JPH054397A - シート給送装置及び前記シート給送装置を有する記録装置 - Google Patents

シート給送装置及び前記シート給送装置を有する記録装置

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JPH054397A
JPH054397A JP18403291A JP18403291A JPH054397A JP H054397 A JPH054397 A JP H054397A JP 18403291 A JP18403291 A JP 18403291A JP 18403291 A JP18403291 A JP 18403291A JP H054397 A JPH054397 A JP H054397A
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sheet
sheet material
roller
feeding
recording
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JP18403291A
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Hiroyuki Inoue
博行 井上
Hirofumi Hirano
弘文 平野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】シート搬送精度を高精度に維持し、かつ低コス
トで正確なレジスト動作を行うこと。 【構成】給送ローラ1が回転してシート材3を送り出す
と、シート搬送路を塞いでいるシート突き当て部材7に
シート材3が突き当たってループを形成しレジスト動作
が行われる。次に上記シート突き当て部材7が回転する
と、これと一体に取り付けられた中間搬送ローラ6が回
転し、その円弧部分と補助搬送ローラ5との間にシート
材3を挟持してシート材3を搬送ローラ8及び従動ロー
ラ9に搬送する。また、上記搬送ローラ8及び従動ロー
ラ9によってシート材3を搬送する場合には、中間搬送
ローラ6の切欠部が補助搬送ローラ5と対向するため、
シート搬送に際しバックテンションを付与することがな
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、積層されたシート材
(カットシート)を一枚ずつ分離して、記録手段等の処
理部へ送り出すためのシート給送装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、プリンタ,複写機,ファクシミリ
などの記録装置は、記録情報に応じて、記録ヘッドのエ
ネルギー発生体を駆動することにより、紙やプラスチッ
ク薄板等のシート材に画像を記録していくように構成さ
れている。
【0003】上記記録装置は、記録方式により、インク
ジェット式,ワイヤドット式,サーマル式,レーザビー
ム式などで分けることができる。また、記録装置で使用
されるシート材は、普通紙のほか、はがきや封筒等の厚
紙やプラスチック薄板等の特殊シートなどがある。前記
シート材の供給は、手差で供給するほか、自動給送装置
によって自動的に送り込むことが行われる。
【0004】一般に、前記自動給送装置は、給送ローラ
を回転させてシート材を送り出す給送駆動部と、シート
材を積層した給送カセット部とを備えており、記録装置
の搬送系駆動力を利用して、或いは専用の駆動源によっ
て前記給送駆動部を駆動することにより、シート材を一
枚ずつ分離給紙するように構成されている。また、上記
自動給紙装置には、記録装置内に組み込まれる内蔵型の
ほか、記録装置の外装に着脱自在に装着される外装型の
ものがある。
【0005】また上記自動給送装置においては、給送す
るシート材の斜行を防止するため、では、レジスト動作
を行なうように構成されている。レジスト動作とは、印
字に際してシート材の先端をそろえることであり、これ
を行なうことにより、斜めに印字される、いわゆるシー
ト材の斜行が防止される。従来のレジスト動作の構成の
一例を図10(a)、(b)に示す。図10(a)は自動給
送装置の断面図であり、図10(b)はその駆動系の平面
図を示している。
【0006】図10(a)に示すように、給送カセット50
に積層されたシート材51は、駆動モーター52によって回
転させられる給送ローラ53によって送り出され、分離爪
50aによって最上部の1枚だけが分離される。分離され
たシート材51は、シート搬送精度をつかさどる主搬送ロ
ーラであるレジストローラ54と、これに押圧して従動回
転する従動ローラ55との間に送り込まれる。この時レジ
ストローラ54は停止しており、シート材51の先端はレジ
ストローラ54と従動ローラ55との間に押し込まれながら
たわみ、レジスト動作が行われる。上記レジストローラ
54と従動ローラ55の協働作用によりシート材51は、所定
のタイミングで搬送されて、印字部56によって印字が行
われる。
【0007】また図10(b)に示すように、給送ローラ
50とレジストローラ54は同じ駆動源である駆動モーター
52により駆動される。ところがレジスト動作時は、レジ
ストローラ54を停止させて、給送ローラ50だけ回転させ
なければならないことから、駆動伝達経路の途中にクラ
ッチを設けて駆動伝達の切り替えを行わなければならな
い。本構成では、スライドするギア57を設けて駆動伝達
の切り替えを行っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術においては、レジストローラ54への駆動伝達経路
の途中にクラッチが入ることから、きびしい精度を要求
されるシート材51の搬送が不安定になる問題があった。
また、クラッチの切り替えを行なうためのアクチュエー
タが必要になることからコスト高になり、低価格化が阻
害された。或いは給送ローラ50とレジストローラ54とを
駆動するモータを別にする構成も提供されているが、搬
