JPH054920A - 降圧剤 - Google Patents

降圧剤

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JPH054920A
JPH054920A JP23353791A JP23353791A JPH054920A JP H054920 A JPH054920 A JP H054920A JP 23353791 A JP23353791 A JP 23353791A JP 23353791 A JP23353791 A JP 23353791A JP H054920 A JPH054920 A JP H054920A
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Tatsuyoshi Tanaka
達義 田中
Kazuyoshi Ei
和良 詠
Shigeharu Tamada
重晴 玉田
Kazuyuki Nakagawa
量之 中川
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Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】一般式(1)で表わされる特定のカルボスチリ
ル誘導体及びその塩の少なくとも1種を有効成分として
含有する降圧剤。 〔式中R1 〜R5 のいずれかひとつは以下の側鎖を示
し、他は水素原子を示す。〕 【効果】一般式(1)で表わされるカルボスチリル誘導
体は、優れた血小板凝集阻止作用、カルシウム拮抗作
用、降圧作用等を有する。該誘導体を有効成分とする降
圧剤は、血栓症の予防・治療効果、冠血管拡張効果を有
する新しいタイプの降圧剤として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は降圧剤、詳しくは新規な
カルボスチリル誘導体及びその塩を有効成分とする新し
いタイプの降圧剤に関する。
【0002】
【従来技術とその課題】本発明者らはかねてよりカルボ
スチリル誘導体につき鋭意研究を重ねてきたが、その過
程で下記一般式(1)で表わされる文献未載の新規化合
物及びその塩が、優れた血小板凝集抑制作用、カルシウ
ム拮抗作用(Ca-Antagonist) 、降圧作用等を有し、血栓
症の予防乃至治療及び/又は冠血管拡張剤等の冠循環改
善剤として、また降圧剤として有用であることを見い出
した。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明は上記知見を基礎
として完成されたものであり、その要旨は一般式
【0004】
【化3】
【0005】[式中R1 〜R5 のいずれかひとつは、以
下の側鎖を示し、他は水素原子を示す。またR1 は低級
アルキル基であってもよく、R5 は水酸基、低級アルコ
キシ基、低級アルケニルオキシ基、低級アルキニルオキ
シ基又は2−テトラヒドロピラニルオキシ基を示しても
よい。カルボスチリル骨格の3位と4位との炭素間結合
は一重結合又は二重結合を示す。
【0006】
【化4】
【0007】(R6 〜R8 は夫々低級アルキル基を、R
9 はニトロ基、置換基としてハロゲン原子を有すること
のある低級アルキル基、ハロゲン原子、低級アルコキシ
基、低級アルキルチオ基又は低級アルコキシカルボニル
基を、mは0又は1〜3の整数を、Aは置換基として水
酸基又は低級アルカノイルオキシ基を有することのある
低級アルキレン基を、R10は低級アルキル基又はシクロ
アルキル基を、Bは低級アルキレン基を、またnは0又
は1を夫々示す。)]で表わされるカルボスチリル誘導
体及びその塩の少なくとも1種を有効成分として含有す
ることを特徴とする降圧剤にある。
【0008】本明細書において、低級アルキル基として
は、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル基等の炭素
数1〜6のアルキル基を挙げることができる。
【0009】置換基としてハロゲン原子を有することの
ある低級アルキル基としては、上記炭素数1〜6のアル
キル基のほか、例えばトリフルオロメチル、2,2−ジ
フルオロエチル、1,1−ジクロロエチル、トリクロロ
メチル、ジクロロメチル、トリブロモメチル、2,2,
2−リトフルオロエチル、2,2,2−トリクロロエチ
ル、2−クロロエチル、1,2−ジクロロエチル、3,
3,3−トリクロロプロピル、3−フルオロプロピル、
4−クロロブチル、3−クロロ−2−メチルエチル等の
ハロゲン原子を置換基として有する炭素数1〜6のアル
キル基を挙げることができる。
【0010】置換基として水酸基又は低級アルカノイル
オキシ基を有することのある低級アルキレン基として
は、例えばメチレン、エチレン、メチルメチレン、トリ
メチレン、2−メチルトリメチレン、2,2−ジメチル
トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキ
サメチレン、2−エチルトリメチレン、1−メチルトリ
メチレン基等の炭素数1〜6のアルキレン基及び例えば
ヒドロキシメチレン、2−ヒドロキシエチレン、1−ヒ
ドロキシエチレン、1−ヒドロキシメチルメチレン、3
−ヒドロキシトリメチレン、2−ヒドロキシトリメチレ
ン、1−ヒドロキシトリメチレン、3−ヒドロキシ−2
−メチルトリメチレン、2,2−ジメチル−1−ヒドロ
キシトリメチレン、4−ヒドロキシテトラメチレン、3
−ヒドロキシテトラメチレン、3−ヒドロキシぺンタメ
チレン、5−ヒドロキシぺンタメチレン、2−ヒドロキ
シヘキサメチレン、2−エチル−1−ヒドロキシトリメ
チレン、3−ヒドロキシ−1−メチルトリメチレン、4
−ヒドロキシヘキサメチレン、アセチルオキシメチレ
ン、2−アセチルオキシエチレン、1−プロピオニルオ
キシエチレン、1−ブチリルオキシメチルメチレン、3
−ペンタノイルオキシトリメチレン、2−アセチルオキ
シトリメチレン、1−ホルミルオキシトリメチレン、3
−ヘキサノイルオキシ−2−メチルトリメチレン、2,
2−ジメチル−1−アセチルオキシトリメチレン、4−
ブチルオキシテトラメチレン、3−ペンタノイルオキシ
テトラメチレン、3−アセチルオキシペンタメチレン、
5−ヘキサノイルオキシペンタメチレン、2−アセチル
オキシヘキサメチレン、2−エチル−1−プロピオニル
オキシトリメチレン、3−ブチリルオキシ−1−メチル
トリメチレン、4−ヘキサノイルオキシヘキサメチレン
等の置換基として水酸基又は炭素数1〜6のアルカノイ
ルオキシ基を有する上記アルキレン基を挙げることがで
きる。
【0011】ハロゲン原子としては、例えば弗素原子、
塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。
【0012】低級アルコキシ基としては、例えばメトキ
シ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキ
シ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ
基等の炭素数1〜6のアルコキシ基を挙げることができ
る。
【0013】低級アルキルチオ基としては、例えばメチ
ルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチ
オ、ブチルチオ、tert−ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘ
キシルチオ基等の炭素数1〜6のアルキルチオ基を挙げ
ることができる。
【0014】低級アルコキシカルボニル基としては、例
えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポ
キシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシ
カルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ペンチルオキ
シカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル基等の炭素数
1〜6のアルコキシカルボニル基を挙げることができ
る。
【0015】低級アルケニルオキシ基としては、例えば
ビニルオキシ、アリルオキシ、2−ブテニルオキシ、3
−ブテニルオキシ、1−メチルアリルオキシ、2−ペン
テニルオキシ、2−ヘキセニルオキシ基等の炭素数2〜
6のアルケニルオキシ基を挙げることができる。
【0016】低級アルキニルオキシ基としては、例えば
エチニルオキシ、2−プロピニルオキシ、2−ブチニル
オキシ、3−ブチニルオキシ、1−メチル−2−プロピ
ニルオキシ、2−ペンチニルオキシ、2−ヘキシニルオ
キシ基等の炭素数2〜6のアルキニルオキシ基を挙げる
ことができる。
【0017】シクロアルキル基としては、例えばシクロ
プロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキ
シル、シクロヘプチル、シクロオクチル基等の炭素数3
〜8のシクロアルキル基を挙げることができる。
【0018】低級アルキレン基としては、前記例示の炭
素数1〜6のアルキレン基を挙げることができる。
【0019】上記一般式(1)で表わされるカルボスチ
リル誘導体は、各種方法により製造できるが、その好ま
しい代表例を示せば、例えば以下に示す通りである。
【0020】
【化5】
【0021】[式中R1 〜R10、A、B、m、n及びカ
ルボスチリル骨格の3位と4位との炭素間結合は前記に
同じ。R1a〜R5aは、そのいずれかひとつが水酸基を示
し、他は水素原子を示すが、R1aは低級アルキル基であ
ってもよく、R5aは低級アルコキシ基、低級アルケニル
オキシ基、低級アルキニルオキシ基又は2−テトラヒド
ロピラニルオキシ基を示してもよい。更にR1a〜R4a
いずれかひとつが水酸基を示す場合にはR5aは水酸基を
示してもよい。Xはハロゲン原子を示す。]即ち一般式
(2)で表わされるヒドロキシカルボスチリル誘導体
に、一般式(3)で表わされる化合物を脱ハロゲン化水
素反応の条件下に、反応させることにより、一般式
(1)で表わされる所望化合物が収得される。
【0022】上記脱ハロゲン化水素反応は、塩基性化合
物を脱ハロゲン化水素剤として用いて行なわれる。塩基
性化合物としては公知のものを広く使用でき、例えば水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、
炭酸銀等の無機塩基及びナトリウムメチラート、ナトリ
ウムエチラート等のアルコラート、トリエチルアミン、
ピリジン、N,N−ジメチルアニリン等の有機塩基が挙
げられる。該反応は溶媒の存在下に有利に実施できる。
溶媒としては反応に悪影響を与えない不活性なものが全
て用いられる。その具体例としては例えばメタノール、
エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリ
コール等のアルコール類、ジメチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン(THF)、ジオキサン、モノグライム、ジ
グライム等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケト
ン等のケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル
類、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチ
ルスルホキサイド(DMSO)、ヘキサメチルリン酸ト
リアミド(HMPA)等の非プロトン性極性溶媒等が挙
げられる。また上記反応は沃化ナトリウム、沃化カリウ
ム等の金属沃化物の存在下に行なうこともできる。上記
における化合物(2)に対する化合物(3)の使用割合
は特に限定されず広範囲から適宜に選択されるが、通常
前者に対して後者を等モル〜5倍モル量、好ましくは等
モル〜2倍モル量用いるのが望ましい。また、反応温度
も特に限定されないが、通常室温〜200℃、好ましく
は50〜160℃とされるのがよく、反応時間は通常1
〜30時間、好ましくは2〜10時間とするのがよい。
【0023】
【化6】
【0024】[式中R1 〜R10、A、B、m、n、R1a
〜R5a、X及びカルボスチリル骨格の3位と4位との炭
素間結合は前記に同じ。R1b〜R5bは、そのいずれかひ
とつが基
【0025】
【化7】
【0026】を示し、他は水素原子を示すが、R1bは低
級アルキル基であってもよく、またR5bは水酸基、低級
アルコキシ基、低級アルケニルオキシ基、低級アルキニ
ルオキシ基又は2−テトラヒドロピラニルオキシ基を示
してもよい。]上記反応行程式−2において、ヒドロキ
シカルボスチリル誘導体(2)と化合物(4)との反応
は、前記反応行程式−1における化合物(2)と化合物
(3)との反応と同様の反応条件下に実施することがで
きる。
【0027】化合物(5)との化合物(6)との反応
は、通常のエステル化反応の条件下に行なうことができ
る。該反応は、通常触媒の存在下で行なわれ、この際使
用される触媒としては、通常のエステル化反応に使用さ
れているものが広く使用される。代表的なものとして
は、例えば塩酸ガス、濃硫酸、リン酸、ポリリン酸、三
弗化硼素、過塩素酸等の無機酸、トリフロロ酢酸、トリ
フロロメタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、p−
トシル酸、ベンゼンスルホン酸、エタンスルホン酸等の
有機酸、トリフロロメタンスルホン酸無水物、塩化チオ
ニル、アセトンジメチルアセタール等を例示できる。更
に酸性イオン交換樹脂も該触媒として用い得る。之等の
触媒の使用量は特に限定されず、通常のエステル化反応
に用いられる範囲と同様とすることができる。上記反応
は無溶媒もしくは溶媒中のいずれでも進行する。この際
使用される溶媒としては、通常のエステル化反応に使用
される溶媒を有効に使用できる。具体的にはベンゼン、
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジクロロメ
タン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等の
ハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、THF、ジ
オキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル等の
エーテル類等が挙げられる。上記反応において化合物
(5)と化合物(6)との使用割合は、広範囲から適宜
選択できるが、目的物の生成率を良好にするために通常
無溶媒の場合には前者に対し後者を大過剰量用い、また
溶媒を用いる場合には前者に対し後者を等モル〜5倍モ
ル、特に好ましくは等モル〜2倍モル量用いるのがよ
い。尚、上記反応の実施に際し、無水塩化カルシウム、
無水硫酸銅、無水硫酸カルシウム、五酸化リン等の乾燥
剤を用いて生成水を反応系から除去することにより更に
生成率を増大させることも可能である。本反応における
反応温度は適宜選択すればよく、特に限定されないが、
通常約−20〜200℃程度の範囲とすればよく、特に
約0〜150℃程度とするのが好ましい。また反応は原
料の種類、反応条件等によるが、一般に約10分〜20
時間で終了する。かくして一般式(1)の化合物が収得
される。
【0028】
【化8】
【0029】[式中R1b〜R5b、R7 〜R9 、m及びカ
ルボスチリル骨格の3位と4位との炭素間結合は前記に
同じ。R1c〜R5cは、そのいずれかひとつが基
【0030】
【化9】
【0031】(A、B、R10及びnは前記に同じ)を示
し、他は水素原子を示すが、R1cは低級アルキル基であ
ってもよく、またR5cは水酸基、低級アルコキシ基、低
級アルケニルオキシ基、低級アルキニルオキシ基又は2
−テトラヒドロピラニルオキシ基であってもよい。R1d
〜R5dは、そのいずれかひとつが基
【0032】
【化10】
【0033】(A、B、R9 、R10、m及びnは前記に
同じ)を示し、他は水素原子を示すが、R1dは低級アル
キル基であってもよく、R5dは水酸基、低級アルコキシ
基、低級アルケニルオキシ基、低級アルキニルオキシ基
又は2−テトラヒドロピラニルオキシ基であってもよ
い。またR1e〜R5eは、そのいずれかひとつが基
【0034】
【化11】
【0035】(R7 〜R10、m及びnは前記に同じ)を
示し、他は水素原子を示すが、R1eは低級アルキル基で
あってもよく、R5eは水酸基、低級アルコキシ基、低級
アルケニルオキシ基、低級アルキニルオキシ基又は2−
テトラヒドロピラニルオキシ基であってもよい。]上記
反応式における化合物(5)と化合物(7)との反応
は、適当な溶媒中、触媒の存在下に行なわれる。触媒と
しては、例えばトリエチルアミン、ピリジン、N,N−
ジメチルアニリン等の有機塩基、酢酸ナトリウム、炭酸
カリウム等の無機塩基等の塩基性化合物、p−トルエン
スルホン酸等のスルホン酸、三弗化硼素等のルイス酸等
の酸性化合物等を挙げることができる。また溶媒として
は、例えばベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、塩
化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等
のハロゲン化炭化水素類、エーテル、THF、ジオキサ
ン、モノグライム、ジグライム等のエーテル類、アセト
ン、メチルエチルケトン等のケトン類、DMF、DMS
O、HMPA、N−メチルピロリドン等の非プロトン性
極性溶媒等を挙げることができる。化合物(5)と化合
物(7)との使用割合は、通常前者に対して後者を少な
くとも等モル量程度、好ましくは1〜2倍モル程度とす
ればよい。また上記触媒の使用量は、特に限定されない
が、通常(5)に対して1/100〜10倍モル程度、
好ましくは1/10〜5倍モル程度とするのがよい。該
反応は、通常−20〜200℃程度、好ましくは−20
〜100℃程度にて、一般に10分〜20時間程度で終
了する。
【0036】次いで得られる化合物(8)と化合物
(9)との反応も亦、適当な溶媒中、触媒の存在下又は
非存在下に行ない得る。該溶媒としては、例えばメタノ
ール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、
ブタノール、エチレングリコール等のアルコール類、エ
ーテル、THF、ジオキサン、モノグライム、ジグライ
ム等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の
芳香族炭化水素類、塩化メチレン、クロロホルム、1,
2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、DM
F、DMSO、HMPA等の非プロトン性極性溶媒、酢
酸、プロピオン酸等のカルボン酸類、ピリジン等を挙げ
ることができ、また触媒としては、例えばピリジン、ピ
ペリジン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、DBU
等の有機塩基、ナトリウムエチラート、ナトリウムメチ
ラート等の金属アルコラート類、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、炭酸カリウム、酢酸カリウム等の無機塩
基、塩酸、硫酸等の鉱酸類、酢酸、プロピオン酸等のカ
ルボン酸類、三弗化硼素等のルイス酸類等を挙げること
ができる。化合物(8)と化合物(9)との使用の割合
は、通常前者に対して後者を少なくとも等モル量、好ま
しく等モル〜2倍モル程度とすればよい。また触媒の使
用量は、前記化合物(5)と化合物(7)との反応にお
ける触媒量と同様にすればよい。該反応は、通常−20
〜200℃、好ましくは−20〜150℃程度にて、一
般に10分〜50時間程度で終了する。
【0037】化合物(10)と化合物(11)との反応
は、溶媒の存在下に有利に実施できる。溶媒としては反
応に悪影響を与えない不活性のものが全て用いられ、例
えばアセトン等のケトン類、クロロホルム等のハロゲン
化炭化水素類、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、イソプロパノール、エチレングリコール等のアルコ
ール類、ジエチルエーテル、THF、ジオキサン、モノ
グライム、ジグライム等のエーテル類、ベンゼン、トル
エン、キシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸メチル、酢
酸エチル等のエステル類、酢酸、プロピオン酸等のカル
ボン酸類、ピリジン等の有機塩基、DMF、DMSO、
HMPA等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。化
合物(10)と化合物(11)との使用の割合は、通常
前者に対し後者を等モル量〜10倍モル量、好ましく等
モル〜2倍モル量程度とすればよい。該反応は、通常−
20〜200℃、好ましくは50〜150℃程度にて、
一般に10分〜20時間程度で終了する。かくして一般
式(1a)で表わされる化合物を収得できる。
【0038】また上記反応行程式−3に従う一般式(1
a)の化合物の製造においては、化合物(8)と化合物
(9)との反応による化合物(10)を中間体としてと
りだすことなく、化合物(8)、化合物(9)及び化合
物(11)を同一反応系内に存在させて、同時反応(一
段階)させることも可能である。
【0039】
【化12】
【0040】[式中R1 〜R4 、X及びカルボスチリル
骨格の3位と4位との炭素間結合は前記に同じ。R11
低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基
又は2−テトラヒドロピラニル基を示す。−OTHPは
2−テトラヒドロピラニルオキシ基を示す。]上記反応
行程式−4によれば、一般式(1)で表わされる化合物
中、R5 が2−テトラヒドロピラニルオキシ基を示す化
合物(一般式(1b)の化合物)を加水分解することに
より、対応するR5 が水酸基を示す化合物(一般式(1
c)の化合物)に、更に該化合物(1c)に化合物(1
2)を反応させることにより、対応するR5 が低級アル
コキシ基、低級アルケニルオキシ基、低級アルキニルオ
キシ基又は2−テトラヒドロピラニルオキシ基を示す化
合物(一般式(1d)の化合物)に夫々変換することが
できる。
【0041】上記において、化合物(1b)の加水分解
反応は、無溶媒又は適当な溶媒中、酸を作用させること
により行なわれる。溶媒としては、例えば水、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール
類、ジオキサン、THF等のエーテル類、アセトン等の
ケトン類、酢酸及びそれらの混合溶媒等が挙げられる。
酸としては、例えば塩酸、硫酸等の鉱酸類、p−トルエ
ンスルホン酸、ピリジン、p−トルエンスルホン酸塩、
酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸類等を挙げることが
できる。かかる酸の使用量としては、化合物(1b)に
対して少なくとも等モル量、通常大過剰量とするのがよ
い。反応温度は、通常−20〜200℃、好ましくは−
20〜50℃程度とするのがよく、一般に0.5〜5時
間程度で反応は終了する。
【0042】かくして得られる化合物(1c)と化合物
(12)との反応は、通常のアルキル化反応の条件下に
行なわれる。例えば該反応は塩基性化合物の存在下に実
施される。この際使用される塩基性化合物としては、例
えば金属ナトリウム、金属カリウム等のアルカリ金属類
並びに之等アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩
もしくはアルコラート或はピリジン、ピペリジン等の芳
香族アミン化合物、トリエチレンアミン、1,8−ジア
ザビシクロウンデセン−7等の有機塩基等が挙げられ
る。該反応は、適当な溶媒中で有利に進行し、使用され
る溶媒としては、水、メタノール、エタノール、イソプ
ロパノール、n−ブタノール等の低級アルコール類、ア
セトン、メチルエチルケトン等のケトン類、クロロホル
ム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、DM
F、DMSO等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられ
る。化合物(1c)と化合物(12)との使用の割合
は、通常前者に対して後者を少なくとも等モル量以上、
好ましく等モル〜2倍モル量程度とするのがよい。反応
温度は、通常−20〜200℃、好ましくは0〜100
℃程度とされ、一般に10分〜20時間程度で反応は終
了する。
【0043】
【化13】
【0044】[式中R6 〜R9 、m、X、R1a〜R5a
びカルボスチリル骨格の3位と4位との炭素間結合は前
記に同じ。R1f〜R5fは、そのいずれかひとつが基
【0045】
【化14】
【0046】(R6 〜R9 及びmは前記に同じ)を示
し、他は水素原子を示すが、R1fは低級アルキル基であ
ってもよく、R5fは水酸基、低級アルコキシ基、低級ア
ルケニルオキシ基、低級アルキニルオキシ基又は2−テ
トラヒドロピラニルオキシ基であってもよい。R1g〜R
5gは、そのいずれかひとつが基
【0047】
【化15】
【0048】(R6 〜R9 及びmは前記に同じ。R12
低級アルカノイル基を示す)を示し、他は水素原子を示
すが、R1gは低級アルキル基であってもよく、R5gは水
酸基、低級アルコキシ基、低級アルケニルオキシ基、低
級アルキニルオキシ基又は2−テトラヒドロピラニルオ
キシ基であってもよい。]上記反応行程式−5によれ
ば、一般式(1)で表わされる化合物中、nが0であり
且つAが置換基として水酸基を有する低級アルキレン基
である化合物(一般式(1e)の化合物)及び同様にA
が置換基として低級アルカノイルオキシ基を有する低級
アルキレン基である化合物(一般式(1f)の化合物)
が夫々製造される。
【0049】上記において一般式(6)の化合物と一般
式(13)で表わされるエピハロゲノヒドリンとの反応
は、通常塩基性化合物の存在下、溶媒中もしくは無溶媒
で行なわれる。使用される塩基性化合物としては、例え
ば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウム
エチラート、水素化ナトリウム、金属ナトリウム、金属
カリウム、ナトリウムアミド等の無機塩基、ピペリジ
ン、ピリジン、トリエチルアミン等の有機塩基を挙げる
ことができる。また溶媒としては、例えばメタノール、
エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、
アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ジエチル
エーテル、ジオキサン、ジエチレングリコールジメチル
エーテル等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン等の芳香族炭化水素類、水、DMF、DMSO、HM
PA等又は之等の混合溶媒を例示することができる。該
反応において化合物(13)の使用量は、化合物(6)
に対して通常等モル〜過剰量程度、好ましくは5〜10
倍モル量とされるのがよく、反応は0〜150℃程度、
好ましくは室温〜100℃で約10分〜30時間を要し
て行なわれる。
【0050】上記により得られる化合物(14)と化合
物(2)との反応は、無溶媒もしくは慣用の不活性溶媒
中にて、室温〜200℃程度、好ましくは60〜120
℃にて行なわれ、通常数時間〜24時間程度で完結す
る。用いられる不活性溶媒としては特に限定されず、反
応に悪影響を与えないものであればいずれでもよい。具
体的には上記化合物(6)と化合物(13)との反応に
例示したエーテル類、芳香族炭化水素類、低級アルコー
ル類、DMF、DMSO、HMPA等を挙げることがで
きる。また上記反応においては、必要に応じて反応系内
に通常の塩基性化合物を添加することができる。該塩基
性化合物としては、例えば炭酸カリウム、炭酸ナトリウ
ム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、ナトリウ
ムアミド、水素化ナトリウム等の無機塩基、トリエチル
アミン、トリプロピルアミン、ピリジン、キノリン等の
有機塩基を例示できる。化合物(14)に対する化合物
(2)の使用割合は、通常等モル〜過剰量程度、好まし
くは等モル〜5倍モル量、最も好ましくは等モル〜1.
