JP3141437B2 - 紫外線硬化型樹脂組成物 - Google Patents
紫外線硬化型樹脂組成物Info
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Description
線硬化型樹脂組成物に関する。さらに詳細には、本発明
は必須の成分として、特定のウレタンアクリレートを含
んで成る、とりわけ、硬化性、樹脂硬化後の耐擦傷性、
耐汚染性、屈曲性ならびに耐候性(耐光性)などに優れ
る紫外線硬化型樹脂組成物に関する。
や表面処理剤などとして、紙、木工、プラスチックまた
は金属をはじめ、その他の有機ないしは無機材料用に、
極めて有用性の高いものである。
特に、紫外線硬化型樹脂として、塗料などの表面処理剤
をはじめ、広く利用されるようになった。
速い硬化性を有し、非加熱硬化型で、無溶剤化が可能で
あって、しかも、ラインの省スペース化が果たし得るこ
とと相俟って、硬化に必要なるエネルギー効率が良いこ
となどの、多くの利点を持っている為である。
しては、α,β−二重結合(重合性不飽和結合)を有す
る樹脂系が使用されており、具体的には、ポリエステル
(メタ)アクリレート、不飽和ポリエステル、ポリエー
テル(メタ)アクリレート、ポリウレタン(メタ)アク
リレートなどが、代表例として挙げられよう。
化型樹脂系は、とかく、硬化膜が硬いものの設計に対し
ては向いており、代表例として、ハードコートの如き表
面硬度が大変に高く、耐擦傷性に優れたものなどが開発
されている。
えば、硬化性、耐摩耗性、耐溶剤性ならびに耐汚染性を
併せ有するようにすることが困難とされていた。一般
に、活性エネルギー線硬化型樹脂の硬化性、硬度および
柔軟性などは、活性エネルギー線により、直接ないしは
間接的に反応する官能基が系内に生成する架橋点の濃度
と、分子骨格構造とが大きく影響するものである。
成する官能基を多く持たせることも、分子構造を硬いも
のにすることも、硬化性や硬度を高くすることとなり、
ひいては、耐溶剤性も耐汚染性も良好となる。
いものに設計することによって、柔軟性、屈曲性ならび
に伸度などは失われる処となり、とりわけ、後加工が必
要なものとか、フレキシブルな基材に対しては、およ
そ、使用が不向きであった。
造を柔らかいものにすれば、屈曲性や伸度などは得られ
るものの、どうしても、硬化性、耐溶剤性、耐汚染性、
耐摩耗性ならびに耐擦傷性などは失われてしまって、使
用に対しては、多大なる制限があるというのが、実状で
ある。
は、前述した従来技術における課題に鑑み、屈曲性や伸
度などの必要な用途に使用でき、しかも、硬化性、耐溶
剤性、耐汚染性、耐摩耗性、耐擦傷性ならびに耐候性
(耐光性)などの性質をも具備した、斬新なる形の紫外
線硬化型樹脂組成物を提供することを目的とし、本発明
の解決すべき課題として、掲げて、鋭意、研究を行っ
た。
上述した如き発明が解決しようとする課題に照準を合わ
せて、鋭意、検討を重ねた結果、一分子中に少なくとも
1個の(メタ)アクリロイル基と水酸基とを併せ有する
化合物と、特定のポリカーボネートジオールと、イソシ
アヌレート構造を有するポリイソシアネートとを反応さ
せて得られる樹脂という特定のウレタンアクリレートを
含んで成る、とりわけ、硬化性、樹脂硬化後の耐擦傷
性、耐汚染性、屈曲性ならびに耐光性などに優れる紫外
線硬化型樹脂組成物を見い出すに及んで、ここに、本発
明を完成させるに到った。
性ポリウレタンアクリレートという特定の紫外線硬化型
ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂組成物を提供しよ
うとするものであって、該ウレタン(メタ)アクリレー
トの必須構成物質として、それぞれ、一分子中に少なく
とも1個の(メタ)アクリロイル基と水酸基を併せ有す
る化合物(a−1)と、分子量が300〜3,000な
る範囲内のポリカーボネートジオール(a−2)と、イ
ソシアヌレート構造を有するポリイソシアネート(a−
3)を用い、これらの必須構成物質を反応させて得られ
る樹脂〔以下、樹脂(A)ともいう。)と、(メタ)ア
クリロイル基と光によってラジカルを発生する基とを併
せ有する化合物〔以下、化合物(B)ともいう。〕、い
わゆる変性光開始剤とを必須成分として含んで成る、紫
外線の作用によって架橋硬化しうる硬化型樹脂組成物を
提供しようとするものである。
