JPH0536364A - 陰極線管 - Google Patents

陰極線管

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JPH0536364A
JPH0536364A JP3186742A JP18674291A JPH0536364A JP H0536364 A JPH0536364 A JP H0536364A JP 3186742 A JP3186742 A JP 3186742A JP 18674291 A JP18674291 A JP 18674291A JP H0536364 A JPH0536364 A JP H0536364A
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孝司 西村
Kazuyuki Kiyono
和之 清野
Eiji Kanbara
英治 蒲原
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 真空外囲器34がほぼ矩形状の平坦な第1プレ
ート30とこの第1プレートの周縁部から実質的に垂直に
延在する側壁31を介して第1プレートと対向して平行に
配置されたほぼ矩形状の平坦な第2プレート32とを備
え、その第1プレートの内面に形成された蛍光体スクリ
ーンを複数の領域に分割して走査する陰極線管におい
て、その第1、第2プレート間に配置される支持手段の
第1プレート側の端部を楔形状とし、この支持手段の楔
形状の中央部における長さを両端部における長さよりも
長くした。 【効果】 大気圧により第1プレートに生ずる応力の集
中を分散して均一化することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、陰極線管に係り、特
に平坦なフェースプレートの内面に被着形成された蛍光
体スクリーンを複数の領域に分割して走査する陰極線管
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年高品位放送あるいはこれにともなう
大画面をもつ高解像度受像管に対して種々の検討がなさ
れている。一般に受像管の高解像度化を達成するために
は、蛍光体スクリーンでの電子ビームのスポット径を小
さくしなければならない。これに対して、従来より電子
銃の電極構造の改良あるいは電子銃自体の大口径化、伸
長化などが図られてきたが、未だ十分な成果が得られて
いない。これは、大形管になるにしたがって電子銃から
蛍光体スクリーンまでの距離が長くなり、電子レンズの
倍率が大きくなりすぎることが最大の原因である。した
がって、高解像度を実現するためには、電子銃から蛍光
体スクリーンまでの距離(奥行き)を短縮することが重
要である。またこの場合、広角偏向にすると、画面中央
と周辺との倍率差の増大をまねく。そのため、広角偏向
にすることは、高解像度化にとって得策ではない。
【0003】そのため、従来より独立した小形の受像管
を複数個配置して高解像度大画面にする方法が、特開昭
48−90428号公報、特開昭49−21019号公
報、実開昭53−117130号公報などに開示されて
いる。この種の方法は、屋外などに配置する分割数の多
い巨大画面表示には有効であるが、画面サイズが40イ
ンチ程度の中規模の大画面表示の場合は、各領域間の画
面の接続部が目立ち、目障りな画像を再生する。したが
って、家庭用テレビ受像機として使用する場合や計算機
利用設計(CAD)における図形表示用の端末機として
使用する場合に、その画面の接続部が致命的欠陥とな
る。
【0004】これに対して、米国特許第3,071,7
06号明細書、実公昭39−25641号公報、特公昭
42−4928号公報、特公昭50−17167号公報
などには、複数個の独立した受像管のクリーンを一体化
した構造のものが開示されている。この一体化構造の蛍
光体スクリーンをもつ受像管は、図9に示すように、蛍
光体スクリーン1の形成されたフェースプレート2、こ
のフェースプレート2に対設されたリアプレート3、こ
のリアプレート3に隣接する複数個のファンネル4およ
びこの各ファンネル4に設けられた複数個のネック5に
より真空外囲器が構成されている。そのフェースプレー
ト2はガラスから、またリアプレート3はガラスまたは
金属からなる。
【0005】しかし、このような構造では、スクリーン
面が大形になると、大気圧(外圧)に耐えられるように
フェースプレート2やリプレート3の肉厚を厚くしなけ
ればならず、また管軸方向に大きな曲率をもたせること
も必要となる。その結果、外囲器の重量が非常に重くな
り、さらに管軸方向に大きな曲率をもつものでは、画面