2倍モル量程度とされる。
【0051】かくして得られる一般式(1e)で表わさ
れる化合物のアシル化反応は、例えば、酢酸、プロピオ
ン酸等の低級アルカン酸、無水酢酸等の低級アルカン酸
無水物、アセチルクロライド、プロピオニルブロマイド
等の低級アルカン酸ハライド等のアシル化剤の存在下に
行なうことができる。該アシル化剤として酸無水物又は
酸ハライドを用いる場合には、アシル化反応は塩基性化
合物の存在下に行なわれる。使用される塩基性化合物と
しては、例えば金属ナトリウム、金属カリウム等のアル
カリ金属及び之等アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、重
炭酸塩あるいはピリジン、ピペリジン等の芳香族アミン
化合物等が挙げられる。該反応は無溶媒もしくは溶媒中
のいずれでも進行するが、通常は適当な溶媒を用いて行
なわれる。溶媒としては例えばアセトン、メチルエチル
ケトン等のケトン類、エーテル、ジオキサン等のエーテ
ル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水
素類、水、ピリジン等が挙げられる。アシル化剤は原料
化合物に対して少なくとも等モル量用いられるが、一般
には等モル〜大過剰量用いるのがよい。また該反応は0
〜150℃で進行するが、一般には0〜80℃で行なう
のがよい。反応は、0.5〜20時間程度で終了する。
またアシル化剤として低級アルカン酸のような酸を使用
する場合、反応系内に脱水剤として硫酸、塩酸等の鉱酸
類やパラトルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、エ
タンスルホン酸等のスルホン酸類を添加し、好ましくは
50〜120℃に反応温度を維持することによりアシル
化反応が有利に進行し、かくして一般式(1f)の化合
物が収得される。
【0052】
【化16】
【0053】[式中R6 〜R10、B、m及びカルボスチ
リル骨格の3位と4位との炭素間結合は前記に同じ。R
1h〜R5hは、そのいずれかひとつが基−O−A−COO
H(Aは前記に同じ)を示し、他は水素原子を示すが、
1hは低級アルキル基であってもよく、R5hは水酸基、
低級アルコキシ基、低級アルケニルオキシ基、低級アル
キニルオキシ基又は2−テトラヒドロピラニルオキシ基
であってもよい。R1i〜R5iはそのいずれかひとつが基
【0054】
【化17】
【0055】[A、B、R6 〜R10及びmは前記に同
じ)を示し、他は水素原子を示すが、R1iは低級アルキ
ル基であってもよく、R5iは水酸基、低級アルコキシ
基、低級アルケニルオキシ基、低級アルキニルオキシ基
又は2−テトラヒドロピラニルオキシ基であってもよ
い。]反応行程式−6で示される方法によれば、一般式
(15)で表わされるカルボキシアルコキシカルボスチ
リル誘導体(以下カルボン酸(15)と呼ぶ)と一般式
(16)で表わされるアミンとを通常のアミド結合生成
反応に従って反応させることにより、所望の一般式(1
g)の化合物を収得できる。上記反応においてはカルボ
ン酸(15)に代えて、そのカルボキシ基が活性化され
た化合物を用いることもできる。
【0056】上記アミド結合生成反応には、公知の方
法、条件を容易に適用することができる。例えば(イ)
混合酸無水法、即ちカルボン酸(15)にアルキルハロ
カルボン酸を反応させて混合酸無水物とし、これにアミ
ン(16)を反応させる方法、(ロ)活性エステル法、
即ちカルボン酸(15)をp−ニトロフエニルエステ
ル、N−ヒドロキシコハク酸イミドエステル、1−ヒド
ロキシベンゾトリアゾールエステル等の活性エステルと
し、これにアミン(16)を反応させる方法、(ハ)脱
水縮合法、即ちカルボン酸(15)にアミン(16)を
脱水剤の存在下に脱水縮合させる方法、(ニ)その他の
方法として、カルボン酸(15)を無水酢酸等の脱水剤
によりカルボン酸無水物とし、これにアミン(16)を
反応させる方法、カルボン酸(15)と低級アルコール
とのエステルにアミン(16)を高圧高温下に反応させ
る方法、カルボン酸(15)の酸ハロゲン化物、即ちカ
ルボン酸ハライドにアミン(16)を反応させる方法等
を挙げることができる。
【0057】之等のうちで混合酸無水物法及び脱水縮合
法が好ましい。混合酸無水物法において使用されるアル
キルハロカルボン酸としてはクロロ蟻酸メチル、ブロモ
蟻酸メチル、クロロ蟻酸エチル、ブロモ蟻酸エチル、ク
ロロ蟻酸イソブチル等が挙げられる。混合酸無水物は通
常のショッテン−バウマン反応により得られ、これを通
常単離することなくアミン(16)と反応させることに
より目的とする化合物(1g)が製造される。ショッテ
ン−バウマン反応は塩基性化合物の存在下に行なわれ
る。用いられる塩基性化合物としてはショッテン−バウ
マン反応に慣用の化合物が用いられ例えば、トリエチル
アミン、トリメチルアミン、ピリジン、ジメチルアニリ
ン、N−メチルモルホリン、1,5−ジアザビシクロ
[4,3,0]ノネン−5(DBN)、1,5−ジアザ
ビシクロ[5,4,0]ウンデセン−5(DBU)、
1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン(DA
BCO)等の有機塩基、炭酸カリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩
基が挙げられる。該反応は−20〜100℃、好ましく
は0〜50℃において行なわれ、反応時間は5分〜10
時間、好ましくは5分〜2時間で行なわれる。得られた
混合酸無水物とアミン(16)との反応は、−20〜1
50℃、好ましくは10〜50℃において行なわれ、反
応時間としては5分〜10時間、好ましくは5分〜5時
間が採用される。混合酸無水物法は一般に溶媒中で行な
われる。用いられる溶媒は混合酸無水物法に慣用の溶媒
がいずれも使用可能であり、具体的には塩化メチレン、
クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素
類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素
類、ジエチルエーテル、THF、ジメトキシエタン等の
エーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、
DMF、DMSO、HMPA等の非プロトン性極性溶媒
等が挙げられる。該法におけるカルボン酸(15)とア
ルキルハロカルボン酸とアミン(16)の使用割合は、
通常カルボン酸(15)に対してアルキルハロカルボン
酸及びアミン(16)を少なくとも当モルづつ使用され
るが、好ましくはカルボン酸(15)に対してアルキル
ハロカルボン酸及びアミン(16)を1〜1.5倍モル
量使用してもよい。
【0058】脱水縮合法において使用される脱水剤とし
ては、特に限定なく通常の脱水剤を使用でき、具体的に
は例えばN,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド
(DCC)、DCC−N−ヒドロキシサクシンイミド
(HOSU)、DCC−N−ヒドロキシベンゾトリアゾ
ール(HOBT)、DCC−N−ヒドロキシ−5−ノル
ボルネン−2,3−ジカルボキシイミド(HONB)、
ジフエニルフオスフオリルアミド(DPPA)、ジエチ
ルホスリルシアニデート(DEPC)等が挙げられる。
該反応は、前記混合酸無水物とアミン(16)との反応
と同様の溶媒中、上記脱水剤の存在下に、−20〜20
0℃、好ましくは0〜150℃程度にて通常5分〜20
時間程度で行なわれる。カルボン酸(15)とアミン
(16)との使用割合は、通常カルボン(15)に対し
てアミン(16)を少なくとも当モル量程度、好ましく
は1〜1.5倍モル量程度使用すればよい。脱水剤の使
用割合としても特に限定なく、カルボン酸(15)に対
して通常少なくとも当モル量程度、好ましくは1〜1.