必須構成物質として用いられる一分子中に少なくとも1
個の(メタ)アクリロイル基と水酸基を併有する化合物
(a−1)としては、公知慣用のものが使用できるが、
それらのうちでも特に代表的なもののみを例示するにと
どめれば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロ
キシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチ
ル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレートまたはグリシジルメタクリレート−
(メタ)アクリル酸付加物、
(メタ)アクリレート化合物と、ε−カプロラクトンと
の開環反応物などである。また、上記したポリカーボネ
ートジオール(b−2)として特に代表的なもののみを
例示するにとどめれば、ジフェニルカーボネート、ビス
クロロフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネー
ト、フェニル−トルイル−カーボネート、フェニル−ク
ロロフェニル−カーボネートもしくは2−トリル−4−
トリル−カーボネート、またはジメチルカーボネートも
しくはジエチルカーボネートのような、ジアリール−な
いしはジアルキルカーボネートと;
グリコール、1,2−プロピレングリコール、ジエチレ
ングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチル
グリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタン
ジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナン
ジオール、1,10−デカンジオール、2,2,4−ト
リメチル−1,3−ペンタンジオール、3−メチル−
1,5−ペンタンジオール、ジクロロネオペンチルグリ
コール、ジブロモネオペンチルグリコール、ヒドロキシ
ピバリン酸ネオペンチルグリコールエステル、シクロヘ
キサンジメチロール、1,4−シクロヘキサンジオー
ル、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、
グリセリン、3−メチルペンタン−1,3,5−トリオ
ール、ペンタエリスリトール、スピログリコール、トリ
シクロデカンジメチロール、水添ビスフェノールA、
L、BA−E4、BA−EPもしくはBA−PG」〔日
本乳化剤(株)製の、ビスフェノールAのエチレンオキ
サイドもしくはプロピレンオキサイド付加物〕、あるい
は、上掲された如き、各種のポリオールと、下記する如
きポリカルボン酸との反応生成物のようなポリエステル
ジオールなどとのエステル交換反応によって得られるも
のなどで代表されるポリオール類との反応によって得ら
れる部類のカーボネート誘導体などである。
勿論、公知慣用の各種のカルボン酸、またはそれらの酸
無水物が使用できるが、それらのうちでも特に代表的な
もののみを例示するにとどめれば、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸、シトラコン酸、テトラヒドロフタル
酸、ヘット酸、ハイミック酸、クロレンディック酸、ダ
イマー酸、アジピン酸、こはく酸、アルケニルこはく
酸、セバチン酸、アゼライン酸、2,2,4−トリメチ
ルアジピン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、
テレフタル酸、2−ナトリウムスルホテレフタル酸、2
−カリウムスルホテレフタル酸、イソフタル酸、5−ナ
トリウムスルホイソフタル酸、5−カリウムスルホイソ
フタル酸、またはジメチル−ないしはジエチルエステル
の如き、5−ナトリウム−スルホイソフタル酸のジ−低
級アルキルエステル類、あるいは、オルソフタル酸、4
−スルホフタル酸、1,10−デカメチレンジカルボン
酸、ムコン酸、しゅう酸、マロン酸、グルタン酸、トリ
メリット酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラブロムフタ
ル酸、メチルシクロヘキセントリカルボン酸もしくはピ
ロメリット酸、またはこれらの酸無水物などが挙げられ
る。
としては、ウレタンアクリレートの主鎖骨格として組み
入れる場合には、分子量が300以上、さらに、アプリ
