JPH0570743B2 - - Google Patents

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JPH0570743B2
JPH0570743B2 JP62172680A JP17268087A JPH0570743B2 JP H0570743 B2 JPH0570743 B2 JP H0570743B2 JP 62172680 A JP62172680 A JP 62172680A JP 17268087 A JP17268087 A JP 17268087A JP H0570743 B2 JPH0570743 B2 JP H0570743B2
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engagement element
frictional engagement
diameter side
brake
automatic transmission
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Kazumasa Tsukamoto
Takuji Taniguchi
Hiroyuki Tsukamoto
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Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明は、自動車に搭載される自動変速機に係
り、詳しくは、例えばオーバドライブギヤユニツ
トのように、2個の摩擦係合要素が半径方向に重
合状に配置されたものにおける内径側摩擦係合要
素用ピストンの構造に関する。
(ロ) 従来の技術 一般に、自動変速機は、トルクコンバータ及び
プラネタリ変速ギヤ機構を備えており、かつ変速
ギヤ機構はオーバドライブ(O/D)プラネタリ
ギヤユニツト、フロントプラネタリギヤユニツト
及びリヤプラネタリギヤユニツトからなる。そし
て、オーバドライブギヤユニツトは、そのサンギ
ヤに一体に連結されているフランジ部の内径側に
O/DダイレクトクラツチC0が配置され、かつ
該フランジ部の外径側にO/DブレーキB0が配
置されており、該ダイレクトクラツチC0の接続
に基づき、サンギヤとキヤリヤとを一体に連結し
て該ギヤユニツトを直結し、また前記O/Dブレ
ーキB0を係止することに基づき、サンギヤを停
止してキヤリヤからの入力回転を増速してリング
ギヤに伝達する。また、前記フランジ部はO/D
ダイレクトクラツチ用アクチユエータのシリンダ
を兼用しており、該シリンダにクラツチ操作用の
ピストンが嵌合している。
そして、該ピストンは、他の摩擦係合要素用ピ
ストンと同様に(例えば第4図におけるダイレク
トクラツチC2用のピストン、フオワードクラツ
チC1用のピストン参照)、その環状鍔部の外径側
が肉厚になつていると共に、該肉厚部に重量軽減
用の多数の盲穴が形成されている。
(ハ) 発明が解消しようとする問題点 ところで、近時、エンジン容量の増大化及び自
動車の高走化等に伴い、最高速時に使用される
O/DブレーキB0の使用頻度が増大すると共に、
該ブレーキB0に作用するトルクも増大する傾向
にある。従来、該ブレーキB0には、トランスア
クスルケース内のオイルがはねかけ及び油浴潤滑
により供給されるが、オイルポンプにより軸から
供給されるオイルは到達しにくい構造になつてお
り、その結果、上述近時の傾向に対して、該ブレ
ーキB0の耐久性が充分でなく、特に充分な潤滑
油を必要とするブレーキB0の係合開始時の潤滑
油量が不足する虞れがある。
そこで、本発明は、内径側例えばO/Dダイレ
クトクラツチ用ピストンを、外径側例えばO/D
ブレーキの摩擦要素に向けて潤滑油を放出する潤
滑制御手段として構成し、もつて外径側摩擦要素
の耐久性を向上すると共に、ピストンの軽量化を
も図つた自動変速機を提供することを目的とする
ものである。
(ニ) 問題を解決するための手段 本発明は、上述事情に鑑みなされたものであつ
て、例えば第1図ないし第3図を参照して示す
と、フランジ部41の内径側に第1の摩擦係合要
素(例えばO/Dダイレクトクラツチ)C0を配
