JPH0544356U - 金属リボン製造装置のスリツト状注湯ノズル - Google Patents

金属リボン製造装置のスリツト状注湯ノズル

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JPH0544356U
JPH0544356U JP9280891U JP9280891U JPH0544356U JP H0544356 U JPH0544356 U JP H0544356U JP 9280891 U JP9280891 U JP 9280891U JP 9280891 U JP9280891 U JP 9280891U JP H0544356 U JPH0544356 U JP H0544356U
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JP
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molten metal
slit
nozzle
pouring nozzle
metal
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JP9280891U
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正雄 行本
浩志 山根
一英 森野
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JFE Steel Corp
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JFE Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 注湯ノズルのスロット部前面でのスプラッシ
ュによるスラグ付着を防止し、安定した広幅金属リボン
の製造を達成する。 【構成】 高速回転する冷却ロール7上に溶融金属を射
出し、急冷凝固させて金属リボンを製造するスリット状
注湯ノズル4のスロット部6を前リップ14側について下
狭まりにテーパカットして傾斜ノズル外壁面を形成す
る。前リップ14の傾斜ノズル外壁面とスロット部6にお
ける溶融金属の進行方向ベクトルとのなす角度θを下記
の式で定義されるようにする。 (式)30+ 0.5≦θ≦60+ 0.5α 但し、αはスロット部6における溶融金属の進行ベクト
ルと冷却ロール7の進行方向に対して垂直とのなす角度
であり、0≦α≦60で定義されるものである。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は溶融金属を急冷凝固させることにより結晶質あるいは非晶質金属リボ ンを製造するのに有利な金属リボン製造装置のスリット状注湯ノズルに関するも のである。
【0002】
【従来の技術】
近年、単ロール法や双ロール法などの液体急冷法によって溶融金属から直接金 属リボンを製造することが行われている。特に、50mm幅以上の広幅の金属リボン を製造する場合には、スリット状の注湯ノズルから溶融金属を高速回転する冷却 ロール上に射出し、急冷凝固させて薄帯状の金属リボンを連続的に製造する単ロ ール法が多用されている。この単ロール法で欠陥の少ない金属リボンを安定に製 造するには注湯ノズル先端形状、注湯ノズルと冷却ロールとの間の間隔及び冷却 ロールの速度や表面性状等の操業条件の管理が極めて重要であることが知られて いる。
【0003】 例えば、特開昭59−183957号公報には注湯ノズルの先端形状に関して前リップ (溶融金属が流出し、リボンが製板される方向側のリップ)の長さをスリット幅 の 0.8倍以下とし、更に注湯ノズルのスリット出口の溶湯供給角度が冷却ロール 面に対して20〜80度とするのが非晶質合金薄帯の連続的な製造において重要であ るとしている。このようにノズル先端形状の数値限定理由は次の様であるとされ ている。図5は矢印7aの方向に回転するロール7の表面に近接して設けている 注湯ノズル4の断面図である。溶融金属の溜まり(パドル)12を前リップ14、後 リップ13の下方で機械的に支持せず、スムーズな流れを作ることが表面性状の良 いリボンを鋳造する点で重要であると述べられている。
【0004】 溶融金属の種類、鋳造条件によっては溶湯温度の変動、大気以外の雰囲気中で の溶融金属の表面張力の低下等により、特開昭59−183957号公報に記載されてい るようなパドル12からのスプラッシュの発生が不可避となり、図6に示すように 前リップ14に付着するスラグ10や大量のスラグ付着に起因する異常凝固物が生成 する。
【0005】 また、特開昭56-56758号公報では注湯ノズルの先端形状に関して注湯ノズルの 開口幅を 1.5〜6mmとし、ロール・ノズル間ギャップをスリット幅の0.05〜 0.6 倍とすることを提案している。しかしながら、このような広い開口部を有する注 湯ノズルではスプラッシュの発生や前リップへのスラグの付着が避けられず、こ れらの原因によりノズル詰まりやパドルブレークが発生し、長時間にわたって安 定した製板ができない。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