ケーションの面からすれば、3,000以下のものが好
ましい。
ン結合は、前述の一分子中に少なくとも1個の(メタ)
アクリロイル基と水酸基をもつ化合物(a−1)と、ポ
リカーボネートポリオール、就中、ポリカーボネートジ
オール(a−2)中の水酸基成分とイソシアネート化合
物との反応によって得られるが、かかるイソシアネート
化合物としては、イソシアヌレート化せしめた形のポリ
イソシアネートが好適である。
リイソシアネートとイソシアネート化合物とを併用して
もよいことは、勿論であり、かかるイソシアネート化合
物として代表的なもののみを例示するにとどめれば、ジ
シクロヘキシルメタンジイソシアネートもしくはイソホ
ロンジイソシアネートの如き、各種の脂環式ジイソシア
ネート化合物;またはヘキサメチレンジイソシアネート
もしくはリジンジイソシアネートの如き、各種の脂肪族
ジイソシアネート化合物;水添キシリレンジイソシアネ
ートもしくは水添ジフェニルメタン−4,4’−ジイソ
シアネートの如き、各種の化合物などが挙げられる。
と光によってラジカルを発生する基とを併有する化合物
(B)とも言うべき、いわゆる変性光開始剤としては、
特開昭63−254105号公報に記載されている共反
応性光重合開始剤などが使用できるが、工業的に入手可
能なものとしては、「ダロキュア 2959」〔メルク
社製の4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル−2
−(2−ヒドロキシ)プロピルケトン〕などが代表例で
ある。
基を有する化合物を有するようなものも使用できるが、
それらのうちでも特に代表的なもののみを例示するにと
どめれば、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ベンゾフ
ェノンテトラカルボン酸二無水物またはベンゾフェノン
テトラカルボン酸アルキルエステルなどである。
(B)中に(メタ)アクリロイル基を導入せしめること
によって、さらに一層、硬化性ならびに塗膜物性などを
改質することが可能である。
ル基、水酸基、イソシアネート基またはエポキシ基など
のような反応性を有する官能基を持った(メタ)アクリ
レート化合物が挙げられる。
の(メタ)アクリレートとしては、(メタ)アクリル酸
が代表的なものであり、(メタ)アクリル酸とε−カプ
ロラクトン開環物や、水酸基含有(メタ)アクリレート
と無水コハク酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸ま
たは無水ピロメリット酸の如き、各種の酸無水物との開
環物などを挙げることが出来る。
レートとしては、すでに、掲げられたような化合物が使
用できる。また、イソシアネート基含有の(メタ)アク
リレートとしては、「カレンズMOI」〔昭和電工
(株)製の2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネ
ート〕、上掲の水酸基含有の(メタ)アクリレートとポ
リイソシアネート化合物との反応物にして活性イソシア
ネート基含有のウレタン(メタ)アクリレートなどを挙
げることが出来る。
レートとしては、グリシジル(メタ)アクリレート類、
またはカルボキシル基含有の(メタ)アクリレートとポ
リグリシジル化合物との反応により得られる化合物など
を挙げることが出来る。
ポリシロキサン構造を導入せしめることによって、表面
外観および表面硬化性や摩擦抵抗などを、さらに一層、
良好なものにすることができる。
は、末端が水酸基、アミン、エポキシ、アルコキシシラ
ンまたはチオールなどのような反応性の官能基で変性さ
れたポリシロキサンを、上記の変性光開始剤と反応せし
めるか、あるいは、該変性光開始剤の合成時に反応せし
めればよい。
との反応、水酸基とカルボキシル基との反応、イソシア
ネート基とアミノ基との反応、イソシアネート基とカル
ボキシル基との反応、エポキシ基とアミンとの反応、エ
ポキシ基とカルボキシル基との反応、エポキシ基とチオ
ール基との反応、あるいは、水酸基とシラノール基との
反応などを使用することができる。
行っても良く、目的の化合物が得られさえすれば、何
ら、制約は受けない。また、ウレタン化反応によって、
硬化塗膜の機械物性、就中、靱性などを付与することが
可能である。
イソシアネート基との重縮合のことを指称し、水酸基含