置すると共に該摩擦係合要素C0を作動するピス
トン52を配置し、かつ該フランジ部41の外径
側に第2の摩擦係合要素(例えばO/Dブレー
キ)B0を配置してなるギヤユニツト17を備え
てなる自動変速機1において、前記ピストン52
の外径側環状鍔部52aに、その内周面が外方に
向けて開拡する面、例えばテーパ面56からなる
外周壁57と、該外周壁57から内径方向に垂下
する多数の突出部59とを設ける。そして、外径
側環状鍔部52aが前記第1の摩擦係合要素C0
に接触する際、前記外周壁57、突出部59及び
該接触した摩擦係合要素C0にて、内径側が解放
した油溜りCを形成し、また環状鍔部52aが前
記第1の摩擦係合要素C0から離間すると、前記
油溜りCに溜められた潤滑油が前記テーパ面56
に沿つて、前記フランジ部41に設けた孔44を
介し、前記第2の摩擦係合要素B0に向けて放出
されるよう構成したことを特徴とする。
なお、前記突出部59にて区画された前記外周
壁57の内の所定割合いのものC′が、前記外径側
環状鍔部52aが前記第1の摩擦係合要素C0
接触した状態でも、潤滑油が前記第2の摩擦係合
要素B0に漏出する連通部60を有するように構
成してもよい。
また、本発明は、オーバプラネタリギヤユニツ
ト17に用い、前記第1の摩擦係合要素を多板か
らなるオーバドライブダイレクトクラツチC0
し、前記第2の摩擦係合要素を多板からなるオー
バドライブブレーキB0とすると、好適であるが、
これに限らず、第1の摩擦係合要素をダイレクト
クラツチC2(第4図参照)とし、第2の摩擦係合
要素をバンドブレーキからなる2ndコースブレー
キB1とするように、他の摩擦係合要素に適用し
てもよいことは勿論である。
(ホ) 作用 以上構成に基づき、油圧アクチユエータ42に
圧油を供給すると、ピストン52が伸長してその
外径側鍔分52aが第1の摩擦係合要素C0を押
圧して接続状態にする。この状態では、外径側鍔
分52aが摩擦係合要素C0に接触し、その外周
壁57及び突出部59にて、内径側が解放された
油溜りCを構成しており、従つて油圧ポンプによ
り軸芯を通つて供給され、他の部品を潤滑した後
遠心力により外方に飛ばされる潤滑油が解放され
ている内径側から該油溜りCに導かれて溜る。な
お、突出部52にて区画された所定割合いのもの
C′は、鍔部52aが摩擦係合要素C0に接触して
いる状態でも、上記油溜りC′内の潤滑油が連通部
60を通つてフランジ部41に設けられた内周側
及び外周側を連通する孔44を介して第2の摩擦
係合要素に供給され、解放状態にある該摩擦係合
要素B0を適正量の潤滑油にて潤滑するようにし
てもよい。そして、第1の摩擦係合要素C0を解
放すべく、油圧アクチユエータ42の油圧をドレ
ーンすると、ピストン52は摩擦係合要素C0
ら離間する。すると、今まで油溜りCに溜められ
ていて潤滑油は、テーパ面56に沿つて、鍔部5
2aと摩擦係合要素C0の隙間からフランジ部4
1の孔44を介して一時に第2の摩擦係合要素
B0に供給され、滑りながら係合しつつある該摩
擦係合要素B0を充分な量の潤滑油にて潤滑する。
(ヘ) 実施例 以下、図面に沿つて本発明の実施例について説
明する。
多段自動変速機1は、第4図及び第5図に示す
ように、トルクコンバータ2、プラネタリ変速ギ
ヤ機構3及び油圧制御機構5を備えており、それ
ぞれコンバータハウジング6、トランスミツシヨ
ンケース7及びエクステンシヨンハウジング9、
そしてバルブボデイ10及びオイルパン11に収
納されている。トルクコンバータ2はロツクアツ
プクラツチ12を備えており、入力部材13の回
転をトルクコンバータ2の油流を介して又はロツ
クアツプクラツチ12により直接変速ギヤ機構3
の入力軸15に伝達する。変速ギヤ機構3はオー
バドライブ(O/D)プラネタリギヤユニツト1
7と、フロントプラネタリギヤユニツト19及び
リヤプラネタリギヤユニツト20からなる主変速
ユニツト21とからなる。O/Dプラネタリギヤ
ユニツト17は入力軸15に直結されかつプラネ
タリピニオン22を支持しているキヤリヤ24、
入力軸15に被嵌しているサンギヤ23及び主変
速ユニツト21の入力軸26に連結しているリン
グギヤ25を有しており、また後に詳述するよう
に、プラネタリキヤリヤ24とサンギヤ23との
