JPH0552120B2 - - Google Patents

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JPH0552120B2
JPH0552120B2 JP62228291A JP22829187A JPH0552120B2 JP H0552120 B2 JPH0552120 B2 JP H0552120B2 JP 62228291 A JP62228291 A JP 62228291A JP 22829187 A JP22829187 A JP 22829187A JP H0552120 B2 JPH0552120 B2 JP H0552120B2
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JP
Japan
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electrode
hole
ultrasonic transducer
semiconductor substrate
substrate
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Kenichiro Suzuki
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Agency of Industrial Science and Technology
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  • Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)
  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は超音波トランスジユーサに関し、特に
産業用ロボツトの近接覚の検出に利用することの
できる高性能かつ小型軽量の静電型超音波トラン
スジユーサあるいはそのアレイの構造およびトラ
ンスジユーサの製造方法に関するものである。
(従来の技術) 従来、産業用ロボツトの分野においては対象物
体の距離、大きさ、形状等の認識にCCD等の可
視光を用いる固体撮像センサが多く用いられてき
た。しかし、可視光を用いるセンサでは、対象物
体が透明であるときやセンサと対象物体との間の
媒体が塵等で汚れているとき等に用いることがで
きないという欠点がある。従つて、近年、可視光
にかわつて超音波を対象物体の認識に利用しよう
とする技術が登場した。超音波トランスジユーサ
においては、一つあるいは複数個のデバイスによ
り超音波の送波および受波を行なうので、超音波
の発信および受信を行う機械的要素とこれを助け
る発振回路、受信回路等の電気的要素をうまく組
み合わせて構成する必要がある。特に、ある面を
振動させて空気中に超音波を放射しようとすると
き、その面に対する空気の手ごたえ(音響インピ
ーダンス)は液体や固体に比べて非常に小さいの
で、大きな強度をもつ超音波の放射が困難であ
る。従つて、先に述べた機械的要素において効率
よく超音波が放射されるように設計することはも
ちろん、電気的要素においても増幅補償回路によ
り小信号を補償して受信する等の工夫が必要であ
る。しかも、現在一般に用いられている超音波ト
ランスジユーサは、この機械的要素の特性のデバ
イス間ばらつきがかなり大きく、必らずしも最適
に設計されているとは言えなかつた。さらに、機
械的要素と電気的要素とが一体の構造にされてい
ないため、装置の小型軽量化が困難であるという
欠点も有していた。以下、従来例を図をあげて説
明し、同時にその欠点について述べる。
第4図は従来の超音波トランスジユーサの構成
例の断面を示す図である。図中47は、円形のア
ルミ合金の板で、表面に数〜数十μmの深さを持
つ複数個の穴101が機械加工により形成されて
いる。この穴101の上面には、厚さ約12μmの
ポリエステルの膜48が金属ケース41とアルミ
合金の板47により挟まれて固定されている。ポ
リエステルの膜48の表面は、アルミ合金の板4