有シロキサン化合物、水酸基含有光重合開始剤化合物ま
たは水酸基含有(メタ)アクリレート化合物、あるい
は、イソシアネート基含有(メタ)アクレート化合物
を、ポリイソシアネート化合物や、その他の水酸基含有
化合物(ポリオール)と反応させることによって、目的
とするウレタン結合含有の化合物を得ることが出来る。
アクリレート(A)と当該変性光開始剤(B)とは、該
ウレタンアクリレート(A)の30〜90部と、当該変
性光開始剤(B)の1〜20部とからなる割合であるこ
とが、特に望ましい。
らに必要に応じて、他の成分を加えることが可能であ
る。これらの他の成分として、溶剤、反応性希釈剤、光
(重合)開始剤、ポリマー、重合禁止剤、酸化防止剤、
分散剤、界面活性剤、無機充填剤、無機顔料、または有
機顔料など加えることが出来る。
るにとどめれば、トルエンもしくはキシレンの如き芳香
族炭化水素類;メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトンもしくはシクロヘキサノンの如きケトン類;酢酸
メチル、酢酸エチルもしくは酢酸ブチルの如きエステル
類;メタノール、エタノール、プロパノールもしくはブ
タノールの如きアルコール類;ヘキサン、ヘプタンの如
き脂肪族炭化水素類をはじめ、セロソルブアセテート、
カルビトールアセテート、ジメチルホルムアミドまたは
テトラヒドロフランなどが挙げられる。
官能性のものから、多官能性のものまでが広く用いられ
るが、それらのうちでも特に代表的なもののみを例示す
るに留めれば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、N−ビニル
ピロリドン、1−ビニルイミダゾール、イソボルニル
(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフィリル(メ
タ)アクリレート、カルビトール(メタ)アクリレー
ト、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロ
ペンタジエン(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジ
(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオ
ペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチ
ロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリ
スリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリ
トールテトラ(メタ)アクリレートまたはジペンタエリ
スリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどである。
クリレート(A)と反応性希釈剤(C)とは、該ウレタ
ンアクリレート(A)の30〜90部と、反応性希釈剤
(C)の0〜70部とからなる割合であることが、特に
望ましい。
脂肪族環状構造を有する単官能(メタ)アクリレート
が、全反応性希釈剤中の20%以上を占めるものである
場合には、本発明の紫外線硬化型樹脂組成物としての硬
化性ならびに塗膜物性などの面で卓効を奏することか
ら、特に望ましい。
単官能(メタ)アクリレートとして、イソボルニル(メ
タ)アクリレートが、本発明組成物の粘度、ならびに硬
化塗膜の諸物性および皮膚刺激性などの面から、格段に
有用なものである。
脂(A)と、化合物(B)との配合割合、あるいは、そ
れぞれ、樹脂(A)と、化合物(B)と、反応性希釈剤
(C)との配合割合としては、樹脂(A)の30〜95
部と、化合物(B)の1〜20部と、反応性希釈剤
(C)の0〜70部となるようにするのが適切である。
して前記紫外線を用いて、本発明の樹脂組成物を硬化さ
せる場合には、波長が1,000〜8,000オングス
トロームなる紫外線によって、解離しラジカルを発生す
るような光(重合)開始剤を使用すべきであり、かかる
光(重合)開始剤としては、上掲の変性光開始剤のもの
のほかにも、公知慣用のものが、いずれも併用できる
が、そのうちでも代表的な例を挙げるとすれば、アセト
フェノン類、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、ベン
