JPH05614A - 車両のサスペンシヨン装置 - Google Patents

車両のサスペンシヨン装置

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Publication number
JPH05614A
JPH05614A JP3223095A JP22309591A JPH05614A JP H05614 A JPH05614 A JP H05614A JP 3223095 A JP3223095 A JP 3223095A JP 22309591 A JP22309591 A JP 22309591A JP H05614 A JPH05614 A JP H05614A
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JP
Japan
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damping force
vehicle
shock absorber
predetermined value
suspension device
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Application number
JP3223095A
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English (en)
Inventor
Toru Yoshioka
透 吉岡
Tetsurou Butsuen
哲朗 佛圓
Yasunori Yamamoto
康典 山本
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ばね上とばね下との間に、ショックアブソー
バ1、2、3、4を備え、車体の上下振動に応じて、シ
ョックアブソーバ1、2、3、4の減衰力特性を変更制
御する車両のサスペンション装置において、ショックア
ブソーバの減衰力を変更するステップモータ27と、ス
テップモータに制御信号を出力するコントロールユニッ
ト8を備え、ショックアブソーバの減衰力がソフトから
ハードに切換えられるとき、コントロールユニットが、
乗り心地を重視すべき状態では、ステップモータを1段
づつ切換え、走行安定性を重視すべき状態では、ステッ
プモータを同時に多段に切換える。 【効果】 乗り心地を重視すべき状態では、ステップモ
ータを1段づつ切換えることにより、切換えに伴う音及
び振動の発生を防止して、乗り心地を向上させ、走行安
定性を重視すべき状態では、多段切換えを行い、走行安
定性を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両のサスペンション
装置に関するものであり、さらに詳細には、ばね上とば
ね下との間に、減衰力特性が可変なショックアブソーバ
を備えた車両のサスペンション装置に関するものであ
る。
【0002】
【先行技術】従来の車両のサスペンション装置において
は、車体側、すなわち、ばね上と、車輪側、すなわち、
ばね下との間に、車輪の上下振動を減衰させるためのシ
ョックアブソーバが設けられているのが一般である。こ
のショックアブソーバとして、減衰力特性を変化させる
ことのできるものが知られており、減衰力特性可変式の
ショックアブソーバとしては、減衰力特性が高低2段も
しくは多段に変更可能なもの、あるいは、無段連続的に
変更可能なものが提案されている。
【0003】かかる減衰力可変式のショックアブソーバ
においては、ショックアブソーバが発生する減衰力が、
車体の上下振動に対して、加振方向に働くときに、ショ
ックアブソーバの減衰力を低減衰側、すなわち、ソフト
側に変更し、他方、減衰力が制振方向に働くときは、シ
ョックアブソーバの減衰力を高減衰側、すなわち、ハー
ド側に変更して、ばね上に伝達される加振エネルギーに
対して、制振エネルギーを大きくし、車両の乗り心地お
よび走行安定性を同時に向上させるように制御されるの
が通常であり、特開昭60−248419号公報は、ば
ね上とばね下との相対変位の向きと、ばね上とばね下と
の相対速度の向きとが一致するか否かに基づき、一致し
たときには、減衰力が加振方向に働いていると判定し、
他方、一致していないときは、減衰力が制振方向に働い
ていると判定し、制御するようにした方法を開示してい
る。
【0004】
【発明の解決しようとする課題】このように、ばね上と
ばね下との相対変位の向きと、ばね上とばね下との相対
速度の向きとが一致するか否かに基づき、減衰力の変更
制御する減衰力可変式のショックアブソーバにおいて、
ショックアブソーバの減衰力を大きく変化させる必要が
ある場合に、ショックアブソーバの減衰力を多段に切り
換えると、切換えにともなうショックアブソーバの圧力
変動に起因して、大きな切換え音や振動が生じて、これ
らが、車体に伝達されるという現象が生じ、かかる切換
え音や振動を防止しようとすると、走行安定性および乗
り心地を、所望のように、向上させることができないと
いう問題があった。
【0005】
【発明の目的】本発明は、ばね上とばね下との間に、シ
ョックアブソーバを備え、車体の上下振動に応じて、前
記ショックアブソーバの減衰力特性を変更制御する車両
のサスペンション装置において、減衰力の切換えにとも
なうショックアブソーバの圧力変動に起因する大きな切
換え音や振動の発生を防止しつつ、走行安定性および乗
り心地を向上させることのできる車両のサスペンション
装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【発明の構成】本発明のかかる目的は、ショックアブソ
ーバの減衰力を変更するアクチュエータと、アクチュエ
ータに制御信号を出力する制御手段とを備え、ショック
アブソーバの減衰力特性がソフトからハードに切り換え
られる際に、制御手段が、走行状態に応じて、前記ショ
ックアブソーバの減衰力の多段切換えを許容するように
構成されることによって達成される。
【0007】本発明の第一の好ましい実施態様において
は、前記制御手段が、車速が所定値以上のときに、前記
ショックアブソーバの減衰力の多段切換えを許容するよ
うに構成されている。本発明の第二の好ましい実施態様
においては、前記制御手段が、急制動状態のときに、前
記ショックアブソーバの減衰力の多段切換えを許容する
ように構成されている。
【0008】本発明の第三の好ましい実施態様において
は、前記制御手段が、積載量が所定量以上のときに、前
記ショックアブソーバの減衰力の多段切換えを許容する
ように構成されている。本発明の第四の好ましい実施態
様においては、前記制御手段が、舵角変化速度が所定値
以上のときに、前記ショックアブソーバの減衰力の多段
切換えを許容するように構成されている。
【0009】本発明の第五の好ましい実施態様において
は、前記制御手段が、横方向加速度が所定値以上のとき
に、前記ショックアブソーバの減衰力の多段切換えを許
容するように構成されている。本発明の第六の好ましい
実施態様においては、前記制御手段が、良路走行中に、
前記ショックアブソーバの減衰力の多段切換えを許容す
るように構成されている。
【0010】本発明の第七の好ましい実施態様において
は、前記制御手段が、ばね上とばね下との相対変位速度
がゼロでかつばね上の変位速度が負であるときに、前記
ショックアブソーバの減衰力の多段切換えを許容するよ
うに構成されている。本発明の第八の好ましい実施態様
においては、前記制御手段が、車体のピッチが所定以上
のときに、前記ショックアブソーバの減衰力の多段切換
えを許容するように構成されている。
【0011】本発明の第九の好ましい実施態様において
は、前記制御手段が、車体のロールが所定以上のとき
に、前記ショックアブソーバの減衰力の多段切換えを許
容するように構成されている。本発明の第十の好ましい
実施態様においては、前記制御手段が、車体の上下動が
所定以上のときに、前記ショックアブソーバの減衰力の
