JPH0559085A - イミダゾール塩基を有するオキセタノシン誘導体 - Google Patents

イミダゾール塩基を有するオキセタノシン誘導体

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JPH0559085A
JPH0559085A JP3353976A JP35397691A JPH0559085A JP H0559085 A JPH0559085 A JP H0559085A JP 3353976 A JP3353976 A JP 3353976A JP 35397691 A JP35397691 A JP 35397691A JP H0559085 A JPH0559085 A JP H0559085A
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JP3353976A
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Seiichi Saito
清一 斎藤
Masayuki Kitagawa
正行 北川
Akira Masuda
亮 増田
Shigeru Hasegawa
茂 長谷川
Fuminori Abe
史紀 安部
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Nippon Kayaku Co Ltd
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H19/00Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof
    • C07H19/02Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof sharing nitrogen
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
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    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
    • A61P37/02Immunomodulators
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目 的】免疫抑制活性を有するか、又はそのような生
理活性物質の合成中間体として期待される新規イミダゾ
ール塩基を有するオキセタノシン誘導体を提示する。 【構 成】一般式(A)で表わされるオキセタノシン誘
導体。 (式中R1 はカルバモイル基又はシアノ基、R2 はアミ
ノ基、アセチレン又はハロゲン原子を示す。Pは水素原
子又は保護基を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明の化合物は免疫抑制作用などの生理
活性が期待されるか又はそのような生理活性物質の合成
中間体として期待されるものである。
【0002】
【従来の技術】免疫抑制剤としてはステロイド系、アザ
チオプリンのような核酸合成作用系、又抗生物質系のサ
イクロスポリンA等が使用されているが、副作用が発現
し易い為、新たな免疫抑制作用を示す化合物の出現が待
たれている。プリン塩基を有するオキセタノシン誘導体
はEP−A2−0291917、EP−A2−0334
250などにより知られており、抗ウイルス剤などの医
薬としての開発が期待されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、イミダ
ゾール塩基を有するオキセタノシン誘導体は知られてお
らず、これらの誘導体も生理活性が期待される。本発明
は免疫抑制活性をもつイミダゾール塩基を有するオキセ
タノシン誘導体およびその中間体として有用なイミダゾ
ール塩基を有するオキセタノシン誘導体を提供するもの
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は下記一般式
(A)
【0005】
【化2】
【0006】(式中R1 はカルバモイル基又はシアノ
基、R2 はアミノ基、アセチレン基又はハロゲン原子を
示す。Pは水素原子又は保護基を示す。)で表されるイ
ミダゾール塩基を有するオキセタノシン誘導体に関する
ものである。本発明化合物は、免疫抑制剤として、又は
その中間体として有用なものである。即ち、本発明化合
物におけるR1 =CN,R2 =−C≡CHである化合物
