JPH057745A - 帯電不整モザイク半透膜 - Google Patents

帯電不整モザイク半透膜

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JPH057745A
JPH057745A JP3317799A JP31779991A JPH057745A JP H057745 A JPH057745 A JP H057745A JP 3317799 A JP3317799 A JP 3317799A JP 31779991 A JP31779991 A JP 31779991A JP H057745 A JPH057745 A JP H057745A
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Charles Linder
チヤールズ・リンダー
Mara Nemas
マーラ・ネマズ
Mordechai Perry
モルデチヤイ・ペリー
Reuven Ketraro
ルーベン・ケトラロ
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Aligena AG
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ARIGENA AG
Aligena AG
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、不整構造を有し、かつ巨視的分配
のモザイク形成アニオンおよびカチオン電荷を持つ半透
過性モザイクポリマー膜並びにその製造方法を提供す
る。 【構成】 本発明の半透膜は、任意に帯電したポリマー
の少なくとも1種および該ポリマーの少なくとも1種の
不整構造のマトリックスから成ることを特徴とし、(a)
任意に帯電したマトリックス形成ポリマーおよび該マト
リックス形成ポリマーに不相溶性の先駆物質ポリマーの
少なくとも1種の、共通溶剤もしくはその溶剤混合物ま
たは異溶剤もしくはその溶剤混合物の溶液を混合して流
延溶液を得ることにより、両ポリマーのポリマー相を形
成し、(b)該ポリマー溶液を流延して被膜を形成し、
(c)該被膜の片面にスキン層を形成し、(d)該スキン層
を形成した被膜の沈澱を行って、不整半透膜を形成し、
(e)該不整半透膜を化学反応で帯電せしめて、モザイク
構造を導入もしくは完成し、次いで(f)必要に応じてマ
トリックスおよび/または先駆物質ポリマーを架橋する
ことにより製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は帯電不整モザイク(mosai
c)半透膜、更に詳しくは、不整構造を有し、かつ巨視的
分配のモザイク形成アニオンおよびカチオン電荷(部位)
をもつ半透過性モザイクポリマー膜に関する。これらの
半透膜は、低分子有機溶質を保留しつつ、1価または多
価無機酸塩などの電解質に対し良好な透過性を有する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】半透膜に
よる、1価、2価または多価塩(たとえば塩化ナトリウ
ム、硫酸ナトリウムまたはリン酸三ナトリウム)と、低
分子(MW<1000)有機化合物/溶液(水溶液)の分離
は、経済的に解決されていない重要な産業上の分離問題
である。半透膜は、相の変化を伴わずに濃縮し、および
異なる溶質を分離する能力のため、多くの分離問題に対
して無駄のない溶液を付与することが知られている。従
来の逆浸透(RO)膜法は、全ての塩および有機物を阻止
する。比較的新しい選択的逆浸透膜では、塩を通し、有
機溶質を保留するようになったものでも、上述の分離を
有効に行うことができない。選択的ROの分離法は、寸
法(大きさ)および静電気の識別に基づくものであり、物
質の適切な選択によって、たとえば硫酸塩を通過させる
ことができない。しかしながら、阻止層(帯電モザイク
膜と称す)の対向面に接続する、巨視的領域(0.05〜
100ミクロン)のアニオンおよびカチオンイオン交換
物質を分離して含有する膜構造は、固有の塩輸送機構を
有する。かかる膜構造は、有機溶質と塩の分離を行うこ
とが知られている。圧力勾配下、膜は優先的に塩をモザ
イクを横切って輸送し、その間有機溶質を保留する
[H.コワトウらの「Macromol ecules」(21、625〜
628頁、1988年)参照]。
【0003】またモザイク膜は、高い水透過速度(flux)
をもたらすことが知られているが、同時に、多量の塩を
透過する[F.B.レイツ、J.ショアの「Office of Sal
ineWater, Res. Developm.」(プログラム・レポート
No.775、1972年)参照]。
【0004】モザイク膜は、巨視的分配のカチオンおよ
びアニオン部位を持つ膜である。かかるモザイク膜は典
型的には、これに限らないが、たとえば中性マトリック
スに分配したカチオンおよび/またはアニオン粒子、あ
るいは1つの電荷のマトリックスに分配した他の電荷の
粒子といった粒子の形状で配列する。この場合、粒子と
は球体、多面体、繊維、円錐といった形状に近い規則的
あるいは不規則的なものとして定義づけすることができ
る。
【0005】モザイク膜の構造を得る別のアプローチ
は、マトリックス、ブロックまたはランダム共重合の流
延溶液中の樹脂懸濁、あるいは共通溶剤中の相分離(物
質不相溶性)により、予め形成した粒子をマトリックス
に添加するといった方法である。
【0006】モザイク膜は、モザイク作成再現法のスケ
ールアップが困難なため、分離方法において商業上重要
視されていない。上記アプローチ全ての中で、良好なス
ケールアップおよび製造可能性を具備する最も簡単な方
法の1つは、上記物質不相溶性、または共通溶剤中の相
分離である。しかしながら、最も困難な点は膜特性を破
壊する欠陥を伴わずに作成することである。
【0007】さらに、公知のモザイク膜は低分子溶質
(MW<400)に対し十分高い阻止率を有さず、あるい
はたとえ該阻止率が十分に高くとも、水透過速度があま
りにも低い。
【0008】驚くべきことに、ポリマーの湿潤被膜が、
コーテイング、部分蒸発、ついで水などのゲル化剤への
浸漬の工程によって不整膜に作成しうるものである場
合、有機溶質および塩透過に対する良好な阻止率に関す
る欠陥や漏れのないモザイク構造が形成することがわか
った。
【0009】従って、本発明の主な目的は、不整半透過
性モザイク膜を提供することにある。 本発明の他の目
的対象は、上記不整半透過性モザイク膜の製造方法、並
びに低分子有機溶質と1価または多価無機酸塩の分離用
途にある。これらの本発明の目的については、以下に詳
