JPH0574599B2 - - Google Patents

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JPH0574599B2
JPH0574599B2 JP27143284A JP27143284A JPH0574599B2 JP H0574599 B2 JPH0574599 B2 JP H0574599B2 JP 27143284 A JP27143284 A JP 27143284A JP 27143284 A JP27143284 A JP 27143284A JP H0574599 B2 JPH0574599 B2 JP H0574599B2
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hbc antigen
acid
hbc
antigen
ion exchange
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Keishin Sugawara
Takayuki Imamura
Fukusaburo Hamada
Shinya Ootomo
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Chemo Sero Therapeutic Research Institute Kaketsuken
Original Assignee
Chemo Sero Therapeutic Research Institute Kaketsuken
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/005Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from viruses
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/576Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor for hepatitis
    • G01N33/5761Hepatitis B
    • G01N33/5762Hepatitis B core antigen
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N2730/00Reverse transcribing DNA viruses
    • C12N2730/00011Details
    • C12N2730/10011Hepadnaviridae
    • C12N2730/10111Orthohepadnavirus, e.g. hepatitis B virus
    • C12N2730/10122New viral proteins or individual genes, new structural or functional aspects of known viral proteins or genes

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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、B型肝炎ウイルスの核抗原(以下、
HBc抗原と略称する)の精製方法、とくに組換
えDNA技術を利用した組換え体により産生され
るHBc抗原の精製方法に関する。 発明の技術的背景と産業上の利用分野 B型肝炎は、B型肝炎ウイルス(以下、HBV
と略称する)によつて引き起こされる疾病であ
り、疫学的にも臨床的にも非常に重大な問題を含
むが、いまだ有効な治療対策が見出だされていな
い。この疾病は世界中に広く分布しているが、と
くにアジア、アフリカ地域に多発し、問題となつ
ている。 このB型肝炎の有効な予防にはHBV感染の早
期発見が重要であり、その臨床的な診断方法とし
て、現在、HBs抗原、HBs抗体、HBc抗体、
HBe抗原、HBe抗体などの検出法が採られてお
り、r−PHA法、PHA法、EIA法、RIA法など
が知られ、それらに用いる診断用試薬も市販され
ている。しかしながら、これら診断用試薬、さら
にはその予防用ワクチンの製造に必要な抗原類
は、キヤリアと称されるHBV潜伏持続感染者の
血液や肝臓などに求めねばならず、製造上多くの
制約がある。とくに、HBc抗原は感染性ウイル
スを直接出発材料としなければならず、その調製
にはきわめて危険を伴う。 本発明者らは、さきに、組換えDNA技術を利
用して大腸菌や酵母菌にHBs抗原蛋白質をコー
ドするHBVのDNAを導入、発現させることに成
功し(特願昭57−142460号を参照)、またワクチ
ンの原材料となるHBs抗原舷の工業的精製法も
確率した(特願昭58−186187号を参照)。 本発明者らは、さらに、組換え体によつて
HBcを産生することを試み(細胞工学、第3巻、
4号、367〜370頁、1984年)、それによつて産生
されたHBc抗原を診断用試薬材料となしうる程
度まで高度に精製することに成功し、これによ
り、とくに入手の困難なHBc抗原を多量にかつ
安価に提供できる技術が確率されたのであつて、
B型肝炎の診断用試薬への応用が期待されるもの
である。 従来技術 肝臓由来のHBc抗原の精製法としては、密度
勾配遠心法とゲル濾過を組合わせた方法ブドコワ
スカら(Budkowaska,A.et al.)、ジエイ・イ
ムノロジイ(J.Immunology).118,1300
(1977)、およびオーリら(Ohori,H.et al.)、イ
ンターバイロロジイ(Inter−virology)、13,74
(1980)]、密度勾配遠心法[フエイテルソンら
(Feitelson,M.A.et al.)、ジエイ・バイロロジ
イ(J.Virology)、43,687(1982)]などが報告さ
れている。 血液由来のHBc抗原の精製法としては、HBV
の本体である感染性デイン粒子を遠心法により精
製したのち、界面活性剤などを加えてウイルス粒
子をこわし、さらに密度勾配遠心法により精製す
る方法が報告されている[タカハシら
(Takahashi,K.et al.)、ジエイ・イムノロジイ
(J.Immunology)、122,275(1979)など]。 さらに、組換えDNA技術を利用して大腸菌内
に発現させたHBc抗原の精製法としては、密度
勾配遠心法[ロジエンドルフら(Roggendorf.M.
