JPH0559023B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、フロントゲージにおいて方向修正さ
れた枚葉紙を枚葉紙処理機、特に印刷機に供給す
る装置であつて、コンベヤベルトと、駆動可能な
加速ローラと、該加速ローラと所定のタイミング
で協働しかつ制御ローラを用いて制御可能な圧着
ローラとが設けられており、この場合所定のタイ
ミングが、外周面を制御ローラが転動する駆動可
能な制御ドラムによつて規定される形式のものに
関する。

従来の技術 DE−OS3319753に基づいて公知の給紙装置は、
枚葉紙を平行に配置されている離反旋回可能なフ
ロントゲージにまで案内するためにコンベヤベル
トを有しており、枚葉紙はフロントゲージによつ
て方向修正される。給紙装置はさらに、旋回可能
な圧着ローラを有していて、この圧着ローラは駆
動されるコンベヤローラと所定のタイミングで接
触することができる。圧着ローラ及びフロントゲ
ージの制御は、枚葉紙が供給される胴に取り付け
られたカムを介して行われるので、圧着ローラ及
びフロントゲージの制御は前記胴の周速度に関連
している。胴のグリツパ列の開閉に対する圧着ロ
ーラの制御を調節するために、圧着ローラとコン
ベヤローラとの接触時間は可能である。この変化
は押圧ばねのプレロードひいてはばね特性ないし
ばね力の変化によつて行われる。押圧ばねは一端
で、圧着ローラを有するレバーにかつ他端で、制
御カムと作用接触可能な制御レバーに支持されて
いる。例えばばねのプレロードを高めることによ
る圧着ローラとコンベヤローラとの接触時間の変
化によつて、圧着ローラはコンベヤローラにより
速く押圧されかつより遅く再び離される。これに
よつて圧着ローラとコンベヤローラとの間に位置
する枚葉紙はより早くかつより長く加速される。
この結果供給される枚葉紙は胴のグリツパの枚葉
紙ストツパにより早く当接することになる。

DE−OS3319753に開示された装置の欠点は、
圧着ローラとコンベヤローラとの接触時間が長く
なることによつて枚葉紙加速のための始動時間が
前にずらされることに基づく。つまり枚葉紙スト
ツパに枚葉紙が早期に当接することは必然的に、
枚葉紙に対するグリツパ受けの不都合な角度位置
を生ぜしめる。すなわちこの場合枚葉紙は胴の外
周面に対する接線方向で枚葉紙ストツパに当接す
ることができない。これによつて枚葉紙前縁は特
に枚葉紙が薄い場合変形したままになり、このこ
とは引き続き行われる印刷経過において見当合わ
せを困難にする。

発明の課題 ゆえに本発明の課題は、冒頭に述べた形式の装
置を改良して、胴への枚葉紙の到着時間を変化さ
せることなしに枚葉紙のプレロード
（Bauschung）を調節することができる装置を提
供することである。

課題を解決するための手段 この課題を解決するために本発明の構成では、
制御ドラムがその回転軸線に沿つて、無段階式に
変化する開放角ないし切換え角を備えた切欠きを
有しており、制御ローラが、制御ドラムの回転軸
線に沿つて該制御ドラムのすべての表面範囲と接
触可能であるようにした。

発明の効果 本発明によつて得られる利点としては特に次の
ことが挙げられる。つまり本発明のように構成さ
れていると、枚葉紙は常に圧胴の外周面に対して
接線方向で圧胴のグリツパ列の枚葉紙ストツパに
当接し、枚葉紙の膨み（Bauschung）は給紙中
にも調節され得る。膨みの調節は枚葉紙の見当合
わせ正確でかつ確実なグリツプを保証するだけで
なく、騒音減衰のためにも効果的である。また給
紙中に調節が行えることによつて印刷機の停止時
間をなくすことができる。

実施例 次に図面につき本発明の実施例を説明する。

第１図に示された給紙装置１は圧胴２とコンベ
ヤベルト３との間に配置されている。コンベヤベ
ルト３は駆動ローラ４に巻き掛けられていて、こ
の駆動ローラによつて駆動される。駆動ローラ４
は公知のように給紙装置１のサイドフレーム５に
回転可能に支承されている。駆動ローラ４は同様
に公知のゆえに詳しくは述べない形式で印刷機の
主駆動装置によつて小さな伝動比で駆動され、こ
の結果コンベヤベルト３の搬送速度は圧胴２の周
速度よりも幾分高い。給紙装置１はまた搬送平面
１０の延長上に配置された２つの部分から成る枚
葉紙ガイドプレート６，７を有しており、該枚葉
紙ガイドプレートに沿つて枚葉紙８は直接圧胴２
まで搬送される。第１の枚葉紙ガイドプレート６
は、搬送方向に対して直角に互いに並んで配置さ
れた連続する複数の孔９を有している。