述する説明から明らかとなるだろう。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、主
たる発明的特徴において、任意に帯電したポリマーの少
なくとも1種および該ポリマーに分散した帯電ポリマー
の少なくとも1種の不整構造のマトリックスから成るこ
とを特徴とする巨視的分配のモザイク形成アニオンおよ
びカチオン電荷を持つ半透過性モザイクポリマー膜を提
供するものである。
【0011】本発明の不整半透膜(本発明膜)は、厚みの
ある(10〜1000ミクロン)多孔構造から連続して延
びる選択的バリヤーである、薄厚で緻密な上層部(通常
5.0ミクロン以下、好ましくは1.0ミクロン以下の
厚み)を特徴とする。不整構造は、ポリマー溶液の流延
およびゲル化の際に同時に形成される。本発明膜は、上
述の不整構造を有するが、さらに加えて、上部識別層内
に分配するモザイク構造のイオン物質を含有する。この
モザイク構造に基づき、本発明膜は塩/水フローカップ
リングのモザイク機構により、塩の通過を可能ならしめ
る。
【0012】好ましい本発明膜は、主要成分として任意
に帯電したマトリックス形成ポリマーの少なくとも1
種、および少量成分としてマトリックス形成ポリマーに
分散した帯電ポリマーの少なくとも1種から成る。これ
ら本発明膜の基本的な具体例は、反対電荷のマトリック
ス形成ポリマーに分散した帯電ポリマーの少なくとも1
種;または中性マトリックス形成ポリマーもしくはアニ
オンおよび/またはカチオン電荷のマトリックス形成ポ
リマーに分散したアニオンおよびカチオン電荷のポリマ
ーを包含する。なお、「電荷」とは、陰性(アニオン)また
は陽性(カチオン)電荷、または両電荷がポリマー、たと
えば好ましい具体例において、カチオン電荷を有する分
散ポリマーおよびアニオン電荷を有するマトリックス形
成ポリマーと共に膜を構成するポリマーに存在すること
を意味する。
【0013】一般に、分散ポリマーは、反対電荷または
アニオンおよび/またはカチオン電荷のマトリックス内
で、アニオンおよび/またはカチオン電荷の規則的また
不規則的粒子で存在する。
【0014】原則として、粒子の寸法は、約0.01〜
5ミクロン厚の、不整層である活性な阻止層を通って、
最上表面から貫通するのに十分な大きさに設定される。
【0015】マトリックス用のポリマー物質は、被膜形
成物であるかおよび/または不整膜に流延しうる物質の
群から選択することができる。かかる物質として、セル
ロース、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエ
ーテルケトン、ポリエステル−エーテルケトン、ポリエ
ーテルイミド、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレ
ンスルフィド、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミド−
イミド、ポリカーボネート、ポリアクリロニトリル、ポ
リエーテル、ポリベンズイミダゾール、およびそれらの
誘導体(たとえばスルホン酸基またはリン酸基を含有す
る誘導体)から選ぶことができる。特に興味のあるポリ
マー物質は、分子量1000以下、好ましくは150〜
700の小さな有機分子のカットオフ(cutoff)を持つ不
整膜に流延しうるものである。
【0016】かかる機能を達成するのに好ましいポリマ
ー物質は、セルロースアセテート、スルホン化ポリスル
ホンおよびポリエーテルスルホン、またはポリエーテル
イミド、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、
およびスルホン化2,6−ジメチルフェニレンオキシド
である。膜形成特性、化学的安定性、アニオン電荷およ
び有用性の上で、特に適用しうるものはスルホン化ポリ
スルホンおよびポリエーテルスルホンである。
【0017】分散粒子用のポリマー物質は、マトリック
スの作成に用いるものより広い範囲の物質から選択され
てよい。物質の選択は一部、粒子を形成する少量成分が
どのように導入されるかによって決定される。粒子を形
成するのに用いるポリマーは、他の場合においてマトリ
ックスを形成しうるものから選ぶことができるが、粒子
形成物質のポリマーは、マトリックス形成ポリマーに相
溶しないことが条件である。ポリマーの相溶性/不相溶
性は十分に研究された分野であり[アラン・F.M.バー
トン「The Handbook of Solubility Parameters an
d Other Cohesion Parameters(溶解パラメーターお
よび他の凝集パラメーターのハンドブック)」(CRCプ
レス、1983年)参照]、その方法が好ましい、何故な
ら、このアプローチによって、0.05〜10ミクロン
の微粒子が容易に得られるからである。
【0018】マトリックス構造における分散粒子に好適
な帯電ポリマーは、マトリックス形成ポリマーに対し望
ましい不相溶性を示す無機または有機ポリマーであって
よい。好ましいポリマーは、それぞれ第3アミンで第4
級化したハロメチル化ポリフェニレンオキシド、ポリエ
ーテルスルホン、ポリスルホンまたはポリスチレン;ス
ルホン化および/またはカルボキシル化ポリスチレン、
ポリスルホンまたはポリエーテルスルホン、特にマトリ
ック物質と十分異なるイオン交換能を有し、二つのポリ
マーを不相溶性とするスルホン化ポリスルホン(たとえ
ば0.6meq/gと1.2meq/gのスルホン化ポリスルホ
ンは相溶しない)である。
【0019】さらに好適なポリマーは、ポリジアルキル
(ジメチル)シロキサンをベースとするものであって、た
とえばポリジメチルシロキサンによるホモまたはコポリ
マーとして、アミノまたはハロゲン化合物で帯電するこ
とができる基以外に、例えば珪素原子に結合したビニル
メチル、(アシルオキシプロピル)メチル、(アミノプロ
ピル)メチル、(クロロメチルフェネチル)メチル、クロ
ロプロピル(メチル)、(エポキシシクロヘキシルエチル)
メチル、または(メルカプトプロピル)メチルペンダント
を含有するポリジメチルシロキサンが挙げられる。
【0020】特に好ましいのは、第3アミンで第4級化
した2,6−ポリフェニレンオキシド、ポリスルホンま
たはポリエーテルスルホンである。
【0021】本発明の半透過性不整モザイクポリマー膜
は、(a)任意に帯電したマトリックス形成ポリマーおよ
び該マトリックス形成ポリマーに不相溶性の先駆物質ポ
リマーの少なくとも1種の、共通溶剤もしくはその溶剤
混合物または異溶剤もしくはその溶剤混合物の溶液を混
合して流延溶液を得ることにより、両ポリマーのポリマ
ー相を形成し、(b)該ポリマー溶液を流延して被膜を形
