JPH0585563U - ラム強制戻し機構付き手動油圧式工具 - Google Patents

ラム強制戻し機構付き手動油圧式工具

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JPH0585563U
JPH0585563U JP2429892U JP2429892U JPH0585563U JP H0585563 U JPH0585563 U JP H0585563U JP 2429892 U JP2429892 U JP 2429892U JP 2429892 U JP2429892 U JP 2429892U JP H0585563 U JPH0585563 U JP H0585563U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電線の切断やスリーブの圧縮等を行う手動油
圧式工具において、可動子の通常戻し操作が簡便で、ま
た、可動子に強い喰い付きを生じた場合にも、大きな力
を要することなく確実且つ容易に強制戻しができるよう
にする。 【構成】 可動子を取付けるラムを嵌入したシリンダ室
とオイルタンク間に前記ラムの往復動を切り換える油路
切換え弁を介設すると共に、前記シリンダ室底に径小の
副シリンダ室を形成してピストンを収装し、該ピストン
と前記ラム内に収装した戻しばねとを係合させ、ピスト
ン前部側に構成される油室とオイルタンク間に圧力調整
弁を介設し、また、ポンプ動作で前記油室に作動油を給
送してピストン従ってラムを強制復動させる強制戻しラ
ムを設ける。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、刃またはダイス等からなる固定子と可動子を備えて手動によるレバ ー操作で切断または圧縮等を行える手動油圧工具に関する。
【0002】
【従来の技術】
レバー操作で切断または圧縮作業を行う手動油圧工具は、架空配電線工事にお ける電線の切断や接続作業において用いられている。例えば、圧縮工具の場合、 切断電線の接続は、チューブ形または断面C形のスリーブ内で、切断電線の端末 同士を突き合わせ、あるいは中間裸線に分岐線の端末を添わせ、スリーブを圧縮 ないし圧着して相互を接続させるようにしている。
【0003】 このような圧縮工具は、工具基体のプランジャに接続する操作ハンドルを搖動 操作して作動油を送り、工具基体のシリンダ室に嵌入したラムを往動させ、該ラ ムに取り付けた可動ダイスと工具ヘッド部に取り付けた固定ダイスとの間で圧縮 動作を行わせ、終了後、工具に内設した戻しばねでラムを復動させるようにして いる。
【0004】 しかし、前記した圧縮ないし圧着作業を行った時、固定ダイスおよび可動ダイ スがスリーブに喰い込んで戻しばねの弾発付勢力のみではラムが復動しない場合 がある。このような場合、通常、スリーブ部分等をハンマー等で打撃して、その 衝撃力でラムを復動させ、スリーブを離している。このような現象は、ある特殊 のあるいは特定のコネクタと電線の組合せ圧縮時等において生ずる稀な現象では あるが、この種の工事は送配電線路の活線作業が多く、高所で足場の悪い状況で 行われることから、非常に作業がし難く、体力を要し、また、危険でもあった。
【0005】 このため、ラムの強制戻し機構を付設した手動油圧式工具も提案されている。 例えば、特公昭58-28074号公報に開示されている手動油圧式工具は、ラムが嵌 入された主シリンダ室のほかにラム内にサブシリンダとサブピストンとを備え、 スリーブの圧着時には操作ハンドルによるプランジャのポンプ動作で主シリンダ 室に作動油を給送し、ダイスがスリーブに喰い込んだ時に、切換えハンドルを回 動して切換えバルブを切り換えた後、再び操作ハンドルによるプランジャのポン プ動作を行い、サブシリンダに給油してサブピストンを移動させ、ラムを強制的 に復動させるようにしている。
