JPH05339194A - 酸無水物の製造方法 - Google Patents

酸無水物の製造方法

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JPH05339194A
JPH05339194A JP4337693A JP33769392A JPH05339194A JP H05339194 A JPH05339194 A JP H05339194A JP 4337693 A JP4337693 A JP 4337693A JP 33769392 A JP33769392 A JP 33769392A JP H05339194 A JPH05339194 A JP H05339194A
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compound
anhydride
lower alkyl
phenyl
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JP4337693A
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Pasquale Gallegra
ガレクラ パスクアレ
Gerhard Degischer
デギッシャー ゲルハルト
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SAEUREFAB SCHWEIZERHALL
Saeurefabrik Schweizerhall
Original Assignee
SAEUREFAB SCHWEIZERHALL
Saeurefabrik Schweizerhall
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/54Preparation of carboxylic acid anhydrides
    • C07C51/567Preparation of carboxylic acid anhydrides by reactions not involving carboxylic acid anhydride groups

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は一般式Iの対称酸無水物の新規製造
方法に関する。 【化1】 【構成】 本発明の方法は、式IIの化合物: 【化2】 を式III の酸無水物: 【化3】 と反応せしめ、この反応中、式IVの化合物: 【化4】 を蒸留により留去することを含んで成る。上記式におい
てR1 およびR2 は明細書中に定義した通りであり、そ
してXはクロロまたはブロモである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定のカルボン酸誘導
体、即ち対称無水物の新規製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】対称カルボン酸無水物の製造方法は、特
に、Houben-Weyl, "Methoden der Organischen Chemie"
(Methods of Organic Chemistry),第4版増補 Vol.E5,
"Carbonsauren und Carbonsaure-Derivate"(Carboxyli
c acids and Derivatives), Stuttgart/New York 1985,
633〜652 頁に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】対称カルボン酸無水物
を合成するための経済的方法への要望があり、重要な目
的は特に単純な反応機構および後処理である。特に望ま
しいのは、最終生成物が高い収率で得られ、そしてそれ
の良好で且つ単純な単離が可能である方法である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、詳しくは、式
I:
【化5】 (上式中、R1 は脂肪族、脂環式、芳香族、脂環式−脂
肪族または芳香脂肪族基であり、ただし、R1 中に存在
する官能基は、必要であれば、保護された形である)の
対称酸無水物の新規製造方法であって、式IIの化合物:
【化6】 (上式中、R1 は上記に与えた意味を有し、そしてXは
クロロまたはブロモである)を式III の酸無水物:
【化7】 (上式中、R2 は脂肪族炭化水素基またはシクロアルキ
ル基である)と反応せしめ、この反応中、式IVの化合
物:
【化8】 (上式中、R2 およびXは上記に与えた意味を有する)
を蒸留により留去し、そして存在する任意の保護基を除
去することを含んで成る方法に関する。
【0005】この新規方法は、異なる構造の酸無水物と
の反応により酸クロリドから対応する対称酸無水物を高
収率および高純度で製造することを可能にする。有機合
成において有用である式IVの酸クロリドまたはブロミド
が反応中に副生成物として形成される。
【0006】対称カルボン酸無水物の単純化された新規
製造方法は非常に多数の利点を有する。それはワンポッ