5倍モル量程度使用すればよい。
【0059】前記反応行程式−1において、出発原料と
する一般式(3)の化合物中、nが0のもの(一般式
(3a)の化合物)は、例えば下記反応行程式−7に示
す方法により容易に製造するとができる。
【0060】
【化18】
【0061】[式中R6 〜R9 、A、m及びXは前記に
同じ。]上記反応式において、化合物(9)と化合物
(17)との反応には、前記反応行程式−3における化
合物(8)と化合物(9)との反応と同様の反応条件を
採用できる。
【0062】また化合物(18)と化合物(11)との
反応には、前記反応行程式−3における化合物(10)
と化合物(11)との反応と同様の反応条件を採用でき
る。
【0063】上記反応行程式−7に従う一般式(3a)
の化合物の製造においては、また化合物(9)と化合物
(17)との反応により得られる化合物(18)を中間
体としてとり出すことなく、この反応系内に化合物(1
1)を添加して、三者を同時反応させることも可能であ
る。
【0064】前記反応行程式−6において出発原料とす
るアミン(16)は、一部新規化合物を包含し、これは
例えば下記反応行程式−8に示す方法により製造され
る。
【0065】
【化19】
【0066】[式中R6 〜R10、m、B及びXは前記に
同じ。]上記において化合物(3b)と化合物(19)
との反応は、前記反応行程式−1に示す化合物(2)と
化合物(3)との脱ハロゲン化水素反応と同様の条件下
に行なうことができる。また上記において用いられる化
合物(3b)は、前記反応行程式−7に示す方法に従っ
て容易に製造することができる。
【0067】更に前記反応行程式−1において、出発原
料とする一般式(3)の化合物中、nが1のもの(一般
式(3c)の化合物)は、例えば上記反応行程式−8に
示す化合物(16)を出発として下記反応行程式−9に
示す方法により容易に製造することができる。
【0068】
【化20】
【0069】[式中R6 〜R10、A、B、m及びXは前
記に同じ。]上記化合物(16)と化合物(20)との
反応には、前記反応行程式−6に示すアミド結合生成反
応の条件が適用できる。
【0070】更に本発明化合物(1)のうち、側鎖の一
部を構成する基Aが置換基として低級アルカノイルオキ
シ基を有する低級アルキレン基であって、前記一般式
(1f)で示される以外の化合物は、同基Aが置換基と
して水酸基を有する低級アルキレン基である対応する化
合物を、アシル化することによっても製造することがで
きる。該アシル化反応は、前記反応行程式−6に示す一
般式(1e)の化合物のアシル化反応と同様の条件下に
実施できる。
【0071】かくして得られる一般式(1)で表わされ
る化合物のうち塩基性基を有する化合物は、薬理的に許
容し得る酸と塩を形成し得る。かかる酸として具体的に
は硫酸、硝酸、塩酸、臭化水素酸等の無機酸等を例示で
きる。
【0072】かくして得られる化合物は通常用いられて
いる分離手段により容易に単離、精製される。かかる分
離手段としては沈澱法、抽出法、再結晶法、カラムクロ
マトグラフィー、プレパラティブ薄層クロマトグラフィ
ー等を例示できる。
【0073】上記一般式(1)で表わされる化合物は、
光学異性体の形態をとり得るものであり、本発明ではか
かる光学異性体をも当然に利用できるものである。
【0074】上記化合物はそのままであるいは慣用の製
剤担体と共に、本発明降圧剤として動物及び人に投与す
ることができる。その投与単位形態は特に限定がなく必
要に応じて適宜選択することができる。かかる投与形態
としては、例えば錠剤、顆粒剤、経口用溶液等の経口
剤、注射剤等の非経口剤等を例示できる。投与されるべ
き有効成分の量としては特に限定がなく広い範囲から適
宜選択されるが、所期の効果を発揮するためには、通常
1日当り体重1kg当り0.06〜10mgとするのが
よい。また投与単位形態中に有効成分を1〜500mg
含有せしめるのがよい。
【0075】上記錠剤、カプセル剤、経口用溶液等の経
口剤は常法に従って製造される。即ち錠剤は有効成分化
合物(一般式(1)の化合物又はその塩)をゼラチン、
澱粉、乳糖、ステアリン酸マグネシウム、滑石、アラビ
アゴム等の製剤学的賦形剤と混合し、賦形される。カプ
セル剤は有効成分化合物を不活性の製剤充填剤もしくは
希釈剤と混合して、硬質ゼラチンカプセル、軟質カプセ
ル等に充填される。シロップ剤もしくはエリキシア剤は
有効成分化合物を蔗糖等の甘味剤、メチル−及びプロピ
ルパラベン類等の防腐剤、着色剤、調味剤等と混合して
製造される。また非経口剤も常法に従って製造される。
即ち非経口投与用薬剤は有効成分化合物を滅菌した液状
担体に溶解して製造される。好ましい担体は水又は塩水
である。所望の透明度、安定性及び非経口使用の適応性
を有する液剤は、約1〜500mgの有効成分を水及び
有機溶剤に溶解し且つ分子量が200〜5000である
ポリエチレングリコールに溶解して製造される。かかる
液剤にはナトリウムカルボキシメチルセルローズ、メチ
ルセルローズ、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアル
コール等の潤滑剤が含有されるのが好ましい。更には上
記液剤中には、ベンジルアルコール、フエノール、チメ
ローサル等の殺菌剤及び防カビ剤、更に必要に応じて蔗
糖、塩化ナトリウム等の等張剤、局所麻酔剤、安定剤、
緩衝剤等が含まれていてもよい。また安定性を高めるた
めに非経口投与用薬剤は、充填後冷凍され、この分野で
公知の凍結乾燥技術により水を除去することができる。
而して使用直前に水を加えて再調製可能な凍結乾燥粉末
を得ることができる。
【0076】
【実施例】以下本発明を更に詳しく説明するため、有効
成分化合物を用いた本発明の製剤例を挙げる。
【0077】
【製剤例1】 錠剤の調製 それぞれ5mgの5−{2−[2,6−ジメチル−5−
メトキシカルボニル−4−(3−ニトロフエニル)−
1,4−ジヒドロピリジン−3−カルボキシ]エトキ
シ}カルボスチリルを含有する経口使用のための100
0錠が次の処方によって調製される。
【0078】 配 合 量(g) 5−{2−[2,6−ジメチル−5−メトキシカルボニル −4−(3−ニトロフエニル)−1,4−ジヒドロピリジ 5 ン−3−カルボキシ]エトキシ}カルボスチリル 乳糖(日本薬局方品) 50 コーンスターチ(日本薬局方品) 25 結晶セルローズ(日本薬局方品) 25 メチルセルローズ(日本薬局方品) 1.5 ステアリン酸マグネシウム(日本薬局方品) 1 5−{2−[2,6−ジメチル−5−メトキシカルボニ
ル−4−(3−ニトロフエニル)−1,4−ジヒドロピ
リジン−3−カルボキシ]エトキシ}カルボスチリル、
乳糖、コーンスターチ及び結晶セルローズを十分混合
し、メチルセルローズの5%水溶液で顆粒化し200メ
ッシユの篩に通して注意深く乾燥する。乾燥した顆粒は
200メッシユの篩に通してステアリン酸マグネシウム
と混合して錠剤にプレスされる。
【0079】
【製剤例2】 カプセル剤の調製 それぞれ10mgの6−{2−[2,6−ジメチル−5
−メトキシカルボニル−4−(3−ニトロフエニル)−
1,4−ジヒドロピリジン−3−カルボキシ]エトキ
シ}カルボスチリルを含有する経口使用のための100
0個の2片硬質ゼラチンカプセルが次の処方によって調
製される。
【0080】 配 合 量(g) 6−{2−[2,6−ジメチル−5−メトキシカルボニル −4−(3−ニトロフエニル)−1,4−ジヒドロピリジ 10 ン−3−カルボキシ]エトキシ}カルボスチリル 乳糖(日本薬局方品) 80 澱粉(日本薬局方品) 30 滑石(日本薬局方品) 5 ステアリン酸マグネシウム(日本薬局方品) 1 上記成分を細かく粉末にし、均一な混合物になるよう十
分攪拌したのち所望の寸法を有する経口投与用のゼラチ
ンカプセルに充填する。
【0081】
【製剤例3】 注射剤の調製 非経口投与に適する殺菌した水溶液を下記処方に従って
調製する。
【0082】 5−{3−[2,6−ジメチル−5−メトキシカルボニル −4−(3−ニトロフエニル)−1,4−ジヒドロピリジ 10 ン−3−カルボキシプロポキシ}−8−ヒドロキシ−3, 4−ジヒドロカルボスチリル ポリエチレングリコール[分子量:4000](日本薬局方品) 0.9 塩化ナトリウム(日本薬局方品) 0.9 ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(日本薬局方品) 0.4 メタ重亜硫酸ナトリウム 0.1 メチル−パラベン(日本薬局方品) 0.18 プロピル−パラベン(日本薬局方品) 0.02 注射用蒸留水 100(ml) 上記パラベン類、メタ重亜硫酸ナトリウム及び塩化ナト
リウムを攪拌しながら80℃で上記の約半量の蒸留水に
溶解した。得られた溶液を40℃まで冷却し、5−{3
−[2,6−ジメチル−5−メトキシカルボニル−4−
(3−ニトロフエニル)−1,4−ジヒドロピリジン−
3−カルボキシ]プロポキシ}−8−ヒドロキシ−3,
4−ジヒドロカルボスチリル及びポリオキシエチレンソ
ルビタンモノオレエートをその溶液中に溶解した。次に
その溶液に注射用蒸留水を加えて最終の容量に調製し、
適当なフィルターペーパーを用いて滅菌濾過することに
より滅菌した。
【0083】
【製剤例4】 カプセル剤の調製 それぞれ10mgの5−{3−[2,6−ジメチル−5
−メトキシカルボニル−4−(3−ニトロフエニル)−
1,4−ジヒドロピリジン−3−カルボキシ]プロポキ
シ}−8−プロポキシ−3,4−ジヒドロカルボスチリ
ルを含有する経口使用のための1000個の2片硬質ゼ
ラチンカプセルが次の処方によって調製される。
【0084】 配 合 量(g) 5−{3−[2,6−ジメチル−5−メトキシカルボニル −4−(3−ニトロフエニル)−1,4−ジヒドロピリジ 10 ン−3−カルボキシ]プロポキシ}−8−プロポキシ−3, 4−ジヒドロカルボスチリル 乳糖(日本薬局方品) 80 澱粉(日本薬局方品) 30 滑石(日本薬局方品) 5 ステアリン酸マグネシウム(日本薬局方品) 1 上記成分を細かく粉末にし、均一な混合物になるよう十
分攪拌したのち所望の寸法を有する経口投与用のゼラチ
ンカプセルに充填する。
【0085】
【製剤例5】 錠剤の調製 それぞれ5mgの6−{3−[2,6−ジメチル−5−
メトキシカルボニル−4−(3−ニトロフエニル)−
1,4−ジヒドロピリジン−3−カルボキシ]−2−ヒ
ドロキシプロポキシ}−3,4−ジヒドロカルボスチリ
ルを含有する経口使用のための1000錠を次の処方に
よって調製する。調製法は前記錠剤の調製法に従った。
【0086】 配 合 量(g) 6−{3−[2,6−ジメチル−5−メトキシカルボニル −4−(3−ニトロフエニル)−1,4−ジヒドロピリジ 5 ン−3−カルボキシ]−2−ヒドロキシプロポキシ}−3, 4−ジヒドロカルボスチリル 乳糖(日本薬局方品) 50 コーンスターチ(日本薬局方品) 30 結晶セルローズ(日本薬局方品) 5 メチルセルローズ(日本薬局方品) 1.5 ステアリン酸マグネシウム(日本薬局方品) 1
【0087】
【製剤例6】 カプセル剤の調製 それぞれ10mgの6−{3−[2,6−ジメチル−5
−メトキシカルボニル−4−(3−ニトロフエニル)−
1,4−ジヒドロピリジン−3−カルボキシ]−2−ア
セトキシプロポキシ}−3,4−ジヒドロカルボスチリ
ルを含有する経口使用のための1000個の2片硬質ゼ
ラチンカプセルが、前記カプセル剤の調製と同様にして
調製される。
【0088】 配 合 量(g) 6−{3−[2,6−ジメチル−5−メトキシカルボニル −4−(3−ニトロフエニル)−1,4−ジヒドロピリジ 10 ン−3−カルボキシ]−2−アセトキシプロポキシ}−3, 4−ジヒドロカルボスチリル 乳糖(日本薬局方品) 80 澱粉(日本薬局方品) 30 滑石(日本薬局方品) 5 ステアリン酸マグネシウム(日本薬局方品) 1
【0089】
【製剤例7】 注射剤の調製 非経口投与に適する殺菌した水溶液を下記処方に従って
調製する。調製方法は前記注射剤の調製法に従った。
【0090】 6−{4−[2,6−ジメチル−5−メトキシカルボニル −4−(2−トリフルオロメチルフェニル)−1,4−ジ 10 ヒドロピリジン−3−カルボキシブトキシ}カルボスチリル ポリエチレングリコール[分子量:4000](日本薬局方品) 0.9 塩化ナトリウム(日本薬局方品) 0.9 ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(日本薬局方品) 0.4 メタ重亜硫酸ナトリウム 0.1 メチル−パラベン(日本薬局方品) 0.18 プロピル−パラベン(日本薬局方品) 0.02 注射用蒸留水 100(ml)
【0091】
【製剤例8】 カプセル剤の調製 それぞれ10mgの6−{4−[2,6−ジメチル−5
−メトキシカルボニル−4−(2−メチルチオフェニ
ル)−1,4−ジヒドロピリジン−3−カルボキシ]ブ
トキシ}−3,4−ジヒドロカルボスチリルを含有する
経口使用のための1000個の2片硬質ゼラチンカプセ
ルが次の処方によって調製される。調製法は前記カプセ
ル剤の調製法に従った。
【0092】 配 合 量(g) 6−{4−[2,6−ジメチル−5−メトキシカルボニル −4−(2−メチルチオフェニル)−1,4−ジヒドロピ 10 リジン−3−カルボキシ]ブトキシ}−3,4−ジヒドロ カルボスチリル 乳糖(日本薬局方品) 80 澱粉(日本薬局方品) 30 滑石(日本薬局方品) 5 ステアリン酸マグネシウム(日本薬局方品) 1
【0093】
【製剤例9】 錠剤の調製 それぞれ5mgのN−{2−[1,4−ジヒドロ−2,
6−ジメチル−5−メトキシカルボニル−4−(3−ニ
