JPH057833A - ポリカーボネート樹脂成形品の塗装方法 - Google Patents

ポリカーボネート樹脂成形品の塗装方法

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JPH057833A
JPH057833A JP18403991A JP18403991A JPH057833A JP H057833 A JPH057833 A JP H057833A JP 18403991 A JP18403991 A JP 18403991A JP 18403991 A JP18403991 A JP 18403991A JP H057833 A JPH057833 A JP H057833A
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JP
Japan
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coating
resin molded
polycarbonate resin
primer
coating film
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Application number
JP18403991A
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English (en)
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Tsunefumi Ochiai
恒文 落合
Noboru Ohara
昇 大原
Shigeru Takahashi
茂 高橋
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Fujikura Kasei Co Ltd
Original Assignee
Fujikura Kasei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】ポリカーボネート樹脂成形品の表面に、耐摩耗
性、付着性、塗膜外観に優れた紫外線硬化型塗料塗膜を
形成するための塗装方法を提供する。 【構成】ポリカーボネート樹脂成形品の表面に、ポリオ
ール化合物とポリイソシアネート化合物を、NCO/O
Hモル比が1.3〜5の範囲となるように混合してなる
2液反応型ポリウレタン樹脂塗料をプライマーとして塗
布し、次いでその上に紫外線硬化型塗料を塗布すること
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリカーボネート樹脂
成形品の表面に、付着性に優れると共に耐摩耗性に優れ
た紫外線硬化型塗料塗膜を形成するための塗装方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート樹脂は、透明性、機械
的強度等に優れていることから、ガラス代替品として多
くの分野に利用されているが、表面硬度が小さく耐擦傷
性に劣るという欠点があり、また、耐溶剤性、耐候性に
も劣るという欠点がある。特に表面の耐擦傷性が悪く傷
つき易いという欠点は、製品の耐久性、美観を損ねる等
の点で大きな問題となっており、このためポリカーボネ
ート樹脂成形品の表面には、これら欠点を改善するため
の塗装が施されるのが一般的である。
【0003】従来、耐擦傷性の改善のためには、ハード
コートとも通称されている各種の塗料、例えば、メラミ
ン系熱架橋タイプ、シリカ系熱架橋タイプ、紫外線硬化
型架橋タイプ等の塗料が用いられるのが一般的で、それ
ぞれ表面硬度の改善に優れた効果が認められている。
【0004】しかしながら、メラミン系熱架橋タイプ及
びシリカ系熱架橋タイプは、塗膜形成に際して比較的高
温度の加熱工程を必要とするため、耐熱性の低いポリカ
ーボネート成形品には使用できないという問題点があ
り、また、適用できたとしても生産性や作業能率が悪い
等の他、メラミン系熱架橋タイプは耐水性に劣り、シリ
カ系熱架橋タイプは塗膜硬化に長時間を要し、作業性に
劣るといった問題点もある。
【0005】これに対し、紫外線硬化型架橋タイプのハ
ードコートは、紫外線を照射するだけで短時間に硬化塗
膜が形成でき、生産性や作業能率の向上、省エネルギー
化、省スペース化が図れる等多くの利点を有しており、
種々の産業分野において広く利用されるに至っている。
【0006】従来、最も一般的な紫外線硬化型架橋タイ
プのハードコートは、基本的には、ラジカル重合性不飽
和基を有するポリマー、オリゴマーもしくはモノマーか
らなる樹脂成分と、紫外線照射によってラジカルを発生
する光開始剤とによって構成されており、該ラジカル重
合性不飽和基を有する樹脂成分として多価アルコールの
誘導体である多官能性ポリマー、オリゴマーもしくはモ
