合の生成と三次元化を生起させるため反応
が不均一、不安定であり十分に強固かつ特性に優れたシ
リカコート膜を得ることができない(この点は、前記し
たように特開昭63−160131号に指摘されてい
る。)。 (ii) また、珪酸化合物として、オリゴマー性の予め加
水分解した珪酸エステルのアルコール溶液を使用するも
の、実際的にはこれに水、触媒としての酸(またはアル
カリ)を加えた処理液を使用する特開昭60−1091
34号及び特開昭63−160131号のものは、処理
液をフェースプレート上に塗布し、該塗布面において加
水分解反応の一部、縮合反応、ゲル化反応を生起させる
ため、前記したと同様に反応が不均一、不安定であり、
特に100℃以下の低温焼成においては十分に強固かつ
特性に優れたシリカコート膜を得ることができない。更
に、オリゴマー性の予め加水分解した珪酸エステルとし
てリチウム安定化シリカゾルを使用する特開平2−11
8601号のものは、前記実公昭50−26277号で
引用されている実公昭44−11150号に開示された
ものと同種の珪酸のアルカリ塩水溶液(通称水ガラス)
を出発物質として使用するものであり、この方法ではア
ルカリが含有されているため形成膜が空気中の水分と反
応して白濁したり、表面が溶出したりする問題をかかえ
ている。
【0010】
【発明が解決しようとする問題点】本発明者らは、前記
した従来技術の問題点を解消すべく鋭意検討を加えた。
特に100℃以下の低温加熱(あるいは焼成)により強
固な接着力を有するシリカコート膜を形成することがで
きる処理液について検討を加えた。その結果、低級アル
キルシリケートをアルコール媒体中で所定量の水と触媒
により所定の加水分解率まで加水分解して調製したアル
コール性シリカゾルそれ自体が、低温加熱(焼成)によ
り極めて接着力に優れた硬質の被膜を形成し得ることを
見い出し本発明を完成するに至った。
【0011】
【問題点を解決するための手段】本発明を概説すれば、
本発明は、一般式 Si(OR)4 ……(1) (但し、R
はメチル基またはエチル基を示す。)で表わされる低級
アルキルシリケートをメタノール及び/又はエタノール
中で加水分解することを特徴とする低温焼成でシリカコ
ート膜を形成し得るアルコール性シリカゾルの製法に関
するものである。
【0012】以下、本発明の技術的構成について詳しく
説明する。本発明は、前記したようにシリカコート法ノ
ングレア処理において、焼成工程の条件を極力低温、か
つ短時間とするに最適な処理液の開発という課題の中か
ら生まれたものである。焼成工程の条件としては、室温
〜100℃、好ましくは50〜100℃、30〜60分
という低温短時間の処理条件が前提とされている。種々
のシリカコート膜形成用の処理液を検討した結果、前記
したアルコール性シリカゾルそれ自体が、低温かつ短時
間という焼成条件のもとで各種の被覆対象物上で極めて
接着力に優れた硬質のシリカコート膜を形成することが
できるという知見が見い出された。
【0013】本発明のシリカコート法によるノングレア
処理のために使用される処理液は、前記一般式(1) の低
級アルキルシリケートをメタノール及び/又はエタノー
ル媒体中で、かつ触媒のもとで加水分解することにより
得られるアルコール性シリカゾルであり、そのゾル粒子
の粒径は非常に小さい(1μ以下)のものである。本発
明者らにおいて、かかるアルコール性シリカゾルが、ど
うして低温短時間という条件のもとで接着力に優れた硬
質のシリカコート膜を形成するのかという点について十
分に解明していないが、ゾル粒子の粒径が小さいこと、
従ってゾル粒子の表面積が非常に大きいこと、各粒子表
面に多くのシラノール基(Si−OH)が存在すること
が、低温焼成においても強固な接着力を生むものと考え
ている。本発明の前記アルコール性シリカゾルからなる
ノングレア処理液は従来技術のノングレア処理液と比較
して、 (i) 単量体性モノマーを主成分とした処理液とは明ら
かに相違し、また (ii) オリゴマー性の珪素化合物、具体的には予め加水
分解した珪酸エステルのアルコール性シリカゾルに対
し、更に水と触媒を加えてノングレア処理液としたもの
とも明らかに相違する。 本発明のシリカコート法ノングレア処理に適用される前
記アルコール性シリカゾルは、一見すると前記(ii)の従
来技術のものと類似しているが、本発明のノングレア処
理液は被覆対象物上に適用するに際して、水や触媒を添
加する必要はないものである。本発明は、ゾル粒子の粒
径が小さいアルコール性シリカゾルそれ自体が、低温か
つ短時間の焼成工程により強固な接着力を有しかつ硬質