et al.)、ジエイ・バイロロジカル・メソツズ(J.
Virological Methods)、6,61(1983)]が報告
されている。 しかしながら、これらの方法では、組換え体由
来のHBc抗原の精製における種々の問題点に対
して充分な対処ができない難点を有する。 すなわち、組換え体由来のHBc抗原の精製に
おける重要な課題は、原材料中の夾雑成分、例え
ば宿主由来の蛋白質、脂質類などの成分が、質的
および量的に肝臓由来あるいは血液由来のHBc
抗原とは全く異なつているため、上記従来技術に
よつて充分な精製ができない点である。なお、組
換え体由来のHBc抗原の精製を試みた上記
Roggendorfらの方法でも、単に分析可能な程度
にまで精製したにすぎず、その収率も検討されて
いないため、工業的なHBc抗原の精製法として
応用し得るものではない。 発明の目的 本発明者らは、組換え体に由来するHBc抗原
の安全で実用的な精製法を見出だすべく、種々検
討を重ねた結果、組換え体の培養物から得られる
宿主由来成分などを含有するHBc抗原原材料液
に酸を添加し、PHを酸性側にもつてゆくことによ
り、クロマトグラフイの妨げとなる脂質類や夾雑
蛋白質の大部分を沈澱物としてHBc抗原と分
別・除去できること、および次の工程で陰イオン
交換体によるイオン交換クロマトグラフイ、さら
には密度勾配遠心を行なえば、HBc抗原を高度
に精製できることを見出し、本発明を完成するに
至つた。 すなわち、本発明の目的は、安全で安価は
HBc抗原を安定かつ大量に供給することを可能
ならしめることにあり、本発明はとくに組換え
DNA技術を利用した組換え体により産生される
HBc抗原を工業的に効率よく、大量に、しかも
きわめて高純度に精製する方法を提供するもので
ある。 発明の構成および効果 本発明は、HBc抗原の精製、とくに組換え
DNA技術を利用した組換え体により産生される
HBc抗原を精製するに際し、組換え体の培養物
から得られるHBc抗原および宿主由来成分を含
有する原材料液に、酸を添加してPHを酸性側に移
行せしめ、クロマトグラフイ法の妨げとなる脂質
類や夾雑蛋白質などの大部分を沈澱として除去
し、次いで直接もしくは硫安塩析による精製およ
び濃縮操作を加えたのち、陰イオン交換体による
イオン交換クロマトグラフイを行なうことを特徴
とする。 本発明におけるHBc抗原材料液とは、組換え
DNA技術を利用して、HBc抗原を産生するよう
に形質転換された組換え体、たとえば大腸菌ある
いは酵母菌などを適当な培地および培養条件で培
養してHBc抗原を産生、蓄積させたのちに、こ
の培養物から適当な方法でHBc抗原を粗抽出し
て得られるものである。 このようなHBc抗原を産生し得る組換え体の
例はすでに本発明者らにより発表されており(細
胞工学、第3巻、4号、367〜370頁、1984年およ
び第31回日本ウイルス学会総会、1983年大阪、演
題No.2036を参照)、例えば下記のようにして調製
される。 HBVの全DNA配列を含むプラスミドpHBV
(特願昭57−145093号を参照)を制限酵素、例え
ばRsaIで消化して得られるHBc遺伝子を含む
DNA配列をプラスミドpACYC177のXhoIサイト
に組込んで組換えプラスミドpAHBcを得る。こ
のpAHBCを制限酵素XhoIで消化して得られる
HBc遺伝子を含むDNA配列をシヤトルベクター
pAM82(特願昭57−145093号を参照)のXhoサ