成し、(c)該被膜の片面にスキン層を形成し、(d)該ス
キン層を形成した被膜の沈澱を行って、不整半透膜を形
成し、(e)該不整半透膜を化学反応で帯電せしめて、モ
ザイク構造を導入もしくは完成し、次いで(f)必要に応
じてマトリックスおよび/または先駆物質ポリマーを架
橋する工程から成る方法に従って、製造することができ
る。
【0022】かかる不整モザイク膜を製造する本発明方
法は、上記工程(a)において、マトリックス形成ポリマ
ーが主要ポリマー成分、先駆物質ポリマーが少量ポリマ
ー成分であって、両ポリマーを共通溶剤もしくは異溶剤
または溶剤混合物の溶液で混合して流延溶液を得る;マ
トリックス形成ポリマーおよび先駆物質ポリマーが共に
中性であるか、または同じ電荷を有する;マトリックス
形成ポリマーが中性またはアニオンおよび/またはカチ
オン電荷を有し、先駆物質ポリマーが中性である;マト
リックス形成ポリマーと1つの先駆物質ポリマーが同一
の電荷を有し、かつ相互に不相溶性である場合もあり、
第2の先駆物質ポリマーが中性であるといった実施態様
から成る方法であってよい。
【0023】他の実施態様の本発明方法は、中性マトリ
ックス形成ポリマーおよび該マトリックス形成ポリマー
にかつ相互に不相溶性の2種の先駆物質ポリマーの共通
溶剤もしくはその溶剤混合物または異溶剤もしくはその
溶剤混合物の溶液を混合して流延溶液を得ることによ
り、両ポリマーのポリマー相を形成し、該ポリマー溶液
を流延して被膜を形成し、該被膜の片面にスキン層を形
成し、スキン層を形成した被膜の沈澱を行って、不整半
透膜を形成し、次いで該不整半透膜を化学反応で帯電せ
しめて、アニオンおよびカチオン電荷を導入することか
ら成る。
【0024】さらに詳しくは、本発明膜を作成しおよび
本発明膜に粒子としての先駆物質ポリマーを導入するた
め、これらのポリマーを、マトリックスポリマーと共通
もしくは異なる溶剤(または溶剤混合物)に溶解すること
ができる。上記粒子を具備する膜を形成した後、粒子を
第3アミンで第4級化する。この場合、マトリックス物
質としてアニオン性のもの、たとえばスルオン化ポリス
ルホンが選ばれる。そして、スルホン化ポリスルホンの
溶液にハロメチル化ポリマー溶液を加え、両ポリマーの
物理化学的性質の大きな差異によって、少量成分(ハロ
メチル化ポリマー)を沈澱せしめる。ハロメチル化先駆
物質の変わりに第4級化ポリマーを加えると、カチオン
およびアニオンスルホン化ポリマーが同時に沈澱し、膜
の形成は成しえない。
【0025】上述の如く、流延溶液において不相溶が現
れる。事実、少量ポリマー成分の1つの溶液を他のポリ
マーの存在下で混合すると、流延溶液中少量ポリマーは
分離粒子として析出する。
【0026】別法として、不整膜の作成工程中凝固前
に、湿潤被膜の上面を圧縮すると、蒸発段階中に上記不
相溶が起こり得る。また粒子を、凝固工程中に形成して
もよい。相互に相溶しない粒子とマトリックス間の安定
性を改善するため、流延溶液溶液に界面活性剤、乳化
剤、および安定/相溶化剤を加えてもよい。
【0027】不整膜を作成する基本原理は、文献におい
て公知である。膜流延は、特許文献、たとえばUS−A
−4029582、GB−A−2000720、US−
A−3556305、US−A−3615024、US
−A−3567810またはCA−A−123446
1;さらに「Desalination」(36、39〜62頁、19
81年)に記載の流延方法に従って行うことができる。
すなわち、ポリマーまたはその誘導体を適当な溶剤また
は溶剤混合物[たとえばN−メチルピロリドン(NM
P)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホ
キシド(DMSO)、ヘキサメチルホスホルトリアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド(DMCA)、ジオキサ
ン]に溶解することができ、またこれらの溶剤は、膜形
態並びにその透過速度および阻止率特性を変更または改
変するため、補助溶剤、部分テトラヒドロフラン溶剤、
非溶剤、塩、界面活性剤または電解質[たとえばアセト
ン、エタノール、メタノール、ホルムアミド、水、メチ
ルエチルケトン、トリエチルホスフェート;硫酸、塩酸;
有機酸、好ましくはギ酸、酢酸または乳酸などの低分子
有機酸;脂肪酸と糖アルコールの部分エステルまたはそ
のエチレンオキシド付加体、たとえばポリオキシエチレ
ンソルビタントリエステアレートまたはポリオキシエチ
レンソルビタントリオレエートなどの多価アルコールの
ポリオキシアルキル化脂肪酸部分エステルの群からなる
界面活性剤および乳化剤;多価アルコール脂肪酸エステ
ル、たとえばソルビタンモノラウレート、モノパルミテ
ート、モノステアレート、モノオレエート、トリステア
レートまたはトリオレエート;ドデシル硫酸ナトリウム;
脂肪酸アミド、たとえばヤシ油脂肪酸ジエタノールアミ
ン付加体;アルキルフェノールポリグリコールエーテ
ル、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)またはドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム;または水酸化ナトリウ
ム、塩化カリウム、塩化亜鉛、塩化カルシウム、硝酸リ
チウム、塩化リチウム、過塩素酸マグネシウム等]を含
有するまたは含有しなくてもよい。
【0028】流延溶液は、公知の方法(すなわち、微孔
性フィルターによる加圧濾過または遠心分離)によって
濾過し、ガラス、金属、紙またはプラスチックなど支持
体上に流延し、次いで、該支持体から流延膜を剥離され
てよい。しかしながら、多孔性支持体材料に流延して、
膜を剥離しないことが好ましい。かかる多孔性支持体
は、セルロース誘導体、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリアミド(ナイロン)、ポリ塩化ビニルおよびその
コポリマー、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレー
ト(ポリエステル)、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラ
フルオロエチレン、ポリエーテルケトン、ガラス繊維、
多孔性カーボン、グラファイト、任意に酸化ジルコニウ
ムまたはその他の酸化物を塗布したアルミナおよび/ま
たはシリカをベースとする無機膜、またはセラミックな
どの不織布または織布であってよい。別法として、フラ
ットシートあるいは中空繊維もしくはチューブの形状で
膜を形成してもよい。
