JPH0550150B2 - - Google Patents

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JPH0550150B2
JPH0550150B2 JP58017652A JP1765283A JPH0550150B2 JP H0550150 B2 JPH0550150 B2 JP H0550150B2 JP 58017652 A JP58017652 A JP 58017652A JP 1765283 A JP1765283 A JP 1765283A JP H0550150 B2 JPH0550150 B2 JP H0550150B2
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amorphous silicon
fabric
solar cell
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Atsushi Kudo
Masayoshi Koba
Hiroshi Imagawa
Setsu Akyama
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Toyobo Co Ltd
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Consejo Superior de Investigaciones Cientificas CSIC
Sharp Corp
Toyobo Co Ltd
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    • H01L31/00Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
    • H01L31/0248Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by their semiconductor bodies
    • H01L31/036Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by their semiconductor bodies characterised by their crystalline structure or particular orientation of the crystalline planes
    • H01L31/0392Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by their semiconductor bodies characterised by their crystalline structure or particular orientation of the crystalline planes including thin films deposited on metallic or insulating substrates ; characterised by specific substrate materials or substrate features or by the presence of intermediate layers, e.g. barrier layers, on the substrate
    • H01L31/03921Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by their semiconductor bodies characterised by their crystalline structure or particular orientation of the crystalline planes including thin films deposited on metallic or insulating substrates ; characterised by specific substrate materials or substrate features or by the presence of intermediate layers, e.g. barrier layers, on the substrate including only elements of Group IV of the Periodic Table
