JPH0569611A - プリンタの連帳用紙装填装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】プリンタに連帳用紙を装填するためのプリンタ
の連帳用紙装填装置に関し、連帳用紙を容易かつ正確に
セットすることができるプリンタの連帳用紙装填装置を
提供することを目的とする。 【構成】連帳用紙１００を縦方向に用紙送りするように
回動される用紙送りピン１２を有し連帳用紙１００の幅
方向に移動自在に設けられた用紙送り機構１と、用紙送
り孔１０２を検出するために用紙送り機構１と一体的に
幅方向に移動するように設けられた送り孔検出センサ３
と、用紙送り機構１と送り孔検出センサ３とを幅方向に
駆動して、送り孔検出センサ３からの送り孔検出信号に
応答してその駆動を停止するピン幅合わせ手段４と、用
紙送りピン１２を回動させながら、用紙送り孔１０２が
用紙送りピン１２に係合する位置まで連帳用紙１００を
縦方向に用紙送りする予備送り手段６とを設けて構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、プリンタに連帳用紙
を装填するためのプリンタの連帳用紙装填装置に関す
る。

【０００２】プリンタに連帳（連続帳票）用紙をセット
する場合には、連帳用紙の側端縁に沿って穿設された用
紙送り孔を、ピンベルトトラクタなどのピンに係合させ
る必要がある。

【０００３】

【従来の技術】単票用紙と同様に、連帳用紙にも幅の異
なる種々のサイズの用紙がある。したがって、用紙送り
孔をピンに係合させるためには、ピンベルトトラクタな
どを用紙幅に合わせて幅方向に移動させて適当な位置に
セットしなければならない。

【０００４】そこで従来は、ピンベルトトラクタを幅方
向に手動で移動させ、ロックレバー操作によって、ピン
ベルトトラクタを任意の位置でロックできるようにして
いた。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、幅の異なる連
帳用紙をセットする毎に、ピンベルトトラクタの幅方向
位置を手動で調整するのははなはだ煩雑な場合があり、
また、ピンベルトトラクタのセット幅が適切でない場合
には、用紙送り中に用紙送り孔がピンから外れて、いわ
ゆる用紙がれや用紙破れなどが発生する欠点があった。

【０００６】そこで本発明は、連帳用紙を容易かつ正確
にセットすることができるプリンタの連帳用紙装填装置
を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のプリンタの連帳用紙装填装置は、図１に示
されるように、連帳用紙１００に縦方向に穿設された用
紙送り孔１０２に係合して上記連帳用紙１００を縦方向
に用紙送りするように回動される用紙送りピン１２を有
すると共に、上記連帳用紙１００の幅方向に移動自在に
設けられた用紙送り機構１と、上記連帳用紙１００の用
紙送り孔１０２を検出するために上記用紙送り機構１と
一体的に幅方向に移動するように設けられた送り孔検出
センサ３と、上記用紙送り機構１と上記送り孔検出セン
サ３とを幅方向に駆動して、上記送り孔検出センサ３か
らの送り孔検出信号に応答して上記幅方向の駆動を停止
するピン幅合わせ手段４と、上記用紙送りピン１２を回
動させながら、上記用紙送り孔１０２が上記用紙送りピ
ン１２に係合する位置まで上記連帳用紙１００を縦方向
に用紙送りする予備送り手段６とを設けたことを特徴と
する。

【０００８】なお、上記予備送り手段６は、上記用紙送
り方向にのみ回転を伝達する一方向クラッチ２５を介し
て、上記用紙送りピン１２と同じ駆動源１６によって上
記連帳用紙１００を上記用紙送りピン１２と同じ速度で
用紙送りするようにしてもよい。

【０００９】

【作用】ピン幅合わせ手段４が、用紙送り機構１と送り
孔検出センサ３とを幅方向に駆動して、送り孔検出セン
サ３からの送り孔検出信号に応答してその幅方向駆動を
停止させ、これによって用紙送りピン１２の幅方向位置
を用紙送り孔１０２に自動的に合致させることができ
る。

【００１０】そして予備送り手段６が、用紙送り孔１０
２が用紙送りピン１２に係合する位置まで上記連帳用紙
１００を縦方向に用紙送りし、連帳用紙１００先端部分
の用紙送り孔１０２が用紙送りピン１２と係合する。

【００１１】

【実施例】図面を参照して実施例を説明する。

【００１２】図２は、プリンタの用紙送り部を示してお
り、１及び２は、連帳用紙１００を図示されていない左
方の印字部に向かって用紙送りするための一対のピンベ
ルトトラクタである。連帳用紙１００には、その両側端
縁に沿って縦方向に、用紙送り孔１０２が一定のピッチ
で穿設されている。

