JPH056083A - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JPH056083A
JPH056083A JP26302491A JP26302491A JPH056083A JP H056083 A JPH056083 A JP H056083A JP 26302491 A JP26302491 A JP 26302491A JP 26302491 A JP26302491 A JP 26302491A JP H056083 A JPH056083 A JP H056083A
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JP26302491A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Kobayashi
哲也 小林
Tatsuya Kobayashi
達也 小林
Junichi Kato
淳一 加藤
Masaki Oshima
磨佐基 尾島
Masaharu Okubo
正晴 大久保
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 現像剤規制部材の弾性を損なうことなく現像
剤担持体上へ当接圧を低くした状態で、一成分現像剤に
高い摩擦帯電電荷を与え、且つ現像剤担持体上での現像
剤の過剰帯電を防いで、現像により濃度が均一で高くゴ
ーストがない画像を得ることである。 【構成】 弾性ブレード26の表面上に一成分現像剤の
トナー24の摩擦帯電極性と反対極性の摩擦帯電材料の
被覆層26bを設け、現像スリーブ21の表面上に導電
性微粒子を含有する導電性樹脂層21bを設けた。 【効果】 トナー24と反対極性の帯電性の被覆層26
bを設けたので、ブレード26の弾性を損なうことなく
スリーブ21への当接圧を低くした状態で、トナー24
に高い電荷を付与でき、又スリーブ21に導電性樹脂層
21bを設けたので、トナー24が過剰帯電してもその
電荷を緩和でき、現像により目的の性能の画像が得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真装置等の画像
形成装置において用いられる一成分現像剤を使用する現
像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】像担持体上に形成された静電潜像を、二
成分現像剤に含まれるキャリアを含まない現像剤、所謂
一成分現像剤(以下単にトナーとも言う)を使用して現
像する現像装置は公知である。
【0003】斯る現像装置は、トナーを担持して像担持
体上の静電潜像を現像する像担持体と対向した現像部に
搬送する現像剤担持体と、この現像剤担持体に当接して
現像部へ搬送されるトナー層の厚を規制する規制部材と
を備えている。
【0004】尚、厳密に言うと、現像剤層を形成してい
る時点では、上記規制部材は現像剤担持体に直接当接し
ているわけではなく、現像剤担持体との間には薄い現像
剤層が存在していて、この現像剤層を現像剤担持体に押
圧しているのであるが、現像剤が存在しない状態では、
規制部材は現像剤担持体に直接当接するように付勢され
ているので、本明細書では便宜上、斯る規制部材は現像
剤層厚規制時においても現像剤担持体に当接すると言う
ことにする。
【0005】ところで、現像剤担持体(通常、スリーブ
又はローラ。以下、必要がない限り単に現像スリーブと
言う)は、一般にアルミニウム等の金属が使用され、こ
れに現像バイアス電圧が印加される。又トナーは、現像
スリーブの表面で摩擦され、静電潜像を現像する極性の
摩擦帯電電荷を持つに到る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現像ス
リーブは金属表面が極く薄く酸化されてしまうので、ト
ナーの持つ微弱な摩擦帯電電荷に対してはオーミックな
特性を示さなくなる。このため、現像画像上にプリント
の履歴であるゴーストが生じ易くなり、多数枚の連続プ
リン時のトナーのチャージアップ現象に起因する現像効
率の低下が引き起こす画像濃度の低下が生じ易い。
【0007】このゴーストという現象は、非印字部(白
地)が続いていたためにプリントが行なわれても薄い現
像しか行なわれない部分と、プリントが継続されたため
に濃い現像が行なわれる部分とが生じ、濃度ムラができ
る現象である。
【0008】このゴースト発生時には、現像スリーブ上
のトナー層の最下層のトナー粒度分布に、トナー消費部
分とトナー非消費部分との間で明らかに差を生じ、非消
費部分のトナー最下層に微分層が形成されている。微粉
は体積当たりの表面積が大きいために、粒径の大きなも
のに比べると質量当たり有する摩擦帯電電荷量が大きく
なり、一方、この過剰帯電が現像スリーブに対して逃げ
にくくなっているので、微粉は自身の鏡映力により現像
スリーブに対し静電的に強く拘束される。このため微粉
層が形成された部分の上にあるトナーは、現像スリーブ
と十分な摩擦帯電ができないために現像能力が低下し、
画像上にゴーストとして現れてしまうのである。
【0009】又多数枚の連続プリント中に生じ易いチャ
ージアップも同様に微粉が引き起こすものと考えられ
る。
【0010】又現像スリーブ上のトナー層の規制部で
は、現像スリーブに当接する規制部材(例えば弾性ブレ
ード)を用いてトナーを所定の層厚に規制しているが、
現像スリーブ上の規制されたトナー層は実際には数層か
らなっており、その最下層には前述したような微粉層が
存在し、その上にトナーが何層かの層を成した状態で現
像スリーブ上に存在している。これは、規制部における
トナーの存在位置、即ち現像スリーブ表面に対して近い
位置にいるか又は離れた位置にいるかにより、トナーが
現像スリーブ表面と接触及び摺擦される確率が変わって
しまうことを意味する。
【0011】つまり、現像スリーブ表面に近い位置にい
るトナーは現像スリーブと接触し、摺擦される回数も頻
繁になり、そのため摩擦帯電電荷も十分に付与される。
しかし現像スリーブ表面から離れた位置(現像スリーブ