イトに組込んでHBc発現用プラスミドpAC301を
得る。 別法として、5′末端側のプレC領域を除くため
に上記pHBcを制限酵素Xhoで部分消化し、T4
DNA合成酵素で付着末端(cohesive end)を平
滑末端(flush end)にしたのち、EcoRIリンカ
ーをつけてXhoサイトをEcoRIサイトに加え
る。ついで、HBc遺伝子の5′側のXhoサイトが
EcoRサイトにかわつたプラスミドを選ぶ。こ
のようにして得られたプラスミドpHBclをEcoRI
で消化し、さらにBAL3lで消化したのちSalIリン
カーを付け、これを制限酵素XhoI,SalIで消化
して約600bpのプレC領域の除かれたHBc遺伝子
断片を得る。これをシヤトルベクターpAM81(特
願昭57−145093号を参照)のSalサイトに組込
み、HBc発現用ベクターpAC701を得る。 上記発現用ベクターを酵母菌サツカロミセス・
セレビシエAH22[a leu2 his4 canl(Cir+)]
(微工研条寄第312号)に上記日本特許出願に記載
の方法と同様にして形質転換させることにより
HBc抗原産生能を有する形質転換酵母サツカロ
ミセス・セレビシエpAC301およびサツカロミセ
ス・セレビシエpA701が得られる。 これら形質転換酵母を常法により培養して所望
の組換え体培養物が得られる。 上記の培養物からHBc抗原を抽出する方法と
しては、まず培養物から遠心分離により菌体を分
離し、適当な緩衝液中で破砕する。破砕の方法と
しては、超音波破砕、グラスビーズ破砕、マント
ン・ゴーリン破砕、あるいは細胞の細胞壁を酵素
的に溶解せしめてスフエロプラストとしたのち、
これに界面活性剤を作用させて破壊するなどの
種々の方法またはこれらの組み合わせを用いるこ
とができる。この細胞破壊物を低速遠心分離にか
け、細胞壁破片などを分離し、さらに必要に応じ
てメンブランフイルターで濾過してHBc抗原原
材料とする。 本発明において、酸添加処理に用いる酸として
は、塩酸、硫酸、リン酸などの無機酸類および、
酢酸、シユウ酸などの有機酸類などが挙げられ
る。酸添加処理の方法は、原材料液のPHが6以
下、好ましくは5.0〜5.5の範囲に収まるように酸
を加えてPHの調整を行なう。酸処理の温度は20℃
以下、好ましくは4〜10℃とするのがよい。PH調
整後、析出した沈澱物を遠心分離し、HBc抗原
を含む上清液を得る。 つぎに必要であれば、硫安塩析による精製およ
び濃縮の操作を行なう。酸添加処理によつて得ら
れたHBc抗原含有上清液に、適当な濃度のアン
モニア水を加え、上清液のPHを6.0〜8.0の範囲に
保ちながら硫安を添加し、HBc抗原を沈澱させ、
これを遠心分離にかけ上清と分離する。得られた
沈澱をイオン強度が0.001〜1.0程度である中性付
近の適当な緩衝液、例えば、0.1Mリン酸緩衝液
などに溶解し、これを同緩衝液に透析して陰イオ
ン交換体によるクロマトグラフイに付すための材
料とする。 硫安塩析を実施しない場合は、HBc抗原含有
上清液にアンモニア水を加えてPHを約7.0に調整
したのち、前記と同様の緩衝液で希釈あるいは透
析することによりクロマトグラフイ用材料とす
る。 本発明において用いる陰イオン交換体としては
ジエチルアミノエチルを官能基とする陰イオン交
換体が最も有効であり、DEAE−セフアデツクス
A・25,DEAE−セフアデツクスA−50,DEAE
−セフアローズ、DEAE−セフアセル(フアルマ
シア・フアイン・ケミカルズ社製)、DEAEバイ