送精度は良くなり、構成も簡単になるものの、やはりコ
スト高の問題があった。
【0009】一方、別の問題として、上記従来例ではレ
ジストローラ54は搬送力を確保するため、ローラ表面に
ゴムなどの高摩擦部材を巻装しているが、このレジスト
ローラ54とピンチローラとの間のくさび状になった部分
にシート材51を突き当ててレジスト動作を行なうため、
シート材51先端が高摩擦部材に引っかかりレジスト動作
がうまく行われなかったり、或いはシート材51の先端に
折れが発生し、ジャムが生ずるおそれがあった。
【0010】また、レジストローラ54と従動ローラ55と
が互いに圧接部にシート材51の先端を突き当てるため、
両者間の圧接力が弱いとシート材51の先端がレジストロ
ーラ54と従動ローラ55との間に入り込んでしまい、うま
くレジスト動作が行われないことがあった。特に厚紙な
どではこれが顕著であり、これを避けるために必要以上
に従動ローラ55の押圧力を上げる必要があった。この結
果、レジストローラ54を駆動するモータのトルクもより
大きいものが必要とされ、コスト高につながる場合があ
った。
【0011】本発明の目的は、上記従来技術の課題を解
決し、シート搬送精度を高精度に維持し、かつ低コスト
で正確なレジスト動作を行うシート給送装置及び前記シ
ート給送装置を有する記録装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記従来技術の課題を解
決し、以下に述べる実施例に適用される代表的な手段
は、積層されたシート材を給送するための給送部材と、
前記給送部材により給送されたシート材を搬送するため
の搬送部材と、前記搬送部材の駆動源により前記給送部
材を駆動するための駆動力伝達機構と、前記給送部材と
搬送部材との間に設けた補助搬送部材及びこれに対向し
て設けられた中間搬送部材と、前記中間搬送部材と一体
的に設けられたシート材の先端を突き当てるためのシー
ト突き当て部材とを有し、前記シート材は前記シート突
き当て部材に突き当てられた後、所定のタイミングで前
記補助搬送部材と前記中間搬送部材との間に狭持されな
がら前記搬送部材まで搬送され、その後所定のタイミン
グで前記補助搬送部材と前記中間搬送部材とのシート材
の狭持が解除されることを特徴とする。
【0013】
【作用】上記構成によれば、搬送部材の駆動源と同一駆
動源により駆動力伝達機構を介して搬送動作が行われる
ので、前記搬送部材の搬送精度が損なわれることなく、
また、クラッチを切り替えるアクチュエータや、駆動源
を別個に設ける必要がないことから低コスト化を実現す
ることができる。また、前記シート突き当て部材と中間
搬送部材は、レジスト動作及びシート材の中間搬送のみ
を行ない、前記搬送部材によるシート材の搬送を行なう
場合には、シート材から離隔して一切影響を与えない。
よって、記録装置にあっては、搬送部材によって記録手
段に搬送されるシート材に、シート突き当て部材と中間
搬送部材との押圧によりバックテンションを付与するこ
とがなく、記録時おける画像品位を維持することができ
る。またレジスト動作におけるシート材の先端の突き当
てを、互いに圧接したローラ対間のくさび部分への突き
当てではなく、ある程度の幅を持ったシート突き当て部
材に突き当てるため、シート材の斜行を確実に矯正する
ことができ、シート材の先端折れなども発生しない。ま
た上記シート突き当て部材はシート材を押し込む力に対
し動かないように構成することができるため、レジスト
動作はより安定し、しかも従来例のように駆動源のトル
クを増大させるようなことはない。
【0014】
【実施例】以下、本発明を適用したシート給送装置及び
前記シート給送装置を有する記録装置の一実施例につい
て図面を参照して説明する。
【0015】(第1実施例)図1はシート材の給送動作
及びレジスト動作を示す状態説明図、図2はシート給送
装置の平面図、図3はシート給送装置の要部を示す断面
説明図、図4はワンウェイクラッチの断面説明図、図5
はその制御環の動作を規制するコントロールレバーの説
明図である。
【0016】先ず図2及び図3を参照してシート給送装
置の概略構成について説明する。図3(a)において、
1は給送部材である扇形状の給送ローラであって、回転
駆動す際に円弧状部がカセット2に積層された最上側の
シート材3に圧接してシート材3を給送するものであ
る。4はシートガイド部であり、シート材3の搬送路を
水平方向から垂直方向にガイドしている。このような構
成だと、シート給送装置を装置本体の下側に配置して、
記録手段を上側に配置することが可能となり、さらに、
シート給送装置を分離型にすることができる。
【0017】5は補助搬送部材である補助搬送ローラで
あり、シート材3をシートガイド部4に沿って湾曲さ
せ、その際にシート材3に加わる負荷を積極的に減少さ
せるものである。補助搬送ローラ5は周囲にゴムなどの
高摩擦部材を巻装し、給送ローラ1、或いは後述の搬送
部材によるシート搬送速度より、若干早い速度で回転し
ている。
【0018】6は中間搬送部材である扇形状の中間搬送
ローラであり、回転中心に所定長で穿孔した長穴6a
を、回転軸6bの左右端付近に挿通することにより支持
されており、中間搬送ローラ6が回転するとき長穴6a
に沿って補助搬送ローラ5に対し押圧、離隔する方向に
移動するものである。7は上記中間搬送ローラ6と一体
的に設けられたシート材3の先端を突き当てるためのシ
ート突き当て部材である。このシート突き当て部材7の
周面には、突起状のシート突き当て部7aと、円弧の一
部が切り欠いた直線部7bが形成されている。
【0019】8は前記給送ローラ1により給送されたシ
ート材3を搬送するための搬送部材である搬送ローラで
あり、シート材3の主搬送を行なうものである。9は従
動ローラであり、上記搬送ローラ1に所定の力で押圧し
ている。シート材3は上記搬送ローラ8と、従動ローラ
9との間に狭持されながら両者の協働作用により所定の