【0029】流延溶液中のポリマー濃度は、ポリマーの
分子量や他の添加剤の機能に応じて、5〜80%の範囲
で変化させてよいが、好ましくは10〜50%、最も好
ましくは15〜30%である。流延温度は、流延溶液中
のポリマーおよびその分子量並びに補助溶剤および添加
剤の機能に応じて、−20〜+100℃の範囲で変化さ
せてよいが、好ましい範囲は0〜60℃である。
【0030】ポリマー流延溶液は、当業者にとって周知
の方法に従い、上述の支持体へ塗布することができる
(工程b)湿潤被膜の厚みは、特にフラット膜の場合、1
5ミクロン〜5mmの範囲で変化させてよく、好ましい範
囲は50〜800ミクロンで、最も好ましくは50〜4
00ミクロンである。勿論、より厚みの壁をもったチュ
ーブ膜であってもよい。次いで、湿潤被膜および支持体
を直ちに、または周囲条件あるいは高温、または減圧も
しくはこれらのいずれかの組合せ条件下、部分蒸発工程
(5秒〜48時間)(工程c)後に、非溶剤のゲル化浴へ浸
漬せしめる(工程d)。
【0031】溶剤または溶剤混合物の部分蒸発は、湿潤
被膜の片面を、−10〜+130℃、好ましくは0〜1
00℃の温度の気体または空気にさらすことによって、
行うことができる。
【0032】上部層の蒸発後の急速なゲル化浴への浸漬
法によって、少量ポリマーの粒子が膜マトリックスに分
散した不整構造が得られるようである。場合によって
は、蒸発工程を採用しなくとも不整膜を形成することが
できる。
【0033】かかるゲル化浴は通常、温度0〜70℃の
水または少量%の溶剤(たとえばDMFまたはNMP)お
よび/または界面活性剤[たとえばドデシル硫酸ナトリ
ウムおよび/または塩化ナトリウム、硝酸ナトリウム、
塩化カルシウムなどの水溶性塩]を含む水である。一般
に使用されるゲル化浴の一例は、0.5%のSDSを含
む40℃の水である。他の膜形成法において、水または
他の溶剤に浸出しうる成分を含有するポリマー溶液を流
延し、乾燥した後浸漬せしめる。浸漬後、浸出物質を除
去し、多孔性膜を形成する。第3の変法において、浸出
物質を有さないポリマー溶液を流延し、乾固せしめ、ポ
リマー物質−溶剤組合せの物理化学的性質により、ある
いは後に細孔を作る化学反応によって多孔性膜を形成す
る。
【0034】上述の操作方法は一般的ではあるが、不整
膜の流延は、不整膜が所望分子量のカットオフを有する
ように行うべきである。
【0035】1500ダルトンもしくはそれ以上のカッ
トオフをもつ限外濾過(UF)膜は、人為的方法によって
容易に製造される。かかるUF膜は上述の如くしてモザ
イクに作ることができるが、モザイク路の必要もなく塩
を通すことから、その価値に限界がある。ほとんどのモ
ザイク膜には、分子量約500以下の有機溶質を阻止す
る膜が必要である。何故なら、かかる膜は1価および2
価塩を阻止しはじめるからである。1000以下、特に
150〜700のカットオフを持つ不整膜は作成が困難
であり、この範囲のカットオフに関し、ごくわずかな物
質のみを流延した。なお、上記機能の達成に好ましいポ
リマーについては、上述の通りである。
【0036】スルホン化ポリスルホンおよびポリエーテ
ルスルホンの使用によって、特に良好な結果が得られ
る。スルホン化ポリスルホンの場合、THF、水、DM
AC、DMF、NMP、DMSO、ジオキサンの溶剤混
合物は、分子量500以下のカットオフを持つ良好な不
整膜を与えることができる。またこれらの溶剤混合物
は、不整膜マトリックス中に少量成分粒子の形成を可能
ならしめることから好適である。
【0037】膜形成後、分散粒子および/またはマトリ
ックスに電荷を導入するため、化学処理を行い、不整膜
内のモザイク構造を形成または完成する(工程e)。
【0038】本発明のモザイク膜製造方法の任意工程
(f)において、マトリックスおよび/または先駆物質ポ
リマー(粒子)を架橋することができる。かかる架橋工程
は、本発明膜の膨潤を低下するのに役立ち、このように
有機溶剤に対する阻止率を改善する。
【0039】たとえば、ハロメチル化ポリマーの架橋
は、アルキルまたは芳香族成分上の2価または多価の第
1、第2もしくは第3アミンによって起こすことができ
る。電荷および架橋結合の両方に対して、2価の第3ア
ミンを用いることができる。全ての場合、1価の第3ア
ミンと共に、または第4級化工程の前もしくは後に2価
または多価アミンを加えることができる。多価アミン
は、2つ以上のアミノ基を有するモノマーであってよ
く、あるいはポリエチレンイミンまたはポリアクリルア
ミンなどのポリマーであってよい。
【0040】カチオンおよびアニオンポリマーは、溶液
中で特別な予備注意を払わずに共に混合することができ
ないが、それは両ポリマーが相互作用し、沈澱を起こ
し、得られるゲル化素材を膜状態に流延しえないからで
ある。最終膜はカチオンおよびアニオン領域の両方を含
有しなければならないので、膜の形成後に一方また両方
の電荷を形成する必要がある。好ましい先駆物質はハロ
アルキル化ポリマーである。アルキルとして、メチル、
エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシルおよび
他の炭素数12以下の直鎖もしくは分枝鎖アルキルから
選択し得る場合、ハロゲンはCl、BrまたはIであっ
てよい。製造の容易性の観点から、ブロモメチル化ポリ
マーが好ましい。好ましいポリマーは、ハロメチル化
2,6−ジメチルポリフェニレンオキシドまたはハロメ
チル化ポリスルホンである。
【0041】膜の形成後、ハロメチル化基を第4級ホス
ホニウム、スルホニウムまたは好ましくはアンモニウム
基に変換し、後者のアンモニウム基は第3アルキルアミ
ン含有溶液との反応により、なおアルキル基は1〜1
2、好ましくは1〜4個の炭素原子を含有してよい。最
も好ましいのはメチルおよびエチルである。反応条件は
公知である。
【0042】最終的にアミノまたは第4級アンモニウム
塩を形成する他の先駆物質ポリマーは、アミンと反応す
るポリビニルハライド;またはアミドに変換するかある
いはフタルイミドとして存在し、次いで膜形成後に元の
アミンへ加水分解されるアミノ基含有ポリオレフィンあ
るいはポリ芳香族炭化水素である。他のアミノブロック
基も同様に使用しうる。
【0043】アニオン先駆物質ポリマーは、エステル形
状にある、カルボキシル基および/、またはスルホン酸
基含有オレフィンまたは芳香族主鎖ポリマーであってよ
い。いったん膜が形成されると、これらのエステルを加
水分解して、固定アニオン基を得る。
【0044】粒子または膜マトリックスの形成に先駆物
質ポリマーを使用しうるが、膜の形成に主要成分として
用いる場合、それらは被膜形成剤であって、かつ所望の