上記特開昭56-56758号公報等の従来技術では非晶質金属特にFe−B−Si,Fe− Ni−B,Co−Si−B等粘性が低く、ノズル詰まりの発生の少ない溶融金属をスリ ット状注湯ノズルから射出する場合には効果があると考えられる。しかしながら 非晶質金属でもFe−Zr−B−Cu, Fe−Nb−Zr−Cuや結晶質金属Fe−Cr−Al, Fe− Ni−Cr−Alなどの粘性が大きく、又雰囲気中の酸素、窒素と反応して狭いスリッ ト内にAlN, Al2O3などの介在物を生成する場合、例えば高い放射圧力を利用した り大きなスリット間隔を有するスロットを用いることがノズル詰まりに対して有 効である。このような場合、スプラッシュが発生しやすく、前リップへのスラグ 付着、異常凝固物の生成は免れ得ない。本考案は前記問題点を解決するためスリ ット状注湯ノズルのスロット前方の前リップをテーパカット加工することにより スプラッシュが発生しても前リップに付着しないようにすることを目的とするも のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本考案は50mm以上の金属リボンを大量に製板し、かつ例えばFe−Cr−Al金属等 の高粘度でかつ酸化物、窒化物、他の介在物を生成しやすい溶融金属を大きい射 出圧力や大きなスリット間隔を有するノズルを用いる操業実験の中から得られた 知見である。本考案を得るに至ったいくつかの実験事実を具体的な実験方法と共 に述べる。
【0008】 図6は7a方向に高速移動しているロール7の表面に溶融金属を供給している 注湯ノズル4の断面を示している。特開昭53-53525号公報に示されている図6の ようなパドル12が固化前面の凝固層15、後リップ13及び前リップ14の間で機械的 に支持されている。 注湯初期には図6に示すようなパドル12の形状を保ち、僅かに前リップ14の底 面にスプラッシュが発生し付着スラグ10が観察されるが、大きな溶融金属への射 出圧力あるいは大きなスリット間隔を有するスロット状ノズルを用いる場合、図 7(a)に示すように時間とともにパドル12の形状が変化し、前リップ14の前方 にパドル12が拡がり、更にパドル12内の圧力が溶融金属の表面張力より大きい場 合、前リップ14のノズル外壁面に沿ってスプラッシュがかけ上がり、前リップの 前面に凝固して堆積スラグ11が生じ、異常凝固物11aに成長してノズル詰まりが 発生する(図7(b)参照)。
【0009】 また、図7(c)に示すように一部は固化したスラグ12aの中から未凝固の溶 融金属がしみ出し異常凝固物11bとして排出される。特に考案者らの多くの実験 結果から酸素濃度の低い無酸化雰囲気中での製板実験ではその現象が激しい。こ のような現象は前リップ14,後リップ13の長さやスリット間隔,ギャップ等の操 業条件の改善だけでは避けられないことが判った。
【0010】 本考案は上記のような実験を重ねた結果により得られたものであり、その要旨 とするところは下記の通りである。 すなわち本発明は、高速回転する冷却ロール上にスリット状に溶融金属を射出 し、この溶融金属を急冷凝固させて金属リボンを製造する装置に用いるスリット 状注湯ノズルにおいて、前記溶融金属が回転する冷却ロールの表面に向って通過 するスリット状注湯ノズルのスロット部を前リップ側について下狭まりにテーパ カットして傾斜ノズル外壁面を形成すると共に、前リップ下端の金属リボン通板 方向の長さを縮小したことを特徴とする金属リボン製造装置のスリット状注湯ノ ズルである。
【0011】 なお本考案においては、上記前リップのノズル外壁面とスロット部における溶 融金属の進行方向ベクトルとの角度θが下記の式で定義されるようなスリット状 注湯ノズルとするのが好ましい。 (式)30+ 0.5α≦θ≦60+ 0.5α 但し、αはスロット部における溶融金属の進行ベクトルと冷却ロールの進行方向 に対して垂直なベクトルとのなす角度であり、0≦α≦60で定義されるものであ る。
【0012】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基いて説明する。 図1に本考案の注湯ノズルを含む金属リボン製造装置を示す。タンディッシュ 1には注湯パイプ3から溶湯が供給されストッパ2を開放した時に下部の溶湯溜 め8を介して注湯ノズル4から溶湯を矢印7aの方向に回転する冷却ロール7上 に射出する。5は溶湯溜め8内の溶湯を加熱するノズルヒータである。注湯ノズ ル4は底壁にスロット部6を備え、溶湯溜め8の溶湯を射出する。また、注湯ノ ズル4のスロット部6でのノズル詰まりを防ぐためタンディッシュ1内に例えば アルゴンガスを供給し、溶融金属を加圧するガス供給装置9を備えている。
