JPH0540230Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、サツシ枠に額縁を堅牢確実に取付
けるための構造に関するものである。

（従来の技術） サツシ枠の額縁取付け構造としては、実開昭50
−7637号公報、実開昭59−122384号公報等によつ
て種々の構造のものが知られている。

（考案が解決しようとする問題点） ところで、上記前者のものは、額縁である接続
板を取付ける固定片を窓枠内面にネジ止め等によ
つて当接固着するものであり、後者のものは、サ
ツシ取付枠の支持片にボード受けを対峠して、支
持片とボード受け間に額縁である化粧板の取付片
を挿入挟持したものであつて、これらのものは固
定片およびボード受けをサツシ枠に固着するもの
である。

しかしながら、サツシ枠に取付けられる額縁は
材質、施行場所、外観美等により種々の厚さのも
のが使用されるため、上記公知のサツシ枠に固着
された固定片或いはボード受けでは、特定の厚み
の額縁しか取付けできず、強いて組立てると外
観、堅牢性を損ね、作業が煩雑で、コスト高とな
るものである。

そこで、この考案は、上記公知のものの問題点
に鑑み、これを解決したものであつて、各種厚さ
の額縁をガタ付きなく確実に取付けられ、堅牢に
して耐久性に優れ、外観が美麗であつて、極めて
迅速容易に組立てることのできる安価なサツシ枠
の額縁取付け構造を得るにある。

（問題点を解決するための手段） これを達成する手段として、この考案は、基端
に取付部を有する額縁係止具に、係止片を突設し
て額縁の厚さに対応する凹状の嵌合部を形成し、
サツシ枠の屋内側壁に穿設した切欠部に、上記額
縁係止具の取付部を嵌挿し、嵌合部に額縁の端部
を嵌合すると共に、係止片で挟着して額縁を取付
けるものである。

（実施例） この考案の具体的構成を図面に示す実施例につ
いて以下詳細に説明する。

第１図および第３図は、この考案の第１実施例
であつて、１はサツシ枠で、従来の構造の如く上
下横枠および左右竪枠内に障子が建込まれてい
る。さらにサツシ枠１の竪枠１ａの屋内端寄りに
外方に向つて屋内側壁２を延設すると共に、該屋
内側壁２には間隔をおいて長方形状の切欠孔３を
穿設する。４は金属板よりなる額縁係止具で、基
端を断面コ字状に折曲げて取付部５を形成し、両
側には長短二片の係止片６ａ，６ｂを突設し、両
係止片６ａ，６ｂ間に凹状の嵌合部７を形成す
る。又両係止片６ａ，６ｂの先端は夫々外方に向
つて折曲げ拡開すると共に、両係止片６ａ，６ｂ
の基端の取付部５の外面に抜出し防止用の小突起
８を夫々突設する。そして、この額縁係止具４
は、係止片６ａ，６ｂを第１図のものの外、第３
図の如く、外方に拡開したもの、或いは内方に彎
曲形成したもの等とし、その嵌合部７の嵌合幅が
種々異なるものを用意しておき、取付ける額縁９
の厚みに対して選択する。９は額縁であつて、Ｌ
形に形成された板体で、木製、合成樹脂製、金属
製等で構成されている。

この様に構成されているので、サツシ枠１に額
縁９を取付けるには、取付ける額縁９の厚みに応
じて、これに適合する額縁係止具４を選択し、サ
ツシ枠１の屋内側壁２の切欠孔３に額縁係止具４
の基端の取付部５を嵌挿し、係止片６ａの小突起
８をサツシ枠１の竪枠１ａに弾接すると共に、係
止片６ｂの小突起８を屋内側壁２に当接して額縁
係止具４の抜出るのを防止し、額縁係止具４を固
定して両係止片６ａ，６ｂを屋内側壁２の屋内側
に突設する。次いで額縁９をこの両係止片６ａ，
６ｂ間の嵌合部７に嵌合し、その先端を屋内側壁
２の屋内側の面に当接すると共に、両係止片６
ａ，６ｂによつて弾性挟着することにより、額縁
９をガタ付くことなく確実に取付けることができ
ると共に、取付部５もヘアーピン状に折曲げられ
ているので、額縁９の嵌合によつて押拡げられ、
切欠孔３にさらに弾圧されて確実に固定される。