【0006】 また、これに対して、本出願人もまた、先に強制戻し機構付きの手動油圧式工 具を提案している(特願平2-157265号) 。図7に示すように、この手動油圧式工 具Bは、基体70に穿設されたシリンダ室71にラム72を嵌入し、このラム72内にラ ム72を復動方向に付勢する戻しばね73を設け、この戻しばね73に係合するシャフ ト74の基端にピストン75を形成し、このピストン75を前記シリンダ室71の底部に 設けた副シリンダ室76に往復動可能に収装してある。
【0007】 ラム戻し用の油圧回路としては、シリンダ室71と図示しないオイルタンクとの 間の油路77,78に切換え弁79を介在させ、図示しない加圧ハンドルに付設したプ ッシュピン80で戻し軸81を押して切換え弁79を開弁させ、戻しばね73の付勢力を 利かせて通常戻しができるようにしてある。また、切換え弁79の上部に強制戻し 用油室82と強制戻し用ピストン83を設け、この強制戻し用油室82と前記ピストン 75の前部側に形成される油室84との間を油路85で結び、スリーブへの固定ダイス 86と可動ダイス87の喰い付きが生じた場合は、戻し軸81をさらに押し進めること により、戻し軸81に螺着したナット88で強制戻し用ピストン83を押動し、回路内 の作動油を前記油室84に圧入してピストン75を復動させ、ラム72を強制戻しさせ ることができるようにしてある。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特公昭58-28074号公報に開示のものは、切断や圧縮作業の 終了後、ラムの復動は、通常戻しと強制戻しの何れの場合も、切替えハンドルで 切換えバルブを切り換えた後、再び操作ハンドルによるポンプ動作で行うように している。例えば、スリーブの圧着は1つのスリーブについて位置をずらして3 個所以上について行われるもので、このような作業で毎回行われる通常戻しにお いて切換えハンドル操作と操作ハンドルのポンプ動作とを必要とする等、この油 圧式工具には取扱いに簡便性を欠く等の問題がある。
【0009】 図7の手動油圧式工具Bは、通常戻しは切換え弁79を切換えるのみで戻しばね 73でラム72を復動し得、喰い付きの発生時のみ戻し軸81をさらに押圧してラム72 を強制復帰できるので、取扱いにおける簡便性が大きい。しかし、ピストン75を 復動させる十分な作動油を油室84に一回の押動のみで圧入させるために、強制戻 し用油室82の径を大きくしなければならず、強制戻し用ピストン83の押動のため に大きい力を必要としていること、また、この工具では、回路内での洩れ等、油 損失のための作動油の補給を兼ねて補給油室89が設けられ、この補給油室89には 強制戻し用ピストン83の復動時、作動油を加圧して強制戻し用油室82へ補給する ための押圧機構90を設けてあるので、ラム72の復動時に強制戻し用ピストン83の 急速な押動を行わないと回路内の作動油が油室84と共に押圧機構90のばねを押し て補給油室89の方に圧入されることから、スリーブへのダイス等の喰い付き力が 大きい場合にはピストン従ってラムのスムーズな復動が行われ難いという問題が あった。
【0010】 このような問題に鑑み、本考案は、切断や圧縮等作業後の通常のラム戻し操作 が簡便に行えると共に、強い喰い付きを生じた場合においてもラム強制戻し操作 が、大きな力を必要とすることなく、確実且つ容易にラムの強制戻しが行えるラ ム強制戻し機構付きの手動油圧式工具の提供を課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するため、本考案は、工具基体に形成したシリンダ室にラム を嵌入し、該ラムを戻しばねで復動方向に付勢すると共に、該ラムを加圧レバー 操作によるプランジャのポンプ動作でオイルタンクの作動油を前記シリンダ室に 給送して往動させ、前記オイルタンクと前記シリンダ室間に設けた油路を切換え 弁によって開放して復動させることにより、可動子を取り付けたラムを固定子に 