JPH0550424B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、紙、プラスチツクス及び箔等のロー
ルに巻かれた巾広い長いウエブをスリツター及び
カツターで縦切り及び横切りして、Ａ判、Ｂ判及
び四六判等の大きさのシートに切断する。そのシ
ートを、搬送中に波を付け腰をつけ突出して、シ
ートを受取るキヤツチベルトによるシートのオー
バーラツプ装置に関するものである。

〔従来の技術〕

従来この種のオーバーラツプ装置には、前段で
断裁されたシートを高速コンベヤベルトで波を付
け突出して、後段で低速コンベヤ上のキヤツチコ
ロでキヤツチングしたシートを鱗状にして搬送す
るオーバーラツプ装置で実施していた。

〔発明が解決しようとする問題点〕

ところで、このような装置のものは、シートを
波付けし突出してキヤツチコロでキヤツチングす
る場合に限度があつた。その理由は、シートが高
速コンベヤから早い速度で低速コンベヤに移動す
る際、シートの先端がキヤツチコロに直接強く当
つたり、集中衝撃力が強く、先端のあたり傷及び
折曲り等が付きやすい原因をもたらしていた。又
シートが、上記のキヤツチコロを押し上げ、それ
がもとで、キヤツチコロのプレツシヤー傷がつい
たりして、シートに損傷が発生する起因とも考え
られる。

〔問題を解決するための手段〕

そして上記問題を解決する本発明の技術手段
は、シートを高速コンベヤベルトから低速コンベ
ヤベルトに移る際、低速コンベヤベルトと低速コ
ンベヤベルトの上部にシートを押える押えベルト
と、高速コンベヤベルトから高速飛行でシートを
キヤツチングするキヤツチベルトを設けている。
そのキヤツチベルトと押えベルトにより、該シー
トを挟持するように、徐々にシートを減速し、低
速コンベヤベルトになじませて、ソフトキヤツチ
でオーバーラツプをさせるように構成したもので
ある。

〔作用〕

この技術的手段による作用は、次のようにな
る。

すなわち、シートがキヤツチコロにより、キヤ
ツチングされると、キヤツチングされたシート
は、衝撃が強く、そのシートの先端面に損傷がつ
く場合がある。

そこで、シートの先端衝撃を緩和するために
は、高速で突出されたシートが、順次押えベルト
及びキヤツチベルトと低速コンベヤベルトとによ
つて、ソフトキヤツチングができるようシートの
オーバーラツプを容易確実にして、シートの損傷
をなくすことができる構造にした。

〔実施例〕

以下図面にもとづいて説明する。

第１図は、従来一般的に実施されているキヤツ
チコロのオーバーラツプ装置の側面図である。又
この装置の前では、図に示していないウエブをカ
ツターで一定寸法のシート１に切断している。そ
のシート１を、波付装置２で波付け突出し、ガイ
ダプレート３を通り、低速コンベヤベルト４と押
えベルト５間に挟まれて、キヤツチコロ６でオー
バーラツプをさせ搬送し、シート１の堆積をより
よくするための中間処理として実施していた。

そして、このキヤツチコロ６のところでは、高
速コンベヤベルト８から低速コンベヤベルト４に
移るときシート１が波付け突出され一定位置まで
飛行される。そのシート１の巾及び長さによつて
該キヤツチコロ６を左右前後に移動ができるよう
にもなつている。又キヤツチコロ６の位置は、ウ
エブの切断長できまり、ガイダプレート３の左端
より、すなわちシートの長さに応じて下コロ７の
基準位置をきめていき、そのときに、シート１が
短いときは、ガイダプレート側に、長いときは、
図に示してない堆積方面（右側）に移動させ、調
整をとることができる。今シート１が、高速コン
ベヤベルト８から波付装置２により突出されて低
速コンベヤベルト４及び押えベルト５に入り挟持
し、又はキヤツチングし、次なるシート１を鱗状
に乗せつつラツプをする。併しながら、上記のオ
ーバーラツプ装置１０では、シート１を受取るキ
ヤツチコロ６にシート１が直接にあたるため、シ
ート１の先端に当り傷が発生する原因ともなる。