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、可撓性基板上に、光起電力発生要
素として非晶質シリコンを薄膜を設けた太陽電池
に関するものである。さらに詳しく述べると、こ
の発明は可撓性基板としての繊維布帛状物を太陽
電池用基板として使用した太陽電池に関するもの
である。 非晶質薄膜を、ステンレス板、ガラス板などの
非可撓性基板に設けた太陽電池や、ポリイミドな
どの樹脂薄膜のような可撓性基板に設けた太陽電
池はよく知られている。非晶質太陽電池を製造す
るに際して、可撓性基板を用いることにより達成
される特徴は、基板上に必要な非晶質シリコンを
連続的に設けることができ、かつ製造コストおよ
び製造の容易性の面で非可撓性基板に比べて極め
て優位に立てることである。さらに、可撓性基板
上に形成された非晶質太陽電池は、従来の非可撓
性基板上に形成された太陽電池と違い、シート状
であるので製品形状に任意性を持たせることがで
き、今後の用途開発により、その応用が広がるこ
とが期待される。 しかるに、このような非晶質太陽電池を可撓性
基板上に形成させる場合、現在一般に用いられて
いるグロー放電法によれば、良質の非晶質シリコ
ン薄膜を得ようとするとき、250℃〜350℃の高温
を必要とし、高分子フイルムを用いる場合には耐
熱性の優れたポリイミドフイルムしか適用できな
い。しかしながら、ポリイミドフイルムは、この
ような高温時における初期ヤング率があまり大き
くなく、非晶質シリコン製造時の熱応力に耐える
に十分な膜の強さを有していないという問題点が
ある。すなわち、十分な膜の強さを有していない
基板の場合には、非晶質シリコン薄膜を基板上に
設ける際に、非晶質シリコン薄膜と基板双方の熱
膨張係数の差異に基づく熱応力が基板の機械的強
度を越え基板がカールしてしまうことになる。こ
のカールの程度が大きくなると、入射光線に対す
る受光面の角度が効率の良い状態を保てない領域
を生じ、太陽電池としての効率が大幅に低下して
しまうという重大な欠陥を招来させることが確認
されている。 従来、可撓性基板を用いて非晶質シリコン太陽
電池を実現するには、少なくとも250℃程度の耐
熱性に加えて、このような高温時において製膜の
際の熱応力に耐えることのできる腰の強い基板を
供しなければならない。さらに重要なこととし
て、基板表面に適宜な表面粗さないし凹凸を付与
することも光電変換効率を向上させるに有効であ
ることを本発明者等は見い出している。表面粗さ
ないし凹凸に関しては、従来のポリイミドフイル
ムは表面が平滑すぎるため、一旦表面で反射した
光は再び利用されることなく太陽電池外へ放出さ
れ高い光電変換効率を得ることが難しい状況にあ
る。薄膜太陽電池の製造は、現在ほとんどがグロ
ー放電法で非晶質シリコン薄膜を形成することに
より行なつているため、前述のように、250℃以
上の耐熱性が要求され、基板選択の範囲が非常に
狭くなつている。 したがつて、この発明の主な目的は、可撓性基
板として布帛を用い、その上に非晶質シリコン薄
膜を形成することにより、適当な表面粗さまたは
凹凸を実現し、入射光の表面における多重反射を
可能にし、それによつて光吸収率を向上させるこ
とである。 好ましい実施例では、非晶質シリコン薄膜の製
膜の際の基板温度を下げることができる非晶質シ
リコン薄膜形成法を探索し、それによつて可撓性
基板の選択範囲を広げかつ製膜時のカールの防止
が図られる。 太陽電池基板の表面粗さないし凹凸と太陽電池
の変換効率の関連性について述べると、変換効率
を向上させるためには、太陽電池表面に入射され
た光線の反射を防止すること、すなわち入射光の
反射率を小さくすることが重要である。さらに、
たとえ入射光が反射されたとしても、反射光の到
達する範囲に再び光電変換面が存在するようにす
ればよい。このような再受光を可能にするため、
表面を粗くしまたは凹凸にすることが考えられ
る。しかしながら、あまりに表面を粗面化する
と、非晶質シリコン薄膜中に細孔ができ、これら
が起電力要素の短絡を多数誘起させ太陽電池とし
ての特性そのものを悪くすれば、太陽電池本来の