【００１３】各ピンベルトトラクタ１，２に設けられた
ピンベルト１１には、図３にも示されるように、連帳用
紙１００の用紙送り孔１０２と係合するための用紙送り
ピン１２が、用紙送り孔１０２と同じピッチで突設され
ている。

【００１４】１３及び１４は、ピンベルトトラクタ１，
２を支持する固定シャフトと駆動シャフトであり、駆動
シャフト１４は、用紙送りモータ１６によって回転駆動
されてピンベルト１１を回動させる。この実施例におい
ては、用紙送りモータ１６を正転させれば、連帳用紙１
００を左方の印字部に用紙送りする方向に用紙送りピン
１２が回動される。

【００１５】また、駆動シャフト１４には、用紙送りピ
ン１２の位置と対応をつけて多数の放射状のスリットが
穿設された位置検出盤１８が固着されており、透過型光
センサ１９によって、スリットの位置から用紙送りピン
１２の位置を検出することができる。

【００１６】一対のピンベルトトラクタ１，２は、２本
のシャフト１３，１４に沿って左右方向、即ち連帳用紙
１００の幅方向に互いに独立して移動できるように設け
られている。そのうち左側（図２で下側）のピンベルト
トラクタ２は、手動で移動させるようになっているが、
右側（図２で上側）のピンベルトトラクタ１は、ベルト
１７を介して幅合わせ用モータ１５によって移動させる
ことができる。

【００１７】２０は、連帳用紙１００を案内するための
用紙台であり、その途中には、図３に示されるように、
連帳用紙１００を挟み付けるように用紙送りローラ２１
と圧接ローラ２２とが引張コイルバネ２３によって圧接
された状態で、回転自在に軸支されている。

【００１８】２つのローラ２１，２２のうち用紙送りロ
ーラ２１は、ベルト２４を介して、ピンベルトトラクタ
１，２と同じ用紙送りモータ１６によって回転駆動され
る。ただし、ベルト２４は、正方向回転のみを伝達する
一方向クラッチ２５に掛けられている。したがって、用
紙送りモータ１６が正転したときには、用紙送りローラ
２１は連帳用紙１００をピンベルトトラクタ１，２の方
向に送るように、ピンベルト１１と共に回転し、用紙送
りモータ１６が逆転したときには、一方向クラッチ２５
が切れて、用紙送りローラ２１は回転せず、ピンベルト
１１だけが逆転する。

【００１９】圧接ローラ２２は、引張りコイルバネ２３
の付勢力に抗して、用紙送りローラ２１から引き離すこ
とができるように設けられており、例えば図３に示され
るようなスライダ２６を矢印Ｂ方向にスライドさせれ
ば、圧接ローラ２２が矢印Ｃ方向に押し上げられて連帳
用紙１００の表面から離れる。そして、スライダ２６を
矢印Ｂと逆方向に戻せば、圧接ローラ２２は再び元の状
態に戻る。なお、スライダ２６を動かすのは手動でもよ
いが、モータなどの動力を利用してもよい。

【００２０】図２及び図３に示されるように、用紙台２
０には、用紙送りローラ２１とピンベルトトラクタ１，
２との間に、幅方向に細長いスリット２８が形成されて
いて、その下側に、上方に向けて反射型光センサ３が配
置されている。

【００２１】この反射型光センサ３は、右側のピンベル
トトラクタ１の用紙送りピン１０２と常に縦方向に正確
に並ぶように、右側のピンベルトトラクタ１から延長さ
れたアーム２９に取り付けられており、スリット２８に
沿って、右側のピンベルトトラクタ１と共に連帳用紙１
００の幅方向に移動する。

【００２２】３０は、用紙送り動作の制御を行うための
中央演算装置（ＣＰＵ）を内蔵した制御部であり、反射
型光センサ３及び透過型光センサ１９などから検出信号
を入力し、用紙送りモータ１６及び幅合わせモータ１８
などに対して制御信号を出力する。

【００２３】次に、制御部３０における制御処理のフロ
ーチャートである図４及び図５をも参照して、本実施例
の動作について説明をする。Ｓはステップを示す。

【００２４】初期状態においては、右側のピンベルトト
ラクタ１は、左側のピンベルトトラクタ２と隣接する図
２に破線で示される位置１ａにセットされている。

【００２５】図示されていないホスト装置などから制御
部３０に用紙装填指示信号が入力されると、まず用紙送
りモータ１６が正転して、用紙送りローラ２１の回転に
より連帳用紙１００が吸入され始める（Ｓ１）。

