JPH0556880A - 電気掃除機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電動送風機の出力を増加し、集塵室の真空度
を向上させても気密性を保持できる電気掃除機を提供す
る。 【構成】 電動送風機を運転すると、電動送風機の集塵
室13側に負圧が生じ、集塵室13内の真空度が上昇する。
負圧により蓋体４を集塵室13方向に引き寄せるが、蓋体
４を第２の側壁部24に当接している弾性体21の当接壁38
に当接して変形を防ぐ。舌片37が、常に、蓋体４の下部
を押圧当接しているので、蓋体４が当接壁38側に移動し
ても気密性を保持できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、蓋体の変形による気密
漏れを防止する電気掃除機に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、電気掃除機は電動送風機の大出力
化が図られ集塵室の真空度が上昇してきている。このた
め、本体ケース内に形成された集塵部の開口部を閉塞す
る蓋体が、真空度の増加により変形しやすくなってい
る。

【０００３】そこで、蓋体の内部にリブを設け、蓋体の
変形を防止する構成のものが用いられている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、さら
に、電気掃除機の電動送風機の出力が増加し、単に蓋体
の内部にリブを設けたのみでは、蓋体の変形を防止する
ことができず、気密性を維持できない問題を有してい
る。

【０００５】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
で、電動送風機の出力を増加し、集塵室の真空度を向上
させても気密性を保持できる電気掃除機を提供すること
を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、本体ケース内
に集塵部を形成し、この集塵部に開口部を形成し、この
開口部を開閉自在の蓋体で閉塞する電気掃除機であっ
て、前記開口部は、前記蓋体の閉塞時にこの蓋体の周縁
に高さ方向の先端が略対向される第１の側壁部と、この
第１の側壁の内側に位置しこの第１の側壁より高さ方向
先端位置が高く前記蓋体の閉塞時に前記第２の側壁の外
面に前記蓋体の周縁内側が対向する第２の側壁部と、少
なくとも前記第１の側壁部の先端および前記第２の側壁
部の外側面の前記蓋体と前記本体ケースとの間に位置し
気密を保持する弾性体とを具備したものである。

【０００７】

【作用】本発明は、蓋体の閉塞時に、蓋体の周縁に高さ
方向の先端を第１の側壁部に略対向させるとともに、蓋
体の周縁内側を第２の側壁部に対向させるため、集塵室
内の真空度が高くなり蓋体が吸引されても、蓋体は第２
の側壁部により変形量が規制されるため、真空度が増加
しても蓋体が変形して気密が漏れることを防ぐ。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の電気掃除機の一実施例を図面
を参照して説明する。

【０００９】図２ないし図４において、１は掃除機本体
で、この掃除機本体１は、前側上部に開口部２を有する
本体ケース３と、この本体ケース３の開口部２を上方か
ら開閉自在に覆う蓋体４とからなっている。また、本体
ケース３は、下本体ケース部材５と、この下本体ケース
部材５の後部上側に固定された上本体ケース部材６とか
らなっている。そして、本体ケース３の下部前方には舵
取輪７が方向可変に回転自在に取り付けられ、後方には
従動輪８が回転自在に取り付けられている。

【００１０】本体ケース３内には、格子孔11を有する仕
切壁12により、開口部２に臨む集塵室13が前部に区画形
成されているとともに、電動送風機室14が後部に区画形
成されている。そして、集塵室13内には、前部に下方に
付勢された回動自在のクランプ15が枢着されているとと
もに、このクランプ15により主集塵フィルタとしての機
能を備えた集塵袋16の口枠17が着脱自在に保持され、集
塵袋16が集塵室13に収納されていない状態では、クラン
プ15が下方に回動した状態になり、クランプ15が蓋体４
と当接しこの蓋体４が開口部２を閉塞しないようになっ
ている。この集塵袋16は、開口部２を介して適宜交換さ
れるものである。また、仕切壁12の前側には、格子孔11
を覆う補助フィルタ18が取り付けられている。

【００１１】さらに、下本体ケース部材５の開口部２の
周囲に位置する下本体ケース部材５の前側の周囲および
仕切壁12の上面には、弾性体21が取り付けられている。
本体ケース３の下本体ケース部材５は、図１に示すよう
に、開口部２の周縁に、この開口部２に沿った第１の側
壁部22がＬ字状に屈曲されて下本体ケース部材５と一体
に形成され、この第１の側壁部22の内側には、第１の側
壁部22から間隙23を介して下本体ケース部材５と一体に
第１の側壁部22の周縁先端より高い第２の側壁部24が形
成されている。