ト合成として実施することができ、出発物質、特に式II
の酸クロリドまたはブロミドは容易に入手でき、そして
式Iのカルボン酸無水物は非常に良いほとんど定量的な
収率と高純度で得られ、有害なまたは環境上望ましくな
い副生成物の形成がない。それどころか、形成される副
生成物は、それ自体非常に望ましい有機合成用試薬であ
って且つ純粋な形または容易に精製可能な形で直接得る
ことができる式IVの酸クロリドまたはブロミドである。
この新規方法の追加の重要な利点は、後処理が驚くほど
単純な方法、即ち蒸留により実施されることである。反
応中に形成する式IVの副生成物は常に蒸留により除去さ
れ、好ましくは反応の間連続的に除去される。
【0007】本発明の明細書中、低級アルキル、低級ア
ルコキシ、低級アルカノイル等といったような基および
残基の定義に使われる「低級」なる修飾語句は、特記さ
れない限り、前記基および残基が7個以下、好ましくは
4個以下の炭素原子を含むことを意味する。本発明の明
細書中で使用される一般用語および表現は、好ましくは
下記の意味を有する。脂肪族基R1 は、典型的には20個
以下の炭素原子を含み、飽和であるかまたは部分的に不
飽和である。
【0008】好ましい脂肪族基R1 は、非置換であって
且つその場合には2以上20以下の炭素原子を含み、特に
飽和脂肪族炭化水素基、好ましくは直鎖または一分岐も
しくは多分岐鎖状アルキル(メチルを除く)であり、よ
り好ましくはC2 −C7 アルキル、典型的にはエチル、
n−プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、se
c −ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、
sec −ペンチル、ネオペンチル、ヘキシルまたはヘプチ
ルであり、tert−ブチルが特に好ましく、更にはオクチ
ル、ノニルまたはデシルであり、あるいは不飽和炭化水
素基、好ましくはアルケニル、より好ましくは低級アル
ケニル、典型的には直鎖または分岐鎖状C2 −C7 アル
ケニル、例えばビニル、プロペニル、典型的にはアリ
ル、イソプロペニル、クロチル、ブテン−1−イルもし
くは2−メチルプロペン−2−イル、またはアルキニ
ル、典型的にはC3 −C7 アルキニル、例えばプロパル
ギルである。最も好ましくはR1 はtert−ブチルであ
る。
【0009】好ましい飽和脂肪族基R1 は、置換された
直鎖または一分岐もしくは多分岐鎖状C1 −C20アルキ
ル、好ましくは置換された低級アルキル、例えば置換さ
れたメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブ
チル、イソブチル、sec −ブチル、tert−ブチル、ペン
チル、イソペンチル、sec −ペンチル、ネオペンチル、
ヘキシルまたはヘプチルであり、更には置換されたオク
チル、ノニルまたはデシルである。好ましい置換基は、
低級アルコキシ、例えばメトキシ、低級アルカノイルオ
キシ、例えばアセトキシ、フェノキシ、低級アルキルメ
ルカプト、例えばメチルメルカプト、低級アルコキシカ
ルボニル、例えばメトキシカルボニルもしくはtert−ブ
トキシカルボニル、ハロゲン、典型的にはフルオロ、ク
ロロ、ブロモもしくはヨード、オキソおよび/またはニ
トロから成る群から選択されたメンバーの1個または複
数個、好ましくは3個まで、典型的には1個の置換基で
ある。好ましい置換基は、反応中は保護された形で存在
しなければならない官能基、例えばヒドロキシ、メルカ
プト、アミノ、低級アルキルアミノ例えばメチルアミ
ノ、またはカルボキシでもある。特に好ましい置換基
は、低級アルコキシ、例えばメトキシ、フェノキシ、低
級アルキルメルカプト、例えばメチルメルカプト、ジ低
級アルキルアミノ、例えばジメチルアミノ、ハロゲン、
典型的にはフルオロ、クロロ、ブロモもしくはヨード、
オキソおよび/またはニトロ、並びに新規方法において
保護基が必要でない他の置換基である。ハロゲン置換さ
れた低級アルキルR1 が特に好ましく、典型的にはクロ
ロメチルまたはブロモメチルであり、クロロメチルが最
も好ましい。
【0010】好ましい脂環式基R1 は3〜20個の炭素原
子を含み、そして単環式、二環式または三環式であり、
好ましくはC3 −C8 シクロアルキル、例えばシクロプ
ロピル、シクロブチル、または好ましくはC5 −C7
クロアルキル、例えばシクロペンチル、シクロヘキシル
もしくはシクロヘプチルである。これらの基は脂肪族基
1 の定義において言及した置換基により、または低級
アルキル、例えばメチルにより、置換されているかまた
は好ましくは非置換である。シクロヘキシルが特に非常
に好ましい。
【0011】好ましい芳香族基R1 は20個まで、好まし
くは14個までの炭素原子を含み、そして好ましくはフェ
ニル、ナフチル、例えば1−もしくは2−ナフチル、イ
ンデニル、例えば2−もしくは4−インデニル、インダ
ニル、例えば2−インダニル、アントリル、例えば1−
もしくは2−アントリル、フェナントリル、例えば9−
フェナントリル、アセナフテニル、例えば1−アセナフ
テニル、またはフルオレニル、例えば9−フルオレニル
の中から選択され、好ましくはフェニルまたはナフチル