対して往復動させる手動油圧式工具であって、前記ラム内にばね室を形成して前 記戻しばねを収装し、該戻しばねを復動方向に圧縮可能に保持するシャフトの基 端部をピストンに形成し、該ピストンを前記シリンダ室と同心に連接し且つ独立 して設けた径小の副シリンダ室に往復動可能に収装し、該副シリンダ室と前記シ リンダ室間を前記ピストンに内設した油路で連通させると共に、前記ピストンの 前部側に構成される油室に加圧レバー操作でポンプ動作することにより、前記オ イルタンクの作動油を給送して前記ピストンを強制復動させる強制戻しラムを設 け、且つ、前記油室と前記オイルタンク間に油路を形成して圧力調整弁を介設し たラム強制戻し機構付き手動油圧式工具を提案するものである。
【0012】
【作用】
加圧レバーを搖動操作してプランジャをポンプ動作させると、オイルタンクか ら作動油がシリンダ室に給送され、このシリンダ室に嵌入されたラム従ってこの ラムに取り付けた可動子が往動して固定子との間で被加工物圧縮等の作業を行う 。 次いで切換え弁の開放操作をすれば、シリンダ室の作動油がばね室に収装した 戻しばねの付勢力に押されてオイルタンクに戻り、ラムは復動し、被加工物と離 れる。
【0013】 もし、可動子に喰い付きがあって前記戻しばねの付勢力のみではラムが復動し ない場合、加圧レバー操作により強制戻しラムのポンプ動作を行えば、オイルタ ンクの作動油が副シリンダ室のピストン前部側油室に給送されることによりピス トンは強制的に復動され、ラム従って可動子を容易に且つ確実に復動させること ができる。また、油室とオイルタンク間に設けた圧力調整弁はその設定値限度内 の圧力でラムを復動させることができ、油室内に残留する作動油は、引続き行わ れるラムの往動時にピストンに押されて高圧となり、前記圧力調整弁を開弁して オイルタンクに戻ることになる。
【0014】
【実施例】
図1は本考案の手動油圧式の圧縮工具の側断面図、図2は図1の圧縮工具の主 要部の拡大側断面図、図3は図2のIII-III 線に沿う断面図、図4は図2のIV− IV線に沿う断面図、図5は図1の圧縮工具におけるラムボディの強制復動時の状 況を示す説明図、図6は図1の圧縮工具におけるラムボディの復帰状態を示す説 明図である。
【0015】 図1において示すように、本圧縮工具Aは、本体部をなし、先端方向に開口す るシリンダ室1を形成し、またポンプ動作を行うプランジャ2を備えると共に、 油圧回路の切換え弁3と強制戻しラム4を付設した基体5と、該基体5の前記シ リンダ室1内に摺動可能に嵌入され、先端部に着脱可能に可動ダイス6を取り付 けたラムボディ7と、該ラムボディ7の先端部外周に螺着され、前記可動ダイス 6に対向して着脱可能に固定ダイス8を取り付けたヘッド9と、オイルタンク10 を内装し、前記基体5の基端部に取り付けられた固定ハンドル11と、前記基体5 に先端部を枢支させて搖動可能にした加圧レバー12とからなり、該加圧レバー12 を操作することにより、前記プランジャ2にポンプ動作させて前記ラムボディ7 を往動させ、前記切換え弁3に切換え動作させて前記ラムボディ7を復動させ、 また前記強制戻しラム4にポンプ動作させることにより、前記ラムボディ7を強 制復動させ得るように構成されたものである。
【0016】 図2に示すように、基体5の略中央部には周面から中心方向に径大の低圧加圧 室13と径小の高圧加圧室14を段差をもって穿設してあり、この低圧加圧室13と高 圧加圧室14には、それぞれ対応した径大な低圧部2aと径小の高圧部2bとから なるプランジャ2を摺動自在に嵌入してある。
【0017】 また、この低圧加圧室13は、その底部に穿設した油路15を介して、図3に示す ように逆止弁室16に連通しており、この逆止弁室16は逆止弁17を開弁することに より油路18,19およびオイルストレーナ20を介してオイルタンク10に連通するよ うにしており、また、逆止弁室16は油路21と逆止弁22を介してシリンダ室1に連 通しており、さらに、この逆止弁室16は油路23と低圧規制弁24を介してオイルタ ンク10に連通している。
