JPH0576351B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、軟質プラスチツク容器と、この容器
内に設けた薄肉の中容器と、泡発生部材とを具備
し、容器を下向きにして容器の胴部をスクイーズ
（押圧）することにより泡を発生、注出するする
器具に関する。

（従来の技術） 泡発生の機能をもつ容器の１例が特開昭49−
4813号公報に示されている。この公報の図６に
は、軟質プラスチツク容器と、この容器に装着さ
れるキヤツプと、容器とキヤツプとの間に設けた
中栓と、中栓とキヤツプとの間に設けたネツト
と、中栓の中央部に取り付けられ、容器内に位置
し内容液を収容する、開口部がシールされた中容
器とを具備し、該中栓は、容器の開口部と契合す
る基部取付部と、該取付部に続き、中栓の中央部
から容器内に向いて突出し、中空路を規定する中
空の塔状体とを有し、該塔状体には、該中空路内
と容器内とを連通する空気孔が設けられており、
塔状体の、容器側の開口部に中容器の開口部が装
着されていて、容器は復元性を有する厚さであ
り、中容器が極く薄肉の構成である泡注出容器が
示されている。

（発明が解決しようとする問題点） 上記の容器は中容器の開口部が塔状体の外周に
係止する構成であるから、中容器の内容液がなく
なつたとき、中容器を取り外すことはできても、
開口部をアルミ箔等で封鎖してあり内容液を充填
してある取換え用の中容器を取り付けるのは極め
て困難であるという問題がある（アルミ箔等を取
り除かなければ塔状体に係止できないが、アルミ
箔等を取り除いてしまうと、塔状体に係止するた
めに手で中容器を強く握つた際に内容液が開口部
からあふれ出してしまう。）。

本発明は上記問題を解決した泡出し容器を得る
ことを目的とする。

（問題を解決するための手段） 本発明下向き泡発生器具では上記問題点を解決
する手段として、塔状体の、中容器側の中空路内
に、上端の尖つた破断ノズルを内挿し、その破断
ノズルと塔状体との間に中容器の開口部を挿入
し、この破断ノズルによつて中容器のシール部を
破断する構成とした。

（作用） 本発明下向き泡発生器具は上記構成を具備して
いるから、中容器の内容液がなくなれば、キヤツ
プを外し、中栓とともに中容器を容器から引き出
し、中栓と中容器とを分離し、次にアルミ箔等
（のシール）で開口部を封鎖された交換用中容器
の開口部を、塔状体と破断ノズルの間で押し込む
だけでシールは破断され開口できるとともに中容
器を塔状体に装着できる。

実施例 １ 第１図は本発明実施例の１つを示す破断側面図
である。

図に於て、５は低密度ポリエチレンで作製した
復元性を有する軟質の円筒形の容器であつて、開
口部外側にネジを刻設してある。４は極く薄肉の
低密度ポリエチレン製で容器５の中に配置せられ
容器５の内容積の大部分を占める大きさの中容器
であつて、界面活性の高い内容液１を収容してお
り、その開口部はアルミ箔のシール１４で封鎖さ
れている（第２図）。６は剛性のある低密度ポリ
エチレン製の中栓であつて、容器５の開口部と契
合する、環状の基部取付部６ｃと、それに続き当
該中栓の中央部から容器５内に向いて突出する、
両端が開口した中空の塔状体６ａとで成る。この
塔状体６ａによつて規定される空間部分を中空路
６ｂとする。この塔状体６ａは、本例では、下段
部とそれによりやや径のせまくなつた上段部とを
有し、その境界には、中央部が開口した張出し棚
部６ｄがある。８は、この下段周壁に設けられた
空気孔（最小限１ケ）で、これにより容器５内と
塔状体６内とが連通し、中容器４から流出した内
容液１と容器５内から流出した空気とが混り合う
混合室９が形成される。而して、中容器４の開口
部は、中空路６ｂの中、塔状体の上段周壁で囲ま
れた部分に挿入される。尚、棚部６ｄは、後記破
段ノズルがそれ以上、中空路内に進入しないよう
に規制するのに役立つ。１２はキヤツプであつ
て、塔状体のキヤツプ１２側の開口部に設けたネ
ツト１１を中栓６との間に狭持しそして容器５の
開口部外周のネジに契合して締結されている。な
お、１３は泡３の吐出口である。

１５は、上端が斜めに切断され、尖つた端面を
有する中空の破断ノズルであり、塔状体６ａの中
容器４側寄りの中空路６ｂ（前記上段周壁で囲ま
れた部分）内に挿入、固定される。而して、この
破断ノズル１５の外周と塔状体６ａの内周との間
に、中容器４の開口部が挿入されるが、そうする
ことで、中容器開口部のシール１４が破断され
る。なお、前記空気孔８は、その連通機能上、当
然、破断ノズル１５よりは下方に設けられること
になる。