は、免疫抑制剤として有用である。その他の化合物はそ
の中間体と有用なものである。
【0007】本発明に於けるPは水素原子及び保護基で
あるが、保護基とは水酸基の保護基であり、核酸の保護
基として常用されるものであればよい。たとえば、アセ
チル、クロロアセチル、ジクロロアセチル、ベンゾイル
等の炭素数1〜10のアシル基、置換又は無置換のベン
ジル基、トリメチル、トリエチルシリル、t−ブチルジ
メチルシリル等の(モノ、ジ又はトリ)炭素数1〜10
の炭化水素シリル基が挙げられるが、本法ではアシル基
が望ましい。又、R2 のハロゲン原子とはフッ素、塩
基、臭素、よう素であるが本法では臭素、よう素が好ま
しい。本発明の代表的化合物を下記に示す。
【0008】
【化3】
【0009】 化合物No. R1 2 P ─────────────────────────── (1) CONH2 NH2 H (2) CONH2 NH2 COCH3 (3) CN NH2 COCH3 (4) CN NH2 H (5) CN C≡CH COCH3 (6) CN C≡CH H (7) CN I COCH3 ───────────────────────────
【0010】次いで、本発明化合物の製造法について示
す。本発明化合物は、特開平2−279693などによ
り公知のオキセタノシンA−N−オキシド()から製
造することができる。
【0011】発明化合物毎に合成の段階を説明する。 1. 化合物No.1〔式(A):R1=CONH2 ,R2 =NH
2 ,P=H〕の合成:公知化合物オキセタノシンA−N
−オキシド()より合成される。合成経路をScheme
1に示した。 式で表わされる化合物に於いてXはハロゲンである
が、本法に於いては臭素原子が望ましい。又、P1 はC
1 〜C10の炭化水素のアルキル基であり、例えばメチ
ル、エチル、t−ブチル、ヘキシル、ベンジルなどであ
るが、本法に於いては通常t−ブチル、ベンジル基が望
ましい。以下、本発明、化合物No.1の合成を2段に分け
て説明する。
【0012】1−1 化合物(オキセタノシンA−N
−オキシド)→式の化合物(P1 は低級アルキル基、
化合物をN,N−ジメチルアセトアミド又はN,N−
ジメチルフォルムアミド等の有機溶媒に懸濁もしくは溶
解し、その液中にブロムベンジルなどのハロゲノアラル
キル又はブロムt−ブチルなどのハロゲノアルキルなど
を加え0℃〜溶媒の沸点好ましくは約10〜約40℃
で、4〜48時間、好ましくは8〜24時間反応を行
い、反応液に水を加えた後クロロホルムなどで有機溶媒
を抽出し、水層を濃縮し、水を除去し、シロップ状の反
応生成物式(X- :ハロゲンイオン、P1 :低級アル
キル基を得る。次いで、このシロップ状の反応生成物に
水酸化ナトリウムなどの水酸化アルカリの水溶液又はア
ンモニア、トリエチルアミンの水溶液、好ましくは水酸
化アルカリ水溶液を5〜50℃好ましくは10〜40℃
で4〜48時間、好ましくは8〜24時間反応させるこ
とにより環を開裂し、反応生成物をカラムクロマトグラ
フィーなどにより単離することにより式の化合物(P
1 は低級アルキル基)が得られる。
【0013】
【化4】
【0014】1−2 式の化合物(P1 は低級アルキ
ル基)→化合物No.1 式の化合物(P1 は低級アルキル基)を低級アルコー
ル(例えばメタノール、エタノール)などの極性有機溶
媒に溶解し、貴金属触媒(例えばPd−Cなど)の存在
下に加水素分解を行う。反応温度は通常0℃〜60℃程
度好ましくは約10℃〜約40℃程度で行うことができ
る。反応は常圧でも行うことができるが、通常加圧下
(1〜5気圧程度)で行うのが好ましい。反応液から、
触媒及び溶媒を除去し、残渣(式の化合物)に濃アン
モニア水を加えて封管をし、加熱下、例えば約40°〜
約150℃程度好ましくは60°〜120℃、1〜5日
好ましくは2〜4日で反応させ、反応生成物をクロマト
グラフィーなどで単離することにより、化合物(No.1)
を得ることができる。化合物No.1 は化合物No.6 の合
成中間体として有用である。
【0015】2. 化合物No.2〔式(A):R1 =C
ONH2 ,R2 =NH2 ,P=COCH3 〕、化合物N
o.3〔式(A):R1 =CN,R2 =NH2 ,P=CO
CH3 〕および化合物No.4〔式(A):R1 =CN,R2
=NH2 ,P=H〕の合成: 合成経路をScheme 2に示した。即ち、前述の化合物N
o.1を用いて、ヒドロキシ基を保護した式(P2 、P
3 は保護基:P2 ,P3 がCOCH3 の場合化合物No.
