JP4020958B2 - 新規スフィンゴ糖脂質およびその使用 - Google Patents

新規スフィンゴ糖脂質およびその使用 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は高い抗腫瘍活性、骨髄細胞増殖促進活性および免疫賦活活性を有する新規なスフィンゴ糖脂質およびその用途に関するものである。更に詳細には、本発明は医薬品の分野において抗腫瘍剤、骨髄細胞増殖促進剤および免疫賦活剤として使用されうる新規のスフィンゴ糖脂質であって溶解時の溶解性が改良されたスフィンゴ糖脂質、ならびにこのスフィンゴ糖脂質を含む医薬組成物ならびに抗腫瘍剤、骨髄細胞増殖促進剤および免疫賦活剤に関するものである。
背景技術
抗腫瘍活性を有するスフィンゴ糖脂質としては特開平1−93562号、特開平5−59081号、特開平5−9193号およびWO93/05055号の各公報に報告があり、特にWO93/05055号公報に記載のスフィンゴ糖脂質は、顕著な抗腫瘍活性および免疫賦活活性を有する化合物である。
しかしながら、これらはいずれもセラミド部分に単糖が1つ結合したセレブロシドであり、水に対する溶解性が極めて低い。たとえば、これらの化合物を注射剤として臨床応用するためには薬学上許容される界面活性剤等を用いて水に懸濁もしくは溶解することが必要となる。そして、界面活性剤としてはたとえばポリソルベート(ツイーン)類の使用が考えられる。しかし、ポリソルベート類を血管内に投与すると、血管刺激作用のあることや、ヒトに投与した場合に、心拍出量の増加および末梢血管抵抗性の減少等が知られており(Jornal of the Amerikan College of Toxicology, vol.3, No.5,1-82(1984))、これらは高濃度のポリソルベートを溶解補助剤として用いた場合の副作用と考えられる。さらに、本発明化合物は抗腫瘍剤、骨髄細胞増殖促進剤、免疫賦活剤としての使用を目的としたものであるが、ポリソルベート類は免疫系に対して第1次抗体反応を抑制すること(Bryant R. L. et al., Arch. Allergy Appl. Immunol., vol.59, 69-74(1979))および癌の転移を促進させること(Kiricuta I., et al., Rev. Roum. Embryol. Cytol. Ser. Cytol., vol. 8, 29-32,(1971))が知られており、ポリソルベート類は本発明化合物の使用目的と全く逆の作用をする。
また、他の溶解補助剤として知られるポリエチレングリコールの副作用としては、乳酸アシドーシス、溶血、不整脈等が知られ(Speth P.A.J.,et al., Therapeutic Drug Monitoring, vol.9, 255-258(1987))、ジメチルフォルムアミドやジメチルアセトアミドは肝障害を引き起こすことが知られている(Gerald L.,et al.,Drug and Chemical Toxicology, vol.9, 147-170(1986))。
上述の例は数種の溶解補助剤の副作用の例であるが、他の溶解補助剤についても副作用が知られている。
以上のことから、たとえばポリソルベート等の界面活性剤の使用量を極力減少させることは、臨床応用に際して患者の安全を確保するため、および薬剤をより有効に使用するために必須である。この観点より、スフィンゴ糖脂質を臨床応用するためにより水溶性を高めることに対して高い希求があるといえよう。
また、上記のいずれの化合物も本発明者らの知るかぎりにおいて、抗腫瘍剤、骨髄細胞増殖促進剤および免疫賦活剤として実用化された例はない。さらに、化学物質の生理活性はその化学構造に依存するところが大きく、抗腫瘍活性、骨髄細胞増殖促進活性および免疫賦活活性を有する新規な化合物に対して不断の希求があるといえよう。
発明の開示
本発明は、上記の希求に応えるべく、水に対する溶解性が増加改善され、抗腫瘍、骨髄細胞増殖促進剤および免疫賦活剤として実用性のある新規な化合物を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、特定の化学構造を有するスフィンゴ糖脂質が抗腫瘍活性、骨髄細胞増殖促進活性および免疫賦活活性を有すること、またこれらの化合物が従来知られているセレブロシドよりも優れた水溶性を有することを見出し、さらにこれらの類縁化合物を合成して、それら類縁化合物も同様の活性を有することを見出し、これらの知見を基に本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明による新規なスフィンゴ糖脂質は次式(I)で示される化合物である。
Figure 0004020958
式中、RはHまたは
Figure 0004020958
である;
はH、
Figure 0004020958
である;
およびRはそれぞれHまたはOHである;
はH、OHまたは
Figure 0004020958
である;
はHまたは
Figure 0004020958
である;
ただし、R、R、RおよびRがHでありかつRがOHである場合を除く;
Xは19から23のいずれかの整数である;
は下記の基(a)から(g)のいずれかである。
(a) −(CH11−CH
(b) −(CH12−CH
(c) −(CH13−CH
(d) −(CH−CH(CH
(e) −(CH10−CH(CH
(f) −(CH11−CH(CH
(g) −(CH11−CH(CH)−C
本発明はまた、式(I)で示される上記化合物の使用、具体的には医薬組成物ならびに抗腫瘍剤、骨髄細胞増殖促進剤および免疫賦活剤に関するものである。
すなわち、本発明による医薬組成物は、上記式(I)で示されるスフィンゴ糖脂質を有効成分として含有するものである。
また、本発明による抗腫瘍剤、骨髄細胞増殖促進剤および免疫賦活剤は、上記式(I)で示されるスフィンゴ糖脂質を有効成分として含有するものである。
更に本発明は、上記化合物の有効量を、腫瘍抑制、骨髄細胞増殖もしくは免疫賦活を必要とする患者に投与することを特徴とする治療方法にも関するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図(a〜c)は、本発明スフィンゴ糖脂質の好ましい具体的化合物の化学構造を示す構造式図である。
第2図(aおよびb)は、糖類(リキソース)を出発物質として式(I)で示される化合物を合成する場合の好ましい例の反応経路図である。
発明を実施するための最良の形態
スフィンゴ糖脂質
本発明によるスフィンゴ糖脂質は式(I)で示されるものであることは前記した通りであり、好ましい化合物の糖部分の結合様式の構造は次式(1)−(5)のように分類することができる。
(1) GalNAcα1→3Gal(2←1αGlc)α1→1Cer
(2) Galβ1→3Galα1→1Cer
(3) Galα1→6Glcα1→1Cer
(4) Galα1→6Galα1→1Cer
(5) Glcα1→4Glcα1→1Cer
また、本発明化合物の好ましい態様は、次式(II)および(III)で示されるスフィンゴ糖脂質である。
Figure 0004020958
(式中、RがOHの時RはHであり、RがHの時RはOHである;
がOHの時RはHであり、RがHの時RはOHである;
はHまたはOHである;
Xは19から23のいずれかの整数である;
Yは11から13のいずれかの整数である。)
Figure 0004020958
(式中、RがOHの時RはHであり、RがHの時RはOHである;
はHまたはOHである;
Xは19から23のいずれかの整数である;
Yは11から13のいずれかの整数である。)
本発明化合物の更に好ましい態様は、式(I)中、R、RおよびRがHであり、RがHまたはOHであり、RおよびRのいずれか一方が前記の糖であり、Rが基(a)〜(c)のいずれかの化合物である。
式(I)で示される本発明スフィンゴ糖脂質の好ましい具体例は、下記の化合物1〜17、および化合物31、33、35であり、化合物31、33、35がより好ましい(各化合物の構造式は第1図(a)〜(c)に示されている)。
化合物1:O−(N−アセチル−2−アミノ−2−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−O−[α−D−グルコピラノシル−(1→2)]−O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシテトラコサノイル]−1,3,4−ヘキサデカントリオール
化合物2:O−(N−アセチル−2−アミノ−2−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−O−[α−D−グルコピラノシル−(1→2)]−O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシテトラコサノイル]−1,3,4−ヘプタデカントリオール
化合物3:O−(N−アセチル−2−アミノ−2−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−O−[α−D−グルコピラノシル−(1→2)]−O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシテトラコサノイル]−16−メチル−1,3,4−ヘプタデカントリオール
化合物4:O−(N−アセチル−2−アミノ−2−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−O−[α−D−グルコピラノシル−(1→2)]−O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシテトラコサノイル]−1,3,4−オクタデカントリオール
化合物5:O−(N−アセチル−2−アミノ−2−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−O−[α−D−グルコピラノシル−(1→2)]−O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシペンタコサノイル]−16−メチル−1,3,4−ヘプタデカントリオール
化合物6:O−(N−アセチル−2−アミノ−2−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−O−[α−D−グルコピラノシル−(1→2)]−O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシペンタコサノイル]−1,3,4−オクタデカントリオール
化合物7:O−(N−アセチル−2−アミノ−2−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−O−[α−D−グルコピラノシル−(1→2)]−O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシヘキサコサノイル]−16−メチル−1,3,4−ヘプタデカントリオール
化合物8:O−(N−アセチル−2−アミノ−2−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−O−[α−D−グルコピラノシル−(1→2)]−O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシヘキサコサノイル]−1,3,4−オクタデカントリオール
化合物9:O−(N−アセチル−2−アミノ−2−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−O−[α−D−グルコピラノシル−(1→2)]−O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシヘキサコノイル]−16−メチル−1,3,4−オクタデカントリオール
化合物10:O−β−D−ガラクトフラノシル−(1→3)−O−α−D−ガラクトピラノシル)−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシドコサノイル]−1,3,4−ヘキサデカントリオール
化合物11:O−β−D−ガラクトフラノシル−(1→3)−O−α−D−ガラクトピラノシル)−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシトリコサノイル]−1,3,4−ヘキサデカントリオール
化合物12:O−β−D−ガラクトフラノシル−(1→3)−O−α−D−ガラクトピラノシル)−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシテトラコサノイル]−1,3,4−ヘキサデカントリオール
化合物13:O−β−D−ガラクトフラノシル−(1→3)−O−α−D−ガラクトピラノシル)−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシテトラコサノイル]−15−メチル−1,3,4−ヘキサデカントリオール
化合物14:O−β−D−ガラクトフラノシル−(1→3)−O−α−D−ガラクトピラノシル)−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシテトラコサノイル]−1,3,4−ヘプタデカントリオール
化合物15:O−β−D−ガラクトフラノシル−(1→3)−O−α−D−ガラクトピラノシル)−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシテトラコサノイル]−16−メチル−1,3,4−ヘプタデカントリオール
化合物16:O−β−D−ガラクトフラノシル−(1→3)−O−α−D−ガラクトピラノシル)−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシテトラコサノイル]−1,3,4−オクタデカントリオール
化合物17:O−β−D−ガラクトフラノシル−(1→3)−O−α−D−ガラクトピラノシル)−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシテトラコサノイル]−17−メチル−1,3,4−オクタデカントリオール
化合物31:O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→6)−O−α−D−グルコピラノシル)−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−ヘキサコサノイル−1,3,4−オクタデカントリオール
化合物33:O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→6)−O−α−D−ガラクトピラノシル)−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−ヘキサコサノイル−−1,3,4−オクタデカントリオール
