JPH053775Y2 - - Google Patents

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JPH053775Y2
JPH053775Y2 JP19663286U JP19663286U JPH053775Y2 JP H053775 Y2 JPH053775 Y2 JP H053775Y2 JP 19663286 U JP19663286 U JP 19663286U JP 19663286 U JP19663286 U JP 19663286U JP H053775 Y2 JPH053775 Y2 JP H053775Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、車両用手動変速機等に使用される同
期噛合装置に関する。
〔従来技術〕
同期噛合装置の一形式として特公昭51−48540
号公報に示されているように、回転シヤフト上に
回転可能に組付けたギヤの一側にて同シヤフト上
にこれと一体回転可能に組付けたクラツチハブ
と、このクラツチハブの外周に一体回転可能かつ
軸方向へ移動可能に組付けられ内周側にテーパコ
ーン部を有するスリーブと、このスリーブと前記
ギヤのギヤスプライン部間にて同スプライン部に
所定量相対回転可能かつ軸方向へ移動可能に組付
けられ外周側に前記スリーブのテーパコーン部に
対向して同スリーブの軸方向の移動により同テー
パコーン部と係脱するテーパコーン部を有するシ
ンクロナイザリングと、前記ギヤスプライン部と
シンクロナイザリング間に設けられ同リングの軸
方向への移動を所定の力で規制する移動規制手段
を備えた同期噛合装置がある。
この種形式の同期噛合装置は、ギヤのギヤスプ
ライン部の外周側とシンクロナイザリングの内周
側とに互いに係脱可能に設けたテーパコーン部を
有する所謂ボルグワーナー式のものに比しテーパ
コーン部の径が大きく大きな同期作用(同期容
量)が得られること、同期容量を同じにした場合
には径方向および軸方向の寸法を小さくして小型
にし得ること、これによりスリーブの軸方向の移
動量が少なくてよいためシフト操作レバーのシフ
トストロークを小さくし得ること、シフト操作レ
バーのシフトストロークを従来と同じ量に設定し
た場合には同レバーのレバー比を大きくし得るこ
と等種々の利点を備えている。
しかして、上記公報に示された同期噛合装置に
おいて、シンクロナイザリングはその内周側に設
けた各突起部をギヤスプライン部に設けた径内外
側に貫通する各溝部に挿通することより同スプラ
イン部に組付けられ、かつ同スプライン部とシン
クロナイザリングとは同リングの各突起部の内端
部に設けた溝部に嵌合して同スプライン部の内周
傾斜面に設けた環状の係合凹所に係合させた縮径
可能な環状のスプリングにて所定の規制力で軸方
向に結合されている。従つて、かかる同期噛合装
置によれば、スリーブの軸方向への操作により先
づ同スリーブのテーパコーン部がシンクロナイザ
リングのテーパコーン部に係合して同リングを軸
方向へ押圧し、この押圧力が所定値以上になると
両テーパコーン部が互いに係合して同期するとと
もに、スプリングのギヤスプライン部に対する係
合が解かれ同リングおよびスリーブの軸方向への
移動によりシフトが完了する。
〔考案が解決しようとする問題点〕
ところで、かかる同期噛合装置においては、シ
ンクロナイザリングの軸方向の移動時前記スプリ
ングが同リングと一体的に同方向へ移動するが、
同スプリングはギヤスプライン部の内周に設けた
傾斜面を漸次縮径して大きなバネ力にて押圧して
摺動する。このため、スプリングおよびギヤスプ
ライン部の傾斜面が漸次摩耗して同スプリングに
よる規制力が変化してスリーブおよびシンクロナ
イザリングのテーパコーン部の係合荷重、押動荷
重が変化し、長時間シフト荷重の安定したシフト
操作は維持し得ない。また、かかる同期噛合装置
においては、ギヤスプライン部に設けられた上記
各溝部が径内外側に貫通しており、しかも各溝部
は周方向に相当広い幅に形成されている。このた
め、これら溝部に起因してギヤスプライン部の強
度が大きく低下するとともに熱歪が生じ易くて精
度を損なうことになる。この対策としてはギヤス
プライン部の肉厚を厚くして剛性を高くする手段
が考えられるが、かかる手段を採用すれば装置の
重量増大、コストの増大を招くことになる。さら
にまた、かかる同期噛合装置においては、ギヤス
プライン部の内周傾斜面の作用でスプリングから
シンクロナイザリングに対して常に中立位置側へ
の押圧力が付与される。この押圧力はシンクロナ