表面からトナー3〜6個程度はなれた位置)にいるトナ
ーは、現像スリーブ表面と接触、摺擦される回数が減
り、十分な摩擦帯電電荷が付与されず、画像濃度が低下
するばかりか、トナー同士の摺擦が多く起こって所望す
る摩擦帯電極性と逆極性に摩擦帯電し、所謂反転トナー
となる可能性がある。この反転トナーは、感光ドラム上
の潜像の背景部に付着する所謂反転カブリを生じ、反転
カブリが非常に多いときは最悪の場合、転写紙上に転写
してしまう虞れがある。
【0012】この問題は、トナーの使い始めのトナーが
現像スリーブに接触する回数が少ない時期に、特に発生
し易い。又特にトナーの平均粒径が小さい場合には、現
像スリーブに十分に接触しないまま現像部へ運ばれるト
ナーの量が多くなるため、この場合も上記の問題が起き
易い。
【0013】従って本発明の目的は、ゴーストを防止し
又多数枚の連続プリント時の一成分現像剤のチャージア
ップ現象に起因する画像濃度の低下を防止することがで
き、又現像剤に無理な負荷をかけなくても現像剤層の上
層に位置する現像剤にも摩擦帯電電荷の付与を確実に行
なうことができ、反転カブリの防止及び画像濃度の向上
を可能とした現像装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
現像装置にて達成される。要約すれば本発明は、現像剤
担持体上に担持した一成分現像剤を前記現像剤担持体に
当接した現像剤規制部材で規制して、前記現像剤担持体
上に前記現像剤の薄層を形成しながら、前記現像剤を前
記現像剤担持体により像担持体と対向した現像部へと搬
送し、前記現像部で前記現像剤により前記像担持体上に
形成された潜像を現像して可視化する現像装置におい
て、前記現像剤担持体の表面上に、導電性微粒子を含有
する導電性樹脂層を設け、前記現像剤規制部材の現像剤
を摺擦する表面上に、前記現像剤の摩擦帯電極性と反対
極性の摩擦帯電性材料層を設けたことを特徴とする現像
装置である。
【0015】
【実施例】図1は、本発明の現像装置の一実施例の要部
断面図、図2は、図1の現像装置を備えた画像形成装置
の断面図である。
【0016】先ず、図2に基づいて画像形成装置の概略
構成を説明する。
【0017】本画像形成装置は、図2に示すように、レ
ーザー、ポリゴンミラー、補正レンズ系を含むスキャナ
ユニット1を備える。このスキャナユニット1から画像
信号に応じて変調されたレーザー光11が出力され、折
返しミラー2で反射して像担持体の感光ドラム3上に照
射される。この感光ドラム3はOPC(有機光導電体)
などからなり、コロナ帯電器からなる一次帯電器4によ
って予め負極性に均一に一次帯電されている。感光ドラ
ム3は、レーザー光11の照射により露光され、静電潜
像が形成される。感光ドラム3上に形成された静電潜像
は、本実施例の現像装置5内の一成分磁性現像剤として
の磁性トナー24により現像され、トナー像として可視
化される。
【0018】一方、カセット7a内に積載、収納された
普通紙、プラスチックシート等の記録材7は、一次的に
停止しているレジストローラーrまで、給紙ローラpに
より感光ドラム3への静電潜像の形成と同期して送給さ
れる。レジストローラーrは、記録材7を感光ドラム3
上に形成された静電潜像の先端と同期して、コロナ放電
器からなる正極性の転写帯電器6へと搬送する。記録材
7は、転写帯電器6によって感光ドラム3上のトナー像
を転写された後、搬送ガイドgに沿って定着器8まで搬
送され、そこで記録材7上にトナー像が永久定着された
後、画像形成装置の機外に排出される。
【0019】感光ドラム3上に残留したトナー24は、
クリーニング器9により除去された後、前露光器10に
より露光されて帯電履歴が消去される。
【0020】尚、上記感光ドラム3、一次帯電器4、現
像器5及びクリーニング器9等は、画像形成ユニットの
カートリッジとして、カバーK内に一体的に内蔵され、
画像形成装置本体に着脱自在に設けられている。カバー
Kは、カートリッジを画像形成装置本体から取り外した
際に、感光ドラム3に対する遮光及びゴミの付着を防止
する機能を備えている。
【0021】図1に基づき、本発明の現像装置について
説明する。
【0022】本現像装置5は、一成分現像剤としての磁
性トナー24を収容した現像剤容器30内に現像剤担持
体としての非磁性現像スリーブ21を備え、現像スリー
ブ21は、現像剤容器30の図1の感光ドラム3に対向
した開口部の箇所に回転自在に設置され、現像スリーブ
21内には、磁極N、Sが交互に複数個形成された磁石
22が不動に設置されている。又現像スリーブ21上の
現像剤容器30の位置には、現像剤規制部材としてのゴ
ムや金属板バネ製の弾性ブレード26が板金27に接着
して取付けられている。
【0023】弾性ブレード26は、現像スリーブ21上
に上方から垂下して、現像スリーブ21の矢印で示す回
転方向と逆向きに(同方向でもよい)伸びた自由端部の
腹部で現像スリーブ21上に当接している。現像スリー
ブ21上に担持されたトナー24は、弾性ブレード26
が当接する箇所を通過する間にその層厚を規制され、こ
れにより現像スリーブ21上に薄層のトナー層25が形
成される。又トナー24は現像スリーブ21との摩擦で
潜像を現像する極性の摩擦帯電電荷を獲得するが、この
弾性ブレード26による規制時に最も活発に摩擦帯電す
る。
【0024】弾性ブレード26で規制されたトナー層2
5の層厚は、現像部において現像スリーブ21と感光ド
ラム3との間の最小間隙よりも薄い。従って所謂非接触
現像が行なわれる。そして現像スリーブ21には現像バ
イアスとして、電源29から交流電圧に直流電圧を重畳
した振動バイアス電圧が印加される。これにより非接触
現像でありながら効率の良い現像がなされる。これらの
事項については、後述する他の実施例においても同様で
ある。
【0025】本発明によれば、上記弾性ブレード26
は、その表面上にトナー24の摩擦帯電極性と反対極性
の摩擦帯電性材料からなる被覆層26bを設けている。
本実施例では、トナー24は負帯電性とされ、厚さ1.