化合物35:O−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−O−α−D−グルコピラノシル)−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−ヘキサコサノイル−1,3,4−オクタデカントリオール
本発明化合物の製造方法
本発明による化合物、すなわち前記式(I)で示されるスフィンゴ糖脂質は、類縁化合物の化学修飾によって誘導することも、スフィンゴ糖脂質を合成するのに必要な種々の一般的化学反応を組み合わせた化学合成手段によって全合成することも、あるいは海綿動物からの抽出によって得ることも可能である。
i) 化学合成による方法
化学合成手段により本発明スフィンゴ糖脂質を得る方法としては、合目的的な任意の方法を用いることができるが、たとえば、アグリカルチュラル・アンド・バイオロジカル・ケミストリー(Agricaltural and Biological Chemistry),54巻、3号、663頁、1990年に記載の方法を準用することができる。
このような合成法の好ましい例として、特開平5−9193号公報に記載された反応経路の方法、あるいはWO93/05055号公報(PCT/JP92/00561明細書)の第1〜4図に記載された合成経路の方法を準用して、前記式(I)で示されるスフィンゴ糖脂質を合成することができる。
本発明スフィンゴ糖脂質は、具体的には、たとえば第2図(aおよびb)に示された反応経路式の方法に従って全合成することが可能である。この反応経路式では、具体的な本発明化合物(化合物31、33および35)について示してあるが、他の式(I)で示される化合物もこの方法に準じて合成することができる。
この方法は、糖類を出発物質として用いた方法であり、たとえば、リービッヒ・アナーレン・デア・ヘミー(Liebigs Annalen der Chemie)、663頁(1988年)に記載の方法を準用することができる。
上記反応経路式の方法については、後記実験例に詳述されているが、その概要は下記のように説明することができる(なお、反応経路図において、次のような省略記号が使用されている。Bn:ベンジル、Tr:トリチル、Ms:メタンスルホニル)。
この反応経路図の方法は、糖類(D−リキソース)を出発物質として用い、これを保護した後、スフィンゴシンの長鎖部分より炭素数の5個少ない炭化水素化合物を結合させ(化合物20)、適当な保護の後、アジド化、還元、アミド化を経てセラミドのカルボン酸部分を結合させてセラミド部分を形成させ(化合物29)、これにグリコシル化反応によって対応の糖を結合させて脱保護することにより、目的の本発明スフィンゴ糖脂質(化合物31、33、35)を得ることができる。
原料となる糖類としては、D−リキソースの他にD−ガラクトースなどを用いることができる。また出発物質としての糖類のかわりに、L−セリンなどのアミノ酸を用いることができる。
上記の反応経路において、水酸基の保護、炭化水素化合物の糖化合物への結合、アジド化、アミド化、グリコシル化などの反応は、通常の方法に従って実施することができる。
上記の例では、水酸基の保護基としてベンジル基およびトリフェニルメチル基を用いているが、ベンゾイル基等の合目的的な任意のものを用いることもできる。
この反応経路図の中で、アミド化については多くの反応方法が知られており、カルボン酸を用いる代わりに、酸クロライドや酸無水物も用いることができる。
カルボン酸による反応は、適当な縮合剤の存在下での縮合反応である。ここで用いる縮合剤としては、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、2-エトキシ-1-エトキシカルボニル-1,2-ジヒドロキノリン(EEDQ)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)-カルボジイミド(WSC)、クロル炭酸エステル類、オニウム塩類などが適切である。反応を速やかに進行させるためには、トリエチルアミン、ピリジン、N-メチルモルホリン、ジメチルアニリン、4-ジメチルアミノピリジン、N-メチルピペリジンあるいはN-メチルピロリジンなどの有機塩基を加える。溶媒としては反応に関与しない不活性溶媒であれば任意のものでよい。
酸クロライドによる反応は、一般に溶媒の存在下で都合よく進行する。反応は通常、適切な溶媒を用いて行なうが、反応速度の遅い場合には無溶媒状態で行なうことによって、反応を速やかに進めることができる。溶媒としては反応に関与しない不活性溶媒であれば任意のものでよい。反応速度が遅い場合には、トリエチルアミン、ピリジン、N-メチルモルホリン、ジメチルアニリンあるいは4-ジメチルアミノピリジンなどの有機塩基を添加することによって速やかに進行することがある。
酸無水物による反応は、適当な塩基の存在下で行なうことが好ましい。ここで用いる塩基としてはトリエチルアミン、ピリジン等で、通常これらは、溶媒の役目を兼ねて使用される。
また、グリコシル化についても多くの反応法、例えば有機合成化学、38巻、5号、473頁(1980年);有機合成化学、41巻、8号、701頁(1983年);あるいはピュアー・アンド・アプライド・ケミストリー(Pure and Applied Chemistry)、61巻、7号、1257頁(1989年);ファルマシア、27巻、1号、50頁(1991年)などの総説に記載された方法が知られており、本発明化合物の製造においては上記のいずれの方法を用いることもできる。
グリコシル化において、三糖を有する本発明化合物の製造の場合には、上記反応径路における二糖類の代わりに必要な三糖類を反応させればよい。グリコシル化に用いられるこれらオリゴ糖としては、市販のものあるいは単糖もしくは多糖からオリゴ糖を得る通常の方法によって得られるものを使用すればよい。
上記の合成法は、セラミドに糖を結合させてから保護基を除去しているが、リービッヒ・アナーレン・デア・ヘミー、669頁、1988年に記載のように長鎖塩基にまず糖を結合させ、その後にアミノ基を誘導してアミド化し、セレブロシドを完成させる方法も可能である。
前述のように、第2図の反応経路図では、具体的な本発明化合物(化合物31、33および35)について示されているが、他の式(I)で示される化合物もこの方法に準じて合成することができる。
ii) 海綿動物から得る方法
海綿動物から得る方法は、基本的には海綿動物の採集工程、抽出工程および精製工程より成る。採集工程における海綿動物の好ましい例としては、スティリッサ・フラベリフォルミス(Stylissa fulabelliformis)あるいはアゲラス・アクシセラ(Agelas axisera)が挙げられ、これは例えば沖縄県宮古島あるいは鹿児島県奄美大島の海中より採集することができる。
抽出工程においては、通常スフィンゴ糖脂質の抽出に用いられる手法、好ましくは有機溶媒(たとえばメタノール、好ましくはメタノールとジクロロメタンの混合溶媒など)による抽出を用いることができ、また精製工程においては、通常スフィンゴ糖脂質の精製に用いられる手法、たとえば種々の分画法(溶解度の差を利用した分別法、分配率の差を利用した分配法など)あるいは各種クロマトグラフィー(吸着クロマトグラフィー、分配クロマトグラフィーなど)を適宜用いることができる。これらの具体的な好ましい例については、特開平5−9193号公報およびWO93/05055号公報(PCT/JP92/00561明細書)に詳述されている。
本発明化合物の用途
式(I)で示される本発明化合物は、下記の生理活性、すなわち抗腫瘍活性、骨髄細胞増殖促進活性および免疫賦活活性を有するという点で有用である。また、過去に知られている免疫系に作用する制癌剤、例えばシイタケの子実体から抽出して得た抗腫瘍性多糖体であるレンチナン(以下、単に「レンチナン」と呼ぶ。)、スエヒロタケ菌糸体から抽出して得た多糖体であるシゾフィラン(以下、単に「シゾフィラン」と呼ぶ。)、ストレプトコックス・ピオゲネス(A群3型)Su株ペニシリン処理凍結乾燥粉末であるピシバニール(中外製薬(株))(以下、単に「ピシバニール」と呼ぶ。)と比較してもこれらの生理活性が充分に強い点において有用である。また、特開平5−9193号公報およびWO93/05055号公報に記載のスフィンゴ糖脂質と同様の抗腫瘍活性、骨髄細胞増殖促進活性および免疫賦活活性を示し、さらに、これらの用途を目的として作出された上記両公報に記載のスフィンゴ糖脂質と比較して水溶性が非常に高い点で製剤化に際して有用である。
1) 抗腫瘍活性
本発明化合物は、後記実験例4に示すようにマウスに皮下移植したP388マウス白血病細胞およびB16マウスメラノーマ細胞に対して抗腫瘍活性を示した。
2) 骨髄細胞増殖促進活性
本発明化合物は、後記実験例5に示すようにin vitroにおいてマウス骨髄細胞増殖促進作用を示した。
3) 免疫賦活活性
本発明化合物は、後記実験例6に示すようにin vitroにおいてマウス脾臓リンパ球増殖促進作用およびマウスリンパ球混合培養反応(MLR)に対する活性化作用を示した。
4) 放射線防護作用
本発明化合物は、後記実施例7に示すように、致死量放射線照射マウスに対して延命効果を示した。このような効果は、上記の骨髄細胞増殖促進活性を間接的に表すものである。
5) 水溶性の向上
本発明化合物は、後記実験例8に示すように、同じセラミド部分を有し糖部分が1糖の化合物と比較して、水に溶解させるのに必要な界面活性剤の量を1/100以下に減少させることが可能となった。
6) ポリソルベートの免疫賦活活性に与える影響
後記実験例9に示すように、高濃度(0.1、0.01%)のポリソルベート20は、マウス脾臓リンパ球の増殖を抑制し、また、本発明化合物の免疫賦活活性を抑制するが、ポリソルベート20の量を減少させることにより、免疫賦活活性が回復することが示された。
なお、上記1)、2)および5)で言及された実験例4,5および8において、特開平5−9193号および前記WO93/05055に開示された一般式に含まれるスフィンゴ糖脂質であって単糖が結合した化合物(2S,3S,4R)−1−(α−D−ガラクトピラノシルオキシ)−2−[(R)−2−ヒドロキシテトラコサノイルアミノ〕−3,4−ヘプタデカンジオール(以下、化合物aという)および(2S,3S,4R)−1−(α−D−ガラクトピラノシルオキシ)−2−ヘキサコサノイルアミノ−3,4−オクタデカンジオール(以下、化合物bという)を比較化合物として用いた。
7) 抗腫瘍剤、骨髄細胞増殖促進剤および免疫賦活剤
このように、本発明化合物は優れた抗腫瘍活性,骨髄細胞増殖促進活性および免疫賦活活性を示すことが明らかにされた。従って本発明化合物は抗腫瘍剤(メラノーマ等の固形癌や白血病等の血液癌等の治療用)、骨髄細胞増殖促進剤(免疫異常による血球減少症あるいは、癌化学療法または放射線療法等の副作用による血球減少症等の治療用)および免疫賦活剤(各種癌、各種感染症および後天性免疫不全症候群等の治療用)として使用することができる。抗腫瘍剤、骨髄細胞増殖促進剤および免疫賦活剤としての本発明化合物は、合目的的な任意の投与経路で、また採用投与経路によって決まる剤型で投与することができる。薬剤としては製薬上許容される担体ないし希釈剤で希釈された形態が普通である。
本発明化合物を抗腫瘍剤、骨髄細胞増殖促進剤および免疫賦活剤として使用する場合は、ヒトまたは哺乳動物に経口的にまたは非経口的に投与することができる。例えば本発明化合物を適当な注射用溶剤(例えば注射用蒸留水など)に溶解、または懸濁して静注、筋注、もしくは皮下注射などによって投与することができる。また適当な担体もしくは希釈剤(例えばデンプン、ショ糖、乳糖、炭酸カルシウムなど通常この種の目的に用いられる任意の化合物)あるいは滑沢剤(例えばステアリン酸、安息香酸ナトリウム、ホウ酸、シリカ、ポリエチレングリコールなど通常この種の目的に用いられる任意の化合物)などの製薬成分を添加して、粉末、錠剤、顆粒剤、カプセル、トローチ、ドライシロップなどの形態に成型して経口投与することができる。
本発明化合物の投与量は、動物試験の結果および個々の状況を勘案して、連続的または間欠的に投与したときに総投与量が一定量を越えないように定められる。具体的な投与量は投与方法、患者、または被処理動物の状況、例えば年令、体重、性別、感受性、食餌、投与時間、併用する薬剤、患者、またはその病気の程度に応じて変化することは言うまでもなく、また一定の条件のもとにおける適量と投与回数は、上記の指針を基にして専門医の適量決定試験によって決定されなければならない。
式(I)で示される本発明化合物は、抗腫瘍作用、骨髄細胞増殖促進作用および免疫賦活作用を有することからBRM(Biological Response Modifiers)に分類される薬剤である(Oldham, R. K., Natl. Cancer Inst.,70, 789-796(1983))。そこで、日本で上市されているBRMであるレンチナンおよびシゾフィランの例を基にして、本発明化合物のヒトに対する投与量の予測を行った。まずレンチナンおよびシゾフィランのマウスおよびヒトに対する投与量は文献的検討から次の表のように示される。
Figure 0004020958
すなわちマウスに対する投与量がAmgであるとヒトに対する投与量はAmg/bodyとなることが示された。この例に従うと、本発明化合物は後記実験例4に示すように、マウスに対して0.1mg/kg静脈内投与によって有意な抗腫瘍活性を示すことから、たとえばヒトに静脈内投与する場合には0.1mg/body前後の投与量が推定される。しかし、BRMのヒトに対する投与量の決定は非常に難しくきわめて低用量からtrialを始めてMTD(最大耐用量)に到達するまで種々の用量を検討する必要があることがOldham(Oldham R. K., J. Biol. Response Mod., vol.4, 117-128(1985))により述べられていることから、実際の投与量決定は専門医の慎重な裁量によって行なわれる必要がある。
以下は、本発明を実験例によってさらに具体的に説明するものであり、この実験例によって本発明は限定されるものではない。
実験例1:調製