タイミングで図示しない記録手段に搬送される。
【0020】尚、記録手段としての記録ヘッドは、本実
施例では特に図示しないが、記録信号に応じてエネルギ
ーを印加することにより、インク吐出口からインクを吐
出する記録ヘッドを用いている。本実施例では特にイン
クジェット記録方式の中でもインクを吐出させるために
利用するエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザー光等)を備え、この熱
エネルギーによってインクの状態変化を生起させるもの
を用いている。この方式によれば、記録の高密度化、高
精細化が達成出来るからである。
【0021】上記構成によるシート給送装置による給送
動作の概略について図1を参照して説明すると、図1の
〜は、給送ローラ1によってシート材3が分離さ
れ、シート突き当て部材7によってレジスト動作が行わ
れ、そして搬送ローラ8によってシート材3が搬送され
る様子を示している。以下、これらを順を追って説明す
る。
【0022】先ず図1において、給送ローラ1の円形
の切り欠かれた部分がシート材3に対向し、給送開始待
ちの状態である。このとき、シート突き当て部材7の直
線部分7bは補助搬送ローラ5に対向しており、すなわ
ちシート搬送路に対してシート突き当て部材7が出っぱ
らない位置にある。
【0023】次に図1において、給送ローラ1が回転
して、シート材3を送り出すと、シート突き当て部材7
が回転し、シート搬送路を塞ぐように突出する。上記シ
ート突き当て部材7は所定時間その位置を保ち、給送ロ
ーラ1の回転によって送り出されたシート材3はシート
突き当て部材7に突き当り、シート材3はたわんでいわ
ゆるループを形成する。適正なループが形成されると、
所定のタイミングでシート突き当て部材7が回転をはじ
める。ここで、シート突き当て部材7と一体に形成され
た中間搬送ローラ6が回転し、その円弧部分が補助搬送
ローラ5との間でシート材3を挟み込む。この様子を示
したのが図1である。中間搬送ローラ6は補助搬送ロ
ーラ5に向かって所定の力で押圧しており、図1,
の状態では回転軸6bが長穴6aの左端部によって位置
を規制され、補助搬送ローラ5とは接しないが、中間搬
送ローラ6の円弧部分が補助搬送ローラ5に対向するし
て押圧すると前記回転軸6bは長穴6a左端部から離隔
する。
【0024】この状態でシート材3は送られ、シート先
端が搬送ローラ8と従動ローラ9との間に達した後、中
間搬送ローラ6の切り欠き部分が補助搬送ローラ5と対
向し、(同時にシート突き当て部材7の直線部7bが補
助搬送ローラ5と対向し) 給送ローラ1の円弧部分もシ
ート材3からはずれ、シート材3の搬送はもっぱら搬送
ローラ8と従動ローラ9によって行われる。このときシ
ート突き当て部材7及び中間搬送ローラ6はこの位置で
停止し、次の給送動作が行われるまでこの状態を保つ。
このようにして給送動作は終了するが、この給送動作に
より、図1の段階でレジスト動作が確実に行われ、図
1の段階では中間搬送ローラ6及びシート突き当て部
材7がシート材3から完全に離隔するので、その後のシ
ート搬送に対しバックテンションを与えることがなく、
良好な搬送精度が保たれる。
【0025】また前記給送ローラ1,補助搬送ローラ
5,中間搬送ローラ6,シート突き当て部材7は全て図
示しない1個のモータにより駆動力を伝達されて駆動す
るものであり、その駆動伝達経路を図2に示す。図示し
ない駆動モータより駆動力を伝達されて回転するギヤ列
10,11,12を介してクラッチギヤ13に駆動力が伝達され
る。クラッチギヤ13は給送ローラ1の回転軸1aの一端
にフリーに回転するように取り付けられており、クラッ
チギヤ13の回転はワンウェイクラッチ14を介して給送ロ
ーラ1に伝達されるように構成されている。
【0026】ここで上記ワンウェイクラッチ14の構成に
ついて図4及び図5を参照して説明する。図4に示すよ
うに、給送ローラ1の回転軸1aに取付けられたワンウ
ェイクラッチ(バネクラッチ)14は、前記クラッチギア
13と、これと一体成形されたボス部(巻胴部)13aと、
コイル状のクラッチバネ15と、クラッチドラム16と、制
御環17とを備えている。また、図5に示すように、前記
制御環17には、クラッチ動作を制御するためのコントロ
ールレバー18が、捩じりコイルバネである制御バネ19に
より制御環17の半径方向内方および回転軸1a方向に付
勢されている。
【0027】前記クラッチドラム16は、給送ローラ1の
回転軸1aに固定され、一体となって回転するものであ
り、ボス部13aを有するクラッチギア13は回転軸1aに
回転自在に嵌合されている。
【0028】前記ボス部13a及び前記クラッチドラム16
の周面には、クラッチバネ受け部が設けられており、コ
イル状のクラッチバネ15が双方にまたがって巻き付けら
れている。上記クラッチバネ15の一端は、クラッチドラ
ム16に形成された穴16aに係合しており、クラッチバネ
15はクラッチドラム16と常時連結されている。またクラ
ッチバネ15の他端は、クラッチバネ15の外周に回転可能
に嵌合された制御環17に形成された切欠部17aに引っ掛
けられている。
【0029】制御環17は、図5に示すように円筒の外周
端に円弧状の突起17b、鍔部17cが一体成形されてお
り、反時計回り方向の回転(正転)が給送ローラ1の給
送方向に対応している。前記コントロールレバー18は、
装置本体側に設けられた軸部18aに回動自在に嵌合して
おり、前記制御バネ19により制御環17に対し、軸方向及
び半径方向内方へ付勢されている。シート材3の給送待
機状態(給送ローラ1の基準非接触位置)においては、
コントロールレバー18は、制御環17の切欠部17aに係止
している。
【0030】制御部から給送開始命令が送信されると、
まず、搬送ローラ8を所定量逆転させて、前記クラッチ
ギア13を、そのボス部(巻胴部)13aに巻き付いている
クラッチバネ15の弛み方向に回転させるが、実際には回