である。これらの基は脂肪族基R1 の定義において言及
した置換基により、またはアルキルにより、好ましくは
低級アルキルにより、低級アルコキシにより、ハロゲン
により、トリフルオロメチルによりおよび/またはニト
ロにより置換されているか、あるいは好ましくは非置換
である。フェニルが特に好ましい。
【0012】好ましい脂環式−脂肪族基R1 は、脂環式
基R1 の定義において言及した置換されたまたは好まし
くは非置換の基のうちの1つ、好ましくはC3 −C8
クロアルキル、例えばシクロペンチル、シクロヘキシル
もしくはシクロヘプチルに結合した、脂肪族基R1 の定
義において言及した置換されたまたは好ましくは非置換
の基のうちの1つ、好ましくは低級アルキル、例えばメ
チル、エチル、プロピルもしくはブチルであり、脂環式
基は好ましくは脂肪族基の末端に結合している。シクロ
ヘキシルメチルが特に非常に好ましい。
【0013】好ましい芳香脂肪族基R1 は、芳香族基R
1 の定義において言及した置換されたまたは好ましくは
非置換の基のうちの1つもしくは複数に結合した、好ま
しくはフェニルもしくはナフチルに結合した、脂肪族基
1 の定義において言及した置換されたまたは好ましく
は非置換の基のうちの1つ、好ましくは低級アルキル、
例えばメチル、エチル、プロピルもしくはブチルであ
り、芳香族基の置換基は最も好ましくは低級アルキル、
低級アルコキシ、ハロゲン、例えばフルオロ、クロロも
しくはブロモ、トリフルオロメチルおよび/またはニト
ロであり、そして芳香脂肪族基は、モノ−、ジ−もしく
はトリフェニル−低級アルキルといったように1、2も
しくは3個の芳香核を含むことができ、または好ましく
は脂肪族基の末端に結合した1個の芳香核を含む。フェ
ニルメチルが特に好ましい。
【0014】保護された形の官能基は、反応に関与すべ
きでないもの、典型的にはヒドロキシ、メルカプト、ア
ミノ、モノ−低級アルキルアミノまたはカルボキシ基で
ある。それらの官能基は、ペプチド化合物、セファロス
ポリンおよびペニシリン、核酸並びに糖の合成によく使
われる適当な保護基(常用の保護基)により保護するこ
とができる。それらの保護基は前駆体中に既に存在して
もよく、望ましくない副反応、例えばアシル化、エーテ
ル化、エステル化、酸化等に対して官能基を保護するだ
ろう。保護基の特徴は、それらが容易に除去できるこ
と、即ち望ましくない副反応を伴わずに除去できること
である。式Iの最終生成物の定義内に入らない基のみが
保護基と呼ばれる。
【0015】式Iの所望の最終生成物の一部を構成しな
い保護基の除去は、それ自体既知の方法で、典型的には
ソルボリシス、アシドリシスまたは還元により、更には
酵素的に、場合によって段階的にまたは除去すべき全て
の保護基を同時に行われる。
【0016】そのような保護基による官能基の保護、保
護基それ自体、およびそれらを除去する反応は、特に、
J.F.W. McOmie, "Protective Groups in Organic Chemi
stry", Plenum Press, London およびNew York 1973 ;
Th.W. Greene, "ProtectiveGroups in Organic Synthes
is", Wiley New York 1981 ; "The Peptides", Vol.3
(E. Gross およびJ. Meienhofer 編), Academic Press,
London およびNew York 1981 ; Methoden der organis
chen Chemie" (Methods of Organic Chemistry), Hoube
n Weyl, 第4版,15/I巻, Georg Thieme Verlag, Stutt
gart 1974 ; H.-D. Jakubke およびH. Jescheit, "Amin
osauren, Peptide, Proteine" (Amino acids, Peptide
s, Proteins), Verlag Chemie, Weinheim, Deerfield B
eech およびBasel, 1982 ; およびJochen Lehmann, "Ch
emie der Kohlenhydrate : Monosaccharide und Deriva
te" (The Chemistry of Hyrdocarbons : Monosaccharid
esand Derivatives), Georg Thieme Verlag, Stuttgart
1974 等の標準的著書において記載されている。
【0017】ヒドロキシ基は、典型的には、ハロゲン置
換された、例えば塩素置換された、低級アルカノイル
基、例えば2,2−ジクロロアセチル;2−クロロエト
キシカルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカル
ボニル、4−ニトロベンジルオキシカルボニルもしくは
ジフェニルメトキシカルボニル;トリ−低級アルキルシ
リル、例えばトリメチルシリルもしくは好ましくはtert
−ブチルジメチルシリル;容易に除去可能なアルキル
基、例えばtert−低級アルキル、典型的にはtert−ブチ
