JPH0542644A - 磁気記録媒体用積層ポリエステルフイルム - Google Patents

磁気記録媒体用積層ポリエステルフイルム

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JPH0542644A
JPH0542644A JP22346291A JP22346291A JPH0542644A JP H0542644 A JPH0542644 A JP H0542644A JP 22346291 A JP22346291 A JP 22346291A JP 22346291 A JP22346291 A JP 22346291A JP H0542644 A JPH0542644 A JP H0542644A
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JP
Japan
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layer
polyester
film
magnetic
mol
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Withdrawn
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JP22346291A
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English (en)
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Koji Utsunomiya
浩司 宇都宮
Masashi Inagaki
昌司 稲垣
Shigeo Uchiumi
滋夫 内海
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Diafoil Co Ltd
Original Assignee
Diafoil Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】磁性体層の接着性、耐溶剤性、走行性に優れた
磁気記録媒体用積層ポリエステルフィルムを提供する。 【構成】エチレンテレフタレート単位を構成する成分以
外の1以上の共重合成分を全ジカルボン酸成分中および
/または全ジオール成分中に6〜40モル%含有するポ
リエステル(B)層と、エチレンテレフタレート単位を
主体とし、ポリエステルB層中の上記共重合成分の少な
くとも一成分を全ジカルボン酸成分中および/または全
ジオール成分中に0〜5モル%含有するポリエステル
(A)層とを共押出法により積層して成り、ポリエステ
ル(A)層が磁性体層の形成面を構成するポリエステル
(B)層よりも厚くなされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録媒体用積層ポ
リエステルフィルムに関するものであり、詳しくは、磁
性体層の接着性、耐溶剤性、走行性に優れた磁気記録媒
体用積層ポリエステルフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、磁気テープや映像分野の市場に
おいては、高品質、高画質化が要求され、それがため
に、ベースフィルム表面は、ドロップアウトや電磁気特
性等の観点から、より平坦なものが要求されている。例
えば、ベースフィルムの表面に、真空蒸着、スパッタリ
ング、メッキ法等により磁性体層を形成して構成される
ビデオ用高密度磁気テープの場合、その磁性体層の膜厚
は、従来の塗布型ビデオテープの磁性体層に比べて遙か
に薄く、使用するベースフィルムの表面形態がそのまま
磁性体層の表面に現れる。従って、特に、ビデオ用高密
度磁気テープの電磁変換特性を向上させるためには、ベ
ースフィルムの表面粗さを非常に低くしなければならな
い。
【0003】一方、磁気テープ等において、磁性体層非
形成面は、金属ロールやガイド棒との接触走行面として
作用するために、易滑かつ耐久性に優れていることが実
際走行の観点から必須である。従って、ベースフィルム
の磁性体層非形成面は、表面粗度を大にする必要があ
る。このように、磁気記録媒体用ベースフィルムには、
相反する性質が同時に要求され、従来より、添加粒子の
工夫を初めとして種々の提案が試みられているが、未だ
十分なものは得られていない。
【0004】また、磁性体層の形成に当たり、その前処
理として、ベースフィルムには、バニッシングや磁性体
易接着処理が行なわれる。磁性体易接着処理としては、
アンカーコート処理、コロナ放電処理、溶剤処理等が知