3mmのウレタンゴム製のブレード本体26aの表面上
に、正帯電性材料のポリアミド樹脂からなる被覆層26
bを厚さ20μmに薄く設けて、弾性ブレード26を形
成している。
【0026】上記の弾性ブレード26によれば、被覆層
26bを形成しているポリアミド樹脂が正帯電性で電子
供与性があるため、負帯電性のトナー24はこの被覆層
26bに接触して摩擦されると、負に良好に摩擦帯電さ
れる。このため現像スリーブ21上のトナー層25の上
層は、弾性ブレード26により十分な負の摩擦帯電電荷
が付与され、トナー層25は、現像スリーブ21から摩
擦帯電電荷を付与される下層から上層に亙る全層で、均
一且つ高い電荷を有するようになる。
【0027】尚、トナー層25の下層部分は、現像スリ
ーブ21との摩擦によって負極性に帯電される。又トナ
ー24には、流動性向上等のために負極性に摩擦帯電す
るシリカ微粒子が少量外添されていることが好ましい。
これらの事項も他の実施例に共通する。
【0028】このため本実施例の現像装置によれば、ト
ナー層25を現像スリーブ21によって感光ドラム3と
対向した現像部へ搬送して、トナー24で感光ドラム3
上の静電潜像を現像することにより、濃度が均一で高く
スリーブゴーストやカブリのない画像を得ることができ
る。
【0029】又弾性ブレード25のポリアミド樹脂の被
覆層26bは、ウレタンゴム製のブレード本体26aに
比べて極めて薄いので、弾性ブレード26はブレード本
体26aのゴム弾性が損なわれることがなく、現像スリ
ーブ21の長手方向に均一な当接圧が得られ、このため
トナー層25を現像スリーブ21の長手方向に均一な薄
層とすることができる。
【0030】本発明によれば、現像スリーブ21は、図
3及び図4に示すように、その表面上に導電性微粒子を
含有する体積抵抗102 〜10-3Ωcmの導電性樹脂層
21bを設けている。本実施例では、現像スリーブ21
は、直径16mmのアルミニウム製パイプの現像スリー
ブ基体21a(表面を100番メッシュのアランダム砥
粒で荒らしたもの)の表面上に、導電性微粒子を含有す
る耐酸化性の樹脂層21bを形成してなっている。上記
樹脂層21bは体積抵抗が102 〜10-3Ωcmとさ
れ、その表面は導電性微粒子と樹脂からなる2次粒子2
1cが突出して凹凸状になっている。
【0031】上記の導電性微粒子を含有する耐酸化性の
導電性樹脂層21bを表面上に形成した現像スリーブ2
1によれば、トナー24と現像スリーブ21の表面との
接触抵抗を小さくして、トナー24が過剰帯電した場合
でもトナー24の過剰帯電電荷を樹脂層21bの導電性
微粒子を通じてリークさせることができ、このためトナ
ー24に働く現像スリーブ21方向への鏡映力を軽減し
て、トナー24の現像性を向上させることができる。
【0032】以下、本実施例の具体例について説明す
る。
【0033】導電性微粒子のカーボンブラック微粒子と
グラファイト微粒をフェノール樹脂中に適量分散して調
整した樹脂液を、直径16mmのアルミニウム製パイプ
の現像スリーブ基体21aの表面上に厚さ5μmに塗布
し、熱硬化して導電性樹脂層21bを形成し、現像スリ
ーブ21を得た。この現像スリーブ21内には、600
〜850ガウスの磁極を4極有する磁石22を内蔵させ
た。
【0034】スチレン−アクリル樹脂にマグネタイト1
00部を混練し、粉砕して、5〜8μmに粒度分布の中
心があるようにしたトナーに、外添剤としてシリカ1.
2重量%を添加して、これを負帯電性のトナー24とし
て使用した。
【0035】又厚さ1.3mm、硬度65度(JIS−
A)のウレタンゴム製のブレード本体26aの表面上
に、ポリアミド樹脂としてプラタミド(日本リルサン社
製)、トレジン(帝国化学産業社製)等のアルコール可
溶性ナイロンを用い、ナイロン濃度10〜20重量%の
メタノール溶液に調整したものを、ディッピング法によ
り20μmの厚さに被覆して被覆層26bを形成し、弾
性ブレード26を得た。この弾性ブレード26は、弾性
変形させて現像スリーブ21の表面上に線圧17g/c
mで当接させた。
【0036】以上の構成の現像装置5を図2の画像形成
装置に組み込んで現像に使用し、画像形成を行なって連
続プリント実験したところ、トナー24の使用初期やト
ナー24の現像剤容器30内への補給直後にも、現像ス
リーブ21の長手方向に均一な反射濃度1.4以上の画
像を得ることができ、又画像はスリーブゴーストやカブ
リのない良好なものになった。2万枚のプリント後に、
弾性ブレード26のポリアミド樹脂製の被覆層26bを
調べたところ厚さ8μm程度あり、被覆層26bはトナ
ー24への摩擦帯電付与効果を依然として有する状態に
あった。
【0037】本発明では、上記のように、弾性ブレード
26の現像スリーブ21上への当接圧が低くても、トナ
ー24に十分な摩擦帯電電荷を付与できるが、その当接
圧が低いことから現像スリーブ21表面上の導電性樹脂
層21bの削れもなく、良好な現像性が維持された。又
弾性ブレード26上へのトナー24の固着も認められな
かった。
【0038】弾性ブレード26表面上の被覆層26bの
厚さは、200μmを超えると弾性ブレード26が弾性
変形しにくくなり、弾性ブレード26の現像スリーブ2
1への当接圧が現像スリーブ21の長手方向で不均一に
なり易く、現像スリーブ21上に形成されるトナー層2
5の厚みにムラが生じ易くなる。従って被覆層26bの
厚さは200μm以下がよく、より好ましくは150μ
m以下である。
【0039】上記の実施例では、弾性ブレード26とし
て、ウレタンゴム製のブレード本体26aの表面上にポ
リアミド樹脂からなる被覆層26bを形成したものを用
