JPH0536942Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案は走行用のレールに吊下げられているパ
ネルによつて室内を間仕切ることのできる間仕切
壁に関する。

〔背景技術〕

特開昭58−101979号公報に示されたような従来
の間仕切壁にあつては、パネルを開いて畳んであ
る場合には第３図に示すようにパネル２′が傾き、
更にはパネル２′の下面が床等に当つたり、摺れ
たりするという問題があつた。これは第１図のよ
うにパネル２′が一対のランナー３′によつて上レ
ール１′に吊下げられており、畳むときには第２
図のように上レール１′の開口１８より一方のラ
ンナー３′を脱出させてパネル２′を開くようにな
つており上レール１′内に残つたランナー３′と下
レール４′のピボツト５′とは別々に動くようにな
つているためパネル２′が一方のランナー３′に片
持ち状に支持されるためであつた。

〔考案の目的〕

本考案は叙上の従来例の欠点に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところはパネルを開
いて畳んだときにパネルが傾かないように、真直
ぐに支持できるようにすることにある。

〔考案の開示〕

本考案の間仕切壁は、上レール内に納入された
パネル上面のランナーと下レール内へ突出させら
れたパネル下面のピボツトによりパネルが上下レ
ールに沿つて走行自在とされるとともに、ランナ
ーとピボツトを中心とするパネルの回動で折り畳
み自在とされた間仕切壁において、パネルの上面
及び下面の上記ランナーとピボツトとが設けられ
た側に夫々ギアが配設されるとともに、両ギアが
連動軸によつて一体に連結され、上レール及び下
レールにおけるパネルの折り畳み収納部にはパネ
ルが上レール及び下レールと直角になつた時のみ
上記両ギアと夫々噛み合い且つパネルが上レール
及び下レールと平行となつているときは上記両ギ
アと噛み合わないラツク部が設けられていること
に特徴を有しており、パネルが上レール及び下レ
ールと平行な時は、ギアとラツク部とが噛み合わ
ずに上レール、下レールに沿つてパネルを走行さ
せる際に走行が軽く、しかもパネル走行時に金属
の噛み合い音が出ないものであり、また、パネル
の収納位置においてパネルが上レール及び下レー
ルと直角になつた時にのみ上記両ギアと両ラツク
と夫々噛み合わせて収納時に片持ちでパネルを支
持する際にパネルが傾かないようにできるように
なつたものである。

以下、本考案の実施例を添付図により詳述す
る。第４図に示すように、パネル２の一側部上面
には水平面内で回動自在な（方向転換自在な）ラ
ンナー３が突出させられており、下面にはピボツ
ト軸１１が突出させられピボツト軸１１の下端に
はスライドブロツク１２が取着されてピボツト５
が構成されている。又、パネル２の他側部上面に
はピン１３が突出させられ、下面には転動自在な
ガイドころ１４が取着されている。又、パネル２
のランナー３側の端部には上下に貫通して連動軸
８が回動自在に挿通させられており、連動軸８の
両端にはギア６，７が固着され、パネル２の上面
と下面のギア６，７が共に回転するようになつて
いる。第４図にはこのパネル２を上レール１と下
レール４との間に施装したときの状態を示してあ
る。ランナー３は上レール１内に納められ、ピボ
ツト５のスライドブロツク１２は下レール４内に
納められ、ガイドころ１４は下レール４上面に転
動自在に載置されている。しかしてパネル２はラ
ンナー３とガイドころ１４によつて支持され、ラ
ンナー３とガイドころ１４によつて上下レール
１，４に沿つてスムーズに走行できるようになつ
ている。更にピン１３が上レール１内に挿入され
てピン１３とピボツト５によつてパネル２を上下
レール１，４に沿つて真直ぐに揺動させることな
く走行させられるようにしてある。ピン１３はパ
ネル２開閉用のハンドル１５の操作によつて引込
み、上レール１内から抜け出るようになつてい
る。更に、上レール１からは垂下片１６が垂設さ
れ、下レール４には立上がり片１７が立設されて
おり、垂下片１６及び立上がり片１７には夫々全
長に亘つて、あるいは部分的にラツク部９，１０
が形成されている。

しかして、通常は第４図のようにピン１３が上
レール１内に突出し、パネル２はランナー３とガ
イドころ１４によつて支持されており、上下のギ
ア６，７はいずれもラツク部９，１０から離れて
おり、パネル２は上下レール１，４に沿つてスム
ーズに走行するようになつている。パネル２を開
いて畳む場合には、パネル２を端の収納位置へ移
動させ、ハンドル１５を回してピン１３を上レー
ル１から引込ませ、パネル２を90度回して開くと
ギア６，７がラツク部９，１０と噛合いパネル２
が垂直に保持されるのてある。即ち、上下のギア
６，７は同一角度しか回転しないから、同一距離
しか移動せず、パネル２が移動しても傾くことは
ないのである。

〔考案の効果〕

本考案は上記のように、パネルの上面及び下面
の上記ランナーとピボツトとが設けられた側に
夫々ギアが配設されるとともに、両ギアが連動軸
によつて一体に連結され、上レール及び下レール
におけるパネルの折り畳み収納部にはパネルが上
レール及び下レールと直角になつた時のみ上記両
ギアと夫々噛み合い且つパネルが上レール及び下
レールと平行となつているときは上記両ギアと噛
み合わないラツク部が設けられているので、パネ
ルが上レール及び下レールと平行な時は、ギアと
ラツク部とが噛み合わずに上レール、下レールに
沿つてパネルを走行させる際に走行が軽く、しか
もパネル走行時にギアとラツク部とが噛み合つて
出す金属の噛み合い音が出ないものであり、ま
た、パネルの収納位置においてパネルが上レール
及び下レールと直角になつた時にのみ上記両ギア
と両ラツクとを夫々噛み合わせることができるの
で、パネルを収納位置で収納するために回動して
上レール及び下レールに対して直角に回動すると
両ギアと両ラツクとが噛み合うものであり、この
結果、収納のためにパネルを上レール及び下レー
ルと直角にすると連動軸により一体に連結された
両ギアがラツクに対して同じだけしか移動せず、
収納時に片持ちでパネルを支持する際にパネルが
傾かないようにできるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の正面図、第２図は同上の動作
説明のための概略図、第３図は同上の欠点を示す
正面図、第４図は本考案の一実施例を示す一部破
断した正面図、第５図は同上の断面図、第６図
ａ，ｂは同上の作用説明図である。 １……上レール、２……パネル、３……ランナ
ー、４……下レール、５……ピボツト、６，７…
…ギア、８……連動軸、９，１０……ラツク部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上レール内に納入されたパネル上面のランナー
   と下レール内へ突出させられたパネル下面のピボ
   ツトによりパネルが上下レールに沿つて走行自在
   とされるとともに、ランナーとピボツトを中心と
   するパネルの回動で折り畳み自在とされた間仕切
   壁において、パネルの上面及び下面の上記ランナ
   ーとピボツトとが設けられた側に夫々ギアが配設
   されるとともに、両ギアが連動軸によつて一体に
   連結され、上レール及び下レールにおけるパネル
   の折り畳み収納部にはパネルが上レール及び下レ
   ールと直角になつた状態の時のみ上記両ギアと
   夫々噛み合い且つパネルが上レール及び下レール
   と平行となつているときは上記両ギアと噛み合わ
   ないラツク部が設けられている間仕切壁。