中容器の内容液がなくなると、先ずキヤツプ１
２を容器から取り外し、次に中容器４が装着され
ている中栓６を容器５から取り出し、空の中容器
４を中栓の塔状体６ａから取り出し、新たな中容
器４（第２図）を取付ける。そのとき、中容器４
は、その開口部を、破断ノズル１５と塔状体６ａ
との間に押し込むだけで、シール１４は破断、開
口し、中容器４は塔状体に取り付けられる。

取替え用の中容器４の開口部を破断ノズル１５
と塔状体６ａとの間に押し込む際には、中容器４
は密封されているので中容器４が薄肉であつても
押し込み操作は容易に行うことができる。

中栓６と一体となつた中容器４を容器５内に挿
入したが、中容器４は良く変形して容易に容器５
内に入り、そして中栓６を容器５の開口部に契合
させ、キヤツプ１２を容器５と螺合させた後、容
器５を下向きにして容器５のスクイーズを試みた
が全く問題なく好結果が得られた。

実施例 ２ 第３図は本発明実施の別の１例を示す切断側面
図である。

本例は中栓６の混合室９への中容器４の内容液
１の流入口を軽く閉鎖するバルブ機構１０を設け
たことを特徴とし、他は実施例１と同じである。

即ち、本発明は下向きに泡を発生させる構成で
あるから、容器５も中容器４も開口部を上方にし
て組立てられ格納されるのであるが、使用に当た
り開口部を下方に逆置した瞬間に、スクイーズし
ないのに、自重で中容器４から内容液１がポタポ
タ垂れる場合がある。このような現象が好ましく
ないと見做される場合に適用すべく考案された構
成である。

この故に本例においては器具は逆置して開口部
を下方にしても、バルブ機構１０が中栓６の混合
室９への内容液１の流入口を軽く抑えているの
で、内容液１は自重によつてはバルブ機構１０を
押し開いて混合室９へ流入せず、従つて吐出口１
３からの内容液の液垂れもない。しかし容器５を
スクイーズすれば、中容器４もスクイーズされる
ので内容液は１は圧迫されて圧力を発生し、バル
ズ機構１０を押し開いて混合室９へ流入するの
で、混合室９内に於ける空気２との混合は寧ろ加
速され良質の泡３を生成する。この場合内容液１
は界面活性が高く、粘度が比較的低く50センチポ
イズ以下の液の場合に好ましい泡の状態が得られ
る。

（発明の効果） 本発明によれば、取替え用の中容器の装着が容
易であることと、中容器が薄く薄肉の柔軟性の低
密度ポリエチレン製であることが相候つて、内容
液を使い終わつたら内容液が入つた別の中容器に
交換するのが容易であるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例１を説明する切断側面
図、第２図は、中栓への挿入前の、内容液の入つ
た中容器の開口部近傍を示す断面図、第３図は本
発明の実施例２を説明する切断側面図である。 １……内容液 ２……空気 ３……泡 ４……
中容器 ５……容器 ６……中栓 ６ａ……塔状
体 ６ｂ……中空路 ８……空気孔 ９……混合
室 １０……バルブ機構 １１……ネツト １２
……キヤツプ １３……吐出口 １５……破断ノ
ズル。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 軟質プラスチツク容器５と、 この容器５に装着されるキヤツプ１２と、 容器５とキヤツプ１２との間に設けられる中栓
   ６と、 中栓６とキヤツプ１２との間に設けられるネツ
   ト１１と、 中栓６の中央部に取り付けられ、容器５内に位
   置し内容液を収容する、開口部がシールされてい
   る中容器４とを組み立てたものであつて、 該中栓６は、容器５の開口部と契合する基部取
   付部６ｃと、該取付部６ｃに続き、中栓の中央部
   から容器５内に向いて突出し、中空路６ｂを規定
   する中空の塔状体６ａとを有し、該塔状体６ａに
   は、該中空路６ｂ内と容器５内とを連通する空気
   孔８が設けられており、 塔状体６ａの、容器５側の開口部に中容器４の
   開口部が装着されていて、 容器５は復元性を有する厚さであり、 中容器４が極く薄肉の低密度ポリエチレン製で
   ある 下向き泡発生器具において、 前記塔状体６ａの、中容器４側の中空路６ｂ内
   に、上端の尖つた破断ノズル１５が内挿されてい
   て、その破断ノズル１５と塔状体６ａとの間に、
   中容器４の開口部を挿入したときに中容器のシー
   ル１４が破断されるようにした ことを特徴とする下向き泡発生器具。