カットオフを具備する不整膜へ流延しうるものでなけれ
ばならない。加えて、選ばれた先駆物質は他のポリマー
に対し不相溶でなければならない。
【0045】本発明の不整膜を製造する好ましい組合せ
として、スルホン含量0.05〜1.2meq/g(ポリマ
ー)、好ましくは0.6〜0.8meq/gのスルホン化ポ
リスルホンをマトリックス形成ポリマーとして使用する
ことができる。粒子形成ポリマーは、活性ブロモ含量
0.5〜5.0meq/g、好ましくは2.5〜3.5meq
/gのブロモメチル化ポリフェニレンオキシドである。
【0046】スルホン化ポリスルホンをジオキサンまた
はテトラヒドロフラン(THF)などの溶剤に、5〜50
%、好ましくは15〜30%の濃度で溶解する。この溶
液に添加しうる他の成分は、水、NMP、DMA、DM
F、DMSO、スルホラン、メタノール、エタノール、
1価および2価塩、界面活性剤および/または乳化剤で
あって、これらの濃度はポリマーに対し、0.05〜2
00%、好ましくは1.0〜50%である。
【0047】他の好ましい組合せは、たとえばスルホン
化ポリエーテルスルホンとブロモメチル化ポリフェニレ
ンオキシド;およびブロモまたはクロロメチル化ポリス
ルホンと合するスルホン化ポリスルホンまたはポリエー
テルスルホンである。
【0048】さらに、2種のポリマーが共にスルホン基
を含有している場合でも互いに相溶しないものとして、
比較的低濃度(たとえば0.5〜0.7meq/g)のスル
ホン基を含有するマトリックス形成ポリマーと、比較的
高濃度(たとえば1.2meq/g)のスルホン基を含有す
る少量のスルホン化ポリマーを使用することができる。
またこの両スルホン化ポリマーは、ブロモメチル化ポリ
マーにも相溶しない。従って、得られる不整膜は、高度
スルホン化ポリマーの粒子およびイオン交換能(IEC)
の低いスルホン化ポリスルホンのマトリックス中のブロ
モメチル化ポリマーから作られるカチオン粒子を含有す
る。
【0049】
【発明の効果】本発明膜は、低分子有機化合物と無機塩
含有水溶液の分離に有用である。かかる水性媒体から低
分子有機化合物を分離する方法は、本発明の半透過性複
合膜(半透膜)の片面に、上記無機塩含有水溶液を配置
し、次いで該無機塩含有水溶液および半透膜に対して、
該無機塩含有水溶液の浸透圧よりも大なる液圧を加える
ことにより、無機塩含有水溶液を半透膜で濾過すること
から成り、かかる分離方法も本発明の目的対象である。
【0050】分離すべき有機化合物の分子量範囲(本発
明膜のカットオフ量)は、約1000以下、好ましくは
約150〜700であってよい。
【0051】半透膜処理(逆浸透)に付す溶液中に存在す
る無機塩は好ましくは、ハロゲン化アルカリ金属または
硫酸アルカリ金属塩(たとえば塩化ナトリウムおよび硫
酸ナトリウム)などの一価または多価無機酸のアルカリ
金属塩である。
【0052】本発明膜は、半透膜分離法、特に逆浸透法
に極めて好適である。本発明膜は、フラットなプレート
状で、またモジュールなどの対応分離装置におけるフレ
ーム装置または螺旋巻要素、中空繊維もしくはチューブ
状膜として製造し、使用することができる。本発明膜
は、低分子有機化合物に対する優れた阻止率、良好な透
過速度特性、化学的および/または生物学的崩壊に対す
る優れた順応性を有する。
【0053】これらの本発明膜は特に、化学反応溶液ま
たは排水から低分子量の有機化合物を回収するのに有用
である。これらの回収化合物は再使用するか、あるいは
毒性または危険である場合は廃棄することができる。
【0054】本発明膜の分離効果(阻止率)は、以下の手
順に従って測定することができる。先ず、焼結ステンレ
ススチール円板に載せた、表面積13cm2の円形半透膜
を、ステンレスチール製の円筒状セルの中に用いる。試
験溶液は、被試験物質を濃度C1(溶液1g当りの物質g
数)で含有し、該試験溶液150mlを上記スチール製
円筒状セル内の円形半透膜上に加え、窒素ガスを用いて
40バールの圧力に付す。溶液を磁気撹拌する。半透膜
の出口側に集まる液体を調べ、被試験物質の含量(濃度
2)を測定する。なお、実験の開始から各5mlの3試
料をサンプリングした。一般に、半透膜を流通する量並
びに3試料の組成は一定である。阻止率は(R)は、下式
によって得られる値から算出することができる。
【数1】
【0055】単位面積および時間当たりの半透膜を通過
する物質量(透過速度、F)は、下式で示される。
【数2】 Fの単位は、m3/m2・d(すなわち、膜表面積1m2
および1日当りのm3数)、またはl/m2・h(すなわ
ち、膜表面積1m2および1時間当たりのl)で表され
る。
【0056】上記フラット膜の測定以外に、外径1.4
cm×長さ60cmのチューブ状膜の測定も行うことが
できる。この測定には、チューブ状膜をステンレススチ
ール製の孔あきチューブ膜に入れる。全体をポリカーボ
ネート製のチューブに入れる。チューブ膜からの流出
は、外側ポリカーボネートチューブとスチールチューブ
間に位置する。試験溶液の流れとして、加圧下の乱流ま
たは層流で液体を加える。流速は、10〜15l/分の
一定に保持する。上記フラット膜の場合と同様な方法
で、阻止率(R)および透過速度(F)を算出する。
【0057】
【実施例】次に実施例を挙げて、本発明をより具体的に
説明する。実施例において、他に特別な指示がない限
り、部および%は重量部および重量%を意味する。温度
単位は℃である。
【0058】実施例1 8gのスルホン化ポリスルホン(PSU−SO3H)(イオ
ン交換能、IEC:遊離酸型、0.9meq/gのスルホン
酸基)を、22mlのジオキサンおよび3.2mlの水
に溶解する。別途、3.4gのブロモメチル化ポリフェ
ニレンオキシド(PPO−Br)(Br含量4meq/g)
を、12mlのジオキサンに溶解する。両溶液を混合
し、機械的撹拌機で十分に撹拌する。上記混合溶液を
0.4mm厚のガラス上に流延して湿潤被膜を形成し、R
T(23℃)で9分間蒸発し、水中にゲル化する。得ら
れる不整膜をトリメチルアミン(TMA)の10%水溶液
中で24時間帯電する。膜の透過速度は、5%Na
4溶液の場合で1000l/m2(30バール)、硫酸塩
阻止率21%およびジニトリスチルベンスルホン酸(D
NS)に対する阻止率99.8%(1%DNS溶液使用)
であった。
【0059】他に特別な指示がなければ、以下で用いる
試験溶液は2〜5%NO硫酸ナトリウムまたは1%のD
NSを含有する。混合溶液を用いる場合の試験溶液は、
0.5%のDNSおよび2%の硫酸ナトリウムを含有す
る。試験は室温および30〜40バールにて行う。
【0060】実施例2 24mlのジオキサン中の8gのPSU−SO3H(0.