いたが、ブレード本体26aはウレタンゴムに代えてシ
リコーンゴム、ブチルゴム等を用いてもよく、又被覆層
26bはポリアミド樹脂に代えてポリビニールアルコー
ル、セルロース等の電子供与性がある正帯電性の物質を
用いてもよい。トナー24が正帯電性であるときは、被
覆層26bには電子吸引性がある負帯電性の物質を選択
する。具体的には、テフロン、塩化ビニル等がよい。
【0040】一方、現像スリーブ21表面上の導電性微
粒子を含有する導電性樹脂層21bには、カーボンブラ
ック微粒子とグラファイト微粒子をフェノール樹脂中に
適量分散したものを用いたが、導電性微粒子として、T
iO2 、SnO2 、Siアルコキシド系の導電性セラミ
ックス等を用いることができる。又樹脂としては、分散
性及び耐摩耗性に優れるものを選ぶのがよく、例えばエ
ポキシ樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、
メタクリル樹脂、ポリアセタール樹脂等が使用可能であ
る。
【0041】但し、導電性微粒子としてグラファイト微
粒子を用いた場合には、グラファイト微粒子の固体潤滑
性が大きいことにより、現像スリーブ21に過剰に帯電
して鏡映力により強く吸着しようとする微粒トナーの、
現像スリーブ21からの離脱性を高めて現像に使用され
易いようにするメリットもあるので、導電性微粒子とし
てグラファイト微粒子は好適である。このような微粒ト
ナーが現像スリーブ21上に強く吸着すると、その上に
供給されるトナーの現像スリーブ21との摩擦帯電を妨
害する。
【0042】本発明の他の実施例について説明する。
【0043】本実施例の特徴とするところは、先の実施
例の図1に示した現像装置において、弾性ブレード26
のトナー24への電荷供与性のある被覆層26bの厚さ
を、現像動作の初期にトナー24の規制で現像スリーブ
21との摩擦により削り取られる量にしたことにある。
これにより、低湿環境下での現像装置の連続使用で生じ
るトナー24の過剰帯電による画像濃度の低下防止を向
上させることができる。
【0044】本実施例のその他の点は先の実施例と同じ
なので、以下の説明では、図1の現像装置を参照して行
なう。
【0045】本実施例に係る弾性ブレード26として、
厚さ1.3mm、硬度65度(JIS−A)のウレタン
ゴム製のブレード本体26aの表面上に、ポリアミド樹
脂の被覆層26bを厚さ0.5〜1.0μmに形成した
弾性ブレード作成した(0.5〜1.0μmナイロン被
覆層ブレード)。そしてこれを図1の現像装置5に用
い、現像装置5を図2の画像形成装置に組み込んで現像
に使用し、15℃、10%R.H.の低温、低湿環境下
で画像形成を行ない、連続プリント実験をした。
【0046】比較のために、被覆層がなく全体がウレタ
ンゴム製の弾性ブレード(ウレタンブレード)、先の実
施例で用いたウレタンゴム製のブレード本体26aの表
面上にポリアミド樹脂の被覆層26bを厚さ20μmに
設けた弾性ブレード26(20μmナイロン被覆層ブレ
ード)を使用し、上記と同様な連続プリント実験に試し
た。
【0047】その結果、得られた画像の反射濃度とプリ
ント枚数との関係を図5に示す。
【0048】図5に示されるように、全体がウレタンゴ
ムのブレードを用いた場合は、プリント初期にトナーの
摩擦帯電電荷量不足による画像濃度の低下が見られる。
ウレタンゴム製のブレード本体26aの表面上にポリア
ミド樹脂の被覆層26bを厚さ20μmに設けたブレー
ドを用いた場合は、1000枚プリント後にトナーの過
剰帯電による画像濃度の低下が見られる。
【0049】一方、ウレタンゴム製のブレード本体26
aの表面上にポリアミド樹脂の被覆層26bを0.5〜
1.0μmの厚さに設けた本実施例のブレードでは、プ
リントの開始初期にはポリアミド樹脂のトナーへの摩擦
帯電電荷の良好な付与効果により画像濃度の高濃度が得
られ、又1000枚以上のプリント後には、弾性ブレー
ド26上のポリアミド樹脂の被覆層26bが削り取られ
ること(摩滅)により、トナーの過剰帯電による画像濃
度の低下がなく高濃度が得られ、プリント開始初期から
連続プリント実験の終わりまで常に高濃度で良好な画像
が得られた。
【0050】以上から明らかなように、本実施例におけ
る弾性ブレード26は、現像にトナー24として過剰帯
電し易い抵抗値の高いトナーを用いたときに特に有効で
ある。
【0051】弾性ブレード26の電荷供与機能層である
被覆層26bの厚さの最適値は、その被覆層26bの材
質、用いるトナーの24の抵抗値、粒径、弾性ブレード
26の現像スリーブ21への当接圧、現像スリーブ21
の表面硬度、表面粗さ等により異なる。
【0052】本実施例では、トナー24の抵抗値が10
14Ωcm、粒径が5〜8μm、弾性ブレード26の現像
スリーブ21への当接圧が20g/cm、現像スリーブ
21が直径16mmのアルミニウム製パイプの現像スリ
ーブ基体21aの表面上に、導電性微粒子を含有する体
積抵抗が102 〜10-3Ωcmの導電性樹脂層21bを
形成したものであったが、これに対し弾性ブレード26
のポリアミド樹脂の被覆層26bの厚さが2.0μmを
超えると、低湿環境下でトナー24への過剰帯電が見ら
れたので、被覆層26bにポリアミド樹脂を用いる場
合、その厚さは2.0μm以下、好ましくは1.5μm
以下、より好ましくは1.0μm以下とするのがよい。
【0053】本発明の更に他の実施例について説明す
る。
【0054】本実施例は、トナー24への電荷供与機能
を有する被覆層26bを持つ弾性ブレード26を、使用
するトナー24が非磁性一成分現像剤である現像装置に
適用したことが特徴である。