多段切換えを許容するように構成されている。
【0012】本発明の第十一の好ましい実施態様におい
ては、前記制御手段が、車速が所定値以下、急制動状
態、積載量が所定以上、舵角変化速度が所定以上、横方
向加速度が所定値以上、良路走行中、ばね上とばね下と
の相対変位速度がゼロでかつばね上の変位速度が負、車
体のピッチが所定以上、車体のロールが所定以上、およ
び、車体の上下動が所定以上という条件のうち、2以上
の条件が満足されたときに、前記ショックアブソーバの
減衰力の多段切換えを許容するように構成されている。
【0013】本発明の第十二の好ましい実施態様におい
ては、前記制御手段が、路面摩擦係数が所定値未満のと
きは、前記ショックアブソーバの減衰力の多段切換えを
許容しないように構成されている。本発明の第十三の好
ましい実施態様においては、アクチュエータは、ステッ
プモータにより構成されている。
【0014】
【発明の作用】本発明によれば、ショックアブソーバの
減衰力特性がソフトからハードに切り換えられる際、制
御手段が、走行状態に応じて、アクチュエータによるシ
ョックアブソーバの減衰力の多段切換えを許容するよう
に構成されているから、切換えによるショックアブソー
バの圧力変動に起因する切換え音や振動の発生を防止す
るより、走行安定性を重視すべき走行状態においては、
ショックアブソーバの減衰力を走行安定性が向上するよ
うに変化させることができ、他方、乗り心地を重視すべ
き走行状態においては、ショックアブソーバの減衰力
は、一段づつ切換えられるように制御されるから、切換
えによるショックアブソーバの圧力変動に起因する切換
え音や振動の発生を防止しつつ、乗り心地を向上させる
ことが可能になる。
【0015】本発明の第一ないし第十二の好ましい実施
態様によれば、乗り心地を優先すべき走行状態において
は、ショックアブソーバの減衰力を一段づつ切換えて、
切換えによるショックアブソーバの圧力変動に起因する
切換え音や振動の発生を防止するとともに、乗り心地よ
り走行安定性の向上を重視すべき走行状態においては、
アクチュエータによるショックアブソーバの減衰力の多
段切換えを許容して、走行安定性の向上を図っているか
ら、走行安定性の向上と乗り心地の向上との両立を図る
ことが可能になる。
【0016】本発明の第十三の好ましい実施態様によれ
ば、アクチュエータとして、ステップモータが用いられ
ており、オープン制御により、ショックアブソーバの減
衰力が制御されるため、さらに、小型でかつ安価なコン
ピュータによって、ショックアブソーバの減衰力特性
を、所望のように、変更制御することができ、したがっ
て、走行安定性および乗り心地を向上させることが可能
になる。
【0017】
【実施例】以下、添付図面に基づき、本発明の好ましい
実施例につき、詳細に説明を加える。図1は、本発明の
好ましい実施例に係る車両のサスペンション装置を含む
車両の略斜視図である。
【0018】図1において、本発明の好ましい実施例に
係る車両のサスペンション装置は、各車輪に対応して設
けられ、各車輪の上下振動を減衰させるたショックアブ
ソーバ1、2、3、4を備えている。各ショックアブソ
ーバ1、2、3、4は、それぞれ、図示しないアクチュ
エータにより、減衰係数が異なった10の減衰力特性に
切り換え可能に構成されており、また、図示しない圧力
センサを備えている。図1において、5は左前輪、6は
左後輪であり、右前輪および右後輪は図示されていな
い。また、7は、各ショックアブソーバ1、2、3、4
の上部外周に配設されたコイルスプリングであり、8
は、各ショックアブソーバ1、2、3、4のアクチュエ
ータに対して、制御信号を出力して、各ショックアブソ
ーバ1、2、3、4の減衰力特性を変更制御するコント
ロールユニットである。
【0019】また、車両9のばね上には、各車輪のばね
上の上下方向の加速度を検出する第1加速度センサ1
1、第2加速度センサ12、第3加速度センサ13、第
4加速度センサ14が、インストルパネルのメータ内に
は、車速を検出する車速センサ15が、また、車両9の
重心には、横加速度センサ16が、それぞれ、設けられ
ている。図1において、17は、ショックアブソーバ
1、2、3、4の減衰力特性の制御を、ドライバーが、
ハードモード、ソフトモードまたはコントロールモード
のいずれかに切り換えるモード選択スィッチを示し、ハ
ードモードが選択されたときは、減衰力特性がハードに
なるような範囲の減衰係数のみが選択され、その範囲内
でのみ、ショックアブソーバ1、2、3、4の減衰力特
性の変更制御がなされ、ソフトモードが選択されたとき
は、減衰力特性がソフトになるような範囲の減衰係数の
みが選択され、その範囲内でのみ、ショックアブソーバ
1、2、3、4の減衰力特性の変更制御がなされるが、
コントロールモードが選択されたときは、あらかじめ、
コントロールユニット8内に記憶されたマップあるいは
テーブルにしたがって、所定のように、ショックアブソ
ーバ1、2、3、4の減衰力特性の変更制御がなされる
ようになっている。
【0020】図2は、左前輪に対して設けられたショッ
クアブソーバ1の要部略断面図である。ただし、圧力セ
ンサは、便宜上、省略されている。図2において、ショ
ックアブソーバ1は、シリンダ21を備え、シリンダ2
1内には、ピストンとピストンロッドが一体的に結合さ
れたピストンユニット22が摺動可能に嵌装されてい
る。シリンダ21およびピストンユニット22は、それ
ぞれ、ばね下およびばね上に結合されている。
【0021】ピストンユニット22には、2つのオリフ
ィス23、24が形成されている。一方のオリフィス2
3は常に開いており、他方のオリフィス24は、それぞ
れ、第1アクチュエータ41により、その通路面積が、
10段階に変更可能に形成されている。図3は、ショッ
クアブソーバ1に設けられた第1アクチュエータ41の
分解略斜視図であり、図2および図3に示されるよう
に、第1アクチュエータ41は、ピストンユニット22
に固定されたスリーブ25内に、回転自在に設けられた
シャフト26と、シャフト26を回転させるステップモ
ータ27と、シャフト26の下端部に一体に取付けら
れ、その円周に沿って、9つの円形孔28を有する第1
オリフィスプレート29と、スリーブ25の下端部に一
体的に設けられ、その円周に沿って、円弧状の長孔30
が形成された第2オリフィスプレート31を備えてい
る。ここに、第1オリフィスプレート29に形成された
9つの円形孔28と、第2オリフィスプレート31に形
成された長孔30は、ステップモータ27の回転による
シャフト26および第1オリフィスプレート29の回転
にしたがって、9つの円形孔28が、0ないし9個の範
囲で、長孔30と連通可能なように形成されている。
【0022】シリンダ21内の上室32および下室33
内は、所定の粘度を有する流体で満たされており、オリ
フィス23、24を通って、上室32および下室33間
を移動可能になっている。図2および図3においては、
ショックアブソーバ1の構造のみを示したが、他の車輪
に対して設けられたショックアブソーバ2、3、4もま
た、図2に示されたショックアブソーバ1と同様の構造
を有しており、それぞれ、図3に示されたのと同様な第
2アクチュエータ42、第3アクチュエータ43、第4
アクチュエータ44を備えている。
【0023】図4は、ショックアブソーバ1、2、3、
4の減衰力特性を示すグラフであり、D1 ないしD10
は、それぞれ、ショックアブソーバ1、2、3、4の減
衰係数を示している。図4において、縦軸は、ショック
アブソーバ1、2、3、4が発生する減衰力を、横軸
は、ばね上の変位速度Xs とばね下の変位速度Xu との
差、すなわち、ばね上とばね下の相対変位速度(Xs −
Xu )を示している。図4に示されるように、ショック
アブソーバ1、2、3、4の減衰力特性は、減衰係数D
1 ないしD10のいずれかを選択することによって、10
段階に変更することが可能なように構成されている。図