【0018】 径小の前記高圧加圧室14は、その底部に穿設した油路25を経由して逆止弁室26 に連通しており、この逆止弁室26は、逆止弁27の開弁により油路18, 19およびオ イルストレーナ20を介してオイルタンク10に連通するようにしてあり、また逆止 弁28を介してシリンダ室1にも連通するようにしてある。34はオイルゲージであ る。
【0019】 また、図2および図4に示すように、シリンダ室1は所定値以上の高圧になる のを避けるため、油路29と圧力規制弁30と油路31とを介してオイルタンク10に連 通するようにしてある。
【0020】 シリンダ室1は、油路32と前記切換え弁3と油路33とを介してオイルタンク10 に連通させてある。即ち、この切換え弁3は、その球弁を弾装したばねの付勢力 に抗して押圧することにより開弁してシリンダ室1の作動油をオイルタンク10に 返戻できるように構成され、切換え弁3を押圧するための開放軸35を付設し、こ の開放軸35は頂部を基体5の外部に突出させ、後記するように、加圧レバー12で 押圧できるようにしている。
【0021】 基体5には前記シリンダ室1の基底部に径小の副シリンダ室36を同心に形成し てあり、この副シリンダ室36にピストン37を収装し、この副シリンダ室36の開口 部には固定ねじ38を施して閉塞状態とし、固定ねじ38とピストン37間には油室39 が形成されるようにしてある。ピストン37は一体にシャフト部40を備え、このシ ャフト部40を固定ねじ38の中心孔を貫通して先端方向に延出させてある。
【0022】 図1に示すように、シリンダ室1に嵌入されたラムボディ7に基端方向に開口 するばね室41を形成してあり、その開口端にラムボディねじ42を螺着してある。 このラムボディねじ42は中心に前記シャフト部40が滑動可能に中心孔を穿設して あり、この中心孔の周囲には複数の透過孔43を穿設し、前記ばね室41とシリンダ 室1を連通させてある。
【0023】 このラムボディねじ42を貫通してばね室41内に延出したシャフト部40には戻し ばね44を周装し、その先端には傘状にばね受け45を螺着し、戻しばね44をこのば ね受け45とラムボディねじ42間に挟持した状態にしてある。ばね受け45は、その 軸部をシャフト部40より径大に形成し、軸部底面がラムボディねじ42の上面に当 接できるようにしてある。 なお、ピストン37の基端とシャフト部40の中間部周面との間には油路46を形成 して副シリンダ室36とシリンダ室1とを連通させてある。
【0024】 また、図2および図4に示したように、ピストン37と固定ねじ38との間に形成 した前記油室39は、油路47と圧力調整弁48を経由して油路49によりオイルタンク 10に連通させてあり、また、前記油路47から分岐させた油路50は逆止弁51を経由 し、油路52および吸入弁53を介してオイルタンク10に連通させてあり、逆止弁51 と吸入弁53との間の油路52には、ラム油室54を介在させ、前記した強制戻しラム 4を収装してある。この強制戻しラム4はラム油室54下部にばね55を弾装して上 方に付勢してあり、外部に突出するヘッドピン4aを繰り返し押圧することによ りポンプ動作が行えるようにしてある。なお、このヘッドピン4aは隣り合う前 記切換え弁3の開放軸35よりも突出高さを小としてある。
【0025】 図1において、基体5上には支柱56を突設し、この支柱56にレバーヘッド57を 枢支させ、このレバーヘッド57に加圧レバー12を装着させてある。レバーヘッド 57は下部に係支軸58を植設して前記プランジャ2の頭部に設けたコ字状の係支溝 59と係合するようにしてあり、加圧レバー12を搖動操作することにより、前記プ ランジャ2が低圧加圧室13と高圧加圧室14内を滑動してポンプ動作を行うように してある。