【0055】図6は、本実施例の現像装置の要部断面図
である。
【0056】本現像装置5では、現像スリーブ21は、
ステンレス製パイプの現像スリーブ基体21aの表面上
に導電性微粒子を含有した導電性樹脂層21bを設けて
なっており、外径16mmとされている。現像スリーブ
21は、矢印Aの方向に回転駆動される。この現像スリ
ーブ21には、外径8mmの発泡ポリウレタン製の塗布
ローラ28が押し当てられている。塗布ローラ28は矢
印B方向に回転して、現像スリーブ21上の現像後の残
余のトナー24を剥取りながら、現像剤容器30内の新
たなトナー24を現像スリーブ21上に供給する。
【0057】本実施例では、トナー24は、上述したよ
うに、非磁性トナーとされており、具体的には、スチレ
ン−アクリル樹脂に赤のアゾ系顔料を内添した7〜10
μmに粒度分布の中心があるものを使用した。
【0058】弾性ブレード26としては、厚さ1mm、
硬度65度(JIS−A)のウレタンゴム製のブレード
本体26aの表面上にポリアミド樹脂の被覆層26bを
25μmに設けたものを使用した。弾性ブレード26は
現像スリーブ21に21g/cmの線圧で当接させた。
【0059】以上の構成の現像装置5を図2の画像形成
装置に組み込んで現像に使用し、画像形成を行なってプ
リントしたところ、トナー24の使用初期にも、現像ス
リーブ21の長手方向に均一な反射濃度1.2以上の画
像を得ることができ、又画像はスリーブゴーストやカブ
リのない良好なものであった。
【0060】本実施例で使用するトナー24のような非
磁性一成分現像剤には、磁性一成分現像剤と違って内部
に高融点物質を含まないので、現像スリーブ21と弾性
ブレード26との当接部で融着し易く、現像により画像
上に筋状のムラが発生し易い。これが、本実施例によれ
ば、当接圧を21g/cmと低くすることができるため
に、このような画像の筋状のムラの問題が生じなかっ
た。
【0061】本実施例においても、先の2番目に示した
実施例のときのように、弾性ブレード26のトナー24
への荷電供与性の被覆層26bの厚さを、現像装置の初
期の使用によって現像スリーブ21との摩擦により削り
取られる量とすることができ、これにより同様に、使用
開始後の十分な摩擦帯電電荷を得やすくなった状態での
トナー24の過剰帯電防止を向上することができる。
【0062】本発明の更に他の実施例につき詳細に説明
する。
【0063】図7は、本発明の現像装置の更に他の実施
例の断面図、図12は、図7の現像装置を備えたカラー
画像形成装置の断面図である。
【0064】先ず、図12のカラー画像形成装置につい
て説明する。本画像形成装置は、レーザビームを光源と
したカラー画像形成装置となっており、そして本発明の
現像装置を適用したマゼンタ用現像装置5M、シアン用
現像装置5C、イエロー用現像装置5Y及びブラック用
現像装置5Bを備えている。
【0065】本画像形成装置の画像形成プロセスを示す
と、先ず、像担持体の感光ドラム3の表面が一次帯電器
4でVD =−700Vに一様に一次帯電される。次いで
第1色目のマゼンタの画像情報に基づいた画像露光がレ
ーザビーム11により行なわれ、感光ドラム3上にVL
=−50Vの静電潜像が形成される。次にこの潜像は、
マゼンタ用現像装置5Mによりマゼンタトナーで反転現
像して、マゼンタトナー像として可視化される。一方、
転写ドラム12には予め図示しない転写材が保持されて
おり、この転写材上に感光ドラム3上のマゼンタトナー
像が転写される。
【0066】転写材上にマゼンタトナー像の転写を終わ
った感光ドラム3は、転写で残ったトナーをクリーナ9
でクリーニングした後、再び一次帯電器4で一様に一次
帯電され、第2色目のシアンの画像情報に基づいた画像
露光が行なわれ、静電潜像が形成される。潜像は、シア
ン用現像装置5Cによりシアントナーで反転現像して、
シアントナー像として可視化され、転写ドラム12に保
持された転写材上に重ねて転写される。
【0067】以下同様にして、画像露光による静電潜像
の形成、イエロー用現像装置5Yでの現像による第3色
目のイエロートナー像の形成、転写材上への転写、次い
で画像露光による静電潜像の形成、ブラック用現像装置
5Bでの現像による第4色目のブラックトナー像の形
成、転写材上への転写が行なわれ、かくして転写材上に
マゼンタトナー像、シアントナー像、イエロートナー像
及びブラックトナー像の4色のトナー像を重ね合わせた
カラー画像が得られる。
【0068】4色のトナー像を転写した転写材は、転写
ドラム12から分離した後、図示しない定着器に送ら
れ、そこでトナー像を定着して永久像とされる。
【0069】次に、本発明を適用する現像装置の構成に
ついて、イエロー用現像装置5Yを採り上げて説明す
る。
【0070】イエロー用現像装置5Yは、現像剤容器3
0Y内にトナー搬送部材31Yと、現像剤担持体として
導電性樹脂被覆層を有する回転可能な現像スリーブ(又
はローラ)21Yと、現像スリーブ21Y近傍にトナー
を搬送する塗布ローラ28Yとを有する。塗布ローラ2
8Yは、現像スリーブ21Yに対して相対速度を有する
ように回転して、現像剤容器30Y内に収容された1成
分現像剤としての負極性の非磁性トナーを現像スリーブ
21Y上に塗布する。この塗布を良好に行なわせるため
に、塗布ローラ28Yはスポンジ状加工やローレット加
工又はブラシ状加工が施されている方が好ましい。現像
スリーブ21Y上に塗布されたトナーは、弾性ブレード
26Yにより所定の層厚に規制される。
【0071】尚、現像スリーブ21Yの下側には現像剤
容器30Y内のトナーの吹出しを防止するための吹出し