ノマーを用いて架橋密度の高い塗膜を形成させ、これに
よって表面硬度の向上が図られている。
【0007】しかしながら、架橋密度の高い紫外線硬化
型ハードコートは、硬化時の塗膜の収縮応力が大きいた
め、該ハードコートを厚塗りした場合、塗膜剥離が生じ
易いといった問題点がある。このため、該ハードコート
の塗布は、比較的薄い塗膜厚となるように形成されるの
が一般的であるが、塗膜厚が薄いと成形品表面に存在す
るウェルドライン、型傷等の凹凸状の表面欠陥を充分に
補正することがきわめて難しいという問題点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のごと
き現状に鑑みなされたもので、ポリカーボネート成形品
表面に、密着性に優れると共に塗膜外観にも優れた耐摩
耗性塗膜を形成することのできる塗装方法の提供を目的
とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によって提供され
るポリカーボネート樹脂(以下、PC樹脂という)成形
品の塗装方法は、PC樹脂成形品の表面にプライマーを
塗布し、次いでその上に紫外線硬化型塗料(以下、ハー
ドコートという)を塗布することからなる塗装方法にお
いて、該プライマーとして、ポリオール化合物及びポリ
イソシアネート化合物をNCO/OHモル比が1.3〜
5の範囲となるように混合してなる2液反応型ポリウレ
タン樹脂塗料を用いることを特徴とするものである。
【0010】上記構成からなる本発明方法においては、
PC樹脂成形品に耐摩耗性に優れたハードコートを塗布
するに当たり、上記特定の組成からなるNCO基過剰の
2液反応型ポリウレタン樹脂塗料をプライマーとして用
いることを大きな特徴としており、該プライマーにおけ
るNCO/OHモル比が1.3より小さいと、PC樹脂
成形品表面への密着性、及び該プライマー上に塗布され
るハードコートの密着性が悪くなり、特に温水浸漬後の
塗膜に著しい密着性の低下が見られるようになる。ま
た、これとは反対にNCO/OHモル比が5より大きい
と、耐温水性、耐ガソリン性等の特性低下が見られるよ
うになる。
【0011】従って、上記欠点を有効に改善する目的
で、本発明におけるプライマーとしてはNCO/OHモ
ル比が1.5〜4.5の範囲であるのが好ましく、2.0
〜3.0の範囲であるのが特に好ましい。
【0012】上記プライマーに用いることのできるポリ
オール化合物としては、ポリエステルポリオール、ポリ
エーテルポリオール、カプロラクトンポリオール、ポリ
カーボネートポリオール、アクリルポリオール、ポリブ
タジエンポリオール、ひまし油、エポキシ樹脂等を挙げ
ることができるが、特に、水酸基価が2〜60で重量平
均分子量が1,800〜100,000のポリオール化合
物を用いるのが好ましい。
【0013】上記プライマーに用いることのできるポリ
イソシアネート化合物の具体例としては、ヘキサメチレ
ンヂイソシアネート(HMDI)系であるバーノックD
−750(大日本インキ化学工業社製)、ミリオネート
MR−100、MR−200及びMR−300(日本ポ
リウレタン社製)、トリメチロールプロパンアダクトタ
イプであるコロネートHL(日本ポリウレタン社製)、
ビューレットタイプであるデュラネート24A−100
(旭化成工業社製)、トリマータイプであるコロネート
HX(日本ポリウレタン社製)等が挙げられる。
【0014】本発明方法に用いられるプライマーは、上
記ポリオール化合物と上記ポリイソシアネート化合物と
を、上記特定の組成となるように混合することによって
調製し得るが、必要ならばこれに種々の塗料用配合剤を
加えることができる。その具体例としては、ポリウレタ
ンの生成を促進させるための反応触媒、塗装時の塗料粘
度を調整するための稀釈剤、顔料または染料等の着色
材、充填材、レべリング剤、増粘剤等である。
【0015】上記プライマーに加えることのできる稀釈
剤としては、塗料業界で公知の種々の有機溶剤をそれぞ
れ単独でまたは適宜に混合して使用可能であるが、被塗
布基材であるPC樹脂に対してマイルドな性質を有しか
つポリイソシアネート化合物と非反応性の有機溶剤を用
いるのが好ましい。好適な有機溶剤の一例としては、ジ
イソブチルケトン、ブチルセロソルブアセテート、メチ
ルプロピルアセテート、ブチルカルビトールアセテート
等であり、その中でも比較的蒸発速度の早いジイソブチ
ルケトン、メチルプロピルアセテート等を用いるのが特
に好ましい。
【0016】本発明方法において、上記プライマー上に
塗布されるハードコートは、特に限定するものではな
く、耐摩耗性グレードのハードコートとして市場に提供
されているものの中から適宜選択して用いることができ
るが、特に、本発明方法に用いられるハードコートは、
NCO基過剰のプライマー上に塗布されるので、該ハー
ドコート中にはNCO基と反応性を示す官能基を含有す