転軸1aはシート材3との接触等による負荷が小さいた
め、クラッチバネ15の初期時の巻き締めトルクが働き、
クラッチギア13の回動が伝達され、クラッチバネ15のバ
ネ端が引っ掛けられている制御環17は、所定のステップ
数だけ逆転方向に回転する。この制御環17の逆方向回転
により、コントロールレバー18は、制御環17の切欠部17
aの斜面部17dに沿って制御環17の半径方向外側へ移動
し、円弧状突起17bの周面及び鍔部17cに沿って滑るよ
うになる。
【0031】次に、制御環17を正方向にほぼ1回転させ
る。即ち、搬送ローラ8の正転と同期してクラッチギア
13を正転方向に回転させると、ボス部13aに巻き付けら
れたクラッチバネ15が締まる方向に回転し、上記ボス部
13a,クラッチバネ15,及びクラッチドラム16が一体的
に回転し、トルクが回転軸1aへ伝達されて給送ローラ
1が正方向へ回転駆動される。同時に前記クラッチバネ
15の一端が係合する制御環17も同じ方向に回転させられ
る。
【0032】この時の制御環17の回転および前記制御バ
ネ19の付勢力により、コントロールレバー18は鍔部17c
に押圧されると共に、円弧状突起17bの周面上を摺動す
る。給送ローラ1の所定角度の正転が行われると、コン
トロールレバー18は円弧状突起17bの周面よりその一端
に形成された斜面17b1 沿って制御環17の周面17eに下
降し、次いで上記突起17bの他端に形成された斜面17b
2 に沿って周面17e上を突起17bの端面17b3 に押圧さ
れて誘導される。更に制御環17が正転すると、コントロ
ールレバー18の先端が切欠部17aに引っ掛かり、制御環
17の回転が停止する。
【0033】即ち、上記制御環17の所定角度の正転によ
り、コントロールレバー18は、まず、斜面17b1 により
周面17eへ落とされ、周面17e及び鍔部17cに沿って所
定角度滑る。また制御環17の更なる正方向の回転によ
り、コントロールレバー18は斜面17b2 に沿って持ち上
げられた後、周面17e及び端面17b3 に沿って滑る。更
に制御環17が正方向に回転して1回転すると、周面17e
及び端面17bから、前記切欠部17aにはまり込んで係止
され、制御環17の回転が停止する。この制御環17の停止
により、前記ワンウェイクラッチ14は、再びクラッチオ
フ(正方向の回転でもトルクが伝達されない状態)にな
る。
【0034】以上の動きをまとめると、制御環17の初期
の逆転(所定の数パルス)により、給送ローラ1を1回
転させるための給紙トリガーがかかり、そこから制御環
17を正方向に1回転させる間に給送ローラ1が回転駆動
され、給送ローラ1および制御環17が1回転して初期位
置に戻ったところで、前記コントロールレバー18が再び
切欠部17aに嵌まり込んでクラッチオフの状態となり、
給送ローラ1が基準位置で停止する。
【0035】以上のように給送ローラ1が回転させられ
てシート材3の給送が行われるが、同時にレジスト動作
が行われる。以下、その構成および動作を詳細に説明す
る。
【0036】図2及び図3(b)において給送ローラ1
の回転軸1aの一端にはレジスト制御カム20が設けられ
ており、給送ローラ1と一体的に回転する。このレジス
ト制御カム20には、その回転中心を中心とする大径カム
溝20aと、小径カム溝20bが夫々形成されている。一
方、レジスト制御カム20の近傍にはレジスト制御レバー
21が設けられている。レジスト制御レバー21は3つのア
ーム21a,21b,21cを有しており、これら3つのアー
ム21a,21b,21cは、装置本体側の回動軸21dを中心
に回動可能に支持されている。上記アーム21cの先端に
は円柱形のピン21eが突出して設けられており、レジス
ト制御カム20の大径カム溝20a及び小径カム溝20bに嵌
合している。給送ローラ1が前述のように回転すると、
同時に回転する大径カム溝20a,小径カム溝20bに前記
ピン21eが規制され、レジスト制御レバー21は前記回動
軸21dを中心に回動する。
【0037】また上記アーム21a,21bはレジスト制御
環22にラッチするように構成されている。このレジスト
制御環22は、図2に示すように、中間搬送ローラ6及び
シート紙突き当て部材7と同軸に設けられているが、こ
の周辺の構成は以下のとおりである。
【0038】中間搬送ローラ6の回転軸6bの一端に
は、クラッチドラム23が一体的に設けられており、これ
に隣接してクラッチギア24が、回転軸6bに対して回動
自在に嵌合している。このクラッチドラム23とクラッチ
ギア24の外周にはクラッチバネ25が巻き付けられてい
る。この構成は前述したワンウェイクラッチ14と全く同
じ構成である。そしてこのクラッチバネ25の周囲を取り
囲むように前記レジスト制御環22が設けられている。
【0039】前記レジスト制御環22の外周には2箇所の
爪22a,22bが設けられており、前記アーム21a,21b
を夫々ラッチするように構成されている。また、前記中
間搬送ローラ6の回転軸6bの両端には軸受26が夫々設
けられており、バネ27により回転軸6bを前記補助搬送
ローラ5に向かって付勢している。上記軸受26は前記中
間搬送ローラ6に穿孔された長穴6aによって移動範囲
を、所定の位置に規制されている。
【0040】上述のように構成された装置を用いてシー
ト材の給送動作について説明する。前述のように給紙ト
リガーがかかって給送ローラ1が回転をはじめ、積載さ
れたシート材3の最上部の1枚が分離される。この給送
開始の段階では、前記レジスト制御カム20の大径カム溝
20aに前記アーム21cのピン21eが嵌合している。この
時レジスト制御レバー21のアーム21bがレジスト制御環
22の爪22bにラッチしている。給送ローラ1が回転する
と、これと同期して補助搬送ローラ5, 補助搬送ローラ
ギア28が回転し、これと噛み合うクラッチギア24が回転
する。ところが、クラッチギア24のボス部24aに嵌合し