【0026】 レバーヘッド57に装着した加圧レバー12の先端部にはレバーヘッド57との間に ばね60を掛止させてあり、加圧レバー12を手動でその軸心を中心に回動し、また ばね60の付勢力で復帰できるようにしてある。なお、加圧レバー12には所定角度 だけ回動するように図示しないストッパを施してある。そして、加圧レバー12の 先端部には2本のプッシュピン61, 62を並立する形に螺着させてあり、この加圧 レバー12を所定角度まで回動させることにより、プッシュピン61が開放軸35位置 に、プッシュピン62がヘッドピン4a位置に合致し、この状態で加圧レバー12を 押し下げることにより、開放ピン35とヘッドピン4aを順次押圧できるようにし てある。
【0027】 以上のように構成された本圧縮工具Aについて、電線を環装したスリーブの圧 着作業を行う場合の動作を説明する。 スリーブの圧着作業開始前は、ばね室41内の戻しばね44の弾性付勢力でラムボ ディ7は図6に示したような下降即ち復動状態にあり、ラムボディ7およびラム ボディねじ42の基端面がシリンダ室1の底面に接触し、ヘッド9の固定ダイス8 とラムボディ7の可動ダイス6は十分な離間状態にある。
【0028】 圧着作業の開始時においては、本圧縮工具Aをその固定ダイス8と可動ダイス 6間に被圧着スリーブを挟持できる位置に配して、加圧レバー12を、軸心につい ては回動させることなく、搖動操作して、図示矢印のように、プランジャ2にポ ンプ動作させる。プランジャ2が上昇すると、図3において、逆止弁17を開弁し て作動油はオイルタンク10からオイルストレーナ20, 油路19, 18および逆止弁室 16を経由して、径大な低圧加圧室13に、そして同じく逆止弁27を開弁した作動油 はオイルタンク10からオイルストレーナ20,油路19,18および逆止弁26を経由し て径小な高圧加圧室14にそれぞれ導入される。
【0029】 プランジャ2が下降すると、このプランジャ2の低圧部2aによる作動油によ り低圧加圧室13側の逆止弁室16の逆止弁17を閉じて逆止弁22を開き、作動油が油 路21よりシリンダ室1に給送されると共に、高圧部2bによる作動油により高圧 加圧室14側の逆止弁室26の逆止弁27を閉じて逆止弁28を開き、作動油がシリンダ 室1に給送され、ラムボディ7を早送りする。
【0030】 この早送りにより、スリーブが固定ダイス8と可動ダイス6間に挟持されてラ ムボディ7に負荷がかかり、油圧力が設定値を越えると低圧加圧室側の作動油は 低圧規制弁24を開弁し、逆止弁22を閉弁し、過剰圧油がオイルタンク10へ戻るよ うになる。一方、プランジャ2の高圧部2bによって押された高圧加圧室側の作 動油はそのままシリンダ室1に給送され、ラムボディ7を押すので可動ダイス6 の上昇即ち往動により、前記スリーブを圧縮し、さらには圧着させて挿通した電 線と一体化させることができる。この作動油の油圧力が設定圧を越えると、図2 および図4に示された圧力規制弁30を開弁して、油路29, 31を介して過剰圧油を オイルタンク10に返戻するので作動油によるスリーブの過剰圧着や工具の破損を 防止できる。即ち、これ以上の加圧レバー12の搖動操作によってもラムボディ7 に圧力が加わることなく、圧着作業は終了した状態となる。
【0031】 この可動ダイス6と固定ダイス8とによる圧縮動作開始から圧縮即ち圧着作業 終了までの間、ラムボディ7の往動に伴ない、戻しばね44が圧縮されてその弾発 力を増大し、また、シリンダ室1と共に油路46により連通する副シリンダ室36に も作動油が導入されるので、ピストン37も往動し、固定ねじ38に当接し、図1に 示す状態となる。しかし、これ以上の力がシャフト部40にかかることはなく、シ ャフト部40の破損を来すことなく停止状態を維持する。