第２の枚葉紙ガイドプレート７はくし歯プレー
トであり、互いに並んで位置する複数の切欠き１
１を有している。これらの切欠き１１を貫いて、
圧胴２に配置されたグリツパ１２が案内される。
グリツパ１２は、各１つの枚葉紙ストツパ１４を
有するグリツパ受け１５と協働する。グリツパ１
２は第１図に２つの位置Ｉ，で示されている。
この位置は、枚葉紙８が枚葉紙ストツパ１４に
圧胴２の外周面に対してほぼ接線方向で当接した
瞬間を示す。位置はグリツパ閉鎖及び搬送平面
１０からの枚葉紙８の接線方向の引出しを示す。

孔９のすぐ下には、枚葉紙８の搬送流が中断さ
れているか否かを検出する各１つのフオトセル２
０が配置されている。

枚葉紙ガイドプレート６，７の間の空隙１３に
は加速ローラ１６が配置されていて、この加速ロ
ーラの外周面は枚葉紙ガイドプレート６，７の搬
送平面１０を越えて幾分突出している。加速ロー
ラ１６は小さな伝達比で印刷機の主駆動装置によ
つて駆動されるので、加速ローラの周速度は圧胴
２の周速度よりも幾分高い（約1.27倍）。

加速ローラ１６の上には、搬送方向に対して直
角に互いに並んで位置する旋回可能な複数の圧着
ローラ１８が配置されている。これらの圧着ロー
ラ１８はそれぞれレバー２１の第１の端部１９に
回転可能に支承されている。レバー２１は第２の
端部で同軸軸の外管２３に固定されている。外管
２３は同軸軸の内部分２４に回転可能に支承され
ている。給紙装置１のサイドフレーム１５に回転
可能に支承された同軸軸の内部分２４は、軸方向
つまり搬送方向に対して直角な方向に間隔をおい
て複数の孔２６を有しており、これらの孔には各
１つのレバー２７が堅く差し込まれている。同軸
軸の外管２３は同様に多数のスリツト２８を有し
ているので、レバー２７はスリツト２８を貫いて
自由旋回可能に案内されている。レバー２７はレ
バー２１に対してほぼ平行に配置されていて、そ
の端部にフロントゲージ３１を有する。フロント
ゲージ３１は下方に旋回させられた位置において
枚葉紙ガイドプレート７の切欠き１１に幾分突入
している。レバー２７のほぼ真中には各１つの押
え体３２が配置されていて、この押え体は搬送方
向に曲げられた端部３３でフロントゲージ３１の
下方旋回時に枚葉紙８の上側面３４を押圧する。

同軸軸の外管２３及び内部分２４はレバー２
１；２７以外に制御レバー３６；３５とも堅く結
合されている。制御レバー３６，３５はそれぞれ
の端部３７；４０に引張りばね３９；５０のため
の受容部３８；４５を有しており、この場合引張
りばねは戻し力を作用するためにサイドフレーム
５に固定されている。制御レバー３６は真中にピ
ン４１を有し、このピンには制御ローラ４２が回
転可能に支承されている。

制御ローラ４２は引張りばね３９の力によつて
制御ドラム４４の表面範囲４３と常に接触してい
る。制御ドラム４４はキー４６によつて相対回動
不能ではあるが軸方向摺動可能に１回転式軸４７
の右側端部４８に位置しており、この結果制御ロ
ーラ４２は制御ドラム４４のすべての表面範囲４
３と接触することができる。もちろん、制御ロー
ラ４２を制御ドラム４４のすべての表面範囲４３
と接触させるために軸方向摺動可能に配置するこ
とも可能である。１回転式軸４７はの中央範囲４
９で駆動側のサイドフレーム５に回転可能に支承
されている。１回転式軸４７の左側端部５１は回
転及び摺動不能に別の制御カム５２を有してお
り、この制御カムは制御ローラ５４と常に接触し
ている。制御ローラ５４は制御レバー３５に回転
可能に取り付けられていて、フロントゲージ３１
の運動を制御する。同様に１回転式軸４７の左側
端部５１において制御カム５２に直接隣接して駆
動車５３が配置されており、この駆動車はベルト
５５を用いて駆動ピニオン５６と結合されてい
る。駆動ピニオン５６は加速ローラ１６のための
軸５７と一緒に歯車５８を介して印刷機の主駆動
装置５９によつて駆動される。制御ドラム４４は
調節スピンドル６１を用いて１回転式軸４７に軸
方向摺動可能に支承されている。

