JPH058565Y2

JPH058565Y2 -

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Publication number: JPH058565Y2
Application number: JP17165586U
Authority: JP
Priority date: 1986-11-07
Filing date: 1986-11-07
Publication date: 1993-03-03
Anticipated expiration: 2001-11-07
Also published as: JPS6376802U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は、光フアイバケーブル終端箱に関す
る。

〔従来の技術とその問題点〕

一般に、光フアイバ自体は無機質のガラス等か
らなり、電磁誘導や雷等のサージに関しては無縁
である。しかし、光フアイバケーブルの構成材と
してはこのような無機質の光フアイバ及びプラス
チツク材の他に、金属も使用されている。つま
り、光フアイバケーブルテンシヨンメンバには鋼
線や鋼撚り線が用いられ、ユニツトテンシヨンメ
ンバには鋼線が用いられ、さらにシース層内面に
は、アルミテープや鋼帯等が使用されている。

従つて、光フアイバケーブルの終端に於て、
夫々の上記金属構成部材を、接地せねばならない
といえる。

しかし、従来は夫々の上記金属構成部材を別々
のアース線にて接地しており、終端箱内部及びそ
の近傍が複雑化・煩雑化するという問題があつ
た。さらに、従来の終端箱内部には、光フアイバ
ケーブルクランプ、ユニツトテンシヨンメンバク
ランプ等も別に付設され、一層、複雑な内部構造
となつていた。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案はこのような従来の問題点を解決するた
めに、ケーブルテンシヨンメンバ及び光フアイバ
ユニツトを内部に有する光フアイバケーブルの終
端に設けられる終端箱に於て、該ケーブルテンシ
ヨンメンバを導電状態に固定する金属製テンシヨ
ンメンバクランプを、終端箱本体内に設けると共
に、上記光フアイバユニツトのユニツトテンシヨ
ンメンバを該テンシヨンメンバクランプに導電状
態にて固定し、かつ、上記光フアイバケーブルの
他の金属構成部材を該テンシヨンメンバクランプ
に導電状態にて連結し、さらに、内端部が該テン
シヨンメンバクランプに導電状態に連結されると
共に上記終端箱本体の外部へ延伸して他端が接地
される一括接地用アース線を付設したものであ
る。

〔作用〕

終端箱内部の金属製テンシヨンメンバクランプ
によつて、ケーブルテンシヨンメンバのみならず
複数本のユニツトテンシヨンメンバも同時に固定
され、しかも、このテンシヨンメンバクランプ及
びアース線によつて、光フアイバケーブルの上記
両テンシヨンメンバ及び押え巻きテープ等の金属
構成部材を、一括に接地出来ることとなる。

〔実施例〕

以下、図示の実施例に基づき本考案を詳説す
る。

第１図に於て、１１は光フアイバケーブル１２
の終端１２ａに設けられる短円柱形の終端箱であ
り、具体的には防湿ダムであつて、ケーブル−コ
ネクタ変換部位の場合を例示している。

第８図に於て、光フアイバケーブル１２とし
て、中心にケーブルテンシヨンメンバ１３を、そ
の周囲に星形に８本の光フアイバユニツト１，２
……７，８を、夫々有する場合を例示する。テン
シヨンメンバ１３は、鋼撚り線１３ａとその周囲
のプラスチツク被覆層１３ｂとから構成される。
１４はアルミニウム等の押え巻きテープであり、
１５はポリエチレン等のプラスチツクのシース層
であり、星形配置の上記光フアイバユニツト１，
２……７，８の外部を順次被覆する。

そして、第１０図に光フアイバユニツト１の一
例を具体的に示す。即ち、中心に鋼線から成るユ
ニツトテンシヨンメンバ１６を、その周囲にフア
イバ心線１７……を星形に、夫々配置し、その上
に介在物１８を介して押え巻きテープ１９を巻設
して、構成されている。

しかして、第１図に示す如く、終端箱本体２０
は、アルミニウム等の金属からなる短円筒状の主
スリーブ２１と、その両端開口部を夫々施蓋する
プラスチツク製のケーブルクランプ２２とフアイ
バコード保持蓋２３等から、構成され、光フアイ
バケーブル１２の終端１２ａは、ケーブルクラン
プ２２の孔部２２ａに挿通され、その外部近傍を
シーリングテープ２４、熱収縮チユーブ２５等に
て密封状に被覆し、キヤツプ２６によつて、これ
を押えると共に、ケーブルクランプ２２と主スリ
ーブ２１を一体状に連結する。