ル;オキサ−もしくはチア−脂肪族またはチア−脂環式
炭化水素基、例えば1−低級アルコキシ−低級アルキル
もしくは1−低級アルキルチオ−低級アルキル、例えば
メトキシメチル、1−メトキシエチル、1−エトキシエ
チル、メチルチオメチル、1−メチルチオエチルもしく
は1−エチルチオエチル、または5〜6個の環原子を有
する2−オキサ−もしくは2−チア−シクロアルキル、
例えばテトラヒドロフリルもしくは2−テトラヒドロピ
ラニル、または対応するチア同族体;更には非置換であ
るかまたはフェニル成分においてハロゲンにより、例え
ばクロロにより、低級アルコキシにより、例えばメトキ
シにより、および/またはニトロにより置換されている
1−フェニル−低級アルキル、例えばベンジル、ジフェ
ニルメチルもしくはトリチル、により保護される。
【0018】メルカプト基は、フェニル核において例え
ばメトキシもしくはニトロにより置換されているベンジ
ル基、例えば4−メトキシベンジル、フェニル核におい
て例えばメトキシにより置換されているジフェニルエチ
ル基、典型的にはジ(4−メトキシフェニル)メチル、
トリフェニルメチル、ピリジルジフェニルメチル、トリ
メチルシリル、ベンジルチオメチル、テトラヒドロピラ
ニル、アシルアミノメチル、例えばアセトアミドメチ
ル、イソブチリルアセトアミドメチルもしくは2−クロ
ロアセトアミドメチル、ベンゾイル、ベンジルオキシカ
ルボニルまたはアルキルカルバモイル、好ましくは低級
アルキルカルバモイル、例えばエチルカルバモイル、更
には低級アルキルチオ、例えばS−エチルチオもしくは
S−tert−ブチルチオ、またはS−スルホにより保護す
ることができる。
【0019】アミノ基またはモノ−低級アルキルアミノ
基は、低級アルカノイル、例えばホルミル、アセチル、
プロピオニルまたはピバロイル;ハロ−低級アルカノイ
ル、例えば2−ハロアセチル、典型的には2−クロロア
セチル、2−ブロモアセチル、2−ヨードアセチル、
2,2,2−トリフルオロアセチルまたは2,2,2−
トリクロロアセチルアセチル;非置換のベンゾイル、ま
たはハロゲンにより、低級アルコキシによりもしくはニ
トロにより置換されたベンゾイル、例えばベンゾイル、
4−クロロベンゾイル、4−メトキシベンゾイルまたは
4−ニトロベンゾイル;低級アルキル成分の1位におい
て枝分かれしているかまたは1位もしくは2位において
適当に置換されている低級アルコキシカルボニル、例え
ばtert−低級アルコキシカルボニル、例えばtert−ブト
キシカルボニル、1個もしくは2個のアリール基を有す
るアリールメトキシカルボニルであって、アリールが非
置換のフェニルであるかまたは低級アルキルにより、特
にtert−低級アルキルにより、例えばtert−ブチルによ
り、低級アルコキシにより、例えばメトキシにより、ヒ
ドロキシにより、ハロゲンにより、例えばクロロによ
り、および/またはニトロにより単置換もしくは多置換
されたフェニルである、1個もしくは2個のアリール基
を有するアリールメトキシカルボニル、例えばベンジル
オキシカルボニル、4−ニトロベンジルオキシカルボニ
ル、ジフェニルメトキシカルボニル、ジ(4−メトキシ
フェニル)メトキシカルボニルまたは9−フルオレニル
メトキシカルボニル;アロイルメトキシカルボニル、例
えばフェナシルオキシカルボニル;2−ハロ−低級アル
コキシカルボニル、例えば2−クロロエトキシカルボニ
ル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、2−
ブロモエトキシカルボニルまたは2−ヨードエトキシカ
ルボニル;2−トリ低級アルキルシリル−低級アルコキ
シカルボニル、例えば2−トリメチルシリルエトキシカ
ルボニル;またはトリアリール−低級アルコキシ、例え
ば2−トリフェニルシリルエトキシカルボニル、により
保護することができる。
【0020】カルボキシ基は、低級アルキル基の1位に
おいて枝分かれしている低級アルキル基、例えばtert−
低級アルコキシカルボニル、例えばtert−ブトキシカル
ボニル、または1個もしくは2個のアリール基を含むア
リールメトキシカルボニルであってアリール基が非置換
のフェニルであるかまたは低級アルキルにより、例えば
tert−低級アルキルにより、例えばtert−ブチルによ
り、低級アルコキシにより、例えばメトキシにより、ヒ
ドロキシにより、ハロゲンにより、例えばクロロによ
り、および/またはニトロにより単置換、二置換もしく
は三置換されているフェニルであるアリールメトキシカ
ルボニル、例えばベンジルオキシカルボニル、上記置換
基により置換されているベンジルオキシカルボニル、例
えば4−ニトロベンジルオキシカルボニル、ジフェニル
メトキシカルボニル、または上記置換基により置換され
ているジフェニルメトキシカルボニル、例えばジ(4−
メトキシフェニル)メトキシカルボニル、でのエステル
化によって保護することができる。
【0021】好ましい脂肪族炭化水素基R2 は、メチル
であるかまたは非置換の脂肪族基Rについて上記で定義
した不飽和もしくは好ましくは飽和炭化水素基である。
より好ましくは、R2 は低級アルキル、典型的にはメチ