が見にくいものとなる。さらにまた蛍光体スクリーン1
とネック5内に封入される電子銃6との距離が大きくな
り、電子レンズが倍率的に好ましくないものとなる。
【0006】したがって上記問題点を解決するために
は、特にフェースプレートを比較的平坦な大きな面積に
する必要があり、この場合、そのフェースプレートに加
わる大気圧を支えるために支持手段を設けることが必要
となる。
【0007】このような支持手段を設けることについて
は、外囲器内を真空にする太陽熱収集器に関連して既知
であるし、また平坦な陰極線管としても、特開昭56−
106353号公報、特開昭62−272432号公
報、特開昭62−285335号公報、特開昭63−1
28532号公報、特開昭48−90183号公報、特
開昭64−10553号公報、特開平1−117251
号公報などに開示されている。
【0008】図10にその一例を示す。この例では、真
空排気された平坦な外囲器8に加わる大気圧を支える支
持手段として、細長い板状の支持体からなる支持手段9
が配置されている。そのほかに針状の支持体を配置した
ものもある。
【0009】その細長い板状の支持体からなる支持手段
9は、広い接触面積で平坦なフェースプレート2(スク
リーン面)を支えことで、大気圧による荷重が一点に集
中するのを防ぐものであるが、発明者は、種々の実験か
らその細長い板状の支持体からなる支持手段9では、つ
ぎの問題があることが判明した。
【0010】第1に、支持体の加工精度が問題となる。
すなわち、図11に示すように、フェースプレート2内
面の蛍光体スクリーン(ストライプ状の3色蛍光体層と
ブラックストライプとからなる)のブラックストライプ
11に沿って当接する端部12をナイフエッジ状に形成する
必要があり、さらに支持体の高さをフェースプレートと
リアプレートとの間隔と完全に一致させる必要がある。
このような支持体の加工は、たとえばナイフエッジ状の
端部12の長さが50mm程度以下の場合は、実用的に加工
可能であり、量産可能であるが、それ以上の長さになる
と、特殊な仕上げ加工が必要となり、製造コストの高騰
をまねく。
【0011】第2に、支持体が板状であることによる強
度上の問題がある。一般に板状部材の強度は、その板面
に沿った方向の荷重に対しては強いが、板面に対して傾
斜した方向の荷重に対しては簡単に変形し、隣接支持体
に過度の荷重を加えることになる。
【0012】第3に、支持体の取付け方法がある。すな
わち、細長い板状の支持体は自立することが困難である
ため、これをリアプレートに取付けるには、リアプレー
トに対して垂直に立てるための補助部材、あるいはリア
プレートに接合する場合は、それを垂直に支持する固定
治具が必要となる。
【0013】第4に、反りの問題がある。一般に板状部
材は、面内変形には強いが、面内以外の方向には変形し
やすく、取付け時あるいは接合時などの熱処理工程で、
図12に9aで示すように変形しやすい。
【0014】第5に、フェースプレートとの接触の問題
がある。通常平坦な板ガラスは、フロート法により製造
されるが、このフロート法では、大形のフェースプレー
トなどに用いられる板ガラスの板厚を全面にわたり均一
にすることが困難である。一般に板ガラスの板厚分布
は、たとえば50mm程度の比較的狭い範囲では、板厚の
極端な変化がない限り大差はないが、200mm程度の比
較的広い範囲になると、板厚の差が0.05〜0.1mm
になることがある。そのため、支持体9を精度よく加工
しても、その支持体の端部の全長にわたりフェースプレ
ートに接触させることができるとは限らない。
【0015】また、針状の支持体については、つぎの問
題があることが判明した。
【0016】第1に、大気圧を支える上に必要な個数の
問題がある。すなわち、板状の支持体は、フェースプレ
ートとの接触面積を比較的広くとることができるが、針
状の支持体ではきわめて狭い。したがたつて各支持体に
対する負荷を軽減するためには、多数の支持体を配置す
る必要がある。具体的には、フェースプレートの板厚や
大きさにもよるが、針状の支持体を10mm以下の配列ピ
ッチで配置する必要があり、対角寸法が20インチの蛍
光体スクリーンを形成するためのフェースプレートに加
わる大気圧を支えるためには、1000本以上の支持体
が必要となる。
【0017】第2に、加工精度の問題がある。すなわ
ち、針状の支持体は、先端部を針状にする必要がある。
一般に線材の針状加工は、円筒研磨などにより比較的簡
単に加工できるが、この場合、針状の先端を精度よく線
材の中心軸と一致させることが困難であり、通常針状の
先端は偏心して形成される。