られている。例えば、極めて平坦なフィルムについて
は、磁性体層非形成面側に走行性改良のためのバックコ
ート処理を行なった後に、溶剤処理が行なわれるが、斯
かる溶剤処理により、バックコート層が溶剤に侵されて
走行性が著しく悪化する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実情に
鑑みなされたものであり、その目的は、磁性体層の接着
性、耐溶剤性、走行性に優れた磁気記録媒体用積層ポリ
エステルフィルムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意検討を重ねた結果、ある特定の構
成を有する積層フィルムにより、上記の目的を容易に達
成し得るとの知見を得、本発明の完成に到った。すなわ
ち、本発明の要旨は、エチレンテレフタレート単位を構
成する成分以外の1以上の共重合成分を全ジカルボン酸
成分中および/または全ジオール成分中に6〜40モル
%含有するポリエステル(B)層と、エチレンテレフタ
レート単位を主体とし、ポリエステルB層中の上記共重
合成分の少なくとも一成分を全ジカルボン酸成分中およ
び/または全ジオール成分中に0〜5モル%含有するポ
リエステル(A)層とを共押出法により積層して成り、
ポリエステル(A)層が磁性体層の形成面を構成するポ
リエステル(B)層よりも厚くなされていることを特徴
とする磁気記録媒体用積層ポリエステルフィルムに存す
る。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて、ポリエステル(A)層および(B)層に使用さ
れるポリエステルは、いずれも、エチレンテレフタレー
ト単位を主体とし、1種以上の他の成分を共重合させた
共重合ポリエステルである。そして、共重合成分として
は、ジカルボン酸成分およびジオール成分のいずか一方
または両者であってもよい。
【0008】上記の共重合成分としてのジカルボン酸成
分には、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、
アゼライン酸、セバシン酸、1, 10−デカンジカルボ
ン酸、フタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン
酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸等の公知のジカル
ボン酸の一種または二種以上を使用することができる。
一方、上記の共重合成分としてのジオール成分には、ネ
オペンチルグリコール、プロピレングリコール、1, 4
−ブタンジオール、トリメチレングリコール、プロピレ
ングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチ
レングリコール、ジエチレングリコール、ポリアルキレ
ングリコール、1, 4−シクロヘキサンジメタノール等
の公知のジオール成分の一種または二種以上を使用する
ことができる。
【0009】本発明においては、上記の共重合成分の他
に、例えば、P−オキシ安息香酸、P−オキシエトキシ
安息香酸のようなオキシカルボン酸、安息香酸、ベンゾ
イル安息香酸、メトキシポリアルキレングリコールのよ
うな一官能性化合物、グリセリン、ペンタエリスリトー
ルのような多官能性化合物を共重合成分として使用する
ことができる。これらは、生成する共重合ポリエステル
が実質的に線状の高分子を保持し得る範囲内で使用され
る。
【0010】ポリエステル(B)層は、エチレンテレフ
タレート単位を構成する成分以外の共重合成分を全カル
ボン酸成分中および/または全ジオール成分中に6〜4
0モル%、好ましくは10〜40モル%含有するポリエ
ステルである。共重合成分の含有量が上記の範囲より少
ない場合は、融点の低下が不十分であり、また、上記の
範囲より多い場合は、得られるフィルムはカールが発生
し易い。ポリエステル(B)層において、ジカルボン酸
成分およびジオール成分の両者に共重合成分を使用する
場合、共重合成分としてのジカルボン酸成分およびジオ
ール成分の各モル数の和は、6〜40モル%であるのが
好ましい。
【0011】ポリエステル(B)層のガラス転移温度
(Tg)は、40℃以上、好ましくは50〜100℃の
範囲である。Tgが40℃未満の場合は、十分な耐溶剤
性が得られず、また、フィルムの保管時にブロッキング
が発生し易い。また、Tgが100℃を越える場合は、
表面の平坦性および磁性体層の接着性が低下する。ポリ
エステルフィルム(B)層の面配向度は、0.020以
下、好ましくは0.010以下である。面配向度が0.
020を越える場合は、表面の平坦性および磁性体層の