トロフエニル)ピリジン−3−カルボキシ]エチル}−
N−シクロヘキシル−4−(6−カルボスチリルオキ
シ)ブチルアミドを含有する経口使用のため1000錠
が次の処方によって調製される。調製は前記錠剤の調製
法に従った。
【0094】 配 合 量(g) N−{2−[1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−5− メトキシカルボニル−4−(3−ニトロフエニル)ピリジ 5 ン−3−カルボキシ]エチル}−N−シクロヘキシル−4 −(6−カルボスチリルオキシ)ブチルアミド 乳糖(日本薬局方品) 50 コーンスターチ(日本薬局方品) 25 結晶セルローズ(日本薬局方品) 25 メチルセルローズ(日本薬局方品) 1.5 ステアリン酸マグネシウム(日本薬局方品) 1
【0095】
【製剤例10】 カプセル剤の調製 それぞれ10mgのN−{2−[2,6−ジメチル−5
−メトキシカルボニル−4−(2−ニトロフエニル)−
1,4−ジヒドロピリジン−3−カルボキシ]エチル}
−N−シクロヘキシル−4−(6−カルボスチリルオキ
シ)ブチルアミドを含有する経口使用のため1000錠
の2片硬質ゼラチンカプセルが次の処方によって調製さ
れる。調製法は前記カプセル剤の調製法に従った。
【0096】 配 合 量(g) N−{2−[2,6−ジメチル−5−メトキシカルボニル −4−(2−ニトロフエニル)−1,4−ジヒドロピリジ 10 ン−3−カルボキシ]エチル}−N−シクロヘキシル−4 −(6−カルボスチリルオキシ)ブチルアミド 乳糖(日本薬局方品) 80 澱粉(日本薬局方品) 30 滑石(日本薬局方品) 5 ステアリン酸マグネシウム(日本薬局方品) 1
【0097】
【製剤例11】 注射剤の調製 非経口投与に適する殺菌した水溶液を下記処方に従って
調製する。調製方法は前記注射剤の調製法に従った。
【0098】 配 合 量(g) N−{2−[1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−5− トキシカルボニル−4−(3−ニトロフェニル)ピリジン 1 −3−カルボキシ]エチル}−N−シクロヘキシル−4− (3,4−ジヒドロカルボスチリル−6−イル)オキシブ チルアミド ポリエチレングリコール[分子量:4000](日本薬局方品) 0.3 塩化ナトリウム(日本薬局方品) 0.9 ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(日本薬局方品) 0.4 メタ重亜硫酸ナトリウム 0.1 メチル−パラベン(日本薬局方品) 0.18 プロピル−パラベン(日本薬局方品) 0.02 注射用蒸留水 100(ml)
【0099】
【製剤例12】 カプセル剤の調製 それぞれ10mgのN−{2−[1,4−ジヒドロ−
2,6−ジメチル−5−メトキシカルボニル−4−フェ
ニルピリジン−3−カルボキシ)エチル]−N−シクロ
ヘキシル−4−(6−カルボスチリルオキシ)ブチルア
ミドを含有する経口使用のため1000錠の2片硬質ゼ
ラチンカプセルが次の処方によって調製される。調製法
は前記カプセル剤の調製法に従った。
【0100】 配 合 量(g) N−{2−[1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−5− メトキシカルボニル−4−フェニルピリジン−3−カルボ キシ)エチル]−N−シクロヘキシル−4−(6−カルボ 10 スチリルオキシ)ブチルアミド 乳糖(日本薬局方品) 80 澱粉(日本薬局方品) 30 滑石(日本薬局方品) 5 ステアリン酸マグネシウム(日本薬局方品) 1 以下本発明有効成分化合物の薬理試験結果を挙げる。
【0101】
【薬理試験1】冠血流量及び血圧を矢倉らの方法(日薬
理誌第57巻380〜391頁(1961)及び平らの
方法[Clin.Exp.Pharmacol.Physiol.,Vol 6,301〜3
16頁(1976)]に従い測定した。即ち、ペントバ
ルビタールのナトリウム塩30mg/kgの静脈内投与
により麻酔を行なった体重8〜13kgの雌雄雑種成犬
を背位に固定し、人工呼吸下にて開胸を行ない、ヘパリ
ン処理(500U/kg、1時間毎に100U/kgの
追加投与)した後、以下の実験を行なった。
【0102】即ち、右心耳より冠状静脈洞へモラビッツ
カニューレを挿入し、流出する静脈血を右頸静脈へ還流
させ、途中に装着した観血的血流プローブにより電磁血
流計にて血流量を測定した。左心室前壁に心収縮力ピッ
クアップを装着して心収縮力を、大腿動脈より血圧を、
またその脈波により心拍数を夫々測定した。試験化合物
は、大腿静脈に挿入したカニューレより投与した。試験
化合物投与による冠血流量増加量を第1表に、同血圧の
変化量を第2表に夫々示す。尚、各表において試験化合
物は、以下の通りである。
【0103】供試化合物 No. 1.…5−{3−[2,6−ジメチル−5−メトキシカ
ルボニル−4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒ
ドロピリジン−3−カルボキシ]プロポキシ}−8−プ
ロペニルオキシ−3,4−ジヒドロカルボスチリル 2.…5−{2−[2,6−ジメチル−5−メトキシカ
ルボニル−4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒ
ドロピリジン−3−カルボキシ]エトキシ}−3,4−
ジヒドロカルボスチリル 3.…6−{2−[2,6−ジメチル−5−メトキシカ
ルボニル−4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒ
ドロピリジン−3−カルボキシ]エトキシ}−3,4−
ジヒドロカルボスチリル 4.…5−{3−[2,6−ジメチル−5−メトキシカ
ルボニル−4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒ
ドロピリジン−3−カルボキシ]プロポキシ}−3,4
−ジヒドロカルボスチリル 5.…6−{3−[2,6−ジメチル−5−メトキシカ
ルボニル−4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒ
ドロピリジン−3−カルボキシ]プロポキシ}−3,4
−ジヒドロカルボスチリル 6.…7−{3−[2,6−ジメチル−5−メトキシカ
ルボニル−4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒ
ドロピリジン−3−カルボキシ]プロポキシ}−3,4
−ジヒドロカルボスチリル 7.…5−{3−[2,6−ジメチル−5−メトキシカ
ルボニル−4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒ
ドロピリジン−3−カルボキシ]プロポキシ}−8−ヒ
ドロキシ−3,4−ジヒドロカルボスチリル 8.…6−{3−[2,6−ジメチル−5−メトキシカ
ルボニル−4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒ
ドロピリジン−3−カルボキシ]プロポキシ}カルボス
チリル 9.…8−{3−[2,6−ジメチル−5−メトキシカ
ルボニル−4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒ
ドロピリジン−3−カルボキシ]プロポキシ}−3,4
−ジヒドロカルボスチリル 10.…6−{2−[2,6−ジメチル−5−メトキシカ
ルボニル−4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒ
ドロピリジン−3−カルボキシ]エトキシ}カルボスチ
リル 11.…5−{3−[2,6−ジメチル−5−メトキシカ
ルボニル−4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒ
ドロピリジン−3−カルボキシ]プロポキシ}−8−プ
ロポキシ−3,4−ジヒドロカルボスチリル 12.…5−{3−[2,6−ジメチル−5−メトキシカ
ルボニル−4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒ
ドロピリジン−3−カルボキシ]プロポキシ}−8−
(2−プロピニルオキシ)−3,4−ジヒドロカルボス
チリル 13.…8−{2−[2,6−ジメチル−5−メトキシカ
ルボニル−4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒ
ドロピリジン−3−カルボキシ]エトキシ}−3,4−
ジヒドロカルボスチリル 14.…7−{2−[2,6−ジメチル−5−メトキシカ
ルボニル−4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒ
ドロピリジン−3−カルボキシ]エトキシ}−3,4−
ジヒドロカルボスチリル 15.…6−{4−[2,6−ジメチル−5−メトキシカ
ルボニル−4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒ
ドロピリジン−3−カルボキシ]ブトキシ}カルボスチ
リル 16.…6−{4−[2,6−ジメチル−5−メトキシカ
ルボニル−4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒ
ドロピリジン−3−カルボキシ]ブトキシ}−3,4−
ジヒドロカルボスチリル 17.…5−{4−[2,6−ジメチル−5−メトキシカ
ルボニル−4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒ
ドロピリジン−3−カルボキシ]ブトキシ}−3,4−
ジヒドロカルボスチリル 18.…5−{4−[2,6−ジメチル−5−メトキシカ
ルボニル−4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒ
ドロピリジン−3−カルボキシ]ブトキシ}カルボスチ
リル 19.…5−{4−[2,6−ジメチル−5−メトキシカ
ルボニル−4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒ
ドロピリジン−3−カルボキシ]ブトキシ}−8−アリ
ルオキシ−3,4−ジヒドロカルボスチリル 20.…6−{2−[2,6−ジメチル−5−メトキシカ
ルボニル−4−(2−ニトロフェニル)−1,4−ジヒ
ドロピリジン−3−カルボキシ]エトキシ}カルボスチ
リル 21.…6−{2−[2,6−ジメチル−5−メトキシカ
ルボニル−4−(2−ニトロフェニル)−1,4−ジヒ
ドロピリジン−3−カルボキシ]エトキシ}−3,4−
ジヒドロカルボスチリル 22.…5−{3−[2,6−ジメチル−5−メトキシカ
ルボニル−4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒ
ドロピリジン−3−カルボキシ]プロポキシ}カルボス
チリル 23.…6−{4−[2,6−ジメチル−5−メトキシカ
ルボニル−4−(2−トリフルオロメチルフェニル)−
1,4−ジヒドロピリジン−3−カルボキシ]ブトキ
シ}カルボスチリル 24.…6−{4−[2,6−ジメチル−5−メトキシカ
ルボニル−4−(2−トリフルオロメチルフェニル)−
1,4−ジヒドロピリジン−3−カルボキシ]ブトキ
シ}−3,4−ジヒドロカルボスチリル 25.…6−{4−[2,6−ジメチル−5−メトキシカ
ルボニル−4−(2−メチルチオフェニル)−1,4−
ジヒドロピリジン−3−カルボキシ]ブトキシ}−3,
4−ジヒドロカルボスチリル 26.…6−{4−[2,6−ジメチル−5−メトキシカ
ルボニル−4−(2−クロロフェニル)−1,4−ジヒ
ドロピリジン−3−カルボキシ]ブトキシ}−3,4−
ジヒドロカルボスチリル 27.…6−[4−(2,6−ジメチル−5−メトキシカ
ルボニル−4−フェニル−1,4−ジヒドロピリジン−
3−カルボキシ)ブトキシ]−3,4−ジヒドロカルボ
スチリル 28.…6−{4−[2,6−ジメチル−5−メトキシカ
ルボニル−4−(2−メチルフェニル)−1,4−ジヒ
ドロピリジン−3−カルボキシ]ブトキシ}−3,4−
ジヒドロカルボスチリル 29.…6−{4−[2,6−ジメチル−5−メトキシカ
ルボニル−4−(2−メトキシカルボニル)−1,4−
ジヒドロピリジン−3−カルボキシ]ブトキシ}−3,
4−ジヒドロカルボスチリル 30.…N−{2−[1,4−ジメチル−2,6−ジメチ
ル−5−メトキシカルボニル−4−(3−ニトロフェニ
ル)ピリジン−3−カルボキシ]エチル}−N−シクロ
ヘキシル−4−(6−カルボスチリルオキシ)ブチルア
ミド 31.…N−{2−[1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチ
ル−5−メトキシカルボニル−4−(2−ニトロフェニ
ル)ピリジン−3−カルボキシ]エチル}−N−シクロ
ヘキシル−4−(3,4−ジヒドロ−6−カルボスチリ
ルオキシ)ブチルアミド 32.…N−{2−[1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチ
ル−5−メトキシカルボニル−4−(3−ニトロフェニ
ル)ピリジン−3−カルボキシ]エチル}−N−シクロ
ヘキシル−4−(5−カルボスチリルオキシ)ブチルア
ミド 33.…N−{2−[1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチ
ル−5−メトキシカルボニル−4−(2−ニトロフェニ
ル)ピリジン−3−カルボキシ]エチル}−N−シクロ
ヘキシル−4−(6−カルボスチリルオキシ)ブチルア
