JPH0546569U - 車両用灯具の車体取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 車両用灯具の車体への組み付け時に、作業性
が良好となり、灯具自動組み立てに対応でき、コネクタ
が車体に衝突しても異音の発生もなく、ハーネスの断線
事故を防止できる車両用灯具の車体取付構造の提供。 【構成】 グロメット本体の下部外周の取付部の外周面
に溝と仮止め部たる取付片１４を形成し、グロメット本
体内をハ−ネス挿通部１８にしたグロメット８を備え、
車両用灯具１のバルブ装着部４ａ，４ｂに装着されたバ
ルブ５，６のハ−ネス２１をハーネス挿通部１８に挿通
しコネクタ２２に接続し、このコネクタ２２をコネクタ
挿入部１７に挿入し、ハーネス２１をテープ２３でグロ
メット８の下側に固定し、グロメット８を車両用灯具１
に仮固定し、車両用灯具１を車体１９に組み付け後、コ
ネクタ挿入部１７の部分を引っ張りグロメット８を車体
側に移動してグロメット８の取付部の溝に取付孔の周縁
部２０ａを嵌め込み、グロメット８を車体に固定する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、車両用灯具の車体取付構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のこの種の車体取付構造を図６に示す。図面中３０はグロメットであり、 このグロメット３０にはハーネス挿通部３２が形成してあり、このハーネス挿通 部３２に、車両用灯具のバルブ装着部に装着されたバルブのハ−ネス３１を挿通 して、ハーネス３１をテープ３３でグロメット３０に固定し、このテープ３３に よる固定部３５に、折り曲げられたハーネス３１を紙テープ３４で固定し、ハー ネス３１に接続されたコネクタ３６をグロメット３０のコネクタ保持部３７に保 持させてあり、このグロメット３０を車体の装着する場合には、まず、グロメッ ト３０の取付片３８の取付孔３９に車両用灯具の固定用ピンを挿入させてグロメ ット３０を車両用灯具に仮固定し、このグロメット３０を仮固定した車両用灯具 を車体に組み付ける。

【０００３】 次に、ハーネス３１の折り曲げ部分を摘んで引っ張ることにより、グロメット ３０の取付片３８を固定用ピンから外し、このグロメット３０を車体側に移動し てグロメット３０の嵌合溝４０に取付孔の周縁部を嵌め込み、このグロメット３ ０を車体に固定する。その後に、前記紙テープ３４を切り、コネクタ３６を引っ 張り出して結線をする。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来例にあっては、ハーネス３１を紙テープ３４で束ねて いるだけなのでこのハーネス３１を垂直に保持することが難しく、また、車両用 灯具の車体への組み付け後に車体内部から紙テープ３４を切ってコネクタ３６を 引っ張り出し結線するように、その作業性が悪いし、コネクタ３６が直に車体に 接触して異音を発生するし、また、ハーネス３１を直接引っ張るために断線の恐 れがあるという問題点があった。

【０００５】 本考案は、このような従来の問題を解決するものであり、車両用灯具の車体へ の組み付け時に、このコネクタ部分を車体の取付孔に挿入し易くなって、作業性 が良好になって、灯具自動組み立てに対応できるし、コネクタが振動等により車 体に衝突しても異音を発することもなく、また、従来の欠点であったハーネスの 断線事故を防止することができる車両用灯具の車体取付構造を提供することを目 的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために、本考案は、グロメット本体の一端外周に取付部 を設けると共に、この取付部の外周面に嵌合溝と仮止め部を形成し、グロメット 本体の他端部にコネクタ挿入部を設け、グロメット本体内をハ−ネス挿通部にし たグロメットを備え、車両用灯具に装着されたバルブのハ−ネスをグロメットの ハーネス挿通部に挿通して、これらのハーネスを接続したコネクタをグロメット のコネクタ挿入部に挿入し、グロメットを仮止め部により車両用灯具に仮固定し 、この車両用灯具の車体への組み付け後、グロメットのコネクタ挿入部の部分を 摘んで引っ張ることにより、このグロメットを車体側に移動してグロメットの取 付部の嵌合溝に前記取付孔の周縁部を嵌め込み、このグロメットを車体に固定す るようにしたことを特徴とする。