【0018】第3に、支持体が針状であることによる強
度上の問題がある。すなわち、板状の支持体の場合と同
様に針状の支持体は、線材の軸方向の荷重に対しては強
いが、軸に対して傾斜した方向の荷重に対しては簡単に
変形し、隣接支持体に過度の荷重を加えることになる。
【0019】第4に、支持体の取付け方法がある。すな
わち、板状の支持体の場合と同様に、細い針状の支持体
は、自立することが困難であるため、これをリアプレー
トに取付けるには、リアプレートに対して垂直に立てる
ための補助部材、あるいはリアプレートに接合する場合
は、それを垂直に支持する固定治具が必要となる。
【0020】以上要するに、板状または針状の支持体か
らなる支持手段は、構造、加工、組立て、価格などの点
で問題が多く、実用上好ましくない。
【0021】さらに、前記した既知の多くの平坦な陰極
線管は、図10(b)に示したように、外囲器8内に複
数の線状カソード14、制御電極15、加速電極16、偏向電
極17などが配置されるため、構造が非常に複雑となり、
量産上多くの問題がある。また画面が大形になるほど、
製造が困難となる。さらに電極や支持手段の増加にとも
なって、これら部材からの放出ガスが多くなり、陰極線
管の寿命特性を劣化させるなどの問題がある。
【0022】ところで、本発明者は、上記板状および針
状の支持体の問題点を解決するために、図13に示すよう
に、フェースプレート側の端部形状を楔形状19とし、そ
の楔形状19の端部間隔Lを2〜30mmとして、支持手段
9の個数を少なくしても、大気圧によりフェースプレー
トに加わる荷重を効果的に支えることができるとの知見
を得た。しかし、このように支持手段を構成しても、な
お、つぎの問題があることが判明した。
【0023】すなわち、たとえば楔形状の端部間隔Lが
15mmの支持手段9によりフェースプレートを支えた場
合、図14に示すように、大気圧によりフェースプレー
トに発生する応力分布20は、楔形状の両端部が中央部よ
りも大きく、かつ変化が急であり、楔形状の端部間の全
長にわたり荷重が均一に加わらない。
【0024】この荷重が不均一となる原因を究明するた
め、種々の実験とコンピュータによるシュミレーション
をおこなった結果、上記不均一な応力分布20は、支持体
の配置されていない部分のフェースプレートの変形の影
響であることが明らかになった。この場合、問題となる
変形量は、0.5mm程度と小さいが、ナイフエッジ状の
先端部を有する支持手段、すなわち楔形状の端部間隔L
が大きい支持手段では、その影響がいちじるしく大きく
なる。
【0025】図15によりその影響を説明すると、大気
圧は、矢印21で示すようにフェースプレート2全面に均
一に作用するが、大気圧によるフェースプレート2の変
形量は、支持手段9と接触する部分ではほぼ零であり、
支持手段9と隣接支持手段の中間で最大となる。さらに
詳しくは、支持手段9と接触する部分の変形量は、支持
手段9の楔形状19の端部間の全長にわたり一定ではな
く、両端部では零であるが、両端部中間では、支持手段
9から浮上る場合がある。その結果、大気圧によりフェ
ースプレート2に加わる荷重に対して支持手段9は、そ
の楔形状19の両端部で支え、フェースプレート2に生ず
る応力は、楔形状19の両端部に対応する部分に集中し、
両端部の中間部分ではそれよりも小さく、かつその両端
部での応力分布は急なものとなる。
【0026】なお、図14に示したフェースプレートの
応力分布は、支持手段に加わる荷重の大きさや、支持手
段のフェースプレート側の端部の楔形状の端部間隔Lの
大きさにより変化し、楔形状の両端部中間が浮上らず、
フェースプレートがその両端部間全長に密着し、かつ応
力分布が両端部部分に集中する場合、あるいは両端部が
フェースプレートに食込むように変形する場合もある。
しかしそのいずれの場合も、フェースプレートがある長
さにわたり接触する場合は、その両端部と接触する部分
に応力が集中する。
【0027】したがって、フェースプレート2側の端部
を楔形状19とした支持手段を用いても、大気圧によりフ
ェースプレート2に加わる荷重を効果的に支えることで
きず、また楔形状の端部間隔Lを長くすることにより、
その両端部と接触する部分に加わる荷重は小さくできて
も、両端部部分への荷重の集中は避けられず、実用的に
問題となる。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、高解像
度で奥行きが短く、見やすい画面をもち、かつ構造が簡
単で実用性、工業価値の高い陰極線管として、平坦なフ
ェースプレートをもち、その内面に形成された蛍光体ス
クリーンを複数の領域に分割して走査する方式の陰極線