ているレジスト制御環22の爪22bがアーム21bとラッチ
しているため、クラッチバネ25は回転するクラッチギア
24に対して緩んでおり、クラッチギア24の回転が中間搬
送ローラ6の回転軸6bに伝わらない。給送ローラ1が
回転し、レジスト制御カム20の小径カム溝20bに前記ピ
ン21eが移行すると、レジスト制御レバー21が回動し、
前記アーム21bと爪22bとのラッチが外れ、前記クラッ
チバネ25が締り、クラッチギア24の回転が中間搬送ロー
ラ6に伝わり、シート紙突き当て部材7が回転する。
【0041】そして、前記アーム21bが爪22bからはず
れるのと同時にもう一方のアーム21aが、レジスト制御
環22のもう一方の爪22aとラッチする位置にセットされ
る。更にレジスト制御環22が回転すると、アーム21aと
爪22aがラッチし、シート突き当て部材7は再び停止す
る。この段階ではシート材3はまだシート突き当て部材
7に到達しないようにラッチのタイミングが設定されて
いる。また給送ローラ1の更なる回転によってシート材
3を送り出し、シート材3の先端はシート突き当て部材
7に突き当り、シート材3はループを形成してレジスト
動作が正確に行われる。
【0042】適正なシート材3のループが形成された
後、所定のタイミングで前記レジスト制御レバー21のア
ーム21cのピン21eが、再び前記大径カム溝20aに移行
して、アーム21aと爪22aとのラッチが外れ、シート突
き当て部材7が再び回転をはじめる。この時、中間搬送
ローラ6の円弧部分が補助搬送ローラ5との間でシート
材3を挟み込むようになる。ここで、中間搬送ローラ6
の円弧部分は、そのまま中心を動かさずに回転させる
と、補助搬送ローラ5の外周とオーバーラップするよう
に位置している。すなわち、中間搬送ローラ6の円弧部
分が補助搬送ローラ5に接すると、中間搬送ローラ6は
図3(b)に示すようにの長穴6aに沿って右側方向
(補助搬送ローラ5から離隔する方向)に移動して回転
する。このとき中間搬送ローラ6の回転軸6bは長穴6
aの端部6a1 から離隔するので、バネ27の力は中間搬
送ローラ6を補助搬送ローラ5に圧接する力となる。こ
のようにシート材3はシート突き当て部材7に突き当て
られることによってレジスト動作が行われ、レジスト後
の状態で中間搬送ローラ6と補助搬送ローラ5によって
搬送ローラ8へと送られる。
【0043】ここで、補助搬送ローラ5の周速よりも、
中間搬送ローラ6の周速の方が若干遅くなるように補助
搬送ローラギア28, クラッチギヤ24, 補助搬送ローラ及
び中間搬送ローラ6の径を設定する。そうすると、中間
搬送ローラ6がシート材3を介して補助搬送ローラ5か
ら直接摩擦駆動されても、クラッチが滑ることになる。
すなわち、補助搬送ローラギア28とクラッチギヤ24が噛
み合い、同時に補助搬送ローラ5と中間搬送ローラ6が
同じ周速で回転しても、その間の寸法誤差などによる速
度の差はクラッチの滑りにより吸収される。
【0044】また、中間搬送ローラ6の回転中心は前述
のように移動するので、補助搬送ローラギア28,クラッ
チギヤ24は中心間距離が変化することになる。従って、
補助搬送ローラギア28とクラッチギヤ24のモジュールは
この中心間距離の変化を許容できる大きさに設定されて
いる。
【0045】また、シート材3が中間搬送ローラ6によ
って搬送ローラ8に送られて、搬送動作が始まると、再
びアーム21bと爪22bがラッチする。この状態では中間
搬送ローラ6は円の切欠部が補助搬送ローラ5に対向
し、シート突き当て部材7も、その直線部7bが補助搬
送ローラ5に対向し、シート搬送路に隙間が確保され
る。すなわち、シート材3に対しては、補助搬送ローラ
5の外周が接しているだけで、シート材3にバックテン
ション、あるいはシート材3を押し込む力など、シート
材3に対する拘束は一切排除され、搬送精度、及び搬送
動作の安定性は極めて良好になる。
【0046】以上のように、単一のモーターから搬送ロ
ーラへの動力伝達経路にクラッチを設けることなく(搬
送精度を極めて高い精度に保ったまま)、正確なレジス
ト動作が実現できる。また、シート突き当て部材はある
程度幅を持っているので、シート先端がこれに突き当た
る時引っ掛かったり、折れたりすることがない。また、
シート突き当て部材にシート材が突き当たる力は、前記
クラッチバネを緩ませる方向に働くため、レジスト動作
時のループ形成の際、シート突き当て部材が若干動く可
能性があるが、これはシート突き当て部材に対しストッ
パーを設けることにより防止でき、従来例のようにモー
ターのトルクを増大させることはない。
【0047】(第2実施例)シート給送装置の第2実施
例について図6及び図7(a)(b)を参照して説明す
る。本実施例は、第1実施例の中間搬送ローラ6の回転
軸6bに設けられたクラッチ部を変更したものである。
本実施例は、第1実施例におけるレジスト制御環22の代
わりにレジスト制御ドラム29を回転軸6bと一体的に取
り付けたものである。また第1実施例と同様に上記レジ
スト制御ドラム29に隣接してクラッチギア24が設けられ
ており、回転軸6bに対して回動自在に取り付けられて
いる。レジスト制御ドラム29とクラッチギア24のボス部
24aの外周には、各々クラッチバネ受け部が形成されて
おり、これらにまたがるようにしてクラッチバネ25が巻
き付けられている。
【0048】ここで本実施例が第1実施例と異なるの
は、クラッチバネ25の巻き付け方向である。第1実施例
では、クラッチバネ25はクラッチギア24の正転(シート
材3を送る方向)に対して締まる方向、すなわち図3
(a)における右巻のクラッチバネを用いていたが、第
2実施例では逆の緩む方向に取り付けられる。このよう
に構成すると、クラッチギア24から中間搬送ローラ6の
回転軸6bへの動力伝達は、クラッチバネ24の弛みトル
クによって行われ、従って大きなトルクを伝えることは
できない。
【0049】しかしながら図7(a)に示すように中間