オ・ゲルA、セレツクスD(バイオ・ラツド社
製)、DEAE−セルロフアイン(生化学工学株式
会社製)の名称で市販されており、これらのもの
がすべて用いられる。この陰イオン交換体を用い
たイオン交換クロマトグラフイは下記の方法で行
なわれる。 陰イオン交換体へのHBc抗原の吸着は、カラ
ム法およびバツチ法の両方法が実施可能である。
カラム法の場合、陰イオン交換体を充填したカラ
ムに、クロマトグラフイ用材料調製時に用いたと
同一の緩衝液を通液して平衡化を行なつたのち、
該材料を通液し、HBc抗原を吸着させることに
より、宿主由来の夾雑物質を分離する。通液終了
後、平衡化緩衝液を通液し、カラムを洗浄して夾
雑物を洗い出したのち、下記溶出操作に付す。 またバツチ法の場合は、緩衝液にて平衡化した
陰イオン交換体を材料液に添加し、緩い速度にて
0.5〜2時間程度撹拌してHBc抗原を吸着させる。
吸着後、濾過器上で陰イオン交換体を濾集し、こ
のゲルに平衡化緩衝液を加えて、洗浄、濾過分離
を数回繰り返したのち溶出操作に付す。なお、こ
のバツチ法による吸着の場合も、溶出に際して
は、HBc抗原を吸着した陰イオン交換体をカラ
ムに充填してカラムによる溶出を実施するのが好
ましい。 溶出は、イオン強度が0.01〜0.5程度であり、
かつ平衡化緩衝液よりイオン強度が大である中性
付近の緩衝液を用いて、段階溶出あるいは濃度勾
配溶出を実施し、吸着夾雑物質とHBc抗原を分
離溶出させ、HBc抗原を含有するフラクシヨン
を分取する。濃度勾配溶出は、例えば、0.01M→
0.5Mのリン酸緩衝液濃度勾配を用いてもよいし、
0.01Mリン酸緩衝液食塩添加0.01→0.5M濃度勾配
を用いてもよく、さらにHBc抗原と夾雑物質と
の分解が良好な他の適当な濃度勾配緩衝液を用い
てもよい。段階溶出の場合は、HBc抗原と夾雑
物質のいずれか一方のみが溶出されるイオン強度
の緩衝液を通液し、続いて、イオン強度の大きい
緩衝液を通液することにより、高度に精製された
HBc抗原を含有するフラクシヨンを分取する。 このようにして得られたHBc抗原を、さらに、
蔗糖ステツプグラデイエント遠心または蔗糖リニ
アグラデイエント遠心、次いで、塩化セシウムを
用いた沈降平衡遠心またはリニアグラデイエント
遠心にかけることにより、高度に精製された
HBc抗原を得ることができる。 なお、イオン交換クロマトグラフイにおいて精
製度を高めるため、あるいはHBc抗原を含有す
るフラクシヨンを幅広くプールした場合の精製度
向上のために、イオン交換クロマトグラフイとハ
イドロキシアパタイトクロマトグラフイの組み合
わせが有用である。ハイドロキシアパタイトと
は、リン酸カルシウムがその成分であるアフイニ
テイクロマトグラフイ用ゲルのことであり、
Hydroxyapatite(生化学工業社、ALBIOCHEM
−BEHRING社)、Hydroxylapatite(Bio−Rsd
社)の名称で市販されている。 すなわち、HBc抗原を含む画分を、イオン強
度が0.01〜0.2程度である中性付近の適当な緩衝
液、例えば0.1Mリン酸緩衝液などに対して透析
するか、または同緩衝液で希釈したのち、同緩衝
液で平衡化を行なつたハイドロキシアパタイカラ
ムに通液すると、HBc抗原は吸着せず素通り画
分に回収される。 なお、本発明者らは、陰イオン交換体に替え
て、CMセルロース、CMセフアロース、リン酸
セルロース、などのクロマトグラフイ用ゲルを
種々条件を変えて、組換え体由来HBc抗原の精