第２図の側面図は、上記従来の装置を改良する
ために発明されたものである。そこで本発明は、
図の左端に一部を示した高速コンベヤベルト２２
でシート１１が搬送されて突出し装置１２で突出
される。突出されたシート１１は、ガイダプレー
ト１３を通り、次の低速コンベヤベルト１６とそ
の上部にある押えベルト１４及び後で詳細に説明
するキヤツチベルト装置５０の一部であるキヤツ
チベルト５２に挟まれてオーバーラツプをする。
上記のキヤツチベルト装置５０は、駆動用コロ３
３、偏心コロ５３及びガイドコロ１７等を介した
キヤツチベルト５２からなつている。そこで、上
記のキヤツチベルト５２は、これをまわす駆動用
コロ３３と、シート１１を高速コンベヤベルト２
２から導入する低速コンベヤベルト１６と該低速
コンベヤベルト１６の上部にあるキヤツチベルト
５２によつてシート１１を入りやすくするための
角度を導入角αと称し、すなわち、該導入角αを
調整する調整用偏心コロ５３と、最終的にシート
１１を挟持する位置のガイドコロ１７及びキヤツ
チベルト５２の張りを調整するタイトナー１８と
が組合せとなつてまわされている。更に、ガイド
コロ１７の軸端には、シート１１を押える押えベ
ルト１４とを調整して低速コンベヤベルト１６の
間隔を調整するコロ１９を設けて構成している。

又キヤツチコロとキヤツチベルトの比較では、
前者が、押えベルトと低速コンベヤベルトがほぼ
平行状態でシートが搬送されて、キヤツチコロを
押えベルトから沈ませると、キヤツチコロの頂点
が低速コンベヤベルトにあたる。併し、シートが
減速されて搬送されるときは、このキヤツチコロ
の一点に集中的にあたり、先端衝撃が強いことが
云える。

それに対して、後者は、キヤツチベルトを介し
て行なわれるから、シートがベルトの傾斜面にあ
たつて抵抗が少なく、衝撃が分散されてソフトに
シートをキヤツチングすることができる。

更に、上記全体の構成が、移動、駆動、昇降及
び偏心の各装置より成りたつているので以下説明
する。

まず、キヤツチベルト装置５０の移動は、シー
ト１１の切断長Ｌに応じて行ない、移動する装置
２１によつてキヤツチベルト装置５０全体が、ラ
ツク２３及びピニオンギヤー２４にて、シート１
１の搬送中でも、流れ方向に容易に移動すること
ができるようになつている。

駆動する装置３１は、キヤツチベルト５２を動
かすもので、図に示してない駆動源から駆動用コ
ロ３３の駆動を行い、低速速コンベヤベルト１６
と同速にて駆動が保たれるように行なわれてい
る。

昇降する装置４１は、キヤツチベルト装置５０
をシリンダ４３によつて昇降させるものである。
そのキヤツチベルト装置５０が、シートの紙巾に
対して、一つ又は数組巾方向に設けられているた
めに、各キヤツチベルト装置５０をシリンダ４３
にて各装置を昇降させることができる。又運転中
にシート１１の流れがわるくトラブルがあつた場
合に、図に示してない切換弁によつて個々のキヤ
ツチベルト装置５０の上昇をうながせてシートを
排除させることができる。

偏心する装置６１は、キヤツチベルト５２と低
速コンベヤベルト１６に〓間をつけるために、シ
ートの厚み及びラツプ量に応じてキヤツチベルト
装置５０を偏心の量で調整するもので、ラツプ基
準間隔Ｈをだす最も重要な装置でもある。この間
隔Ｈをだすためには、最初にシート１１が入る導
入角αの調整をしなければならないし、そのため
にシート１１の導入角αの調整を第一に偏心コロ
５３を用いて偏心させる。その導入角αは、上記
の偏心コロ５３とガイドコロ１７に掛けられてい
るキヤツチベルト５２と下部の低速コンベヤベル
ト１６の基準コロ５４の頂点（基準位置）Ｍの垂
直位置によつてきめられる。次に、低速コンベヤ
ベルト１６内に介在する基準コロ５４との関係位
置について説明する。これをきめるのは、ガイド
プレート１３の端部から、切断長Ｌをとつて、基
準位置Ｍを頂点とする基準コロ５４の調整できめ
る。この基準位置Ｍと上記の傾斜しているキヤツ
チベルトの垂直をなす間隔、すなわち、最も適切
なラツプができる基準間隔Ｈを容易に調整するこ
とができるようにしている。更に詳細については
第５図から第７図に示す。

従つて、上記の構成が移動、駆動、昇降及び偏
心の各装置の働きをなし、シートのオーバーラツ
プをよりよくしている。又下部の低速コンベヤベ
ルト１６については、シート１１を垂載してオー
バーラツプをさせるわけであるが、更に詳細の操
作を第３図で説明する。