管を得ようとすると、各種の問題があり、従来技術では
解決が困難であった。そのため、本発明者は、大気圧に
よりこの平坦なフェースプレートに加わる荷重を効果的
に支えるために、その支持手段のフェースプレート側の
端部を楔形状とし、かつその楔形状の端部間隔を2〜3
0mmとした陰極線管を開発した。しかし、このフェース
プレート側の端部を楔形状とした支持手段を用いると、
大気圧によりフェースプレートに加わる荷重を楔形状の
端部で支え、楔形状の端部間の全長にわたり荷重が均一
に加わらず、フェースプレートに生ずる応力分布を均一
化できないということが判明した。
【0029】この発明は、上記問題点を解決するために
なされたものであり、平坦なフェースプレートをもち、
その内面に形成された蛍光体スクリーンを複数の領域に
分割して走査する方式の陰極線管において、大気圧によ
りそのフェースプレートに加わる荷重を効果的に支える
構造にすることを目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】ほぼ矩形状の平坦な第1
プレート、この第1プレートの周縁部から実質的に垂直
に延在する側壁およびこの側壁を介して第1プレートと
対向して平行に配置されたほぼ矩形状の平坦な第2プレ
ートを備える真空外囲器と、その第1、第2プレート間
に配置される支持手段と、第1プレートの内面に被着形
成された蛍光体スクリーンと、第2プレート側に配置さ
れ、蛍光体スクリーンを複数の領域に分割して走査する
電子ビームを放出するビーム放射手段とを備える陰極線
管において、その第1、第2プレート間に配置される支
持手段の第1プレート側の端部を楔形状とし、この支持
手段の楔形状の中央部における長さを両端部における長
さよりも長くした。
【0031】
【作用】上記のように、第1、第2プレート間に配置さ
れる支持手段の第1プレート側の端部を楔形状とし、こ
の支持手段の楔形状の中央部における長さを両端部にお
ける長さよりも長くすると、大気圧により第1プレート
に加わる荷重を楔形状の端部間の全長で支え、大気圧に
よる第1プレートに生ずる楔形状両端部での応力の集中
を分散して、均一化することができる。
【0032】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明を実施例に基
づいて説明する。
【0033】図1にその一実施例であるカラー陰極線管
の斜視図を、図2および図3にそれぞれそのA−A線断
面およびB−B線断面を示す。また図4にその要部構成
である支持手段を、図5に分解斜視図を、図6に平面図
を示す。
【0034】この陰極線管は、ほぼ矩形状の平坦なガラ
ス製フェースプレート30(第1プレート)と、このフェ
ースプレート30の周縁部に接合され、フェースプレート
30に対して実質的に垂直に延在する側壁31と、この側壁
31を介してフェースプレート30と対向しかつ平行に接合
されたほぼ矩形状の平坦なガラス製リアプレート32(第
2プレート)と、このリアプレート32に接合された複数
個のファンネル33とからなる真空外囲器34を有する。そ
のリアプレート32には、図4に示したように、複数の開
孔35が形成され、複数個のファンネル33は、それぞれそ
の開孔部に接合されている。
【0035】さらに上記フェースプレート30の内面に、
青,緑,赤に発光するストライプ状の3色蛍光体層と、
この3色蛍光体層間に設けられたブラックストライプと
からなる蛍光体スクリーン36が形成され、この蛍光体ス
クリーン36に対向して、その内側に多数の電子ビーム通
過孔の形成されたシャドウマスク37が配置されている。
また複数個のファンネル33に設けられた各ネック38内に
は、それぞれ電子銃39が配設されている。さらに上記フ
ェースプレート30とリアプレート32との間には、上記シ
ャドウマスク37に形成された支持体用の貫通孔を貫通し
て複数本の柱状支持体からなる支持手段40が設けられて
いる。
【0036】そして、この陰極線管においては、上記複
数の電子銃39から放出される各電子ビームを各ファンネ
ル33の外側に装着された偏向ヨーク(図示せず)により
水平および垂直方向に偏向することにより、シャドウマ
スク37を介して上記蛍光体スクリーン36を複数の小領域
R1,R2,R3…,R20 に分割して走査する構造に形成され
ている。この分割走査により蛍光体スクリーン36上に描
かれるラスターは、電子銃39や偏向ヨークに印加される
信号により繋がり、蛍光体スクリーン36全面上に切れ目
のない1つの大きなラスターを描く構造となっている。
【0037】上記支持手段40は、大気圧により真空外囲