7と接する面と反対の側の表面に、金箔等による
電極49が蒸着されている。図中の43は保護ス
クリーンで金属ケース41に固定されており、ポ
リエステルの膜48が外部より破損されるのを防
いでいる。一方、アルミ合金の板47の裏面に
は、金属よりなる板バネ46が取りつけられてお
り、アルミ合金の板47を金属ケース41に押し
つけている。また、板バネ46はプラスチツクケ
ース42に固定されている。44,45は電極端
子で、44は板バネ46と一体に構成されてお
り、一方、45は金属ケース41と一体に構成さ
れている。従つて、電極端子44の電位は、板バ
ネ46を介してアルミ合金の板47と等しく、一
方、電極端子45の電位は、金属ケース41を介
して電極49と等しいことになる。
第5図は、前記第4図で述べた静電型超音波ト
ランスジユーサの原理を示す図で、振動をおこす
機械的要素51とこれ以外の電気的要素52から
構成されている。機械的要素51は振動板51a
と固定板51bから構成されており、例えば第4
図に示す構造をもつ。一方、電気的要素52は、
超音波の送波の場合にはバイアス電圧53、抵抗
54、発振回路55から構成される。今、発振回
路55から信号が生じていないときには、振動板
51aはバイアス電圧53により固定板51bに
引かれ撓んでいる。続いて、発振回路55にバイ
アス電圧53よりも振幅の小さい交流電圧を印加
した場合には、発振回路55の両端の電圧の極性
により以下のように変化する。すなわち、発振回
路55の両端に印加された電圧の極性がバイアス
電圧53と同じときには、これら電圧の和に等し
い電位差が振動板51aと固定板51bに加わる
ために、振動板51aの撓みは大きくなる。一
方、発振回路55の電圧の極性がバイアス電圧5
3と逆の場合には、これらの電圧の差に等しい電
位差が振動板51aと固定板51bに加わるため
に、振動板51aの撓みは小さくなる。従つて、
発振回路55により発振回路の両端の電圧を周期
的に変化させるとき、振動板51aが振動し、超
音波が前面に放射される。なお、抵抗54、振動
板51aと固定板51bの間で放電等が生じた場
合に、回路に大きな電流が流れないように回路を
保護する機能をもつている。以上超音波の送波の
場合について述べたが、受波の場合には、第5図
の55を増幅補償等を行なう受信回路とすれば良
い。このとき、外部から侵入した超音波により、
振動板51aが振動して、振動板51aと固定板
51bの間の容量が変化する。従つて、受信回路
55に交流電流が流れ、これを増幅補償してやる
ことにより超音波の受波が可能となる。
(発明が解決しようとする問題点) 以上、例を用いて従来の静電型超音波トランス
ジユーサの説明を行つた。この中で、第4図に示
す穴101を加工する際に、従来の機械加工によ
る方法では穴の寸法や形状に若干のばらつきを避
けることができなかつた。この穴101は、第5
図に示す振動板51aと固定板51bの間の間隙
に対応するもので、その寸法や外形がばらつくと
きには、振動板51aを駆動する力がばらつき、
結局、超音波の送受波諸特性が一定にならないと
いう欠点があつた。また、ポリエステルの膜48
(第4図)の厚さは薄い方が感度が高い。それは
上部電極49と下部電極であるアルミ合金の板4
7の距離が小さくなるからである。しかしポリエ
ステルの膜48を薄くしていくと膜中に微小な穴
が製造上発生するため、高いバイアス電圧53
(第5図)により、電極49とアルミ合金の板4
7との間に放電が生じて、デバイスの特性が劣化
するということがしばしば起こつた。このため、
ポリエステルの膜48の厚さが制限され、設計の
自由度が制約されるという困難があつた。さら
に、先に述べたように、超音波トランスジユーサ
において、機械的要素と電気的要素の組み合せは
必要不可避なものであり、従来の構造を用いて、
さらに高性能のデバイスを実現しようとすると、
ますますこの電気的要素の占める領域が大きくな
り、装置が大型なものになるという傾向があつ
た。実際、アレイ化されたトランスジユーサの電
極を結ぶ配線は、これだけでかなりの大きさとな
ることが知られている。このように、従来の技術
では、さらに高性能のデバイスを作製しても、デ