接着性が低下する。
【0012】ポリエステル(B)層の二軸延伸熱固定後
の平均屈折率(n1)は、ポリエステル(B)層を溶融
後急冷して得られる実質的に非晶状態の未延伸フィルム
の平均屈折率(n2 )との関係において、n1 ≦n2
0.005の条件を満足することが好ましい。(n1
が(n2 +0.005)を越えるフィルムでは磁性体層
の十分な接着性が得られない。
【0013】ポリエステル(A)層は、エチレンテレフ
タレート単位を主体とし、ポリエステルB層中の前記共
重合成分の少なくとも一成分を全カルボン酸成分中およ
び/またはジオール成分中に0〜5モル%、好ましくは
0.5〜4モル%、更に好ましくは1〜3モル%含有す
るポリエステルである。共重合成分の含有量が上記範囲
より多い場合は、積層フィルムの全体の機械的特性、耐
熱性、耐溶剤性等が低下する。
【0014】上記のポリエステルは、30重量%以下で
あれば、他のポリマーを添加、混合したものでもよい。
また、特にポリエステル(A)層においては、フィルム
の易滑性を向上させるために、微粒子を含有させるのが
好ましい。また、必要に応じ、安定剤、着色剤、酸化防
止剤、清泡剤、静電防止剤等の添加剤を含有させること
もできる。
【0015】易滑性を付与する微粒子としては、カオリ
ン、クレー、炭酸カルシウム、酸化ケイ素、テレフタル
酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、リン酸
カルシウム、フッ化リチウム、カーボンブラック等の不
活性無機粒子、ポリエステル樹脂の溶融製膜に際して不
溶な高融点有機化合物や架橋ポリマーが挙げられる。ま
た、上記のように外部から添加される粒子の他、金属化
合物触媒、例えば、アルカリ金属化合物、アルカリ土類
金属化合物などにより、ポリエステル製造時にポリマー
内部に形成される内部粒子を挙げることができる。フィ
ルム中の微粒子の含有量は、通常0.005〜0.9重
量%の範囲、平均粒径は、通常0.001〜3.5μm
の範囲から適宜選択される。
【0016】本発明の積層フィルムにおいて、走行性を
大きく左右するのは、ポリエステル(A)層の表面形状
である。従って、ポリエステル(A)層の中心線表面粗
さ(Ra)は、0.002〜0.025、好ましくは
0.005〜0.020、更に好ましくは0.008〜
0.015の範囲に調整される。Raが上記の範囲より
大きい場合は、フィルムの巻取りの際にポリエステル
(A)層の表面をキズつける恐れがあり、上記の範囲よ
り小さい場合は、テープに加工した際、VTRデッキ等
での走行時に走行トラブルを生じる。
【0017】本発明の積層フィルムは、例えば、次のよ
うな製膜法に従って製造することができる。先ず、通常
のホッパドライヤー、パドルドライヤー、真空乾燥機等
により、各原料ポリエステルを乾燥した後、別々の押出
機を用いて200〜320℃の温度で溶融させ、その
後、各ポリエステルをパイプ内または口金内で合流させ
て押出して急冷し、未延伸積層シートを得る。押出は、
Tダイ法、チューブラ法等のいずれの方法でもよい。そ
して、各々の押出機の吐出量を調整することにより、積
層される各シートの厚みを適宜変更することができる。
また、Tダイ法の場合、急冷の際にいわゆる静電密着法
を採用すれば、均一厚みの未延伸積層シートを得ること
ができる。
【0018】本発明の積層フィルムにおいては、ポリエ
ステル(A)層が(B)層よりも厚くなされていること
が必要である。具体的には、全体の厚みに対し、(B)
層の厚みを3〜30%、好ましくは5〜20%の範囲に
するのがよい。(B)層の厚みが(A)層の厚みよりも
厚い場合は、積層フィルム全体の強度が小さくなり、実
用上好ましくない。
【0019】次に、延伸工程において、Tg−10℃以
上、Tc−10℃以下の温度範囲で面積倍率にして1.
1〜50倍、好ましくは6〜30倍の範囲で長手方向お
よび/または幅方向に未延伸積層シートを延伸し積層フ
ィルムとなす(上記Tg及びTcは、各々、ポリエステ
ル(A)のガラス転移温度および昇温時結晶化温度を示
す)。延伸には、通常、二軸延伸法が採用され、逐次二
軸延伸、同時二軸延伸、それらを組合せたいずれの二軸
延伸法であってもよい。そして、逐次二軸延伸の場合
は、一般的には、縦方向に延伸した後、横方向に延伸す
る方法が好ましく採用される。また、二軸延伸後、次工
程の熱処理工程に供する前に長手方向および/または幅
方向に再延伸を行なってもよい。また、延伸工程または
その前後において、フィルムの片面または両面にコロナ
放電処理や所定の塗布処理を施し、磁性体層の接着性を
向上させることも可能である。
