JPH0543133Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 この考案は、住宅等の建物の外面に突設する玄
関ポーチ、車庫、倉庫、浴室、便所等における屋
根構造に関するものである。

〔背景技術〕

従来より、玄関に屋根を有する玄関ポーチを突
設したプレハブ住宅がある。この種の玄関ポーチ
の天井は、構造体から吊り木等で吊つて支持して
いる。このため、天井のレベル出しは、作業者が
天井を手で支えて上下動することによつて行つて
おり、位置決め作業に手間がかかつた。また、天
井の水平方向の微調整も、同様にして天井を支え
ておいて水平に移動するので、作業が極めて困難
であつた。

〔考案の目的〕

この考案の目的は、天井ならびに外装材のレベ
ル出しならびに水平方向の微調整が簡単に行なえ
る屋根構造を提供することである。

〔考案の開示〕

この考案は、建物本体の外面に突設した屋根構
造であつて、前記建物本体の外方に立設した一対
の柱間に架設され建物本体方向に開口した断面溝
形の横架材と、前縁部を横架材の下フランジに載
置し後縁部を建物本体に固定した天井パネルと、
横架材の上フランジに載置した下地桟と、この下
地桟に取付けた外装材と、天井パネルを覆つて建
物本体と柱の間に掛け渡して固定した屋根とを備
えたものである。

この考案の構成によれば、天井パネルは、一対
の柱間に架設した溝形の横架材の下フランジに前
縁部を載置しておいて、後縁部を外壁に固定す
る。このように、前縁部を横架材の下フランジに
載置して仮置きすることで、天井パネルのレベル
出しが簡単に行え、しかも、従来のように天井パ
ネルを手で支えることなく、簡単に水平方向の微
調整行える。また、横架材の上フランジに下地桟
を載置し、この下地桟に外装材を取付けたので、
外装材のレベル出しならびに水平方向の微調整が
簡単に行える。

実施例 この考案の一実施例を第１図ないし第１０図に
基づいて説明する。すなわち、この実施例は建物
本体１０の外面に突設した玄関ポーチＡにおける
屋根構造であり、第１図に示すように、一対の柱
２０，２２（第７図）間に架設され建物本体１０
方向に開口した断面溝形の横架材２６と、前縁部
を前記横架材２６の下フランジ２６ａに載置し後
縁部を前記建物本体１０に固定した天井パネル４
４と、前記横架材２６の上フランジ２６ｂに載置
した下地桟６８と、この下地桟６８に取付けた外
装材７０と、前記天井パネル４４を覆つて前記建
物本体１０と前記柱２０，２２の間に掛け渡して
固定した屋根１１とを備えたものである。

天井パネル４４は、第２図に示すように、木を
格子状に組んだ天井下地パネル４６の下面に塩化
ビニル鋼板の天井化粧材４８を張り付けて構成さ
れている。天井パネル４４は、まず天井下地パネ
ル４６の前縁部を横架材２６の下フランジ２６ａ
に載置し、後縁部を天井見切４９を挟んで建物本
体１０にビス５１にて固定し（第３図参照）、か
つ両側縁部を鼻板５０に固定する（第４図参照）。
次に、第１図に示すように、横架材２６の前面と
下面に、木製の見切縁下地材６４，６６をビス止
めする。そして、天井化粧材４８の後縁部を天井
下地パネル４６と天井見切４９との間に差し込ん
で、天井化粧板４８を天井下地パネル４６ならび
に横架材２６にビス止めする。