目的から逸脱してしまう。したがつて、反射率の
低減に伴う光吸収率向上と電池特性の維持などの
兼ね合いから、基板について適宜な表面粗さない
し凹凸を必要とするのである。 本発明者等は、非晶質シリコン薄膜の製膜に要
する基板温度を下げ、可撓性基板の選択範囲を広
げ、かつ製膜時のカールを防止し、適宜な表面粗
さないし凹凸を有する基板上に非晶質シリコン太
陽電池を作成することに関し鋭意検討した結果、
布帛を非晶質シリコン太陽電池の基板として用
い、好ましくはクラスタイオンビーム法により非
晶質シリコン薄膜を形成させることで、この発明
の目的を有利に達成することができた。 この発明は、可撓性基板として布帛を使用し、
この基板上に光起電力要素としての非晶質シリコ
ン薄膜を、好ましくはクラスタイオンビーム法に
より、形成させることを特徴とするものである
が、ここに布帛とは織布、ニツト、不織布などの
繊維布帛状物を含むものであり、目付としては10
〜400g/m2の範囲のものである。布帛としての
構成、組織、外観を左右する大きな因子として
は、糸の選択および織布、ニツト方式の選択があ
るが、目的とする布帛構造から糸の太さ、断面形
状、モノフイラメント、マルチフイラメントなど
の選択をし、適宜な織布、ニツト方式を選択し、
非晶質太陽電池として好適な基板を作成する。 布帛を太陽電池用基板として用いる特徴の1つ
は、その良好なフレキシビリテイの性質にある。
従来、ステンレス板やポリイミドフイルムが可撓
性基板として用いられているが、フイルムのフレ
キシビリテイは、言わば、一方向的であり、二次
曲面、たとえば球面、に沿わせようとすれば、硬
い折れしわが発生して好ましくない。すなわち、
電気的に断線したり、人体に違和感を与えたりす
る。このように、たとえば、ポリイミドフイルム
を基板とした太陽電池は、フレキシビリテイが大
幅に不足している。一方、布帛を基板として作成
した太陽電池は、十分なフレキシビリテイの性質
を有する。 また、布帛基板およびフイルム基板の、太陽電
池基板としての大きな相違点は、前述した反射率
の低減に伴う光吸収率の向上以外に、太陽電池に
対する入射光の入射角の時間的変化に伴う光吸収
率の時間的変化にある。第1A図および第1B図
は、そのような入射光の入射角の時間的変化に伴
う光吸収率の時間的変化を示す図であり、第1A
図は従来のフイルム基板3を用いた太陽電池に入
射する入射光1の時間的変化を点線および実線で
示し、第1B図はこの発明の布帛基板2を用いた
太陽電池に入射する入射光1の入射角の時間的変
化を示す。第1B図を第1A図と対比して考察す
ると、布帛2の場合は、表面が起伏し凹凸が形成
されているため、入射光の入射角度が時間ととも
に変化しても、常に或る量の直角入射光が存在
し、光吸収率の時間的変化はフイルム基板3を用
いた太陽電池に比べて少ないことが理解できる。
第1A図に示すように、平滑なフイルム基板3を
用いる太陽電池では、入射光の入射角が時間とと
もに変化すると、それに伴い光吸収率が時間とと
もに変化する。このようにして、第1B図に示す
ように、この発明に従つて布帛を基板として用い
た太陽電池では、太陽電池に入射する入射角の時
間的変化に伴う光電変換効率の時間的変化を小さ
く抑えることができる。 次に、この発明に従つて、布帛を基板として用
いその上に非晶質シリコン薄膜を形成する好まし
い方法である、クラスタイオンビーム法について
述べる。クラスタイオンビーム法は、少なくとも
1個の噴射ノズルを有する密閉型のるつぼ内に、
形成しようとする物質の成分元素を収納して加
熱、蒸気化し、この蒸気をこの蒸気の圧力よりも
十分低い圧力の高真空中、たとえば前記るつぼ内
の蒸気圧力よりも100分の1以下の圧力の高真空
中に、噴射ノズルから噴射させ、噴射時の断熱膨
張に基づく過冷却現象により、通常100〜2000個
程度の原子がフアンデルワールスカにより緩く結
合した塊状の原子集団、いわゆるクラスタを形成
し、さらにこのクラスタの少なくとも一部をイオ
ン化し、ノズル噴射時に付与された運動エネルギ
により、または必要に応じ与えられる電界によ
り、加速して基板表面に到達させ、基板上に前記
成分元素の薄膜を形成しようとするものである。 この場合、基板温度、るつぼ周囲空間の真空
度、クラスタのイオン化率、またはクラスタイオ
ンを加速する場合はその加速電圧などを種々設定