ル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチ
ル、sec −ブチルまたはtert−ブチルである。最も好ま
しくは、R2 はメチルである。シクロアルキルとしての
2 は、好ましくはC3 −C6 シクロアルキル、例えば
シクロプロピル、シクロブチル、または最も好ましくは
シクロペンチルもしくはシクロヘキシルである。
【0022】式IVの化合物が反応混合物から蒸留により
除去される条件から必ずついてくるものとして、R1
2 の定義において次の事を考慮に入れなければならな
い。置換基R1 とR2 は、式IVの化合物を反応中に留去
できるように式Iの化合物の沸点、並びに好ましくは式
IIの化合物および式III の化合物並びに反応混合物中の
任意の中間体の沸点が式IVの化合物の沸点よりも十分に
高くなるように選ばなければならない。好ましくは、式
IVの化合物は、反応条件下で式IIの化合物の沸点よりも
少なくとも10℃低い沸点を有する。
【0023】式Iの化合物は有機合成において有用な中
間体であり、そしてしばしば式IIの酸クロリドまたはブ
ロミドの代用化学物質として使用される。というのは、
それらは式IIの化合物よりも幾分低いがまだ十分に匹敵
する反応性と、式IIの化合物よりも高い選択性を有する
からである。よって、式Iの酸無水物は、工業規模で使
用する時、酸クロリドを使った場合に発生する腐食を引
き起こさない。植物保護剤を合成するための中間体とし
てカルボン酸無水物を使用することも可能である。例え
ば、式Iの酸無水物は、アシルシアニド(特にDE-OS 26
14 240, DE-OS26 14 241, DE-OS 26 42 140, DE-OS 26
42 199を参照のこと)の調製のための出発物質として
使用することができ、それら自身、顕著な除草性を有す
る1,2,4−トリアジン−5−オン化合物(DE-OS 27
33 180, DE-OS 30 03 541, DE-OS 30 08 921, DE-OS 3
0 02 203, DE-OS 30 09 043 を参照のこと)の合成のた
めの中間体として使用することができる。
【0024】例えば、安息香酸無水物は、既知の方法に
より除草剤3−メチル−4−アミノ−6−フェニル−
1,2,4−トリアジン−5−オン(一般名メタミトロ
ン)に変換することができ、この既知方法は、第一段階
において、安息香酸無水物をアルカリ金属シアニドまた
は無水シアン化水素酸との反応によりベンゾイルシアニ
ドに変換し、第二段階において、こうして得られたベン
ゾイルシアニドを濃塩酸の存在下でエタノールと反応さ
せ、そして第三段階において、得られたフェニルグリオ
キサル酸エチルをアセチルヒドラジンと反応させて1−
フェニルグリオキサル酸エチルエステル2−アセチルヒ
ドラゾンを形成させ、第四段階において、1−フェニル
グリオキサル酸エチルエステル2−アセチルヒドラゾン
をピリジンの存在下で上記最終生成物に変換するという
ものである(特にDE-OS 22 24 161,DE-OS 26 14 240, D
E-OS 26 14 241 を参照のこと)。
【0025】ピバル酸無水物は、既知の方法により、除
草剤3−メチルチオ−4−アミノ−6−tert−ブチル−
1,2,4−トリアジン−5−オン(一般名メトリブジ
ン)に変換することができる(特にDE-OS 30 09 043 と
共にDE-OS 26 14 240 およびDE-OS 26 14 241 を参照の
こと)。
【0026】本発明は、主として、R1 がC2 −C7
ルキル;低級アルコキシ置換もしくはハロゲン置換され
た低級アルキル;C2 −C7 アルケニル;C3 −C7
ルキニル;C3 −C8 シクロアルキル;非置換のフェニ
ルもしくはナフチル;低級アルキルにより、低級アルコ
キシにより、ハロゲンにより、トリフルオロメチルによ
りおよび/またはニトロにより置換されているフェニル
もしくはナフチル;非置換のトリフェニル−低級アルキ
ル;またはフェニル核において低級アルキルにより、低
級アルコキシにより、ハロゲンにより、トリフルオロメ
チルによりおよび/またはニトロにより単置換、二置換
もしくは三置換されているトリフェニル−低級アルキル
である、式Iの化合物の製造に関する。
【0027】本発明は特に、R1 がC2 −C7 アルキル
もしくはハロゲン置換低級アルキル、例えばtert−ブチ
ルもしくはクロロメチル、C5 −C7 シクロアルキル、
フェニルまたはナフチルである式Iの化合物の製造に関
する。本発明は、好ましくは、R1 がC2 −C7 アルキ
ル、フルオロにより、クロロによりもしくはブロモによ
り単置換〜三置換されている低級アルキル、またはフェ
ニルである式Iの化合物の製造に関する。本発明は、最
も好ましくは、R1 がtert−ブチル、クロロメチルまた
はフェニルである式Iの化合物の製造に関する。各場合
の式IIの出発化合物中のR1 は、上記定義に一致する。
【0028】式III の酸無水物中のR2 は、好ましくは
低級アルキルまたはC3 −C6 シクロアルキルである。
2 は最も好ましくは低級アルキルである。式IIの化合
物は最も好ましくは無水酢酸(R2 =メチル)である。