2)で示す化合物とした後、この化合物のカルバモイル
基を脱水することにより式(P2 ,P3 は保護基:P
2 ,P3 がCOCH3 の場合化合物No.3)の化合物と
し、これを脱保護することにより化合物No.4を得るこ
とができる。
【0016】ヒドロキシ基の保護基P2 ,P3 として
は、ヌクレオシドの水酸基の保護基として常用されてい
るものであればよく、たとえばアセチル、クロロアセチ
ル、ジクロロアセチル、ベンゾイル等のアシル基、置換
又は無置換ベンジル基、トリメチルシリル、トリエチル
シリル、t−ブチルジメチルシリル等のシリル基が挙げ
られるが、本法ではアセチル基等のアシル基でよい。
【0017】アシル化の反応は通常行われる反応条件で
よく、例えばアセチル化の場合は塩基性溶媒、例えばピ
リジン、トリエチルアミン等の存在下無水酢酸にて、場
合によっては核酸系のアシル化際に用いる4−ジメチル
アミノピリジンを更に加え0〜50℃、好ましくは10
〜40℃、4〜48時間好ましくは8〜24時間で反応
が行われる。
【0018】
【化5】
【0019】カルバモイル基の脱水反応はトリエチルア
ミン存在下オキシ塩化リン、又はピリジン存在下トシル
クロライド等の反応により行うが、通常トリエチルアミ
ン存在下オキシ塩化リンの反応でよく、窒素気流下、−
30°〜20℃好ましくは−10°〜10℃で、10分
〜3時間好ましくは30分〜2時間反応して行う。又、
脱保護はそれぞれ保護基の化学的性質に合わせて行われ
るが、本法でのアセチル基のようなアシル基の場合、例
えば濃アンモニア水、又は水酸化アルカリ金属(NaO
H,KOH等)水溶液の条件、好ましくは濃アンモニア
水で、0〜50℃好ましくは10〜40℃で、10分〜
4時間好ましくは30分〜2時間で反応を行い、化合物
No.4を得ることが出来る。これらの化合物はいずれも
化合物No.6の合成中間体として有用であり、化合物N
o.4は必要に応じて、適当な保護基でヒドロキシ基を保
護して化合物No.6の合成中間体とすることができる。
【0020】3. 化合物No.7〔式(A):R1 =C
N,R2 =I,P=COCH3 〕、化合物No.5〔式
(A):R1 =CN,R2 =−C≡CH,P=COCH
3〕及び化合物No.6〔式(A):R1 =CN,R2
−C≡CH,P=H〕の合成 化合物No.6は前述の式(P2 ,P3 は保護基)で示
す化合物より、Scheme3に示す経路により合成され
る。(化合物No.4とに単離したのち、ヒドロキシ基の
保護基を変えて同様に合成してもよい。)
【0021】即ち、式(P2 ,P3 は保護基)で示す
化合物のアミノ基をハロゲン置換、好ましくはヨウ素置
換を行い式(P2 ,P3 は保護基:P2 ,P3 がCO
CH3 の場合化合物No.7)で示す化合物を得、次いで
シリル基が置換されたアセチレンを導入し、式
(P2 ,P3 は保護基、Yはシリル基)で示す化合物を
得、これを脱シリルし式(P2 ,P3 は保護基:
2 ,P3 がCOCH3 の場合化合物No.5)及び
2 ,P3 の脱保護することにより化合物No.6を合成
した。
【0022】上記のヨウ素化反応は亜硝酸アルキル(例
えば亜硝酸イソアミル、亜硝酸ブチル等)の存在下ジョ
ードメタン、ヨウ化メチレン等の溶媒として使用するヨ
ウ素化剤によって、50°〜120℃、好ましくは60
°〜100℃にて2〜40分、好ましくは5〜30分反
応させる。式に於けるシリル基としてはトリメチルシ
リル、t−ブチルジメチルシリル、ジメチルエチルシリ
ル等が挙げられるが、本法では通常トリメチルシリル基
でよい。
【0023】
【化6】
【0024】シリル基が置換したアセチレン基を導入す
る方法としては、溶媒としてたとえばアセトニトリル、
