JPH0549895U - 小口径管推進装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 低剛性の小口径管から高剛性の小口径管まで
地中へ埋設できるようにすることにある。 【構成】 先端に先導管１０の装着された小口径管３を
発進立坑２内に設置された推進装置本体１により推進さ
せて地中へ小口径管３を埋設する小口径管推進装置にお
いて、先導管１０が掘削した土砂を排出するスクリュウ
コンベヤ１１のケーシング１１ａと埋設すべき小口径管
３に分散して推進力を先導管１０へ伝達し、先導管１０
及び小口径管３を推進させるようにしたもので、小口径
管３に過大な推進力が作用しないので、低剛性の小口径
管３より高剛性の小口径管３まで埋設することができ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は小口径管を地中へ埋設する小口径管推進装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来小口径管を地中へ埋設する方法としては発進立坑内に推進装置を埋設して 、この推進装置により埋設すべき小口径管を地中へ埋設する方法や、特公昭５９ −４５０７７号公報に記載された装置のように、小口径管の先端に装着した先導 管にケーシングを介して推進力を加え、先導管により小口径管をけん引しながら 地中へ引き込むことにより埋設する方法などが一般に採用されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前者の埋設すべき小口径管を推進装置により推進させる方法は、小口径管がヒ ューム管のような高い剛性を有する場合に効率よく小口径管の埋設ができる効果 があり、一般に広く使用されているが、小口径管が塩化ビニール管のような剛性 が低い場合埋設できない不具合がある。 また後者の小口径管をけん引しながら埋設する方法では、塩化ビニール管のよ うな剛性の低い小口径管の埋設には適しているが、ヒューム管やセラミック管の ような接続部の強度が低い小口径管には適用できない不具合がある。 この考案は上記従来の不具合を改善するためになされたもので、低剛性の小口 径管から高剛性の小口径管まで埋設可能な小口径管推進装置を提供することを目 的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この考案は上記目的を達成するために、先端に先導管の装着された小口径管を 発進立坑内に設置された推進装置本体により推進させて地中へ埋設する小口径管 推進装置において、先導管が掘削した土砂を排出するスクリュウコンベヤのケー シングと埋設すべき小口径管に分散して推進力を先導管へ伝達し、先導管及び小 口径管を推進させるようにしたものである。

【０００５】

【作用】

上記構成により小口径管に過大な推進力が作用することがないため、低剛性の 小口径管でも破損することなく地中へ埋設することができるようになる。

【０００６】

【実施例】

この考案の一実施例を図面を参照して詳述する。 図において１は発進立坑２内に設置された推進装置本体で、架台１ａ上に小口 径管３の推進方向に一対のガイド杆４が横架されており、これらガイド杆４に推 進ジャッキ５が前後動自在に支承されている。 上記推進ジャッキ５の間は連結板６により連結されていて、各推進ジャッキ５ が一体に前後動すると共に、連結板６の前面には中央部にケーシング押し板７が 、そしてその両側には調整シリンダ８を介して管押し板９が取付けられている。

【０００７】 図中１０は埋設すべき小口径管３の先端に装着された先導管で、後端の開口に 小口径管３の先端が嵌挿されている。 また１１は上記先導管１０の先端に設けられたカッタヘッド１１ａが掘削した 土砂を発進立坑２側へ排出するスクリュウコンベヤで、先端が先導管１０に結合 されたケーシング１１ａと、このケーシング１１ａ内に収容されたスクリュウ１ １ｂよりなり、スクリュウ１１ｂの先端はカッタヘッド１０ａに連結されている 。 上記ケーシング１１ａの後端は連結板６の前面に取付けられた筒状のケーシン グ押し板７に当接されていて、ケーシング１１ａ内を搬送されてきた土砂は押し 板７内を経て排土されると共に、スクリュウ１１ｂの後端は連結板６を貫通して 連結板６の後方に設けられた駆動装置１２に接続されていて、この駆動装置１２ によりスクリュウ１１ｂを介してカッタヘッド１０ａが回転されるようになって いる。