各場合の式IVの出発化合物中のR2 は、上記定義に一致
する。
【0029】式IIの化合物と式III の酸無水物との反応
は、好ましくは、式III の酸無水物に対して少なくとも
2倍モル量の式IIの化合物を使って、溶媒または希釈剤
の存在下または不在下で、便利には高められた温度で、
そして蒸留による式IVの化合物の除去を可能にする条件
下で、適当な圧力下で、不活性ガスの存在下または不在
下で、並びにその後の任意のおよび追加の後処理を伴っ
て実施される。
【0030】式III の酸無水物に対して少なくとも2倍
モル量の式IIの化合物とは、特に、式IIの化合物対式II
I の化合物のモル比が2〜10、好ましくは2〜5、典型
的には2〜3(限界値も含まれる)であることを意味す
る。
【0031】溶媒または希釈剤は、好ましくは、式IVの
化合物を反応中に蒸留によって連続的に除去できること
を保証するために式IVの各化合物の沸点よりも十分に高
い沸点を有する非プロトン性不活性溶媒である。好まし
くは溶媒または希釈剤の沸点が少なくとも10℃高い。式
IVの化合物の蒸留のための共留剤として使用できるよう
な式IVの化合物よりも低い沸点を有する溶媒もまた可能
であり、その場合には、必要であれば、反応を中断して
溶媒を補給することができる。蒸留により除去すべき式
IVの化合物よりも高い沸点を有するが、同時に反応後に
蒸留により溶媒を反応器から除去できるように式Iの生
成物よりも低い沸点、好ましくは少なくとも10℃低い沸
点を有する溶媒が特に好ましい。選択することができる
溶媒としては、特に、炭化水素、例えばアルカン、典型
的にはヘキサン、ペンタン、ヘプタンもしくはオクタ
ン、ハロアルカン、例えばジ−、トリ−もしくはテトラ
−クロロ−C1 −C4 アルカン、例えば塩化メチレンも
しくはトリクロロエタン、芳香族炭化水素、例えばベン
ゼンもしくはトルエン、ハロゲン化芳香族炭化水素、例
えばクロロベンゼン、またはエーテル、例えばジオキサ
ンが挙げられる。しかしながら、反応は有利には溶媒を
使わずに、便利には溶融状態で、または特に式III の酸
無水物が与えられた反応温度で液体でありそのためそれ
が試薬として且つ溶媒として同時に作用する時は常に溶
媒を使わずに実施することができる。特に適当な式III
の化合物は無水酢酸である。
【0032】反応温度は10℃から反応混合物の沸騰温度
までの範囲内であり、そして最高の許容反応温度は望ま
しくない副反応が起こらないように選択しなければなら
ない。好ましくは温度は室温から200 ℃の最高温度ま
で、即ち60〜180 ℃、特に100〜120 ℃の範囲内であ
る。反応中に形成する式IVの副生成物は、蒸留により、
好ましくは反応の間連続的に除去される。
【0033】蒸留による式IVの化合物の留去を保証する
条件を満たすために、他の溶媒または希釈剤が存在する
場合には、溶媒および希釈剤の定義において上記に言及
した限界値が適用されるだろう。溶媒を使って反応を行
う場合の好ましい態様では、前提条件は、R1 およびR
2 の定義において上述したように、反応の間の式IVの化
合物の蒸留による除去を保証するために式Iの化合物の
沸点、好ましくは更に式IIおよび式III の化合物の沸点
が常に式IVの化合物の沸点よりも高くなるようにそれら
の基を選択しなければならないことである。式IVの化合
物は、好ましくは与えられた反応条件下で、式IIの化合
物の沸点よりも少なくとも10℃低い沸点を有する。従っ
て、特に好ましい式IIの化合物は無水酢酸である。
【0034】反応を行うのに適する圧力は、好ましくは
大気圧であるか、または特に最高許容温度の定義に従っ
て上述した値よりも沸点が高い反応混合物の場合には、
減圧、好ましくは1ミリバールから大気圧まで、便利に
は10〜900 ミリバールまたは大気圧、好ましくは100 〜
600 ミリバールまたは大気圧、典型的には約400 ミリバ
ールまたは大気圧である。反応は、不活性ガス、例えば
窒素またはアルゴン、特に窒素を使って、または好まし
くは使わずに実施することができる。
【0035】その後の後処理は、好ましくは過剰の溶媒
および希釈剤を蒸留により除去し、そして過剰の式IIの
化合物がある場合には、前記過剰量を好ましくは蒸留に
より除去することによって行われる。蒸留は、式IIの出
発化合物の沸点に依存して大気圧または減圧下で、好ま
しくは減圧下で、便利には1 〜1000ミリバール、好まし
くは5 〜500 ミリバール、例えば2 〜200 ミリバール、
典型的には約 5〜10ミリバールまたは150 ミリバールに
おいて行われる。更に、上述したような保護された官能
基を脱保護することができる。
【0036】反応の終了は、標準的分析方法、例えばガ
スクロマトグラフィーにより、または単純に反応混合物
の沸点をそのような分析方法によって測定しそして式IV
の副生成物が完全に除去される時点を測定することによ
り、決定することができる。
【0037】本発明はまた、非常に好ましくは、式IIの
クロロアセチルクロリドと式III の無水酢酸とを2:1 〜
5:1 のモル比において100 〜120 ℃で、生成する式IVの
アセチルクロリドを蒸発により同時に留去しながら反応
させ、2 〜200 ミリバールの減圧下で過剰のクロロアセ