間にO/DダイレクトクラツチC0及びワンウエ
イクラツチF0が介在していると共に、サンギヤ
23とケース7との間にO/DブレーキB0が配
設されている。また、フロントプラネタリギヤユ
ニツト19は出力軸27に直結しかつプラネタリ
ピニオン28を支持しているキヤリヤ29、出力
軸27に被嵌しかつリヤプラネタリギヤユニツト
20のサンギヤ30bと一体に構成されているサ
ンギヤ30a、及び入力軸26にフオワードクラ
ツチC1を介して連結しているリングギヤ31か
らなり、また入力軸26とサンギヤ30との間に
ダイレクトクラツチC2が介在していると共に、
該サンギヤ30とケース7との間にバンドブレー
キからなる2ndコーストブレーキB1が介在してお
り、更にサンギヤ30とケース7との間にはワン
ウエイクラツチF1を介して多板からなる2ndブレ
ーキB2が配設されている。また、リヤプラネタ
リギヤユニツト20はプラネタリピニオン32を
支持しているキヤリヤ33、サンギヤ30bおよ
び出力軸27に直結しているリングギヤ35から
なり、またキヤリヤ33とケース7との間には
1st&RevブレーキB3及びワンウエイクラツチF2
が並列して配設されている。なお、第4図中36
はオイルポンプである。
そして、第1図に詳示するように、O/Dプラ
ネタリギヤユニツト17は、サンギヤ23のボス
部が膨径して軸方向に延び、該膨径部23a上に
O/DワンウエイクラツチF0が支持されており、
かつ該ワンウエイクラツチF0のアウターレース
はキヤリヤ24に固定されているリング部材40
に係止している。更に、上記膨径部23aには環
状のフランジ部41が固定されており、該フラン
ジ部41はその外径側及び内径側にそれぞれ軸方
向に延びる鍔部41a,41bを有し、O/Dダ
イレクトクラツチC0用油圧アクチユエータ42
のシリンダを構成している。また、外径側鍔部4
1aは更に軸方向に延びてその外周面及び内周面
にそれぞれスプラインが形成されていると共に多
数の孔44…が穿設されている。そして、該鍔部
1aの内周スプラインと前記リング状部材40の
外周スプラインにはクラツチC0を構成する多数
の外及び内摩擦板43a,43bが交互にそれぞ
れ係合されていると共にスナツプリング45にて
抜止めされており、また前記鍔部41aの外周ス
プラインとケース7に形成した内周スプラインに
はブレーキB0を構成する多数の外及び内摩擦板
46a,46bがそれぞれ交互に係止されている
と共にスナツプリング47により抜止めされてい
る。また、ケース7のブレーキB0に隣接する位
置には内径方向に延びる隔壁状のブラケツト部材
49が固定されており、該ブラケツト部材にはブ
レーキB0用油圧アクチユエータ50のシリンダ
が形成され、該シリンダにはピストン51が油密
状に嵌合されており、該ピストン51はくし歯状
にブレーキB0に延びている角部51aを有する
と共に、ブラケツト部材49に固定されたプレー
ト48との間にスプリング54が縮設されてい
る。一方、前記フランジ部41の外径側及び内径
側鍔部41a,41bにて構成される油圧アクチ
ユエータ42用のシリンダにはピストン52がO
リング53,53により油密状に嵌合しており、
かつ膨径部23aに固定されプレート91との間
に戻しスプリング92が縮設されている。
そして、第2図及び第3図に詳示するように、
ピストン52は環状部材からなり、その外径側環
状鍔部52aは、その外周面にOリング53用の
凹溝55が形成され、かつその内周面に外方に向
けて開拡するテーパ面56が形成されている外周
壁57を有しており、また該外周壁57から所定
間隔毎に内径方向に垂下している多数の突出部5
9を有している。更に、該突出部59にて区画さ
れた室C…の一個おきに、外周壁57の先端部が
切欠かれて、室C′を外径方向外側に連通する溝6
0が形成されており、また180度隔てた位置に肉
厚部61a,61bが形成され、かつその一方6
1aに、油圧アクチユエータ42内における遠心
力による残圧を逃がすチエツクボール62(第1
図参照)用の孔62aが形成されている。一方、
内径側環状鍔部52bにはその内周面にOリング
53用の凹部63が形成されており、また該鍔部
52bに隣接して浅い丸孔65…が多数形成され