この低速コンベヤベルト１６は、第２図でみる
高速コンベヤベルト２２及びガイダプレート１３
から搬送されたシート１１を、スピードダウンす
るときシート１１のラツプを容易にさせる中間の
搬送装置である。それから、低速コンベヤベルト
１６の流れとしては、一般的には水平であるが、
シート１１が波付けから突出されてくると上下の
ベルト５２，１６の導入角αが、シートの厚さ、
積層及び腰の強弱によつて多少の〓間の変化が必
要である。それに応じて、基準コロ５４をもちい
て図に示してないシリンダ等の押上げ部材で低速
コンベヤベルト１６を上方に押上げてシートの積
層及びラツプ量によつて調整し、間隔Ｈをきわめ
る。これによつて、シートの流れを上部ベルトに
も順応させ、スムーズな搬送とオーバーラツプを
させるように構成したものである。

次に第４図で、基準コロ５４とキヤツチベルト
５２の間隔Ｈについて詳細に説明する。

間隔Ｈの調整量は、一枚又は複数枚の積層され
た断裁の坪量及びシートのラツプ量により、この
〓間が変る。そのため、坪量及びラツプ量によつ
て、この間隔Ｈを運転中でも、シートの流れをみ
て自由にできるように構成されている。又シート
の切断長に対応して、キヤツチベルト装置５０全
体を切断長の所定位置まで移動することもでき
る。特に紙巾の広い切断が行なわれて、ダブル取
り（隣りにも切断されたシートがある二列及び三
列とのりもの）をする場合にも、紙巾及びラツプ
量等によつても個々に調整して活用ができる。

第５図から第７図は、キヤツチベルト５２、基
準コロ５４、基準間隔Ｈ及びガイドコロ１７の詳
細関係を示したものである。この基準間隔Ｈをき
めるには、第２図のガイダプレート１３の端部か
ら切断長Ｌをとつて、基準位置Ｍを頂点とする基
準コロ５４の調整をすることは前に述べた通りで
ある。尚、この基準コロ５４の役割は、低速コン
ベヤベルト１６が水平でキヤツチベルト５２の導
入角αをとつてシートの導入が容易になることで
ある。又基準間隔Ｈによつては、ガイドコロ１７
が低速コンベヤベルト１６に喰込みＡの状態とな
り、ラツプされたシート１１に折れ傷Ｂ及びプレ
ツシヤーを付けるので、基準コロ５４を水平平よ
り多少高めに設定し、ガイドコロ１７が基準間隔
Ｈに関係なく、低速コンベヤベルト１６上に喰込
みのないようにして、ラツプ後のシート折れ及び
プレツシヤーを防止することができる。

〔発明の効果〕

本発明は、シートのオーバーラツプを確実にす
るもので、移動するシートが高速コンベヤベルト
から低速コンベヤベルトに乗移るときに、シート
の受取りを傾斜したキヤツチベルトを用いて構成
されているため、シートを受ける搬送装置として
は懐も深く、シートを受けやすくして、上記のシ
ートがベルトの速度に順応してスムーズに流れ、
シート先端の衝撃的な損傷がなく、ソフトキヤツ
チができてラツプが確実にできる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のキヤツチコロのオーバーラツプ
装置の側面図、第２図は本発明のキヤツチベルト
のオーバーラツプ装置の側面図、第３図は本発明
の低速コンベヤベルトの説明図、第４図は本発明
のキヤツチベルトによるシートのオーバーラツプ
の状態を示した説明図、第５図から第７図は基準
コロと低速コンベヤベルトとの関係図である。 １１……シート、１６……低速コンベヤベル
ト、１７……ガイドコロ、３３……駆動用コロ、
５０……キヤツチベルト装置、５２……キヤツチ
ベルト、５３……偏心コロ、５４……基準コロ、
６１……偏心装置、α……導入角、Ｈ……基準間
隔、Ｌ……切断長、Ｍ……頂点（基準位置）。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ シートが高速コンベヤベルトから低速コンベ
   ヤベルトに移るとき、該シートをオーバーラツプ
   をさせ揃えることにおいて、低速コンベヤベルト
   １６の上部にキヤツチベルト装置５０の駆動用コ
   ロ３３、偏心コロ５３及びガイドコロ１７を介し
   たキヤツチベルト５２を設けて、下部にシート１
   １のラツプ量に応じて低速コンベヤベルト１６の
   基準コロ５４の頂点Ｍと該頂点Ｍの垂直上部にあ
   たる位置の該キヤツチベルト装置５０のキヤツチ
   ベルト５２の間隔Ｈの調整を偏心する装置６１を
   設けて行なうことと、さらにシート１１を導入す
   る低速コンベヤベルト１６と偏心コロ５３にまつ
   わるキヤツチベルト５２間の導入角αを偏心コロ
   ５３の調整によつて行なうことができる構造を特
   徴とするシートのオーバーラツプ装置。