4において、D1 は、最もソフトな減衰力を発生させる
減衰係数を、D10は、最もハードな減衰力を発生させる
減衰係数を、それぞれ、示している。ここに、減衰係数
Dk (kは正の整数で、1〜10)は、第1オリフィス
プレート29に形成された9つの円形孔28のうち、
(10−i)個の円形孔28が、第2オリフィスプレー
ト31に形成された長孔30と連通している場合に選択
されるようになっている。したがって、減衰係数D1
は、第1オリフィスプレート29に形成された9つの円
形孔28のすべてが、第2オリフィスプレート31に形
成された長孔30と連通している場合に選択され、減衰
係数D10は、第1オリフィスプレート29に形成された
9つの円形孔28のすべてが、第2オリフィスプレート
31に形成された長孔30と連通している第1オリフィ
スプレート29に形成された9つの円形孔28のいずれ
もが、第2オリフィスプレート31に形成された長孔3
0と連通しないときに選択されることになる。
【0024】図5は、本発明の実施例に係る車両のサス
ペンション装置の振動モデル図であり、msはばね上質
量、muはばね下質量、xsはばね上変位、xuはばね
下変位であり、上向きに変位するとき、正の値をとるよ
うに設定され、ksはコイルスプリング7のばね定数、
ktはタイヤのばね定数、Dk はショックアブソーバ
1、2、3、4の減衰係数である。
【0025】図6は、ステップモータ27の略斜視図で
あり、ステップモータ27は、筒状体50、筒状体50
内に収容されたロータ51、ステータ52および蓋53
から構成されている。図7は、ロータ51およびステー
タ52の略平面図であり、通常のステップモータと同様
に、ロータ51の外周部には、複数の矩形形状の歯が形
成され、ステータ52の内周部には、これと対応して、
複数の矩形形状の歯が形成されており、ステータ52に
は、ソレノイド54が巻回されている。ロータ51に
は、2本のストッパピン55、56が形成されており、
図8に示されるように、蓋53には、ストッパピン5
5、56に対応する位置に、円周方向に2つの溝57、
58が形成されている。溝57は、ロータ51に形成さ
れたストッパピン55と係合して、ステップモータ27
の可動範囲を規制するものであり、他方、溝58は、ス
トッパピン56と係合するものであって、ストッパピン
55、56を、溝57、58と係合させることによっ
て、蓋53を被せたときに、ロータ51の重心が回転中
心と一致するように位置合わせを可能とするものであ
る。したがって、蓋53の中心から、溝57、58の両
端部を見た円周角は、溝58の方が、溝57より大きく
なっており、専ら、溝57によって、ステップモータ2
8の可動範囲が決定されるように、溝57、58が形成
されている。図8において、ロータ51が、時計方向に
回転すると、減衰係数Dk が、より大きくなって、減衰
力特性は、よりハードになり、他方、反時計方向に回転
すると、減衰係数Dk が、より小さくなって、減衰力特
性は、よりソフトになるようになっており、また、ロー
タ51の矩形形状の歯が、ステータ52の隣接する矩形
形状の歯に対向する位置に移動させられたとき、すなわ
ち、ステップモータ27が、一段回転されると、減衰係
数Dk が1つだけ変化するようになっている。従って、
ストッパピン55が、溝57の右端部である第1基準位
置に位置しているとき、減衰係数Dk は、D10となり、
ショックアブソーバ1が、最もハードな減衰力を発生
し、他方、ストッパピン55が、溝57の左端部である
第2基準位置に位置しているとき、減衰係数Dk は、D
1 となり、ショックアブソーバ1が、最もソフトな減衰
力を発生するようになっている。
【0026】図9は、本発明の実施例に係る車両のサス
ペンション装置の制御系のブロックダイアグラムであ
る。図9において、本発明の実施例に係る車両のサスペ
ンション装置の制御系を構成するコントロールユニット
8には、ショックアブソーバ1、2、3、4に、それぞ
れ設けられた第1圧力センサ61、第2圧力センサ6
2、第3圧力センサ63、第4圧力センサ64の検出し
た各ショックアブソーバ1、2、3、4の減衰力Fsi
(ここに、iは、各車輪を示し、i=1、2、3、4で
ある。)の検出信号およびばね上の荷重Wiの検出信
号、第1加速度センサ11、第2加速度センサ12、第
3加速度センサ13、第4加速度センサ14の検出した
ばね上の上下方向の加速度ai の検出信号、車速センサ
15の検出した車速Vの検出信号、横加速度センサ16
の検出した横方向加速度GL、舵角センサ65の検出した
舵角θの検出信号、ブレーキスィッチ66の検出したブ
レーキ信号BR、アンチ・ブレーキング・システム(AB
S)67からの路面摩擦係数μの推定信号、各車輪の第
1車高変位センサ71、第2車高変位センサ72、第3
車高変位センサ73および第4車高変位センサ74の検
出した車高変位xsiの検出信号およびモード選択スィッ
チ17からのモード信号が、それぞれ、入力されてい
る。コントロールユニット8は、これらの入力信号に基
づいて、あらかじめ記憶しているマップあるいはテーブ
ルにより、制御信号を生成し、第1アクチュエータ4
1、第2アクチュエータ42、第3アクチュエータ4
3、第4アクチュエータ44に出力して、ショックアブ
ソーバ1、2、3、4の減衰力特性を制御する。
【0027】ここに、減衰力Fsiは、連続値をとり、ば
ね上に対して、上向きに作用するとき、すなわち、ばね
上とばね下間が縮んでいるときに正の値に、下向きに作
用するとき、すなわち、ばね上とばね下間が伸びている
ときに負の値になるように設定され、ばね上の上下方向
の加速度ai は、上向きのときに正の値に、下向きのと
きに負の値になるように設定されている。
【0028】図10は、モード選択スィッチ17によ
り、コントロールモードが選択された場合において、走
行状態に応じた減衰係数選択制御のルーチンを示すフロ
ーチャートであり、図10の減衰係数選択制御のルーチ
ンは、減衰係数Dkiの変更が、あまりに頻繁におこなわ
れ、その結果、変更時に、大きな音や振動が生じたり、
応答遅れが生ずることを防止するために、走行状態に応
じて、変更制御し得る減衰係数Dkiの範囲を制限するも
のである。
【0029】図10において、まず、コントロールユニ
ット8に、車速センサ15により検出された車速Vおよ
び第1加速度センサ11、第2加速度センサ12、第3
加速度センサ13、第4加速度センサ14の検出したば
ね上の上下方向の加速度aiが、それぞれ、入力され
る。ついで、コントロールユニット8は、車速Vが、低
速値である第1の所定車速V1 、たとえば、3km/h以下
か否かを判定する。
【0030】その結果、車速Vが、第1の所定車速V1
以下のときは、きわめて低速であるから、スコットや制
動ダイブ防止するため、ショックアブソーバ1、2、
3、4の減衰力特性がハードになるように、コントロー
ルユニット8は、減衰係数DkiをD8iに固定する。他
方、車速Vが、第1の所定車速V1 を越えているときに
は、さらに、コントロールユニット8は、ばね上の上下
方向の加速度ai の所定時間内の変動量に基づき、悪路
を走行しているか否かを判定する。
【0031】その結果、悪路を走行していると判定した
ときは、コントロールユニット8は、さらに、車速V
が、第3の所定車速V3 、たとえば、50km/h以上か否
かを判定する。その判定結果がYESのとき、すなわ
ち、車速Vが、第3の所定車速V3 以上であると判定し
たときは、走行安定性の向上を重視して、コントロール
ユニット8は、減衰力特性を比較的ハードな範囲内で変
更制御するために、減衰係数Dkiを、D5iないしD7iの
範囲に設定する。
【0032】これに対して、判定結果がNOのとき、す
なわち、車速Vが、所定車速V3 未満であると判定した
ときは、走行安定性と乗り心地の向上の両立を図ること
が可能であるから、コントロールユニット8は、減衰力
特性を比較的ソフトな状態からハードな状態の範囲内で
変更制御することを可能とするために、減衰係数Dki