チルクロリドを蒸留した後、純粋な形で式Iのクロロ酢
酸無水物が得られる方法にも関する。
【0038】本発明は、より好ましくは、式IIのベンゾ
イルクロリドと式III の無水酢酸とを2:1 〜5:1 のモル
比において100 〜120 ℃で、生成する式IVのアセチルク
ロリドを100 〜600 ミリバールで蒸発により同時に留去
しながら反応させ、2 〜200ミリバールの減圧下で過剰
のベンゾイルクロリドを蒸留した後、純粋な形で式Iの
安息香酸無水物が得られる方法にも関する。
【0039】最後に、本発明は、最も好ましくは、式II
のピバロイルクロリドと式III の無水酢酸とを2:1 〜5:
1 のモル比において100 〜120 ℃で、生成する式IVのア
セチルクロリドを蒸発により同時に留去しながら反応さ
せ、2 〜200 ミリバールの減圧下で過剰のピバロイルク
ロリドを蒸留した後、純粋な形で式Iのピバル酸無水物
が得られる方法にも関する。
【0040】本発明は、何よりも一番に、実施例におい
て言及される式Iの化合物、特にクロロ酢酸無水物(R
1 =クロロメチル)、安息香酸無水物(R1 =フェニ
ル)およびピバル酸無水物(R1 =tert−ブチル)の実
施例に記載の製造方法に関する。
【0041】出発化合物 式IIの化合物およびそれらの前駆体において、R1 に存
在する基は、必要であれば、保護された形であることが
できる。保護基の導入および除去は保護基の定義のとこ
ろに記載したようにして行われる。式IIの出発物質は既
知であり、カルボン酸クロリドおよびブロミドを得る標
準法により調製され、またはそれらは商業的に入手可能
である。
【0042】例えば、遊離カルボン酸は、無機酸クロリ
ド、例えばオキシ塩化リン、五酸化リンおよび塩化チオ
ニルとの反応により、対応するカルボン酸クロリドに変
換することができる。遊離カルボン酸とオキサリルクロ
リドとの反応も、感受性カルボン酸をそれらのハライド
に変換するのに適当である。式IIの酸ブロミドは、便利
には、同族の無機酸ブロミドを使って、または乾燥臭化
水素での処理により酸クロリドから、得ることができ
る。式III のカルボン酸無水物も同様に既知であり、既
知の方法により得ることができ、または商業的に入手可
能である。
【0043】例えば、それらはHouben Weyl, "Methoden
der organischen Chemie" (Methods of Organic Chemi
stry),第4版増補版,E5巻, "Carbonsauren und Carbon
saure-Derivate" (Carboxylic acids and Derivative
s), Stuttgart/New York 1985,633-652頁に記載された
方法のうちの1つにより調製することができる。
【0044】
【実施例】本発明を下記の実施例により説明するが、こ
れは本発明の範囲を限定するものではない。温度は摂氏
度(℃)で与えられ、そして圧力はミリバールで与えら
れる。実施例1:クロロ酢酸無水物 613 g の無水酢酸(6モル) を2000 gのクロロアセチルク
ロリド(17.7 モル) と混合し、そしてこの混合物を100
〜120 ℃に加熱する。生じたアセチルクロリドを蒸留に
より留去する。反応が終了した後、過剰のクロロアセチ
ルクロリドを減圧(約150 ミリバール)蒸留により除去
する。残渣は純粋なクロロ酢酸無水物から成る。収量:
1016 g(=理論量の99%)のクロロ酢酸無水物。
【0045】実施例2:安息香酸無水物 300 g のベンゾイルクロリド(2.13 モル) を91 gの無水
酢酸(0.89 モル) と混合し、そしてこの混合物を100 〜
120 ℃に加熱する。生じたアセチルクロリドを減圧(約
400 ミリバール)蒸留により留去し、そして反応が終了
した後、過剰のベンゾイルクロリドを約7ミリバールで
の蒸留により除去する。残渣は純粋な安息香酸無水物か
ら成る。収量:200 g (=理論量の99%)の安息香酸無
水物。
【0046】実施例3:ピバル酸無水物 400 g の無水酢酸(3.92 モル) を1200 gのピバロイルク
ロリド(9.95 モル) と混合し、そしてこの混合物を100
〜120 ℃に加熱する。生じたアセチルクロリドを蒸留に
より留去する。反応が終了した後、過剰のピバロイルク
ロリドを約150ミリバールでの減圧蒸留により除去す
る。残渣は純粋なピバル酸無水物から成る。収量:722
g (=理論量の99%)のピバル酸無水物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07C 51/58 7306−4H

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式I: 【化1】 (上式中、R1 は脂肪族、脂環式、芳香族、脂環式−脂
    肪族または芳香脂肪族基であり、ただし、R1 中に存在
    する官能基は、必要であれば、保護された形である)の
    対称酸無水物の製造方法であって、式IIの化合物: 【化2】 (上式中、R1 は上記に与えた意味を有し、そしてXは