バイスの小型軽量化をはかることができないとい
う欠点があつた。
本発明の目的は、上記従来技術の欠点を除去
し、特性が均一でしかも、高感度、小型軽量の超
音波トランスジユーサ及びその製造方法を提供す
ることにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明によれば、導電体薄膜よりなる第一の電
極と表面に穴を有する半導体基板の表面上に設け
られた第二の電極とを備え、当該第一の電極と当
該第二の電極との間に薄い絶縁膜を設けるととも
に、当該第二の電極と当該半導体基板の間が薄い
絶縁膜によつて電気的に絶縁された超音波トラン
スジユーサであつて、当該半導体基板表面上に設
けられた当該穴の少なくとも側面を含む領域に当
該第二の電極を設けるとともに、当該第一の電極
を前記半導体基板とは別の半導体あるいはガラス
基板上に設けられた開口穴をおおうように形成
し、この基板と前記半導体基板が接着されている
ことを特徴とする超音波トランスジユーサが得ら
れる。
更に本発明によれば、導電体薄膜よりなる第一
の電極と表面に穴を有する半導体基板の表面上に
設けた第二の電極とを備え、当該第一の電極と当
該第二の電極との間に絶縁膜を設けた超音波トラ
ンスジユーサにおいて、当該第一の電極を前記半
導体基板とは別の基板上に設けられた開口穴をお
おうように形成し、この基板と前記半導体基板が
接着されている超音波トランスジユーサを複数個
アレイ状に配置し、個々の超音波トランスジユー
サの前記第一及び第二の電極側の少なくとも一方
の側の電極に互いに独立の電気信号が入出力でき
るようにしたことを特徴とする超音波トランスジ
ユーサが得られる。
更に本発明によれば、表面に穴を有する半導体
基板の表面に第二の電極を形成し、一方別の基板
上に第一の電極となる導電体薄膜を形成し、両方
の基板を接着する工程を有し、基板を接着する前
あるいは接着後に前記の穴に向かい合う部分の前
記別の基板に開口穴を形成することを特徴とする
超音波トランスジユーサの製造方法が得られる。
(作用) 本発明の超音波トランスジユーサは、シリコン
等のICプロセス技術に合致した製法と周辺回路
の集積化を可能とした静電型超音波トランスジユ
ーサであり、第2図に示すように弾性体振動体で
ある金属の膜(一般に導電体薄)が、半導体基板
上に設けられた絶縁膜の上下の電極に加えられた
電位差の変化に従つて上下に可動することによ
り、超音波が送波される。一方、このデバイスを
超音波の受波に用いる場合には、外部超音波の圧
力により上記金属膜が振動し、この結果、上記絶
縁膜の上下の電極間の静電容量が変化することを
利用して、外部超音波の圧力を(バイアス電圧が
印加された)電気回路に流れる電流値の変化とし
て検出することが可能である。この際、トランス
ジユーサの送受波特性の感度を大きくするため
に、上部電極と半導体基板上に設けられた下部電
極との距離を小さくすることが必要となる。本発
明では、第2図に一例として示すように、下部電
極の表面を絶縁膜で覆うことにより、上部電極と
下部電極との絶縁を良好に保ちしかも上部電極と
なる金属膜が設けられているガラス基板と半導体
基板を接着させることにより両者の距離を減少さ
せることを可能とした。また、本発明の超音波ト
ランスジユーサは、半導体基板を用いるため、(1)
半導体の微細エツチング加工技術を用いて基板上
に精度良く穴をあけることができ、製造プロセス
から生ずるデバイス特性のばらつき(アレイの場
合は各要素間のばらつき)を抑えることが可能、
(2)発振回路および受信回路を半導体ICプロセス
技術を用いて集積化することができ、従つて高性
能超音波トランスジユーサを小型軽量に製造する
ことが可能となつた。
(実施例) 以下、本願第1の発明の実施例について図面を
参照して説明する。
第1図a,bおよび第2図a,bは、本発明の
一実施例の構成要素を示すものであり、第1図a
と第2図a、第1図bと第2図bはそれぞれ同一
構成要素の平面図および断面図に対応している。
なお、本発明のトランスジユーサは、第2図に示
す配置すなわち金属板10と下部電極6が対面