を、D3iないしD7iの範囲に設定する。
【0033】他方、悪路ではなく、通常の道路を走行中
であると判定したときは、コントロールユニット8は、
さらに、車速Vが第2の所定車速V2 、たとえば、30
km/h以下か否かを判定する。その結果、YESのとき、
すなわち、車速Vが、第2の所定車速V2 以下の低速走
行状態にあると判定したときは、乗り心地の向上を重視
するため、コントロールユニット8は、減衰力特性が、
比較的ソフトな範囲内で変更制御されるように、減衰係
数Dkiを、D1iないしD3iの範囲に設定する。
【0034】これに対して、NOのとき、すなわち、車
速Vが、第2の所定車速V2 を越えていると判定したと
きは、コントロールユニット8は、さらに、車速Vが、
第4の所定車速V4 、たとえば、60km/h以下か否かを
判定する。その結果、車速Vが、第4の所定車速V4 以
下の比較的中速走行状態にあると判定したときは、走行
安定性と乗り心地の向上させるという2つ要請の両立を
図ることが可能であるから、コントロールユニット8
は、減衰力特性を比較的ソフトな状態からハードな状態
の範囲内で変更制御することを可能とするために、減衰
係数Dkiを、D2iないしD6iの範囲に設定する。
【0035】他方、車速Vが、第4の所定車速V4 を越
えていると判定したときは、コントロールユニット8
は、さらに、車速Vが、第5の所定車速V5 、たとえ
ば、80km/h以下か否かを判定する。その結果、YES
のとき、すなわち、車速Vが、第5の所定車速V5 以下
の中速走行状態にあると判定したときは、走行安定性と
乗り心地の向上という2つの要請の両立を図りつつ、シ
ョックアブソーバ1、2、3、4の減衰力特性を、やや
ハードに変更制御するために、コントロールユニット8
は、減衰係数Dkiを、D4iないしD8iの範囲に設定す
る。
【0036】これに対して、NOのとき、すなわち、車
速Vが、第5の所定車速V5 を越えた高速走行状態にあ
ると判定したときは、走行安定性の向上を重視して、コ
ントロールユニット8は、減衰力特性がハードな範囲内
で変更制御されるように、減衰係数Dkiを、D7iないし
D10i の範囲に設定する。図11および図12は、モー
ド選択スィッチ17により、コントロールモードが選択
された場合に実行される各ショックアブソーバ1、2、
3、4の減衰力特性変更制御の基本ルーチンを示すフロ
ーチャートであり、図10の減衰係数選択制御のルーチ
ンによって選択された減衰係数Dkiの範囲内においての
み、減衰係数Dkiを変更制御し得るにとどまるようにな
っている。
【0037】図11および図12において、まず、コン
トロールユニット8には、第1加速度センサ11、第2
加速度センサ12、第3加速度センサ13、第4加速度
センサ14の検出したばね上の上下方向の加速度ai 、
第1圧力センサ61、第2圧力センサ62、第3圧力セ
ンサ63、第4圧力センサ64の検出した減衰力Fsiの
検出信号およびばね上の荷重Wiの検出信号、車速セン
サ15の検出した車速Vの検出信号、横加速度センサ1
6の検出した横方向加速度GL、舵角センサ65の検出し
た舵角θの検出信号、ブレーキスィッチ66の検出した
ブレーキ信号BR、アンチ・ブレーキング・システム(A
BS)67からの路面摩擦係数の推定値μの推定信号、
各車輪の第1車高変位センサ71、第2車高変位センサ
72、第3車高変位センサ73及び第4車高変位センサ
74の検出した車高変位xsiの検出信号が入力される。
ついで、コントロールユニット8は、入力された上下方
向の加速度ai を積分して、ばね上の変位速度Xsiを算
出する。
【0038】コントロールユニット8は、さらに、算出
されたばね上の変位速度Xsiに所定の定数K(K<0)
を乗じて、理想の減衰力であるスカイフック減衰力Fai
を算出し、式にしたがって、hαを算出し、hαが正
か否かを判定する。 hα=Fsi(Fai−αFsi)・・・・・・・・・・・・・ その結果、他方、hαが正でないと判定したときは、コ
ントロールユニット8は、さらに、式にしたがって、
hβを算出し、hβが負か否かを判定する。
【0039】 hβ=Fsi(Fai−βFsi)・・・・・・・・・・・・・ その結果、hβが負であるときは、コントロールユニッ
ト8は、制御信号を、負と判定されたショックアブソー
バ1、2、3、4の第1アクチュエータ41、第2アク
チュエータ42、第3アクチュエータ43、第4アクチ
ュエータ44に出力して、ステップモータ27を、図8
において、反時計方向に、一段だけ回転させ、減衰係数
Dkiが、前回の減衰係数Dkiより1つ小さいD(k-1)iに
なるように、すなわち、よりソフトになるように変更
し、他方、hβが負でないときには、コントロールユニ
ット8は、制御信号を出力することなく、すなわち、減
衰係数Dkiを、前回の減衰係数Dkiのまま、保持して、
次のサイクルに移行する。
【0040】これに対して、hαが正であるときは、コ
ントロールユニット8は、さらに、式にしたがって、
hγを算出し、hγが負か否かを判定する。 hγ=Fsi(Fai−γFsi)・・・・・・・・・・・・・ その結果、hγが正でないときは、コントロールユニッ
ト8は、制御信号を、正でないき判定されたショックア
ブソーバ1、2、3、4の第1アクチュエータ41、第
2アクチュエータ42、第3アクチュエータ43、第4
アクチュエータ44に出力して、ステップモータ27
を、図8において、時計方向に、一段だけ回転させ、減
衰係数Dkiを、前回の減衰係数Dkiより1つ大きいD(k
+1)iに、すなわち、よりハードになるように変更する。
【0041】これに対して、hγが正であるときは、ス
カイフック減衰力Faiと実際の減衰力Fsiとの差が大き
く、ステップモータ27を、二段以上回転させて、減衰
係数Dkiを、前回の減衰係数Dkiより2つ以上大きく、
すなわち、2つ以上ハードに変更すべき走行状態にある
と認められるが、ステップモータ27を、二段以上回転
させると、切換えによるショックアブソーバの圧力変動
に起因して、切換え音や振動が発生するおそれがあるの
で、本実施例においては、走行安定性を重視すべき走行
状態においてのみ、ステップモータ27を、二段、回転
させて、減衰係数Dkiを、前回の減衰係数Dkiより2つ
大きいD(k+2)iに、変更するように制御し、乗り心地の
向上と走行安定性の向上の両立を図っている。
【0042】ここに、しきい値α、β、γは、減衰係数
Dkiの変更が、あまりに頻繁におこなわれ、その結果、
減衰係数Dkiの変更時に、大きな切換え音や振動が発生
したり、応答遅れが生ずることを防止するためのしきい
値であって、通常、α>1、0<β<1、γ>αに設定
される。すなわち、FsiとFaiが同符号のときは、式
の(Fai−αFsi)は、α>1であるので、Fsiにαが
乗ぜられていない場合に比して、Fsiと異符号になりや
すく、その結果、hαは負になりやすいから、減衰係数
Dkiの変更がおこなわれにくく、さらに、式の(Fai
−βFsi)は、0<β<1であるので、Fsiにβが乗ぜ
られていない場合に比して、Fsiと同符号になりやす
く、その結果、hβは正になりやすいから、減衰係数D
kiの変更がおこなわれにくくなり、また、γはαより大
きい値に設定されているので、式の(Fai−γFsi)
は、式の(Fai−αFsi)より、さらにFsiと異符号
になりやすく、その結果、hγは、hαより、さらに負
になりやすいから、hαが正である場合にも、減衰係数
Dkiは、前回の減衰係数Dkiより1つしか大きくないD
(k+1)iに変更されやすくなり、D(k+2)iには変更されに
くくなっている。
【0043】これに対して、FsiとFaiが異符号の場合
には、実際の減衰力Fsiを、理想的な減衰力であるスカ
イフック減衰力Faiと一致させることは不可能であり、
減衰係数Dkiをゼロに近い値にすること、すなわち、よ
りソフトになるように変更することが、FsiをFaiによ