N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド等を用い、パラジウ
ム触媒として例えばビス(ベンゾニトリル)パラジウム
ジクロリド、ビス(アセトニトリル)パラジウムジクロ
リド、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジク
ロリド等、好ましくはビス(ベンゾニトリル)パラジウ
ムジクロリドの存在下、トリブチルチントリメチルシリ
ルアセチレンを加え行われる。反応は密閉状態で、50
〜150℃、好ましくは80°〜120℃で、4〜24
時間好ましくは6〜12時間で行われる。
【0025】又、シリル基を除去する反応は常法に従っ
て行えばよく、たとえば、テトラブチルアンモニウムフ
ルオリド、フッ化アンモニア、メタノール性アンモニア
を用いて除去される。一方アセチル基等のアシル基はメ
タノール性アンモニア水酸化アルカリ金属(NaOH,
KOH)水溶液で脱離することが出来る。式の化合物
(P1 ,P2 は保護基、Yはシリル基)のシリル基とア
セチル基の脱離はメタノール性アンモニアを用いて両方
共に除去出来るが、本法ではシリル基の除去はテトラブ
チルアンモニウムフロリドを用い0〜50℃好ましくは
10〜40℃にて2〜30分好ましくは5〜20分間に
て行い、式の化合物(P1 ,P2 は保護基)を得、次
いでアセチル基の除去をメタノール性アンモニアで0〜
50℃、好ましくは10〜40℃にて10分〜4時間間
好ましくは30分〜2時間処理し、化合物No.6を合成
した。
【0026】化合物No.6(式(A):R1 =CN,R
2=−C≡CH,P=H)の化合物を免疫抑制剤などの
医薬として用いる場合は、単独または添加剤(賦形剤あ
るいは担体)と混合して注射剤、経口剤、または坐剤な
どとして投与される。賦形剤及び担体としては薬剤学的
に許容されるものが選ばれ、その種類及び組成は投与経
路や投与方法によって決まる。例えば液状担体として
水、アルコールもしくは大豆油、ピーナッ油、ゴム油、
ミネラル油等の動植物油、または合成油が用いられる。
固体担体としてマルトース、シュクロースなどの糖類、
アミノ酸類ヒドロキシプロピルセルロースなどセルロー
ス誘導体、ステアリン酸マグネシウムなどの有機酸塩が
使用される。注射剤の場合一般に生理食塩水、各種緩衝
液、グリコース、イノシトール、マンニトール等の糖類
溶液、エチレングリコール、ポリエチレングリコール等
のグリコール類が望ましい。
【0027】また、イノシトール、マンニトール、グリ
コース、マンノース、マルトース、シュクロース等の糖
類、フェニルアラニン等のアミノ酸類の賦形剤とともに
凍結乾燥製剤とし、それを投与時に注射用の適当な溶
剤、例えば滅菌水、生理食塩水、ブドウ糖液、電解質溶
液、アミノ酸等の静脈投与用液体に溶解して投与するこ
ともできる。
【0028】製剤中における本化合物の含量は製剤によ
り種々異なるが、通常0.1〜100重量%好ましくは
1〜90重量%である。例えば、注射液の場合には、通
常0.1〜5重量%の本化合物を含むようにすることが
よい。経口投与する場合には前記固体担体もしくは液状
担体とともに錠剤、カプセル剤、粉剤、顆粒剤、液剤、
ドライシロップ剤等の形態で用いられる。カプセル、錠
剤、顆粒、粉剤の場合は一般に本化合物の含量は約3〜
100重量%好ましくは5〜90重量%であり、残部は
担体である。投与量は、患者の年令、体重、症状、治療
目的等により決定されるが、治療量は一般に非経口投与
で1〜300mg/kg・日、経口投与で5〜500mg/kg
・日である。
【0029】本発明の化合物No.6の化合物を用いて製
剤とするときは、例えば該化合物30重量部に対し精製
水を加え全量を200部としてこれを溶解後ミリポアフ
ィルターGSタイプを用いて除菌ろ過する。このろ液2