ミド 34.…N−[2−(1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチ
ル−5−メトキシカルボニル−4−フェニルピリジン−
3−カルボキシ)エチル]−N−シクロヘキシル−4−
(6−カルボスチリルオキシ)ブチルアミド 35.…N−[2−(1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチ
ル−5−メトキシカルボニル−4−フェニルピリジン−
3−カルボキシ)エチル]−N−エチル−4−(6−カ
ルボスチリルオキシ)ブチルアミド 36.…4−{3−[2,6−ジメチル−5−メトキシカ
ルボニル−4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒ
ドロピリジン−3−カルボキシ]プロポキシ}カ ルボスチリル 37.…4−メチル−6−{3−[2,6−ジメチル−5
−メトキシカルボニル−4−(3−ニトロフェニル)−
1,4−ジヒドロピリジン−3−カルボキシ]プロポキ
シ}カルボスチリル 38.…6−[3−[2,6−ジメチル−5−メトキシカ
ルボニル−4−フェニル−1,4−ジヒドロピリジン−
3−カルボキシ)プロポキシ]カルボスチリル
【0104】
【表1】
【0105】
【表2】
【0106】
【表3】
【0107】以下、本発明に利用する有効成分化合物の
製造例を実施例として、また該化合物を得るための原料
化合物の製造例を参考例として挙げる。
【0108】
【参考例1】水酸化カリウム4.2gをメタノール20
0mlに溶解し、これに5−ヒドロキシ−3,4−ジヒ
ドロカルボスチリル10gを加え還流下に2−ブロムエ
タノール10gを滴下する。滴下終了後4時間還流し、
濃縮後残渣に水を加えて不溶物を濾取する。水洗後メタ
ノールより再結晶して無色針状晶の5−(2−ヒドロキ
シエトキシ)−3,4−ジヒドロカルボスチリル2.1
gを得る。
【0109】mp 176〜178℃ 上記と同様にして、下記化合物を得る。
【0110】5−(3−ヒドロキシプロポキシ)−8−
プロペニルオキシ−3,4−ジヒドロカルボスチリル 無色針状晶(クロロホルムーヘキサン) mp 80〜81.5℃ 6−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,4−ジヒドロカ
ルボスチリル 無色針状晶(含水メタノール) mp 153〜155℃ 6−(4−ヒドロキシブトキシ)−3,4−ジヒドロカ
ルボスチリル 無色針状晶 mp 132〜133℃
【0111】
【参考例2】5−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,4
−ジヒドロカルボスチリル2g及びトリエチルアミン2
mlを50mlのクロロホルムに加え、ジケテン1gを
これに滴下する。室温で2日攪拌後不溶物を濾去し、濾
液を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溶出液、クロロホルム)にて精製し、濃縮後クロロ
ホルム−エーテルより再結晶して無色針状晶の5−(2
−アセトアセトキシエトキシ)−3,4−ジヒドロカル
ボスチリル1.5gを得る。
【0112】mp 134.5〜135.5℃ 上記と同様にして5−(3−アセトアセトキシプロポキ
シ)−8−プロペニルオキシ−3,4−ジヒドロカルボ
スチリルを得る。
【0113】無色針状晶(クロロホルム−ヘキサン) mp 66〜67℃
【0114】
【参考例3】エタノール30mlに6−(2−アセトア
セトキシ)−3,4−ジヒドロカルボスチリル2g及び
3−ニトロベンズルアルデヒド1gを加え、外部氷冷下
にピペリジン0.1mlを加えて3日間室温にて攪拌す
る。濃縮後エーテルを加えて析出物を濾取し、クロロホ
ルム−エーテルより再結晶して6−{2−[2−(3−
ニトロベンジリデン)アセトアセトキシ]エトキシ}−
3,4−ジヒドロカルボスチリル1.3gを得る。
【0115】淡黄色粉末状晶 NMR:δ(CDCl3 )(ppm);2.45(3
H,s)、2.46〜2.70(2H,m)、2.75
〜3.00(2H,m)、4.00〜4.27(2H,
m)、4.47〜4.65(2H,m)、6.50〜
6.70(3H,m)、7.25〜7.70(3H,
m)、7.95〜8.30(3H,m)
【0116】
【参考例4】3−ニトロベンズルアルデヒド10g及び
2−クロロエチレンアセトアセテート11gをトルエン
100mlに溶解し、氷冷下に塩酸ガスを2時間吹き込
む。室温にて2日間放置後濃縮し、残渣をクロロホルム
抽出する。飽和食塩水、飽和重炭酸ナトリウムで洗浄
後、硫酸マグネシウムで乾燥する。クロロホルムを濾去
し残渣をイソプロパノールより再結晶して無色針状晶の
2−クロロエチル 2−(3−ニトロベンジリデン)ア
セトアセテート10gを得る。
【0117】mp 95〜97℃
【0118】
【参考例5】7 前記参考例3と同様にして得た3−ク
ロロプロピル 2−(3−ニトロベンジリデン)アセト
アセテート25g及びメチル 3−アミノクロトネート
10gをメタノール100mlに加え4時間還流し一夜
放冷する。析出した沈殿を濾取しイソプロパノールより
再結晶して黄色プリズム状晶の3−クロロプロピル メ
チル 1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−4−3−
ニトロフェニル)ピリジン−3,5−ジカルボキシレー
ト22.7gを得る。
【0119】mp 144〜145℃
【0120】
【参考例6】O−トリフルオロメチルベンズアルデヒド
13.2g、4−クロロブチルアセトアセテート14.
6g及びメチル及びメチル 3−アミノクロトネート
8.8gをイソプロパノール50mlに加え、4時間加
熱還流する。濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフイー(溶出液:クロロホルム)にて精製して、1
8.2gの黄色油状物の4−クロロブチル メチル
1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−4−(2−トリ
フルオロメチルフェニル)ピリジン−3,5−ジカルボ
キシレートを得る。該化合物は下記NMRにより構造決
定された。
【0121】NMR(CDCl3 )δppm;1.47
〜1.87(4H,m)、2.23(6H,d,J=2
Hz)、3.23〜3.50(2H,m)、3.50
(3H,s)、3.80〜4.20(2H,m)、5.
37〜5.53(1H,m)、5.70(1H,br
s)、6.97〜7.60(4H,m)
【0122】
【参考例7】金属マグネシウム2.8g、2−ブロモ−
α,α,α−トリフルオロトルエン25g及びエーテル
120mlより調製したグリニアール試薬に、N−メチ
ルホルムアニリド15gを滴下する。3時間放置後反応
混合物に、氷冷下、希硫酸を滴下する。エーテル層を分
取し、飽和食塩水及び飽和重曹水で洗浄する。硫酸ナト
リウムで乾燥後、濃縮する。減圧蒸留で精製して、2−
トリフルオロメチルベンズアルデヒド13.2gを得
る。
【0123】bp 62〜65℃(17mmHg)
【0124】
【参考例8】2−メチルメルカプトベンジルクロラド1
8g及びヘキサミン30gをクロロホルム200mlに
加え2時間還流する。濃縮後、残渣に20%塩酸100
mlを加え2時間還流する。冷後、クロロホルム抽出
し、飽和食塩水及び飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄後、
濃縮する。減圧蒸留で精製して2−メチルメルカプトベ
ンズアルデヒド9.0gを得る。
【0125】bp 143〜147℃(15mmHg)
【0126】
【参考例9】2−ホルミル安息香酸6g及び炭酸カリウ
ム6gをDMF30mlに加え、室温攪拌下、これにヨ
ウ化メチル6gを滴下する。一夜室温で攪拌後、濃縮し
残渣をクロロホルムで抽出し、水洗し、硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、濃縮する。減圧蒸留で精製して、メチル
2−ホルミルベンゾエート3gを得る。
【0127】bp 95℃(0.5mmHg)
【0128】
【参考例10】メチル 1,4−ジヒドロ−2,6−ジ
メチル−4−(3−ニトロフェニル)ピリジン−3−カ
ルボキシ−5−カルボキシレート3gをHMPA10m
l及び30%水酸化ナトリウム1.2ml中に溶解し、
エピブロモヒドリン1.4mlを加え、室温で終夜攪拌
する。水を加え、酢酸エチルで抽出する。水洗、乾燥
後、溶媒を留去し、残渣をジエチルエーテルで結晶化し
てメチル β,γ−エポキシプロピル 2,6−ジメチ
ル−4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピ
リジン−3,5−ジカルボキシレート2.6gを得る。
【0129】
【参考例11】3−ニトロベンズアルデヒド10g及び
2−クロロエチルアセトアセテート11gをトルエン1
00mlに溶解し、氷冷下に塩酸ガスを2時間吹き込
む。室温にて2日間放置後濃縮し、残渣をクロロホルム
抽出する。飽和食塩水、飽和重炭酸ナトリウムで洗浄
後、硫酸マグネシウムで乾燥する。クロロホルムを留去
し残渣をイソプロパノールより再結晶して無色針状晶の
2−クロロエチル 2−(3−ニトロベンジリデン)ア
セトアセテート10gを得る。
【0130】mp 95〜97℃
【0131】
【参考例12】参考例11と同様にして得た2−クロロ
エチル 2−(3−ニトロベンジリデン)アセトアセテ
ート25g及びメチル 3−アミノクロネート10gを
メタノール100mlに加え、4時間還流し、一夜放冷
する。析出した沈殿を濾取し、イソプロパノールより再
結晶して、黄色プリズム状晶の2−クロロエチル メチ
ル 1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−4−(3−
ニトロフェニル)ピリジン−3,5−ジカルボキシレー
ト22.7gを得る。
【0132】mp 144〜145℃
【0133】
【参考例13】2−クロロエチル メチル 1,4−ジ
ヒドロ−2,6−ジメチル−4−(3−ニトロフェニ
ル)ピリジン−3,5−ジカルボキシレート4g及びシ
クロヘキシルアミン6mlをトルエン70mlに加え1
0時間還流する。冷後沈殿を濾去した後、濾液を濃縮
し、残渣をクロロホルム抽出する。5%塩酸水溶液、2
%水酸化ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄後硫酸
マグネシウムで乾燥し、濃縮後シリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(溶出液、クロロホルム−メタノール、2
0:1)にて精製して、N−シクロヘキシルアミノエチ
ル メチル 1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−4
−(3−ニトロフェニル)ピリジン−3,5−ジカルボ
キシレート1.0gを得る。
【0134】黄色針状晶 mp 84〜87℃
【0135】
【参考例14】DMF100mlにN−シクロヘキシル
−N−(2−ヒドロキシエチル)−4−(6−カルボス
チリルオキシ)ブチルアミド7.45g及びトリエチル
アミン0.5mlを加え、油浴にて80〜90℃に加熱
し、これにジケテン1.8gを滴下し、滴下終了後1時
間同温度で攪拌する。濃縮後シリカゲルカラムクロマト
グラフィー(クロロホルム:メタノール=50:1)に
て精製し、溶媒を真空で濾去して褐色油状のN−(2−
アセトアセトキシエチル)−N−シクロヘキシル−4−
(6−カルボスチリルオキシ)ブチルアミド6.33g
を得る。
【0136】NMR(CDCl3 )δppm;0.8〜
1.9(10H,m)、1.95〜2.35(2H,
m)、2.20(3H,s)、2.40〜2.67(2
H,m)、3.33(3H,s)、3.40(2H,
t,J=6.6Hz)、3.40〜3.70(1H,
m)、3.97(2H,t,J=6.5Hz)、4.1
3(2H,t,J=6.6Hz)、6.60(1H,
d,J=9.6Hz)、6.89(1H,d,J=2H
z)、7.03(1H,dd,J1 =9.0Hz,J2
=2Hz)、1.27(1H,d,J=9.0Hz)、
7.60(1H,d,J=9.6Hz)、12.5(1
H,bs)
【0137】
【参考例15】ピリジン10mlに3−ニトロベンズア
ルデヒド0.9g及びN−(2−アセトアセトキシエチ
ル)−N−シクロヘシル−4−(6−カルボスチリルオ
キシ)ブチルアミド2.7gを加え90〜100℃に2
0時間加熱する。濃縮後クロロホルム抽出し、飽和硫酸
水素カリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄後硫酸マグネ
シウムで乾燥する。濃縮後シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(100:1クロロホルム:メタノールで溶
出)にて精製、真空で乾燥し褐色油状のN−{2−[2
−(3−ニトロベンジンリデン)アセトアセトキシ]エ
チル}−N−シクロヘキシル−4−(6−カルボスチリ
ルオキシ)ブチルアミド0.2gを得る。
【0138】NMR(CDCl3 )δppm;0.8〜
1.9(10H,m)、1.95〜2.35(2H,
m)、2.40〜2.67(2H,m)、2.43(3
H,s)、3.45(2H,t,J=6.5Hz)、
3.40〜3.70(1H,m)、3.97(2H,
t,J=6.5Hz)、4.33(2H,t,J=6.