２７は、ケーブルテンシヨンメンバ１３を導電
状態に挟着状に固定する金属製テンシヨンメンバ
クランプであり、第８図の被覆層１３ｂを剥取つ
て、鋼撚り線１３ａを小さな長さ範囲のみ露出さ
せ、上下から挟持する。２８，２８はこのクラン
プ２７を終端箱本体２０内に保持する一対の支持
部材で、第１図のように、ケーブルクランプ２２
内面と、保持蓋２３内面とに、その両端をビス等
にて固着して、長手方向に平行に設けられる。

このテンシヨンメンバクランプ２７は、第４図
に示す下半体２９と、第５図に示す上半体３０と
を、重ね合わせて、ビス３１……（第１図と第２
図参照）等にて一体的に組立てられる。

即ち、下半体２９は、第４図に示すように略矩
形板形であり、Ｖ溝３２を上面の中央に有し、か
つ４角部寄りにネジ孔３３……を有すると共に、
第４図のように左右に４個の止めネジ孔３４…
…を有する。かつ、この止めネジ孔３４……と
夫々直交するように、４本のユニツトテンシヨン
メンバ挿入孔３５……を、Ｖ溝３２と平行な方向
に貫設する。また、第４図と第２図に示すよう
に、左右端面３６，３６には支持部材２８……に
固着するビス３７……のためのネジ孔３８，３８
が設けられている。

上半体３０は、第５図に示すように略矩形板形
でＶ溝３９を下面中央に有し、４角部寄りに、前
記ビス３１……用の孔４０……を有すると共に、
第５図のように４個の止めネジ孔４１……を有
する。かつ、この止めネジ孔３４……と夫々直交
するように、４本のユニツトテンシヨンメンバ挿
入孔３５……を、Ｖ溝３９と平行な方向に貫設し
てなる。

このような２枚の半体２９，３０を重ね合わせ
て、第１図と第２図と第３図に示す如く、ケーブ
ルテンシヨンメンバ１３の鋼撚り線１３ａを、Ｖ
溝３２，３９内に挟着して固定する。前記ビス３
１……がこの半体２９，３０を重合状に一体化す
るための固着手段である。そして、ユニツトテン
シヨンメンバ１６……は、挿入孔３５……に挿入
され、止めネジ４２……を（第２図のように）止
めネジ孔４１……及び止めネジ孔３４……（第４
図参照）に螺進して、抜けないように、止着さ
れる。即ち、ユニツトテンシヨンメンバ１６……
も、このクランプ２７に導電状態にて固定され
る。

さらに、第１図に示す如く、第８図中の金属製
押え巻きテープ１４等の他の金属構成部材を、テ
ープボンド線４３を介して、上記クランプ２７に
連結し、導電状態とする。同図では、前記ビス３
１を兼用してこのテープボンド線４３の一端を固
着させている。

このように、光フアイバケーブル１２を構成す
る部材の内、金属製のものは全て、一括して、中
央部のテンシヨンメンバクランプ２７に、接続さ
れており、しかも、第１図のように、テンシヨン
メンバクランプ２７に前記ビス３１を兼用して、
アース線４４の内端部を導電状態に連結すると共
に、このアース線４４を外部へ引出して、接地し
ている。つまり、第６図と第１図のように、保持
蓋２３の一部にアース線用孔４５を貫設してお
き、この孔４５にアース線４４を挿通して、終端
箱本体２０の外部へアース線４４を延伸し、図外
のアース線４４の他端を、接地している。このよ
うにアース線４４も一括接地用であるといえる。

なお、第６図と第１図に於て、フアイバコード
保持蓋２３の中央には、ケーブルテンシヨンメン
バ１３の挿通される中心孔４６が貫設され、その
横位置に前述の孔４５が貫設され、さらに、多数
のフアイバコード挿通用小孔４７……整然と設け
られており、第６図では48個の小孔４７……の場
合を例示し、第８図に示した光フアイバユニツト
１，２……７，８が夫々「６心」の場合に適応す
る。

第１図に於て、４８……はフアイバ心線であ
り、終端箱本体２０の内部では露出状態である
が、外部へは光フアイバコード４９として、延伸
している。つまり、第１１図と第１２図に示す如
く、フアイバ心線４８にナイロンチユーブ５０を
被覆し、その上から補強繊維５１及びジヤケツト
５２を順次被覆して、光フアイバコード４９を構
成して、剛性と強度を与えている。