することにより、基板に成長させる物質をアモル
フアス状態、多結晶状態、単結晶状態と任意に制
御することができる特徴を有し、かつクラスタ形
成空間に反応性のガスを導入することによつて、
化合物の薄膜も容易に形成することができる。 この発明の好ましい実施例では、このクラスタ
イオンビーム蒸着法を用いて、光電変換要素とし
ての非晶質シリコン薄膜を形成する。このクラス
タイオンビーム蒸着法を用いて光電変換要素とし
ての非晶質シリコン薄膜を製造する方法につい
て、本発明者等は種々の検討を行なつたが、条件
を適切に選択すれば、200℃以下の基板温度にお
いても極めて良質な非晶質シリコン薄膜を得るこ
とができることを確認した。従来のグロー放電法
では、良質な非晶質シリコン薄膜を得ようとすれ
ば、少なくとも250℃以上の基板温度を必要とす
るため、可撓性基板材質の選択の範囲が極めて狭
かつた。これに対して、クラスタイオンビーム蒸
着法を用いると、基板温度が200℃以下でよく、
具体的には180℃程度でも良質な非晶質シリコン
薄膜を得ることができることを確認した。したが
つて、ポリエステル、レーヨン、ポリノジツク繊
維などの極めて一般的に繊維素材から作つた布帛
を非晶質シリコン太陽電池用の基板として供し得
ることがわかつた。この発明の布帛形成に供し得
る繊維素材としては、上記のような有機物素材に
限定されず、ガラス繊維、スチール繊維のような
無機物のものであつてもよく、要するに、布帛を
形成することができる繊維素材であればよい。さ
らに加えて、クラスタイオンビーム法は、ステツ
プカバーリング性に優れており、この発明に使用
する布帛基板のように段差のあるものに対しても
均一性に優れた薄膜を形成するとができる。さら
に、ステツプカバーリング性は複数個のるつぼを
適切に配置し、それらを同時に用いて膜形成を行
なうことにより向上させることもできる。 基板の耐熱性については、前述のように、クラ
スタイオンビーム法によれば、180℃程度でも良
質な非晶質シリコン薄膜を得ることができること
を確認したが、基板の強度、剛性、表面粗さない
し凹凸に関しては、布帛の構成、糸の構成などを
適宜選ぶことで任意に設定できるため、非晶質シ
リコン薄膜の製膜時のカール防止が可能でかつ太
陽電池用基板として適宜な表面粗さないし凹凸を
付与することも可能である。また必要ならば、通
気性を付与することもできるため、セルの耐熱性
にも優れている。 この発明では布帛を太陽電池の基板として用い
るため、布帛基板表面に電極を形成する。電極と
しては特に限定するものではなく、アルミニウ
ム、鉄、ステンレス鋼、ニツケル、タングステン
などの薄膜を蒸着、スパツタリング、イオンプレ
ーテイング(クラスタイオンビーム蒸着を含む)
法などで電極を基板上に作成されてもよく、また
アルミ箔、ステンレス箔などを耐熱接着剤を介し
てラミネートして電極を作成してもよい。 電極を形成した布帛基板の上に光電変換要素と
しての非晶質シリコン薄膜を形成するために、好
ましくはクラスタイオンビーム法を用いることは
既に述べた。第2図はこの発明に従つて非晶質シ
リコン薄膜を製膜するために用いる装置の一例を
示す図である。第2図を参照して、0.5〜2.0mm程
度の孔径のノズル5を有するるつぼ4が設けられ
る。このるつぼ4には、適度な大きさに粉砕され
たシリコンを充填する。ノズル5の前方に基板9
としての布帛が置かれ、その途中に加速電極8が
配置され、ノズル5と加速電極8を間にイオン化
電極7が配置される。イオン化電極の側部に、イ
オン化電極7に向けてガス導入管6が設けられ
る。第2図のこれらの各部材が、図示しない真空
容器内に、適宜な支持部材により支持されて配置
され、この真空容器が少なくとも10-5Torr以下
の高真空雰囲気に排気される。 次いで、ガス導入パイプ6を介して真空容器内
に水素、ホスフイン、ジボランを供給し、真空容
器内の圧力を10-6ないし10-3Torrに維持する。
基板9も適当な温度に加熱する。 次いで、るつぼ4を加熱し、るつぼ4内に充填
されているシリコンを加熱溶融させて、シリコン
の蒸気を発生させる。この場合、シリコンの加熱
温度は、るつぼ4の周囲空間、すなわち真空容器
内の圧力に応じて設定されるものであり、るつぼ
4内の圧力をP、真空容器内の圧力をP0とした
場合、P/P0≧102、好ましくはP/P0≧104