ジン、ベンゾイン・ベンゾエート、ベンゾイン、ベンゾ
インメチルエーテル類、ベンジル・ジメチルケタール、
α−アシロキシムエステル、チオキサントン類、アンス
ラキノン類およびそれらの各種誘導体などである。
慣用の光増感剤をも併用することができるが、かかる光
増感剤として特に代表的なもののみを例示するに留めれ
ば、アミン類、尿素類、含硫黄化合物、含燐化合物、含
塩素化合物またはニトリル類もしくはその他の含窒素化
合物などである。
飽和の、いずれのものでもよいが、当該ポリマーは、硬
化塗膜の物性などの改質、あるいは、コストの低減を目
的として添加することが出来る。
テル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹体、ポリビニ
ルブチラール樹脂、繊維素系樹脂または塩素化ポリプロ
ピレンなどを挙げることが出来る。
は、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、タルク、マイカ、
クレー、炭酸バリウム、石膏、アルミナ白、シリカ、珪
酸カルシウム、炭酸マグネシウム シリカパウダー、コ
ロイダルシリカ、アスベスト粉末、水酸化アルミニウ
ム、ステアリン酸亜鉛の如き体質顔料;黄鉛、ジンクク
ロメートもしくはモリブデート・オレンジの如きクロム
酸塩、紺青の如きフェロシアン化物、酸化チタン、亜鉛
華、ベンガラ、酸化鉄、炭化クロムグリーンの如き金属
酸化物、カドミウムイエロー、カドミウムレッドもしく
は硫化水銀の如き金属硫化物、セレン化物もしくは硫酸
鉛の如き硫酸塩、群青の如き珪酸塩、あるいは炭酸塩、
コバルト・バイオレッドもしくはマンガン紫の如き燐酸
塩またはアルミニウム粉、亜鉛末、真鍮粉、マグネシウ
ム粉、鉄粉、銅粉もしくはニッケル粉の如き金属粉、さ
らには、カーボンブラックなどの無機顔料;あるいは、
アゾ顔料、フタロシアニン・ブルー、フタロシアニン・
グリーンの如き銅フタロシアニン系顔料またはキナクリ
ドン系顔料のような有機顔料などがある。
脂組成物は、通常は、そのまま、上掲した如き紫外線を
照射させて硬化せしめれば良い。本発明の紫外線硬化型
樹脂組成物は、塗料用、表面改質材用または印刷インキ
用として使用することができるものであり、極めて実用
性の高いものである。
び試験結果例により、一層、具体的にに説明するが、本
発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
以下において、部および%は特に断りのない限りは、す
べて重量基準であるものとする。
レタンアクリレートの調製例) 温度計、攪拌器およびコンデンサーを備えたフラスコ
に、イソシアヌレート化せしめた形のヘキサメチレンジ
イソシアネートとしての「バーノック DN−901
S」〔大日本インキ化学工業(株)製品〕の110gと
メチルエチルケトン(MEK)の150gとを仕込み、
均一に攪拌したのち、「プラクセル CD220HL」
〔ダイセル化学工業(株)製のポリカーボネートジオー
ル〕の200gを加えて、80℃で2時間の反応を行っ
た。
の48gを添加し、同温度で、さらに2時間の反応を行
い、目的とするポリカーボネート変性ポリウレタンアク
リレートを得た。以下、これを樹脂(A−1)と略記す
る。
に、「バーノック DN−901S」の54.7g、ヘ
キサメチレンジイソシアネートの16.8gおよびメチ
ルエチルケトンの150gを仕込み、均一に攪拌したの
ち、「プラクセルCD210PL」〔ダイセル化学工業
(株)製のポリカーボネートジオール〕の100gを加
え、80℃で2時間反応を行った。
トの34.8gを添加し、同温度にて、さらに2時間の
反応を行い、目的とするポリカーボネート変性ポリウレ
タンアクリレートを得た。以下、これを樹脂(A−2)
と略記する。
に、「バーノック DN−901S」の55.0gおよ
びメチルエチルケトンの150gを仕込み、均一に攪拌
したのち、「カルボジオール C−700」〔東亜合成
化学工業(株)製のカーボネートジオール〕の70gを
加え、80℃で2時間の反応を行った。
ンカーバイド社製のカプロラクトン変性ヒドロキシエチ
ルアクリレート)の134gを添加し、同温度で、さら
に2時間の反応を行って、目的とするポリカーボネート
変性ポリウレタンアクリレートを得た。以下、これを樹
脂(A−3)と略記する。