器34のフェースプレート30およびリアプレート32に加わ
る荷重を支えるためのものであり、金属丸棒からなり、
図4に示したように、そのフェースプレート側の端部41
には、高さの差Hで示すように先端部がわずかに湾曲し
た楔形状に形成されている。そしてこの支持手段40は、
その楔形状の長さ方向が蛍光体スクリーン36ののブラッ
クストライプに当接し、かつその長手方向に沿って、上
記電子ビームにより分割走査される小領域R1,R2,R3
…,R20 の各交点に配置されている。
【0038】具体的には、フェースプレート30の内面に
形成される蛍光体スクリーン36の大きさは、406.4
mm×304.8mm、フェースプレート30およびリアプレ
ート32との間隔が20mmの場合、支持手段40は、丸棒部
分の直径が10mm、その中心軸上の長さが20mm、楔形
状部分の幅Wが0.5mm、楔形状部分の長さLが丸棒部
分の直径と同じ10mmに形成される。そしてその楔形状
の長さ方向が蛍光体スクリーン36のブラックストライプ
に当接し、かつ楔形状部分の長さをブラックストライプ
の長手方向と一致させて上記電子ビームにより分割走査
される小領域R1,R2,R3…,R20 の各交点に配置されて
いる。
【0039】ところで、上記形状の支持手段40をフェー
スプレート30とリアプレート32との間に配置すると、つ
ぎの作用効果が得られる。
【0040】すなわち、一般に大気圧によりフェースプ
レートに生ずる応力は、それら間に配置される支持手段
の個数、間隔にも関係するが、フェースプレートに直接
当接する支持手段のフェースプレート側の端部の面積
が、小さい場合は、その支持手段の個数や配置間隔より
も、各支持手段のフェースプレートとの当接面積、当接
部分の形状が支配的となる。
【0041】図7(a)に上記支持手段40をフェースプ
レートとリアプレートとの間に配置した場合に、そのフ
ェースプレートに生ずる応力分布42aをコンピュータに
よりシュミレーションした結果を示す。この図7(a)
は、支持手段40の中心軸上の長さを10mmとし、フェー
スプレート側の楔形状の先端部を湾曲させて、その楔形
状の両端部における長さを0.1mm短くした場合(H=
0.1mm)である。同(b)に示す応力分布42b は、同
じく支持手段の長さを10mmとし、楔形状の先端を平坦
にした場合の比較例である。
【0042】この図7(a)および(b)の比較から明
らかなように、この例の支持手段のようにフェースプレ
ート側の端部の楔形状を湾曲させると、その楔形状の両
端部での応力の集中はきわめて小さくなり、楔形状の先
端部全長にわたり、均一化する。
【0043】したかって、この例の支持手段40を用いる
こにより、フェースプレート30に対して支持を効果的に
おこなうことができ、支持手段40の個数を減らすこと
や、フェースプレート側の端部の楔形状の長さを短くす
ることなどが可能となる。また楔形状の長さを短くする
ことにより、その先端部を蛍光体スクリーン36のブラッ
クストライプに沿って配置する陰極線管組立時の位置合
わせが容易となる。また支持体の加工の簡素化、製造コ
ストの低減化などの波及効果も得られる。
【0044】なお、上記実施例では、支持手段を金属丸
棒から形成し、そのリアプレート側の断面が円形の支持
手段について示したが、図8(a)および(b)に示す
ように、この支持手段40は、リアプレート側の断面形状
を幅の狭いあるいは幅の広い矩形状としたものでもよ
い。また同(c)および(d)に示すように、フェース
プレート側の端部の先端部形状を、平坦な中央部に対し
て両端部が直線的に肩落ちした形状、あるいは中央部お
よび両端部をそれぞれ平坦として、それら間に段差44を
形成した形状にしてももよい。
【0045】また、上記実施例では、フェースプレート
とリアプレートとの間に独立した複数の支持手段を配置
したが、この支持手段の一部もしくは全部を一体化する
ことも可能である。
【0046】また、上記実施例では、支持手段を金属か
ら形成したが、この支持手段は、ガラス、セラミックス
など他の材料でも構成することができる。
【0047】なお、上記実施例では、リアプレートに接
合されたファンネルのネック内に電子銃を配設した陰極
線管について説明したが、この発明は、たとえば線陰極
と静電偏向を組合わせた陰極線管にも適用できる。
【0048】なおまた、上記実施例は、カラー陰極線管
について説明したが、この発明は、カラー陰極線管以外
の陰極線管にも適用できる。
【0049】
【発明の効果】ほぼ矩形状の平坦な第1プレートとこの
第1プレートと対向して平行に配置されたほぼ矩形状の
平坦な第2プレートとの間に配置される支持手段を、第