【０００８】 一方小口径管３の後端は調整シリンダ８により推力が調整された管押し板９に 当接されている。 調整シリンダ８には埋設すべき小口径管３の剛性に応じてリリーフ圧が任意に 調整できるリリーフ弁（図示せず）が接続されていて、常に小口径管３の剛性に 合った推力が管押し板９を介して加わるようになっている。 また調整シリンダ８内の圧力は発進立坑２内に設けられた操作盤（図示せず） 上に推力として表示されるようになっている。

【０００９】 次に作用を説明すると、小口径管３の埋設に当っては、スクリュウコンベヤ１ １の先端に取付けられた先導管１０の後部開口に小口径管３の先端を差し込み、 次に図４の（イ）に示す状態から、図４の（ロ）に示すようにスクリュウコンベ ヤ１１のケーシング１１ａ後端をケーシング押し板７へ当接させる。 次に図４の（ハ）に示すように調整シリンダ８を伸長して管押し板９を小口径 管３の後端へ当接して、この状態から推進ジャッキ５へ油圧を供給し、推進ジャ ッキ５を前進させてケーシング押し板７によりケーシング１１ａを介して先導管 １０を押圧し、先導管１０を地中へ推進させる。 同時に調整シリンダ８に取付けられた管押し板９を介して小口径管３が地中へ 推進される。 また推進中小口径管３に推進力が作用した場合、調整シリンダ８に接続された リリーフ弁がリリーフして過大推進力を逃すため、過大推進力により小口径管３ が破損されるのを防止することができると共に、調整シリンダ８に作用する推進 力は発進立坑２内に設置された操作盤上で常に監視することができる。

【００１０】 一方上記のようにして小口径管１本分の推進が完了したら推進ジャッキ５を後 退させてスクリュウコンベヤ１１と次に推進する小口径管３を発進立坑２内で接 続し、以下上記動作を先導管１０が到達立坑へ達するまで繰返すもので、剛性の 低い小口径管３であっても、小口径管３に過大な推進力を加えることなく地中へ 埋設することができる。 また推進中小口径管３の先端は、調整シリンダ８内の圧力で先導管１０に押し 付けられているため、推進中先導管１０内より外れることがないと共に、小口径 管３の長さが変ったり、長さに誤差があっても調整シリンダ８により調整するこ とができる。

【００１１】

【考案の効果】

この考案は以上詳述したように、推進力をスクリュウコンベヤのケーシングと 小口径管に分散して先導管へ伝達し、先導管で掘削しながら小口径管を地中へ推 進させるようにしたことから、塩化ビニール管のような剛性の低い小口径管でも 安全に埋設することができる。 またけん引力が小口径管の接続部に作用することがないため、ヒューム管やセ ラミック管のように接続部の強度が小さい小口径管についても安全かつ能率よく 埋設することができると共に、小口径管に過大な推進力が作用しても調整シリン ダがこれを逃すため、小口径管の破損を防止することができる。 しかも推進力をケーシングと小口径管に分散することにより、従来のケーシン グのみで推進していたものに比べてより大きな推進力を先導管へ加えることがで きることから、推進能力の向上と、これに伴う長距離の埋設も可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例になる小口径管推進装置の
一部切欠平面図である。

【図２】この考案の一実施例になる小口径管推進装置の
側面図である。

【図３】この考案の一実施例になる小口径管推進装置の
要部を示す一部切欠平面図である。

【図４】（イ）ないし（ハ）はこの考案の一実施例にな
る小口径管推進装置の作用説明図である。

【符号の説明】

１ 推進装置本体 ２ 発進立坑 ３ 小口径管 ８ 調整シリンダ ９ 管押し板 １０ 先導管 １１ スクリュウコンベヤ １１ａ ケーシング

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 先端に先導管１０の装着された小口径管
   ３を発進立坑２内に設置された推進装置本体１により推
   進させて地中へ小口径管３を埋設する小口径管推進装置
   において、先導管１０が掘削した土砂を排出するスクリ
   ュウコンベヤ１１のケーシング１１ａと埋設すべき小口
   径管３に分散して推進力を先導管へ伝達し、先導管１０
   及び小口径管３を推進させることを特徴とする小口径管
   推進装置。
2. 【請求項２】 小口径管３を推進させる管押し板９と小
   口径管３の間に、小口径管３に耐荷重以上の推進力が作
   用しないように調整する調整シリンダ８を設けてなる請
   求項１記載の小口径管推進装置。