又、この実施例における額縁係止具４の基端の
取付部５に、第４図に示すような係止片５ａを突
設するようにすると、額縁９が外方への外力（矢
印(A)方向）を受けても額縁係止具４は傾斜するこ
となく、さらに堅牢に額縁９を取付けることがで
きる。

第５図は、この考案の第２実施例であつて、サ
ツシ枠１の上枠１ｂには上方に向つて屋内側壁２
を突設すると共に、該屋内側壁２に切欠孔３を穿
設する。又上枠１ｂには屋内端に見付壁１０を垂
設し、その中間部分に屋内に向つて張出壁１１を
突設する。額縁係止具１２は中央隔壁１３を介し
て先端側に長短二片の係止片１４ａ，１４ｂを突
設して嵌合部１５を形成し、又基端側には嵌合部
１５と食違い状に長短二片の脚片１６ａ，１６ｂ
を突設して取付部１７を形成すると共に、一方の
脚片１６ｂには抜出し防止用の小突起１８を突設
する。そしてこの額縁係止具１２も第１実施例と
同様、嵌合部１５の嵌合幅の異なるものを数種用
意しておく、これによつて、上枠１ｂの屋内側壁
２の切欠孔３に額縁係止具１２の取付部１７の両
脚片１６ａ，１６ｂを嵌挿し、中央隔壁１３と小
突起１８とによつて額縁係止具１２を屋内側壁２
に没入および抜出さないように固定した後、額縁
９を嵌合部１５に嵌入し、両係止片１４ａ，１４
ｂによつて弾性挟着し、額縁９を確実に取付け
る。

第６図は、この考案の第３実施例であつて、サ
ツシ枠１の下枠１ｃには下方に向つて屋内側壁２
を突設すると共に、該屋内側壁２に切欠孔３を穿
設し、又上記下枠１ｃには屋内側に向つて張出壁
２０を延設する。額縁係止具２１はＵ字状に折曲
げて基端側に取付部２２を形成し、これによつて
形成された両係止片２３，２３間に嵌合部２５を
形成すると共に両係止片２３，２３の先端は折返
して重合部２４，２４を設け、該重合部２４の端
部に屋内側壁２の厚み分の間隙をおいて取付部２
２に小突起２６を突設する。そして、この額縁係
止具２１も第１実施例と同様、嵌合部２５の嵌合
幅の異なるものを数種用意しておく、これによつ
て、下枠１ｃの屋内側壁２の切欠孔３の額縁係止
具２１の取付部２２を嵌挿し、小突起２６と係止
片２３の重合部２４の端部とによつて額縁係止具
２１を屋内側壁２に没入および抜出さないように
固定した後、額縁９を嵌合部２５に嵌入し、両係
止片２３，２３によつて弾性挟着し、額縁９を確
実に取付ける。

第７図は、この考案の第４実施例であつて、額
縁係止具３０は、Ｕ字状に折曲げて基端側に取付
部３１を形成し、これによつて形成された両係止
片３２ａ，３２ｂ間に嵌合部３３を形成すると共
に、一方の係止片３２ａの先端を内方に向つて山
形に折曲げて舌片３４を突設する。そして、この
額縁係止具３０も第１実施例と同様、嵌合部３３
の嵌合幅の異なるものを数種用意しておく。これ
によつて、下枠１ｃの屋内側壁２の切欠孔３に額
縁係止具３０の取付部３１を嵌挿した後、額縁９
を嵌合部３３に嵌入すると、舌片３４によつて両
係止片３２ａ，３２ｂは強力に弾性が作用して額
縁９を強固に挟着すると共に取付部３１も切欠孔
３に強力に弾着して固定され、額縁９を確実に取
付けることができる。