    クロロまたはブロモである)を式III の酸無水物: 【化3】 (上式中、R2 は脂肪族炭化水素基またはシクロアルキ
    ル基である)と反応せしめ、この反応中、式IVの化合
    物: 【化4】 (上式中、R2 およびXは上記に与えた意味を有する)
    を蒸留により留去し、そして存在する任意の保護基を除
    去することを含んで成る方法。
  2. 【請求項2】 R1 がC2 −C7 アルキル;低級アルコ
    キシ置換もしくはハロゲン置換された低級アルキル;C
    2 −C7 アルケニル;C3 −C7 アルキニル;C3 −C
    8 シクロアルキル;非置換のフェニルもしくはナフチ
    ル;低級アルキルにより、低級アルコキシにより、ハロ
    ゲンにより、トリフルオロメチルによりおよび/または
    ニトロにより置換されているフェニルもしくはナフチ
    ル;非置換のトリフェニル−低級アルキル;またはフェ
    ニル核において低級アルキルにより、低級アルコキシに
    より、ハロゲンにより、トリフルオロメチルによりおよ
    び/またはニトロにより単置換、二置換もしくは三置換
    されているトリフェニル−低級アルキルである式IIの化
    合物と式III の化合物を使用することを含んで成る、請
    求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 R1 がC2 −C7 アルキル、ハロゲン置
    換低級アルキル、C 5 −C7 シクロアルキル、フェニル
    またはナフチルである式Iの化合物と式IIの化合物を使
    用することを含んで成る、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 反応温度が室温から反応混合物の沸点ま
    での範囲であって200 ℃を越えず、式IIの化合物対式II
    I の無水物のモル比が2 〜10であり、式IVの化合物が大
    気圧下または減圧下での蒸留により留去され、そして式
    III の酸無水物中の置換基R2 が、式IVの化合物の沸点
    が式IIの化合物の沸点よりも>10℃低いがただし200 ℃
    を越えないように選択される、請求項1〜3のいずれか
    一項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 式III の酸無水物に関して過剰の式IIの
    化合物が存在する場合には、反応後に式Iの化合物と式
    IIの化合物の混合物を蒸留により分離することを含んで
    成る、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 R1 がC2 −C7 アルキル、フルオロに
    より、クロロによりもしくはブロモにより単置換〜三置
    換されている低級アルキル、またはフェニルであり、そ
    してR2 が低級アルキルである式IIの化合物と式III の
    化合物を使用することを含んで成り、ここで式IIの化合
    物と式IVの化合物においてXはクロロである、請求項1
    〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 R1 がtert−ブチル、クロロメチルまた
    はフェニルであり、そしてR2 がメチルである式IIの化
    合物と式III の化合物を使用することを含んで成り、こ
    こで式IIの化合物と式IVの化合物においてXはクロロで
    ある、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 式IIのクロロアセチルクロリドと式III
    の無水酢酸とを2:1〜5:1 のモル比において100 〜120
    ℃で、生成する式IVのアセチルクロリドを蒸発により同
    時に留去しながら反応させ、2 〜200 ミリバールの減圧
    下で過剰のクロロアセチルクロリドを蒸留した後、純粋
    な形で式Iのクロロ酢酸無水物が得られる、請求項1に
    記載の方法。
  9. 【請求項9】 式IIのベンゾイルクロリドと式III の無
    水酢酸とを2:1 〜5:1 のモル比において100 〜120 ℃
    で、生成する式IVのアセチルクロリドを100 〜600 ミリ
    バールで蒸発により同時に留去しながら反応させ、2 〜
    200 ミリバールの減圧下で過剰のベンゾイルクロリドを
    蒸留した後、純粋な形で式Iの安息香酸無水物が得られ
    る、請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 式IIのピバロイルクロリドと式III の
    無水酢酸とを2:1 〜5:1 のモル比において100 〜120 ℃
    で、生成する式IVのアセチルクロリドを蒸発により同時
    に留去しながら反応させ、2 〜200 ミリバールの減圧下
    で過剰のピバロイルクロリドを蒸留した後、純粋な形で
    式Iのピバル酸無水物が得られる、請求項1に記載の方
    法。
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