5Hz)、6.60(1H,d,J=9.6Hz)、
6.89(1H,d,J=2.0Hz)、7.03(1
H,dd,J1 =9.0Hz,J2 =2Hz)、7.2
7(1H,d,J=9.0Hz)、7.50(1H,
s)、7.45〜7.83(3H,m)、8.10〜
8.33(2H,m)、12.5(1H,bs)
【0139】
【参考例16】2−シクロヘキシルアミノエチル メチ
ル 1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−4−(3−
ニトロフェニル)ピリジン−3,5,−ジカルボキシレ
ート1gをアセトン20mlに加えこれに炭酸カリウム
0.34g、水1mlを加え外部氷冷攪拌下、4−クロ
ロブチリルクロリド0.35gのアセトン溶液を滴下
し、滴下終了後氷冷下に1時間、次いで室温で3時間攪
拌する。濃縮後クロロホルム抽出し、0.5N−水酸化
ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄、硫酸マグネシ
ウムで乾燥濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(溶出液クロロホルム)にて精製、真空で乾燥
して黄色油状の2−[N−(4−クロロブチリル)−N
−シクロヘキシル]アミノエチル メチル 1,4−ジ
ヒドロ−2,6−ジメチル−4−(3−ニトロフェニ
ル)ピリジン−3,5−ジカルボキシレート0.5gを
得る。
【0140】NMR(CDCl3 )δppm;0.8〜
1.90(10H,m)、1.90〜2.20(2H,
m)、2.27(6H,s)、2.40(2H,t,J
=6.0Hz)、3.20〜3.70(5H,m)、
3.55(3H,s)、4.03(2H,t,J=6.
9Hz)、5.00(1H,s)、6.65(1H,b
s)、7.25(1H,t,J=7.2Hz)、7.5
3(1H,dd,J1 =7.2Hz,J2 =2.0H
z)、7.87(1H,dd,J1 =7.2Hz,J2
=2.0Hz)、7.98(1H,t,J=2.0H
z)
【0141】
【実施例1】8−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロカルボ
スチリル1.6g及び炭酸カリウム1.5gをDMF3
0mlに加え80〜90℃に加熱し、これに3−ヨード
プロピルメチル 1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル
−4−(3−ニトロフェニル)ピリジン−3,5−ジカ
ルボキシレート5gのDMF溶液30mlを滴下する。
滴下終了後、5時間同温度で攪拌後、濃縮し、残渣をク
ロロホルム抽出し、水、0.5N水酸化ナトリウム水溶
液、5%塩酸水溶液及び飽和食塩水で順次洗浄後、硫酸
マグネシウムで乾燥する。濃縮後シリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(溶出液:クロロホルム−メタノール=
100:1)にて精製する。含水メタノールより再結晶
して8−{3−[2,6−ジメチル−5−メトキシカル
ボニル−4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒド
ロピリジン−3−カルボキシ]プロポキシ}−3,4−
ジヒドロカルボスチリル2.9gを得る。
【0142】黄色板状晶 mp 167〜167.5℃
【0143】
【実施例2〜48】実施例1と同様にして下記第3表に
記載の実施例 No.2〜48の各化合物を得る。
【0144】
【表4】
【0145】
【表5】
【0146】
【表6】
【0147】
【表7】
【0148】
【表8】
【0149】
【表9】
【0150】
【表10】
【0151】
【表11】
【0152】実施例30の化合物 NMR(1) ;δ(CDCl3 中、ppm)=1.30〜
2.15(8H,m)、2.30(6H,s)、2.3
3〜2.55(2H,m)、2.70〜3.00(2
H,m)、3.23(3H,t,J=7Hz)、3.5
3(3H,s)、3.75(2H,t,J=6.5H
z)、4.03(2H,t,J=7Hz)、4.10〜
4.30(1H,m)、5.00(1H,s)、6.1
0(1H,bs)、6.20(1H,d,J=9H
z)、6.83(1H,d,J=9Hz)、7.10〜
8.05(5H,m)。
【0153】実施例34の化合物 NMR(2) ;δ(CDCl3 中、ppm)=2.25
(3H,s)、2.29(3H,s)、2.30〜2.
90(4H,m)、3.53(3H,s)、3.50〜
3.90(2H,m)、3.90〜4.30(3H,
m)、5.00(1H,s)、6.50(3H,b
s)、6.70(1H,bs)、7.00〜8.00
(4H,m)、8.81(1H,bs) IR(2) ;νKBr(cm-1)=3340(m)、310
0(w)、2950(w)、1690(sh.)、16
80(s)、1630(sh.)、1530(s)、1
510(s)、1350(s)。
【0154】実施例35の化合物 NMR(3) ;δ(CDCl3 中、ppm)=2.00
(3H,s)、2.27(3H,s)、2.30(3
H,s)、2.50(2H,t,J=7Hz)、2.8
4(2H,t,J=7Hz)、3.89(3H,s)、
3.83(2H,t,J=6Hz)、4.23(2H,
t,J=5Hz)、5.00(1H,s)、5.10〜
5.30(1H,m)、6.40〜6.70(3H,
m)、6.74(1H,bs)、7.10〜8.00
(4H,m)、8.96(1H,bs) IR(3) ;νKBr(cm-1)=3350(m)、310
0(w)、2980(w)、2960(w)、1745
(m)、1690(s)、1680(s)、1630
(sh.)、1530(s)、1510(s)、135
0(s)。
【0155】実施例36の化合物 NMR(4) ;δ(DMSO中、ppm)=2.25(3
H,s)、2.27(3H,s)、3.47(3H,
s)、3.70〜4.10(5H,m)、4.93(1
H,s)、6.41(1H,d,J=9Hz)、6.9
0〜8.00(8H,m)、8.97(1H,bs) IR(4) ;νKBr(cm-1)=3350(m)、310
0(w)、2980(w)、1690(sh.)、16
60(s)、1620(s)、1530(s)、135
0(s)。
【0156】実施例37の化合物 NMR(5) ;δ(CDCl3 中、ppm)=2.27、
2.30(3H,eachs)、2.27(3H,s)、
2.30(3H,s)、3.55(3H,s)、3.9
0(2H,t,J=5Hz)、4.25(2H,t,J
=5Hz)、4.97(1H,s)、5.10〜5.3
0(1H,m)、6.35(1H,bs)、6.61
(1H,d,J=9Hz)、6.70〜8.00(8
H,m)、12.33(1H,bs) IR(5) ;νKBr(cm-1)=3340(w)、310
0(w)、2980(w)、1745(m)、1690
(sh.)、1670(s)、1635(s)、153
0(s)、1350(s)。
【0157】尚第6表においてDMFはジメチルホルム
アミドを、−O−THPは2−テトラヒドロピラニルオ
キシ基を意味する。
【0158】
【実施例49】5−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,
4−ジヒドロカルボスチリル2.0g、5−メトキシカ
ルボニル−2,6−ジメチル−4−(3−ニトロフェニ
ル)−1,4−ジヒドロピリジン−3−カルボン酸3.
3g及びジシクロヘキシカルボジイミド2.1gをDM
F50mlに加え80〜90℃に5時間加熱する。冷
後、沈殿を濾去し濃縮残渣をクロロホルム抽出する。1
N−水酸化ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄後硫
酸マグネシウムで乾燥濃縮し、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(溶出液、50:1クロロホルム−メタノ
ール)で精製し、クロロホルム−イソプロピルエーテル
から再結晶して黄色粉末状晶の5−{2−[2,6−ジ
メチル−5−メトキシカルボニル−4−(3−ニトロフ
ェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−3−カルボキ
シ]エトキシ}−3,4−ジヒドロカルボスチリル0.
5gを得る。
【0159】mp262〜263.5℃
【0160】
【実施例50】実施例49と同様にして、前記実施例 N
O.2、4〜8、11〜14、16、24、26〜29、
32及び33〜48の各化合物を得る。
【0161】
【実施例51】6−{2−[2−(3−ニトロベンジリ
デン)アセトアセトキシ]エトキシ}3,4−ジヒドロ
カルボスチリル1.3g及びメチル 3−アミノクロト
ネート0.5gをピリジン10mlに加え8時間還流す
る。濃縮後残渣をクロロホルムで抽出し飽和硫酸水素カ
リウム及び飽和食塩水で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥
後濃縮する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溶出液;クロロホルム−メタノール=100:1)
にて精製後、クロロホルム−エーテルより再結晶して6
−{2−[2,6−ジメチル−5−メトキシカルボニル
−4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリ
ジン−3−カルボキシ]エトキシ}−3,4−ジヒドロ
カルボスチリル0.92gを得る。
【0162】淡黄色粉末状晶 mp172.5〜174℃
【0163】
【実施例52】実施例51と同様にして、前記実施例 N
o.1〜25及び27〜48の各化合物を得る。
【0164】
【実施例53】5−{3−[2,6−ジメチル−5−メ
トキシカルボニル−4−(3−ニトロフェニル)−1,
4−ジヒドロピリジン−3−カルボキシ]プロポキシ}
−8−(2−テトラヒドロピラノキシ)−3,4−ジヒ
ドロカルボスチリル15gをテトラヒドロフラン100
ml、水30mlの混合液に加え10%塩酸2mlを加
えて室温で一夜攪拌する。濃縮後クロロホルム抽出し飽
和食塩水及び飽和重曹水で洗浄後無水硫酸マグネシウム
で乾燥後濃縮する。残渣にエーテルを加え不溶物を濾取
し、含水メタノールから再結晶して黄色柱状晶の5−
{3−[2,6−ジメチル−5−メトキシカルボニル−
4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジビトロピリジ
ン−3−カルボキシル]プロポキシ}−8−ヒドロキシ
−3,4−ジヒドロカルボスチリル8.9gを得る。
【0165】mp193.5〜194℃
【0166】
【実施例54】5−{3−[2,6−ジメチル−5−メ
トキシカルボニル−4−(3−ニトロフェニル)−1,
4−ジヒドロピリジン−3−カルボキシ]プロポキシ}
−8−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロカルボスチリル
2.7g、炭酸カリウム0.7g及び臭化プロピル0.