【0032】 次に、図5および図6を参照して、可動ダイス6を圧着スリーブから離し、ラ ムボディ7を復動させる手段を説明する。まず、加圧レバー12を所定角度だけ回 動させてプッシュピン61とプッシュピン62がそれぞれ切換え弁3の開放軸35と強 制戻しラム4のヘッドピン4aと対応する位置になった後、加圧レバー12を押し 下げれば、プッシュピン61が突出高さの大きい開放軸35を押圧し、開放軸35の下 端で切換え弁3を開くように動作する。これによりシリンダ室1は油路32と油路 33によりオイルタンク10と連通するので、ばね室41の戻しばね44の弾発付勢力に よりラムボディ7はシリンダ室1内の作動油をオイルタンク10内に戻しながら復 動し、可動ダイス6を離す。
【0033】 また、前記のスリーブ圧着時、スリーブへの固定ダイス8および可動ダイス 6の喰い付きが生じ、前記の通常戻し手段でラムボディ7の復動が行われない場 合の強制戻し手段を説明する。 この場合、加圧レバー12を回動状態のまま、プッシュピン62が強制戻しラム4 のヘッドピン4aに当接して押圧するレベルまでの振幅で搖動操作をする。
【0034】 ヘッドピン4aを押圧することにより、強制戻しラム4はラム油室54の作動油 を押し、作動油は逆止弁51を押して開き、油路50および油路47を経由して油室39 に給送されるので、ピストン37およびシャフト部40は復動方向に強制移動させら れ、シャフト部40に一体に取り付けられているばね受け45もまた、戻しばね44に 抗して同方向に移動させられ、ばね受け45の底部がラムボディねじ42に当接する ことにより、ラムボディねじ42と一体のラムボディ7は復動方向に強く引かれて 図5の状態となる。これにより、可動ダイス6はスリーブから強制分離され、分 離された後、戻しばね44の付勢力により、ラムボディ7は急速に復動し、図6の 復帰状態となる。
【0035】 ラム油室54はばね55を収装しているので、加圧レバー12を引き上げれば強制戻 しラム4は元の位置に復帰する。この時吸入弁53より作動油を吸い込むので、加 圧レバー12の搖動操作をする必要分繰り返して油室39の油圧力を高めることによ り可動ダイス6のスリーブ喰い付きを解除させることができる。
【0036】 なお、強制戻しラム4の押圧時、同時に開放軸35による切換え弁3の開弁が行 われるので、シリンダ室1および副シリンダ室36はオイルタンク10と連通状態に ある。 また、油室39の作動油の油圧力即ちピストン37従ってラムボディ7に対する強 制戻し力は、油路49を経由してオイルタンク10に連通する回路に設けた圧力調整 弁48の設定圧により調整される。
【0037】 なお、前記の強制戻し動作を行った後、油室39には作動油が残留したままにな っている。この状態で再びスリーブ圧着作業を行う時、前回同様、加圧レバー12 を搖動操作することにより、低圧加圧室13からの作動油と高圧加圧室14からの作 動油はシリンダ室1に送り込まれ、ラムボディ7は戻しばね44を圧縮しながら上 昇即ち往動する。このとき、油室39には、作動油が残留しているので、固定ダイ ス8と可動ダイス6がスリーブを挟持する以前の段階即ちばね受け45とラムボデ ィねじ42が当接または当接以前の時点でラムボティ7の早送りが利かなくなり、 ラムボディ7の送りはプランジャ2の高圧部2bによる高圧作動に切り換わる。
【0038】 しかし、ラムボディ7の受圧面積はピストン37の受圧面積よりも大きいので、 加圧レバー12の搖動操作を続けると、ラムボディ7とピストン37はそのまま上昇 即ち往動し、スリーブの挟持および圧縮作業を行う。油圧室39の作動油は加圧さ れて高圧となるが、前記圧力調整弁48の設定圧を越えることにより、この圧力調 整弁48を開弁してオイルタンク10に返戻される。従って、本圧縮工具Aは、スリ ーブへのダイスの強い喰い付きがあっても、容易に且つ確実に解脱でき、スリー ブ圧着作業を支障なく継続して行うことができるものである。
【0039】
【考案の効果】