り近づける上で望ましいことになる。本実施例において
は、FsiとFaiが異符号のときは、hαおよびhβはと
もに、負の値となり、その結果、コントロールユニット
8によって、減衰係数Dkiは、前回の減衰係数Dkiより
1つ小さいD(k-1)iに、すなわち、よりソフトになるよ
うに変更されるから、かかる要請を満足することが可能
になる。
【0044】上述のように、乗り心地の向上と走行安定
性の向上との両立を図るため、コントロールユニット8
は、さらに、車速Vが、所定の第2の車速V2、たとえ
ば、30km/hより小さいか否かを判定する。その結果、
YESのときは、走行安定性を重視すべき走行状態では
なく、むしろ、ステップモータ27の切換えに伴うショ
ックアブソーバ1、2、3、4の圧力変動に起因して、
音および振動が発生することを防止すべき走行状態にあ
ると認められるから、ステップモータ27を一段しか回
転させず、減衰係数Dkiを、前回の減衰係数Dkiより1
つ大きいD(k+1)iに変更するにとどめる。
【0045】他方、車速Vが、第2の車速V2 以上のと
きは、走行安定性を重視した制御を実行する必要があり
得るから、コントロールユニット8は、さらに、ブレー
キスィッチ66から入力されたブレーキ信号BRがオンか
否かを判定する。その結果、ブレーキ信号BRがオンのと
き、すなわち、ブレーキが操作されているときは、コン
トロールユニット8は、車速センサ15から入力された
車速Vを微分して、加速度dVを算出し、その絶対値|dV
|が所定値dVO 以上か否かを判定し、YESのときは、
急制動状態にあり、制動ダイブを生ずるおそれがあるか
ら、コントロールユニット8は、ステップモータ27
を、二段、回転させて、減衰係数Dkiを、前回の減衰係
数Dkiより2つ大きいD(k+2)iに変更する。他方、NO
のときは、ブレーキは操作されているが、急制動状態で
はなく、制動ダイブが生ずるおそれはないので、コント
ロールユニット8は、さらに、アンチ・ブレーキング・
システム(ABS)67から入力された路面摩擦係数の
推定値μが、所定値μo より小さいか否かを判定する。
ブレーキスィッチ66から入力されたブレーキ信号BRが
オンではないときも、コントロールユニット8は、路面
摩擦係数の推定値μが、所定値μo より小さいか否かを
判定する。
【0046】その結果、YESのときは、車両9は、路
面摩擦係数μの小さい路面を走行中であり、急激に、大
きく減衰係数Dkiを変化させると、荷重移動が大きくな
り、スピンが生じやすくなるので、車両9をロールさせ
て、荷重移動を小さくし、もってタイヤのグリップ力を
大きくすることが望ましく、したがって、コントロール
ユニット8は、ステップモータ27を、一段しか回転さ
せず、減衰係数Dkiを、前回の減衰係数Dkiより1つ大
きいD(k+1)iに変更するにとどめる。
【0047】これに対して、NOのときは、コントロー
ルユニット8は、さらに、第1圧力センサ61、第2圧
力センサ62、第3圧力センサ63、第4圧力センサ6
4から入力されたばね上の荷重Wiが、所定値Wo より
大きいか否かを判定する。その結果、YESのときは、
車両積載量が多く、十分な制振効果を得る必要があるの
で、コントロールユニット8は、ステップモータ27
を、二段、回転させて、減衰係数Dkiを、前回の減衰係
数Dkiより2つ大きいD(k+2)iに変更し、他方、NOの
ときは、さらに、舵角センサ65から入力された舵角θ
の変化率dθを算出し、その絶対値が所定値dθo 以上
か否かを判定する。
【0048】その結果、YESのときは、ハンドルが急
激に操作されており、走行安定性を重視すべきであるか
ら、コントロールユニット8は、ステップモータ27
を、二段、回転させて、減衰係数Dkiを、前回の減衰係
数Dkiより2つ大きいD(k+2)iに変更し、他方、NOの
ときは、横加速度センサ16から入力された横方向加速
度GLの絶対値が、所定値GLo 以上か否かを判定する。
【0049】その結果、YESのときは、急旋回状態に
あると判定され、走行安定性を重視すべきであるから、
コントロールユニット8は、ステップモータ27を、二
段、回転させて、減衰係数Dkiを、前回の減衰係数Dki
より2つ大きいD(k+2)iに変更し、他方、NOのとき
は、コントロールユニット8は、上下方向の加速度ai
の所定時間内の変動量に基づき、良路を走行しているか
否かを判定する。
【0050】その結果、良路を走行していると判定した
ときは、減衰係数Dkiをよりハードにして、走行安定性
の向上を図ることが可能であるから、コントロールユニ
ット8は、ステップモータ27を、二段、回転させて、
減衰係数Dkiを、前回の減衰係数Dkiより2つ大きいD
(k+2)iに変更し、他方、NOのときは、悪路を走行中で
あり、ステップモータ27を、二段、回転させると、切
換えショックが発生するおそれがあるので、コントロー
ルユニット8は、さらに、第1車高変位センサ71、第
2車高変位センサ72、第3車高変位センサ73および
第4車高変位センサ74の検出した車高変位xsiに基づ
いて、ばね上とばね下との相対変位速度Xsi−Xuiを算
出し、これがゼロか否かを判定する。
【0051】その結果、NOのときは、ばね上とばね下
とは相対的に変位しており、ただちに、減衰係数Dki
を、前回の減衰係数Dkiより2つ大きいD(k+2)iに変更
して、ハードにすると、ステップモータ27の切換えに
伴うショックアブソーバ1、2、3、4の圧力変動に起
因して、音および振動が発生するので、コントロールユ
ニット8は、ステップモータ27を、一段しか、回転さ
せず、減衰係数Dkiを、前回の減衰係数Dkiより1つ大
きいD(k+1)iに変更するにとどめる。
【0052】これに対して、YESのときは、コントロ
ールユニット8は、さらに、ばね上の変位速度Xsiが正
か否かを判定する。ここに、ばね上の変位速度Xsiは、
図5において、ばね上変位xsが上向きに変位するとき
に、正に設定され、また、前述のように、ばね上の上下
方向の加速度aiが、上向きのときに正の値に設定され
ているため、ばね上が上方に変位しているときに、正の
値となるように設定さている。その結果、NOのとき
は、タイヤが穴の落ちた直後の状態にあると認められ、
減衰係数Dkiをよりハードにすることが要求されるか
ら、コントロールユニット8は、減衰係数Dkiを、前回
の減衰係数Dkiより2つ大きいD(k+2)iに変更し、他
方、YESのときは、ステップモータ27の切換えにと
もなうショックアブソーバ1、2、3、4の圧力変動に
起因する音および振動の発生を防止するため、コントロ
ールユニット8は、減衰係数Dkiを、前回の減衰係数D
kiより1つ大きいD(k+1)iに変更するにとどめる。
【0053】なお、図11および図12のフローチャー
トにおいて変更される減衰係数Dkiの範囲は、図10の
走行状態に応じた減衰係数選択制御のルーチンによって
制限され、ステップモータ27を、図8において、時計
方向に、一段あるいは二段、回転させて、減衰係数Dki
を、前回の減衰係数Dkiより1つあるいは2つ大きいD
(k+1)iあるいはD(k+2)iに変更すべき場合でも、前回の
減衰係数Dkiが、減衰係数選択制御のルーチンに選択さ
れた減衰係数Dkiの上限値に等しい場合には、コントロ
ールユニット8は、減衰係数Dkiを、前回の減衰係数D
kiのまま、保持し、また、ステップモータ27を、反時
計方向に、一段だけ回転させ、減衰係数Dkiが、前回の
減衰係数Dkiより1つ小さいD(k-1)iになるように変更
すべき場合でも、前回の減衰係数Dkiが、減衰係数選択
制御のルーチンに選択された減衰係数Dkiの下限値に等
しい場合には、コントロールユニット8は、減衰係数D
kiを、前回の減衰係数Dkiのまま、保持する。
【0054】以上、本実施例によれば、走行安定性より
乗り心地を重視すべき走行状態においては、ステップモ
ータ27を一段しか回転させず、減衰係数Dkiを、前回
の減衰係数Dkiより1つ大きいD(k+1)iに変更するにと