【００１２】一方、弾性体21は、下本体ケース部材５と
蓋体４との間に位置し気密保持を行なうシールパッキン
グ部31と、このシールパッキング部31の外側から連続
し、下本体ケース部材５の周面に位置するバンパ部32と
を有している。そして、シールパッキング部31は、第１
の側壁部22の先端に載置される載置部34、この載置部34
の内方に位置し第１の側壁部22と第２の側壁部24との間
の間隙23に位置する載置部34から下方に突出された突部
35を有している。また、載置部34の上面には、蓋体４の
周囲が嵌合される嵌合凹部36が形成され、この嵌合凹部
36の底部には集塵室13側が接続され外部方向に遊端が形
成され蓋体４の周縁に当接する舌片37が形成されてい
る。さらに、舌片37の集塵室13側には、嵌合凹部36に垂
直な当接壁38が形成され、この当接壁38の裏面は、第２
の側壁部24に係止取り付けられる係止凹部39が形成され
ている。

【００１３】一方、電動送風機室14内には、電動送風機
41が上本体ケース部材６および下本体ケース部材５に形
成された支持壁42，43，44によりゴム製の保持部材51，
52を介して支持されているとともに、周囲が消音体53で
被覆されている。そして、電動送風機41は、吸気側と排
気側とが前側の環状の保持部材51により気密に仕切られ
ているが、電動送風機室14の吸気側が格子孔11を介して
集塵室13に連通している。一方、電動送風機41の排気側
は、上本体ケース部材６の後面部に形成された本体排気
口54に排気フィルタ55を介して外部に連通されている。

【００１４】また、蓋体４の後端部が、本体ケース３に
支点部を介して上下回動自在に支持されている。さら
に、蓋体４の後部には、前端部が本体ケース３の支点部
を介して回動自在に支持されたコ字状のハンドル体61が
取り付けられている。そして、このハンドル体61で囲わ
れた上本体ケース部材６の上面には、ダストメータ62が
取り付けられている。このダストメータ62は、透明の円
筒管63の一端が外部に連通し他端に電動送風機41の吸気
側に連通する連通管64が接続され、この円筒管63内に
は、摺動自在の指示体65が取り付けられ、指示体65は、
ばね66にて一端方向に付勢されている。また、円筒管63
の上面には、ダストメータ62を固定するとともに指示体
65の窓となるダストメータカバー67が取り付けられてい
る。そして、集塵袋16内の集塵量が増加し、電動送風機
41の吸気側の真空度が上昇すると、ダストメータ62の指
示体65がばね66に抗して移動する。

【００１５】さらに、本体ケース３の前部には、図示し
ないホースの差込管が着脱自在に嵌合接続される差込口
71が形成され、この差込口71は円筒状の吸込口72を介し
て集塵室13に連通される。また、吸込口72の集塵室13側
には、開閉自在の弁体73が取り付けられている。

【００１６】そして、差込口71と吸込口72との間に、板
状のシャッタ76が上下方向へ摺動自在に支持されてい
る。このシャッタ76は、差込口71を開閉自在に閉塞す
る。なお、シャッタ76の上端部には、前方へ突出したつ
まみ77が形成されている。さらに、差込口71の下方に
は、凹窪状の取っ手部78が形成されている。

【００１７】一方、電動送風機室14の後方の支持壁44の
後部には、間隙を介してこの支持壁に平行に隔壁81が形
成され、この隔壁81の後部側には回路収納室82が形成さ
れている。そして、この回路収納室82には、電動送風機
41などの制御を行なう回路部83が取り付けられた基板84
が取り付けられている。また、基板84には、圧力センサ
85が取り付けられている。そして、この圧力センサ85に
は、可撓性のチューブ86の一端が取り付けられ、このチ
ューブ86の他端は、電動送風機41の吸気側に位置するよ
うに、弾性体21にて下本体ケース部材５に固定されてい
る。

【００１８】また、電動送風機室14の一側には、コード
リール収納室91が支持壁92にて区画形成されている。こ
のコードリール収納室91には、本体ケース３の幅方向に
平行に回転軸を有するコードリール93が収納されてい
る。このコードリール93は円周方向に突設されたリブ部
94，94間に巻回部95が形成され、この巻回部95には、商
用交流電源に接続される電源線96が接続され、この電源
線96の先端にはプラグ97が接続されている。また、この
プラグ97は下本体ケース部材５に形成された挿通口98を
介して外部に排出され、この挿通口98はプラグ97が挿通
されず、電源線96の収納時にプラグ97が当接して、電源
線96の巻き込みすぎを防止している。

