JPH0545225Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、携帯用食事容器の改良に関するもの
である。

〔従来の技術〕

従来の携帯用食事容器は、小型調味料容器を保
持する機能はなく、運搬する時には小型調味料容
器を食事用容器に上に載せた状態で弁当袋に入れ
て運搬するようにしていた。

また、携帯用食事容器内は仕切り板で仕切られ
て御飯とおかずとを同一容器に詰めるように構成
されているが、御飯とおかずの汁とが混ざり合う
等の問題があるため、おかず用容器を別途に形成
した構成のものが提案されている。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかし、かかる従来の携帯用食事容器だと、運
搬中に小型調味料容器がずれて傾き、中身がこぼ
れるという問題があつた。また、おかず容器を別
体として製造する分だけ、製造効率が悪くなり、
また運搬や保管の面でも不便であつた。

本考案は、上記の点に鑑みてなされたものであ
つて、その目的とするところは小型調味料容器を
保持することができ、しかも保持操作も簡単な携
帯用食事容器を提供し、また、下収納部の蓋体に
上収納部を一体的に形成することにより製造能率
が向上し、しかも上収納部を下収納部内に収めて
運搬や保管ができ、しかも上収納部を下収納部内
に収めても上収納部の動きが規制され、運搬中に
がたつくことがない携帯用食事容器を提供するこ
とにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために提案された本考案の
構成は次の通りである。すなわち、 請求項（１）の携帯用食事容器は、収納部を上
下２段に構成するとともに、これら上下各収納部
に蓋体をそれぞれ取り付け、小型調味料容器の下
部が嵌合する嵌合凹所を下収納部の蓋体上面に形
成し、上記嵌合凹所を避けた下収納部の蓋体上面
に上記上収納部を一体形成し、上記上収納部の蓋
体から小型調味料容器の上部を押さえる抜け止め
片を突設したことを特徴とするものである。

また、請求項（２）携帯用食事容器は、収納部
を上下２段に構成するとともに、これら上下各収
納部に蓋体をそれぞれ取り付け、上収納部を下収
納部内に収納可能な大きさに形成するとともに、
上記上収納部を上記下収嵌合の蓋体と一体化して
構成したこと特徴とするものである。

〔作用〕

請求項（１）の携帯用食事容器によれば、下収
納部の蓋体上面に形成された嵌合凹所と、上収納
部の蓋体から突設される抜け止め片とを有するの
で、小型調味料容器容器の下部を嵌合凹所に嵌合
するととともに小型調味料容器容器の上部を抜け
止め片で押さえて小型調味料容器容器を立設した
状態で位置決めすることができる。しかも、上収
納部に蓋体を被せると同時に、抜け止め片で小型
調味料容器を押さえることができる。

請求項（２）の携帯用食事容器によれば、上収
納部を下収納部内に収納可能な大きさに形成した
ので、上収納部を下収納部内に収めることがで
き、しかも上収納部を下収納部の蓋体と一体的に
構成したので、上収納部を下収納部内に収めても
上収納部の動きは下収納部の蓋体で規制され、ま
た、下収納部の蓋体と上収納部を一体成形により
製造することにができる。

〔実施例〕

以下、本考案の弁当箱を図示の実施例に基づい
て説明する。

携帯用食事容器は合成樹脂製の成形品であつ
て、収納部は上下２段にして上部及び下部に上収
納部１と下収納部２をそれぞれ形成して構成され
ており、各収納部１，２には蓋体３，４がそれぞ
れ取り付けられている。

下収納部２の開口部周縁の左右両側には軸受け
部２１と係止体２２からなる係止部２Ａが形成さ
れている。軸受け部２１は下収納部２と一体成形
されている。係止体２２には係止爪２３および回
転軸２４が一体的に形成され、この回転軸２５は
軸受け部２５に嵌め込まれて係止体２２が回転軸
２４を中心に回転する構成となつている。

下収納部２の蓋体４の左右両側には係止片４１
が形成されている。この係止片４２の表裏両面に
は係止溝４２が設けられており、蓋体４を裏返し
て下収納部２に被せても係止片４２への係止体２
２の係止が可能となるように構成されている。下
収納部２の蓋体４上面の外周部には小型調味料容
器５の下部を嵌合する凹所４１が形成されてい
る。また、蓋体４の全周部には下収納部１内への
落下を防止する落下防止鍔４３が形成されてい
る。