どめているから、ステップモータ27の切換えに伴うシ
ョックアブソーバ1、2、3、4の圧力変動に起因し
て、大きな切換え音や振動が発生することを防止するこ
とができ、他方、乗り心地より走行安定性を重視すべき
走行状態においては、ステップモータ27を、二段、回
転させ、減衰係数Dkiを、前回の減衰係数Dkiより2つ
大きくして、よりハードにしているから、走行安定性を
確保すべき走行状態において、走行安定性を十分に向上
させることができ、走行安定性と乗り心地の両立を図る
ことが可能になる。
【0055】図13および図14は、モード選択スィッ
チ17により、コントロールモードが選択された場合に
実行される各ショックアブソーバ1、2、3、4の減衰
力特性変更制御の基本ルーチンの他の例を示すフローチ
ャートであり、図11および図12の場合と同様に、図
10の減衰係数選択制御のルーチンによって選択された
減衰係数Dkiの範囲内においてのみ、減衰係数Dkiを変
更制御し得るにとどまるようになっている。
【0056】図13および図14のフローチャートは、
コントロールユニット8に入力されるのが、上下方向の
加速度aiならびに減衰力Fsiのみである点およびhγ
が正であると判定された場合における制御が、前記実施
例と異なるのみで、その他は同一である。hγが正であ
ると判定したときは、コントロールユニット8は、第1
加速度センサ11の検出した上下方向の加速度a1と第
2加速度センサ12の検出した上下方向の加速度a2と
の平均値と、第3加速度センサ13の検出した上下方向
の加速度a3と第4加速度センサ14の検出した上下方
向の加速度a4との平均値との差Pを算出し、Pの絶対
値が所定値Po より大きいか否かを判定する。
【0057】その結果、YESのときは、車体のピッチ
が所定ピッチより大きく、したがって、走行安定性を重
視すべきであるから、コントロールユニット8は、ステ
ップモータ27を、二段、回転させて、減衰係数Dki
を、前回の減衰係数Dkiより2つ大きいD(k+2)iに変更
する。これに対して、NOのときは、コントロールユニ
ット8は、さらに、第1加速度センサ11の検出した上
下方向の加速度a1と第2加速度センサ12の検出した
上下方向の加速度a2との差Rを算出して、Rの絶対値
が所定値Ro より大きいか否かを判定する。
【0058】その結果、YESのときは、車体のロール
が所定ロールより大きく、したがって、走行安定性を重
視すべきであるから、コントロールユニット8は、ステ
ップモータ27を、二段、回転させて、減衰係数Dki
を、前回の減衰係数Dkiより2つ大きいD(k+2)iに変更
する。他方、NOのときは、コントロールユニット8
は、さらに、第1加速度センサ11の検出した上下方向
の加速度a1、第2加速度センサ12の検出した上下方
向の加速度a2、第3加速度センサ13の検出した上下
方向の加速度a3および第4加速度センサ14の検出し
た上下方向の加速度a4の平均値Gを算出し、Gの絶対
値が所定値Go より大きいか否かを判定する。
【0059】その結果、YESのときは、車体の上下動
が大きく、走行安定性を重視すべき走行状態にあると認
められるから、コントロールユニット8は、ステップモ
ータ27を、二段、回転させて、減衰係数Dkiを、前回
の減衰係数Dkiより2つ大きいD(k+2)iに変更する。こ
れに対して、NOのときは、コントロールユニット8
は、ステップモータ27の切換えにともなうショックア
ブソーバ1、2、3、4の圧力変動に起因して、音およ
び振動が発生することを防止するため、減衰係数Dki
を、前回の減衰係数Dkiより1つ大きいD(k+1)iに変更
するにとどめる。
【0060】なお、図13および図14のフローチャー
トにおいて変更される減衰係数Dkiの範囲は、図10の
走行状態に応じた減衰係数選択制御のルーチンによって
制限され、ステップモータ27を、図8において、時計
方向に、一段あるいは二段、回転させて、減衰係数Dki
を、前回の減衰係数Dkiより1つあるいは2つ大きいD
(k+1)iあるいはD(k+2)iに変更すべき場合でも、前回の
減衰係数Dkiが、減衰係数選択制御のルーチンに選択さ
れた減衰係数Dkiの上限値に等しい場合には、コントロ
ールユニット8は、減衰係数Dkiを、前回の減衰係数D
kiのまま、保持し、また、ステップモータ27を、反時
計方向に、一段だけ回転させ、減衰係数Dkiが、前回の
減衰係数Dkiより1つ小さいD(k-1)iになるように変更
すべき場合でも、前回の減衰係数Dkiが、減衰係数選択
制御のルーチンに選択された減衰係数Dkiの下限値に等
しい場合には、コントロールユニット8は、減衰係数D
kiを、前回の減衰係数Dkiのまま、保持する。
【0061】以上、本実施例によれば、車体のピッチ、
ロール、上下動が大きくなく、走行安定性より乗り心地
を重視すべき走行状態においては、ステップモータ27
を、二段以上回転させ、減衰係数Dkiを、前回の減衰係
数Dkiより2つ以上大きくして、ハードにすべき場合で
も、ステップモータ27を一段しか回転させず、減衰係
数Dkiを、前回の減衰係数Dkiより1つ大きいD(k+1)i
に変更するにとどめているから、ステップモータ27の
切換えに伴うショックアブソーバ1、2、3、4の圧力
変動に起因して、大きな切換え音や振動が発生すること
を防止することができ、他方、車体のピッチ、ロール、
上下動が大きく、乗り心地より走行安定性を重視すべき
走行状態においては、ステップモータ27を、二段、回
転させ、減衰係数Dkiを、前回の減衰係数Dkiより2つ
大きくして、よりハードにしているから、走行安定性を
確保すべき走行状態において、走行安定性を十分に向上
させることができ、走行安定性と乗り心地の両立を図る
ことが可能になる。
【0062】本発明は、以上の実施例に限定されること
なく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種
々の変更が可能であり、それらも、本発明の範囲内に包
含されるものであることは言うまでもない。たとえば、
前記実施例においては、いずれも、各しきい値α、βお
よびγを、α>1、0<β<1、γ>αに設定している
が、α>β、γ>αであればよく、α>1、0<β<1
に設定することは必ずしも必要でない。ただし、走行安
定性を重視するという観点からは、α>1、α>β>0
かつγ>αとなるように、しきい値α、βおよびγを設
定することが望ましい。
【0063】また、図11および図12のフローチャー
トにおいては、hγが正の場合、車速Vが所定車速V2
以上で、ブレーキ信号BRがオンであり、かつ、加速度dV
の絶対値|dV|が所定値dVO 以上のとき、車速Vが所定
車速V2以上で、ブレーキ信号BRがオフであり、路面摩
擦係数の推定値μが所定値μo 以上であって、かつ、ば
ね上の荷重Wiが、所定値Wo より大きいとき、車速V
が所定車速V2以上で、ブレーキ信号BRがオフであり、
路面摩擦係数の推定値μが所定値μo 以上で、ばね上の
荷重Wiが所定値Wo 以下であって、かつ、舵角θの変
化率dθの絶対値が所定値dθo 以上のとき、車速Vが
所定車速V2以上で、ブレーキ信号BRがオフであり、路
面摩擦係数の推定値μが所定値μo 以上で、ばね上の荷
重Wiが所定値Wo 以下であって、舵角θの変化率dθ
の絶対値が所定値dθo 未満で、かつ、横方向加速度GL
が、所定値GLo 以上のとき、車速Vが所定車速V2以上
で、ブレーキ信号BRがオフであり、路面摩擦係数の推定
値μが所定値μo 以上で、ばね上の荷重Wiが所定値W
o 以下であって、舵角θの変化率dθの絶対値が所定値
dθo 未満であり、横方向加速度GLが、所定値GLo 未満
で、かつ、良路を走行しているとき、車速Vが所定車速
V2以上で、ブレーキ信号BRがオフであり、路面摩擦係
数の推定値μが所定値μo 以上で、ばね上の荷重Wiが
所定値Wo 以下であって、舵角θの変化率dθの絶対値
が所定値dθo 未満で、横方向加速度GLが、所定値GLo