なるように設定する。実際は、加熱温度として
は、1400〜2300℃程度の範囲で設定する。しか
し、この圧力差により、シリコンの蒸気がノズル
5よりるつぼ4の外に噴出し、この際断熱膨張に
基づく過冷却現象により蒸気状のシリコン原子や
分子がフアンデルワールス力で緩く結合したクラ
スタが形成される。 ところで、るつぼ4の外への噴出によつて運動
エネルギを得た蒸気流はイオン化室に入り、ここ
で少なくともその一部がイオン化され、いわゆる
クラスタイオンが形成される。 加速電極8に適当な加速電圧を印加し、クラス
タイオンを加速して基板9に射突させる。その
際、真空層内での射突の際の衝撃でクラスタは
個々の原子に分離し、原子状態で基板9の表面を
移動する、いわゆる表面マイグレーシヨン効果お
よび一部イオン化されているシリコンイオンの作
るイオン化効果により、シリコン同士の結合が促
進される。一方、真空容器内に導入されたH2
その一部が原子の射突によつてイオン化されたり
または単体原子Hとなつて前記シリコン蒸気流と
ともに基板9に射突し、表面を移動する。基板9
を移動しつつ結合していくシリコンの未結合部分
にHが結合し、ダングリングボンドがHにより閉
じられた構造の非晶質シリコン薄膜が形成された
ことになる。 さらに詳しく述べると、i型非晶質シリコン薄
膜を作るためには、導入ガスとしてH2ガスのみ
を用い、またP型シリコン薄膜を作るためには導
入ガスとしてH2ガスおよびジボランガス
(B2H6)を用い、またN型シリコン薄膜を作るた
めには導入ガスとしてH2ガスおよびホスフイン
ガス(PHS)を用いる。したがつて、光電変換要
素としての非晶質シリコン層としては、裏面電極
を形成させた布帛基板9にはまずn層、次いでi
層、最後にp層を順次形成させることになる。次
に、この非晶質シリコン薄膜を太陽電池デバイス
とするために、n層、i層、およびp層を積層さ
せた布帛基板を真空層内に装着し、たとえばシヨ
ツトキ接合セルの場合には、シヨツトキ障壁金属
としては白金、金、パラジウムなどをスパツタ
法、真空蒸着法、イオンプレーテイング法(クラ
スタイオンビーム法を含む)などで100A程度の
膜厚で堆積させる。また、ヘテロ(フエイス(接
合セルの場合は、酸化インジウム、酸化錫、酸化
錫−酸化インジウムなどの膜を200〜5000Å程度
の膜厚になるようにスパツタ法、真空蒸着法、イ
オンプレーテイング法(クラスタイオンビーム法
を含む)などで堆積させて表面電極を形成させ
る。次に、収集電極をシヨツトキ障碍金属、ヘテ
ロフエイス電極の表面上に設けて非晶質シリコン
太陽電池デバイスを完成する。この発明により非
晶質シリコン太陽電池は、布帛基板上に裏面電極
を形成させ、この電極上にクラスタイオンビーム
法により、n層、i層、p層の非晶質シリコン膜
を順次設け、その上にシヨツトキ障壁金属または
ヘテロ(フエイス)電極を設け、その上にさらに
収集電極を設けた基本構造を有する。 以上述べたように、この発明の太陽電池は、布
帛基板として用い、その上に非晶質シリコン薄膜
を形成したことを特徴とする。その結果、基板に
は適当な表面粗さないし凹凸が実現され、太陽電
池に入射する入射光はその表面において表面粗さ
ないし凹凸のために多重反射され、光吸収率が向
上する。また基板表面が布帛の表面粗さないし凹
凸であるため、入射光の太陽電池に対する入射角
が時間的に変化しても、常に或る量の直角入射角
が表面粗さないし凹凸のいずれかの場所で達成さ
れ、入射光の入射角が時間的に変化しても、常に
或る量の変換出力が得られる。また、基板として
布帛を用いることで良好なフレキシビリテイが達
成され、その結果この発明の太陽電池の用途が広
がり、例えば、テント、ヨツトの帆等への商品展
開も容易に考えられ、また電気的断線が減じ、こ
の発明の太陽電池を衣服などに用いたとき人体に
対する違和感が感じられる。 なお、この発明の好ましい実施例では、非晶質
シリコン薄膜の形成法としてクラスタインビーム
法が用いられる。このクラスタイオンビーム法を
用いることで、基板温度として200℃以下で、具
体的には180℃以下でも、極めて良質な非晶質シ
リコン薄膜を得ることができる。このように、必
要とする基板温度が大幅に下がるため、基板の選
択範囲が広がり、ガラス繊維はもちろん使用可能
であるが、ポリエステル、レーヨン、ポリノジツ
