JPH055019B2 - - Google Patents

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JPH055019B2
JPH055019B2 JP59273357A JP27335784A JPH055019B2 JP H055019 B2 JPH055019 B2 JP H055019B2 JP 59273357 A JP59273357 A JP 59273357A JP 27335784 A JP27335784 A JP 27335784A JP H055019 B2 JPH055019 B2 JP H055019B2
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Japan
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Katsuro Obata
Hideo Katsumata
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Mitsubishi Kasei Corp
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Mitsubishi Kasei Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 この発明は既存構造物の柱部材の補強方法に関
し、特に炭素繊維を用いることで柱部材の強度、
靭性が高められる補強方法に関する。
《従来技術とその問題点》 従来、既存構造物のコンクリート製柱部材の補
強方法としては、壁またはブレースあるいは袖壁
などを増設し、主に構造物の強度を高めることを
意図したものであつた。
しかし、このような補強方法では、補強前の構
造物の機能、または意匠に関して大きな変更を来
たし、補強計画の立案にあたつて種々の制約を考
慮しなければならず、所望の補強を行なうことが
難しかつた。
また、これ以外の補強方法として、既存柱部材
の周囲の鋼板で囲んだり、あるいは既存柱部材を
溶接金網や鉄筋篭で囲繞し、主として柱部材の靭
性の向上、すなわち、損傷を受けても載荷能力お
よびエネルギー消費能力を減少させないことを意
図した補強方法も提供されており、この方法によ
れば構造物の機能や意匠に関する制約が少くな
る。
しかしながら、この補強方法では、現場におい
て鋼板などの溶接作業が不可欠であつて、溶接は
技能の優れた熟練者によつて確実に行なわなけれ
ば、所望の補強が得られない。
また、既存柱部材と鋼板、溶接金網、鉄筋篭と
の間には、モルタルなどを注入して応力の伝達を
図ることになるが、注入されたモルタルをこれら
の間に密実に充填することが難しかつた。
さらに、一般的に上述した補強方法では、既存
柱部材の剪断強度だけを増大させ、曲げ強度を補
強前と同じようにするため、鋼板などの補強部材
端にスリツトを設けているが、外表面に位置する
部材ではこの部分の雨仕舞が悪くなり、その結果
漏水事故が発生し易いという欠点があつた。
さらにまた、鋼板を用いる補強方法では、鋼板
に防錆処置を講じなければならず、維持管理費が
嵩むという問題もあった。
ところで、従来、コンクリート製の柱部材を構
築する際に、スパイラル状の補強鉄筋を埋設し
て、柱部材の靭性を飛躍的に改善する方法が提供
されている。
コンクリートは一般に力を加えると3次元的に
変形し、破壊していくことになるが、この場合、
一方向にのみ変形するように拘束を与えておく
と、破壊の進行が著しく遅れるという現象が知ら
れており、スパイラル鉄筋を用いる方法は、この
現象を利用したものである。
そこで、既存構造物の柱部材の補強に上述した
スパイラル鉄筋を用いることも考えられるが、確
実にスパイラル鉄筋の拘束効果を得ようとするな
らば、スパイラル鉄筋と既存柱部材との間に空隙
を生じないようにすればよいが、このように鉄筋
を加工することが極めて難しく、費用も嵩むため
実用上殆ど不可能となる。
従つて、結局実際的にはスパイラル鉄筋と柱部
材間にモルタルを注入する方法を採用することに
なるが、この方法では上記鋼板などを用いて補強