未満で、良路を走行してはおらず、ばね上とばね下との
相対変位速度Xsi−Xuiがゼロであり、かつ、ばね上の
変位速度Xsiが正でないとき、車速Vが所定車速V2以
上で、ブレーキ信号BRがオンであり、加速度dVの絶対値
|dV|が所定値dVO 未満で、路面摩擦係数の推定値μが
所定値μo 以上であって、かつ、ばね上の荷重Wiが、
所定値Wo より大きいとき、車速Vが所定車速V2以上
で、ブレーキ信号BRがオンであり、加速度dVの絶対値|
dV|が所定値dVO未満で、路面摩擦係数の推定値μが所
定値μo 以上であって、ばね上の荷重Wiが、所定値W
o 以下であり、かつ、舵角θの変化率dθの絶対値が所
定値dθo以上のとき、車速Vが所定車速V2以上で、
ブレーキ信号BRがオンであり、加速度dVの絶対値|dV|
が所定値dVO 未満で、路面摩擦係数の推定値μが所定値
μo以上であって、ばね上の荷重Wiが、所定値Wo 以
下であり、舵角θの変化率dθの絶対値が所定値dθo
未満で、かつ、横方向加速度GLが、所定値GLo 以上のと
き、車速Vが所定車速V2以上で、ブレーキ信号BRがオ
ンであり、加速度dVの絶対値|dV|が所定値dVO 未満
で、路面摩擦係数の推定値μが所定値μo 以上であっ
て、ばね上の荷重Wiが、所定値Wo 以下であり、舵角
θの変化率dθの絶対値が所定値dθo 未満で、横方向
加速度GLが、所定値GLo 未満で、かつ、良路を走行して
いるとき、および、車速Vが所定車速V2以上で、ブレ
ーキ信号BRがオンであり、加速度dVの絶対値|dV|が所
定値dVO 未満で、路面摩擦係数の推定値μが所定値μo
以上であって、ばね上の荷重Wiが、所定値Wo 以下で
あり、舵角θの変化率dθの絶対値が所定値dθo 未満
で、横方向加速度GLが、所定値GLo 未満で、良路を走行
してはおらず、ばね上とばね下との相対変位速度Xsi−
Xuiがゼロであり、かつ、ばね上の変位速度Xsiが正で
ないときに、コントロールユニット8は、ステップモー
タ27を、二段、回転させて、減衰係数Dkiを、前回の
減衰係数Dkiより2つ大きいD(k+2)iに変更するように
制御しているが、これらの条件の1つが満足されたと
き、これらの条件の一部が満足されたとき、あるいは、
これらの条件の組み合わせを変えて、そのすべてまたは
一部が満足されたときに、コントロールユニット8が、
ステップモータ27を、二段、回転させて、減衰係数D
kiを、前回の減衰係数Dkiより2つ大きいD(k+2)iに変
更するようにしてもよく、同様に、図13および図14
の実施例においては、上下方向の加速度a1とa2との
の平均値と、上下方向の加速度a3とa4との平均値と
の差Pの絶対値が所定値Po より大きいとき、上下方向
の加速度a1とa2との差Rの絶対値が所定値Ro より
大きいとき、上下方向の加速度a1、a2、a3および
a4の平均値Gの絶対値が所定値Go より大きいとき
に、それぞれ、コントロールユニット8は、ステップモ
ータ27を、二段、回転させて、減衰係数Dkiを、前回
の減衰係数Dkiより2つ大きいD(k+2)iに変更するよう
に制御しているが、これらの条件の2つ以上が満足され
たときに、コントロールユニット8が、ステップモータ
27を、二段、回転させて、減衰係数Dkiを、前回の減
衰係数Dkiより2つ大きいD(k+2)iに変更するようにし
てもよい。さらには、図11および図12の実施例にお
ける条件と、図13および図14の実施例における条件
とを組み合わせて、これらの一部あるいは全部が満足さ
れたときに、コントロールユニット8が、ステップモー
タ27を、二段、回転させて、減衰係数Dkiを、前回の
減衰係数Dkiより2つ大きいD(k+2)iに変更するように
してもよい。
【0064】さらに、前記実施例においては、第1加速
度センサ11の検出した上下方向の加速度a1と第2加
速度センサ12の検出した上下方向の加速度a2との差
Rを、車体のロール状態を示す値として用いているが、
第1加速度センサ11の検出した上下方向の加速度a1
と第2加速度センサ12の検出した上下方向の加速度a
2との差を、車体のロール状態を示す値として用いて
も、また、第1加速度センサ11の検出した上下方向の
加速度a1と第3加速度センサ13の検出した上下方向
の加速度a3との平均値と、第2加速度センサ12の検
出した上下方向の加速度a2と第4加速度センサ14の
検出した上下方向の加速度a4との平均値との差を、車
体のロール状態を示す値として用いてもよく、さらに
は、上下方向の加速度a1、a2、a3、a4に代え
て、これらの微分値を用いてもよい。
【0065】また、前記実施例においては、路面摩擦係
数の推定値μを、アンチ・ブレーキング・システム(A
BS)67の検出信号に基づいて、求めているが、ワイ
パーの信号に基づき、路面摩擦係数の推定値μを求める
ようにしてもよい。さらに、前記実施例においては、走
行安定性を重視すべきと判定された走行状態において、
コントロールユニット8は、ステップモータ27を、二
段、回転させて、減衰係数Dkiを、前回の減衰係数Dki
より2つ大きいD(k+2)iに変更するようにしているが、
ステップモータ27を3段以上回転させるようにするこ
ともできる。
【0066】また、前記実施例においては、2つのスト
ッパピン55、56を、ステップモータ27のロータ5
1に形成し、これと係合する溝57、58を、ステップ
モータ27の蓋53に形成しているが、ストッパピン5
5、56を、ステップモータ27の蓋53に形成し、こ
れと係合する溝57、58を、ステップモータ27のロ
ータ51に形成してもよく、さらには、ストッパピン5
5、56の一方を、ステップモータ27のロータ51
に、他方を、ステップモータ27の蓋53に形成し、ロ
ータ51に形成されたストッパピン55、56の一方と
係合する溝57、58を、ステップモータ27の蓋53
に、ステップモータ27の蓋53に形成された他方のス
トッパピン55、56と係合する溝57、58を、ステ
ップモータ27のロータ51に形成するようにしてもよ
い。
【0067】さらに、前記実施例においては、ショック
アブソーバ1、2、3、4の減衰力を変化させるための
アクチュエータとして、ステップモータ27を用い、オ
ープン制御により、ショックアブソーバ1、2、3、4
の減衰力を制御しているが、ステップモータ27の代わ
りに、DCモータを用いて、フィードバック制御によ
り、ショックアブソーバ1、2、3、4の減衰力を制御
するようにしてもよい。
【0068】
【発明の効果】本発明によれば、ばね上とばね下との間
に、ショックアブソーバを備え、車体の上下振動に応じ
て、前記ショックアブソーバの減衰力特性を変更制御す
る車両のサスペンション装置において、減衰力の切換え
にともなうショックアブソーバの圧力変動に起因する大
きな切換え音や振動の発生を防止しつつ、走行安定性お
よび乗り心地を向上させることのできる車両のサスペン
ション装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の好ましい実施例に係る車両の
サスペンション装置を含む車両の略斜視図である。
【図2】図2は、各ショックアブソーバの要部略断面図
である。
【図3】図3は、アクチュエータの分解略斜視図であ
る。
【図4】図4は、ショックアブソーバの減衰係数を示す
グラフである。
【図5】図5は、本発明の実施例に係る車両のサスペン
ション装置の振動モデル図である。
【図6】図6は、ステップモータの略斜視図である。
【図7】図7は、ロータおよびステータの略平面図であ
る。
【図8】図8は、蓋の略底面図である。
【図9】図9は、本発明の実施例に係る車両のサスペン
ション装置の制御系のブロックダイアグラムである。
【図10】図10は、走行状態に応じた減衰係数選択制
御のルーチンを示すフローチャートである。
【図11】図11は、コントロールユニットによって実
行される各ショックアブソーバの減衰力特性変更制御の
基本ルーチンの前半部を示すフローチャートである。