し、しかもリード穴とリード電極が対向する形
で、a図、b図に図示した構成要素を最終的に互
いに接着した後、パツケージに装入される。本実
施例に示す金属膜10は、ガラス基板20に接着
されており、開口穴22を介して超音波の送波お
よび受波を行うと同時に、電気的に上部電極とし
ての機能を併せ持つている。金属膜10の材料と
して、金、アルミ等の薄膜を利用することができ
るが、特に比重が小さいことからチタンの薄膜が
望ましい。この金属膜10は、シリコン基板1に
開けられた未貫通のエツチング穴12の上で上下
に振動して超音波の送受波を行う。当該金属膜1
0の下面に設けられた酸化膜36の両側には、上
部電極としての金属膜10および下部電極6が配
置されていて、送波の時はそれぞれ金属膜10及
び下部電極6と一体に形成されたリード電極25
および26に交流電圧を印加して金属膜10を振
動させる。一方、受波のときは金属膜10が振動
することによつてリード電極25および26に交
流電圧が発生するのを利用する。当該リード電極
25および26は、酸化膜36に接しておらず露
出しているのでそれぞれリード穴11および21
を介してハンダづけ等の方法で外部の回路に接続
することができる。当該シリコン基板1の一方の
主面には、第2図に示すように当該下部電極6と
当該上部電極としての金属膜10との間にSiO2
等の酸化膜36が設けられている。これは、金属
膜10と下部電極6との間の電気的絶縁を保つの
に役立つ。さらに、当該酸化膜36の厚さを1μm
程度としたとき、金属膜10と下部電極6との空
間的距離も1μm程度となり、従来、第4図に示す
ように両者の電極49および47との間の距離が
ポリエステルの膜48の厚さ(〜12μm)程度で
あつたのに比べて、大幅に電極間の距離を減少さ
せることができるという利点がある。金属膜10
に働く静電的な力は、二つの電極10および6と
の間の距離の二乗にほぼ反比例するため、本発明
による構成により、電極間の距離を減少させるこ
とができ、この結果、デバイスの送受波特性の感
度を大きくすることができる。なお下部電極6と
シリコン基板1の間にも酸化膜3が挿入されてお
り、電極6と基板1の間に電流が漏れるのを防い
でいる。下部電極6は、これも酸化膜3の上にお
かれたアルミ配線(図示せず)を介してシリコン
基板1に作製された駆動および受信のための集積
回路(図示せず)と電気的に接続している。ま
た、前記エツチング穴12は、寸法および形状を
精度良く仕上げるために、例えばシリコンの異方
性エツチング技術を応用して作製する。これは、
例えば、主面に(100)方向に持つシリコン基板
1の一方の面に、一辺が〈110〉方向に目合せさ
れた複数個の正方形のSiO2膜のパターンをフオ
トリソグラフイ技術を用いて形成した後、試料を
ヒドラジン等の異方性エツチング液中に浸して行
う。この場合には、ピラミツド型の四角錐の形状
をしたエツチング穴12ができた段階で、シリコ
ンのエツチングが自動的に停止するという特長が
ある。また、先に述べたように、フオトリソグラ
フイ技術を用いてエツチング穴12の形状を作製
するために、微細な形状を高い精度で形成するこ
とができること、さらに、試料を液中に浸してエ
ツチングを行うので一度に多量の試料を処理する
ことができるという利点がある。
第3図a〜fは、本発明の実施例をもつ超音波
トランスジユーサを製造する手順の一例を示した
ものである。同図a〜dは第2図bの構成要素
を、同図e〜fは第2図aの構成要素の製造方法
をそれぞれ示している。図において、先に本発明
の一実施例として示した第1図および第2図と同
一番号は同一構成要素を示している。同図aは、
(100)面をもつシリコン基板1の表裏に酸化膜3
をつけたものにフオトリソグラフイ技術を用いて
前記第2図のエツチング穴12と同じ形状の開口
30およびリード穴11のための開口31を形成
したものである。開口30,31を形成する際に
は、第2図のエツチング穴12の辺が〈100〉方
向に向くように配置する必要がある。この試料を
EDP(エチレンジアミンピロカテコール)あるい
はヒドラジン等の水溶液に浸して、シリコンの異
方性エツチングを行う(第3図b)。EDP、ヒド