防止シート32Yが配置される。
【0072】上記の現像スリーブ21Yと感光ドラム3
とは非接触状態とされ、これらは100〜500μmの
間隔を隔てて保持される。弾性ブレード26Yにより所
定の層厚に規制されたトナーは、現像スリーブ21Yの
回転に伴ない感光ドラム3と対向した現像位置へと搬送
され、そこで感光ドラム3上の静電潜像にトナーが付着
して、静電潜像をトナー像として現像、可視化する。こ
の現像の際、現像スリーブ21Yにバイアス制御装置2
9′で制御されたバイアス電源29から、現像バイアス
が印加される。
【0073】上記の現像バイアスは、直流電圧VDCに交
流電圧VP-P (ピークからピークの電圧)を重畳したも
のを印加し、VDCは−500〜−100V、VP-P は数
100〜数1000Vとされる。感光ドラム3と現像ス
リーブ21Yとの間隔(以下S−D間隔と称す)が30
0μmのとき、現像により良好な画像を得るのに必要な
交流電圧はVP-P =1200〜2400Vで、好ましく
はVP-P =1600〜2000Vである。
【0074】以上、イエロー用現像装置5Yについて述
べたが、マゼンタ用現像装置5M、シアン用現像装置5
C、ブラック用現像装置5Bも同様に構成されており、
図12中、これらマゼンタ用現像装置5M等において、
イエロー用現像装置5Yの部材と同じ作用する部材は、
対応する符号を付してある。
【0075】さて、これら現像装置5Y〜5Bは、図7
に示す本発明の現像装置を適用して構成してある。
【0076】図7に示すように、本発明の現像装置5
は、現像剤容器30内に現像スリーブ21を備える。現
像スリーブ21の基体の材質としては、アルミニウム、
ステンレス鋼等の金属や剛性の優れたプラスチックがよ
い。
【0077】本発明によれば、現像スリーブ21の表面
には、酸化物被膜の生成から無縁な金属に依らない耐酸
化性の導電性樹脂層21bが設けられる。これは、現像
スリーブ21が単にアルミニウムからなると酸化し易く
て、トナーとの接触抵抗を小さくする上で問題があるか
らである。
【0078】本実施例では、導電性樹脂層21bは、導
電性カーボンブラック粉末及びグラファイト粉末を分
散、含有した被覆形成高分子で形成して、導電性カーボ
ンブラック粉末及びグラファイト粉末で導電性を持たせ
ている。導電性カーボンブラック粉末及びグラファイト
粉末は、樹脂層21bの表面で露出しており、過剰に帯
電したトナーのリークサイトとして機能する。又グラフ
ァイト粉末は固体潤滑性が強いので、トナー微粉末を樹
脂層21bの表面から離れ易くする。このようなことか
ら樹脂層21b表面へのトナー微粉層の形成が防止で
き、スリーブゴーストの発生を防止することが可能とな
る。
【0079】上記の被覆形成高分子としては、例えばス
チレン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエーテルスルホン樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンオキサイド
樹脂、ポリアミド樹脂、フッ素樹脂、繊維素系樹脂、ア
クリル系樹脂などの熱可塑性樹脂、或いはエポキシ樹
脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹
脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、シリ
コーン樹脂、ポリイミド樹脂などの熱硬化性樹脂が使用
でき、更に光硬化性樹脂などが使用できる。
【0080】このうちシリコーン樹脂、フッ素樹脂のよ
うな離型性のある樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、
ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹
脂、スチレン系樹脂のような機械的性質に優れた樹脂が
より好ましい。
【0081】上記の導電性樹脂層21bの体積抵抗率
は、10-3〜102 Ωcmの範囲にあり、バイアス電源
29により現像バイアスが樹脂層21bに印加されるよ
うになっている。
【0082】弾性ブレード26はウレタンゴム、リン青
銅等の弾性を有する部材を基体26aとし、現像スリー
ブ21に当接して現像スリーブ21上に担持されたトナ
ーを摺擦するようになっている。
【0083】本発明によれば、弾性ブレード26の少な
くとも現像スリーブ21上のトナーと摺擦する摺擦面
に、トナーの摩擦帯電極性と逆極性に摩擦帯電する被覆
層26bが設けられる。本実施例では、弾性ブレード2
6のトナーとの摺擦面に、トナーの摩擦帯電極性と逆極
性に摩擦帯電する性質を有する材料のシート部材26b
を貼り付けて、上記の被覆層を形成している。シート部
材26bは、上記の帯電能が強い方が好ましい。
【0084】本実施例においては、1成分現像剤の非磁
性トナーとしてキャノン製CLC−200用トナーを用
い、実験を行なった。このトナーはネガ(負)の摩擦帯
電性を示すため、シート部材26bとして強いポジ
(正)の摩擦帯電性を示すナイロン、セロファン等を用
いるが、耐摩耗性、環境安定性等の点からナイロンが好
ましい。
【0085】弾性ブレード基体26aにウレタンゴムを
用い、シート部材26bに強ポジ摩擦帯電性のナイロ
ン、セロファンを用いた場合のトナーの摩擦帯電電荷量
(比電荷量q/m)及び反転カブリのレベルを、参考と
してシート部材26bに強ネガ摩擦帯電性のPTFEを
用いた場合及びシート部材26bを貼付けずに弾性ブレ
ードのウレタンゴム基体26aのままの場合と併せて、
表1に示す。
【0086】尚、現像バイアスは、直流電圧VDC=−3