【０００７】

【作用】

かかる構成により、コネクタ部分を垂直に保持することができて、車両用灯具 の車体への組み付け時に、このコネクタ部分を車体の取付孔に挿入し易くなって 、作業性が良好になる。このために、灯具自動組み立てに対応できる。また、コ ネクタがグロメットのコネクタ挿入部に挿入されているために、このコネクタが 振動等により車体に衝突しても異音を発することもなく、また、ハーネスがグロ メットのハーネス挿通部に挿通されており、このハーネスを引っ張る場合にはグ ロメットを引っ張るので、従来の欠点であったハーネスの断線事故を防止するこ とができる。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。図１は本考案に係わる車 両用灯具の車体取付構造により車体に取り付けられた車両用灯具の一部省略した 縦断面図、図２は車両用灯具の車体取付直前の断面図である。

【０００９】 車両用灯具１はハウジング２を備えており、このハウジング２の前面開口部に はレンズ３が装着してあり、ハウジング２にはバルブ装着部４ａ、４ｂが設けて あり、このバルブ装着部４ａ、４ｂにはバルブ５、６が装着してある。また、ハ ウジング２の裏面には円周方向に所定の間隔をおいて３か所固定用ピン７が突設 してある。

【００１０】 ８はグロメットであり、このグロメット８は図３乃至図５に示すように管状の グロメット本体９を備えており、このグロメット本体９の下部外周には取付部１ ０がグロメット本体９と一体に形成してある。この取付部１０は筒状部１１とこ の筒状部１１をグロメット本体９に連ねるための傘状肉薄部１２とより成り、筒 状部１１の外周面上部には嵌合溝１３が周方向に形成してある。また、筒状部１ １の外周面下部には仮止め部である３つの取付片１４が周方向に所定の間隔をお いて形成してあり、これらの取付片１４には取付孔１５が形成してある。前記グ ロメット本体９の中間部は蛇腹部１６になっていて伸縮が可能である。グロメッ ト本体９の上部にはコネクタ挿入部１７になっていて、このコネクタ挿入部１７ は平面四角形である。グロメット本体９内は蛇腹部１６を含めてハ−ネス挿通部 １８にしてある。

【００１１】 次に、車両用灯具の車体への取付を説明する。車体１９には取付孔２０が形成 してある。車両用灯具１のバルブ装着部４ａ、４ｂに装着されたバルブ５、６の ハ−ネス２１をグロメット８のハーネス挿通部１８に挿通して、これらのハーネ スをコネクタ２２に接続し、このコネクタ２２をグロメット８のコネクタ挿入部 １７に挿入し、ハーネス２１をテープ２３でグロメット８の下側に固定し、さら に、グロメット８の取付片１４の取付孔１５に固定用ピン７を挿入させてグロメ ット８を車両用灯具１に仮固定する。

【００１２】 次に、図２に示すように、このグロメット８を仮固定した車両用灯具１を車体 １９に組み付ける。この場合、図２に示すように前記グロメット８のコネクタ挿 入部１８の部分が車体１９の取付孔２０を貫通して車体１９内に突入する。

【００１３】 次に、前記グロメット８のコネクタ挿入部１８の部分を摘んで引っ張ることに より、図１に示すようにグロメット８の取付片１４を固定用ピン７から外し、こ のグロメット８を車体１９側に移動してグロメット８の筒状部１１の嵌合溝１３ に前記取付孔２０の周縁部２０ａを嵌め込み、このグロメット８を車体１９に固 定する。