する方法と同じような施工上の問題が未解決とな
る。
本発明は、上述した従来の問題点に鑑みてなれ
たものであつて、その目的とするとことは、柱部
材の強度と靭性を効果的に改善して構造物を補強
するとともに、施工に際して高い熟練度が不要で
あつて、しかも施工の難しいモルタル充填を必要
とする鋼板やスパイラル鉄筋等の付加物の使用を
排除して施工精度を容易に確保でき、さらに維持
管理の容易な既存柱の補強方法を提供することに
なる。
《問題点を解決する手段》 上記目的を達成するため、この発明は既存柱の
補強方法において、まず既存構造物の断面角形コ
ンクリート柱部材の隅角部を斫つて断面円形に補
修整形し、次いで該断面円形柱部材に高強度炭素
長繊維ストランドを、加わる応力の大小に応じて
該柱部材の中間部分で粗にかつ両端部に密にスパ
イラル状に捲回した後、該長繊維ストランドを埋
め込むようにして仕上材を施工してなることを特
徴とする。
《実施例》 以下、この発明の好適な実施例について添附図
面を参照にして詳細に説明する。
第1図から第3図は、この発明に係る既存柱の
補強方法の一実施例を示している。
同図に示す補強方法は、一般的に多用されてい
る正方形断面の既存柱部材10を補強する場合に
適用したものである。
既存柱部材10には第1図aに示すように、通
常モルタルなどの仕上部2が施されているので、
まじこれを斫り落し、第1図bに示すように柱部
材10のコンクリート製駆体部1が露出するよう
する。
次いで、駆体部1の隅角部のかぶりコンクリー
トを斫り落すことにより、ほぼ円形の断面形状と
なるように駆体部1を補修整形する。
ここで、柱部材10の駆体部1の断面をほぼ円
形にするのは、円形断面が後述するように高強度
炭素長繊維ストランド5をスパイラル状に捲回し
た場合に、その内側に位置するコンクリートの径
方向の拘束が最も効率的になる断面形状であつ
て、補強効果が最高となる断面となるからであ
る。
また、ほぼ円形断面では、鋭角部を有しないの
で、炭素長繊維ストランド5を緊密に駆体部1の
外表面に捲回することが可能となり、且つ径方向
の強度が比較的小さい炭素長繊維ストランド5を
傷付ける危険性を大幅に低減させるためでもあ
る。
この後に第1図cに示すように、円形断面の駆
体部1の整形した外表面に高強度の炭素長繊維ス
トランド5を堅く巻き付け、スパイラル状の補強
要素を形成する。
炭素長繊維ストランド5は、多数本の素線を撚
り合せたものや、素線とワイヤーロープ、ケーブ
ルなどからなる紐状体とを一緒に撚り合せたもの
などが用いられ、捲回する際にこれが円形断面か
ら若干ずれたとしても、ストランド5が柔軟性に
富んでいるため、駆体部1の表面に充分馴染んで
良好な拘束効果が得られるとともに、駆体部1に
捲回する際には、第2図に示すように駆体部1の
両端側で密に捲回し、中間部分で粗に捲回するよ
うにして、スパイラルのピツチを均一とせず粗密
を設ける方が、構造力学上および材料費節減の上
で優れている。すなわち、スパイラル補強のため
のストランド5を、駆体部1の中間部分で粗にか
う両端部で密に捲回することは、剪断変形が支配
的で応力としては相対的に小さい部分である駆体
部1の中間部分を、ストランド5の消費量を少な
くかつ合理的に補強することができると共に、他
方曲げモーメントが支配的で応力としては相対的
に大きい部分である駆体部1の両端部を、多量の
ストランド5で強固に補強することができて、補
強すべき既存柱部材10の強度と靭性を効果的に
向上させることができることになる。
そして、ストランド5の捲回が終わると、第1
図dに示すように、炭素長繊維ストランド5を埋
め込むようにして仕上材6の施工が行なわれ、仕
上材6は炭素長繊維ストランド5に対する耐火被
覆として機能する。
仕上材6の施工は、モルタルなどを塗着する
か、あるいはモルタルを吹き付けて行なわれ、ス
トランド5が完全に空気を絶縁されるようにして
工事が終了し、第3図はその状態を示す側面図で
ある。
さて、上述の如く構成された既存柱の補強方法
においては、従来から新設柱を構築する際に広く
採用されていたスパイラル補強筋の補強効果を、
既存柱部材10についても同等もしくはそれ以上
に得ることができる。