9meq/g)の溶液と、12mlのジメチルアセトアミド
中の2.5gのPPO−Br(4meq/g)の溶液を調整
する。2つの溶液を混合し、該被膜溶液に0.1mlの
オクチルアルコールエチレンオキシド付加体を加え、十
分に撹拌する。0.4mm厚の湿潤被膜に流延後、該被
膜を90℃で5分間加熱して若干の用材を蒸発せしめ、
実施例1に従ってゲル化および第4級化を行う。得られ
る半透膜の水透過速度136l/m・d、硫酸塩阻止
率10.4%およびDNS阻止率99.2%であった。
【0061】実施例3 5.3gのPSU−SO3H(0.65meq/g)および
2.5gのPPO−Br(4meq/g)を用いて、実施例
2を繰り返す。湿潤流延被膜を90℃で3分間加熱し
て、溶剤部分蒸発を行う。得られる半透膜の水透過速度
1120l/m・d、硫酸塩阻止率33%およびDN
S阻止率99.5%であった。
【0062】実施例4 5.3gのPSU−SO3H(0.65meq/g)および5
gのPPO−Br(8meq/g)を用いて、実施例3を繰
り返す。湿潤流延被膜を90℃で5分間加熱して、溶剤
部分蒸発を行う。得られる半透膜の水透過速度166l
/m・d、硫酸塩阻止率15%およびDNS阻止率9
8.7%であった。
【0063】実施例5 8gのPSU−SO3H(0.71meq/g)を24mlの
ジオキサンに溶解し、1gのPPU−SO3H(1.2me
q/g)を5mlのジメチルアセトアミド(DMCA)に溶
解し、そして3.4gのPPO−Brを10mlのDM
CAに溶解する。上記3つの溶液全てを混合し、機械的
撹拌機で十分に撹拌する。得られる混合溶液をガラス上
に流延して0.4mm厚の湿潤被膜を形成し、室温で9
分間蒸発し、次いで水中でゲル化して不整膜を形成す
る。該膜をTMAの10%水溶液中で24時間帯電す
る。得られる半透膜の水透過速度373l/m・d、
硫酸塩阻止率43%およびDNS阻止率99.3%であ
った。
【0064】実施例6 4gのPPU−SO3Hを24mlのDMACに溶解
し、そして2gのPPO−Brを12mlのジオキサン
に溶解する。2つの溶液を混合し、機械的撹拌機で十分
に撹拌する。得られる混合溶液をガラス上に流延して
0.4mm圧の湿潤被膜を形成し、90℃で12分間乾
燥し、水中でゲル化して不整膜を形成する。次いでこの
膜をTMAの10%水溶液中で24時間帯電する。得ら
れる半透膜の水透過速度1300l/m・d、硫酸塩
阻止率17%およびDNS阻止率92%であった。
【0065】実施例7 8gのPSU−SO3Hを29mlのジオキサンに溶解
し、そして2gのPSU−CH2Brを10mlのDM
ACに溶解する。2つの溶液を混合し、機械的撹拌機で
十分に撹拌する。得られる混合溶液をガラス上に流延し
て、0.4mm厚の湿潤被膜を形成し、90℃で4分間
乾燥し、水中でゲル化して不整膜を形成する。この不整
膜をTMAの10%水溶液中で24時間帯電する。得ら
れる半透膜の水透過速度120l/m2・d、硫酸塩阻
止率45%およびDNS阻止率98%であった。
【0066】実施例8 PSU−CH2Brの代わりに3gのブロム化ポリビニ
ルトルエンを用いて、実施例7を繰り返す。得られる結
果は、以下の通りである:水透過速度950l/m2
d、硫酸塩阻止率20%およびDNS阻止率82%。
【0067】実施例9 下記に示す他の中性界面活性剤(a〜c)を用いて、実施
例2を繰り返す。結果を以下に示す。 水透過速度 阻止率(%) (l/m,d) 硫酸塩 DNS (a)ポリオキシエチレン 600 40 99.5 ソルビタンモノオレエート (b)ノニルフェノールポリ 900 33 99.5 グリーコルエーテル (c)ヤシ油脂肪酸ジ 800 27.5 98.6 エタノールアミン付加体
【0068】実施例10 溶剤としてジオキサンの代わりにテトラヒドロフラン
(THF)を用いて、実施例1を繰り返す。湿潤流延被膜
を室温で5分間蒸発せしめる。得られる半透膜の水透過
速度1200l/m2・d、硫酸塩阻止率10%および
DNS阻止率99%であった。
【0069】実施例11 溶剤としてジオキサンの代わりにTHFを用いて、実施
例1を繰り返す。混合溶液に2mlのDMCAを加え
る。調製した流延溶液をチューブ状のポリエステル指示
体上にボブ流延して(bobcast)、湿潤被膜を形成する。
室温で7分の蒸発後、被膜を水中でゲル化し、次いで得
られる不整膜を実施例1と同様にTMAで帯電する。得
られる半透膜の水透過速度800l/m2・d、硫酸塩
阻止率5%およびDNS阻止率99%であった。半透膜
表面および断面の走査電子顕微鏡写真により、均一に分
散した粒子が認められる。
【0070】本例の半透膜を用い、式:
【化1】 の染料5%、硫酸ナトリウム0.5%および塩化ナトリ
ウム0.5%を含有する水溶液の混合物を処理したとこ
ろ、染料阻止率は99%で、硫酸塩阻止率および塩化ナ
トリウム阻止率はそれぞれ、5%および10%以下であ
った。
【0071】実施例12 10gのPSU−SOH(0.8meq/g)、4.25
gのPPO−Br(3.5meq/g)および界面活性剤と
して0.2mlのヤシ油脂肪酸ジエタノールアミン付加
体を含有するTHF/DMAC/H2O(36/3/4,
V/V/V)溶液を、実施例1と同様にして、ガラス上
に流延し、次いで不整膜に調製する。得られる半透膜の
水透過速度750l/m2・d、硫酸塩阻止率0%およ
びDNS阻止率97%であった。
【0072】実施例13 実施例12を繰り返す。ガラス上に流延して形成した湿
潤被膜を蒸発し、水中でゲル化し、不整膜を、10%の
TMAおよび2%のジアミノプロパンを含有する水溶液
中で24時間帯電する。このように、一工程で、PPO
−Br領域を第4級化および架橋する。得られる半透膜
の透過速度630l/m2・d、DNS阻止率99%お
よび硫酸塩阻止率8%であった。
【0073】実施例14 6.0gのPSU−SO3H(IEC0.8meq/g)、
2.55gのPPO−Br(4meq/g)、14.5m
lのTHF、2.5mlのNMPおよび0.1%の界面
活性剤を異なる量の水と共に配合してなる流延溶液を調
製し、実施例11と同様にボブ流延する。単一溶質およ
び溶質混合物に対する結果を下記表1に示す。 表1(各溶液および混合溶液におけるモザイク膜機能に
対する流延溶液の水量の効果)
【表1】
【0074】実施例15 流延溶液配合に0.2gの乳酸を加えて、実施例14を
繰り返す。水量および蒸発時間に関する結果を下記表2
に示す。表2の結果から、最大の分離効果を得るのに流
延溶液組成の調製が重要であることが認められる。
【表2】