ラジン等の水溶液は、シリコンの(111)面に対
するエツチング率に比べて(100)面に対するエ
ツチング率が著しく大きいという性質(異方性)
をもつている。従つて、第3図aの試料を前記水
溶液に浸すことにより、同図bに示すエツチング
穴12およびリード穴11を作製することができ
る。続いて、エツチング穴12およびリード穴1
1に酸化膜3をつけるために試料を再び酸化炉に
入れ、その後、通常のシリコンICプロセス技術
を用いて、送受信用の集積回路8を形成する(同
図c)。続いて集積回路8の上の酸化膜3を除去
する。このあと下部電極6および集積回路8に接
続するアルミ配線(図示せず)を蒸着等により形
成する。この後、下部電極6および集積回路8の
上に絶縁のための酸化膜36を形成し、そのあと
ガラス基板20と接着できるようにするため、下
部電極6が設けられている側のシリコン基板1の
周辺の酸化膜3を除去する(同図d)。
一方、同図eは、シリコンと同じ熱膨張係数を
持つコーニング#7740等のガラス基板20の表裏
にAu等の保護膜15,16をつけたものにフオ
トリソグラフイ技術を用いて開口35を形成した
ものである。この試料をHFの水溶液に浸すこと
により、同図fに示す開口穴22およびリード穴
21を作製することができる。この後、フオトリ
ソグラフイ技術を用いて保護膜16の一部を除去
してガラス基板20の周辺を露出させる。残つた
保護膜16はこのあと上部電極としての金属膜1
0とする(同図f)。つまり金属膜10は保護膜
としての役割と上部電極としての役割を兼ね備え
ている。金属膜10および下部電極6は、それぞ
れガラス基板20および酸化膜3との接合を良く
するためにCrの下地にAuを上においた構造も本
発明に含まれる。
この後、第3図dとfの構造をもつ二つの構成
要素を第2図に示す配置に従つて、互いに接着す
る。こうすることにより従来より上部電極である
金属膜10と下部電極6の距離を小さくすること
ができた。この後、デバイスをパツケージに実装
する。第3図dとfの二つの構成要素を接着する
際、一般に静電接着法として知られている技術を
用いて、シリコン基板3とガラス基板20とを接
着させる方法等も本発明に含まれる。また第3図
dとeの二つを接着してから、開口穴22を形成
するようにしてもよい。
なお、アレイを構成する各要素毎に独立の電気
信号を入出力させるために、上部電極の金属膜1
0と共通にし、下部電極6を各要素毎に絶縁した
構造、あるいは、下部電極6を共通にし、金属膜
10をを各要素毎に絶縁した構造、金属膜10お
よび下部電極6の両方を各要素毎に絶縁した構造
等も前記のフオトリソグラフイ技術を用いて容易
に作製することができる。
第6図、第7図および第8図、第9図は本発明
の他の実施例を示す平面図および断面図であり、
第1図、第2図と同様に第6図aと第7図a、第
6図bと第7図bは同一の構成要素の平面図と断
面図である。第8図と第9図でも同様である。図
において、第1図および第2図と同一番号は同一
の物を示している。第6図と第7図に示す実施例
は、前記第1図および第2図の実施例に示したリ
ード穴21および11に替えて、新たに切片61
および62を設けたことに特徴がある。つまり半
導体基板1とガラス基板20を一部切り欠いてお
き、両者の重ね合わせたときリード電極25,2
6の上には相手の基板が重ならないようにするわ
けである。従つて本実施例の構造では、リード穴
11および21を介することなく直接にリード電
極25および26と外部回路との接続を実現する
ことができるため、接続が容易に行えるという利
点がある。
また、第8図、第9図に示す実施例は、前記第
6図と第7図で示した実施例のガラス基板20に
替えて、シリコン等の半導体基板1を用いたこと
に特徴がある。シリコン等の半導体基板1を用い
ると先に述べた異方性エツチングの技術を用いて
開口穴22の寸法を正確に制御することが可能に
なるという効果が新たに加わる。
第10図および第11図は本発明の他の実施例
を示す平面図である。図において、第1図乃至第
3図と同一番号は同一構成要素を示している。こ
れらの実施例において、破線で示された矩形70