イザリングの中立位置への復帰作用として有効で
はあるが、回転シヤフトとギヤスプライン部との
結合時これら両者の結合を解除される所謂ギヤ抜
け力としても作用するため、ギヤ抜けの対策が必
要である。
従つて、本考案の目的は、シンクロナイザリン
グをギヤスプライン部に所定の力で軸方向に結合
させる環状スプリングの軸方向への摺動時同スプ
リングにギヤスプライン部の径方向に対する大き
な押圧力が発生しないようにすることにより、シ
フト荷重の安定したシフト操作を長期間維持し得
るようにするとともに、同スプライン部の強度低
下および熱歪の発生を抑制し、かつ回転シヤフト
とギヤスプライン部との結合時のギヤ抜け力を解
消するとともに、これら両者の結合解除時にはシ
ンクロナイザリングの中立位置への復帰を円滑に
することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
しかして、本考案は上記した形式の同期噛合装
置において、前記移動規制手段を、前記シンクロ
ナイザリングの内周側に設けた周方向に延びる第
1の係合凹所と、前記ギヤスプライン部の外周側
にて前記第1の係合凹所に対向して設けた周方向
に延びる第2の係合凹所と、これら両係合凹所に
係合され軸方向に所定の力が作用したとき径方向
に撓んで前記第2の係合凹所から外れる環状のス
プリングとにより構成するとともに、前記クラツ
チハブとスリーブ間には同スリーブと前記シンク
ロナイザリングとを互いに連結する連結手段を配
設し、同連結手段を、前記クラツチハブの外周ス
プライン部に設けた第3の係合凹所と、この第3
の係合凹所に係合するとともに同係合凹所を乗り
越えたとき前記シンクロナイザリングに掛止され
る連結部材と、前記スリーブの取付孔内に収容さ
れ前記連結部材を押圧して前記クラツチハブの第
3の係合凹所に弾撥的に係合させる圧縮スプリン
グにより構成したことを特徴とする。
〔考案の作用・効果〕
かかる構成においては、スリーブの非操作時同
スリーブとシンクロナイザリングとは非係合状態
にあり、同リングは各ギヤスプライン部との間に
設けた規制手段の作用により同スプライン部に結
合されて軸方向の移動を規制されて中立位置にあ
る。この状態でスリーブをシンクロナイザリング
側に軸方向へ移動させると、同スリーブはそのテ
ーパコーン部にてシンクロナイザリングのテーパ
コーン部を押圧し同リングを前記規制手段の規制
力に抗して軸方向へ押圧する。この際、この規制
力と各ギヤスプライン部およびスリーブ間の回転
差とにより、シンクロナイザリングがギヤスプラ
イン部に対して最大限相対回転してこれら両者間
でボーク開始直前の状態になり、その後のスリー
ブの軸方向への移動によりスリーブおよびシンク
ロナイザリング両者のテーパコーン部が互いに係
合して同期が完了する。また、同時にスリーブは
シンクロナイザリングを押圧して移動規制手段を
構成する環状のスプリングに軸方向へ所定以上の
力を付与して、同スプリングを径方向にわずかに
撓わませてギヤスプライン部における第2の係合
凹所から外し、これにより同規制手段による規制
を解いてシンクロナイザリングを軸方向へ移動さ
せる。この結果、スリーブはギヤスプライン部に
円滑に噛合して回転シヤフトとギヤスプライン部
とを結合してシフトを完了させ、これら両者は一
体回転可能となる。この間、連結手段を構成する
連結部材がスリーブとともに軸方向へ移動し、シ
ンクロナイザリングの第3の係合凹所を乗り越し
てスプライン部上に乗り上げてシンクロナイザリ
ングに掛止され、スリーブとシンクロナイザリン
グとを軸方向に互いに連結する。また、回転シヤ
フトとギヤスプライン部との結合を解除すべくス
リーブを中立位置へ移動させると、シンクロナイ
ザリングは連結部材の作用によりスリーブと一体
的に軸方向へ移動して中立位置に復帰し、かつこ
の時点で連結部材がクラツチハブの第3の係合凹
所に係合してスリーブとシンクロナイザリングと
の連結が解除される。
このように、本考案においてはギヤスプライン
部とシンクロナイザリングとを結合させる移動規
制手段を構成する環状のスプリングを径方向にわ
ずかに撓わませるにすぎず、同スプリングの摺動
時同スプリングにギヤスプライン部の径方向に対
する大きな押圧力が発生することがなく、摩耗に
よりスプリングのバネ力が変化してシンクロナイ
ザリングに対する軸方向の規制力が変化するよう
なことがない。この結果、上記規制力の変化に起
因して両テーパコーン部の係合荷重、シンクロナ
イザリングの押動荷重等が変化することがなく、