調節スピンドル６１は、サイドフレーム５にね
じ締結された水平なビーム６３の鉛直部分６２に
回転可能に支承されている。調節スピンドル６１
はねじ山６４を有し、このねじ山は直方体形状の
調節部材６７のねじ山付孔６６と螺合している。
ねじ山付孔６６は調節部材６７の底６８の中心に
正確に配置されている。調節部材６７は上側面６
５でビーム６３の下側面７０に摺動可能に接触し
ており、制御ドラム４４のボス６９を同軸的に取
り囲む水平な袋孔７５を有している。調節部材６
７と制御ドラム４４との間の結合は、軸方向の力
を受容することができるころがり軸受７１によつ
て達成されている。

調節スピンドル６１は刻み目付きのヘツド７２
を有し、このヘツドによつて調節スピンドル６１
の手動操作が容易になる。もちろん当接スピンド
ル６１は調節モータの軸とも結合されることがで
き、このようになつているとリモートコントロー
ルも可能である。

制御ドラム４４は半径Ｒの円筒体であり、その
外周部に小さな半径ｒを備えた切欠き７３を有し
ている。切欠き７３は制御ドラムの全長にわたつ
て設けられており、制御ドラム４４の回転軸線７
７に沿つて無段階に変化する開放角ないし切換え
角αを有している。もちろん、制御ドラム４４を
複数の制御円板から組み立てることも可能であ
る。

制御レバー３６の制御ローラ４２は１回転式軸
４７の回転毎に切欠き７３に沈み込み、小さな半
径ｒを備えた表面範囲４３に沿つて転動する。切
欠き７３は軸平行な第１の制御ライン７４と、平
行ではないが回転軸線７７に対して一定の半径ｒ
で配置された第２の制御ライン７６とを有してい
る。制御ライン７４，７６は加速ローラ１６に対
する圧着ローラ１８の位置を示している。制御ロ
ーラ４２が制御ライン７４を横切る際に加速ロー
ラ１６への圧着ローラ１８の圧着「加速オン」が
行われる。そして制御ローラ４２が制御ライン７
６を横切る際に加速ローラ１６からの圧着ローラ
１８の遮断「加速オフ」が行われる。制御ライン
７４，７６ないしその延長線は鋭角β（例えばβ
＝20°）をなして交差する。制御ドラム４４にお
ける切欠き７３の開放角ないし切換え角αは第３
図に示されているように制御ドラム４４の前縁９
１において後縁９２におけるよりも大きい。制御
ドラム４４はその全表面範囲４３において丸く構
成されており、これによつて制御ドラム４４との
制御ローラ４２の接触が１回転式４７の全回転に
わたつて保証され、鋭い縁部における制御ローラ
４２の離反・接触によつて生じ得る衝撃は回避さ
れる。

フオトセル２０は切換えリレー７９を介して電
磁石８１と接続されている。電磁石８１は該電磁
石の接極子位置に応じてシフト可能な切換え棒８
２を有しており、この切換え棒は上端部８３で連
結体８６の第１の端部８４に枢着されている。連
結体８６は第２の端部８７を用いて、サイドフレ
ーム５に支承された調節軸８８と回動不能に結合
されている。調節軸８８には間隔をおいて２つの
ロツク突子８９が固定されている。両ロツク突子
８９は、フオトセル２０が枚葉紙搬送流の中断を
信号化した場合に、それぞれ圧着ローラ１８のた
めの制御レバー３６にないしフロントゲージ３１
のための制御レバー３５に直接作用して制御レバ
ー３５，３６の旋回運動をロツクする。