74gをアセトン30mlに加え3時間還流する。濃縮
後残渣をクロロホルム抽出し1N−水酸化ナトリウム水
溶液と振り、生成する沈殿を濾去する。有機層を飽和食
塩水で洗浄後硫酸マグネシウムで乾燥する。濃縮後残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;クロ
ロホルム−メタノール=100:1)にて精製し、濃縮
後残渣をメタノールから再結晶して5−{3−[2,6
−ジメチル−5−メトキシカルボニル−4−(3−ニト
ロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−3−カルボ
キシ]プロポキシ}−8−プロポキシ−3,4−ジヒド
ロカルボスチリル0.8gを得る。
【0167】淡黄色プリズム状晶 mp150.5〜152.0℃
【0168】
【実施例55】実施例54と同様にして、前記実施例 N
O.3、9、15及び24の各化合物を得る。
【0169】
【実施例56】6−(4−アセトアセトキシブトキシ)
−3,4−ジヒドロカルボスチリル3.2g、2−メチ
ルメルカプトベンズアルデヒド1.5g及びメチル 3
−アミノクロトネート1.2gをイソプロパノール20
mlに加え、8時間加熱還流する。濃縮後、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホル
ム−メタノール=50:1)にて精製する。残渣に50
%含水メタノールを加え、室温で2日攪拌して結晶化さ
せる。含水メタノールより再結晶して淡黄色針状晶の6
−{4−[2,6−ジメチル−5−メトキシカルボニル
−4−(2−メチルチオフェニル)−1,4−ジヒドロ
ピリジン−3−カルボキシ]ブトキシ}−3,4−ジヒ
ドロカルボスチリル1.2gを得る。
【0170】mp90〜92℃
【0171】
【実施例57】メチル β,γ−エポキシプロピル
2,6−ジメチル−4−(3−ニトロフェニル)−1,
4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカルボキシレート3
g、6−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロカルボスチリル
1.25g及び炭酸カリウム1.1gのDMF30ml
溶液を100〜120℃で4時間加熱攪拌する。DMF
を留去し水を加えクロロホルム抽出する。水洗、乾燥
後、溶媒を留去する。残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(溶出液;クロロホルム→クロロホルム:メ
タノール=50:1)で精製後、クロロホルム−イソプ
ロピルエーテルより再結晶して黄色粉末状の6−{3−
[2,6−ジメチル−5−メトキシカルボニル−4−
(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−
3−カルボキシ]−2−ヒドロキシプロポキシ}−3,
4−ジヒドロカルボスチリル1.2gを得る。該化合物
は下記NMRによりその構造を決定した。
【0172】NMRδ(CDCl3 )ppm;2.25
(3H,s)、2.29(3H,s)、2.30〜2.
90(4H,m)、3.53(3H,s)、3.50〜
3.90(2H,m)、3.90〜4.30(3H,
m)、5.00(1H,s)、6.50(3H,b
s)、6.70(1H,bs)、7.00〜8.00
(4H,m)、8.81(1H,bs)
【0173】
【実施例58】実施例57と同様にして適当な出発原料
を用いて前記実施例36の化合物を得る。
【0174】
【実施例59】6−{3−[2,6−ジメチル−5−メ
トキシカルボニル−4−(3−ニトロフェニル)−1,
4−ジヒドロピリジン−3−カルボキシ]−2−ヒドロ
キシプロポキシ}−3,4−ジヒドロカルボスチリル
0.8gのピリジン3ml溶液に、無水酢酸0.3ml
を加え、室温で終夜攪拌する。水を加え、酢酸エチルで
抽出する。水洗、乾燥後、溶媒を留去してクロロホルム
−イソプロピルエーテルより再結晶して、黄色粉末状の
6−{3−[2,6−ジメチル−5−メトキシカルボニ
ル−4−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピ
リジン−3−カルボキシ]−2−アセトキシプロポキ
シ}−3,4−ジヒドロカルボスチリル0.4gを得
る。該化合物は下記NMRによりその構造を決定した。
【0175】NMRδ(CDCl3 )ppm;2.00
(3H,s)、2.27(3H,s)、2.30(3
H,s)、2.50(2H,t,J=7Hz)、2.8
4(2H,t,J=7Hz)、3.89(3H,s)、
3.83(2H,t,J=6Hz)、4.23(2H,
t,J=5Hz)、5.00(1H,s)、5.10〜
5.30(1H,m)、6.40〜6.70(3H,
m)、6.74(1H,bs)、7.10〜8.00
(4H,m)、8.96(1H,bs)
【0176】
【実施例60】実施例59と同様にして適当な出発原料
を用いて前記実施例37の化合物を得る。
【0177】
【実施例61】クロロホルム20mlにDBU0.44
g及び4−(6−カルボスチリルオキシ)酪酸0.6g
を溶解し、氷冷下にクロロギ酸イソブチル0.36gを
滴下する。同温度で2時間攪拌後N−シクロヘキシルア
ミノエチル メチル 1,4−ジヒドロ−2,6−ジメ
チル−4−(3−ニトロフェニル)ピリジン−3,5−
ジカルボキシレート1gを加え、室温で一夜攪拌する。
沈殿を濾去し、濾液を5%塩酸水溶液、2%水酸化ナト
リウム水溶液次いで飽和食塩水で洗浄後硫酸マグネシウ
ムで乾燥する。濃縮後シリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(クロロホルム−メタノール=50:1)にて精製
後含水メタノールから再結晶してN−{2−[1,4−
ジヒドロ−2,6−ジメチル−5−メトキシカルボニル
−4−(3−ニトロフェニル)ピリジン−3−カルボキ
シ]エチル}−N−シクロヘキシル−4−(6−カルボ
スチリルオキシ)ブチルアミド0.4gを得る。
【0178】黄色粉末状晶 元素分析値(C37424 9 として) 計算値(%) C:64.71 H:6.16 N:8.16 分析値(%) C:64.35 H:6.12 N:8.06 IR(KBr):第1図に示す NMR(90MHz,CDCl3 ,Zero Ref.=TM
S):第2図に示す
【0179】
【実施例62〜66】実施例61と同様にして下記第4
表に示す実施例62〜66の各化合物を得る。第4表に
は上記実施例61の化合物も併記する。
【0180】
【表12】
【0181】
【表13】
【0182】尚第4表においてIPEはイソプロピルエ
ーテルを示し、IR及びNMRの測定条件は前記実施例
61のそれらと同一である。
【0183】また上記第4表記載の各化合物の元素分析
値測定結果を下記第5表に示す。
【0184】
【表14】
【0185】
【実施例67】DMF20mlに4−(3,4−ジヒド
ロ−6−カルボスチリルオキシ)酪酸1.2g、2−シ
クロヘキシルアミノエチル メチル 1,4−ジヒドロ
−2,6−ジメチル−4−(3−ニトロフェニル)ピリ
ジン−3,5−ジカルボキシレート2.0g及びジシク
ロヘキシルカルボジイミド1.1gを加えて60℃で4
時間攪拌する。冷後沈殿を濾去し、濾液を濃縮後シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノ
ール=50:1)にて精製後、クロロホルム−イソプロ
ピルエーテルより再結晶してN−{2−[1,4−ジヒ
ドロ−2,6−ジメチル−5−メトキシカルボニル−4
−(3−ニトロフェニル)ピリジン−3−カルボキシ]
エチル}−N−シクロヘキシル−4−(3,4−ジヒド
ロ−6−カルボスチリルオキシ)ブチルアミド0.4g
を得る。該化合物は、前記実施例62の化合物と同一の
物性を示した。
【0186】
【実施例68】実施例67と同様にして前記実施例61
及び63〜66の各化合物を得る。
【0187】
【実施例69】6−ハイドロキシカルボスチリル1.6
g、炭酸カリウム1.5gをDMF30mlに加え80
〜90℃に加熱し、これに2−[N−(4−クロロブチ
リル)−N−シクロヘキシル]アミノエチル メチル
1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−4−(3−ニト
ロフェニル)ピリジン−3,5−ジカルボキシレート6
gのDMF溶液を滴下し、滴下終了後6時間同温度で攪
拌する。濃縮後クロロホルム抽出し水、0.5N−水酸
化ナトリウム水溶液、5%塩酸及び飽和食塩水で洗浄す
る。硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮し、残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノー
ル=50:1)にて精製する。含水メタノールから再結
晶してN−{2−[1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチ
ル−5−メトキシカルボニル−4−(3−ニトロフェニ
ル)ピリジン−3−カルボキシ]エチル}−N−シクロ
ヘキシル−4−(6−カルボスチリルオキシ)ブチルア
ミド0.3gを得る。該化合物は、前記実施例61の化
合物と同一の物性を示した。
【0188】
【実施例70】実施例69と同様にして、前記実施例6
2〜66の各化合物を得る。
【0189】
【実施例71】1,4−ジヒドロ−2,6−ジメチル−
5−メトキシカルボニル−4−(2−ニトロフェニル)
ピリジン−3−カルボン酸3.0g、N−(2−ハイド
ロキシエチル)−N−シクロヘキシル−4−(6−カル
ボスチリルオキシ)ブチルアミド3.8g及びDCC
2.1gをDMF30mlに加え60℃に2時間加熱す
る。冷後濾過し濾液を濃縮する。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=5
0:1)にて精製し、クロロホルム−イソプロピルエー
テルより再結晶してN−{2−[1,4−ジヒドロ−
2,6−ジメチル−5−メトキシカルボニル−4−(2
−ニトロフェニル)ピリジン−3−カルボキシ]エチ
ル}−N−シクロヘキシル−4−(6−カルボスチリル
オキシ)ブチルアミド0.3gを得る。該化合物は、前
記実施例64の化合物と同一の物性を示した。
【0190】
【実施例72】実施例71と同様にして前記実施例61
〜63、65及び66の各化合物を得る。
【0191】
【実施例73】メタノール20mlにN−{2−[2−
(3−ニトロベンジリデン)アセトアセトキシ]エチ
ル}−N−シクロヘキシル−4−(6−カルボスチリル
オキシ)ブチルアミド3g、3−アミノクロトン酸メチ
ル0.6gを加え15時間加熱還流する。濃縮後残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−
メタノール=50:1)にて精製する。含水メタノール
より再結晶して黄色粉末状のN−{2−[1,4−ジヒ
ドロ−2,6−ジメチル−5−メトキシカルボニル−4
−(3−ニトロフェニル)ピリジン−3−カルボキシ]
エチル}−N−シクロヘキシル−4−(6−カルボスチ
リルオキシ)ブチルアミド0.3gを得る。該化合物は
前記実施例61と同一の物性を示した。
【0192】
【実施例74】実施例73と同様にして前記実施例62
及び63の各化合物を得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例61で得られる化合物のIRスペクトル
図である。
【図2】実施例61で得られる化合物のNMRスペクト
ル図である。
【図3】実施例62で得られる化合物のIRスペクトル
図である。
【図4】実施例62で得られる化合物のNMRスペクト
ル図である。
【図5】実施例63で得られる化合物のIRスペクトル
図である。
【図6】実施例63で得られる化合物のNMRスペクト
ル図である。
【図7】実施例64で得られる化合物のIRスペクトル
図である。
【図8】実施例65で得られる化合物のIRスペクトル
図である。
【図9】実施例65で得られる化合物のNMRスペクト
ル図である。
【図10】実施例66で得られる化合物のIRスペクト
ル図である。
【図11】実施例66で得られる該化合物のNMRスペ
クトル図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C07D 401/12 211:00 215:00) (C07D 405/14 211:00 215:00 307:00)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】一般式 【化1】 [式中R1 〜R5 のいずれかひとつは、以下の側鎖を示
    し、他は水素原子を示す。またR1 は低級アルキル基で
    あってもよく、R5 は水酸基、低級アルコキシ基、低級
    アルケニルオキシ基、低級アルキニルオキシ基又は2−
    テトラヒドロピラニルオキシ基を示してもよい。カルボ
    スチリル骨格の3位と4位との炭素間結合は一重結合又
    は二重結合を示す。 【化2】 (R6 〜R8 は夫々低級アルキル基を、R9 はニトロ
    基、置換基としてハロゲン原子を有することのある低級
    アルキル基、ハロゲン原子、低級アルコキシ基、低級ア
    ルキルチオ基又は低級アルコキシカルボニル基を、mは
    0又は1〜3の整数を、Aは置換基として水酸基又は低
    級アルカノイルオキシ基を有することのある低級アルキ
    レン基を、R10は低級アルキル基又はシクロアルキル基
    を、Bは低級アルキレン基を、またnは0又は1を夫々
    示す。)]で表わされるカルボスチリル誘導体及びその
    塩の少なくとも1種を有効成分として含有することを特
    徴とする降圧剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07413U (ja) * 1993-03-08 1995-01-06 鬼怒川パシフィック株式会社 グローブ用時計機構付きマーカー

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