に、「バーノック DN−901S」の110g、イソ
ボロニルアクリレートの50g、カルビトールアクリレ
ートの50gおよびヘキサメチレンジアクリレートの3
0gを仕込んで均一に攪拌した処へ、「カルボジオール
C−700の70gを加え、80℃で2時間の反応を
行った。
5gを添加して、同温度で、さらに2時間の反応を行っ
て、目的とするポリカーボネート変性ポリウレタンアク
リレートを得た。以下、これを(A−4)と略記する。
例) 温度計、攪拌器およびコンデンサーを備えたフラスコ
に、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)の1
00gとMEKの50gを仕込み、60℃に昇温し、均
一に攪拌したMDIが溶解した処へ、「PEG 60
0」〔日本油脂(株)製のポリエチレングリコール〕の
60gを加え、80℃で2時間の反応を行った。 次
に、2−ヒドロキシエチルアクリレートの25gを添加
し、同温度で、さらに2時間の反応を行って、対照用の
化合物(A’−1)を得た。
と、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−2−
(2−ヒドロキシ)プロピルケトンをメチルエチルケト
ンで50%に希釈した溶液の45gと、2−ヒドロキシ
プロピルアクリレートの13gとを仕込んで、攪拌しな
がら、80℃で4時間のあいだ反応を行った。その後
は、赤外スペクトルによりイソシアネート基の特性吸収
が無くなったことを確認して、目的とする光重合開始剤
としての、アクリロイル基含有の変性光開始剤を得た。
以下、これを化合物(B−1)と略記する。
と、水酸基価が112mg−KOH/gなるビス(2−
ヒドロキシエトキシプロピル)ポリジメチルシロキサン
の50gとを仕込んで、攪拌しながら、80℃で4時間
に亘る反応を行い、次いで、4−(2−ヒドロキシエト
キシ)フェニル−2−(2−ヒドロキシ)プロピルケト
ンをメチルエチルケトンで50%に希釈した溶液の45
gと、2−ヒドロキシプロピルアクリレートの13gを
添加して、攪拌しながら、80℃で4時間の反応を行っ
た。
アネート基の特性吸収が無くなったことを確認して、目
的とするシロキサン結合含有の光重合開始剤として、ア
クリロイル基含有の変性光開始剤を得た。
る。 参考例 8(同上) フラスコに、4、4’−ジシクロヘキシルメタンジイソ
シアネートの52.4gと、水酸基価が50mg−KO
H/gなる2−ジメチロールブトキシプロピルメチルポ
リジメチルシロキサンの224gとを仕込み、攪拌しな
がら、80℃で4時間のあいだ反応させ、次いで、4−
(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−2−(2−ヒド
ロキシ)プロピルケトンをメチルエチルケトンで50%
に希釈した溶液の45gと、ペンタエリスリトールトリ
アクリレートの30gとを添加し、攪拌しながら、80
℃で4時間のあいだ反応を行った。
アネート基の特性吸収が無くなったことを確認して、目
的とするシロキサン結合含有の光重合開始剤として、ア
クリロイル基含有の変性光開始剤を得た。
る。 参考例 9(同上) フラスコに、エポキシ価が490g/モルなるビス[3
−(オキシラニルメトキシ)プロピル]ポリジメチルシ
ロキサンの98gと、アクリル酸の15gを仕込み、1
00℃にて10時間反応を行った。
gを添加して、80℃で6時間の反応を行った。しかる
のち、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−2−
(2−ヒドロキシ)プロピルケトンをメチルエチルケト
ンで50%に希釈した溶液の95gを添加し、攪拌しな
がら、80℃で4時間の反応を行った。
ネート基の特性吸収が無くなったことを確認して、目的
とするシロキサン結合含有の光重合開始剤として、アク
リロイル基含有の変性光開始剤を得た。
る。 実施例 1〜6 下記の配合表に従って、目的とする紫外線硬化性塗料を
作製した。
脂(A−4)の100部に対して、「ダロキュア ZL
13331」〔メルク社製の4−(2−アクリロイルオ
キシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロ
ピル)ケトン〕の3部を添加して、均一に混合せしめ
た。
の100部に対して、ベンジルジメチルケタールの3部