ている。
一方、主変速ユニツト21の入力軸26には、
第1図に示すように、その軸芯に油圧ポンプから
潤滑油が供給されている油孔70が穿設されてお
り、更にその先端は入力軸15に形成された孔に
より油室71を構成している。また、入力軸15
には横孔72及び73が形成され、かつサンギヤ
23にも油孔75,76,77が形成されてい
る。そして、油室71からの潤滑油は横孔73を
通つてニードルベアリング78,79及びスラス
トベアリング80を潤滑し、更に油孔77を通つ
てサンギヤ23とプラネタリピニオン22との噛
合面を潤滑し、また油路76を通つてO/Dワン
ウエイクラツチF0を潤滑する。また、横孔72
を通る潤滑油はニードルベアリング78,81及
びスラストベアリング83を潤滑し、更に油孔7
5を通つてワンウエイクラツチF0方向に排出さ
れる。
ついで、本実施例の作用について説明する。
本自動変速機1の各クラツチC0,C1,C2、ブ
レーキB0,B1,B3、及び各ワンウエイクラツチ
F0,F1,F2は、各ポジシヨンP,R,R(V≧
7),N,D,2,Lにおける変速段にてそれぞ
れ第6図に示す作動表のように制御される。
即ち、Dレンジ又は2レンジにおける1速時
は、O/DダイレクトクラツチC0、ワンウエイ
クラツチF0,F2及びフオワードクラツチC1が係
合し、他は、解放状態になつている。従つて、
O/Dプラネタリギヤユニツト17は、クラツチ
C0及びワンウエイクラツチF0を介して一体とな
つて直結状態となつており、入力軸15の回転は
そのまま主変速ユニツト21の入力軸26に伝達
される。また、主変速ユニツト21では、入力軸
26の回転がフオワードクラツチC1を介してフ
ロントプラネタリギヤユニツト19のリングギヤ
31に伝達され、更にキヤリヤ29及び該キヤリ
ヤ29と一体の出力軸27に伝達されると共に、
サンギヤ30を介してリヤプラネタリギヤユニツ
ト20のキヤリヤ33に左方向の回転力を付与す
るが、ワンウエイクラツチF2にて該回転が阻止
され、プラネタリピニオン32は自転して出力軸
27と一体のリングギヤ35に動力伝達する。
また、Dレンジにおける2速時は、O/Dダイ
レクトクラツチC0、ワンウエイクラツチF0、フ
オワードクラツチC1、ワンウエイクラツチF1
び2ndブレーキB2が係合し、他は解放状態にあ
る。従つて、O/Dプラネタリギヤユニツト17
は先に述べた直結状態にあり、入力軸15の回転
がそのまま主変速ユニツト21の入力軸26に伝
達される。また、主変速ユニツト21は、入力軸
26の回転がフオワードクラツチC1を介してフ
ロントギヤユニツト19のリングギヤ31に伝わ
り、ピニオン28を介してサンギヤ30に左方向
の回転力を付与するが、該サンギヤ30は2ndブ
レーキB2の係合に伴うワンウエイクラツチF1
て該方向の回転が阻止され、従つてプラネタリピ
ニオン28は自転しながらキヤリヤ29が回転
し、フロントギヤユニツト19のみを経由して2
速回転が出力軸27に伝達される。
また、Dレンジ及び2レンジにおける3速時
は、O/DダイレクトクラツチC0、ワンウエイ
クラツチF0、フオワードクラツチC1、ダイレク
トクラツチC2及び2ndブレーキB2が係合し、他は
解放状態にある。従つて、O/Dプラネタリギヤ
ユニツト17は先に述べた直結状態にあり、また
主変速ユニツト21は、両クラツチC1,C2の係
合によりフロントプラネタリギヤユニツト19が
一体になつて、入力軸26の回転はそのまま出力
軸27に伝達される。
そして、Dレンジにおける4速即ち最高速段で
は、フオワードクラツチC1、ダイレクトクラツ
チC2及び2ndブレーキB2が係合状態にあり、主変
速ユニツト21は3速時と同様に直結状態にある
が、O/Dプラネタリギヤユニツト17は、ダイ
レクトクラツチC0が解放すると共にブレーキB0
が係合するように切換えられる。従つて、サンギ
ヤ23がブレーキB0にてロツクされ、キヤリヤ
24が回転しながらプラネタリピニオン22が自
転してリングギヤ25に動力伝達し、該増速回転
(O/D)が直結状態にある主変速ユニツト21
の入力軸26に伝達される。
一方、前記1速〜3速時にあつては、C0用油
圧アクチユエータ42に圧油が供給され、ピスト