製に用いるべく試みたが、精製効果がほとんど得
られなかつた。 つぎに実施例を挙げて本発明をさらに具体的に
説明する。 実施例 1−1 組換え酵母サツカロミセス・セレビシエ
AH22pho80/pAC.701を培養後、遠心により集
菌した菌体約600gに50mMリン酸緩衝液(PH
7.2)3を加え、これを600Kg/cm2の圧力で約3
時間、マントンゴーリン破砕機にかけ、菌体を破
壊する。菌体破壊物を遠心にかけ、粗大菌体破片
を分離して、HBe抗原活性約30000cpm[400倍希
釈、RIAキツト:HBeRIAキツト(アボツト社
製)]であるHBc抗原粗抽出液を得る。 次いで、PHメーターでチエツクしつつ粗抽出液
に酢酸を滴下し、PHを5.4に調製する。4℃で約
30分間撹拌したのち、遠心により沈澱物を除去す
る。遠心上清にアンモニア水を加えて、PHを約
6.5に保ちつつ、最終濃度2.5Mとなるように硫安
を徐々に加える。4℃で30分間撹拌し、1晩放置
後、遠心によりHBc抗原を含有する沈澱を分離
回収する。 回収した沈澱を、10mMリン酸緩衝液、50mM
塩化カリウム(PH7.3)約300mlに懸濁させ、透析
チユーブにて、約100倍量の同緩衝液に対して透
析する。透析後、10mMリン酸緩衝液、50mM塩
化カリウム(PH7.3)で約3倍に希釈し、同緩衝
液で平衡化しておいたDEAE−セルロースカラム
(ゲル量約1)に添加し、HBc抗原を吸着させ
る。平衡化緩衝液でカラムを充分に洗浄したの
ち、約4.0の50mM→500mM塩化カリウム濃度
勾配リン酸緩衝液を通液して溶出を行ない、
HBc抗原を含むフラクシヨンを集める。 この集めたフラクシヨンをプールし、限外濾過
濃縮装置アミコンTCF−10(アミコン社製)によ
り濃縮を行ない、超遠心チユーブに60%蔗糖溶
液、20%蔗糖溶液、HBc抗原濃縮液をそれぞれ、
10ml、35ml、35ml重層し、30000rpm,4℃で19
時間超遠心を行ない、HBc抗原を蔗糖液層界面
に濃縮、精製する。 得られたHBc抗原画分を50mM Tris−HCl、
150mM塩化ナトリウム、1mMEDTA(PH7.5)に
透析したのち、塩化セシウムを1.32g/mlの濃度
となるように加えて、30000rpm、4℃で60時間
超遠心し、濃縮、精製されたHBc抗原を得る。 各工程までのHBc抗原の回収率および精製度
を第1−1表に示す。
【表】 実施例 1−2 実施例1−1と全く同一条件でHBc抗原を蔗
糖液層界面に濃縮、精製する。 えられたHBc抗原画分を0.1Mリン酸緩衝液
(PH7.3)に対して透析した後、同緩衝液で平衡化
しておいたハイドロキシアパタイトカラムに通液
する。素通り画分に回収されたHBc抗原を含む
画分をプールしたのち、塩化セシウムを1.32g/
mlの濃度になるように加えて、30000rpm、4℃
で60時間超遠心し、濃縮、精製されたHBc抗原
を得る。 このときのHBc抗原の回収率および精製度は
第1−2表に示すとおりである。
【表】 実施例 2 組換え酵母サツカロミセス・セレビシエ
AH22pho80/pAC701を培養後、遠心により集菌
した菌体(100g)に50mMリン酸緩衝液(PH
7.2)500mlを加え、これを約90分間、4℃で超音
波処理にかけ、菌体を破壊する。これを実施例1
と同様にして遠心により菌体破片を除き、粗抽出
液を得る。 この粗抽出液について実施例1と同様に精製処
理してHBc抗原を得る。各工程までのHBc抗原