を添加して、均一に混合せしめた。
ルビトールアクリレートの30部、ヘキサメチレンジア
クリレートの20部、ベンジルジメチルケタールの3部
を添加して、均一に混合せしめた。
化樹脂組成物を、各別に、ガラス板上に、乾燥膜厚が約
100ミクロン(μm)となるように、バーコーターに
て塗布せしめた。
よび2については、予備乾燥を、80℃で10分間行っ
たのちに、一方、実施例5および6については、塗料の
塗布後に、それぞれ、80Wの高圧水銀灯で、1,00
0マイクロ・ジュール/平方センチメートルなる強度の
紫外線照射を行った。
の塗装板について、紫外線照射直後の臭気を行うと同時
に、摩耗輪「CS−10F」を用い、500gなる荷重
で、100回のテーバー摩耗試験を行い、ヘイズの変化
(△HAZE)を測定した。
て、塗膜の外観を観察した。さらに、硬化塗膜につい
て、「大阪ダイヤ1号」での引掻き試験を行った。それ
らの結果は、まとめて、第2表に示す。
各別に、100℃で、1,000時間の耐熱試験を行う
と同時に、「耐光性スーパーフェードメーター」を用い
て、膜面温度が83℃で、1,000時間(ガラス面照
射)したのちの耐久試験後のテーバー摩耗性の試験を行
って、ヘイズの変化を測定した。それらの結果は、まと
めて、第3表に示す。
cmの距離を隔てて紫外線を照射し、10m/分なるラ
インスピードで以て、タックフリーになるパス回数を以
て表示 臭 気………80w/cmなる高圧水銀灯から15
cmの距離を隔てて紫外線を照射し、10m/分なるラ
インスピードで以て、1パスしたのちの塗膜の臭いを、
「ある」、「なし」で以て表示 ΔHAZE………テーバー摩耗試験の前後におけるヘイ
ズの変化値を、百分率(%)で以て表示 伸張試験…………50%伸張試験による塗膜外観(目視
判定)を、「○」、「×」で以て表示 ○………歪も破断も無く、塗膜には、何らの欠陥も認め
られない場合 ×………歪や破断などの塗膜欠陥が認められた場合 引掻き試験………「大阪ダイヤ1号」での引掻き許容荷
重、24時間後の塗膜の傷、破れならびに歪などが発生
するまでの最大荷重で以て表示
なように、本発明の紫外線硬化型樹脂組成物は、とりわ
け、硬化性、耐摩耗性、耐擦傷性ならびに耐候性(耐光
性)などに優れる塗膜を与えるものであることが知れよ
う。
Claims (11)
- 【請求項1】一分子中に少なくとも1個の(メタ)アク
リロイル基と水酸基とを併せ有する化合物(a−1)
と、300〜3,000なる分子量を有するポリカーボ
ネートジオール(a−2)と、イソシアヌレート構造を
有するポリイソシアネート(a−3)とを反応させて得
られる樹脂(A)と、(メタ)アクリロイル基と光によ
りラジカルを発生する基とを併せ有する化合物(B)と
を、必須成分として含有することを特徴とする、紫外線
硬化型樹脂組成物。 - 【請求項2】一分子中に少なくとも1個の(メタ)アク
リロイル基と水酸基とを併せ有する化合物(a−1)
と、300〜3,000なる分子量を有するポリカーボ
ネートジオール(a−2)と、イソシアヌレート構造を
有するポリイソシアネート(a−3)とを反応させて得
られる樹脂(A)と、(メタ)アクリロイル基と光によ
りラジカルを発生する基とを併せ有する化合物(B)
と、反応性希釈剤(C)とを、必須成分として含有する
ことを特徴とする、紫外線硬化型樹脂組成物。 - 【請求項3】前記した一分子中に少なくとも1個の(メ
タ)アクリロイル基と水酸基とを併せ有する化合物(a
−1)と、300〜3,000なる分子量を有するポリ
カーボネートジオール(a−2)と、イソシアヌレート
構造を有するポリイソシアネート(a−3)とを反応さ
せて得られる樹脂(A)の30〜95部と、前記した
(メタ)アクリロイル基と光によりラジカルを発生する
基とを併せ有する化合物(B)の1から20部と、反応
性希釈剤(C)の0〜70部とを、必須成分として含有
する、請求項1または2に記載の紫外線硬化型樹脂組成
物。 - 【請求項4】前記した樹脂(A)が、前記ポリカーボネ
ートジオール(a−2)として、とくに、脂環族環状構
造を有する化合物を用いたものである、請求項1〜3の
いずれか一つに記載の紫外線硬化型樹脂組成物。 - 【請求項5】前記した樹脂(A)が、前記イソシアヌレ
ート構造を有するポリイソシアネート(a−3)とし
て、とくに、ヘキサメチレンジイソシアネートから誘導