gを10mlのバリアル瓶にとり凍結乾燥し、1バイアル
に該化合物30mgを含む凍結乾燥注射剤を得た。
【0030】
【作 用】本化合物は免疫担当細胞であるマウスリンパ
球の機能に抑制作用を及ぼす。即ち、Waithe等による方
法 (Waithe etal.,Handbook of EXperimental Immunolo
-gy 頁26,1,1978)に準じ、リンパ球幼若化
反応に対する作用を調べたところ本化合物はCon A
(コンカナパリンA)で刺激を受けたTリンパ球の幼若
化と、LPS(リポポリサッカライド)で刺激を受けた
Bリンパ球の幼若化反応を著しく抑制した。以上の記載
した本化合物の薬理作用を試験例により具体的に説明す
る。
【0031】試験例1. Con AによるTリンパ球幼若化反応の抑制BALB/
cマウスの脾細胞をマイクロプレートに2×105 個/
0.2ml/ウエルになるように分注し、対照群以外の各
ウエルに各濃度の被試化合物を添加し、さらにすべての
ウエルにConAを5μg/mlになるよう加えたのち、こ
の細胞浮遊液を37℃で5%の炭酸ガス培養器で72時
間培養した。リンパ球幼若化反応は、培養終了の8時間
前に 3H−チミジンを37kBq/ウエル添加し、培養
細胞への取込み量を液体シンチレーションカウンターで
測定した。Con Aのみを添加したときの取込みカウン
トをAdpm, Con A及び薬物を加えたときのカウントBd
pmとして、(1−Bdpm/Adpm) ×100の数値を、幼若
化に対する各薬物の抑制率とした。その結果を表1に示
す。
【0032】 表1 本化合物のCon AによるTリンパ球幼若化反応の抑制 ──────────┬────────── 濃度(μg/ml) │ 抑制率(%) ──────────┼────────── 0.006 │ 33.1 0.024 │ 36.4 化合物No.6 0.10 │ 34.0 0.39 │ 50.0 1.56 │ 81.8 6.25 │ 90.3 ──────────┴──────────
【0033】上表から明らかなように化合物No.6は、
Tリンパ球幼若化反応を強く抑制した。
【0034】試験例2. LPS(リポポリサツカライド)によるBリンパ球幼若
化反応の抑制。試験例1の方法に準じ(ただし、Con
Aの代りに、大腸菌のLPSを100μg/mlになるよ
う加えた)、幼若化B細胞に取りこまれた 3H−チミジ
ン/量を測定した。被験化合物による抑制率を同様に求
めた。表2に示すように、化合物(No.6)はLPSに
よるBリンパ球幼若化を著しく抑制した。
【0035】
【0036】
【発明の効果】以上の結果は、本化合物がBリンパ球及
びTリンパ球の機能を抑制することを示す。この抑制作
用は、それぞれ体液性免疫及び細胞性免疫の抑制を意味
するので、その異常亢進が原因と考えられる臓器移植あ
るいは皮膚移植における拒絶反応の抑制、各種の自己免
疫が主たる原因と考えられる自己免疫病例えば多発性硬
化症、溶血性貧血、I型糖尿病、重症筋無力症、橋本甲
状腺炎、ベーチエッチ症候群リウマチの治療またアレル
ギー疾患の治療に対する本化合物の有用性を強く示唆す
る。
【0037】
【実施例】以下本発明を実施例により具体的に説明す
る。 実施例1. 化合物No.1(式(A):R1 =CONH
2,R2 =NH2 ,P=H)の合成 1−1 化合物(式:P1 =benzyl) の合成 オキセタノシンA−N1 −オキシド56.3gのN,
N−ジメチルアセトアミド200ml懸濁液にベンジルブ
ロミド126.6mlを加え、室温にて一夜攪拌する。反
応液に水1.6リットルを加えた後、クロロホルム2リ
ットルにて2回抽出し、水層を濃縮乾固する。この様に
して得られたシロップ、化合物(式:X=Br,P1
=benzyl) に、0.67N水酸化ナトリウム水溶液2.