【0020】得られた積層フィルムは、必要に応じ、熱
固定ゾーンにて、100〜250℃で1秒〜10分間熱
処理される。熱処理の最高温度は、ポリエステル(B)
の融点−10℃以上260℃以下とするのが好ましい。
そして、ポリエステル(B)層の表面性の関係上、熱固
定ゾーンでのフィルムの保持および搬送は、出来るだけ
静かに行なうのがよい。上記の熱処理は、通常、緊張固
定下で実施されるが、熱処理時および/または熱処理後
の冷却時にフィルムの長手方向および/または幅方向に
20%以下の弛緩または巾出しを行なうことも可能であ
る。
【0021】本発明の積層フィルムにおいては、ポリエ
ステル(B)層が磁性体層の形成面を構成し、その上に
塗布または蒸着により、磁性層または磁性膜が形成され
る。従って、ポリエステル(B)層は、その表面が平坦
であることが要求され、微粒子を過度に含有させること
は好ましくない。また、微粒子を含有させる場合でも、
熱固定時にポリエステル(B)層の結晶化度が低下し、
この際、微粒子による表面突起も実際上減少するため
に、微粒子の添加には注意を要する。更にまた、ポリエ
ステル(B)層の厚みよりも大きな粒径の粒子の含有は
電磁気特性上好ましくない。
【0022】本発明の積層フィルムにおいて、ポリエス
テル(B)層は、ヘッドへの貼り付き現象を起こす程で
はないが、ポリエステル(A)層に比べて極く僅か柔軟
性に優れるため、VTRデッキ等での走行時に磁気ヘッ
ドに対する所謂ヘッドタッチが良好である。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は、その要旨を越えない限り以下の実施
例に限定されるものではない。なお、フィルムの評価方
法を以下に示す。
【0024】(1)中心線平均粗さ(Ra) (株)小坂研究所社製の表面粗さ測定機(SE−3F)
を用いて次のようにして求めた。すなわち、フィルム断
面曲線からその中心線の方向に基準長さL(25mm)
の部分を抜き取り、この抜き取り部分の中心線をx軸、
縦倍率の方向をy軸として粗さ曲線y=f(x)で表わ
したとき、次の数式[数1]で与えられた値を〔μm〕
で表わす。中心線平均粗さは、試料フィルム表面から1
0本の断面曲線を求め、これらの断面曲線から求めた抜
き取り部分の中心線平均粗さの平均値で表わした。な
お、触針の先端半径は2μm、荷重は30mgとし、カ
ットオフ値は0.08mmとした。
【0025】
【数1】
【0026】(2)耐溶剤性 トルエンを十分に含浸させた不織布(旭化成(株)ペン
コット)で、同じ場所を50往復こすり、その表面の変
化をみた。このとき加える力は、2kg以上とし、フィ
ルムの両面で測定した。結果は、次の3段階で評価し
た。 ○…フィルムの両面とも全く変化がない。 △…フィルムの片面または両面に僅かな変化がある。 ×…フィルムの片面または両面に変化がある。
【0027】(3)テープ走行性 1/2インチカセットビデオテープを作成し、VTRデ
ッキ(VHS)にて再生(標準モード)、巻戻しを何度
も繰返した後、テープの状態を観察し、そのダメージを
みた。結果は、次の3段階で評価した。 ○…テープの両面とも特に変化がなく、また、異常が認
められない。 △…テープの片面または両面下にダメージを受けたり、
テープに若干の伸びがみられる。 ×…走行を繰返すうちに走行不能になる。
【0028】(4)磁性体層接着性 1/2インチカセットビデオテープを作成し、その磁性
体層面に市販のセロハンテープを貼付して急激に剥離
し、磁性体(層)の欠落の程度をみた。結果は3段階で
評価した。
【0029】実施例1 ポリエステル(A)として、ジカルボン酸成分がテレフ
タル酸(tPA)単位98.5モル%及びイソフタル酸
(iPA)単位1.5モル%より成り、ジオール成分が
エチレングリコール(EG)より成り、平均粒径0.7
μmの合成炭酸カルシウム粒子0.3重量%を含む極限
粘度0.65の共重合ポリエステルを使用した。一方、
ポリエステル(B)として、ジカルボン酸成分がテレフ
タル酸単位80モル%、イソフタル酸単位20モル%よ
り成り、ジオール成分がエチレングリコール単位97モ
ル%及びジエチレングリコール単位3モル%より成り、
平均粒子径0.3μmの球状シリカ微粒子0.35重量
%を含む極限粘度0.70の共重合ポリエステルを使用
した。
【0030】上記ポリエステル(A)及び(B)をそれ
ぞれ常法により乾燥後、別々の押出機にて290℃で溶
融し、パイプ内で合流した後、押出し、急冷して未延伸
積層シートを得た。先ず、上記の未延伸積層シートを8
4℃で2.4倍縦方向に延伸した後、更に、95℃で
1.25倍縦方向に延伸した。次いで、120℃で3.