50Vに周波数1.5kHzの交流電圧Vp-p =200
0Vを重畳したものを用い、S−D間隔は300μmと
した。
【0087】
【表1】
【0088】表1から明らかなように、弾性ブレード2
6のシート部材26bに強ポジ摩擦帯電性のナイロンシ
ート及びセロファンシートを用いた場合、トナーへの摩
擦帯電電荷の付与が、弾性ブレード26がウレタンゴム
基体のままのときよりも確実に行なわれており、又反転
カブリも防げることが判る。
【0089】逆にシート部材26bに強ネガ摩擦帯電性
のPTFEシートを用いた場合、ネガトナーを使用して
いるにも拘らず、トナー層全体として摩擦帯電電荷が正
側に傾くことが観測されることがある。
【0090】これは、弾性ブレード26により規制され
た現像スリーブ21上のトナー層の最下層では、現像ス
リーブ21の表面とトナーが摺擦することでトナーは負
に摩擦帯電されるが、トナー層の上層ではトナー自身よ
りも強く負に摩擦帯電するPTFEとトナーが摺擦され
るため、正に帯電したトナーとなり(所謂反転トナーに
なる)、このためトナー層全体としては負側の摩擦帯電
電荷付与が少なくて、正側に傾いた摩擦帯電電荷を示す
ことになるのである。これにより反転カブリも増加す
る。
【0091】以上、弾性ブレード26に強ポジ摩擦帯電
性のナイロン等の材料のシート部材26bを貼り付け
て、トナーを摺擦することにより、トナーに負の摩擦帯
電電荷を確実に付与することができ、又反転カブリも防
止できる効果があることが確認された。
【0092】本発明では、既述したように、現像装置5
の現像スリーブ21の表面上に導電性の耐酸化性樹脂層
21bを設けて、スリーブゴーストや多数枚の連続プリ
ント時のチャージアップを防止しているが、その反面、
樹脂層21bが存在することで、従来のアルミニウム製
の現像スリーブに比べ、現像スリーブ21自身がトナー
に与える摩擦帯電電荷が少なくなることが考えられる。
【0093】しかし、強ポジ摩擦帯電性のシート部材2
6bでトナーを摺擦するので、現像スリーブ21の表面
に導電性樹脂層21bが形成されていても、摩擦帯電電
荷は低下することがなく安定して付与される。又現像ス
リーブ21の表面に導電性樹脂層21bが形成されてい
るために、現像スリーブ21へのトナーの鏡映力が弱く
なり、このため現像バイアスによりトナーが現像スリー
ブ21から離れ易く、現像効率が増大するという利点も
ある。
【0094】従って、図12に示す画像形成装置は、上
記の現像装置5を適用した現像装置5Y〜5Bを備える
ことにより、スリーブゴーストや多数枚の連続プリント
時のチャージアップによる画像の濃度低下が防止される
と共に、安定した摩擦帯電電荷の付与が達成できて、画
質の安定化、環境特性の安定化が図られる。
【0095】尚、弾性ブレード26による規制後の現像
スリーブ21上のトナー担持量については、前述したよ
うに、現像スリーブ8上のトナー層が薄いと画像濃度の
低下を招き、厚すぎると現像スリーブ21及びシート部
材26bと摺擦されるトナー以外に、そのトナー層の中
間位置でトナー同士が摺擦し合うトナーが増加し、安定
した摩擦帯電電荷の付与が達成できなくなるので、規制
後の現像スリーブ21上のトナー担持量は0.3〜1.
5mg/cm2 、好ましくは0.5〜1.0mg/cm
2 であるのがよい。これは、弾性ブレード26の現像ス
リーブ21に対する当接圧を適宜設定することによって
達成される。
【0096】本実施例では、非磁性トナーとしてネガ摩
擦帯電性のトナーを用いたが、シート部材26bに強ネ
ガ摩擦帯電性のPTFE、ポリイミド等の材料を用いれ
ば、ポジ摩擦帯電性のトナーを使用してもよく、同様な
効果が得られる。
【0097】又剛体の現像剤規制部材と弾性を有する現
像スリーブとを備えた現像装置においても、弾性を有す
る現像スリーブ表面に導電性の被覆層を形成し、そして
ネガトナーを使用する場合に剛体の現像剤規制部材とし
て、ガラス、アクリル等の帯電系列上強ポジの摩擦帯電
をする材料のものを用い、又ポジトナーを使用する場合
に剛体の現像剤規制部材として、PTFE等の強ネガの
摩擦帯電をする材料のものを用いれば、同様に前述した
効果が得られる。
【0098】尚、本発明に用いられる現像スリーブ21
表面の導電性の樹脂層21bの体積抵抗率は、本発明者
等の実験での確認により、102 Ωcm以下が好ましい
ことが判っているが、更に上記の体積抵抗率を有する材
料で導電性樹脂層21bだけでなく、現像スリーブ21
全体を形成しても本発明の効果は得られる。
【0099】図8は、本発明の現像装置の更に他の実施
例の要部断面図である。本現像装置も、図7の現像装置
と同様、カラー画像形成装置に使用される。
【0100】本現像装置の特徴は、弾性ブレード26の
少なくとも現像スリーブ21上のトナーと摺擦する摺擦
面及びその反対側の面に、トナーの摩擦帯電極性と逆極
性に摩擦帯電する被覆層26bを、上記の性質を有する
樹脂を塗布して形成したことが特徴である。被覆層26
bの帯電能は同様に強い方が好ましい。本現像装置のそ
の他の構成は図7の現像装置と同様で、図8において図
7に付した符号と同一の符号は同一の部材を示す。
【0101】本実施例でも、図7の実施例のときと同
様、一成分分現像剤として前述した例えばキャノン製C
LC−200用トナーのようなネガ摩擦帯電性の非磁性
トナーが使用され、これに対し上記の被覆層26bは、
強ポジ摩擦帯電性のナイロン、セロファン、アクリル等
の樹脂を塗布して形成される。
【0102】現像スリーブ21上のトナーの担持量は、
同様に弾性ブレード26に依る規制後に、0.3〜1.