ン52がスプリング92に抗して伸長し、その外
径側鍔部52aがO/DダイレクトクラツチC0
を押圧して接続状態にしている。この状態では、
油孔70からの潤滑油が、スラストベアリング8
3、ワンウエイクラツチF0及びサンギヤ23と
プラネタリピニオン22とを噛合面等を潤滑した
後、遠心力により外径方向に飛ばされ、かつリン
グ部材40に案内され、ピストン52の外周壁5
7及び突出部59にて構成される室Cに導かれ
る。この際、ピストン52の外径側鍔部52aは
クラツチC0に接触しているので、上記室Cは油
溜りを構成しており、上述飛散された潤滑油は該
油溜りに溜められる。更に、該油溜りCに溜めら
れた油の一部は、外摩擦板43aの内径側からフ
ランジ部41の外周スプライン部に漏出する。な
お、2個の室の内の1個C′には、外周壁57に形
成された溝60から外径方向に遠心力にて放出さ
れ、フランジ部41に形成した孔44…を通つて
ブレーキB0の各摩擦板46a,46bの間に供
給される。従つて、ピストン52の部分に供給さ
れる全量の約1/2の潤滑油がブレーキB0の解放状
態においても常時供給され、該ブレーキB0を解
放状態を確実に維持すると共に、放熱している。
そして、前記4速状態に切換わる際、C0用油
圧アクチユエータ42の圧油がドレーンされると
共に、B0用油圧アクチユエータ50に圧油が供
給される。すると、まず、クラツチC0用のピス
トン52がスプリング56によりクラツチC0
ら離れて、該クラツチC0が解放されると共に、
油溜りCに溜められた潤滑油が外周壁57の先端
とクラツチC0の隙間から、テーパ面56及び遠
心力により一時に放出され、孔44を通つてブレ
ーキB0に供給される。この際、ブレーキB0はピ
ストン51により接触を開始するか否かの状態に
あり、上述大量に放出された潤滑油が摩擦板46
a,46bの間に供給されて、該ブレーキB0
適当な滑り状態を経て係合するが、該滑りに伴い
発生する熱を確実に放出する。また、前記リング
部材40の外周スプリングに漏出している潤滑油
及び前記ピストン52の解放により放出された潤
滑油の一部は、クラツチC0の解放に伴いその摩
擦板43a,43bの間に供給される。
また、2レンジ及び1レンジにおける2速時
は、Dレンジにおける2速時に比して2ndコース
トブレーキB1が係合され、主変速ユニツト21
のサンギヤ30をロツクし、エンジンブレーキを
きかせる。
また、1レンジにおける1速時は、Dレンジに
おける1速時に比して1st&RevブレーキB3が係
合され、リヤプラネタリギヤユニツト20のキヤ
リヤ33をロツクし、エンジンブレーキをきかせ
る。
また、Rレンジ時は、O/Dダイレクトクラツ
チC0、ワンウエイクラツチF0、ダイレクトクラ
ツチC2及びブレーキB3を係合し、他は解放状態
にある。従つて、O/Dプラネタリギヤユニツト
17は直結状態にあり、また主変速ユニツト21
は、入力軸26の回転がクラツチC2により直接
サンギヤ30に伝達され、かつブレーキB3によ
りリアキヤリヤ33の回転がロツクされているの
で、サンギヤ30の回転はプラネタリピニオン3
2の自転を介してリングギヤ35に逆回転として
伝達され、出力軸27を逆転する。
更に、所定速度例えば7Km/H以上で前進方向
に走行している状態で、シフトレバーをRレンジ
にシフトすると、ダイレクトクラツチC0が解放
すると共に1st&RevブレーキB3が解放する。こ
の状態は、パーキングP時及びニユートラルN時
と同様な状態になり、主変速ユニツト21がフリ
ー状態となつて、ギヤの破損を防止する。
(ト) 発明の効果 以上説明したように、本発明によると、内径側
に位置する第1の摩擦係合要素C0にピストン5
2の外径側環状鍔部52aが接触している場合、
外周壁57、突出部59及び第1の摩擦係合要素
C0にて内径側が解放した油溜りCを形成するの
で、軸側から遠心力にて飛散された潤滑油を溜め
ることができ、そして該環状鍔部52aが前記第
1の摩擦係合要素C0から離間すると、該環状鍔
部の外周壁の開拡する面である内周面に沿つて油
溜りCに溜められた潤滑油が、外径側の第2の摩
擦係合要素に向けて放出され、フランジ部41の
内径側及び外径側を連通する孔44を介して第2
の摩擦係合要素に供給されるので、充分な潤滑油