沖縄県宮古島の海中において採集した海綿動物スティリッサ・フラベリフォルミス2.0kgをホモジナイズし凍結乾燥を行った(420.3g)。これを抽出溶媒としてクロロホルム-メタノール(1:1)、メタノール、熱メタノール各々1リットルにて順次24時間抽出し、各抽出物を合わせて減圧下乾固し褐色のエキスを得た(59.09g)。これを水2リットルとクロロホルム1リットルにて分配、水層はn-ブタノール1リットルにて3回抽出しクロロホルム層と合わせて乾固し褐色の残さを得た(23.25g)。この残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200、200g)にて溶出溶媒としてクロロホルム:メタノール:水の比率を9:1:0.1から8:2:0.2に変化させて分離した。活性フラクション(1.3883g)をトヨパールHW−40カラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=1:1)にて分離し活性フラクションを得た(1.1625g)。これを再度上記と同じ条件でシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し順相薄層クロマトグラフィー上単一スポットを示す活性フラクションを得た(303.9mg)。これをピリジン2mlに溶解し逆相高速液体クロマトグラフィー[HPLC、カプセルパックC18,SG−120、10φ×250mm(資生堂(株))、97%メタノール、5ml/min]にて繰り返し分離し、無色の粉末である本発明化合物(1)(14.3mg)、(2)(19.0mg)、(3)(25.0mg)、(4)(73.1mg)、(5)(26.5mg)、(6)(25.7mg)、(7)(19.0mg)、(8)(11.6mg)、(9)(6.8mg)をそれぞれ31.31分、38.25分、43.26分、48.70分、52.97分、57.45分、62.78分、67.47分、73.02分の各保持時間にて得た。
化合物(1)−(9)は、以下のスペクトルデータを示した。
化合物(1)
旋光度:[α] 24=+110.1°(ピリジン中、=1.0)。
高分解能FABMS分析:1181.7935[(M−H)-,理論値1181.7893,C6011320として、誤差4.2mMU]
赤外吸収スペクトル:(KBr、cm-1)3370,2920,2850,1645,1535,1470,1040。
融点:175.5−177.0℃
H−核磁気共鳴スペクトル(500MHz、重ピリジン+重水1%):δ(ppm)8.61(1H,d,J=9.2Hz),8.49(1H,d,J=9.2Hz),5.61(1H,d,J=4.3Hz),5.60(1H,d,J=3.7Hz),5.51(1H,d,J=3.7Hz),5.30(1H,dd,J=3.7,11.0Hz),5.07(1H,m),5.02(1H,m),4.96(1H,dd,J=3.7,10.4Hz),4.85(1H,dd,J=3.1,11.0Hz),4.77(1H,dd,J=3.1,10.4Hz),4.74(1H,m),4.66(1H,m),4.64(1H,dd,J=3.7,7.9Hz),4.55(1H,t,J=9.2Hz),4.45−4.51(3H,m),4.43(1H,m),4.39(1H,bt,J=6.1Hz),4.35(1H,dd,J=5.5,10.4Hz),4.26(1H,dd,J=7.9,12.8Hz),4.10−4.22(5H,m),4.04(1H,dd,J=3.7,9.8Hz),3.95(1H,t,J=9.2Hz),2.14(2H,m),2.04(3H,s),1.83−2.00(3H,m),1.59−1.76(3H,m),1.14−1.42(56H,m),0.85(6H,m)。
13C−核磁気共鳴スペクトル(125MHz、重ピリジン+重水1%):δ(ppm)175.5(s),171.7(s),96.8(d),96.1(d),94.1(d),75.5(d),75.2(d),74.1(d),73.6(d),72.7(d),72.6(d),72.5(d),72.3(d),72.1(d),71.9(d),70.2(d),70.1(d),70.1(d),67.7(t),65.6(d),63.1(t),63.0(t),62.3(t),51.3(d),51.2(d),35.4(t),33.5(t),32.2(t),32.1(t),30.4(t),30.2(t),30.1(t),30.0(t),29.9(t),29.7(t),29.6(t),26.6(t),26.0(t),23.1(q),23.0(t),14.3(q)。
化合物(2)
旋光度:[α] 24=+93.4°(ピリジン中、=0.76)。
高分解能FABMS分析:1195.8073[(M−H)-,理論値1195.8050,C6111520として、誤差2.3mMU]
赤外吸収スペクトル:(KBr、cm-1)3370,2920,2850,1645,1535,1470,1040。
融点:177.0−179.0℃
H−核磁気共鳴スペクトル(500MHz、重ピリジン+重水1%):δ(ppm)8.61(1H,d,J=9.2Hz),8.49(1H,d,J=9.2Hz),5.61(2H,m),5.51(1H,d,J=3.7Hz),5.30(1H,m)5.08(1H,m),5.02(1H,m),4.96(1H,dd,J=3.7,10.4Hz),4.85(1H,dd,J=3.1,11.0Hz),4.77(1H,dd,J=3.1,10.4Hz),4.74(1H,m),4.66(1H,m),4.64(1H,m),4.54(1H,t,J=9.2Hz),4.42−4.51(4H,m),4.40(1H,bt,J=6.1Hz),4.34(1H,dd,J=5.5,10.4Hz),4.25(1H,dd,J=7.9,12.8Hz),4.10−4.22(5H,m),4.04(1H,dd,J=3.7,9.8Hz),3.95(1H,t,J=9.2Hz),2.14(2H,m),2.04(3H,s),1.84−2.00(3H,m),1.59−1.76(3H,m),1.14−1.44(58H,m),0.85(6H,m)。
13C−核磁気共鳴スペクトル(125MHz、重ピリジン+重水1%):δ(ppm)175.5(s),171.7(s),96.8(d),96.1(d),94.1(d),75.5(d),75.2(d),74.1(d),73.6(d),72.7(d),72.6(d),72.5(d),72.3(d),72.1(d).71.9(d),70.2(d),70.1(d),70.1(d),67.7(t),65.6(d),63.1(t),63.0(t),62.3(t),51.3(d),51.2(d),35.4(t),33.5(t),32.2(t),32.1(t),30.4(t),30.2(t),30.1(t),30.0(t),29.9(t),29.7(t),29.6(t),26.6(t),26.0(t),23.1(q),23.0(t),14.3(q)。
化合物(3)
旋光度:[α] 24=+107.2°(ピリジン中、=1.0)。
高分解能FABMS分析:1209.8273[(M−H)-,理論値1209.8207,C6211720として、誤差6.7mMU]
赤外吸収スペクトル:(KBr,cm-1)3370,2920,2850,1645,1535,1470,1040。
融点:179.5−183.0℃
H−核磁気共鳴スペクトル(500MHz、重ピリジン+重水1%):δ(ppm)8.61(1H,d,J=9.2Hz),8.49(1H,d,J=9.2Hz),5.61(2H,m),5.51(1H,d,J=3.7Hz),5.30(1H,dd,J=3.7,11.0Hz),5.06(1H,m),5.03(1H,m),4.98(1H,dd,J=3.7,10.4Hz),4.87(1H,dd,J=3.1,11.0Hz),4.81(1H,dd,J=3.1,10.4Hz),4,75(1H,m),4.68(1H,m),4.66(1H,dd,J=3.7,7.9Hz),4.40−4.60(6H,m),4.35(1H,dd,J=5.5,10.4Hz),4.10−4.32(6H,m),4.04(1H,dd,J=3.7,9.8Hz),3.95(1H,t,J=9.2Hz),2.14(2H,m),2.09(3H,s),1.85−2.02(3H,m),1,61−1.78(3H,m),1.14−1.42(57H,m),0.85−0.91(9H,m)。
13C−核磁気共鳴スペクトル(125MHz、重ピリジン+重水1%):δ(ppm)175.9(s),172.4(s),96.8(d),96.1(d),94.1(d),75.3(d),75.2(d),74.2(d),73.7(d),72.9(d),72.7(d),72.7(d),72.4(d),72.2(d),71.8(d),70.3(d),70.1(d),70.0(d),67.9(t),65.6(d),63.3(t),63.2(t),62.5(t),51.4(d),51.2(d),39.5(t),35.5(t),33.2(t),32.3(t),30.6(t),30.5(t),30.3(t),30.2(t),30.1(t),29.8(t),28.4(d),27.9(t),26.8(t),26.1(t),23.2(q),23.1(t),23.0(q),14.5(q)。
化合物(4)
旋光度:[α] 24=+107.4°(ピリジン中、=1.0)。
高分解能FABMS分析:1209.8192[(M−H)-,理論値1209.8207,C6211720として、誤差−1.5mMU]
赤外吸収スペクトル:(KBr、cm-1)3370,2920,2850,1645,1535,1470,1040。
融点:183.0−184.5℃
H−核磁気共鳴スペクトル(500MHz、重ピリジン+重水1%):δ(ppm)8.61(1H,d,J=9.2Hz),8.49(1H,d,J=9.2Hz),5.61(2H,m),5.51(1H,d,J=3.7Hz),5.30(1H,dd,J=3.7,11.0Hz),5.07(1H,m),5.02(1H,m),4.96(1H,dd,J=3.7,10.4Hz),4.85(1H,dd,J=3.1,11.0Hz),4.78(1H,dd,J=3.1,10.4Hz),4.74(1H,m),4.62−4.69(2H,m),4.55(1H,t,J=9.2Hz),4.45−4.51(4H,m),4.42(1H,bt,J=6.1Hz),4.35(1H,dd,J=5.5,10.4Hz),4.27(1H,m),4.10−4.22(5H,m),4.04(1H,dd,J=3.7,9.8Hz),3.95(1H,t,J=9.2Hz),2.14(2H,m),2.07(3H,s),1.83−2.00(3H,m),1.59−1.76(3H,m),1.14−1.42(60H,m),0.87(6H,m)。
13C−核磁気共鳴スペクトル(125MHz、重ピリジン+重水1%):δ(ppm)175.7(s),172.0(s),96.8(d),96.1(d),94.1(d),75.3(d),75.3(d),74.1(d),73.7(d),72.8(d),72.6(d),72.6(d),72.3(d),72.2(d),71.8(d),70.3(d),70.1(d),70.0(d),67.8(t),65.6(d),63.2(t),63.1(t),62.4(t),51.4(d),51.2(d),35.4(t),33.4(t),32.3(t),32.2(t),30.5(t),30.3(t),30.2(t),30.1(t),30.0(t),29.7(t),29.7(t),26.7(t),26.0(t),23.2(q),23.1(t),14.4(q)。
化合物(5)
旋光度:[α] 24=+112.2°(ピリジン中、=1.0)。
高分解能FABMS分析:1223.8352[(M−H)-,理論値1223.8363,C6311920として、誤差1.1mMU]
赤外吸収スペクトル:(KBr、cm-1)3370,2920,2850,1645,1535,1470,1040。
融点:188.0−189.5℃
H−核磁気共鳴スペクトル(500MHz、重ピリジン+重水1%):δ(ppm)8.61(1H,d,J=9.2Hz),8.49(1H,d,J=9.2Hz),5.61(2H,m),5.52(1H,d,J=3.7Hz),5.30(1H,dd,J=3.7,11.0Hz)5.07(1H,m),5.02(1H,m),4.98(1H,dd,J=3.7,10.4Hz),4.87(1H,dd,J=3.1,11.0Hz),4.81(1H,dd,J=3.1,10.4Hz),4.75(1H,m),4.68(1H,m),4.66(1H,dd,J=3.7,7.9Hz),4.42−4.58(6H,m),4.36(1H,dd,J=5.5,10.4Hz),4.29(1H,dd,J=7.9,12.8Hz),4.10−4.26(5H,m),4.07(1H,dd,J=3.7,9.8Hz),3.92(1H,t,J=9.2Hz),2.16(2H,m),2.09(3H,s),1.83−2.02(3H,m),1.60−1.77(3H,m),1.10−1.46(59H,m),0.85−0.91(9H,m)。
13C−核磁気共鳴スペクトル(125MHz、重ピリジン+重水1%):δ(ppm)176.0(s),172.5(s),96.8(d),96.1(d),94.1(d),75.3(d),75.3(d),74.2(d),73.6(d),72.9(d),72.7(d),72.7(d),72.4(d),72.3(d),71.8(d),70.3(d),70.1(d).70.1(d),67.9(t),65.6(d).63.3(t),63.2(t),62.5(t),51.4(d),51.2(d),39.5(t),35.5(t),33.2(t),32.3(t),30.6(t),30.5(t),30.3(t),30.2(t),30.1(t),29.9(t),29.8(t),28.4(d),27.9(t),26.8(t),26.1(t),23.2(q),23.1(t),23.0(q),14.5(q)。
化合物(6)
旋光度:[α] 24=+117.0°(ピリジン中、=1.0)。
高分解能FABMS分析:1223.8298[(M−H)-,理論値1223.8363,C6311920として誤差−6.5mMU]
赤外吸収スペクトル:(KBr、cm-1)3370,2920,2850,1645,1535,1470,1040。
融点:183.0−185.0℃
H−核磁気共鳴スペクトル(500MHz、重ピリジン+重水1%):δ(ppm)8.61(1H,d,J=9.2Hz),8.49(1H,d,J=9.2Hz),5.61(2H,m),5.52(1H,d,J=3.7Hz),5.30(1H,dd,J=3.7,11.0Hz),5.08(1H,m),5.03(1H,m),4.98(1H,dd,J=3.7,10.4Hz),4.87(1H,dd,J=3.1,11.0Hz),4.80(1H,dd,J=3.1,10.4Hz),4.75(1H,m),4.68(1H,m),4.66(1H,dd,J=3.7,7.9Hz),4.40−4.58(6H,m),4.36(1H,dd,J=5.5,10.4Hz),4.28(1H,dd,J=7.9,12.8Hz),4.10−4.25(5H,m),4.06(1H,dd,J=3.7,9.8Hz),3.92(1H,t,J=9.2Hz),2.15(2H,m),2.08(3H,s),1.85−2.01(3H,m),1.59−1.78(3H,m),1.16−1.48(62H,m),0.87(6H,m)。