また、炭素長繊維ストランド5は、柔軟性があ
つてスパイラルピツチを任意に変えることができ
るため、既存柱部材10の必要な個所を局部的ま
たは重点的に補強することもできる。
また補強に際して、従来のような鋼板やスパイ
ラル鉄筋等の付加物を使用し、これらと既存柱部
材との間にモルタルを充填してこれにより構造材
としての一体化、すなわち応力伝達性能を確保し
なければならない技術と比較して、本実施例では
既存断面角形コンクリート柱部材10の隅角部を
斫つて円形断面を得るようにしたので、そもそも
の柱としての一体性を損なうことがないと共に、
困難を伴うモルタルの充填作業を廃止できて、こ
の面から施工精度を容易かつ十分に確保すること
ができる。
さらに、施工の良否の確認は、炭素長繊維スト
ランド5が仕上材6によつて完全に覆われたか否
かを目視によつて判断するだけであつて、確実に
行なうことができる。
さらにまた、従来の補強法のようにスリツトな
どを設けないので、雨仕舞の処置は通常の工法で
行なえ、設計、施工の効率化が図れるとともに、
溶接作業を必要としないので熟練者も不要とな
り、経済的にも大きな効果が得られる。
なお、上記実施例では、既存柱部材10として
正方形断面のものを例示したが、本発明の実施は
これに限定されることはなく、長方形などであつ
てもよく、長方形の場合にも上記実施例と同じよ
うな手順で施工できる。
《発明の効果》 以上、実施例で詳細に説明したように、本発明
に係る既存柱の補強方法によれば、スパイラル補
強鉄筋と同じように既存の柱部材の強度と靭性が
改善され、構造物の 耐震性などを向上できると
ともに、施工を容易化できる。殊に、スパイラル
補強のためのストランドを、加わる応力の大小に
応じて柱部材の中間部分で粗にかつ両端部で密に
捲回することで、剪断変形が支配的で応力として
は相対的に小さい部分である柱部材の中間部分
を、ストランドの消費量を少なくかつ合理的に補
強することができると共に、他方曲げモーメント
が支配的で応力としては相対的に大きい部分であ
る柱部材の両端部を、多量のストランドで強固に
補強することができて、補強すべき既存柱部材の
強度と靭性を効果的に向上させることができる。
また、既存構造物の断面角形コンクリート柱部
材の隅角部を斫つて断面円形に補修整形してから
ストランドの捲回作業を施工するようにしたの
で、鋭角部の存在しない円形断面により、炭素長
繊維ストランドを緊密に柱部材の外表面に捲回す
ることが可能となり、且つ径方向の強度が比較的
小さい炭素長繊維ストランドを傷付ける危険性を
大幅に低減することができると共に、またコンク
リートの径方向の拘束を最も効率的に確保でき、
良好な補強効果を得ることができる。殊に、既存
断面角形コンクリート柱部材の隅角部を斫つて円
形断面を得ることで、そもそもの柱としての一体
性を損なうことなく補強できると共に、困難を伴
うモルタルの充填作業を廃止できて、この面から
施工精度を容易かつ十分に確保することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図a〜dは本発明の補強方法の工程を順に
示すそれぞれの断面図である。第2図は第1図c
の側面図、第3図は第1図dの側面図である。 10……既存柱部材、1……駆体部、2……仕
上部、5……高強度炭素長繊維ストランド、6…
…仕上材。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 まず既存構造物の断面角形コンクリート柱部
    材の隅角部を斫つて断面円形に補修整形し、次い
    で該断面円形柱部材に高強度炭素長繊維ストラン
    ドを、加わる応力の大小に応じて該柱部材の中間
    部分で粗にかつ両端部に密にスパイラル状に捲回
    した後、該長繊維ストランドを埋め込むようにし
    て仕上材を施工してなることを特徴とする既存柱
    の補強方法。
JP27335784A 1984-12-26 1984-12-26 既存柱の補強方法 Granted JPS61151371A (ja)

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