しかも、前記フアイバコード保持蓋２３の内面
に、この光フアイバコード４９の端部を固定する
のに、第１図と第１１図と第１２図に示すよう
な、コードクランプ５３が用いられる。

即ち、このコードクランプ５３は、光フアイバ
コード４９の一端が挿入される軸心孔を有する短
筒部５４とその外周面に突設されたフランジ部５
５とから成るコードクランプ本体５６と、該コー
ドクランプ本体５６に挿入された光フアイバコー
ド４９の一端の補強繊維５１を（第１１図のよう
に）折曲して短筒部５４の上に沿わせた上から
（第１１図中の矢印Ｋのように）圧入状に外嵌さ
れる保持外筒体５７と、から構成されている。そ
して、該コードクランプ５３のフランジ部５５
が、保持蓋２３の内面に当接するまで、小孔４７
に短筒部５４の一部を挿入して、止着してなる。
なお、各光フアイバコード４９の先端には、光コ
ネクタ５８が（第１図のように）取付けられる。

なお、光フアイバケーブル１２としては第９図
に例示する「24心」のものを用いるも自由であつ
て、ケーブルテンシヨンメンバ１３の周囲には、
４本の光フアイバユニツト１，２，３，４及び６
本の介在カツドＱ……が星形に配置されている。
この場合のフアイバコード保持蓋２３は、24個の
小孔４７……を有する第７図のものが使用され
る。勿論、図示以外の種々の光フアイバケーブル
にも本考案の終端箱１１が適用可能であり、要す
るに、その光フアイバケーブルの金属部材を一括
して、一個のテンシヨンメンバクランプ２７及び
一本のアース線４４にて、接地されるのである。
そしてクランプ２７は、一括接地用金具であると
共に、テンシヨンメンバ１３，１６……の一括固
定金具であり、両機能を兼備しているといえる。

なお、終端箱１１の内部には発泡ウレタン等の
コンパウンド５９が充填されている。

〔考案の効果〕

本考案は上述のように構成され、内部に一括接
地兼一括固定用金具としてのテンシヨンメンバク
ランプを有する構造で、著しく部品点数の減少及
び簡素化を図ることが出来て、コンパクト化及び
軽量化も達成出来た。そして、各テンシヨンメン
バ１３，１６……の固定作業、及び光フアイバケ
ーブル１２を構成する部材の内の全ての金属構成
部材の接地接続作業を、著しく高能率にかつ容易
確実に行なうことが可能となり、その実用的効果
は著大であるといえる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す全体の断面平
面図、第２図は要部斜視図、第３図は要部正面
図、第４図は下半体の具体例を示す図であつて、
同図はその平面図、同図は正面図、同図は
右側面図、第５図は上半体の具体例を示す図であ
つて、同図はその平面図、同図は正面図、同
図は底面図、第６図と第７図はフアイバコード
保持蓋の具体例を示す正面図、第８図と第９図は
光フアイバケーブルの具体例を示す横断面説明
図、第１０図は光フアイバユニツトの一例の横断
面説明図、第１１図は要部拡大分解斜視図、第１
２図は組立状態を示す同斜視図である。１，２，３，４，５，６，７，８……光フアイ
バユニツト、１１……終端箱、１２……光フアイ
バケーブル、１３……ケーブルテンシヨンメン
バ、１６……ユニツトテンシヨンメンバ、２０…
…終端箱本体、２７……テンシヨンメンバクラン
プ、１２ａ……終端。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】ケーブルテンシヨンメンバ及び光フアイバユニ
ツトを内部に有する光フアイバケーブルの終端に
設けられる終端箱に於て、該ケーブルテンシヨンメンバを導電状態に固定
する金属製テンシヨンメンバクランプを、終端箱
本体内に設けると共に、上記光フアイバユニツト
のユニツトテンシヨンメンバを該テンシヨンメン
バクランプに導電状態にて固定し、かつ、上記光
フアイバケーブルの他の金属構成部材を該テンシ
ヨンメンバクランプに導電状態にて連結し、さら
に、内端部が該テンシヨンメンバクランプに導電
状態に連結されると共に上記終端箱本体の外部へ
延伸して他端が接地される一括接地用アース線を
付設したことを特徴とする光フアイバケーブル終
端箱。