以上の説明から明らかなように、本考案によれば、稀に発生する可動子と被圧 縮物等との喰い付きの解除のために、通常のラム復動時にまでポンプ動作のよう な特別な操作を要することなく、ラムの通常復動は、可動子の圧縮等作業の終了 後、切換え弁を開弁するのみで行うことができ、また、可動子に喰い付きを生じ た場合のみ行う強制戻しラムのポンプ動作も大きい力を必要とせず、喰い付きの 解除が確実且つ容易に行えるという取扱い操作が簡便な手動油圧式工具が提供で きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例による本考案の手動油圧式圧縮工具の側
断面図である。
【図2】図1の圧縮工具における主要部の拡大側断面図
である。
【図3】図2のIII-III 線に沿う断面図である。
【図4】図2のIV−IV線に沿う断面図である。
【図5】図1の圧縮工具におけるラムボディの強制復動
時の状況を示す説明図である。
【図6】図1の圧縮工具におけるラムボディの復帰状態
を示す説明図である。
【図7】従来の手動油圧式工具の強制戻し機構を示す説
明図である。
【符号の説明】
A 圧縮工具 1 シリンダ室 2 プランジャ 3 切換え弁 4 強制戻しラム 5 基体 6 可動ダイス 7 ラムボディ 8 固定ダイス 9 ヘッド 10 オイルタンク 11 固定ハンドル 12 加圧レバー 24 低圧規制弁 30 圧力規制弁 35 開放軸 36 副シリンダ室 37 ピストン 38 固定ねじ 39 油室 40 シャフト部 41 はね室 42 ラムボディねじ 44 戻しばね 45 ばね受け 48 圧力調整弁 61,62 プッシュピン

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工具基体に形成したシリンダ室にラムを
    嵌入し、該ラムを戻しばねで復動方向に付勢すると共
    に、該ラムを加圧レバー操作によるプランジャのポンプ
    動作でオイルタンクの作動油を前記シリンダ室に給送し
    て往動させ、前記オイルタンクと前記シリンダ室間に設
    けた油路を切換え弁によって開放して復動させることに
    より、可動子を取り付けたラムを固定子に対して往復動
    させる手動油圧式工具であって、前記ラム内にばね室を
    形成して前記戻しばねを収装し、該戻しばねを復動方向
    に圧縮可能に保持するシャフト基端部をピストンに形成
    し、該ピストンを前記シリンダ室と同心に連接し且つ独
    立して設けた径小の副シリンダ室に往復動可能に収装
    し、該副シリンダ室と前記シリンダ室間を前記ピストン
    に内設した油路で連通させると共に、前記ピストンの前
    部側に構成される油室に加圧レバー操作でポンプ動作す
    ることにより、前記オイルタンクの作動油を給送して前
    記ピストンを強制復動させる強制戻しラムを設け、且
    つ、前記油室と前記オイルタンク間に油路を形成して圧
    力調整弁を介設したことを特徴とするラム強制戻し機構
    付き手動油圧式工具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6080877U (ja) * 1983-11-09 1985-06-05 産機興業株式会社 自動復帰形手動油圧式工具
JPH0446775A (ja) * 1990-06-15 1992-02-17 Izumi Seiki Seisakusho:Kk 強制戻し機構付き手動油圧式工具

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6080877U (ja) * 1983-11-09 1985-06-05 産機興業株式会社 自動復帰形手動油圧式工具
JPH0446775A (ja) * 1990-06-15 1992-02-17 Izumi Seiki Seisakusho:Kk 強制戻し機構付き手動油圧式工具

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