【0075】実施例16 実施例5において、8gのPSU−SOHが0.7me
q/gのマトリックス物質であり、一方、1.0gのP
SU−SO3Hが1.2meq/gのIECを有し、かつマ
トリックス中に粒子を形成する。このように全体系は、
低IECのPSU−SO3Hと、比較的に高いIECの
PSU−SO3HおよびPPO−Brの粒子で構成され
る。本例において、低IEC0.7meq/gのスルホン
化ポリスルホンの代わりに、ポリエーテルイミド(登録
商標Ultem100/GE)をベースとする別のマトリック
スを用いる。8gのPSU−SO3Hの代わりに、5g
のUltem100を用いて、実施例5を繰返し、使用する
溶剤混合物は15gのNMPおよび30gのTHFを含
有する。得られるチューブ状半透膜は、DNS阻止率9
4%および硫酸ナトリウム阻止率15%を付与する。
【0076】実施例17 PPO−Brの代わりにクロロメチル化ポリスルホンを
用いて、実施例12を繰り返す。DNS阻止率98%お
よび硫酸ナトリウム阻止率10%であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 モルデチヤイ・ペリー イスラエル、ペター・テイクバ、カツフ− ザイイン・ベニサン・ストリート4番 (72)発明者 ルーベン・ケトラロ イスラエル、リシヨン・レジオン、ハコベ ツシユ・ストリート11番

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 任意に帯電したポリマーの少なくとも1
    種および該ポリマーに分散した帯電ポリマーの少なくと
    も1種の不整構造のマトリックスから成ることを特徴と
    する巨視的分配のモザイク形成アニオンおよびカチオン
    電荷を持つ半透過性モザイクポリマー膜。
  2. 【請求項2】 主要成分として任意に帯電したマトリッ
    クス形成ポリマーの少なくとも1種、および少量成分と
    してマトリックス形成ポリマーに分散した帯電ポリマー
    の少なくとも1種から成る請求項1記載の半透膜。
  3. 【請求項3】 帯電ポリマーの少なくとも1種が、反対
    電荷のマトリックス形成ポリマーに分散した請求項1ま
    たは2記載の半透膜。
  4. 【請求項4】 アニオンおよびカチオン電荷のポリマー
    が、中性のマトリックス形成ポリマーにまたはアニオン
    および/またはカチオン電荷のマトリックス形成ポリマ
    ーに分散した請求項1または2記載の半透膜。
  5. 【請求項5】 分散したポリマーがカチオン電荷を有
    し、マトリックス形成ポリマーがアニオン電荷を有する
    請求項4記載の半透膜。
  6. 【請求項6】 帯電ポリマーがマトリックス構造中異な
    る粒子の形状で存在する請求項1乃至5のいずれか1つ
    に記載の半透膜。
  7. 【請求項7】 マトリックス形成ポリマーが、ポリスル
    ホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポ
    リエステル−エーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポ
    リフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド、ポ
    リアミド、ポリイミド、ポリアミド−イミド、ポリカー
    ボネート、ポリアクリロニトリル、ポリエーテル、ポリ
    ベンズイミダゾール、セルロース、またはこれらの誘導
    体である請求項1乃至6のいずれか1つに記載の半透
    膜。
  8. 【請求項8】 マトリックス形成ポリマーが、セルロー
    スアセテート、スルホン化ポリスルホンおよびポリエー
    テルスルホン、またはポリエーテルイミド、ポリアミ
    ド、ポリイミド、ポリカーボネート、またはスルホン化
    2,6−ジメチルフェニレンオキシドである請求項7記
    載の半透膜。
  9. 【請求項9】 マトリックス構造に分散した帯電ポリマ
    ーが、マトリックス形成ポリマーに不相溶性の有機また
    は無機ポリマーである請求項1乃至8のいずれか1つに
    記載の半透膜。
  10. 【請求項10】 帯電ポリマーが、それぞれ第3アミン
    で第4級化したハロメチル化ポリフェニレンオキシド、
    ポリエーテルスルホン、ポリスルホンまたはポリスチレ
    ン;スルホン化および/またはカルボキシル化ポリスチ
    レン、ポリスルホンまたはポリエーテルスルホン;また
    はアミノもしくはハロゲン化合物で帯電しうる基を含有
    する、ポリジメチルシロキサンをベースとするホモまた
    はコポリマーである請求項9記載の半透膜。
  11. 【請求項11】 帯電ポリマーが、それぞれ第3アミン
    で第4級化したハロメチル化2,6−ポリフェニレンオ
    キシド、ポリスルホンまたはポリエーテルスルホルンで
    ある請求項10記載の半透膜。
  12. 【請求項12】 マトリックス形成ポリマーがスルホン
    化ポリスルホンで、該マトリックス形成ポリマーに分散
    したポリマーが第3アミンで第4級化したハロメチル化
    2,6−ポリフェニレンオキシドである請求項7乃至1
    1のいずれか1つに記載の半透膜。
  13. 【請求項13】 形状がフラットまたはチューブ状であ
    る請求項1乃至12のいずれか1つに記載の半透膜。
  14. 【請求項14】 支持体、好ましくは多孔性支持体に取
    り付けた請求項1乃至13のいずれか1つに記載の半透
    膜。
  15. 【請求項15】 請求項1記載の半透過性不整モザイク
    ポリマー膜の製造方法であって、 (a)任意に帯電したマトリックス形成ポリマーおよび該
    マトリックス形成ポリマーに不相溶性の先駆物質ポリマ
    ーの少なくとも1種の、共通溶剤もしくはその溶剤混合
    物または異溶剤もしくはその溶剤混合物の溶液を混合し
    て流延溶液を得ることにより、両ポリマーのポリマー相
    を形成し、 (b)該ポリマー溶液を流延して被膜を形成し、 (c)該被膜の片面にスキン層を形成し、 (d)該スキン層を形成した被膜の沈澱を行って、不整半
    透膜を形成し、 (e)該不整半透膜を化学反応で帯電せしめて、モザイク
    構造を導入もしくは完成し、次いで (f)必要に応じてマトリックスおよび/または先駆物質
    ポリマーを架橋することを特徴とする方法。
  16. 【請求項16】 工程(a)において、マトリックス形成
