JPH055045U - 調理容器の把持具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 サイズの異なる調理容器に対応可能な調理容
器の把持具を提供すること。 【構成】 支持フレーム１に一体形成された支持プレー
ト１ｂと支持フレーム１の上面に軸１ｃを介して軸着さ
れた挟持プレート３から成り、挟持プレート３の押片３
ｂの下面にはスプリング４突設されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、レンジ等で熱せられた取手のない調理容器をレンジから取り出した り或は、容器をテーブル等へ移動させるために容器に着脱自在に嵌着する把持具 に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来から、ガス・オーブンレンジ用のトレイをレンジから出し入れする把持具 として、金属板を打ち抜き・曲げ加工をした把持具が一般に知られている。 この把持具は、トレイの口縁を引っ掛ける爪とトレイの底部を支える支持板とか ら構成されている。この把持具は、トレイを持ち上げる時に、爪をトレイの口縁 部に嵌合させて把持具の方向に引っ張り、トレイの底部を支持板で支えるように しているので、トレイの深さが変わると、それ専用の把持具が必要になり、全く 互換性が無いという欠点があった。そこで、この欠点を解消するために、調理容 器の内壁面に当接される当接面をその先端に設けた内側挟持片とを備えた調理容 器の把持具が既に提案されている。それによると、従来の調理容器の把持具が、 調理容器の口縁部と底部とを支持するのに対して、本提案技術はテコの原理を応 用して、調理容器の口縁部と胴部を支持するという革新的な内容が開示されてお り、これにより、深さの異なる調理容器でも把持することが可能になるとしてい る。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題］ ところが、上記のような革新的新技術の
調理容器の把持具でも、その把持具の用い方によっては、本来の性能を発揮しな
いことがあるという問題が生じる可能性がある。そこで、本考案は、上記革新的
新技術を技術的な背景として、より使い勝手がよく、どの様な使用情況において
も最高の性能を発揮する調理容器の把持具を提供することを目的として成され
た。 【０００４】

【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するために成された本考案は、調理容器の内壁側と外壁側とを 上方から挟持する挟持部材と、上記調理容器の胴部を当接支持する支持部材と、 上記挟持部材と上記支持部材とに一体形成されたハンドル部とから成る調理容器 の把持具において、 上記挟持部材は上記調理容器の口縁部を遊動可能に挟持することを特徴とする 調理容器の把持具を要旨としている。 挟持部材には、当該挟持部材を調理容器の口縁部に常時付勢する付勢部材を備 えると良い。 挟持部材には、当該挟持部材を調理容器の口縁部に嵌脱自在にするリンク機構 を備えると良い。

【０００５】

【作用】

本考案の調理容器の把持具で調理容器を把持するには、まず、把持具のハンド ル部を手で握り、支持部材を調理容器の胴部に当接させる。次に、挟持部材を回 動させて調理容器の口縁を挟持する。この作用により、調理容器の把持具は、調 理容器の口縁部及ぶび胴部に固定される。この状態で、調理容器の把持具を持ち 上げると、調理容器の重さはテコの如く作用し、調理容器は支持部材と挟持部材 との二点で強固に挟持される。この時、挟持部材に付勢部材を備え、挟持部材を 調理容器の口縁部に常時付勢するようにすると、より確実に固定される。 又、挟持部材をリンク機構で固定するようにすると、調理容器を傾けても、調理 容器の把持具は調理容器から外れることはない。

【０００６】

【実施例】

以下に、本考案の調理容器の把持具の実施例について、図面に基づいて説明す る。

【０００７】 図１は本実施例を調理容器に嵌合させた状態を表した斜視図であり、図２は図 １の断面図である。 図に示す如く、１は金属板を加工し、表面に断熱樹脂１ａを被着させた支持フ レームである。１ｂは、調理容器２の胴部を支持する支持プレートで、その上端 と下端は支持フレーム１に一体形成されている。１ｃは、支持フレーム１の上面 に取り付けられた軸であり、当該軸１ｃには、調理容器２の口縁内側を挟持する 挟持プレート３が回動自在に軸着されている。この挟持プレート３は、前端が調 理容器２の口縁に係止する係止片３ａが形成されると共に後端には、挟持プレー ト３を回動させる時に力を加える押片３ｂが形成されている。 又、上記軸１ｃにはスプリング４が外嵌されていて、一端は挟持プレート３の押 片３ｂの裏側に突設され、他端は支持フレーム１の上面に突設されている。