5リットルを加え、室温にて一夜攪拌する。反応液をク
ロロホルムにて、洗浄後、1N塩酸にて中和する。これ
を活性炭末800mlのカラムに通塔し、2%食塩水、水
で洗浄した後、メタノールで溶出する。溶出液を濃縮乾
固して化合物(式:P1 =benzyl)を58.6g得
た。
【0038】MS m/z 348(M+H)+ Rf 0.53(CHCl3 −MeOH=5:1) 1 H−NMR(CD3 OD,ppm) 7.64(1
H,s)、7.2〜7.5(5H,m)、6.01(1
H,d) 4.97(2H,s)、4.54(1H,
m)、3.5〜3.9(5H,m)。
【0039】1−2. 化合物No.1の合成 化合物(式:P1 =benzyl)58.6gを溶解したエ
タノール800ml、水500ml及び酢酸130ml混合液
に10%Pd−C5gを加え、室温、3気圧の条件で一
夜加水素分解を行う。触媒を濾過し、溶媒を濃縮後、残
渣(式の化合物)を濃アンモニア水850mlに溶解
し、密閉状態にて100℃、3日間攪拌する。反応液を
600mlまで濃縮した後、活性炭末500mlのカラムに
通塔し、2%食塩水、水で洗浄した後、30%含水メタ
ノールで溶出する。溶出液を濃縮乾固後、エタノールよ
り結晶化を行い、化合物No.1(AICA−オキセタノ
シン)を7.2g得た。
【0040】MS m/z 243(M+H)+ 、26
5(M+Ha)+ Rf 0.30(CHCl3 −MeOH=3:1) 1 H−NMR(D2 O,ppm) 7.60(1H,
s)、6.02(1H,d)、4.60(1H,m)
3.68〜3.85(4H,m)、3.61(1H,
m)
【0041】実施例2 化合物No.2(式(A):R1 =CONH2 ,R2 =N
2 ,P=COCH3)の合成 化合物No.1 7.2gのN,N−ジメチルホルムアミ
ド130ml懸濁液に4−ジメチルアミノピリジン180
mg、トリエチルアミン17ml及び無水酢酸6mlを加え室
温にて一夜攪拌する。減圧下、溶媒を留去し、得られた
シロップをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20
0ml、クロロホルム−メタノール20:1)により分離
する。シリカゲルTLC〔展開溶媒;クロロホルム−メ
タノール(10:1)〕でRf0.36付近のフラクシ
ョンを集め、減圧下、溶媒を留去し、化合物No.2を
9.6g得た。
【0042】MS m/z;327(M+H)+ 1 H−NMR(CDCl3 ,ppm) 7.26(1
H,s)、6.58(1H,bs)、5.94(1H,
d) 5.43(3H,bs)、4.68(1H,
m):4.22〜4.45(4H,m)、3.69(1
H,m)、2.11、2.17(6H,2s)
【0043】実施例3 化合物No.3(式(A):R1 =CN,R2 =NH2
P=COCH3)の合成氷冷下、窒素気流中で、化合物N
o.2 38mgのクロロホルム450μl溶液に、トリエ
チルアミン8μl及びオキシ塩化リン10.8μlを加
え、同温度にて50分間攪拌する。反応液を水500μ
lにて洗浄後、溶媒を減圧濃縮し、得られたシロップを
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(20ml、クロロ
ホルムーメタノール10:1)により分離する。シリカ
ゲルTLC〔展開溶媒;クロロホルムーメタノール(1
0:1)〕でRf0.49付近のフラクションを集め、
減圧下、溶媒を留去し、化合物No.3を25.1ng得
た。
【0044】IR(film) γ=3400、2250、
1740、1230cm-1 1 H−NMR(CDCl3 ,ppm) 7.38(1
H,s)、5.95(1H,d)、4.73(3H,
m)、4.34(4H,m)、3.61(1H,m)、
2.15、2.13(6H,2s)
【0045】実施例4 化合物No.4(式(A):R1 =CN,R2 =NH2
P=COCH3) 化合物No.3 22mgのメタノール0.5ml溶液に濃ア
ンモニア水0.5mlを加え、室温にて1時間攪拌する。
反応液を減圧下濃縮乾固し、得られた固形物を80%含
水メタノールに溶解し、同溶媒で平衡化した登録商標S
ephadex LH−20(100ml) カラムクロマトグラフ
ィーにより分離する。シリカゲルTLC〔展開溶媒;ク
ロロホルムーメタノール(5:1)〕で、フラクション
を集め、減圧下、溶媒を留去し、化合物No.4 15.