搬送ローラ6の外周にゴムなどの高摩擦部材を設けるこ
とによりこの問題は解決する。なぜなら、中間搬送ロー
ラ6が補助搬送ローラ5との間でシート材3を搬送して
いないときには中間搬送ローラ6を回転させるトルクは
非常に小さいため、クラッチバネ24の緩みトルクで十分
回転させられる。そして中間搬送ローラ6の円弧部分が
シート材3を搬送しはじめ、回転軸6bに大きなトルク
がかかるときには前記高摩擦部材が補助搬送ローラ5に
より送られるシート材3から逆に駆動力をもらって回転
でき、クラッチバネ25により伝達される駆動力は補助的
なものになるからである。従ってこのような構成でも十
分機能し、さらに以下に述べるような利点を生む。
【0050】シート突き当て部材7がレジスト動作のた
めにセットされたとき、シート突き当て部7aの位置は
できるだけ所定の位置にあった方が安定的にレジスト動
作を行うことができる。第1実施例においてこの位置精
度は、レジスト制御レバー21とレジスト制御環22の位置
精度、そしてレジスト制御環22に一端が取り付けられた
クラッチバネ15の巻角精度による。このクラッチバネ15
の巻角精度は通常粗くなってしまい、これを高精度で作
製しようとすると、コスト高になるおそれがある。
【0051】これに対し第2実施例においては、シート
突き当て部7aの位置精度は、レジスト制御レバー21と
レジスト制御ドラム29の位置精度のみにより、クラッチ
バネ25の巻角精度には依存しない。従ってシート突き当
て部7aの位置を極めて正確に出すことが出来、より安
定したレジスト動作が実現できる。また、第1実施例よ
りも、中間搬送ローラ6の圧力が小さくしても、中間搬
送ローラ6の周囲に高摩擦部材を設けているので十分な
シート搬送力が得られ、トルク的にも有利である。
【0052】また本実施例においては、シート突き当て
部材7に対してシート材3が突き当たる力は、前記クラ
ッチバネが締まる方向に働くので、シート突き当て部材
7がシート材3によって動くことはない。従って、より
安定したレジスト動作を行うことができ、モータートル
クを増大させるようなことはない。
【0053】(第3実施例)図8はシート給送装置の第
3実施例を示している。本実施例は、第1,第2実施例
に対して、シート突き当て部材7を回転軸6bに各シー
ト材の幅サイズに合わせて複数設けたものである。使用
されるシート幅は、A系列,B系列,あるいはレターサ
イズ,加えて封筒,はがきなど多種にわたる。従って、
これらのシート幅に対して安定的にレジスト動作を行う
ようにシート突き当て部材7を配置することによって、
多種のシート材3に対応が可能になる。例えば、図8は
A4、レターサイズを同じシート突き当て部材7でレジ
スト動作を行ない、中間の6′, 7′はB5に対応する
ように構成されている。
【0054】(第4実施例)図9は本発明の第4実施例
を示している。本実施例は、第3実施例を更に発展させ
て、2つのシート突き当て部材7を移動させて各種シー
ト幅に対応させるものである。中間搬送ローラ6と一体
のシート突き当て部材7は、例えば給送されるシート材
3の幅方向をガイドする、ガイド部材30と連動するよう
に構成される。ガイド部材30は各種シート幅に対応して
移動するようになっているので、これに連動してシート
突き当て部材7が移動すれば、そのときのシート幅に常
に対応した位置にシート突き当て部材7を配置すること
が出来る。
【0055】一般に、ガイド部材30及び積載されたシー
ト材3を分離する分離爪(図示せず)、給送ローラ1、
更にはシート突き当て部材7が連動するように構成され
る。図9においては、2点鎖線で示した可動ユニット31
を移動することにより、シート突き当て部材7の数が2
つであっても安定したレジスト動作を行うことができ
る。
【0056】また前述した記録装置に適用される記録手
段としてインクジェット記録方式を用いたが、記録信号
に応じて電気熱変換体に通電し、前記電気熱変換体によ
る膜沸騰を越える加熱によって生ずる気泡の成長によ
り、インクを吐出口より吐出して記録を行うように構成
すると更に好ましい。その代表的な構成や原理について
は、例えば米国特許第 4723129号明細書、同第 4740796
号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うも
のが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型、コンテ
ィニュアス型の何れにも適用可能であるが、特にオンデ
マンド型の場合には、液体(インク)が保持されている
シートや液路に対応して配置されている電気熱変換体
に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度
上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加すること
によって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、
記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的に
この駆動信号に一対一で対応した液体内の気泡を形成出
来るので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出
用開口を介して液体を吐出させて、少なくとも1つの滴
を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時
適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に優れた液体
の吐出が達成出来、より好ましい。
【0057】前記パルス形状の駆動信号としては、米国
特許第 4463359号明細書、同第 4345262号明細書に記載
されているようなものが適している。尚、前記熱作用面