安定したシフト荷重のシフト操作を長期間維持す
ることができる。
また、本考案においては、移動規制手段を上記
のごとく構成しているためギヤスプライン部にお
ける径内外側に貫通する溝部等、同スプライン部
の強度低下および熱歪を生じさせる要因を解消す
ることができる。
さらにまた、本考案においては、回転シヤフト
とギヤスプライン部との結合時これら両者の結合
を解除させるギヤ抜け力が作用することがないと
ともに、これら両者の結合を解除すべくスリーブ
を中立位置に移動させた場合にはシンクロナイザ
リングは連結部材の作用によりスリーブと一体的
に移動するため、ギヤ抜け力として作用する押動
力がなくても円滑に中立位置へ復帰する。
〔実施例〕
以下、本考案を図面に基づいて説明するに、第
1図および第2図には本考案の一実施例に係る同
期噛合装置が示されている。これら各図におい
て、第1図は当該同期噛合装置の第3図〜第5図
における矢印−線方向の断面図、第2図は同
図における矢印−線方向の断面図である。
しかして、当該同期噛合装置10はクラツチハ
ブ11、スリーブ12、左右一対のシンクロナイ
ザリング13およびギヤスプライン部14、移動
規制手段を形成する環状スプリング15、連結手
段を形成する板バネ16a、圧縮スプリング16
b、ピン16c等により構成されている。
クラツチハブ11は変速機を構成するインプツ
トシヤフト21上にこれと一体回転可能に組付け
られていて、同シヤフト21上に回転可能に組付
けた2個のドライブギヤ22,23間に位置しい
ている。このクラツチハブ11においては第3図
に示すように、その外周に多数の外スプライン1
1aを備えるとともに周方向の3箇所に等間隔を
保つて係合凹所11bを備えている。各係合凹所
11bは本考案の第3の係合凹所に該当するもの
で、第1図および第6図に示すように、クラツチ
ハブ11の外周における軸方向の中央部に形成さ
れている。なお、各ドライブギヤ22,23は変
速ギヤ列を構成するもので、図示しないアウトプ
ツトシヤフト上に一体回転可能に組付けた各ドリ
ブンギヤに噛合しており、それらの一側面に後述
するギヤスプライン部14が一体的に形成されて
いる。
スリーブ12はその脚部内周に内スプライン1
2aを備え、クラツチハブ11の外周に設けた外
スプライン11aに噛合して軸方向へ摺動可能に
なつている。また、スリーブ12の筒部の左右両
側の内周がテーパコーン部12bに形成されてお
り、同コーン部12bは各ドライブギヤ22,2
3側へ漸次拡開している。このスリーブ12にお
いてはクラツチハブ11の係合凹所11bに対応
する3箇所の部位に、第1図に示すように軸方向
および径内側へ開口する溝部12cが形成されて
おり、また各係合凹所11bに対向して径方向に
延びる取付孔12dが形成されている。
シンクロナイザリング13は第1図および第5
図に示すようにその外周がテーパコーン部13a
に形成されていて、その内周に3個の突起部13
bが周方向に等間隔にて設けられている。突起部
13bは第6図に示すように周方向に幅が相違す
る幅広部13b1と幅狭部13b2とからなり、こ
れら両部13b1と13b2間がチヤンフア13b3
に形成されている。シンクロナイザリング13の
テーパコーン部13aはスリーブ12のテーパコ
ーン部12bに対向して設けられており、同スリ
ーブ12の軸方向への摺動により同コーン部12
bと係脱する。このシンクロナイザリング13に
おいては第1図、第2図および第5図に示すよう
に、その略中央部に径内側へ開口する環状の第1
係合凹所13cとスリーブ12の脚部側に係内側
へ開口する環状溝13dが形成されている。第1
係合凹所13cは本考案の第1の係合凹所に該当
するもので、同係合凹所13cには移動規制手段
を構成する環状スプリング15が嵌込まれて係合
する。また、環状溝13dを構成しているスリー
ブ12脚部側(外側)の起立壁の内周はシンクロ
ナイザリング13自体の内周に比し大径に形成さ
れていて、連結手段を構成する板バネ16aが係
脱する掛止部として機能する。
ギヤスプライン部14は第1図、第2図および
第4図に示すように各ドライブギヤ22,23の
一側面に一体的に形成された筒状のもので、第4
図および第6図に示すようにその外周には軸方向
に長尺の第1スプライン14aと短尺の第2スプ
ライン14bとが形成されている。第2スプライ
ン14bは所定間隔を保つて一対づつ対向して形
成されており、また第1スプライン14aは各第
2スプライン14b間にて所定間隔を保つて多数
形成されている。第2スプライン14b間の間隔