【０００８】 以上の様な調理容器の把持具は、支持フレーム１を握り、挟持プレート３の押 片３ｂを指で押した状態で、支持プレート１ｂを調理容器２の胴部に押し当て、 この状態で押片３ｂから指を離すと、挟持プレート３はスプリング４の付勢力に よって回動し、挟持プレート３の係止片３ａは調理容器２の口縁を挟持する。

【０００９】 以上説明したように、本実施例の調理容器の把持具は、取手のない調理容器に 着脱自在に取り付けることができるので、例えば、ガスコンロ等で調理する時は 把持具を装着し、食卓に出す時は把持具を取り外すことで、調理容器と食器を兼 ねることが可能になり合理的である。 又、支持フレーム１及び挟持プレート３を回動することで、サイズの異なる調理 容器でも把持することが可能になり、適用範囲の広い調理容器の把持具となる。 尚、上記実施例では、挟持プレート１ｂは、スプリング４の付勢力によって調 理容器２の口縁部を常時挟持するようにしているが、図３に示す如く、支持フレ ーム１０の前部に開口１０ａを形成し、当該開口１０ａを介して、挟持プレート １１を上方から下方へ貫通させ、軸１２で回動自在に軸着するようにすると、重 い調理容器でも把持することが可能になる。又、図４に示す如く、支持フレーム ２０に凹部２０ａを形成し、当該凹部２０ａに、リンク２１を介して、挟持プレ ート２２の凸部２２ａが嵌合するようにすると、調理容器２を確実に把持するこ とができるようになり、より応用範囲の広い調理容器の把持具となる。 以上の様に、本実施例の調理容器の把持具は、従来の固定概念的技術的思考か ら脱却した革新的技術背景を具体的にした、非常に有益で先進性のある把持具で あるといえる。従って、従来の調理容器の底部を支持する把持具に、本実施例の 構成を適用すれば、より性能が向上する。

【００１０】

【考案の効果】

以上、詳細に説明したように、本考案の調理容器の把持具は、取手のない調理 容器の口縁部及び胴部を着脱自在に把持する構成にしたことで、調理後の容器の 取り出しや移動を簡単にし、調理する時は把持具を装着して調理し、調理後は容 器を食卓に出し、把持具を外して食器にすると言うように一つの容器を調理容器 と食器とに兼用させることができる。又、一つの把持具でサイズの異なる調理容 器に適用させることが出来るので合理的である。 従って、本考案の調理容器の把持具を用いれば、取手のない一つの調理容器を、 例えば、電子レンジ，冷蔵庫，及び食卓と容易に出し入れ及び移動が可能となり 、現代生活にマッチした優れた調理容器の把持具である。

【提出日】平成４年４月１４日

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】考案の名称

【補正方法】変更

【補正内容】

【考案の名称】 調理容器の把持具

【図面の簡単な説明】

【図１】調理容器の把持具を調理容器に嵌合させた状態
を表した斜視図である。

【図２】調理容器の把持具を調理容器に嵌合させた状態
を表した断面図である。

【図３】調理容器の把持具の第２の実施例を表した断面
図である。

【図４】調理容器の把持具の第３の実施例を表した説明
図である。

【符号の説明】

１，１０，２０ 支持フレーム １ａ 断熱樹脂 １ｂ 支持プレート １ｃ，１２ 軸 ２ 調理容器 ３，１１，２２ 挟持プレート ３ａ 係止片 ３ｂ 押片 ４ スプリング １０ａ 開口 ２０ａ 凹部 ２１ リンク ２２ａ 凸部

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 調理容器の内壁側と外壁側とを上方から
   挟持する挟持部材と、上記調理容器の胴部を当接支持す
   る支持部材と、 上記挟持部材と上記支持部材とに一体形成されたハンド
   ル部とから成る調理容器の把持具において、 上記挟持部材は上記調理容器の口縁部を遊動可能に挟持
   することを特徴とする調理容器の把持具。
2. 【請求項２】 挟持部材には、当該挟持部材を調理容器
   の口縁部に常時付勢する付勢部材を備えたことを特徴と
   する請求項第１項記載に調理容器の把持具。
3. 【請求項３】 挟持部材には、当該挟持部材を調理容器
   の口縁部に嵌脱自在にするリンク機構を備えたことを特
   徴とする請求項第１項記載の調理容器の把持具。