13C−核磁気共鳴スペクトル(125MHz、重ピリジン+重水1%):δ(ppm)175.7(s),172.0(s),96.8(d),96.1(d),94.1(d),75.4(d),75.3(d),74.1(d),73.6(d),72.8(d),72.7(d),72.6(d),72.3(d),72.2(d),71.8(d),70.3(d),70.1(d),70.0(d),67.8(t),65.6(d),63.2(t),63.1(t),62.4(t),51.3(d),51.2(d),35.4(t),33.4(t),32.2(t),32.2(t),30.5(t),30.3(t),30.2(t),30.1(t),30.1(t),30.1(t),30.0(t),29.7(t),29.7(t),26.7(t),26.0(t),23.1(q),23.0(t),14.4(q)。
化合物(7)
旋光度:[α] 24=+118.9°(ピリジン中、=1.0)。
高分解能FABMS分析:1237.8533[(M−H)-,理論値1237.8520,C6412120として、誤差1.3mMU]
赤外吸収スペクトル:(KBr、cm-1)3370,2920,2850,1645,1535,1470,1040。
H−核磁気共鳴スペクトル(500MHz、重ピリジン+重水1%):δ(ppm)8.61(1H,d,J=9.2Hz),8.49(1H,d,J=9.2Hz),5.61(1H,d,J=4.3Hz),5.60(1H,d,J=3.7Hz),5.51(1H,d,J=3.7Hz),5.30(1H,dd,J=3.7,11.0Hz),5.07(1H,m),5.02(1H,m),4.96(1H,m),4.86(1H,m),4.78(1H,m),4.74(1H,m),4.67(1H,m),4.64(1H,m),4.55(1H,t,J=9.2Hz),4.42−4.51(4H,m),4.39(1H,m),4.35(1H,dd,J=5.5,10.4Hz),4.26(1H,m),4.10−4.22(5H,m),4.04(1H,dd,J=3.7,9.8Hz),3.94(1H,t,J=9.2Hz),2.16(2H,m),2.06(3H,s),1.85−2.01(3H,m),1.59−1.79(3H,m),1.12−1.45(61H,m),0.83−0.89(9H,m)。
13C−核磁気共鳴スペクトル(125MHz、重ピリジン+重水1%):δ(ppm)176.0(s),172.5(s),96.8(d),96.1(d),94.1(d),75.3(d),75.3(d),74.2(d),73.6(d),72.9(d),72.7(d),72.7(d),72.4(d),72.3(d),71.8(d),70.3(d),70.1(d),70.1(d),67.9(t),65.6(d),63.3(t),63.2(t),62.5(t),51.4(d),51.2(d),39.5(t),35.5(t),33.2(t),32.3(t),30.6(t),30.5(t),30.3(t),30.2(t),30.1(t),29.9(t),29.8(t),28.4(d),27.9(t),26.8(t),26.1(t),23.2(q),23.1(t),23.0(q),14.5(q)。
化合物(8)
旋光度:[α] 24=+119.0°(ピリジン中、=1.0)。
高分解能FABMS分析:1237.8492[(M−H)-,理論値1237.8520,C6412120として、誤差−2.8mMU]
赤外吸収スペクトル:(KBr、cm-1)3370,2920,2850,1645,1535,1470,1040。
融点:184.5−186.5℃
H−核磁気共鳴スペクトル(500MHz、重ピリジン+重水1%):δ(ppm)8.61(1H,d,J=9.2Hz),8.49(1H,d,J=9.2Hz),5.62(2H,m),5.55(1H,d,J=3.7Hz),5.31(1H,dd,J=3.7,11.0Hz),5.06(2H,m),5.00(1H,dd,J=3.7,10.4Hz),4.88(1H,dd,J=3.1,11.0Hz),4.83(1H,dd,J=3.1,10.4Hz),4.76(1H,m),4.70(1H,m),4.69(1H,m),4.47−4.59(6H,m),4.38(1H,dd,J=5.5,10.4Hz),4.10−4.34(6H,m),4.08(1H,dd,J=3.7,9.8Hz),3.92(1H,t,J=9.2Hz),2.16(2H,m),2.12(3H,s),1.85−2.05(3H,m),1.64−1.78(3H,m),1.20−1.48(64H,m),0.89(6H,m)。
13C−核磁気共鳴スペクトル(125MHz、重ピリジン+重水1%):δ(ppm)175.7(s),172.0(s),96.8(d),96.1(d),94.1(d).75.3(d),75.3(d),74.1(d),73.7(d),72.8(d),72.6(d),72.6(d),72.3(d),72.2(d),71.8(d),70.3(d),70.1(d),70.0(d),67.8(t),65.6(d),63.2(t),63.1(t),62.4(t),51.4(d),51.2(d),35.4(t),33.4(t),32.3(t),32.2(t),30.5(t),30.3(t),30.2(t),30.1(t),30.0(t),29.7(t),29.7(t),26.7(t),26.0(t),23.2(q),23.1(t),14.4(q)。
化合物(9)
旋光度:[α] 24=+103.2°(ピリジン中、0.68)。
高分解能FABMS分析:1251.8708[(M−H)-,理論値1251.8676,C6512320として、誤差3.2mMU]
赤外吸収スペクトル:(KBr、cm-1)3370,2920,2850,1645,1535,1470,1040。
融点:190.5−191.5℃
H−核磁気共鳴スペクトル(500MHz、重ピリジン+重水1%):δ(ppm)8.61(1H,d,J=9.2Hz),8.49(1H,d,J=9.2Hz),5.61(1H,d,J=4.3Hz),5.60(1H,d,J=3.7Hz),5.51(1H,d,J=3.7Hz),5.30(1H,dd,J=3.7,11.0Hz),4.99−5.06(2H,m),4.96(1H,dd,J=3.7,10.4Hz)4.85(1H,dd,J=3.1,11.0Hz),4.77(1H,dd,J=3.1,10.4Hz),4.74(1H,m),4.66(1H,m),4.64(1H,dd,J=3.7,7.9Hz),4.55(1H,t,J=9.2Hz),4.45−4.51(3H,m),4.45(1H,m),4.43(1H,m),4.35(1H,m),4.26(1H,m),4.10−4.22(5H,m),4.06(1H,dd,J=3.7,9.8Hz),3.99(1H,t,J=9.2Hz),2.14(2H,m),2.02(3H,s),1.83−2.00(3H,m),1.59−1.76(3H,m),1.81−1.45(63H,m),0.81−0.89(9H,m)。
13C−核磁気共鳴スペクトル(125MHz、重ピリジン+重水1%):δ(ppm)175.4(s),171.4(s),96.8(d),96.2(d),94.1(d),75.5(d),75.2(d),74.1(d),73.6(d),72.7(d),72.5(d),72.5(d),72.2(d),72.0(d),72.0(d),70.1(d),70.1(d),70.1(d),67.8(t),65.6(d),62.9(t),62.9(t),62.3(t),51.2(d),51.2(d),36.9(t),35.3(t),34.6(d),33.2(t),32.1(t),30.4(t),30.2(t),30.0(t),30.0(t),29.9(t),29.7(t),29.6(t),27.4(t),26.6(t),25.9(t),23.0(q),22.9(t),19.4(q),14.3(q),11.6(q)。
実験例2:調製
沖縄県宮古島の海中において採集した海綿動物アゲラス・アクシセラ(Agelas axisera)をホモジナイズし凍結乾燥を行った(951g)。これを抽出溶媒としてクロロホルム-メタノール(1:1)、2リットルにて24時間抽出し、抽出物を減圧下乾固し褐色のエキスを得た(232g)、これを水2リットルと酢酸エチル2リットルにて分配、酢酸エチル層を乾固し褐色の残さを得(65.0g)、また中間層を27.8g得た。残さは90%メタノール2リットルとn−ヘキサン2リットルにて分配、90%メタノール層を乾固し褐色の残さを得た(53.7g)。中間層と90%メタノール層はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200、500g)にて溶出溶媒としてクロロホルム:メタノール:水の比率を9:1:0.1から8:2:0.2に変化させて分離した。活性フラクション(5.06g)をセファデックスLH−20カラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=1:1)にて分離し活性フラクションを得た(3.91g)を得た。これを再度シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200、100g)にて溶出溶媒としてクロロホルム:メタノール:水の比率を9:1:0.1から8:2:0.2に変化させて分離し活性フラクション(2.76g)を得た。このうち1.30gをピリジン2mlに溶解し逆相高速液体クロマトグラフィー[HPLC、D−ODS−5,S−5,120A、20φ×250mm((株)ワイエムシイ)、99%メタノール、10ml/min]にて繰り返し分離し、無色の粉末である本発明化合物(10)(30.3mg)、(11)(55.9mg)、(12)(245.7mg)、(13)(49.2mg)、(14)(115.4mg)、(15)(61.2mg)、(16)(55.0mg)、(17)(30.1mg)をそれぞれ30.5分、36.0分、43.1分、46.2分、50.7分、56.4分、58.9分、63.5分の各保持時間にて得た。
化合物(10)−(17)は、以下のスペクトルデータを示した。
化合物(10)
旋光度:[α] 23=+25.1°(ピリジン中、c=1.06)。
高分解能FABMS分析:950.6779[(M−H)-,計算値950.6786,C5096NO15として、誤差0.7mMU]
赤外吸収スペクトル:(KBr、cm-1)3400,2950,2870,1645,1535,1475,1080。
融点:127.0−130.0℃
H−核磁気共鳴スペクトル(500MHz、重ピリジン+重水1%,35℃):δ(ppm)8.47(1H,d,J=9.2Hz),5.87(1H,bs),5.44(1H,d,J=3.7Hz),5.19(1H,m),4.93(1H,m),4.84(1H,m),4.78(1H,bs),4.68(1H,d,J=3.1Hz),4.62(1H,dd,J=3.7,9.8Hz),4.57(2H,m),4.41(2H,m),4.25−4.32(5H,m),4.22(1H,dd,J=5.5,6.1Hz),4.17(1H,dd,J=6.7,9.1Hz),2.23(1H,m),2.14(1H,m),1.97(1H,m),1.88(2H,m),1.58−1.76(3H,m),1.14−1.45(52H,m),0.83(6H,t,J=7.3Hz)。
13C−核磁気共鳴スペクトル(125MHz、重ピリジン+重水1%):δ(ppm)175.3(s),110.7(d),100.9(d),85.6(d),82.4(d),78.7(d),78.6(d),76.0(d),72.3(d),72.3(d),72.2(d),72.1(d),70.2(d),68.4(d),68.1(t),64.1(t),62.4(t),50.6(d),35.3(t),33.9(t),32.0(t),30.3(t),30.1(t),29.9(t),29.8(t),29.8(t),29.5(t),29.5(t),26.3(t),25.7(t),22.8(t),14.2(q)。
化合物(11)
旋光度:[α] 23=+27.3°(ピリジン中、c=2.96)。
高分解能FABMS分析:964.6963[(M−H)-,計算値964.6942,C5198NO15として、誤差2.1mMU]
赤外吸収スペクトル:(KBr、cm-1)3400,2950,2870,1645,1535,1475,1080。
融点:138.5−142.0℃
H−核磁気共鳴スペクトル(500MHz、重ピリジン+重水1%):δ(ppm)8.50(1H,d,J=9.2Hz),5.87(1H,s),5.42(1H,d,J=3.7Hz),5.18(1H,m),4.93(1H,dd,J=3.7,4.9Hz),4.84(1H,dd,J=3.0,5.5Hz),4.78(1H,bs),4.66(1H,d,J=3.7Hz),4.61(1H,dd,J=3.7,9.8Hz),4.57(1H,dd,J=3.7,8.0Hz),4.53(1H,dd,J=4.9,10.4Hz),4.41(2H,m),4.25−4.32(5H,m),4.21(1H,dd,J=4.2,5.2Hz),4.17(1H,dd,J=7.3,14.0Hz),2.21(1H,m),2.13(1H,m),1.94(1H,m),1.85(2H,m),1.57−1.74(3H,m),1.10−1.45(54H,m),0.83(6H,t,J=7.3Hz)。
13C−核磁気共鳴スペクトル(125MHz、重ピリジン+重水1%):δ(ppm)175.4(s),110.7(d),100.9(d),85.7(d),82.3(d),78.7(d),78.6(d),75.9(d),72.3(d),72.3(d),72.3(d),72.1(d),70.1(d),68.4(d),68.1(t),64.0(t),62.4(t),50.7(d),35.3(t),33.9(t),32.0(t),30.3(t),30.1(t),29.9(t),29.9(t),29.8(t),29.8(t),29.5(t),29.5(t),26.3(t),25.7(t),22.8(t),14.2(q)。
化合物(12)
旋光度:[α] 23=+27.7°(ピリジン中、c=2.07)。
高分解能FABMS分析:978.7120[(M−H)-,計算値978.7093,C52100NO15として、誤差2.7mMU]
赤外吸収スペクトル:(KBr、cm-1)3400,2950,2870,1645,1535,1475,1080。
融点:126.0−131.0℃
H−核磁気共鳴スペクトル(500MHz、重ピリジン+重水1%,37℃):δ(ppm)8.50(1H,d,J=9.2Hz),5.91(1H,s),5.46(1H,d,J=3.7Hz),5.20(1H,m),4.96(1H,m),4.87(1H,m),4.82(1H,bs),4.71(1H,bs),4.65(1H,dd,J=3.7,9.8Hz),4.60(1H,m),4.58(1H,dd,J=4.9,10.4Hz),4.44(2H,m),4.27−4.36(5H,m),4.24(1H,m),4.19(1H,dd,J=4.3,11.0Hz),2.25(1H,m),2.18(1H,m),2.00(1H,m),1.90(2H,m),1.64−1.80(3H,m),1.19−1.50(56H,m),0.88(6H,t,J=6.7Hz)。