5mg/cm2 、好ましくは0.5〜1.0mg/cm
2 とされる。
【0103】本実施例では、弾性ブレード26の強ポジ
摩擦帯電性の被覆層26bでネガ摩擦帯電性のトナーが
摺擦されることにより、同様に、弾性ブレード26によ
るトナーへの摩擦帯電電荷の付与が安定して行なわれる
効果がある上に、更に弾性ブレード26にポジの摩擦帯
電性を有する樹脂を塗布するだけで簡単に被覆層26b
を形成できるので、作業工程が簡略化し、生産性が向上
し又コストを低下できる等の利点も有する。
【0104】尚、ポジ摩擦帯電性のトナーを使用すると
きは、前述したのと同様に、被覆層26bを強ネガ摩擦
帯電性の樹脂で形成すればよい。
【0105】図9は、本発明の現像装置の更に他の実施
例の要部断面図である。本現像装置も、図7の現像装置
と同様、カラー画像形成装置に使用される。
【0106】本実施例の特徴は、弾性ブレード26のト
ナーと摺擦する摺擦面に、トナーの摩擦帯電極性と逆極
性に摩擦帯電する性質の被覆層を設けるに止まらず、弾
性ブレード26全体を上記性質を有する樹脂粒子を分散
したウレタンゴム等の弾性材料で形成することにより、
弾性ブレード26そのものに上記被覆層と同様な性質を
持たせたことである。
【0107】上記の性質を有する樹脂粒子としては、例
えばネガ摩擦帯電性を有するキャノン製CLC−200
用トナーを使用する場合には、ナイロン、アクリル等の
強ポジ摩擦帯電性を示す樹脂粒子を用いればよい。
【0108】この樹脂粒子の平均粒径は0.05〜50
μmがよく、平均粒径が0.05μmよりも小さいと、
トナーに十分な摩擦帯電電荷を付与をすることができ
ず、逆に平均粒径が50μmよりも大きいと、現像スリ
ーブ21上へのトナーの塗布が均一に行なえず、トナー
層に筋状の塗布ムラが発生して、画像に悪影響を及ぼ
す。
【0109】但し、樹脂粒子をウレタンゴム等に分散し
て、弾性ブレード26を成形したままでは、図10に示
すように、弾性ブレード26の表面層にウレタンゴム等
によるスキン層26′が形成されて樹脂粒子26′bが
露出しないので、このため樹脂粒子26′bとトナーと
が摺擦されずに摩擦帯電電荷の付与が不十分になる。従
って樹脂粒子26′bとトナーとが摺擦されるように、
弾性ブレード26の成形後に少なくともトナーとの摺擦
部分に表面研摩を行ない、図11に示すように、樹脂粒
子26′bを摺擦部分で表面に露出することを要する。
【0110】しかし、一旦、樹脂粒子26′bを表面に
露出させれば、後は弾性ブレード26の摩耗によって常
に樹脂粒子26′bが表面に露出されるので、その後に
露出させるための処理は不要である。
【0111】本実施例によっても、分散した樹脂粒子で
強ポジ摩擦帯電性とされた弾性ブレード26によってネ
ガ摩擦帯電性のトナーが摺擦されることにより、同様
に、弾性ブレード26によるトナーへの摩擦帯電電荷の
付与が安定して行なわれる。
【0112】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の現像装置
では、現像剤担持体の表面に酸化物被膜の生成に無縁な
導電性樹脂層を設けているので、ゴーストを防止し又多
数枚の連続プリント時の一成分現像剤の過度のチャージ
アップを防いで、過度のチャージアップによる画像濃度
の低下を防止することができる。又現像剤担持体に当接
する現像剤規制部材の少なくとも現像剤担持体上の一成
分現像剤と摺擦する摺擦面に、その現像剤の摩擦帯電極
性と逆極性に摩擦帯電する性質の材料層を設けているの
で、現像剤に安定して所望の極性の摩擦帯電電荷を十分
に付与することができる。
【0113】又現像剤担持体の導電性樹脂層は金属に比
べて摩耗し易いが、現像剤規制部材が上記の構成であっ
て現像剤を摩擦帯電し易いので、導電性樹脂層の摩耗を
防止できるように現像剤規制部材の現像剤担持体への当
接圧を軽くすることができる。又この当接圧を軽くする
ことによって現像部に搬送できる現像剤量も十分確保で
き、画像濃度の向上に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の現像装置の一実施例の要部断
面図である。
【図2】図2は、図1の現像装置を備えた画像形成装置
の断面図である。
【図3】図1の現像装置に設けられた現像スリーブの表
面付近の断面図である。
【図4】同じく現像スリーブの表面の斜視図である。
【図5】本発明の現像装置の他の実施例での弾性ブレー
ド及び他の弾性ブレードを用いた連続プリント試験にお
けるプリント枚数と画像の反射濃度との関係を示すグラ
フである。
【図6】本発明の現像装置の更に他の実施例の要部断面
図である。
【図7】本発明の現像装置の更に他の実施例の断面図で
ある。
【図8】本発明の現像装置の更に他の実施例の要部断面
図である。
【図9】本発明の現像装置の更に他の実施例の要部断面
図である。
【図10】図9の現像装置に設けられた弾性ブレードの
研摩処理前の状態を示す断面図である。
【図11】同じく弾性ブレードの研摩処した状態を示す
断面図である。
【図12】図7の現像装置を備えたカラー画像形成装置
の断面図である。
【符号の説明】
3 感光ドラム 5 現像装置 21 現像スリーブ 21b 導電性樹脂層 24 トナー 26 弾性ブレード 26b 被覆層
フロントページの続き (72)発明者 尾島 磨佐基 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 大久保 正晴 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現像剤担持体上に担持した一成分現像剤
    を前記現像剤担持体に当接した現像剤規制部材で規制し
    て、前記現像剤担持体上に前記現像剤の薄層を形成しな
    がら、前記現像剤を前記現像剤担持体により像担持体と
    対向した現像部へと搬送し、前記現像部で前記現像剤に
    より前記像担持体上に形成された潜像を現像して可視化
    する現像装置において、前記現像剤担持体の表面上に、
    導電性微粒子を含有する導電性樹脂層を設け、前記現像
    剤規制部材の現像剤を摺擦する表面上に、前記現像剤の
    摩擦帯電極性と反対極性の摩擦帯電性材料層を設けたこ
    とを特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】 前記導電性微粒子は、カーボンブラック
    微粒子又はグラファイト微粒子である請求項1の現像装
    置。
  3. 【請求項3】 前記現像剤規制部材は、ゴムブレード表
    面に現像剤の摩擦帯電極性と反対極性の摩擦帯電材料を
    被覆してなる請求項1又は2の現像装置。
  4. 【請求項4】 前記現像剤担持体上に形成された現像剤
    の薄層の厚みは、前記現像部において前記現像剤担持体
    と前記像担持体との間の最小間隙よりも薄い請求項1、
    2又は3の現像装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0631208A2 (en) * 1993-06-23 1994-12-28 Nec Corporation Method and apparatus for forming an image on a recording medium
JP2010191209A (ja) * 2009-02-18 2010-09-02 Ricoh Co Ltd 画像形成装置

Cited By (2)

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