の回収率および精製度を第2表に示す。
【表】 実施例 3 組換え酵母サツカロミセス・セレビシエ
AH22pho80/pAC701を培養後、遠心により集菌
した菌体(200g)に100μg/mlのザイモリエー
ス(生化学工業製)を含む50mMリン酸カリウム
緩衝液(PH7.2)600mlを加え、30℃で30分間撹拌
し、遠心してスフエロプラスト化した酵母を沈澱
として得る。この沈澱に0.1%トリトンX100を含
む50mMリン酸緩衝液(PH7.2)200mlを加え、室
温で1時間撹拌し、溶菌液を得、これを遠心して
菌体破片を除き、粗抽出液を得る。 この粗抽出液に40%(w/w)ポリエチレング
リコール6000を加えて、ポリエチレングリコール
最終濃度3%とする。4℃で1時間撹拌後、遠心
により上清を除き、沈澱に10mMリン酸カリウム
緩衝液、50mM塩化カリウム(PH7.2)80mlを加
えて、懸濁する。この懸濁液を5分間超音波処理
して可溶化する。これを10mMリン酸カリウム緩
衝液、50mMKCl(PH7.2)に対して4℃1晩透析
後、DEAE−セルロースに添加する。以下、実施
例1と同様にして精製処理してHBc抗原を得る。
各工程までのHBc抗原の回収率および精製度を
第3表に示す。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 組換えDNA技術によつて得られるHBc抗原
    産生能を有する形質転換体で発現生成される
    HBc抗原を含有するHBc抗原原材料を、PHが6
    を越えない範囲で酸処理し、沈澱した脂質及び夾
    雑蛋白質を除去したのち、該酸処理された溶液を
    陰イオン交換体によるイオン交換クロマトグラフ
    イーにかけることを特徴とするHBc抗原の精製
    方法。 2 該酸処理後、酸処理された溶液を硫安塩析
    し、ついでイオン交換クロマトグラフイーに付す
    前記第1項記載の方法。 3 HBc抗原を含有するHBc抗原原材料が、形
    質転換細胞を超音波破砕、グラスビーズ破砕、マ
    ントン・ゴーリン破砕、界面活性処理またはそれ
    らの組み合わせにより破壊して得られるHBc抗
    原粗抽出物である前記第1項記載の方法。 4 酸処理に用いる酸が、塩酸、硫酸、リン酸、
    酢酸、シユウ酸から選ばれる少なくとも1種であ
    る前記第1項記載の方法。 5 イオン交換クロマトグラフイーにおける陰イ
    オン交換体としてジエチルアミノエチル基を官能
    基とする陰イオン交換体を用いる前記第1項記載
    の方法。 6 イオン交換クロマトグラフイーが、HBc抗
    原をイオン交換体に吸着させるためにHBc抗原
    含有溶液を少なくとも0.001のイオン強度を有す
    る緩衝液で平衡化された陰イオン交換体に接触さ
    せ、ついでイオン交換体の平衡化に用いた緩衝液
    よりも高い0.01から0.5のイオン強度を有する緩
    衝液で溶出させる工程からなる前記第1項記載の
    方法。 7 イオン交換クロマトグラフイーをバツチ法あ
    るいはカラム法で行なう前記第1項記載の方法。 8 イオン交換クロマトグラフイーとハイドロキ
    シアパタイトクロマトグラフイーとを組み合わせ
    て行なう前記第1項記載の方法。
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