13C−核磁気共鳴スペクトル(125MHz、重ピリジン+重水1%,37℃):δ(ppm)175.6(s),110.9(d),101.1(d),86.1(d),82.5(d),78.9(d),78.8(d),76.2(d),72.6(d),72.5(d),72.5(d),72.4(d),70.4(d),68.7(d),68.4(t),64.2(t),62.6(t),51.0(d),35.5(t),34.1(t),32.2(t),30.5(t),30.2(t),30.1(t),30.0(t),29.7(t),29.6(t),26.5(t),25.9(t),23.0(t),14.3(q)。
化合物(13)
旋光度:[α] 23=+45.1°(ピリジン中、c=2.14)。
高分解能FABMS分析:992.7269[(M−H)-,計算値992.7249,C53102NO15として、誤差2.0mMU]
赤外吸収スペクトル:(KBr、cm-1)3400,2950,2870,1645,1535,1475,1080。
融点:147.0−150.0℃
H−核磁気共鳴スペクトル(500MHz、重ピリジン+重水1%):δ(ppm)8.52(1H,d,J=9.2Hz),5.90(1H,s),5.42(1H,d,J=4.2Hz),5.19(1H,m),4.95(1H,dd,J=3.6,4.9Hz),4.86(1H,dd,J=3.1,4.9Hz),4.81(1H,bs),4.68(1H,d,J=3.1Hz),4.63(1H,dd,J=3.7,10.4Hz),4.59(1H,dd,J=3.7,7.9Hz),4.55(1H,dd,J=4.9,10.4Hz),4.43(2H,m),4.25−4.33(5H,m),4.23(1H,dd,J=3.1,6.1Hz),4.16(1H,dd,J=3.1,6.7Hz),2.22(1H,m),2.14(1H,m),1.96(1H,m),1.87(2H,m),1.57−1.74(3H,m),1.05−1.43(55H,m),0.82(9H,m)。
13C−核磁気共鳴スペクトル(125MHz、重ピリジン+重水1%):δ(ppm)175.8(s),111.0(d),101.1(d),85.9(d),82.7(d),78.9(d),78.9(d),76.0(d),72.6(d),72.6(d),72.6(d),72.4(d),70.4(d),68.8(d),68.4(t),64.3(t),62.7(t),51.0(d),39.5(t),35.6(t),34.0(t),32.3(t),30.6(t),30.4(t),30.4(t),30.2(t),30.1(t),29.8(t),28.4(d),27.9(t),26.6(t),26.0(t),23.1(t),23.0(q),14.5(q)。
化合物(14)
旋光度:[α] 23=+34.0°(ピリジン中、c=2.96)。
高分解能FABMS分析:992.7285[(M−H)-,計算値992.7249,C53102NO15として、誤差3.6mMU]
赤外吸収スペクトル:(KBr、cm-1)3400,2950,2870,1645,1535,1475,1080。
融点:138.0−142.5℃
H−核磁気共鳴スペクトル(500MHz、重ピリジン+重水1%):δ(ppm)8.51(1H,d,J=9.1Hz),5.88(1H,s),5.44(1H,d,J=3.7Hz),5.19(1H,m),4.94(1H,dd,J=3.6,5.4Hz),4.86(1H,m),4.79(1H,bs),4.67(1H,d,J=3.1Hz),4.62(1H,dd,J=3.7,9.8Hz),4.57(1H,dd,J=3.7,8.0Hz),4.54(1H,dd,J=4.9,11.0Hz),4.40(2H,m),4.24−4.33(5H,m),4.22(1H,m),4.14(1H,dd,J=7.3,13.4Hz),2.22(1H,m),2.14(1H,m),1.95(1H,m),1.87(2H,m),1.57−1.74(3H,m),1.05−1.43(58H,m),0.82(6H,t,J=6.7Hz)。
13C−核磁気共鳴スペクトル(125MHz、重ピリジン+重水1%):δ(ppm)175.2(s),110.7(d),101.1(d),86.0(d),82.6(d),78.9(d),78.7(d),76.4(d),72.5(d),72.5(d),72.4(d),72.3(d),70.4(d),68.5(d),68.3(t),64.4(t),62.7(t),50.7(d),35.6(t),34.3(t),32.1(t),30.4(t),30.2(t),30.0(t),30.0(t),29.9(t),29.9(t),29.6(t),29.6(t),26.4(t),25.8(t),22.9(t),14.3(q)。
化合物(15)
旋光度:[α] 23=+35.2°(ピリジン中、c=3.19)。
高分解能FABMS分析:1006.7430[(M−H)-,計算値1006.7406,C54104NO15として、誤差2.4mMU]
赤外吸収スペクトル:(KBr、cm-1)3400,2950,2870,1645,1535,1475,1080。
融点:125.0−129.5℃
H−核磁気共鳴スペクトル(500MHz、重ピリジン+重水1%):δ(ppm)8.51(1H,d,J=9.2Hz),5.89(1H,s),5.41(1H,d,J=4.3Hz),5.17(1H,m),4.94(1H,dd,J=3.6,5.4Hz),4.85(1H,m),4.80(1H,bs),4.67(1H,d,J=3.1Hz),4.62(1H,dd,J=4.2,9.8Hz),4.59(1H,dd,J=3.7,7.9Hz),4.55(1H,dd,J=4.9,10.4Hz),4.38−4.44(2H,m),4.25−4.33(5H,m),4.21(1H,dd,J=3.1,6.1Hz),4.15(1H,dd,J=3.1,6.7Hz),2.20(1H,m),2.13(1H,m),1.94(1H,m),1.87(2H,m),1.57−1.74(3H,m),1.05−1.43(57H,m),0.81(9H,m)。
13C−核磁気共鳴スペクトル(125MHz、重ピリジン+重水1%):δ(ppm)175.4(s),110.7(d),100.8(d),85.6(d),82.3(d),78.6(d),78.6(d),75.6(d),72.2(d),72.2(d),72.2(d),72.1(d),70.1(d),68.4(d),68.0(d),63.9(t),62.3(t),50.7(d),39.1(t),35.3(t),33.7(t),31.9(t),30.2(t),30.0(t),29.9(t),29.4(t),28.0(d),27.5(t),26.3(t),25.7(t),22.8(t),22.6(q),14.1(q)。
化合物(16)
旋光度:[α] 23=+34.6°(ピリジン中、c=2.41)。
高分解能FABMS分析:1006.7430[(M−H)-,計算値1006.7406,C54104NO15として、誤差2.4mMU]
赤外吸収スペクトル:(KBr、cm-1)3400,2950,2870,1645,1535,1475,1080。
融点:125.0−129.0℃
H−核磁気共鳴スペクトル(500MHz、重ピリジン+重水1%):δ(ppm)8.51(1H,d,J=9.1Hz),5.88(1H,s),5.41(1H,d,J=3.7Hz),5.16(1H,m),4.93(1H,dd,J=3.6,5.4Hz),4.84(1H,m),4.79(1H,bs),4.67(1H,d,J=3.1Hz),4.61(1H,dd,J=3.7,9.8Hz),4.58(1H,dd,J=3.7,8.0Hz),4.53(1H,dd,J=4.9,11.0Hz),4.40(2H,m),4.24−4.33(5H,m),4.21(1H,m),4.14(1H,dd,J=7.3,13.4Hz),2.20(1H,m),2.12(1H,m),1.95(1H,m),1.86(2H,m),1.57−1.74(3H,m),1.05−1.43(60H,m),0.82(6H,m)。
13C−核磁気共鳴スペクトル(125MHz、重ピリジン+重水1%):δ(ppm)175.1(s),110.7(d),101.1(d),86.0(d),82.6(d),78.9(d),78.7(d),76.4(d),72.5(d),72.5(d),72.4(d),72.2(d),70.4(d),68.5(d),68.3(t),64.3(t),62.7(d),50.6(d),35.5(t),34.3(t),32.1(t),30.4(t),30.1(t),30.0(t),29.9(t),29.9(d),29.9(t),29.6(t),29.6(t),26.4(t),25.8(t),22.9(t),14.2(q)。
化合物(17)
旋光度:[α] 23=+39.5°(ピリジン中、c=1.14)。
高分解能FABMS分析:1020.7537[(M−H)-,計算値1020.7562,
55106NO15として、誤差2.5mMU]
赤外吸収スペクトル:(KBr、cm-1)3400,2950,2870,1645,1535,1475,1080。
融点:124.5−128.0℃
H−核磁気共鳴スペクトル(500MHz、重ピリジン+重水1%):δ(ppm)8.51(1H,d,J=9.2Hz),5.90(1H,s),5.45(1H,d,J=3.7Hz),5.20(1H,m),4.96(1H,dd,J=3.1,5.5Hz),4.87(1H,dd,J=3.0,5.5Hz),4.80(1H,bs),4.69(1H,d,J=3.0Hz),4.64(1H,dd,J=3.6,9.8Hz),4.59(1H,dd,J=3.7,8.0Hz),4.56(1H,dd,J=4.9,10.4Hz),4.39−4.46(2H,m),4.25−4.33(5H,m),4.23(1H,dd,J=3.6,6.1Hz),4.16(1H,dd,J=7.9,14.6Hz),2.22(1H,m),2.14(1H,m),1.96(1H,m),1.89(2H,m),1.57−1.74(3H,m),1.02−1.46(59H,m),0.82(9H,m)。
13C−核磁気共鳴スペクトル(125MHz、重ピリジン+重水1%):δ(ppm)175.4(s),110.7(d),100.9(d),85.7(d),82.4(d),78.6(d),78.6(d),75.8(d),72.3(d),72.3(d),72.3(d),72.2(d),70.1(d),68.4(t),68.1(t),64.0(t),62.4(t),50.7(d),39.1(t),35.3(t),33.8(t),32.0(t),30.3(t),30.1(t),29.9(t),29.9(t),28.1(d),27.6(t),26.3(t),25.7(t),22.8(t),22.7(t),14.2(q)。
実験例3:合成による調製
本発明化合物の合成法およびその物理化学的性質は下記のとおりである(合成法については第2図の反応経路式を参照されたい)。
化合物18の合成
D−Lyxose,20g(0.133mol)に塩化カルシウムで脱水したアセトン300mlを入れて懸濁し、濃硫酸0.05mlを加え、室温で18時間撹拌した。モレキュラーシブス4A、10.0gを加え中和した。濾過し、残渣はアセトンでよく洗った。洗液をあわせ、減圧濃縮し、精製は行なわず、次の反応に用いた。
化合物19の合成
上記反応で得た化合物18の全量を、塩化メチレン168mlに溶かし、ピリジン10.0ml、塩化トリチル39.0gを加え、32℃で4時間撹拌した。エタノール7.8mlを入れて撹拌後、飽和塩化アンモニウム水溶液で洗った。更に、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順に洗った。減圧濃縮して得られたシロップに酢酸エチル20mlを入れて溶かし、これにヘキサン40mlをゆっくり加え、わずかに濁ったら、結晶核を入れて0℃に放置した。得られた結晶を濾過し、ヘキサン/酢酸エチル=8/1の混液で洗浄した。1次晶44.4g、母液から2次晶5.6gを得た。収率86.8%。
m.p.174〜176℃、
FD−MS=432(C2728;MW=432.19)、
IR(cm-1,KBr)3530,3400,3050,2950,2880,1600,1490,1450,1375,1215,1070;
H−NMR(500MHz/CDCl:δ(ppm)7.48(6H,d,J=7.3Hz),7.29(6H,t,J=7.3Hz),7.22(3H,t,J=7.3Hz),5.38(1H,d,J=2.4Hz),4.75(1H,dd,J=5.5Hz,3.7Hz),4.59(1H,d,J=6.1Hz),4.32−4.34(1H,m),3.43(1H,dd,J=4.9Hz,9.8Hz),3.39(1H,dd,6.7Hz,9.8Hz),2.33(1H,d,J=2.4Hz),1.29(3H,s),1.28(3H,s)。
化合物20の合成
1-プロモトリデカン96.4gにトリフェニルホスフィン96.0gを加え、140℃で4.5時間、撹拌した。ゆっくりと放熱させ、ここにテトラヒドロフラン500mlを加えて溶かした。0℃に冷却し、2.5Nn-ブチルリチウム溶液を146.4mlを滴下し、15分撹拌した。これに化合物19のテトラヒドロフラン溶液、79g/150mlを加えた。ゆっくりと室温に戻しながら18時間撹拌した。減圧濃縮後、ヘキサン/メタノール/水=10/7/3の混液1000mlを加え、更に飽和塩化アンモニウム水溶液を40ml加えて、分液した。メタノール/水層はヘキサン500mlで再抽出した。得られた全ヘキサン層は無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、真空ポンプで減圧下よく乾燥して、シロップ状の化合物20の粗精製物を得た。これ以上精製せず次の反応に用いた。
化合物21の合成
上記反応で得られた化合物20の全量に塩化メチレン600ml、ピリジン200mlを加え、塩化メタンスルホニル16.95mlを加え、31℃で24時間撹拌した。エタノール13mlを加え、室温で1時間撹拌後、減圧濃縮した。ヘキサン/メタノール/水=10/7/3の混液1000mlを加え、分液した。メタノール/水層は、ヘキサン200mlで3回再抽出した。得られた全ヘキサン層は無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、真空ポンプで減圧下よく乾燥して、シロップ状の化合物21の粗精製物を得た。これ以上精製せず、次の反応に用いた。
化合物22の合成