の温度上昇率に関する発明の米国特許第 4313124号明細
書に記載されている条件を採用すると、更に優れた記録
を行うことが出来る。
【0058】記録ヘッドの構成としては、前述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他に熱
作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示する
米国特許第 4558333号明細書、同第 4459600号明細書を
用いた構成も本発明に含まれるものである。また複数の
電気熱変換体に対して、共通するスリットを電気熱変換
体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公
報や熱エネルギーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対
応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基づ
いた構成としても本発明の効果は有効である。即ち、記
録ヘッドの形態がどのようなものであっても、本発明に
よれば記録を確実に効率良く行うことが出来るようにな
るからである。
【0059】更に、記録装置が記録出来る記録媒体の最
大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘ
ッドに対しても本発明は有効に適用出来る。そのような
記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
て、その長さを満たす構成や、一体的に形成された1個
の記録ヘッドとしての構成のいずれでも良い。
【0060】加えて、前述したシリアルタイプのもので
も、キャリッジに固定された記録ヘッド、或いはキャリ
ッジに装着されることで装置本体との電気的な接続や装
置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチッ
プタイプの記録ヘッド、或いは記録ヘッド自体に一体的
にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録
ヘッドを用いても良い。また本発明の記録装置の構成と
して設けられる、記録ヘッドの回復手段、予備的な補助
手段等を付加することは本発明をの効果を一層安定出来
るので好ましいものである。これらを具体的に挙げれ
ば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニ
ング手段、加圧或いは吸引手段、電気熱変換タイプ或い
はこれとは別の加熱素子或いはこれらの組合せによる予
備加熱手段、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを
行うことも安定した記録を行うために有効である。
【0061】またキャリッジに搭載される記録ヘッドの
種類ないし個数についても、例えば単色のインクに対応
して1個のみが設けられたものの他、記録色や濃度を異
にする複数のインクに対応して複数個数設けられるもの
であって良い。即ち、例えば記録装置の記録モードとし
ては黒色等の主流色のみの記録モードでなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成する複数個の組合せによるかいずれで
も良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも適用し得
る。
【0062】更に加えて、前述した実施例に於いてはイ
ンクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固
化するインクであって、室温で軟化若しくは液化するも
の、或いはインクジェット記録方式ではインク自体を30
℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘
性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般
的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をな
すものであれば良い。加えて、積極的に熱エネルギーに
よる昇温をインクの固形状態から液体状態への状態変化
のエネルギーとして使用せしめることで防止するか、ま
たはインクの蒸発防止を目的として放置状態で固化する
インクを用いるかして、いずれにしても熱エネルギーの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録シートに到達する時点で
はすでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギーに
よって初めて液化する性質のインクを使用する場合も適
用可能である。このような場合のインクは、特開昭54−
56847号公報或いは特開昭60− 71260号公報に記載され
るような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状又は固
形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対
向するような形態としても良い。上述した各インクに対
して最も有効なものは、前述した膜沸騰方式を実行する
ものである。
【0063】更に、前述したインクジェット記録装置の
形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出
力端末のして用いられるものの他、リーダ等と組み合わ
せた複写装置、更には送受信機能を有するファクシミリ
装置の形態をとるもの等であっても良い。
【0064】
【発明の効果】本発明は前述したように、上記構成によ
れば、搬送部材の駆動源と同一駆動源により駆動力伝達
機構を介して搬送動作が行われるので、前記搬送部材の