又この実施例における額縁係止具３０の舌片３
４を形成した一方の係止片３２ａを、第８図に示
すように取付部３１との間に外方に向つて折曲げ
段部３５を形成し、舌片３４に向つて傾斜状に形
成しても良い。これによつて額縁係止具３０の取
付部３１を屋内側壁２の切欠孔３に嵌挿した際、
折曲げ段部３５によつて挿入深さが規制されると
共に、舌片３４による係止片３２ａの弾性を強力
に作用でき、額縁９をさらに確実強固に取付ける
ことでできる。

第９図は、この考案の第５実施例であつて、額
縁係止具４０は基端側に中実の取付部４１を突設
し、先端側には段部４２を形成して肉厚の係止片
４３ａ，４３ｂを突設して嵌合部４４を形成する
と共に、一方の係止片４３ａの先端内面に釣針状
の舌片４５を突設する。そして種々の厚みの額縁
９に対応して係止片４３ａ，４３ｂの厚みを変え
た各種嵌合幅寸法の嵌合部４４をもつた額縁係止
具４０を用意しておく。これによつて、額縁９の
厚みに対応した額縁係止具４０を選択して下枠１
ｃの屋内側壁２の切欠孔３に取付部４１を嵌挿し
て段部４２を屋内側壁２面に当接した後、額縁９
を嵌合部４４に嵌入し、両係止片４３ａ，４３ｂ
および舌片４５によつて弾性挟着し、額縁９を確
実に取付ける。

なお、上記実施例において、各種額縁係止具を
サツシ枠１の竪枠１ａ、上枠１ｂ或いは下枠１ｃ
の屋内側壁２に取付けた実施例について説明した
が、これら額縁係止具はサツシ枠１の上下横枠お
よび左右竪枠の夫々の必要部分に装着されて額縁
が取付けられるものである。

（考案の効果） 以上、各種実施例について詳述したように、こ
の考案は、サツシ枠の屋内側壁の切欠孔に額縁係
止具を嵌挿固定し、該額縁係止具の嵌合部に額縁
を嵌合取付けるものであるから、種々の厚みの額
縁も嵌合部と係止片によつてガタ付きなく確実に
且つ堅牢にして耐久性に優れた取付けができる上
外観を美麗に仕上げることができる。さらに額縁
係止具および額縁は、ネジ止め、溶着等煩瑣な作
業を必要とせずに組立てられるので、取付け作業
を極めて迅速容易に行なうことができる等、安価
な額縁取付け構造を得ることができる優れた効果
を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の第１実施例の横断平面図、
第２図は同じく要部の斜視図、第３図は同じく各
種嵌合幅の異なる額縁係止具の側面図、第４図は
同じく変形例の横断平面図、第５図はこの考案の
第２実施例の縦断側面図、第６図はこの考案の第
３実施例の縦断側面図、第７図はこの考案の第４
実施例の縦断側面図、第８図は同じく変形例の横
断平面図、第９図はこの考案の第５実施例の縦断
側面図を示す。 １……サツシ枠、２……屋内側壁、３……切欠
孔、４，１２，２１，３０，４０……額縁係止
具、５，１７，２２，３１，４１……取付部、６
ａ，６ｂ，１３ａ，１３ｂ，２３，３２ａ，３２
ｂ，４３ａ，４３ｂ…係止片、７，１５，２５，
３３，４４……嵌合部、９……額縁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基端に取付部を有する額縁係止具に、係止片を
   突設して額縁の厚さに対応する凹状の嵌合部を形
   成し、サツシ枠の屋内側壁に穿設した切欠部に、
   上記額縁係止具の取付部を嵌挿し、嵌合部に額縁
   の端部を嵌合すると共に、係止片で挟着すること
   を特徴とするサツシ枠の額縁取付け構造。