前工程で得られた化合物21の全量に塩化メチレン900ml、メタノール600mlを加えて溶かした。これに濃塩酸124mlを加え、室温で5時間撹拌した。炭酸水素ナトリウムを加えて中和し、濾過した。酢酸エチルで残渣を洗浄し、濾液と合わせて減圧濃縮した。残渣に酢酸エチルを加え、飽和食塩水で洗った。水層は酢酸エチルで3回再抽出し、得られた全酢酸エチル層は無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。ヘキサンから結晶化した。1次晶41.0g、2次晶9.40gを得た。3段階での通算収率70.0%。
m.p.66〜67℃、
FD−MS=377(M−HO)+,(C1938S,Mw=394.57),
IR(cm-1,KBr)3500,3350,2920,2850,1465,1440,1355,1330,1160,1030,930;
1H−NMR(500MHz/CDCl+DO−1drop);E/Z mixture(3:7):δ(ppm)5.86(0.3H,dt,J=7.3Hz,14.7Hz),5.77(0.7H,dt,J=7.3Hz,10.4Hz),5.55(0.3H,br.dd,J=7.3Hz,14.7Hz),5.49(0.7H,br.t,J=9.8Hz),4.91−4.97(1H,m),4.51(0.7H,br.t,J=9.8Hz),4.11(0.3H,br.t,J=7.3Hz),3.94−4.03(2H,m),3.67−3.73[1H(3.70,dd,J=3.1Hz,6.7Hz),(3.69,dd,J=3.1Hz,7.3Hz)],3.20(2.1H,s),3.19(0.9H,s),2.05−2.22(2H,m),1.22−1.43(20H,m),0.88(3H,t,J=6.7Hz)。
化合物23の合成
化合物22、24.4gをテトラヒドロフラン244mlに溶かし、これに5%パラジウム−硫酸バリウム2.44gを加えた。水素ガスで反応容器内を置換し、水素雰囲気下、室温で20時間撹拌した。60℃のクロロホルム/メタノール=1:1の混液、200mlで希釈後、セライト濾過し、残渣はクロロホルム/メタノール=1:1の混液で洗浄した。ろ液、洗液を合わせて減圧濃縮後、酢酸エチルより結晶化した。結晶はヘキサンでよく洗浄した。1次晶21.5g、2次晶0.64gを得た。収率91.3%。
m.p.124〜126℃、
FD−MS=397(C1940S,Mw=396.59),
[α] 23=+7.52°(c=1.50,CN),
IR(cm-1,KBr)3500,3380,3220,2920,2850,1470,1430,1360,1330,1165,1095,930;
1H−NMR(500MHz/CDCl−CDOD=1:1):δ(ppm)4.93−4.96(1H,m),3.91(1H,dd,J=6.7Hz,12.2Hz),3.85(1H,dd,J=4.9Hz,12.2Hz),3.54−3.60(1H,m),3.50(1H,dd,J=1.8Hz,8.5Hz),3.19(3H,s),1.75−1.83(1H,m),1.53−1.62(1H,m),1.21−1.45(24H,m),0.89(3H,t,J=6.7Hz)。
化合物24の合成
化合物23、8.94g(22.5mmol)を乾燥したDMF72mlに溶かし、これにNaN3を2.93g加えた。オイルバスにて95℃とし、4時間加熱撹拌した。TLC(ヘキサン:アセトン=3:2)にて、原料消失を確認の後、反応溶液を減圧濃縮した。濃縮残渣に酢酸エチルを加え、水洗した。水層は、同量の酢酸エチルで再抽出した。酢酸エチル層を合わせて飽和食塩水で洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮、次いで真空ポンプで引いてよく乾燥した。精製は行なわず、次の反応に用いた。
化合物25の合成
上記反応で得た粉体全量にジクロロメタン45mlを加え、更にTrClを7.53g加えた。次いで、ピリジンを14ml加え、室温で16時間撹拌した。TLC(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)にて原料消失を確認の後、エタノールを1.8ml加えて反応を止め、そのまま30分撹拌した。反応液は、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化アンモニウム水溶液、飽和食塩水で順に洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮後、得られたシロップをシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)にて精製した。25の収量6.93g(収率52%)。
FD−MS=585(C3751,Mw=585.82),
[α] 23=+11.86°(c=0.86,CHCl),
IR(cm-1,film)3425,2924,2854,2098,1491,1466,1448,1267,1223,1074,1034,
H−NMR(500MHz,CDCl+DO−1drop):δ(ppm)7.24−7.61(15H,m),3.62−3.66(2H,m),3.51−3.57(2H,m),3.42(1H,dd,J=6.0Hz,J=10.4Hz),1.23−1.56(26H,m),0.88(3H,t,J=6.7Hz)。
化合物26の合成
シロップ状の化合物25、21.73gをジメチルホルムアミド200mlに溶かし、これに60%水素化ナトリウム3.57gを少量ずつ加えた。室温で40分撹拌した後、氷冷とし、臭化ベンジル9.71ml(1.05等量)を滴下し、ゆっくりと室温に戻しながら、2時間30分撹拌した。TLC(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)にて原料消失を確認後、反応液に氷片を加え、反応を停止した。反応液に水50mlを加え、酢酸エチルで3回抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩水で3回洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られたシロップは、シリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=100:1)にて精製した。26の収量23.97g(収率84.4%)。
FD−MS=738(M−N+,(C5163,Mw=766.07)
[α] 23=+9.75°(c=0.97,CHCl),
IR(cm-1,film)3062,3031,2925,2854,2096,1492,1465,1450;
1H−NMR(500MHz,CDCl:δ(ppm)7.07−7.48(25H,m),4.57(1H,d,J=11.0Hz),4.44(1H,d,J=11.0Hz),4.41(2H,s),3.73−3.79(1H,m),3.46−3.56(2H,m),3.37(1H,dd,J=8.6Hz,J=10.4Hz),1.20−1.64(26H,m),0.88(3H,t,J=6.7Hz)。
化合物27の合成
原料26、25.35g(33.14mmol)に、1-プロパノール200ml、メタノール25mlを加えて、溶かした。これにぎ酸アンモニウム、16.72g、10%パラジウム炭素、1.0gを加え、室温にて16時間、撹拌した。原料の消失と目的物の生成をTLC(ヘキサン;アセトン=3;1)で確認した後、酢酸エチル50mlを反応液に加え、セライト濾過した。酢酸エチルで洗い込んだ後、減圧濃縮した。濃縮残渣に酢酸エチルを加え、飽和NaHCO3水溶液で2回洗った。水層は、酢酸エチルで再抽出し、酢酸エチル層で合わせて飽和食塩水で洗った。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮、トルエンで共沸した。次いで真空ポンプで十分に乾燥し、精製はせずに次の反応に用いた。
化合物28の合成
前反応で得たシロップ状の化合物27の全量に塩化メチレン250mlを加えて溶解し、これにセロチン酸12.49g、WSC塩酸塩7.13gを加えた。オイルバスにて加温して、約50℃にて2時間、還流した。TLC(ヘキサン;アセトン=3;1)で、原料の残存が確認されれたため、セロチン酸620mg、WSC塩酸塩360mgを加え、更に1時間加熱還流した。室温まで冷やし、反応液を0.5規定−塩酸水溶液、飽和食塩水、飽和重曹水溶液、飽和食塩水の順で洗った。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮、次いで真空ポンプにて十分に乾燥し、精製はせずに次の反応に用いた。
化合物29の合成
前反応で得たシロップ状の化合物28の全量に、塩化メチレン120ml、メタノール30mlを加えて溶かした。これに10%塩酸−メタノール溶液を3.0mlを滴下し、室温にて約2時間、撹拌した。反応終了をTLC(ヘキサン;アセトン=3;1)で確認し、反応液に炭酸水素ナトリウムを加えて中和した。セライト濾過後、飽和食塩水で2回洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥、次いで減圧濃縮した。トルエンで共沸し、アセトンを加え、加熱溶解した後、0℃にて保存して白色沈殿を得た。収量22.2g。3段階での通算収率76.6%。
m.p.=75〜76.5℃、
FD−MS=876(C58101NO;Mw=876.43)、
[α] 23=−29.7°(c=0.675,CHCl),
IR(cm-1,KBr)3334,2918,2850,1637,1618,1548,1469,1103,1052
1H−NMR(500MHz,CDCl:δ(ppm)7.30−7.47(10H,m),6.07(1H,d,J=7.9Hz),4.72(1H,d,J=11.6Hz),4.66(1H,d,J=11.6Hz),4.61(2H,d,J=11.6Hz),4.24−4.32(1H,m),4.45(1H,d,J=11.6Hz),4.00(1H,dt,Jt=7.3Hz,Jd=4.3Hz),3.67−3.72(2H,m),3.61(1H,ddd,J=4.3Hz,J=11.6Hz,J=8.6Hz),3.05(1H,dd,J=4.3Hz,J=8.5Hz),1.94−2.05(2H,m),1.15−1.69(72H,m),0.88(6H,t,J=6.1Hz)。
化合物30の合成
化合物29、289.0mg(0.33mmol)に塩化第1スズ147.0mg(0.78mmol)、過塩素酸銀160.8mg(0.78mmol)およびモレキュラーシーブス−4A600mgを加え、テトラヒドロフラン7.5mlに懸濁し、室温で30分間撹拌する。−10℃まで冷却した後3mlのテトラヒドロフランに溶解したα-6-O-(tetra-O-benzylgalactopyranosyl)-2,3,4-tri-O-benzylglucopyranosyl fluoride 643.6mg(0.66mM)を加え徐々に室温に戻した後2時間撹拌した。反応液をセライトろ過した後乾固しシリカゲルカラムクロマトグラフにて精製し(アセトン:n-ヘキサン=3:17)化合物30(129)33.7mgを得た(5.6%)。
1H−NMR(CDCl;500MHz):δ(ppm)7.14−7.38(45H,m),5.87(1H,d,J=8.6Hz),5.01(1H,d,J=3.7Hz),4.35−4.94(19H,m),4.22(1H,m),4.03(1H,dd,J=3.7,9.8Hz),3.86−3.94(5H,m),3.84(1H,dd,J=3.1,6.7Hz),3.73−3.82(3H,m),3.67(2H,m),3.46−3.55(3H,m),3.33(1H,dd,J=3.7,9.8Hz),1.95(1H,m),1.91(1H,m),1.64(2H,m),1.48(2H,m),1.10−1.34(68H,m),0.88(6H,t,J=6.7Hz)。
化合物31の合成
化合物30、31.4mgを酢酸エチル1.5mlに溶解しパラジウム−黒40mgを加え水素気流下室温で16時間撹拌した。反応液をセライトろ過、シリカゲルカラムクロマトグラフにて精製し(クロロホルム:メタノール:水=9:1:0.1)化合物31、13.0mg(74.3%)を得た。
旋光度:[α] 23=+82.7°(ピリジン中、c=0.03)。
高分解能FABMS分析:1018.7719[(M−H)-,計算値1018.7776,C56108NO14として、誤差5.7mMU]
赤外吸収スペクトル:(KBr、cm-1)3400,2950,2870,1645,1535,1475,1080。
融点:133.0−136.5℃
1H−核磁気共鳴スペクトル(500MHz、重ピリジン+重水1%):δ(ppm)8.39(1H,d,J=8.6Hz),5.39(2H,d,J=3.7Hz),5.11(1H,m),4.62(1H,dd,J=5.3,10.4Hz),4.57(1H,dd,3.7,9.3Hz),4.53(1H,t,J=6.0Hz),4.48(2H,m),4.45(1H,dd,J=3.1,6.7Hz),4.37−4.44(3H,m),4.32(2H,m),4.23(2H,m),4.18(1H,d,J=9.0Hz),4.02(2H,m),2.35(2H,m),2.15(1H,m),1.65−1.86(4H,m),1.56(1H,m),1.02−1.38(66H,m),0.79(6H,t,J=6.7Hz)。
13C−核磁気共鳴スペクトル(125MHz、重ピリジン+重水1%):δ(ppm)173.6(s),100.7(d),100.6(d),76.4(d),75.5(d),73.4(d),72.6(d),72.4(d),72.4(d),72.0(d),71.7(d),71.1(d),70.8(d),68.0(t),67.5(t),62.7(t),51.5(d),36.8(t),34.3(t),32.2(t),30.4(t),30.2(t),30.1(t),30.1(t),29.9(t),29.8(t),29.8(t),29.6(t),26.5(t),26.4(t),23.0(t),14.3(q)。
化合物32の合成
化合物29、102.5mg(0.12mmol)に塩化第1スズ52.0mg(0.27mmol)、過塩素酸銀56.8mg(0.27mmol)およびモレキュラーシーブス−4A500mgを加え、テトラヒドロフラン2mlに懸濁し、室温で1時間撹拌する。−10℃まで冷却した後2mlのテトラヒドロフランに溶解したα-6-O-(tetra-O-benzylgalactopyranosyl)-2,3,4-tri-O-benzylgalactopyranosyl fluoride 227.5mg(0.23mM)を加え徐々に室温に戻した後16時間撹拌した。反応液をセライトろ過した後乾固しシリカゲルカラムクロマトグラフにて精製し(酢酸エチル:n-ヘキサン=3:17)化合物32(141)67.5mgを得た(31.6%)。