次に、第５図ないし第１０図に基づいて、玄関
ポーチＡの全体の構造を説明する。第７図におい
て、２０，２２は建物本体１０の外方に立設した
柱であり、柱２０，２２間に山形の前梁２４なら
びに横架材２６が架設してある。２８は、建物本
体１０に幕板１８を介して固設したジヨイント金
物３０に取り付けた山形の壁際アングルであり、
前梁２４と壁際アングル２８間には４本の継ぎア
ングル１２が架設してある。そして、第８図に示
すように、柱２０，２２に柱下地材３６をねじ止
めし、この柱下地材３６に柱化粧板３８ならびに
柱化粧枠４０，４２を固定し、かつ前面に化粧ボ
ーダ４３を取り付ける。さらに、第７図におい
て、一対の屋根パネル１４を前梁２４と壁際アン
グル２８に固定し、屋根パネル１４の軒先に鼻板
５０を取り付ける。天井パネル４４を取り付け
て、鼻板５０の下端に軒先化粧カバー５２を嵌め
込む（第５図参照）。前梁２４の上面に化粧笠木
下地材５６を固定し、横架材２６の上面にはサイ
デイング下地桟６８を固定する（第６図参照）。
前梁２４の前面に化粧ボーダ下地材６０を取付
け、サイデイング下地桟６８には外装材となる三
角形状の化粧サイデイング７０を取り付ける。さ
らに、サイデイング化粧見切６２を取り付けると
共に人工木製の見切縁７２を見切縁下地材６４，
６６に接着し、化粧ボーダ下地材６０にボーダ取
付金物７６を介して化粧ボーダ７４を固定し、上
端を化粧笠木５８にて覆う。

第９図および第１０図は、このようにして組み
立てた玄関ポーチＡの正面図および側面図であ
る。図において、７８は建物本体１０の玄関ドア
であり、８０は玄関ポーチの樋である。

さらに、玄関ポーチＡの屋根ならびに天井部分
の断面図を示した第１図において、屋根パネル１
４の上面に防水シート８６を敷いて瓦８８を葺
き、雨押えカバー９２が設けてある。このように
して、屋根１１が構成されている。なお、９０は
建物本体１０の外面に設けた面付水切である。

このように構成された屋根構造によると、天井
パネル４４は、天井下地パネル４６の前縁部を横
架材２６の下フランジ２６ａに載置し、後縁部を
建物本体１０に固定する。このように、あらかじ
め天井高さに設置された横架材２６に天井下地パ
ネル４６を載置することで、天井パネル４４のレ
ベル出しが簡単に行える。しかも、横架材２６に
載置することで、天井パネル４４の仮置きが行
え、従来のように手で支えなくても簡単に水平移
動して微調整できる。

また、サイデイング下地桟６８も、横架材２６
の上フランジ２６ｂに載置固定するので、下地桟
６８の取付けた外装材７０のレベル出しならびに
水平方向ん微調整が簡単に行える。

〔考案の効果〕

この考案によれば、天井パネルは、一対の柱間
に架設した溝形の横架材の下フランジに前縁部を
載置しておいて、後縁部を外壁に固定する。この
ように、前縁部を横架材の下フランジに載置して
仮置きすることで、天井パネルのレベル出しが簡
単に行え、しかも、従来のように天井パネルを手
で支えることなく、簡単に水平方向の微調整が行
える。また、横架材の上フランジに下地桟を載置
し、この下地桟に外装材を取付けたので、外装材
のレベル出しならびに水平方向の微調整が簡単に
行えるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の断面図、第２図
はその天井パネルの分解斜視図、第３図はその天
井パネルを建物本体に固定した状態を示す断面
図、第４図はその天井パネルを幕板に固定した状
態を示す断面図、第５図はその軒先化粧カバーな
らびに見切縁の取付けを示した斜視図、第６図は
そのサイデイング下地桟の取付け状態を示した正
面図、第７図はその玄関ポーチの分解斜視図、第
８図はその柱部分の分解斜視図、第９図はその玄
関ポーチの正面図、第１０図はその玄関ポーチの
側面図である。 １０……建物本体、１１……屋根、２０，２２
……柱、２６……横架材、２６ａ……下フラン
ジ、２６ｂ……上フランジ、４４……天井パネ
ル、６８……下地桟、７０……外装材（化粧サイ
デイング）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 建物本体の外面に突設した屋根構造であつて、
   前記建物本体の外方に立設した一対の柱間に架設
   され前記建物本体方向に開口した断面溝形の横架
   材と、前縁部を前記横架材の下フランジに載置し
   後縁部を前記建物本体に固定した天井パネルと、
   前記横架材の上フランジに載置した下地桟と、こ
   の下地桟に取付けた外装材と、前記天井パネルを
   覆つて前記建物本体と前記柱の間に掛け渡して固
   定した屋根とを備えた屋根構造。