L1は第1スプライン14a間の間隔L2より大き
く設定されている。本実施例においては、間隔
L1は第1スプライン14aを1歯切欠いた間隔
になつている。各スプライン14a,14bの先
端部にはチヤンフア14a1,14b1がそれぞれ
形成されている。第2スプライン14b間の間隔
L1はシンクロナイザリング13の突起部13b
の幅狭部13b2の幅L3より所定長大きく形成さ
れており、また同一スプライン14bのチヤンフ
ア14b1はそのチヤンフア角がシンクロナイザ
リング13の突起部13bのチヤンフア13b3
と関連してボークに必要な角度に設定されてい
て、同突起部13bのチヤンフア13b3に係脱
可能になつている。
移動規制手段を構成する環状スプリング15は
第1図、第2図および第5図に示すようにC形状
を呈していて、周方向の3個の大径部15aと小
径部15bとが等間隔にて形成されている。かか
る環状スプリング15においては、シンクロナイ
ザリング13の第1係合凹所13cに嵌込まれて
各大径部15aが各突起部13bの形成部位に位
置し、かつ各小径部15bが各突起部13b間に
て径内側へ所定量突出してギヤスプライン部14
の第2係合凹所14dに嵌込まれている。第2係
合凹所14dは本考案の第2の係合凹所に該当す
るもので、環状スプリング15は各大径部15a
にてシンクロナイザリング13に係合しかつ各小
径部15bにてギヤスプライン部14に係合し、
シンクロナイザリング13の軸方向に移動を所定
の力で規制している。この状態においては、シン
クロナイザリング13の突起部13bが第6図
(右側図示参照)に示すようにギヤスプライン部
14における一対の第2のスプライン14b間に
位置し、同突起部13bの幅狭部13b2が両第
2スプライン14b間に延びている。これによ
り、シンクロナイザリング13はギヤスプライン
部14に対して(L1−L3)に相当する分相対回
転可能であり、かつ最大限相対回転した状態にお
いては両者13,14における突起部13bのチ
ヤンフア13b3と第2スプライン14bのチヤ
ンフア14b1とが互いに係合する(同図左側図
示参照)。
連結手段を構成する板バネ16aは第1図、第
3図および第6図に示すように屈曲して形成され
ていて、クラツチハブ11の各係合凹所11bに
それぞれ嵌合して配置され、スリーブ12の各取
付孔12dに組付けた圧縮スプリング16bおよ
びピン16cにより各係合凹所11bに弾撥的に
嵌合している。この状態において、板バネ16a
の各先端フツク部はシンクロナイザリング13の
環状溝13dの径内側の近傍に臨んでいる。
このように構成した同期噛合装置10において
は、その非作動時第1図および第2図に示す状態
にあり、図示しないシフト操作レバーの操作によ
りスリーブ12を図示左方へ摺動させるとインプ
ツトシヤフト21と第1ドライブギヤ22とが結
合して一体回転可能となり、またスリーブ12を
右方へ摺動させるとインプツトシヤフト21と第
2ドライブギヤ23とが結合して一体回転可能と
なる。
しかして、スリーブ12はその摺動時先づテー
パコーン部12bをシンクロナイザリング13の
テーパコーン部13aに当接させて、同リング1
3を移動規制手段からの所定の規制力に抗して第
1ドライブギヤ22側へ軸方向に押圧する。この
際、上記規制力とギヤスプライン部14およびス
リーブ12間の回転差とによりシンクロナイザリ
ング13がギヤスプライン部14に対して最大限
相対回転し、両第2スプライン14bの中間に位
置するシンクロナイザリング13の突起部13b
が第6図(同図左側図示参照)に示すように第2
スプライン14bの一方に当接する。この状態は
突起部13bのチヤンフア13b3と第2スプラ
イン14bのチヤンフア14b1とが係合してボ
ーク開始直前の状態であり、その後のスリーブ1
2の軸方向への移動によりこれら両者13b,1
4b間にボーク作用が生じてスリーブ12および
シンクロナイザリング13のテーパコーン部12
b,13aが係合して同期が完了する。第7図は
同期時の状態を示している。同時に、スリーブ1
2はシンクロナイザリング13を押圧して環状ス
プリング15を径外方へ撓ませてギヤスプライン
部14から外し、シンクロナイザリング13をギ
ヤ22側へ移動させる。この結果、スリーブ12
の内スプライン12aはギヤスプライン部14の
第1スプライン14aに円滑に噛合し、インプツ
トシヤフト21と第1ドライブギヤ22とを結合
させてシフトを完了する。当該同期噛合装置10
のシフト完了状態は第8図および第9図に示す通
りであり、またスリーブ12を図示右方へ摺動さ