【図12】図12は、コントロールユニットによって実
行される各ショックアブソーバの減衰力特性変更制御の
基本ルーチンの後半部を示すフローチャートである。
【図13】図13は、コントロールユニットによって実
行される各ショックアブソーバの減衰力特性変更制御の
基本ルーチンの他の例の前半部を示すフローチャートで
ある。
【図14】図14は、コントロールユニットによって実
行される各ショックアブソーバの減衰力特性変更制御の
基本ルーチンの他の例の後半部を示すフローチャートで
ある。
【符号の説明】
1、2、3、4 ショックアブソーバ 5 左前輪 6 左後輪 7 コイルスプリング 8 コントロールユニット 9 車両 11 第1加速度センサ 12 第2加速度センサ 13 第2加速度センサ 14 第4加速度センサ 15 車速センサ 16 横加速度センサ 17 モード選択スィッチ 21 シリンダ 22 ピストンユニット 23、24 オリフィス 25 スリーブ 26 シャフト 27 ステップモータ 28 円形孔 29 第1オリフィスプレート 30 長孔 31 第2オリフィスプレート 32 上室 33 下室 41 第1アクチュエータ 42 第2アクチュエータ 43 第3アクチュエータ 44 第4アクチュエータ 50 筒状体 51 ロータ 52 ステータ 53 蓋 54 ソレノイド 55、56 ストッパピン 57、58 溝 61 第1圧力センサ 62 第2圧力センサ 63 第3圧力センサ 64 第3圧力センサ 65 舵角センサ 66 ブレーキスィッチ 67 アンチ・ブレーキング・システム 71 第1車高変位センサ 72 第2車高変位センサ 73 第3車高変位センサ 74 第4車高変位センサ

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ばね上とばね下との間に、ショックアブ
    ソーバを備え、車体の上下振動に応じて、前記ショック
    アブソーバの減衰力特性を変更制御する車両のサスペン
    ション装置において、前記ショックアブソーバの減衰力
    を変更するアクチュエータと、該アクチュエータに制御
    信号を出力する制御手段とを備え、前記ショックアブソ
    ーバの減衰力特性がソフトからハードに切り換えられる
    際、前記制御手段が、走行状態に応じて、前記アクチュ
    エータによる前記ショックアブソーバの減衰力の多段切
    換えを許容するように構成されたことを特徴とする車両
    のサスペンション装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段が、車速が所定値以上のと
    きに、前記ショックアブソーバの減衰力の多段切換えを
    許容するように構成されたことを特徴とする請求項1に
    記載の車両のサスペンション装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段が、急制動状態のときに、
    前記ショックアブソーバの減衰力の多段切換えを許容す
    るように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の
    車両のサスペンション装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段が、積載量が所定量以上の
    ときに、前記ショックアブソーバの減衰力の多段切換え
    を許容するように構成されたことを特徴とする請求項1
    に記載の車両のサスペンション装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段が、舵角変化速度が所定値
    以上のときに、前記ショックアブソーバの減衰力の多段
    切換えを許容するように構成されたことを特徴とする請
    求項1に記載の車両のサスペンション装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段が、横方向加速度が所定値
    以上のときに、前記ショックアブソーバの減衰力の多段
    切換えを許容するように構成されたことを特徴とする請
    求項1に記載の車両のサスペンション装置。
  7. 【請求項7】 前記制御手段が、良路走行中に、前記シ
    ョックアブソーバの減衰力の多段切換えを許容するよう
    に構成されたことを特徴とする請求項1に記載の車両の
    サスペンション装置。
  8. 【請求項8】 前記制御手段が、ばね上とばね下との相
    対変位速度がゼロでかつばね上の変位速度が負であると
    きに、前記ショックアブソーバの減衰力の多段切換えを
    許容するように構成されたことを特徴とする請求項1に
    記載の車両のサスペンション装置。
  9. 【請求項9】 前記制御手段が、車体のピッチが所定以
    上のときに、前記ショックアブソーバの減衰力の多段切
    換えを許容するように構成されたことを特徴とする請求
    項1に記載の車両のサスペンション装置。
  10. 【請求項10】 前記制御手段が、車体のロールが所定
    以上のときに、前記ショックアブソーバの減衰力の多段
    切換えを許容するように構成されたことを特徴とする請
    求項1に記載の車両のサスペンション装置。
  11. 【請求項11】 前記制御手段が、車体の上下動が所定
    以上のときに、前記ショックアブソーバの減衰力の多段
    切換えを許容するように構成されたことを特徴とする請
    求項1に記載の車両のサスペンション装置。
  12. 【請求項12】 前記制御手段が、車速が所定値以上、
    急制動状態、積載量が所定以上、舵角変化速度が所定以
    上、横方向加速度が所定値以上、良路走行中、ばね上と
    ばね下との相対変位速度がゼロでかつばね上の変位速度
    が負、車体のピッチが所定以上、車体のロールが所定以
    上、および、車体の上下動が所定以上という条件のう
    ち、2以上の条件が満足されたときに、前記ショックア
    ブソーバの減衰力の多段切換えを許容するように構成さ
    れたことを特徴とする請求項1に記載の車両のサスペン
    ション装置。
  13. 【請求項13】 前記制御手段が、路面摩擦係数が所定
    値未満のときは、前記ショックアブソーバの減衰力の多
    段切換えを許容しないように構成されたことを特徴とす
    る請求項1ないし12のいずれか1項に記載の車両のサ
    スペンション装置。
  14. 【請求項14】 前記アクチュエータが、ステップモー
    タであることを特徴とする請求項1ないし13のいずれ
    か1項に記載の車両のサスペンション装置。
JP3223095A 1991-04-17 1991-09-03 車両のサスペンシヨン装置 Pending JPH05614A (ja)

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DE4212852A DE4212852A1 (de) 1991-04-17 1992-04-16 Radaufhaengungssystem fuer ein kraftfahrzeug
KR1019920006499A KR920019560A (ko) 1991-04-17 1992-04-17 차량의 서스펜션장치

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009208688A (ja) * 2008-03-05 2009-09-17 Honda Motor Co Ltd 減衰力可変ダンパの制御装置および制御方法
WO2019187223A1 (ja) * 2018-03-27 2019-10-03 日立オートモティブシステムズ株式会社 サスペンション制御装置

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