は、第1図および第2図に示す開口穴22に対応
しており、本発明の実施例では同一下部電極上に
複数個の矩形70を設けた構造を示している。当
該振動体要素70の上下面に形成された電極はア
ルミ配線を介して周辺回路8の一部と接続されて
いる(図示せず)。第10図および第11図の実
施例に示すように当該振動体要素70を複数個並
べたときには、超音波を前面の小さな角度に強く
放射したり、前面の小さな角度のみの超音波を強
く受信したりすることができ、周囲の雑音に惑わ
されることが少なくなるという効果がある。ま
た、先に述べたシリコンの異方性エツチングの技
術を用いると、正確に形状の等しい振動体要素7
0を同時に形成することができるため、品質およ
び製造に要する時間の点からも少しも問題がない
という特長がある。ここに示した実施例の他に
も、図示はしないが中央の振動体要素70の面積
を大きくとり、周辺に行くに従つて振動体要素7
0の面積を小さくした実施例もある。この場合に
は、上記した指向性がさらに改善され、雑音の少
ない高品質のデバイスを提供することができる。
第12図は、本願第2の発明のアレイの実施例
を示す平面図である。図において、第10図と同
一番号は同一構成要素を示している。本発明の実
施例においては、アレイの一要素100に形成さ
れた一つの下部電極6が各要素間で互いに分離し
て配置されており、それぞれアルミ配線を介して
周辺回路8に接続されている。従つて、本実施例
の構成をとる超音波トランスジユーサにおいて
は、各要素100ごとに異なつた強度および位相
をもつ電圧を印加することが可能となり、特に、
各要素100に異なつた位相をもつ電圧を印加す
ることにより、超音波の送波および受波の方向を
変化させることができ、従つて、電気的に走査を
行う高性能な超音波トランスジユーサを提供でき
るという特徴がある。この実施例においては、要
素100の下部に電極を各要素について分離した
が、逆に、各要素100の下面の電極を共通にし
て、各要素100の上に上面の電極10を各要素
100ごとに分離しても上と同様の効果をもつデ
バイスを実現することができる。第12図におい
ては1行5列のアレイ状に配置された超音波トラ
ンスジユーサを示したが、要素100の個数につ
いて何ら制限する必要はない。例えば前記第11
図の実施例におて、振動体要素70の上下面の電
極を各振動体要素70ごとに分離して配置し、そ
れぞれの電極を周辺回路8に接続すると二次元の
方向に電気的に走査することのできる二次元超音
波トランスジユーサを実現することができる。ま
た、本実施例で述べた超音波トランスジユーサに
おいては、各要素100の上下面電極を通常の
ICプロセス技術を用いて同時にかつ容易に形成
することができるという点も従来技術に比べて大
きな長所である。
以上、本発明について例を挙げ詳細な説明を行
つた。なお、本発明の構成は、信号として使用す
る超音波が連続的に変化するか、あるいは一乃至
数個の波長のみでパルス的に変化するか等に関係
なく成り立つものである。また、超音波の波長が
単一かあるいは複数個かにも関係なく成り立つも
のである。また、本発明の実施例においては、振
動体の下の穴中に空気が閉じこめられていたが、
この構成の他に、穴の底に開口穴を開けて空気の
流動を可能とした構成もある。さらには、穴の外
側にスポンジ等の吸収する物質を置く等の方法に
よりデバイスの裏側の影響を少なくした構成、お
よび振動体の前面にホーンを配置して感度を高く
した構成も本発明に含まれる。
なお、上記実施例において振動体の面積を大き
くしたり、金属膜と下部電極との間の酸化膜の厚
さを薄くしたりすることにより超音波の送波およ
び受波の感度を大きくすることができる。しか
し、この場合には、同時にデバイスの周波数特性
等の変化が生ずるので、超音波センサを設計する
際には、以上の効果を考慮して、感度および周波
数特性や電気音響変換効率等を最適にするように
振動体の寸法を決めなければならない。
(発明の効果) 以上説明したとおり、本発明によれば特性のば
らつきの少ない高感度かつ小型軽量の集積化超音
波トランスジユーサを供給することが可能となつ