るハードコート、例えばペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メ
タ)アクリレート等の、一分子中に少なくとも1個の水
酸基を含有する多官能性(メタ)アクリレートのポリマ
ー、オリゴマーもしくはモノマー等を用いることによっ
て、ハードコート塗膜の密着性がさらに改善できるので
好ましい。
【0017】上記プライマー及びハードコートの塗装
は、塗料業界で公知の種々の塗装方法、例えば、スプレ
ー塗り、浸漬塗り、ローラーコート、カーテンフローコ
ート、静電塗装等によって行なうことができ、形成され
る塗膜の厚さは、一般的にはプライマーの場合で5〜3
0μm、ハードコートの場合で3〜20μmの範囲であ
るのが好ましい。また、塗装後の塗膜の硬化は、プライ
マーの場合で60〜110℃で0.5〜1時間の加熱条
件で硬化させることができ、紫外線硬化型塗料の場合は
高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ等
の紫外線照射装置により、紫外線量1,000〜2,00
0mj/cm2の条件で硬化させることができる。
【0018】かくしPC樹脂成形品表面上のハードコー
トは、上記特定組成のプライマーを介して形成されてい
るので、その密着性はきわめて優れたものであり、特に
耐摩耗性に優れたハードコートとの組み合わせにより、
耐摩耗性に優れると共に塗膜外観にも優れたPC樹脂成
形品が容易に得られるという利点がある。
【0019】
【実施例】
【0020】本発明を、以下の実施例に基づいてさらに
詳細に説明する。なお、実施例中の各成分の配合組成は
特にことわりのないかぎり重量部で示した。
【0021】実施例1〜5、及び、比較例1〜2
【0022】日立化成工業社製、商品名ヒタロイド(水
酸基価30、重量平均分子量45,000のアクリルポ
リオール)50重量部、ジイソブチルケトン25重量部
及び酢酸エチル25重量部を混合してポリオール成分と
した。ポリイソシアネート成分として日本ポリウレタン
社製、コロネートHXを用い、上記ポリオール成分中の
−OH基1モルに対し、ポリイソシアネート成分中の−
NCO基のモル数が下記表1となるように混合して各プ
ライマーとした。
【0023】上記各プライマーを、PC樹脂成形板(日
本ジーイープラスチックス社製、商品名レキサンLS−
2)の表面に、硬化後の塗膜厚が約15μmとなるよう
にスプレー塗装し、80℃で30分間加熱硬化せしめ、
次いでその上に紫外線硬化型のハードコート(藤倉化成
社製、商品名;フジハードEXP1951H)を、硬化
塗膜厚が10μmとなるようにスプレー塗装し、80℃
で15分間の予備加熱を行なった後、高圧水銀灯を用い
て1,100mj/cm2の紫外線を照射してPC樹脂成
形板表面にハードコート塗膜を形成せしめた。
【0024】以上のようにして形成された塗膜につい
て、塗膜外観及び塗膜密着性(JISK 5400、6.
15碁盤目試験法」に従う)を評価し、その結果を下記
表1に示した。なお、この評価は、(1) 紫外線照射で硬
化した直後のハードコート塗膜について(塗装直後)、
(2) 硬化塗膜を40℃の温水に240時間浸漬し、次い
で塗膜を23℃×24時間乾燥した後の塗膜について
(耐温水性)、(3) 硬化塗膜を23℃、48時間、市販
の無鉛ガソリンに浸漬後、23℃×12時間乾燥した後
の塗膜について(耐ガソリン性)、の条件でそれぞれ行
なった。
【表1】
【0025】
【発明の効果】本発明方法は、上記特定組成の2液反応
型ポリウレタン樹脂塗料をプライマーとし、次いでその
上にハードコート塗膜を形成せしめるだけの簡単な方法
で、PC樹脂成形品表面の耐摩耗性を改善することがで
きるという優れた効果を有し、PC樹脂成形品の塗装方
法としてきわめて優れている。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリカーボネート樹脂成形品表面に、プ
    ライマーを塗布し、次いでその上に紫外線硬化型塗料を
    塗布することからなるポリカーボネート樹脂成形品の塗
    装方法において、該プライマーとして、ポリオール化合
    物及びポリイソシアネート化合物をNCO/OHモル比
    が1.3〜5の範囲となるように混合してなる2液反応
    型ポリウレタン樹脂塗料を用いることを特徴とするポリ
    カーボネート樹脂成形品の塗装方法。
  2. 【請求項2】 前記ポリウレタン樹脂塗料のNCO/O
    Hモル比が、1.5〜4.5の範囲である請求項1のポリ
    カーボネート樹脂成形品の塗装方法。
JP18403991A 1991-06-28 1991-06-28 ポリカーボネート樹脂成形品の塗装方法 Pending JPH057833A (ja)

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