【0013】 図2は本考案のスリット状注湯ノズルのスロット部の拡大図であり、出口のス ロット部6における溶融金属の進行方向ベクトルは冷却ロール7表面の進行方向 と直角な方向ベクトルに対してαだけ傾いており、一方前リップ14の外壁面と溶 融金属のスロット部での進行方向とのなす角度θが下記の式(1)で定義されて いる。
【0014】 30+ 0.5α≦θ≦60+ 0.5α・・・(1) 但し、αはスロット部における溶融金属の進行ベクトルと冷却ロールの進行方向 に対して垂直なベクトルのなす角度であり、0≦α≦60で定義されるものである 。 本考案の数値限定理由を以下に述べる。
【0015】 まずFe−Cr−Al, Fe−Zr−B−Cu等の高粘度の溶融金属では溶融金属のスロッ ト部6における進行方向角度αが60度を超えてはスロット部6と冷却ロール7間 で形成されるパドル12が安定して凝固層15を排出することができずノズル詰まり を発生する。このためαは0から60度が適切である。 また、図4に示すように前リップ14の外壁面のなす角度θが30+ 0.5αより小 さいと前リップ14ならびにその外壁へのスプラッシュの付着が大きく、このスラ グ付着によりスロット部6の出口が閉塞されることになる。一方、外壁面のなす 角度が60+ 0.5αを超えるとノズル先端部の前リップ14の金属リボン通板方向の 長さが小さく、高温での機械的強度の限界から前リップ14の欠損,脱落が発生し 、安定して広幅の金属リボンを製造することができない。
【0016】 以上の限定理由からスロット6部の前リップ14を本考案の如くテーパカットす ると広幅で安定して金属リボンを製造するための注湯ノズルを提供することがで きる。なお、本考案では前リップ長, 後リップ長, スリット間隔は特定するもの ではないが、一例として下記の具体例を参考までに示す。 溶融金属Fe−20Cr−5Al−0.1La 200kg をロール径 800mmφの単ロール法を用 いて、ロール周速25m/s,ロール・ノズル間ギャップ0.5mm,溶湯射出圧力100k Paでスロット部のスリット間隔1mm, 前リップ0.1mm,後リップ3mmで溶融金属を ロール表面の進行方向に対して直角に(α=0)射出し、かつ前リップの外壁面 とスロット部のなす角度θを45度とする図3に示す寸法の注湯ノズル4を用いて 板厚50μm,板幅 100mmの金属リボンを異常凝固物を生成する事なく安定して製 板した。
【0017】
【考案の効果】
以上説明したように本考案のスリット状注湯ノズルによればノズルスリット間 隔,前後リップ長を規定する事なく、スロット部前面でのスプラッシュの排出を 容易にし、ノズル詰まりやノズル破損の発生なしに安定して広幅の金属リボンを 製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る金属リボン製造装置の概略断面図
である。
【図2】本考案の注湯ノズルのスロット部の部分拡大断
面図である。
【図3】本考案の注湯ノズルの実施例を示し、(a)は
平面図、(b)は正面断面図、(c)は側面断面図であ
る。
【図4】金属リボンの安定製板条件をグラフで示す説明
図である。
【図5】従来例における溶湯のスムーズな射出状況を示
す概略断面図である。
【図6】従来例におけるスラグスプラッシュ発生状況を
示す概略断面図である。
【図7】従来例における異常凝固物生成の状況を生成段
階(a),(b),(c)ごとに断面で示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 タンディッシュ 2 ストッパ 3 注湯パイプ 4 注湯ノズル 5 ノズルヒータ 6 スロット部 7 冷却ロール 8 溶湯溜め 9 ガス供給装置 10 スラグ 11 堆積スラグ 12 パドル 13 後リップ 14 前リップ 15 凝固層

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高速回転する冷却ロール上にスリット状
    に溶融金属を射出し、この溶融金属を急冷凝固させて金
    属リボンを製造する装置に用いるスリット状注湯ノズル
    において、前記溶融金属が回転する冷却ロールの表面に
    向って通過するスリット状注湯ノズルのスロット部を前
    リップ側について下狭まりにテーパカットして傾斜する
    ノズル外壁面を形成すると共に、前リップ下端の金属リ
    ボン通板方向の長さを縮小したことを特徴とする金属リ
    ボン製造装置のスリット状注湯ノズル。
  2. 【請求項2】 前リップのノズル外壁面とスロット部に
    おける溶融金属の進行方向ベクトルとのなす角度θが下
    記の式で定義されることを特徴とする請求項1記載の金
    属リボン製造装置のスリット状注湯ノズル。 (式)30+ 0.5α≦θ≦60+ 0.5α 但し、αはスロット部における溶融金属の進行ベクトル
    と冷却ロールの進行方向に対して垂直なベクトルとのな
    す角度であり、0≦α≦60で定義されるものである。
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