を必要とする第2の摩擦係合要素の係合開始状態
にて、大量の潤滑油を供給することができ、該摩
擦係合要素B0の耐久性を向上すると共に、放熱
を良好にして熱容量を増大することができる。更
に、特別な油圧ポンプ等を必要とせず、必要時に
充分な潤滑油を供給でき、構造が複雑になること
を防止できると共に、動力損失の増大をも防止で
きる。また、ピストン52は、従来の肉抜きより
更に軽量化を図ることができる。
更に、環状鍔部52aの外周壁57の内周面
を、外方に向けて開拡するテーパ面56にて構成
すると、該環状鍔部52aが摩擦係合要素C0
ら離間した際、油溜りCから潤滑油を確実かつ素
早く放出することができる。
また、外周壁57及び突出部59にて区画され
た室Cの所定割合のものC′に連通部60を構成す
ると、ピストン外径側鍔部52aが第1(内径側)
の摩擦係合要素C0に接触している状態でも、所
定量の潤滑油を常に第2(外径側)の摩擦係合要
素に供給することができ、耐久性及び放熱性を向
上することができる。
また、オーバドライブプラネタリギヤユニツト
17に用いると、近時のO/DブレーキB0の使
用頻度の増大及び作用トルクの増大に、ブレーキ
自体に大きな変更を加えることなく、容易に対応
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る自動変速機の主要部を示
す図、第2図はそのピストンの断面図、第3図は
その正面図である。そして、第4図は本発明を適
用した自動変速機を示す全体断面図、第5図はそ
の概略図、第6図は各ポジシヨンにおける各クラ
ツチ、ブレーキ及びワンウエイクラツチの作動状
態を示す図である。 1……自動変速機、17……オーバドライブプ
ラネタリギヤユニツト、19……フロントプラネ
タリギヤユニツト、20……リヤプラネタリギヤ
ユニツト、21……主変速ユニツト、41……フ
ランジ部、42……油圧アクチユエータ、52…
…ピストン、52a……外径側鍔部、56……テ
ーパ面、57……外周壁、59……突出部、C…
…油溜り、60……連通部(溝)、C0……第1の
摩擦係合要素(O/Dダイレクトクラツチ)、B0
……第2の摩擦係合要素(O/Dブレーキ)。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 フランジ部の内径側に第1の摩擦係合要素を
    配設すると共に該摩擦係合要素を作動するピスト
    ンを配置し、かつ該フランジ部の外径側に第2の
    摩擦係合要素を配置してなるギヤユニツトを備え
    てなる自動変速機において、 前記フランジ部に内径側及び外径側を連通すべ
    く孔を形成し、 前記ピストンの外径側に、外周壁及び該外周壁
    から内径方向に垂下する多数の突出部とを有する
    環状鍔部を設け、 該環状鍔部の外周壁の内周面は外方に向けて開
    拡する面を具備し、 前記環状鍔部が前記第1の摩擦係合要素に接触
    する際、前記外周壁、突出部及び該接触した摩擦
    係合要素にて、内径側が開放した油溜りを形成す
    るとともに、 該環状該鍔部前記第1の摩擦係合要素から離間
    すると、前記油溜りに溜められた潤滑油が前記第
    2の摩擦係合要素に向けて前記開拡する面に沿つ
    て放出されるよう構成したことを特徴とする、 自動変速機。 2 前記環状鍔部の外周壁内周面に形成される面
    はテーパ状に形成される、 特許請求の範囲第1項記載の自動変速機。 3 前記突出部にて区画された前記外周壁の内の
    所定割合いのものが、前記外形側環状鍔部が前記
    第1の摩擦係合要素に接触した状態でも、潤滑油
    が前記第2の摩擦係合要素に漏出する連通部を有
    する、 特許請求の範囲第1項記載の自動変速機。 4 前記ギヤユニツトがオーバドライブプラネタ
    リギヤユニツトであり、かつ前記第1の摩擦係合
    要素がオーバドライブダイレクトクラツチであ
    り、そして前記第2の摩擦係合要素がオーバドラ
    イブブレーキである、 特許請求の範囲第1項記載の自動変速機。
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