【００２６】そして、反射型光センサ３によって連帳用
紙１００の先端縁１０１が検出されると（Ｓ２）、先端
の用紙送り孔１０２と反射型光センサ３とが横方向に並
ぶ位置までさらに微量用紙送りをして、反射型光センサ
３と用紙送り孔１０２との縦方向の位置合わせをし、そ
こで用紙送りモータ１６を停止させる（Ｓ３）。ただ
し、この動作は、必ずしも反射型光センサ３を利用しな
くても、例えば用紙送りローラ２１の回転量などから反
射型光センサ３と用紙送り孔１０２との縦方向の位置を
合わせるようにしてもよい。

【００２７】次いで幅合わせモータ１５を駆動して、ピ
ンベルトトラクタ１を、連帳用紙１００の幅方向に移動
させる（Ｓ４）。そして、反射型光センサ３が用紙送り
孔１０２を検出したら（Ｓ５）、そこで幅合わせモータ
１５を停止させ（Ｓ６）、反射型光センサ３と用紙送り
孔１０２との幅方向の位置合わせをする。

【００２８】次に、用紙送りモータ１６を逆転させる
と、ピンベルト１１だけが逆転する（Ｓ７）。そして、
位置検出盤１８から用紙送りピン１２の位置を検出する
透過型光センサ１９からの検出信号により、用紙送りピ
ン１２の位置が用紙送り孔１０２と係合するのにちょう
どよい位置になったら（Ｓ８）、そこで用紙送りモータ
１６を正転させる（Ｓ９）。これによって、用紙送りロ
ーラ２１とピンベルト１１とが共に正転をして、用紙送
りピン１２と連帳用紙１００とが同じ速度で移動しなが
ら、連帳用紙１００が用紙送りローラ２１側からピンベ
ルトトラクタ１，２に達して、用紙送り孔１０２と用紙
送りピン１２とが係合する。

【００２９】そしてこの後、スライダ２６によって圧接
ローラ２２を上方へ退避させれば、ピンベルトトラクタ
１，２の回転によってのみ連帳用紙１００が用紙送りさ
れる。

【００３０】

【発明の効果】本発明のプリンタの連帳用紙装填装置に
よれば、連帳用紙の用紙送り孔と用紙送り機構の用紙送
りピンとを自動的に正確に係合させることができ、連帳
用紙の用紙がれや用紙破れの発生を大幅に減らすことが
できる優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の構成図である。

【図２】実施例の平面図である。

【図３】実施例の部分側面図である。

【図４】実施例のフローチャート図である。

【図５】実施例のフローチャート図である。

【符号の説明】

１ ピンベルトトラクタ（用紙送り機構） ３ 反射型光センサ（送り孔検出センサ） ４ ピン幅合わせ手段 ６ 予備送り手段 １２ 用紙送りピン １００ 連帳用紙 １０２ 用紙送り孔

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】連帳用紙（１００）に縦方向に穿設された
   用紙送り孔（１０２）に係合して上記連帳用紙（１０
   ０）を縦方向に用紙送りするように回動される用紙送り
   ピン（１２）を有すると共に、上記連帳用紙（１００）
   の幅方向に移動自在に設けられた用紙送り機構（１）
   と、 上記連帳用紙（１００）の用紙送り孔（１０２）を検出
   するために上記用紙送り機構（１）と一体的に幅方向に
   移動するように設けられた送り孔検出センサ（３）と、 上記用紙送り機構（１）と上記送り孔検出センサ（３）
   とを幅方向に駆動して、上記送り孔検出センサ（３）か
   らの送り孔検出信号に応答して上記幅方向の駆動を停止
   するピン幅合わせ手段（４）と、 上記用紙送りピン（１２）を回動させながら、上記用紙
   送り孔（１０２）が上記用紙送りピン（１２）に係合す
   る位置まで上記連帳用紙（１００）を縦方向に用紙送り
   する予備送り手段（６）とを設けたことを特徴とするプ
   リンタの連帳用紙装填装置。
2. 【請求項２】上記予備送り手段（６）は、上記用紙送り
   方向にのみ回転を伝達する一方向クラッチ（２５）を介
   して、上記用紙送りピン（１２）と同じ駆動源（１６）
   によって上記連帳用紙（１００）を上記用紙送りピン
   （１２）と同じ速度で用紙送りする請求項１記載のプリ
   ンタの連帳用紙装填装置。