クなどの一般的な繊維素材も使える。また、糸の
太さ、素材、断面形状、マルチフイラメント、モ
ノフイラメントなどの選択および布帛としての組
織、目付などを適宜に選択することで、任意の表
面粗さないし凹凸および強度、剛性を設定するこ
とができる。その結果として、製膜時のカール防
止も可能であり、また上述のように、適宜な表面
粗さもないし凹凸を実現することができるので、
後述の実施例に示すごとく、優れた光電変換効率
を達成することができる。また、クラスタイオン
ビーム法を非晶質シリコン薄膜形成法に採用し、
布帛を基板として用いることから、製膜中の熱応
力に耐え得る剛性を有し、かつ通気性に起因する
放熱性の良好な太陽電池を実現することが可能と
なる。 以下に、この発明の実施例について説明する。 実施例 1 経糸75デニール、緯糸75デニール、目付60g/
m2のポリエステル平織り織布にポリイミド系接着
剤を介して厚み10μのアルミ箔をプレスローラに
て貼り合わせ裏面電極を形成させた。この裏面電
極を形成させた織布基板を1×102Torrの真空下
で150℃×2Hrの乾燥を行なつた。この裏面電極
のアルミ箔側には織布の表面起伏がそのまま現わ
れた。この乾燥した基板をクラスタイオンビーム
法の基板支持台に緊張下でセツトし、5×
10-7Torrに排気しながら180℃にこの基板を加熱
した。5×10-7Torrの真空まで達したとき、真
空層内にH2ガスと水素ガスで1%に希釈したホ
スフインガス(PH3)を5対1の流量比で導入
し、真空層内を1×10-4Torrに維持した。るつ
ぼ加熱温度2000〜2200℃、イオン化電流200mA
(300V)、基板温度180℃の条件で、n型の非晶質
シリコン薄膜を200Åの厚みで形成させた。 次いで、水素ガスのみの導入ガスで、前記と同
様にして、n型の非晶質シリコン薄膜上にi型の
非晶質シリコン薄膜を3000Åの厚みで形成させ
た。次いで、水素ガスと水素ガスで希釈した1%
のジボランガスを真空容器内に導入し、p型の非
晶質シリコン薄膜を100Åの厚みで形成させ、布
帛基板上にpin型の非晶質シリコン薄膜を設けた。
このようにして得られたpin型非晶質シリコン薄
膜をスパツタ装置に装着し、酸化錫−酸化インジ
ウム薄膜を1000Å堆積させ、ヘテロフエイス層と
した。 最後に、このヘテロフエイス層上に収集電極と
してパラジウムを1000Åの厚みでくし形に堆積さ
せ、布帛基板上にpinヘテロフエイス型太陽電池
デバイスを実現した。この太陽電池デバイスの性
能を第1表に示す。 実施例 2 経糸75デニール、緯糸75デニール、目付60g/
m2のポリエステル平織り織布の裏面にシリコン樹
脂を塗布し、織り組織開口部の目詰めを施す。こ
の布帛基板を1×10-2Torrの真空下で150℃、
2Hrの乾燥を行なつた。この乾燥した布帛基板を
スパツタリング装置に装着し、タングステンをタ
ーゲツトとして厚さ1.5μのタングステン薄膜を裏
面電極として形成させた。pinヘテロフエイス型
太陽電池デバイスは実施例1と同様の条件で作成
した。その性能を第1表に示す。 実施例 3 ポリノジツク繊維(東洋紡績製商品名タフセ
ル)を素材として作成した。目付30g/m2の不織
布を1×10-2Torrの真空下で150℃、2Hrの乾燥
を行なつた。この乾燥した不織布をスパツタリン
グ装置に装着し、タングステンをターゲツトとし
て、厚さ1.5μのタングステン薄膜を裏面電極とし
て形成させた。この電極のタングステン膜側には
不織布の表面起伏がそのまま現われた。pinヘテ
ロフエイス型太陽電池デバイスは実施例1と同様
の条件で作成した。その性能を第1表に示す。 実施例 4 使用原糸75デニールのポリエステルフイラメン
ト、目付100g/m2のニツト地と、ポリイミド系
の接着剤を介して厚み10μのアルミ箔を積層し、
裏面電極の形成を行なつた。この裏面電極の形成
を行なつたニツト布帛を1×10-2Torrの真空下
で150℃、2Hrの乾燥を行なつた。この乾燥した
布帛基板をスパツタリング装置に装着し、タング
ステンをターゲツトとして厚さ1.5μのタングステ
ン薄膜を裏面電極として形成させた。pinヘテロ
フエイス型太陽電池デバイスは実施例1と同様の
条件で作成した。この、デバイスの電池性能を第
1表に示す。 比較例 基板として125μの厚みのポリイミドフイルム