【００１４】 このグロメット８の筒状部１１の嵌合溝１３への取付孔２０の周縁部２０ａの 嵌め込みにより、防水シールがなされる。

【００１５】 上記の実施例によれば、管状のグロメット本体９の下部外周に取付部１０を設 け、この取付部１０の外周面に嵌合溝１３と仮止め部である取付片１４を形成す ると共に、グロメット本体９内をハ−ネス挿通部１８にしたグロメット８を備え 、車両用灯具１のバルブ装着部４ａ、４ｂに装着されたバルブ５、６のハ−ネス ２１をグロメット８のハーネス挿通部１８に挿通して、これらのハーネス２１を コネクタ２２に接続し、このコネクタ２２をグロメット８のコネクタ挿入部１７ に挿入し、ハーネス２１をテープ２３でグロメット８の下側に固定し、グロメッ ト８を仮止め部により車両用灯具１に仮固定し、この車両用灯具１を車体１９に 組み付けた後、前記グロメット８のコネクタ挿入部１７の部分を摘んで引っ張る ことにより、このグロメット８を車体１９側に移動してグロメット８の取付部１ ０の嵌合溝１３に前記取付孔２０の周縁部２０ａを嵌め込み、このグロメット８ を車体１９に固定するようにしたので、コネクタ部分を垂直に保持することがで きて、車両用灯具１の車体１９への組み付け時に、このコネクタ部分を車体１９ の取付孔２０に挿入し易くなって、作業性が良好になる。このために、灯具自動 組み立てに対応できる。また、コネクタ２２がグロメット８のコネクタ挿入部１ ７に挿入されているために、このコネクタ２２が振動等により車体１９に衝突し ても異音を発することもなく、また、ハーネス２１がグロメット８のハーネス挿 通部１８に挿通されており、このハーネス２１を引っ張る場合にはグロメット８ を引っ張るので、従来の欠点であったハーネスの断線事故を防止することができ る。

【００１６】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案は、グロメット本体の一端外周に取付部を設け ると共に、この取付部の外周面に嵌合溝と仮止め部を形成し、グロメット本体の 他端部にコネクタ挿入部を設け、グロメット本体内をハ−ネス挿通部にしたグロ メットを備え、車両用灯具に装着されたバルブのハ−ネスをグロメットのハーネ ス挿通部に挿通して、これらのハーネスを接続したコネクタをグロメットのコネ クタ挿入部に挿入し、グロメットを仮止め部により車両用灯具に仮固定し、この 車両用灯具の車体への組み付け後、グロメットのコネクタ挿入部の部分を摘んで 引っ張ることにより、このグロメットを車体側に移動してグロメットの取付部の 嵌合溝に前記取付孔の周縁部を嵌め込み、このグロメットを車体に固定するよう にしたので、コネクタ部分を垂直に保持することができて、車両用灯具の車体へ の組み付け時に、このコネクタ部分を車体の取付孔に挿入し易くなって、作業性 が良好になる。このために、灯具自動組み立てに対応できる。また、コネクタが グロメットのコネクタ挿入部に挿入されているために、このコネクタが振動等に より車体に衝突しても異音を発することもなく、また、ハーネスがグロメットの ハーネス挿通部に挿通されており、このハーネスを引っ張る場合にはグロメット を引っ張るので、従来の欠点であったハーネスの断線事故を防止することができ る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係わる車両用灯具の車体取付構造に
より車体に取り付けられた車両用灯具の一部省略した縦
断面図である。

【図２】車両用灯具の車体取付直前の断面図である。

【図３】グロメットの縦断面図である。

【図４】図３Ａ方向からの矢視図である。

【図５】図３Ｂ方向からの矢視図である。

【図６】従来の車両用灯具の車体取付構造におけるグロ
メットにハーネスを取り付けた状態の斜視図である。

【符号の説明】

１ 車両用灯具 ５、６ バルブ ８ グロメット ９ グロメット本体 １０ 取付部 １３ 係止溝 １４ 取付片（仮止め部） １７ コネクタ挿入部 １８ ハーネス挿通部 １９ 車体 ２０ 取付孔 ２１ ハーネス ２２ コネクタ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 グロメット本体の一端外周に取付部を設
   けると共に、この取付部の外周面に嵌合溝と仮止め部を
   形成し、グロメット本体の他端部にコネクタ挿入部を設
   け、グロメット本体内をハ−ネス挿通部にしたグロメッ
   トを備え、車両用灯具に装着されたバルブのハ−ネスを
   グロメットのハーネス挿通部に挿通して、これらのハー
   ネスを接続したコネクタをグロメットのコネクタ挿入部
   に挿入し、グロメットを仮止め部により車両用灯具に仮
   固定し、この車両用灯具の車体への組み付け後、グロメ
   ットのコネクタ挿入部の部分を摘んで引っ張ることによ
   り、このグロメットを車体側に移動してグロメットの取
   付部の嵌合溝に前記取付孔の周縁部を嵌め込み、このグ
   ロメットを車体に固定するようにしたことを特徴とする
   車両用灯具の車体取付構造。