される化合物を用いたものである、請求項1〜3のいず
れか一つに記載の紫外線硬化型樹脂組成物。 - 【請求項6】前記した(メタ)アクリロイル基と光によ
りラジカルを発生する基とを併せ有する化合物(B)
が、4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル
−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトンである、請
求項1〜3のいずれか一つに記載の紫外線硬化型樹脂組
成物。 - 【請求項7】前記した(メタ)アクリロイル基と光によ
りラジカルを発生する基を併せ有する化合物(B)が、
4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒド
ロキシ−2−プロピル)ケトンから誘導された化合物で
ある、請求項1〜3のいずれか一つに記載の紫外線硬化
型樹脂組成物。 - 【請求項8】前記した(メタ)アクリロイル基と光によ
りラジカルを発生する基を併せ有する化合物(B)が、
水酸基と(メタ)アクリロイル(オキシ)基とを併せ有
する化合物と、前記4−(2−ヒドロキシエトキシ)フ
ェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトンと、
ポリイソシアネートとを反応させて得られるものであ
る、請求項1〜3のいずれか一つに記載の紫外線硬化型
樹脂組成物。 - 【請求項9】前記した(メタ)アクリロイル基と光によ
りラジカルを発生する基を併せ有する化合物(B)が、
水酸基と(メタ)アクリロイル(オキシ)基とを併せ有
する化合物と、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニ
ル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトンと、ポリ
イソシアネートと、ヒドロキシアルキル変性ポリシロキ
サンとの反応によって得られるものである、請求項1〜
3のいずれか一つに記載の紫外線硬化型樹脂組成物。 - 【請求項10】前記した反応性希釈剤(C)が、該希釈
剤(C)中の20%以上を、脂肪族環状構造を有する単
官能(メタ)アクリレートが占めているものである、請
求項2または3に記載の紫外線硬化型樹脂組成物。 - 【請求項11】前記した反応性希釈剤(C)が、前記脂
肪族環状構造を有する単官能(メタ)アクリレートとし
て、とくに、イソボルニル(メタ)アクリレートを用い
るものである、請求項2、3または10に記載の紫外線
硬化型樹脂組成物。
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JP03231717A JP3141437B2 (ja) | 1991-09-11 | 1991-09-11 | 紫外線硬化型樹脂組成物 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03231717A JP3141437B2 (ja) | 1991-09-11 | 1991-09-11 | 紫外線硬化型樹脂組成物 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0570535A JPH0570535A (ja) | 1993-03-23 |
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Family
ID=16927916
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP03231717A Expired - Lifetime JP3141437B2 (ja) | 1991-09-11 | 1991-09-11 | 紫外線硬化型樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
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-
1991
- 1991-09-11 JP JP03231717A patent/JP3141437B2/ja not_active Expired - Lifetime
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