9倍横方向に延伸し、230℃にて10秒間熱処理を行
ない、180℃の冷却ゾーンで幅方向に3%の弛緩を行
なった。得られた積層フィルムの厚みは、ポリエステル
(A)層が12μm、(B)層が3μmであった。
【0031】比較例1 実施例1において、ポリエステル(A)として、ジカル
ボン酸成分がテレフタル酸単位94モル%及びイソフタ
ル酸単位6モル%から成るポリエステルを使用した他
は、実施例1と同様にして、ポリエステル(A)層が1
2μm、(B)層が3μmの積層フィルムを得た。
【0032】比較例2 実施例1において、ポリエステル(A)層の厚みを7μ
mに、ポリエステル(B)層の厚みを8μmに変更した
他は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。
【0033】比較例3 実施例1において、ポリエステル(B)として、ジカル
ボン酸成分がテレフタル酸単位58モル%及びイソフタ
ル酸単位42モル%から成るポリエステルを使用した他
は、実施例1と同様にして、ポリエステル(A)層が1
2μm、(B)層が3μmの積層フィルムを得た。
【0034】比較例4 実施例1において、ポリエステル(A)のみを使用して
厚み15μmの単層フィルムを得た。
【0035】実施例および比較例のフィルム構成および
物性測定の結果を表1に示す。
【表1】 実施例1 比較例1 比較例2 比較例3 比較例4 ──────────────────────────────────── <A層> tPA(mol%) 98.5 94.0 98.5 98.5 98.5 iPA(mol%) 1.5 6.0 1.5 1.5 1.5 EG(mol%) 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 炭カル(wt%) 0.30 0.30 0.30 0.30 0.30 厚み(μm) 12 12 7 12 15 Ra(μm) 0.019 0.018 0.020 0.019 0.019 <B層> tPA(mol%) 80.0 80.0 80.0 58.0 − iPA(mol%) 20.0 20.0 20.0 42.0 − EG(mol%) 97.0 97.0 97.0 97.0 − DEG(mol%) 13.0 13.0 13.0 3.0 − 球状シリカ(wt%) 0.35 0.35 0.35 0.35 − 厚み(μm) 3 3 8 3 − Ra(μm) 0.008 0.009 0.008 0.008 − ──────────────────────────────────── 耐溶剤性 ○ ○ ○ △〜× ○ テープ走行性 ○ △〜× △〜× ○〜△ ○ 磁性体層接着性 ○ ○ ○ ○ △ その他問題点 − (注1) (注1) − − − (注2) − − − ──────────────────────────────────── (注1):強度不足によるテープの伸びが有る。(注
2):テープ加工時に熱収縮が有る。炭カル:0.7μ
m、球状シリカ:0.3μm
【0036】比較例1の積層フィルムは、ポリエステル
(A)層が本発明の要件を満たしていないために強度不
足であり、テープ走行中にテープが伸びてテープ走行性
が悪かった他、熱安定性が悪くテープ加工時に熱収縮し
た。比較例2の積層フィルムは、ポリエステル(B)層
の厚みが(A)層より大きいために強度不足であり、テ
ープ走行中にテープが伸びてテープ走行性が悪かった。
比較例3の積層フィルムは、ポリエステル(B)層が本
発明の要件を満たしていないために耐溶剤性が悪かっ
た。比較例4の積層フィルムは、ポリエステル(A)単
層のために磁性体層の接着性があまり良くない。以上の
比較例に対し、実施例1の積層フィルムは、磁気テープ
として好適な性能を発揮した。
【0037】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、磁性体層
の接着性、耐溶剤性、走行性に優れた磁気記録媒体用積
層ポリエステルフィルムが提供され、本発明の工業的価
値は高い。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレンテレフタレート単位を構成する
    成分以外の1以上の共重合成分を全ジカルボン酸成分中
    および/または全ジオール成分中に6〜40モル%含有
    するポリエステル(B)層と、エチレンテレフタレート
    単位を主体とし、ポリエステルB層中の上記共重合成分
    の少なくとも一成分を全ジカルボン酸成分中および/ま
    たは全ジオール成分中に0〜5モル%含有するポリエス
    テル(A)層とを共押出法により積層して成り、ポリエ
    ステル(A)層が磁性体層の形成面を構成するポリエス
    テル(B)層よりも厚くなされていることを特徴とする
    磁気記録媒体用積層ポリエステルフィルム。
JP22346291A 1991-08-08 1991-08-08 磁気記録媒体用積層ポリエステルフイルム Withdrawn JPH0542644A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100250675B1 (ko) * 1993-06-29 2000-04-01 이영관 열접착성이 우수한 적층폴리에스테르 필름의 제조방법

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KR100250675B1 (ko) * 1993-06-29 2000-04-01 이영관 열접착성이 우수한 적층폴리에스테르 필름의 제조방법

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