【００１９】さらに、本体ケース３の上本体ケース部材
６の後部には、カバー体101 が開閉自在に取り付けられ
ている。

【００２０】このカバー体101 は、上本体ケース部材６
および下本体ケース部材５と連続して略面一になるよう
な外形形状になっている。そして、このカバー体101 の
下部にはこのカバー体101 の開閉時に回動の支点となる
図示しない突出片が設けられ、下本体ケース部材５の図
示しない挿入口に挿入される。また、カバー体101 の上
部には、上本体ケース部材６の図示しない係止孔に係止
される係止爪103 が形成されている。

【００２１】さらに、カバー体101 の略中央には、格子
状のカバー体排気口104 が形成され、カバー体101 を本
体ケース３に接続したとき本体排気口54と連通するよう
になっている。そして、このカバー体排気口104 には、
排気フィルタ106 が取り付けられている。

【００２２】一方、カバー体101 の上部には、カバー体
101 を本体ケース３に取り付けた場合に先端が本体ケー
ス３に当接されるリブ部107 が形成され、このリブ部10
7 で囲われた部分には、収納部108 が形成されている。
そうして、収納部108 につる口111 を収納し、カバー体
101 を閉じて、本体ケース３と一体にする。

【００２３】さらに、カバー体101 と本体ケース３との
後部で載置面112 が形成され、非掃除時に掃除機本体１
を狭い場所に載置できるようにしている。

【００２４】次に、上記実施例の動作について説明す
る。

【００２５】まず、掃除時には、シャッタ76を解放し、
差込口71に図示しないホースを接続する。そして、電動
送風機41を運転して、ホースから吸い込まれた集塵を集
塵袋16で集塵し、本体排気口54およびカバー体排気口10
4 を介して排気を行なう。

【００２６】また、電動送風機41が運転されると、電動
送風機41の集塵室13側に負圧が生じ、集塵室13内の真空
度が上昇する。これにより、蓋体４が集塵室13方向に引
き寄せられるが、第２の側壁部24に当接している弾性体
21の当接壁38に当接されて変形を防ぐ。また、舌片37
が、常に、蓋体４の下部に押圧当接されているので、蓋
体４が当接壁38側に移動しても気密性を保持できる。

【００２７】さらに、第１の側壁部22も第２の側壁部24
のいずれも、弾性体21のバンパ部32などにて被覆される
ので、外からは見えず外観上の問題も生じない。

【００２８】またさらに、第１の側壁部22および第２の
側壁部24で、下本体ケース部材５の開口部２の周囲が形
成されているので、下本体ケース部材５自体の変形も防
止できるとともに、バンパ部32を確実に係止することが
できる。

【００２９】

【発明の効果】本発明の電気掃除機によれば、蓋体の閉
塞時に、蓋体の周縁に高さ方向の先端を第１の側壁部に
略対向させるとともに、蓋体の周縁内側を第２の側壁部
に対向させるため、集塵室内の真空度が高くなり蓋体が
吸引されても、蓋体は第２の側壁部により変形量が規制
されるので、真空度が増加しても蓋体が変形して気密が
漏れることを防ぐことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の電気掃除機の一実施例の一部を示す縦
断面である。

【図２】同上電気掃除機を示す斜視図である。

【図３】同上電気掃除機を示す縦断面である。

【図４】同上電気掃除機の上部ケース体を取り除いた平
面図である。

【符号の説明】

２ 開口部 ３ 本体ケース ４ 蓋体 13 集塵室 21 弾性体 22 第１の側壁部 24 第２の側壁部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 本体ケース内に集塵部を形成し、この集
   塵部に開口部を形成し、この開口部を開閉自在の蓋体で
   閉塞する電気掃除機であって、 前記開口部は、 前記蓋体の閉塞時にこの蓋体の周縁に高さ方向の先端が
   略対向される第１の側壁部と、 この第１の側壁の内側に位置しこの第１の側壁より高さ
   方向先端位置が高く前記蓋体の閉塞時に前記第２の側壁
   の外面に前記蓋体の周縁内側が対向する第２の側壁部
   と、 少なくとも前記第１の側壁部の先端および前記第２の側
   壁部の外側面の前記蓋体と前記本体ケースとの間に位置
   し気密を保持する弾性体とを具備したことを特徴とする
   電気掃除機。