の被膜を与えるという驚くべき事実をベースとしたもの
であり、従来の常識では理解し得ないものである。
【0014】本発明のシリカコート法ノングレア処理に
適用されるアルコール性シリカゾルは、前記した反応条
件のもとで調製されなければならない。即ち、一般式
(1) の低級アルキルシリケートとして、Rがメチル基ま
たはエチル基でなければならない。また、反応媒体とし
てメチルアルコール及び/又はエチルアルコールを使用
しなければならない。
【0015】次に、加水分解工程について説明する。本
発明において、加水分解の触媒として膜特性との関連も
重視して一般には酸触媒が使用される。この種の酸触媒
としては硝酸、塩酸、酢酸、硫酸などが使用され得る。
特に、硝酸は比較的低く(bp 86℃)、また他の酸
と比較して酸化力が強く鉄などを腐食させにくいという
性質がある。このため硝酸は膜形成時に膜の酸化を促進
して強固な膜を形成させるとともに膜中に残留する可能
性も低く、また膜形成装置の腐食も抑えることができる
ので最も好ましい酸触媒である。本発明において加水分
解反応は、300〜1500%程度の加水分解率が達成
されるまで行なわれる。ここでいう加水分解率とは、 Si(OR)4 +2H2 O→SiO2 +4ROH なる
化学反応式において、 加水分解率(%)=[(反応に使用する水の量(g)/(ア
ルキルシリケートが100%SiO2 になるために必要
な水の量(g))]×100 のことを意味する。なお、加水分解率が300%未満の
場合は、加水分解反応が充分に進行していないために、
液中に残留するSi−ORが多くなり接着力が低下す
る。また、1500%以上の場合は、加水分解が逆に進
行し過ぎるために、液中に形成されるシリカゾル粒子が
大きくなるため表面積が小さくなり接着力が減少する。
より具体的には、テトラメトキシシランまたはテトラエ
トキシシランのモル数の10倍〜20倍程度の水と前記
触媒を使用して、室温〜50℃(好ましくは室温〜30
℃)の温度で1時間以上(好ましくは2〜5時間)攪拌
下で加水分解反応を行なえばよい。このようにしてSi
2 濃度として20%以下、好ましくは1〜10%の固
形分濃度のアルコール性シリカゾルを調製する。
【0016】以上のようにして、調製したアルコール性
シリカゾルをシリカコート法によるノングレア処理のた
めの処理液とするには、所望の希釈媒体を用いることが
できる。この種の希釈液としてはメタノール、エタノー
ル、n-プロパノール、2-プロパノール、n-ブタノール、
2-ブタノールなどのC1 〜C10のアルコール類、酢酸エ
チル、酢酸ブチルなどのエステル類、メチルエチルケト
ンなどのケトン類、及びこれらの混合溶媒などか挙げら
れる。なお、これら希釈液を前記アルコール性シリカゾ
ルに加えて希釈し、SiO2 濃度として10%以下、好
ましくは5%以下の固形分濃度とする。
【0017】以上のようにして調製されたシリカコート
法によるノングレア処理液はポットライフの観点から室
温以下に保存するのが望ましい。ノングレア処理に際し
ては、被覆対象物、例えばCRTフェース面あるいは液
晶ディスプレイ面などを40〜90℃に加熱し、ここに
該ノングレア処理液をスプレー塗布し、塗布後60〜1
00℃の温度で、30〜60分間焼成すればよい。これ
により強固な接着力を有するとともに表面硬度の高いシ
リカコート膜が得られる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例及び応用例により更に
詳しく説明する。 (1)アルコール性シリカゾルの調製例 (i) メチルシリケート系アルコール性シリカゾル テトラメトキシシラン61.5gを4つ口丸底フラスコ
1lに入れ、MeOH 463.9gを加え、液温を3
0℃に一定に維持しながら攪拌し液を均一にした。次
に、水71.6gにHNO3 3.0gを加えた水溶液
を加え、30℃にて5時間攪拌した。 (ii) エチルシリケート系アルコール性シリカゾル テトラエトキシシラン85.7gを4つ口丸底フラスコ
1lに入れ、MeOH 356.7gを加え、液温を3
0℃に一定に維持しながら攪拌し液を均一にした。次
に、水154.6gにHNO3 3.0gを加えた水溶
液を加え、30℃にて5時間攪拌した。
【0019】(2)シリカコート法ノングレア処理液の
調製例(配合割合は重量%) (i) メチルシリケート系アルコール性シリカゾル (前記(1)-(i),実施例1)……50% IPA………………………………………………………50% (ii) エチルシリケート系アルコール性シリカゾル (前記(1)-(ii), 実施例1)……50% IPA………………………………………………………50% (iii) エチルシリケート40−1(注1)(比較例1) エチルシリケート40の60gを4つ口丸底フラスコ2