例えば紙の質又は紙の厚さ変化した場合におけ
るように、枚葉紙８の膨みつまり、枚葉紙ストツ
パ１４への当接後でかつグリツパ１２の閉鎖前に
生じる枚葉紙プレロードを調節したい場合には、
調節スピンドル６１は時計回り方向か又は逆時計
回り方向に回転させられる。例えば時計回り方向
における調節スピンドル６１の回転は調節部材６
７のシフトひいては右方向への制御ドラム４４の
シフトを生ぜしめる。これによつて制御ローラ４
２は無段式に制御ドラム４４の別の表面範囲４３
と接触する。前縁９１の近くにおける表面範囲４
３において制御ローラ４２は大きな開放角ないし
切換え角α（例えば30°〜100°）によつて、後縁４
２の近くにおける表面範囲４３におけるよりも長
く、制御ドラム４４の小さな半径ｒと接触してい
る。従つて圧着ローラ１８は相応に長く加速ロー
ラ１６と接触している。つまり、枚葉紙８の加速
開始は常に一定で、単に加速終了ひいては加速時
間の長さが変化するだけである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による装置の側面図、第２図は
第１図に示した装置の平面図、第３図は制御カム
を示す斜視図である。 １……給紙装置、２……圧胴、３……コンベヤ
ベルト、４……駆動ローラ、５……サイドフレー
ム、６，７……枚葉紙ガイドプレート、８……枚
葉紙、９……孔、１０……搬送平面、１１……切
欠き、１２……グリツパ、１３……空隙、１４…
…枚葉紙ストツパ、１５……グリツパ受け、１６
……加速ローラ、１７……外周面、１８……圧着
ローラ、１９，２２……端部、２０…フオトセ
ル、２１……レバー、２３……外管、２４……内
部分、２６……孔、２７……レバー、２８……ス
リツト、２９……端部、３１……フロントゲー
ジ、３２……押え体、３３……端部、３４……上
側面、３５，３６……制御レバー、３７……端
部、３８……受容部、３９……引張りばね、４０
……端部、４１……ピン、４２……制御ローラ、
４３……表面範囲、４４……制御ドラム、４５…
…受容部、４６……キー、４７……１回転式軸、
４８……端部、４９……中央範囲、５０……引張
りばね、５１……端部、５２……制御カム、５３
……駆動車、５４……制御ローラ、５５……ベル
ト、５６……ピニオン、５７……軸、５８……歯
車、５９……主駆動装置、６１……調節スピンド
ル、６２……部分、６３……ビーム、６４……ね
じ山、６５……上側面、６６……ねじ山付孔、６
７……調節部材、６８……底、６９……ボス、７
０……下側面、７１……ころがり軸受、７２……
ヘツド、７３……切欠き、７４，７６……制御ラ
イン、７５……袋孔、７７……回転軸線、７９…
…切換えリレー、８１……電磁石、８２……切換
え棒、８３，８４，８７……端部、８６……連結
体、８８……調節軸、８９……ロツク突子、９１
……前縁、９２……後縁。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ フロントゲージ３１において方向修正された
   枚葉紙８を枚葉紙処理機に供給する装置１であつ
   て、コンベヤベルト３と、駆動可能な加速ローラ
   １６と、該加速ローラと所定のタイミングで協働
   しかつ制御ローラ４２を用いて制御可能な圧着ロ
   ーラ１８とが設けられており、この場合所定のタ
   イミングが、外周面を制御ローラ４２が転動する
   駆動可能な制御ドラム４４によつて規定される形
   式のものにおいて、制御ドラム４４がその回転軸
   線７７に沿つて、無段階式に変化する開放角ない
   し切換え角αを備えた切欠き７３を有しており、
   制御ローラ４２が、制御ドラム４４の回転軸線７
   ７に沿つて該制御ドラムのすべての表面範囲４３
   と接触可能であることを特徴とする、枚葉紙を供
   給する装置。 ２ 制御カム４４が制御ドラム４４の回転軸線７
   ７に対して平行な第１の制御ライン７４と、同回
   転軸線７７に対して平行ではないが均一な間隔γ
   をおいて配置された第２の制御ライン７６とを有
   しており、両制御ライン７４，７６ないしその延
   長線が互いに鋭角的な交差角βを有している、請
   求項１記載の装置。 ３ 制御ドラム４４が軸方向シフト可能に配置さ
   れている、請求項１又は２記載の装置。 ４ 制御ローラ４２が軸方向シフト可能である、
   請求項１から３までのいずれか１項記載の装置。 ５ 制御ドラム４４の軸方向シフトのための調節
   手段６１，６７，７１，７２が設けられている、
   請求項１から４までのいずれか１項記載の装置。 ６ 圧着ローラ１８の旋回運動を規定するための
   クロツク機構８１，８２，８６，８９と協働する
   測定装置２０が設けられている、請求項１から５
   までのいずれか１項記載の装置。