1H-NMR(CDCl;500MHz):δ(ppm)7.14−7.38(45H,m),6.05(1H,d,J=8.6Hz),4.33−4.91(20H,m),4.22(1H,m),4.03(3H,m),3.90−3.97(6H,m)3.85(1H,dd,J=2.5,6.8Hz),3.80(1H,d,J=5.4,8.5Hz),3.70(1H,dd,J=4.8,9.7Hz),3.60(1H,dd,J=8.6,8.8Hz),3.45−3.55(3H,m),1.95(1H,m),1.87(1H,m),1.62(2H,m),1.48(2H,m),1.10−1.34(68H,m),0.88(6H,t,J=6.7Hz)。
化合物33の合成
化合物32、61.5mgを酢酸エチル2mlに溶解しパラジウム−黒60mgを加え水素気流下室温で16時間撹拌した。反応液をセライトろ過、シリカゲルカラムクロマトグラフにて精製し(クロロホルム:メタノール:水=9:1:0.1)化合物33、20.8mg(60.7%)を得た。
旋光度:[α] 23=+75.0°(ピリジン中、c=1.07)。
高分解能FABMS分析:1018.7703[(M−H)-,計算値1018.7776,C56108NO14として、誤差7.3mMU]
赤外吸収スペクトル:(KBr、cm-1)3400,2950,2870,1645,1535,1475,1080。
融点:127.0−131.0℃
1H−核磁気共鳴スペクトル(500MHz、重ピリジン+重水1%):δ(ppm)8.52(1H,d,J=8.6Hz),5.48(2H,m),5.19(1H,m),4.69(1H,dd,J=4.8,10.3Hz),4.66(2H,m),4.54−4.63(4H,m),4.46−4.55(2H,m),4.36−4.46(3H,m),4.22−4.36(4H,m),2.46(2H,m),2.24(1H,m),1.90(2H,m),1.81(2H,m),1.67(1H,m),1.12−1.45(66H,m),0.86(6H,t,J=6.7Hz)。
13C−核磁気共鳴スペクトル(125MHz、重ピリジン+重水1%):δ(ppm)173.7(s),101.0(d),100.9(d),76.3(d),72.7(d),72.6(d),71.7(d),71.4(d),71.0(d),70.7(d),70.7(d),70.5(d),70.3(d),68.1(t),67.8(t),62.5(t),51.6(d),36.9(t),34.3(t),32.2(t),30.5(t),30.2(t),30.1(t),30.1(t),30.0(t),29.9(t),29.8(t),29.6(t),26.5(t),26.5(t),23.0(t),14.3(q)。
化合物34の合成
化合物29、350.6mg(0.40mmol)に塩化第1スズ189.2mg(1.00mmol)、過塩素酸銀206.9mg(1.00mmol)およびモレキュラーシーブス4A2.5gを加えテトラヒドロフラン3mlに懸濁し、室温で1時間撹拌する。−10℃まで冷却した後2mlのテトラヒドロフランに溶解したα-4-O-(tetra-O-benzylglucopyranosyl)-2,3,6-tri-O-benzylglucopyranosyl fluoride 778.4mg(0.80mM)を加え徐々に室温に戻した後16時間撹拌した。反応液をセライトろ過した後乾固しシリカゲルカラムクロマトグラフにて精製し(酢酸エチル:n-ヘキサン=1:9)化合物34(168)95.0mgを得た(13.0%)。
1H-NMR(CDCl;500MHz):δ(ppm)7.14−7.41(45H,m),6.11(1H,d,J=8.6Hz),5.73(1H,d,J=3.7Hz),5.05(1H,d,J=11.6Hz),4.43−4.94(17H,m),4.33(1H,d,J=11.6Hz),4.26(1H,m),4.12(1H,t,J=9.2Hz),4.07(1H,t,J=9.2Hz),3.98(2H,m),3.95(1H,m),3.92(1H,m),3.87(1H,dd,J=3.1,7.3Hz),3.82(1H,dd,J=4.3,11.0Hz),3.76(1H,m),3.70(1H,m),3.66(1H,m),3.65(1H,m),3.52−3.62(3H,m),3.44(1H,bd,J=10.4Hz),2.08(1H,m),2.03(1H,m),1.74(1H,m),1.68(1H,m),1.59(2H,m),1.10−1.45(68H,m),0.94(6H,t,J=6.7Hz)。
化合物35の合成
化合物34、95.0mgを酢酸エチル3mlに溶解しパラジウム−黒42mgを加え水素気流下室温で16時間撹拌した。反応液をセライトろ過し化合物35 50.7mg(95.8%)を得た。
旋光度:[α] 23=+60.1°(ピリジン中、c=0.6)。
高分解能FABMS分析:1018.7719[(M−H)-,計算値1018.7776,C56108NO14として、誤差5.7mMu]
赤外吸収スペクトル:(KBr、cm-1)3400,2950,2870,1645,1535,1475,1080。
融点:145.0−148.5℃
1H−核磁気共鳴スペクトル(500MHz、重ピリジン+重水1%):δ(ppm)8.49(1H,d,J=8.6Hz),5.85(1H,d,J=3.1Hz),5.48(1H,d,J=3.7Hz),5.20(1H,m),4.44−4.65(5H,m),4.40(1H,m,)4.22−4.36(6H,m),4.08−4.22(3H,m),4.04(1H,dd,J=3.1,9.8Hz),2.41(2H,t,J=7.3Hz),2.25(1H,m),1.70−1.95(4H,m),1.64(1H,m),1.05−1.48(66H,m),0.86(6H,t,J=6.1Hz)。
13C−核磁気共鳴スペクトル(125MHz、重ピリジン+重水1%):δ(ppm)173.3(s),103.3(d),100.7(d),81.7(d),76.6(d),75.5(d),75.3(d),74.8(d),74.6(d),73.0(d),72.9(d),72.4(d),71.9(d),68.3(t),62.7(t),61.7(t),51.2(d),36.8(t),34.4(t),32.2(t),30.5(t),30.2(t),30.1(t),30.1(t),30.0(t),29.9(t),29.9(t),29.8(t),29.7(t),26.5(t),26.4(t),23.0(t),14.4(q)。
実験例4:本発明化合物の抗腫瘍活性
i) 本発明化合物の皮下移植したP388マウス白血病細胞に対する抗腫瘍効果
日本エスルエルシー株式会社より購入した6週令メスのCDFマウスを1群5匹として実験をを行った。P388マウス白血病細胞を1×106個/マウスをマウスの背部皮下に移植し(移植日をday0)、移植後、day1、5、及び9に媒体(10ml/kg)あるいは媒体に溶解した各化合物(0.1mg/kg)を静脈内に投与し、生存日数の観察を行った。なおレンチナンおよびピシバニールはday1,3,5,7,9に静脈内投与を行い、シゾフィランはday1−9に皮下投与を行った。そしてMann-Whiteney検定により有意差検定を行った。
表1にはその結果を示す。
Figure 0004020958
表1に示すように、マウス白血病P388を皮下に移植したマウスに対し、化合物11、12を除くすべての化合物は有意な生存期間延長作用(抗腫瘍作用)を示すことが明らかとなった。一方レンチナン、シゾフィラン、およびピシバニールには生存期間延長作用は観察されなかった。以上のことから、この実験系において化合物11、12を除く本発明化合物はいずれも上市中のレンチナン、シゾフィラン、ピシバニールよりも強い抗腫瘍効果を示した。さらに、構成糖が1糖の化合物(2S,3S,4R)-1-(α-D-galactopyranosyloxy)-2-hexsacosanoylamino-3,4-octadecanediol(化合物b)を合成し、その抗腫瘍活性を検討したところ、化合物31、33、35はほぼ化合物bと同等の顕著な抗腫瘍活性を示すことも明らかとなった。
ii) 本発明化合物の皮下移植したB16マウスメラノーマ細胞に対する抗腫瘍効果
日本エスエルシー株式会社より購入した6週令メスのBDFマウスを1群6匹として実験を行った。B16マウスメラノーマ細胞を1×106個/マウス背部皮下に移植し(移植日をday0)、移植後、day1、5、および9に0.1mg/kgの各試料を尾静脈内に投与した。皮下の腫瘍体積[(長径×短径×高さ)/2]をday8、12、16、および20に測定し、各サンプルの腫瘍増殖抑制率(TGIR)を求めた。TGIRはコントロール群の腫瘍体積をC、サンプル投与群の腫瘍体積をTとした時次式により求めた。
TGIR(%)=(1−T/C)×100
下表には20日間の試験中で最大のTGIRを示した。なお各回試験毎に点線で分けた。
Figure 0004020958
いずれの化合物も顕著な腫瘍増殖抑制作用を示した。
実験例5:本発明化合物の骨髄細胞増殖促進活性
本発明化合物のin vitroマウス骨髄細胞増殖促進活性
日本エスエルシー株式会社より購入した6週令メスのBDFマウスを用いて実験を行った。マウスの大腿骨より常法にしたがって骨髄細胞を取り出し、10% FCS RPMI 1640に浮游させ、LympholiteM上に重層し、遠心することにより単球画分を得た。この単球画分を1×106個/mlとなるように10% FCS RPMI 1640に浮游させた。丸底96穴プレートを用い、上記細胞浮遊液100μl/穴及び最終的に表2に示した濃度になるように調製した媒体あるいはサンプル(10μl/穴)を添加し4日間、37℃、5%COの条件下で)培養した。そして3H−サイミジン(3H−TdR)0.5μCi/穴を添加した。6時間後に細胞のハーベストを行い核内に取り込まれた3H−TdR量を液体シンチレーションカウンターにより測定した。試料添加群の媒体添加群に対する3H−TdR取り込みの比率(%)を求め、in vitroマウス骨髄細胞増殖促進活性化率とした。
その結果を表2に示す。
Figure 0004020958
表2に示すように、いずれの化合物も少なくとも0.1μg/mlの濃度では顕著な3H−TdRの取り込み促進作用を示した。以上のことから、全ての本発明化合物が強い骨髄細胞増進促進活性を有することが示された。
実験例6:本発明化合物の免疫賦活活性
i) 本発明化合物のin vitroマウス脾臓リンパ球増殖促進作用
日本エスエルシー株式会社より購入した6週令メスのBDFマウスを用いて実験を行った。マウスより脾臓を取り出しスライドグラスを用いて脾臓細胞をほぐした後、NHClにより溶血させた。溶血後の脾臓細胞を10%FCS RPMI 1640に2×106個/mlとなるように浮游させた。丸底96穴プレートを用い、上記細胞浮遊液100μl/穴及び最終的に表3に示した濃度になるように調製した媒体あるいはサンプル(10μl/穴)を添加し2日間、37℃、5%COの条件下で培養した。そして3H−サイミジン(3H−TdR)0.5μCi/穴を添加した。6時間後に細胞のハーベストを行い核内に取り込まれた3H−TdR量を液体シンチレーションカウンターにより測定した。試料添加群の媒体添加群に対する3H−TdR取り込みの比率(%)を求め、in vitroマウス脾臓リンパ球増殖促進化率とした。
その結果を表3に示す。
Figure 0004020958
表3に示すように、全ての本発明化合物は10ng/ml〜1μg/mlの濃度で顕著な3H−TdRの取り込み促進作用を示した。このアッセイ系は、mitogenによるリンパ球の幼若化反応を検討する系であることから、本発明化合物はいずれも強力なリンパ球幼若化性を有することが判明した(矢田純一、藤原道夫、新リンパ球機能検索法、中外医学社(1990))。さらに、下記ii)で示すように、全ての本発明化合物は顕著なMLR(mixed lymphocyte culture reaction)活性増強作用を示すことも確認している。
ii) 本発明化合物のリンパ球混合培養反応(MLR)
C57BL/6マウスより脾臓細胞を調製しマイトマイシンC50μg/mlで30分処理した。これを標的細胞としBALB/Cマウスの脾臓細胞を反応細胞とした。上述の脾臓細胞を10%FCS RPMI1640を培地として各々2×106個/mlに調製した。丸底96穴プレートを用い、上記両細胞各50μl/穴およびサンプル(10μl/穴)を加え42時間、37℃、5%COの条件下で培養を行った後3H−サイミジン(3H−TdR)0.5μCi/穴を添加した。そして8時間後に細胞のハーベストを行い液体シンチレーションカウンターにより3H−TdRの取り込みを測定し、試料添加群のコントロール群に対する3H−TdR取り込みの比率(%)を求め、MLR活性化率とした。
その結果を下表に示す。
Figure 0004020958
いずれの化合物も顕著なMLR活性化作用を示している。
実験例7:本発明化合物の放射線障害防護作用
致死線量の放射線照射に対する延命効果
日本エスエルシー株式会社より購入した6週令メスのBDFマウスを1群10匹として実験を行った。
9GyのX線の全身照射(X線発生装置、日立、MBR−1520R)を行い、照射日をday0とした。day0、4、および8に各サンプルを0.1mg/kg尾静脈内に投与し生死を40日間観察した。
その結果を下表に示す。なお各回試験毎に点線で分けた。
Figure 0004020958
いずれの化合物にも致死線量の放射線に対する顕著な延命効果が認められた。
実験例8:本発明化合物の水溶性
構成糖が1糖のWO93/05055に含まれる前記化合物aおよびbを合成した。本発明化合物4、31、33と化合物aおよびbの各1mgを表4に示す各濃度のポリソルベート20水溶液1mlに溶解したときの性状を目視によって観察した。その結果を表4に示す。
Figure 0004020958
表4より、化合物4、31、33に代表される本発明化合物を用いることにより、これらの化合物を水に溶解する際に必要なポリソルベート20の量を、構成糖が1糖で、化合物4、31、33と同等の抗腫瘍活性(表1)を示す化合物bを水に溶解する際に必要なポリソルベート20の量の1/100まで減少させることが可能であることが判明した。
実験例9:ポリソルベートの免疫賦活活性に与える影響
実験例8で調製した化合物33の1mgを10%あるいは0.1%ポリソルベート20の1mlに溶解したサンプル、化合物bの1mgを10%ボリソルベート20の1mlに溶解したサンプル、あるいは10%および0.1%ポリソルベート20を滅菌ろ過し、表5に示すように、PBSで10倍希釈を順次行なうことによりサンプルを調製して、実験例6に示した実験を行なった。
なお、化合物bの1mgの0.1%ポリソルベートには溶解できなかったので、実験は行なわなかった。
Figure 0004020958
測定値は、3穴の平均値を示した。
表5に示すように、0.1%および0.01%のポリソルベート20添加により、0.001%以下のポリソルベート20添加時に比べて、マウス脾臓リンパ球の3H−TdRの取り込みは明らかに抑制された。