た。その結果、産業用ロボツト等の分野で近接覚
等の検出に高性能な超音波トランスジユーサを利
用することができるようになつた。また、本発明
の超音波トランスジユーサは従来の半導体ICの
製造プロセス技術と合致した製法で大量に製造す
ることができるため、製造コストを低減すること
ができる。これらの効果は著しいものであり、本
発明は有効なものである。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図はそれぞれ本発明の一実施
例の平面図および断面図、第3図a〜fは本発明
の実施例を製造する方法の一実施例を示す概念
図、第4図は従来の超音波トランスジユーサの断
面図、第5図は従来の静電型トランスジユーサの
原理図、第6図から第9図は本発明の他の実施例
を示す図であり、第6図と第8図が平面図、第7
図と第9図が断面図、第10図および第11図は
本発明の他の実施例を示す平面図。第12図は本
願第2の発明の実施例を示す平面図。 1……シリコン基板、3,36……酸化膜、6
……下部電極、8……集積回路、10……金属
膜、11,21……リード穴、15,16……保
護膜、12……エツチング穴、25,26……リ
ード電極、20……ガラス基板、22……開口
穴、30,31,35……開口、41……金属ケ
ース、42……プラスチツクケース、43……保
護スクリーン、44,45……電極端子、46…
…板バネ、47……アルミ合金の板、48……ポ
リエステルの膜、49……上部電極、51……機
械的要素、51a……振動板、51b……固定
板、52……電気的要素、53……バイアス電
圧、54……抵抗、55……発信および受信回
路、61,62……切片、70……振動体要素。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 導電体薄膜よりなる第一の電極と表面に穴を
    有する半導体基板の表面上に設けられた第二の電
    極とを備え、当該第一の電極と当該第二の電極と
    の間に薄い絶縁膜を設けるとともに、当該第二の
    電極と当該半導体基板の間が薄い絶縁膜によつて
    電気的に絶縁された超音波トランスジユーサであ
    つて、当該半導体基板表面上に設けられた当該穴
    の少なくとも側面を含む領域に当該第二の電極を
    設けるとともに、当該第一の電極を前記半導体基
    板とは別の半導体あるいはガラス基板上に設けら
    れた開口穴をおおうように形成し、この基板と前
    記半導体基板が接着されていることを特徴とする
    超音波トランスジユーサ。 2 導電体薄膜よりなる第一の電極と表面に穴を
    有する半導体基板の表面上に設けられた第二の電
    極とを備え、当該第一の電極と当該第二の電極と
    の間に絶縁膜を設けた超音波トランスジユーサに
    おいて、当該第一の電極を前記半導体基板とは別
    の基板上に設けられた開口穴をおおうように形成
    し、この基板と前記半導体基板が接着されている
    超音波トランスジユーサを複数個アレイ状に配置
    し、個々の超音波トランスジユーサの前記第一及
    び第二の電極側の少なくとも一方の側の電極に互
    いに独立の電気信号が入出力できるようにしたこ
    とを特徴とする超音波トランスジユーサ。 3 表面に穴を有する半導体基板の表面に第二の
    電極を形成し、一方別の基板上に第一の電極とな
    る導電体薄膜を形成し、両方の基板を接着する工
    程を有し、基板を接着する前あるいは接着後に前
    記の穴に向かい合う部分の前記別の基板に開口穴
    を形成することを特徴とする超音波トランスジユ
    ーサの製造方法。
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JPS62149299A (ja) * 1985-12-24 1987-07-03 Agency Of Ind Science & Technol アレイ型超音波トランスデユ−サ

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