lに入れ、MeOH 445.9gを加え、液温を30
℃に一定に維持しながら攪拌し液を均一にした。次に、
水91.1gにHNO3 3.0gを加えた水溶液を加
え、30℃にて5時間攪拌した。その後IPA 600
gを加えて試料とした。 (iv) メチルシリケート51(注2)(比較例2) エチルシリケート51の47.1gを4つ口丸底フラス
コ2lに入れ、MeOH455.6gを加え、液温を3
0℃に一定に、維持しながら攪拌し液を均一にした。次
に、水94.3gにHNO3 3.0gを加えた水溶液
を加え、30℃にて5時間攪拌した。その後IPA 6
00gを加えて試料とした。 (v) エチルシリケート40−2(注3)(比較例3) エチルシリケート40の60gを4つ口丸底フラスコ2
lに入れ、IPA 800g,n-BuOH 240gを
加え、液温を30℃に一定に維持しながら攪拌し液を均
一にした。次に、水90gにHCl 10gを加えた水
溶液を加え、30℃にて1時間攪拌して試料とした。 (注1)テトラエトキシシランの5量体が主成分であ
る。 (注2)テトラメトキシシランの4量体が主成分であ
る。 (注3)テトラエトキシシランの5量体が主成分であ
る。
【0020】(3)シリカコート法ノングレア被膜の特
性 前記シリカコート法ノングレア処理液を下記要領でテス
トピースに塗布、焼成し、次いで被膜特性を評価した。
結果を表1に示す。 (i) テストピース…*12インチCRT (ii) 処理方法 (a) 予熱 *60℃×1.5時間(電気定温乾燥
器中) (b) スプレー条件*スプレーノズル……スプレーイング
システムジャパン社製、2流体ノズル、φ=0.4mm *距離 ……25cm *流量 10ml/分 *スプレー時間……60秒 *空気圧……2.0Kg/cm2 (c) 焼成条件 *遠赤外線焼成炉を使用 *昇温速度(60→100℃)……8℃/分 *焼成……60℃または100℃、30分 (iii) 評価方法 (a) グロス値測定 日本電色工業(株)製 VG−2P
−D3を用いてJIS Z 8741に準拠して測定。 測定条件 Gs (60°) (b) 消しゴム試験 LION No.50−30を用いて
消しゴム試験器により往復摩擦試験を行ない、200回
後のグロス値と初期値を比較(△G200)し、肉眼に
て表面状態を観察する。 測定条件 荷重 1Kg (c) 鉛筆硬度試験 JIS K 5400(6,14)
鉛筆引っかき試験に準拠して測定。 (d) ギラツキ ブラウン管を点灯させ、ブラウン管
表面のギラツキを肉眼にて観察する。
【0021】
【表1】
【0022】表1より、実施例のものは比較例のもの比
較してギラツキの点では殆ど同じであった。しかしなが
ら、消しゴム試験及び鉛筆硬度試験の結果においては著
しい差が認められた。特に、実施例のものは比較例3の
180℃,30分焼成時と殆ど変わらない結果を示し
た。なお、実施例の60℃,30分焼成時の膜硬度は、
シリカコート法ノングレア膜として使用に耐え得るもの
である。
【0023】
【発明の効果】本発明により、従来と比較して格段に低
温サイドで焼成することができ、かつ、種々の被覆対象
物上に強固な接着力を有するとともに硬質のシリカコー
ト膜を形成することができるシリカコート法ノングレア
処理液が提供される。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 Si(OR)4 ……(1) (但し、Rはメチル基またはエチル基を示す。)で表わ
    される低級アルキルシリケートをメタノール及び/又は
    エタノール中で加水分解することを特徴とする低温焼成
    でシリカコート膜を形成し得るアルコール性シリカゾル
    の製法。
  2. 【請求項2】 加水分解率が、300〜1500%であ
    る請求項1に記載の低温焼成でシリカコート膜を形成し
    得るアルコール性シリカゾルの製法。
  3. 【請求項3】 加水分解が、酸触媒を使用して行なわれ
    るものである請求項1に記載の低温焼成でシリカコート
    膜を形成し得るアルコール性シリカゾルの製法。
  4. 【請求項4】 アルコール性シリカゾルが、SiO2
    して、1〜10%の固形分濃度を有するものである請求
    項1に記載の低温焼成でシリカコート膜を形成し得るア
    ルコール性シリカゾルの製法。
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