さらに、化合物33およびbの10μg/ml(0.1%ポリソルベート20)および1μg/ml(0.01%ポリソルベート20)の濃度では、0.1μg/ml(0.001%ポリソルベート20)の濃度の場合に比べて、3H−TdRの取り込み量も抑制されることが判明した。
以上の結果より、高濃度(0.01%以上)のポリソルベート20は、マウス脾臓リンパ球の増殖を抑制し、さらに、本発明化合物の免疫賦活作用も抑制することが明らかとなった。
そこで、化合物33を溶解する際に、ポリソルベート20の量を1/100に減らしたサンプルを調製し、同様の実験を行なったところ、化合物33は、10μg/ml(0.001%ポリソルベート20)の濃度でも顕著な3H−TdR取り込み促進作用を示した。
以上の結果より、溶解する際に用いるポリソルベート20の量を減少させることにより、本化合物の免疫賦活活性を回復させ得ることが判明した。
上述した実験例4〜8の結果をまとめると以下のようになる。
化合物11、12を除く本発明化合物は、レンチナン、シゾフィラン、およびピシバニールに比べて強い抗腫瘍効果を示し、特開平5−9193号、WO93/05055号公報に記載の一般式に含まれるスフィンゴ糖脂質である前記化合物bとほぼ同等の顕著な抗腫瘍作用を示すことが判明した(表1)。
また、本発明化合物は、顕著な骨髄細胞増殖促進作用(表2)および顕著な免疫賦活作用(表3、表5)を示し、その活性の強さは、上記化合物bのスフィンゴ糖脂質とほぼ同等であることも判明した。
さらに、表4に示すように、本発明化合物を水に溶解する際に必要な溶解補助剤(例えば、ポリソルベート類)の量は、特開平5−9193号、WO93/05055号公報に記載の一般式に含まれるスフィンゴ糖脂質であるに前記化合物aおよびbを水に溶解する際に必要な溶解補助剤の量の1/100でよいことが判明した。
そして、高濃度のポリソルベート20の示す細胞増殖抑制作用および免疫賦活活性に対する抑制作用という、高濃度のポリソルベート20の副作用と考えられる作用は、ポリソルベート20の量を減少させることにより解決できることも明らかとなった。
水溶性の低い化合物の注射剤への応用は、上述したような溶解補助剤の副作用等により、非常に難しいのが現状である。また、溶解補助剤の量を減少させ、けん濁液にすると、血管内および脊髄内に投与できない(第12改正日本薬局方解説書(1991年)、第A119〜A136頁)ため、投与経路が限定されるという欠点もある。
上述したように、本発明化合物は、上述のような化合物aおよびbに代表される糖が1糖のスフィンゴ糖脂質とほぼ同等の生物活性を示し、しかも、これらのスフィンゴ糖脂質を注射剤として応用しようとした際に生じる問題点を解決できる化合物であることが判明した。
すなわち、本発明化合物は、特開平5−9193号、WO93/05055号公報に記載のスフィンゴ糖脂質と比較して、注射剤として応用する際に、溶解補助剤の副作用を大きく軽減できた点、および投与経路の選択幅を減少させなくてもよいという点において有用である。
実験例10:製剤例
Figure 0004020958
上記の処方に従い、各化合物を注射用蒸留水に溶解させ、無菌濾過後バイアルあるいはアンプルに充填し注射剤とする。
Figure 0004020958
上記の処方に従い、化合物(1)〜(5)を混合、造粒し、打錠用顆粒とする。この顆粒に(5)を加え均一な粉体として打錠機にて圧縮成形して錠剤とする。
産業上の利用可能性
本発明化合物は、高い抗腫瘍活性、骨髄細胞増殖促進活性および免疫賦活活性を有する新規なスフィンゴ糖脂質であり、抗腫瘍剤、骨髄細胞増殖促進剤および免疫賦活剤として有用である。

Claims (8)

  1. 次式(I)で示されるスフィンゴ糖脂質。
    Figure 0004020958
    式中、R1はHまた
    Figure 0004020958
    はである;
    2はH、
    Figure 0004020958
    である;
    3およびR6はそれぞれHまたはOHである;
    4はH、OHまたは
    Figure 0004020958
    である;
    5はHまたは
    Figure 0004020958
    である;
    1、R2、R4およびR5の少なくとも一つはグリコシルである;
    Xは19から23のいずれかの整数である;
    7は下記の基(a)から(g)のいずれかである。
    (a) −(CH211−CH3
    (b) −(CH212−CH3
    (c) −(CH213−CH3
    (d) −(CH29−CH(CH32
    (e) −(CH210−CH(CH32
    (f) −(CH211−CH(CH32
    (g) −(CH211−CH(CH3)−C25
  2. 次式(II)で示される請求の範囲第1項記載のスフィンゴ糖脂質。
    Figure 0004020958
    式中、R1がOHの時R2はHであり、R1がHの時R2はOHである;
    3がOHの時R4はHであり、R3がHの時R4はOHである;
    5はHまたはOHである;
    Xは19から23のいずれかの整数である;
    Yは11から13のいずれかの整数である。
  3. 次式(III)で示される請求の範囲第1項記載のスフィンゴ糖脂質。
    Figure 0004020958
    式中、R1がOHの時R2はHであり、R1がHの時R2はOHである;
    3はHまたはOHである;
    Xは19から23のいずれかの整数である;
    Yは11から13のいずれかの整数である。
  4. 下記の化合物からなる群から選ばれる、請求の範囲第1項記載のスフィンゴ糖脂質。
    化合物1:O−(N−アセチル−2−アミノ−2−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−O−[α−D−グルコピラノシル−(1→2)]−O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシテトラコサノイル]−1,3,4−ヘキサデカントリオール
    化合物2:O−(N−アセチル−2−アミノ−2−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−O−[α−D−グルコピラノシル−(1→2)]−O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシテトラコサノイル]−1,3,4−ヘプタデカントリオール
    化合物3:O−(N−アセチル−2−アミノ−2−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−O−[α−D−グルコピラノシル−(1→2)]−O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシテトラコサノイル]−16−メチル−1,3,4−ヘプタデカントリオール
    化合物4:O−(N−アセチル−2−アミノ−2−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−O−[α−D−グルコピラノシル−(1→2)]−O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシテトラコサノイル]−1,3,4−オクタデカントリオール
    化合物5:O−(N−アセチル−2−アミノ−2−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−O−[α−D−グルコピラノシル−(1→2)]−O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシペンタコサノイル]−16−メチル−1,3,4−ヘプタデカントリオール
    化合物6:O−(N−アセチル−2−アミノ−2−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−O−[α−D−グルコピラノシル−(1→2)]−O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシペンタコサノイル]−1,3,4−オクタデカントリオール
    化合物7:O−(N−アセチル−2−アミノ−2−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−O−[α−D−グルコピラノシル−(1→2)]−O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシヘキサコサノイル]−16−メチル−1,3,4−ヘプタデカントリオール
    化合物8:O−(N−アセチル−2−アミノ−2−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−O−[α−D−グルコピラノシル−(1→2)]−O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシヘキサコサノイル]−1,3,4−オクタデカントリオール
    化合物9:O−(N−アセチル−2−アミノ−2−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)−O−[α−D−グルコピラノシル−(1→2)]−O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシヘキサコノイル]−16−メチル−1,3,4−オクタデカントリオール
    化合物10:O−β−D−ガラクトフラノシル−(1→3)−O−α−D−ガラクトピラノシル)−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシドコサノイル]−1,3,4−ヘキサデカントリオール
    化合物11:O−β−D−ガラクトフラノシル−(1→3)−O−α−D−ガラクトピラノシル)−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシトリコサノイル]−1,3,4−ヘキサデカントリオール
    化合物12:O−β−D−ガラクトフラノシル−(1→3)−O−α−D−ガラクトピラノシル)−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシテトラコサノイル]−1,3,4−ヘキサデカントリオール
    化合物13:O−β−D−ガラクトフラノシル−(1→3)−O−α−D−ガラクトピラノシル)−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシテトラコサノイル]−15−メチル−1,3,4−ヘキサデカントリオール
    化合物14:O−β−D−ガラクトフラノシル−(1→3)−O−α−D−ガラクトピラノシル)−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシテトラコサノイル]−1,3,4−ヘプタデカントリオール
    化合物15:O−β−D−ガラクトフラノシル−(1→3)−O−α−D−ガラクトピラノシル)−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシテトラコサノイル]−16−メチル−1,3,4−ヘプタデカントリオール
    化合物16:O−β−D−ガラクトフラノシル−(1→3)−O−α−D−ガラクトピラノシル)−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシテトラコサノイル]−1,3,4−オクタデカントリオール
    化合物17:O−β−D−ガラクトフラノシル−(1→3)−O−α−D−ガラクトピラノシル)−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−[(R)−2−ヒドロキシテトラコサノイル]−17−メチル−1,3,4−オクタデカントリオール
    化合物31:O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→6)−O−α−D−グルコピラノシル)−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−ヘキサコサノイル−1,3,4−オクタデカントリオール
    化合物33:O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→6)−O−α−D−ガラクトピラノシル)−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−ヘキサコサノイル−−1,3,4−オクタデカントリオール
    化合物35:O−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−O−α−D−グルコピラノシル)−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−ヘキサコサノイル−1,3,4−オクタデカントリオール
  5. 下記の化合物からなる群から選ばれる、請求の範囲第4項記載のスフィンゴ糖脂質。
    化合物31:O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→6)−O−α−D−グルコピラノシル)−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−ヘキサコサノイル−1,3,4−オクタデカントリオール
    化合物33:O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→6)−O−α−D−ガラクトピラノシル)−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−ヘキサコサノイル−−1,3,4−オクタデカントリオール
    化合物35:O−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−O−α−D−グルコピラノシル)−(1→1)−(2S,3S,4R)−2−アミノ−N−ヘキサコサノイル−1,3,4−オクタデカントリオール
  6. 請求の範囲第1〜5項のいずれか1項に記載の化合物(ただし、請求の範囲の第4項に記載された化合物11および12を除く)を有効成分として含有する抗腫瘍剤。
  7. 請求の範囲第1〜5項のいずれか1項に記載の化合物を有効成分として含有する骨髄細胞増殖促進剤。
  8. 請求の範囲第1〜5項のいずれか1項に記載の化合物を有効成分として含有する免疫賦活剤。
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