上収納部１は下収納部２の蓋体４の上面の内周
がわに位置していて、蓋体４と一体成形されてい
る。

小型調味料容器５は醤油やソース等の液状の調
味料を入れるためのものであつて、調味料容器５
の注ぎ口５１の外周部にはキヤツプ５２が着脱自
在に取り付けられている。

上収納部１の蓋体３からは抜け止め片３１が延
設されており、蓋体３と抜け止め片３１は軟質の
合成樹脂にて一体成形されている。抜け止め片３
１には小型調味料容器５の注ぎ口５１の外周形状
に適合する切り欠き３２が形成され、この切り欠
き３２の開口幅Ｌは、小型調味料容器５の注ぎ口
５１の外径よりも小さく形成されている。

蓋体３の外周部の下面には嵌合溝３３が形成さ
れており、この嵌合溝３３を上収納部１の開口部
の周縁に密着した状態で嵌合して上収納部１に取
り付けられる構成となつている。

以上のように構成される携帯用食事容器におい
て、収納部に蓋体を取り付ける順序は次の通りで
ある。まず、下収納部２に蓋体４を被せて係止体
２２を係止片４１に係止する。次に、小型調味料
容器５を下収納部２の蓋体４の嵌合凹所４１に嵌
合させて蓋体４上に立てる。次に、上収納部１に
蓋体３を被せると、抜け止め片３１の切欠き３２
が小型調味料容器５のキヤツプ５２の外周面に沿
つて一旦拡開したのち小型調味料容器５の注ぎ口
５１に嵌合する。

このように上収納部１に蓋体３を被せると同時
に、抜け止め片３１の切り欠き３２は自然に拡開
して注ぎ口５１に嵌まり込んで抜け止め片３１で
小型調味料容器５を上から押さえることができる
ので、小型調味料容器５の保持操作が容易とな
る。

また、運搬や保管の際には、第３図ｂに示すよ
うに、下収納部１の蓋体３を逆さにして、上収納
部２を下収納部１に収めると、嵩張ることがなく
なる。また上収納部２を下収納部１に収めた状態
で上収納部２の係止体１２を下収納部１の係止片
１１に係止すれば、下収納部１内での上収納部２
のがたつきを防止することができる。

〔考案の効果〕

上記の説明からも明らかなように本考案の請求
項（１）の携帯用食事容器によれば、立設した小
型調味料容器容器の上下部を嵌合凹所および抜け
止め片でそれぞれ位置決めすることができるの
で、小型調味料容器の中身が不用意にこぼれるこ
とがなくなるという効果を奏する。

しかも、上収納部に蓋体を被せると同時に、抜
け止め片で小型調味料容器を押さえることができ
るので、小型調味料容器の保持操作が簡単になる
という効果を奏する。

請求項（２）の携帯用食事容器によれば、下収
納部の蓋と上収納部とを一体成形により製造する
ことにができるので、製造能率が向上するという
効果を奏する。

また、上収納部を下収納部内に収納可能な大き
さに形成したので、上収納部を下収納部内に収め
ることができ、運搬や保管が便利となるという効
果を奏する。

しかも、上収納部を下収納部内に収めても上収
納部の動きは下収納部の蓋体で規制できるので、
運搬中に上収納部ががたつくことがなくなるとい
う効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の携帯用食事容器の実施例を示
す斜視図、第２図は蓋体を取り外した状態の携帯
用食事容器の斜視図、第３図は携帯用食事容器の
断面図、第４図は上収納部を下収納部に収めた状
態の携帯用食事容器の断面図である。 符号の説明、１……上収納部、２……下収納
部、３……上収納部の蓋体、４……下収納部の蓋
体、３１……抜け止め片、４１……嵌合凹所、５
……小型調味料容器。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 収納部を上下２段に構成するとともに、これ
   ら上下各収納部に蓋体をそれぞれ取り付け、小
   型調味料容器の下部が嵌合する嵌合凹所を下収
   納部の蓋体上面に形成し、上記嵌合凹所を避け
   た下収納部の蓋体上面に上記上収納部を一体形
   成し、上記上収納部の蓋体から小型調味料容器
   の上部を押さえる抜け止め片を突設したことを
   特徴とする携帯用食事容器。 (2) 収納部を上下２段に構成するとともに、これ
   ら上下各収納部に蓋体をそれぞれ取り付け、上
   収納部を下収納部内に収納可能な大きさに形成
   するとともに、上記上収納部を上記下収納部の
   蓋体に一体化して構成したこと特徴とする携帯
   用食事容器。