3mgを得た。
【0046】Rf 0.3(CHCl3 −MeOH=
5:1) MS m/z 225(M+H)+ 、247(M+N
a)+ 1 H−NMR(D2 O,ppm) 7.64(1H,
s)、6.02(1H,ds)、4.62(1H,m)
3.50〜3.84(5H,m)
【0047】実施例5 化合物No.6(式(A):R1 =CN,R2 =−C≡C
2 ,P=H)の合成 5−1 化合物No.7(式:P2 ,P3 =COC
3 )の合成 化合物No.3 1.1gにジョードメタン45mlを加
え、80℃にて攪拌溶解後、亜硝酸イソアミル1.9ml
を加え、同温度にて15分間攪拌する。反応液を常温ま
で冷却後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー100
mlに対し、クロロホルムで溶出する。シリカゲルT.
l.C〔展開溶媒;クロロホルムーメタノール(20:
1)〕でRf0.70付近のフラクションを集め、減圧
下溶媒を留去し、化合物No.7(式:P2 ,P3 =C
OCH3)を702mg得た。
【0048】MS m/z 420(M+H)+ 1 H−NMR(CDCl3 ,ppm) 8.29(1
H,s)、6.08(1H,d)4.85(1H,
m)、4.24〜4.45(4H,m)、3.40(1
H,m)、2.16(6H,2s)
【0049】5−2 化合物(式:P2 ,P3 =CO
CH3 ,Y=Si(CH3)3)の合成化合物(式:
2 ,P3 =COCH3 )86mgをアセトニトリル3
mlに溶解後、ビスベンゾニトリルパラジウムクロリド
5.3mg、トリブチルチントリメチルシリルアセチレン
92mgを加え、封管中、100℃で8時間攪拌する。溶
媒を留去し、得られたシロップをシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(50ml、クロロホルム) により分離す
る。シリカゲルT.l.C〔展開溶媒;クロロホルムー
メタノール(15:1)〕でRf0.79付近フラクシ
ョンを集め、減圧下溶媒を留去し、化合物(式:
2 ,P3 =COCH3 ,Y=Si(CH3)3)を54.
6mg得た。
【0050】MS m/z 387(M+H)+ 1 H−NMR(CDCl3 ,ppm) 8.09(1
H,s)、6.19(1H,d)、4.86(1H,
m)、4.35(4H,m)、3.40(1H,m)、
2.13(6H,s)、0.29(9H,s)
【0051】5−3 化合物No.6の合成 化合物(式:P2 ,P3 =COCH3 ,Y=Si(C
3)3)67.6mgをテトラヒドロフラン5mlに溶解し、
テトラブチルアンモニウムフロリド(1Mテトラヒドロ
フラン溶液)170mlを加え、室温にて10分攪拌す
る。溶媒を留去した後、残渣、化合物No.5(式:P
2 ,P3 =COCH3 )をメタノール6mlに溶解し、濃
アンモニア水2mlを加えて室温にて1時間攪拌する。溶
媒を留去し、得られたシロップを80%含水メタノール
に溶解し、同溶媒で平衡化したSe-phadex 登録商標
LH−20(100ml) カラムクロマトグラフィーによ
り分離する。シリカゲルT.l.C〔展開溶媒;クロロ
ホルムーメタノール(5:1)〕でRf 0.40付近
のフラクションを集め、減圧下、溶媒を留去し、化合物
No.6を20.5mg得た。
【0052】MS m/z 233(M+ 1 H−NMR(DMSO−d6 ,ppm) 8.65
(1H,s)、6.14(1H,d)、5.41(1
H,s)、5.26(1H,t)、5.07(1H,
t)、4.57(1H,sm)、3.40〜3.74
(5H,m)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(A) 【化1】 (式中R1 はカルバモイル基又はシアノ基、R2 はアミ
    ノ基、アセチレン基又はハロゲン原子を示す、Pは水素
    原子又は保護基を示す。)で示されるイミダゾール塩基
    を有するオキセタノシン誘導体
  2. 【請求項2】R1 がシアノ基、R2 がアセチレン基であ
    る請求項1のオキセタノシン誘導体
  3. 【請求項3】R1 がカルバモイル基、R2 がアミノ基で
    ある請求項1のオキセタノシン誘導体
JP3353976A 1990-12-27 1991-12-19 イミダゾール塩基を有するオキセタノシン誘導体 Pending JPH0559085A (ja)

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