    ポリマーが主要ポリマー成分、先駆物質ポリマーが少量
    ポリマー成分であって、両ポリマーを共通溶剤もしくは
    異溶剤または溶剤混合物の溶液で混合して流延溶液を得
    る請求項15記載の方法。
  17. 【請求項17】 工程(a)において、マトリックス形成
    ポリマーおよび先駆物質ポリマーが共に中性であるか、
    または同じ電荷を有する請求項15または16記載の方
    法。
  18. 【請求項18】 工程(a)において、マトリックス形成
    ポリマーが中性またはアニオンおよび/またはカチオン
    電荷を有し、先駆物質ポリマーが中性である請求項17
    記載の方法。
  19. 【請求項19】 工程(a)において、マトリックス形成
    ポリマーと1つの先駆物質ポリマーが同一の電荷を有
    し、かつ相互に不相溶性である場合もあり、第2の先駆
    物質ポリマーが中性である請求項17記載の半透膜。
  20. 【請求項20】 工程(a)において、マトリックス形成
    ポリマーが、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポ
    リエーテルケトン、ポリエステル−エーテルケトン、ポ
    リエーテルイミド、ポリフェニレンオキシド、ポリフェ
    ニレンスルフィド、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミ
    ド−イミド、ポリカーボネート、ポリアクリロニトリ
    ル、ポリエーテル、ポリベンズイミダゾール、セルロー
    ス、またはこれらの誘導体、先駆物質ポリマーが該マト
    リックス形成ポリマーに不相溶性の有機または無機ポリ
    マーである請求項15乃至19のいずれか1つに記載の
    方法。
  21. 【請求項21】 工程(a)において、マトリックス形
    成ポリマーが、セルロースアセテート、スルホン化ポリ
    スルホンおよびポリエーテルスルホン、またはポリエー
    テルイミド、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネー
    ト、またはスルホン化2,6−ジメチルフェニレンオキ
    シド、先駆物質ポリマーが、ハロメチル化ポリフェニレ
    ンオキシド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホンまた
    はポリスチレン;スルホン化および/またはカルボキシ
    ル化ポリスチレンまたはポリアクリル酸である請求項1
    8記載の方法。
  22. 【請求項22】 工程(a)において、マトリックス形成
    ポリマーがスルホン化ポリスルホン、帯電ポリマーがハ
    ロメチル化2,6−ポリフェニレンオキシドである請求
    項21記載の方法。
  23. 【請求項23】 流延溶液のポリマー濃度が5〜80重
    量%、好ましくは10〜40重量%の範囲にある請求項
    15乃至22のいずれか1つに記載の方法。
  24. 【請求項24】 工程(c)において、物理的または化学
    的処理で被膜にスキン層を形成する請求項15乃至23
    のいずれか1つに記載の方法。
  25. 【請求項25】 工程(c)において、被膜の片面を−1
    0〜+130℃、好ましくは0〜100℃の温度範囲の
    気体または空気にさらして、溶剤または溶剤混合物の一
    部を蒸発せしめる請求項24記載の方法。
  26. 【請求項26】 工程(d)において、被膜を非溶剤凝固
    浴に浸漬して、沈澱を行う請求項15乃至25のいずれ
    か1つに記載の方法。
  27. 【請求項27】 水性凝固浴、好ましくは純水を用いる
    請求項26記載の方法。
  28. 【請求項28】 工程(e)において、半透膜内のマトリ
    ックス形成ポリマーおよび先駆物質ポリマーを、反対電
    荷で帯電する処理に付す請求項15乃至27のいずれか
    1つに記載の方法。
  29. 【請求項29】 工程(e)において、半透膜内のマトリ
    ックス形成ポリマーをスルホン化してアニオン電荷で帯
    電し、半透膜内の先駆物質ポリマーを第4級化および/
    またはスルホン化して、カチオンおよび/またはアニオ
    ン電荷で帯電する請求項28記載の方法。
  30. 【請求項30】 工程(e)において、半透膜内のアニオ
    ン帯電マトリックス形成ポリマーに分散した先駆物質ポ
    リマーを第4級化して、モザイク構造を完成する請求項
    15乃至27のいずれか1つに記載の方法。
  31. 【請求項31】 工程(f)において、マトリックスおよ
    び/または先駆物質ポリマーを架橋する請求項15乃至
    30のいずれか1つに記載の方法。
  32. 【請求項32】 中性マトリックス形成ポリマーおよび
    該マトリックス形成ポリマーにかつ相互に不相溶性の2
    種の先駆物質ポリマーの共通溶剤もしくはその溶剤混合
    物または異溶剤もしくはその溶剤混合物の溶液を混合し
    て流延溶液を得ることにより、両ポリマーのポリマー相
    を形成し、該ポリマー溶液を流延して被膜を形成し、該
    被膜の片面にスキン層を形成し、該スキン層を形成した
    被膜の沈澱を行って、不整半透膜を形成し、次いで該不
    整半透膜を化学反応で帯電せしめて、アニオンおよびカ
    チオン電荷を導入することから成る請求項15記載の方
    法。
  33. 【請求項33】 請求項1乃至14のいずれか1つに記
    載の半透膜、または請求項15乃至32のいずれか1つ
    に記載の方法によって得られる半透膜を、低分子有機化
    合物と、無機塩、好ましくは多価無機酸塩の分離に用い
    る用途。
  34. 【請求項34】 無機塩含有水溶液から低分子有機化合
    物を分離する方法であって、請求項1乃至14のいずれ
    か1つに記載の半透膜の片面に、上記無機塩含有水溶液
    を配置し、次いで該無機塩含有水溶液および半透膜に対
    して、該無機塩含有水溶液の浸透圧よりも大なる液圧を
    加えることにより、無機塩含有水溶液を半透膜で濾過す
    ることを特徴とする方法。
  35. 【請求項35】 低分子有機化合物の分子量が約100
    0以下、好ましくは150〜700である請求項34記
    載の方法。
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