を選び、このフイルムを×10-2Torrの真空下で
150℃、2Hrの乾燥を行なつた。この乾燥したポ
リイミドフイルムをスパツタリング装置に装着
し、タングステンをターゲツトとして厚さ1.5μの
タングステン薄膜を裏面電極として形成させた。
非晶質シリコン薄膜は容量結合方式の高周波
(13.56MHz)グロー放電装置を用いて、前記裏面
電極を形成させた基板をグロー放電装置のアノー
ド側の電極上に緊張下で装着し、8×10-6Torr
に配置しながら250℃にこの基板を加熱した。そ
の後、N2ガスを500℃/min導入し1.0Torr N2
ス雰囲気で200Wの高周波電力を印加し基板のイ
オンボンバードを20分行ない、基板をクリーニン
グした。次に、水素ガスで希釈した10%のシラン
ガスと水素ガスで0.1%に希釈したホスフインガ
スをグロー放電装置内に導入し、6×10-1Torr
のこのガス雰囲気で100Wの高周波電力を印加し、
200Åのn型の非晶質シリコン薄膜を形成した。
次いで水素ガスとシランガスで前記と同様にし
て、n型の非晶質シリコン薄膜上にi型の非晶質
薄膜を3000Åの厚みで形成させた。次いで、水素
ガスで10%のシラガスと水素ガスで0.1%に希釈
したジユボランガスをグロー放電装置内に導入
し、i型非晶質シリコン薄膜上に300Åのp型非
晶質シリコン薄膜を形成させ、布帛基板上にpin
型の非晶質シリコン薄膜を設けた。このようにし
て得たpin型非晶質シリコン薄膜をスパツタ装置
に装着し、酸化錫−酸化インジウム薄膜を1000Å
堆積させ、ヘテロフエイス層とした。最後にこの
ヘテロフエイス層上に収集電極としてパラジウム
を1000Åくし形に堆積させ、可撓性ポリイミドフ
イルム基板上にpinヘテロフエイス型太陽電池デ
バイスを得た。 実施例 5 実施例1ないし4の太陽電池デバイスの初期特
性および比較例の太陽電池デバイスの初期特性を
AM=1に調整したオリエル社製ソーラシミユレ
ータで測定した。なお、この測定に際しては、太
陽電池デバイス形成工程を通じて一度もサンプル
の緊張を解かずに測定用試料に供した。 実施例 6 実施例5で太陽電池デバイスの初期特性を緊張
状態を一度も解かない条件下で測定した結果を示
したが、この実施例では各試料の緊張状態を一度
解いた条件下で測定した結果を示す。実施例1な
いし5の試料については緊張を解いてもカールは
ほとんどなく電池特性も緊張を解く前とほとんど
変わらない結果を得たが、ポリイミドフイルムは
カールが著しく電池特性においても緊張を解く前
は変換効率3.2%であつたものが2.4%に減少して
いた。 【表】
【図面の簡単な説明】
第1A図はフイルム基板を用いた太陽電池と光
入射角の関係を示す図である。第1B図はこの発
明の布帛を用いた太陽電池と光入射角の関係を示
す図である。第2図はクラスタイオンビーム装置
の基本構成の説明図である。 図において、1は入射光、2は布帛状基板、3
は平坦な基板、4はるつぼ、5はノズル、6はガ
ス導入管、7はイオン化電極、8は加速電極、9
は基板である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 可撓性基板上に非晶質シリコン薄膜を有する
    太陽電池において、目付が10〜400g/m2の布帛
    状物を基板として使用することを特徴とする非晶
    質シリコン薄膜を有する太陽電池。 2 非晶質シリコン薄膜が、クラスタイオンビー
    ム法で形成される、特許請求の範囲第1項記載の
    太陽電池。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5118484A (ja) * 1974-06-21 1976-02-14 Westinghouse Electric Corp
JPS5254391A (en) * 1975-10-29 1977-05-02 Yuuji Yamaguchi Fibrous photocell
JPS5279890A (en) * 1975-12-26 1977-07-05 Masahisa Muroki Multiilayer coaxial fibrous solar battery

Patent Citations (3)

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