1プレート側の端部を楔形状とし、その楔形状の中央部
における支持手段の長さをこの楔形状の両端部における
長さよりも長くした形状にすると、大気圧による第1プ
レートに生ずる楔形状の両端部での応力の集中を分散し
て、楔形状の端部間全長で大気圧による荷重を支えるこ
とができるようになる。したがってその大気圧により第
1プレートに加わる荷重を支える支持手段の個数を減ら
すことができる。また支持手段の第1プレート側の端部
の楔形状の長さを短くでき、第1プレートの内面に形成
された蛍光体スクリーンに対する配置が容易となるばか
りでなく、支持体自体の加工も簡素化でき、製造コスト
を低減できるなどの効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例であるカラー陰極線管の構
成を示す斜視図である。
【図2】そのA−A線の断面図である。
【図3】同じくそのB−B線の断面図である。
【図4】図4(a)はその要部構成である支持手段の斜
視図、図4(b)はそのフェースプレート側の端部の形
状を示す図である。
【図5】上記カラー陰極線管の構成を説明するための分
解斜視図である。
【図6】上記カラー陰極線管の正面図である。
【図7】図7(a)は大気圧によりそのフェースプレー
トに生ずる応力分布を示す図、図7(b)は比較のため
に示した先に開発した陰極線管のフェースプレートに生
ずる応力分布を示す図である。
【図8】図8(a)ないし(d)はそれぞれ異なる支持
手段の形状を示す図である。
【図9】従来の陰極線管の構成を示す図である。
【図10】図10(a)は従来の支持手段の配置された
カラー陰極線管の構成を示す斜視図、図10(b)はそ
の要部構成を拡大して示す断面図である。
【図11】その従来のカラー陰極線管の蛍光体スクリー
ンに対する支持手段の配置を示す図である。
【図12】従来の支持手段の問題点を説明するための図
である。
【図13】先に開発した支持手段の形状を示す図であ
る。
【図14】先に開発した大気圧によりフェースプレート
に生ずる応力分布を示す図である。
【図15】先に開発した陰極線管の大気圧によるフェー
スプレートの応力分布の発生を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
30…フェースプレート 31…側壁 32…リアプレート 33…ファンネル 34…外囲器 36…蛍光体スクリーン 38…ネック 39…電子銃 40…支持手段 R1〜R20 …小領域

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 ほぼ矩形状の平坦な第1プレート、この
    第1プレートの周縁部から実質的に垂直に延在する側壁
    およびこの側壁を介して上記第1プレートと対向して平
    行に配置されたほぼ矩形状の平坦な第2プレートを備え
    る真空外囲器と、 上記第1、第2プレート間に配置され、上記第1プレー
    ト側の端部が楔形状に形成され、この楔形状の中央部に
    おける長さが両端部における長さよりも長い支持手段
    と、 上記第1プレートの内面に被着形成された蛍光体スクリ
    ーンと、 上記第2プレート側に配置され、上記蛍光体スクリーン
    を複数の領域に分割して走査する電子ビームを放出する
    ビーム放射手段とを具備することを特徴とする陰極線
    管。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030037920A (ko) * 2001-11-07 2003-05-16 삼성에스디아이 주식회사 복수의 전자총을 갖는 음극선관
KR100396541B1 (ko) * 2000-09-04 2003-09-03 전자빔기술센터 주식회사 소형 멀티 음극선관(crt)을 이용한 평면 tv 구조
US8747381B2 (en) 2007-07-12 2014-06-10 Sysmex Corporation Specimen container
US8815180B2 (en) 2010-08-02 2014-08-26 Sysmex Corporation Sample processing apparatus
US11666917B2 (en) 2017-09-05 2023-06-06 Beckman Coulter, Inc. Collection and preparation of blood samples for point-of-care diagnostics

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