搬送精度が損なわれることなく、また、クラッチを切り
替えるアクチュエータや、駆動源を別個に設ける必要が
ないことから低コスト化を実現することができる。ま
た、前記シート突き当て部材と中間搬送部材は、レジス
ト動作及びシート材の中間搬送のみを行ない、前記搬送
部材によるシート材の搬送を行なう場合には、シート材
から離隔して一切影響を与えない。よって、記録装置に
あっては、搬送部材によって記録手段に搬送されるシー
ト材に、シート突き当て部材と中間搬送部材との押圧に
よりバックテンションを付与することがなく、記録時お
ける画像品位を維持することができる。またレジスト動
作におけるシート材の先端の突き当てを、互いに圧接し
たローラ対間のくさび部分への突き当てではなく、ある
程度の幅を持ったシート突き当て部材に突き当てるた
め、シート材の斜行を確実に矯正することができ、シー
ト材の先端折れなども発生しない。更に上記シート突き
当て部材はシート材を押し込む力に対し動かないように
構成されるため、レジスト動作はより安定し、しかも従
来例のように駆動源のトルクを増大させるようなことは
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】シート材の給送動作及びレジスト動作を示す状
態説明図である。
【図2】シート給送装置の平面図である。
【図3】シート給送装置の要部を示す断面説明図であ
る。
【図4】ワンウェイクラッチの断面説明図である。
【図5】ワンウェイクラッチの制御環の動作を規制する
コントロールレバーの説明図である。
【図6】シート給送装置の第2実施例を示す平面図であ
る。
【図7】上記シート給送装置の要部を示す断面説明図で
ある。
【図8】シート給送装置の第3実施例を示す平面図であ
る。
【図9】シート給送装置の第4実施例を示す平面図であ
る。
【図10】従来のシート給送装置の説明図である。
【符号の説明】
1は給送ローラ、1a,6bは回転軸、2はカセット、
3はシート材、4はシートガイド部、5は補助搬送ロー
ラ、6は中間搬送ローラ、6aは長穴、7はシート突き
当て部材、7aはシート突き当て部、7bは直線部、8
は搬送ローラ、9は従動ローラ、10,11,12はギヤ、1
3,24はクラッチギヤ、13a,24aはボス部、14はワン
ウェイクラッチ、15,25はクラッチバネ、16,23はクラ
ッチドラム、16aは穴、17は制御環、17aは切欠部、17
bは円弧状突起、17cは鍔部、17dは斜面部、18はコン
トロールレバー、19は制御バネ、20はレジスト制御カ
ム、20a,20bはカム溝、21はレジスト制御レバー、21
a,21b,21cはアーム、21dは回動軸、21eはピン、
22はレジスト制御環、22a,22bは爪、26は軸受、27は
バネ、28は補助搬送ローラギヤ、29はレジスト制御ドラ
ム、30はガイド部材、31は可動ユニットである。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 積層されたシート材を給送するための給
    送部材と、前記給送部材により給送されたシート材を搬
    送するための搬送部材と、前記給送部材と搬送部材との
    間に設けた補助搬送部材及びこれに対向して設けられた
    中間搬送部材と、前記中間搬送部材と一体的に設けられ
    たシート材の先端を突き当てるためのシート突き当て部
    材とを有し、前記シート材は前記シート突き当て部材に
    突き当てられた後、所定のタイミングで前記補助搬送部
    材と前記中間搬送部材との間に狭持されながら前記搬送
    部材まで搬送され、その後所定のタイミングで前記補助
    搬送部材と前記中間搬送部材とのシート材の狭持が解除
    されることを特徴とするシート給送装置。
  2. 【請求項2】 前記給送部材はその一部にカムを有し、
    前記中間搬送部材はその一部にワンウェイクラッチ及び
    その回転動作を制御する制御部材を有し、前記カムと前
    記ワンウェイクラッチとの間に回動可能なレバーが配置
    され、そのレバーは前記カムと係合すると共に、前記ワ
    ンウェイクラッチの制御部材と複数の位置でラッチする
    ことを特徴とする請求項1記載のシート給送装置。
  3. 【請求項3】 前記ワンウェイクラッチはバネクラッチ
    で構成され、該バネクラッチは前記中間搬送部材のシー
    ト搬送方向に回転する場合に締り方向になるように巻装
    されたことを特徴とする請求項2に記載のシート給送装
    置。
  4. 【請求項4】 前記バネクラッチは、前記中間搬送部材
    のシート搬送方向に回転する場合に緩み方向になるよう
    に巻装されたことを特徴とする請求項2に記載のシート
    給送装置。
  5. 【請求項5】 前記シート材を給送するためのシート給
    送装置と、画像情報に応じてシート材に像を形成するた
    めの記録手段と、を有する記録装置。
  6. 【請求項6】 前記記録装置は、記録手段が信号に応じ
    てインクを吐出して記録を行うインクジェット記録方式
    である請求項5記載の記録装置。
  7. 【請求項7】 前記記録装置は、記録手段が信号に応じ
    て電気熱変換体に通電し、前記電気熱変換体による熱エ
    ネルギーを利用してインクを吐出して記録を行うインク
    ジェット記録方式である請求項6記載の記録装置。
  8. 【請求項8】 前記記録装置は、記録手段が信号に応じ
    て電気熱変換体に通電し、前記電気熱変換体による膜沸
    騰を越える加熱によって生ずる気泡の成長により、イン
    クを吐出口より吐出して記録を行うインクジェット記録
    方式である請求項7記載の記録装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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