せた場合にも上記と同様にインプツトシヤフト2
1と第2ドライブギヤ23とを結合する。
この間、板バネ16aはスリーブ12と一体的
に移動するため先づ第7図に示すように同期時に
クラツチハブ11の係合凹所11bから外スプラ
イン11a上にわずかに乗上げ、その一方の先端
フツク部がシンクロナイザリング13の環状溝1
3dの開口部に対向し、スリーブ12のその後の
移動により板バネ16aが外スプライン11aに
乗上げると同時に先端フツク部は環状溝13dに
侵入する。これにより、シフト完了時点では第8
図に示す状態になる。
また、第8図および第9図に示す状態のインプ
ツトシヤフト21と第1ドライブギヤ22との結
合を解除するには、シフト操作レバーの操作によ
りスリーブ12を中立位置へ摺動させる。これに
より、スリーブ12はギヤスプライン部14から
外れるとともに、シンクロナイザリング13は板
バネ16aに介して伝達されるスリーブ12から
の引張力により同スリーブ12と一体的に移動し
て中立位置に復帰する。この結果、当該同期噛合
装置10は第1図および第2図に示すように非作
動状態に復帰し、環状スプリング15がギヤスプ
ライン部14の第2係合凹所14dに嵌合すると
ともに板バネ16aがクラツチハブ11の係合凹
所11bに嵌合してシンクロナイザリング13か
ら離間する。
このように、本実施例においては、ギヤスプラ
イン部14とシンクロナイザリング13との結合
をこれら両者に設けた係合凹所13c,14dと
環状スプリング15とにより行い、シフト操作時
には同スプリング15を径方向へのみわずかに撓
ませてギヤスプライン部14の第2係合凹所14
dから外す構成となつている。このため、環状ス
プリング15が大きく摩耗して同スプリング15
によるシンクロナイザリング13に対す軸方向の
規制力が変化するようなことはなく、シフト操作
時のシフト荷重が長期間安定したものとなる。し
かも、ギヤスプライン部14には径内外側に貫通
する溝部等同スプライン部14の強度低下および
熱歪みの要因となるものが形成されていないた
め、これらの対策は全く不要である。
また、本実施例においては、インプツトシヤフ
ト21とギヤスプライン部14との結合時シンク
ロナイザリング13には中立位置側への押圧力が
作用しないためギヤ抜けが確実に防止されるとと
もに、シンクロナイザリング13は板バネ16a
を介してスリーブ12と一体的に移動するため中
立位置へ確実にかつ円滑に復帰する。
さらにまた、本実施例においては、特に第6図
に示すように、シンクロナイザリング13の第2
突起部13bとギヤスプライン部14の第2スプ
ライン14bとの協働作用にて同期させる構成と
なつている。また、同突起部13bは幅広部13
b1、幅狭部13b2およびこれら両者13b1,1
3b2間のチヤンフア13b3により形成されてお
り、かつ第2スプライン14bはスリーブ12と
噛合する第1スプライン14aに比し所定長短か
く形成されている。このため、これら両者13,
14は突起部13bの軸方向の中間に位置するチ
ヤンフア13b3と第2スプライン14bの先端
のチヤンフア14b1とがボーク時周方向に対向
するよう互いに重合して組付けられ、この重合し
た分装置の軸方向の長さを短くすることができる
とともに、突起部13bのチヤンフア13b3に
は十分な剛性が確保される。また、ボーク作用を
ギヤスプライン部14の短尺の第2スプライン1
4bとシンクロナイザリング13の第2突起部1
3bで行つているので、スリーブ12のスプライ
ン12aをギヤスプライン部14の長尺の第1ス
プライン14aにボーク後ただちに噛合させるこ
とができる。なお、スリーブ12の内スプライン
12aに噛合するギヤスプライン部14の第1ス
プライン14aは従来と同じ長さに形成し得るの
で、スリーブ12に対する十分な噛合長が確保さ
れる。
なお、本実施例においては、ギヤスプライン部
14を各ドライブギヤ22,23の一側に一体的
に形成した例について示したが、本考案において
はギヤスプライン部14の各スプライン14a,
14b等を備えたスプラインピースを各ギヤとは
別体に形成し、同ピースを各ギヤの所定の部位に
組付けてギヤスプライン部を形成してもよい。ま
た、本実施例においては第10図に示すように、
環状スプリング15の一端をシンクロナイザリン
グ13の第1係合凹所13cに設けた掛止孔13
c1に掛止めして固定するようにしてもよい。これ
により環状スプリング15の組付け状態が安定す
るため、ギヤスプライン部14の第2係合凹所1
4dを同スプリング15の各小径部15bに対向
する各スプライン14a,14bにのみ形成すれ
ばよく、この結果ギヤスプライン部14の強度を
高めることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例に係る同期噛合装置
における第3図〜第5図の矢印−線方向の断
面図、第2図は同矢印−線方向の断面図、第
3図は同装置におけるクラツチハブおよびスリー
ブの正面図、第4図は同装置におけるギヤスプラ
イン部の正面図、第5図はシンクロナイザリング
の正面図、第6図はギヤスプライン部とシンクロ
ナイザリングとの協働状態を説明する同スプライ
ン部の部分展開図、第7図は同装置のボーク開始
直前の第1図に対応する断面図、第8図は同装置
のシフト完了時の第1図に対応する断面図、第9
図は同第2図に対応する断面図、第10図は変形
例を示すシンクロナイザリングの第5図に対応す
る正面図である。 符号の説明、10……同期噛合装置、11……
クラツチハブ、11b……係合凹所、12……ス
リーブ、12b……テーパコーン部、13……シ
ンクロナイザリング、13a……テーパコーン
部、13b……突起部、13b……第1係合凹
所、14……ギヤスプライン部、14a,14b
……スプライン、14d……第2係合凹所、15
……環状スプリング、16a……板バネ、16b
……圧縮スプリング、16c……ピン、21……
インプツトシヤフト、22,23……ギヤ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 回転シヤフト上に回転可能に組付けたギヤの一
    側にて同シヤフト上にこれと一体回転可能に組付
    けたクラツチハブと、このクラツチハブの外周に
    一体回転可能かつ軸方向へ移動可能に組付けられ
    内周側にテーパコーン部を有するスリーブと、こ
    のスリーブと前記ギヤのギヤスプライン部間にて
    同スプライン部に所定量相対回転可能かつ軸方向
    へ移動可能に組付けられ外周側に前記スリーブの
    テーパコーン部に対向して同スリーブの軸方向の
    移動により同テーパコーン部と係脱するテーパコ
    ーン部を有するシンクロナイザリングと、前記ギ
    ヤスプライン部とシンクロナイザリング間に設け
    られ同シンクロナイザリングの軸方向への移動を
    所定の力で規制する移動規制手段を備えた同期噛
    合装置において、前記移動規制手段を、前記シン
    クロナイザリングの内周側に設けた周方向に延び
    る第1の係合凹所と、前記ギヤスプライン部の外
    周側にて前記第1の係合凹所に対向して設けた周
    方向に延びる第2の係合凹所と、これら両係合凹
    所に係合され軸方向に所定の力が作用したとき径
    方向に撓んで前記第2の係合凹所から外れる環状
    のスプリングとにより構成するとともに、前記ク
    ラツチハブとスリーブ間には同スリーブと前記シ
    ンクロナイザリングとを互いに連結する連結手段
    を配設し、同連結手段を、前記クラツチハブの外
    周スプライン部に設けた第3の係合凹所と、この
    第3の係合凹所に係合するとともに同係合凹所を
    乗り越えたとき前記シンクロナイザリングに掛止
    される連結部材と、前記スリーブの取付孔内に収
    容され前記連結部材を押圧して前記クラツチハブ
    の第3の係合凹所に弾撥的に係合させる圧縮スプ
    リングにより構成したことを特徴とする同期噛合
    装置。
JP19663286U 1986-12-16 1986-12-19 Expired - Lifetime JPH053775Y2 (ja)

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JP19663286U JPH053775Y2 (ja) 1986-12-19 1986-12-19
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DE8787311073T DE3772535D1 (de) 1986-12-16 1987-12-16 Synchronisiermechanismus fuer zahnradgetriebe.
EP87311073A EP0272103B1 (en) 1986-12-16 1987-12-16 Gear synchronizer mechanism

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