JPH05339179A - ジハロゲノメタンのフッ素化方法 - Google Patents

ジハロゲノメタンのフッ素化方法

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JPH05339179A
JPH05339179A JP4179323A JP17932392A JPH05339179A JP H05339179 A JPH05339179 A JP H05339179A JP 4179323 A JP4179323 A JP 4179323A JP 17932392 A JP17932392 A JP 17932392A JP H05339179 A JPH05339179 A JP H05339179A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ジハロゲノメタンのフッ素化反応により、オキ
シクロリネーション等の副反応を抑制して、目的生成
物、特にジフルオロメタンを高効率で得る。 【構成】上記フッ素化反応の触媒として、酸素の一部を
ハロゲンに置換したアルミナに、主成分としてMnおよ
び鉄族元素から選ばれる少なくとも1種の元素、副成分
としてアルカリ土類元素およびランタノイド系元素から
選ばれる少なくとも1種の元素を担持させた触媒を使用
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジハロゲノメタンのフ
ッ素化によるジヒドロフルオロメタン類(一般式CH2FaX
b 、 a=1または2 、a+b=2 、 XはClまたはBr)、特にジ
フルオロメタンを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に水素含有飽和ハロゲン化炭化水素
(HCFC類、 HFC類)は、オゾン層破壊の可能性が極めて
低いため、従来市場で用いられている水素を含まないハ
ロゲン化炭化水素(CFC類)の代替品として注目されてい
る。
【0003】これらの中で、特にジフルオロメタン(HFC
-32)は、オゾン層を破壊する疑いのあるジクロロジフル
オロメタン(CFC-12)、クロロジフルオロメタン(HCFC-2
2) 、クロロペンタフルオロエタン(CFC-115) およびこ
れらの共沸混合物である R-502などを代替するフロンと
して、発泡剤、冷媒等の用途が期待され有用である。
【0004】従来より、HFC-32の製造方法としては、ア
ンチモン触媒を用いた塩化メチレンの液相フッ素化反応
が知られている。例えばこの反応は、「Collect.Czech.C
hem.Comm.,36,2062(1971)」などに記載されているが、HF
C-32の収率が24%程度と非常に低い。
【0005】一方、クロム系触媒を用いた塩化メチレン
の気相でのフッ素化反応も知られている(例えば、英国
特許第790335号、米国特許第4147733 号などを参照)。
しかしながら、従来のクロム系触媒については、クロム
の取扱いなどに起因する環境への影響などの問題があ
り、非クロム系の触媒の採用が望まれている。また気相
フッ素化触媒の活性維持のため、酸素または塩素等を反
応原料とともに供給し、重質物の触媒への付着等による
触媒活性の低下を抑制することが知られている。ジヒド
ロハロゲノメタン類の製造において、塩素を添加した場
合には、ジヒドロハロゲノメタン中の水素が塩素に置換
された副生物が生成する。一方酸素を添加した場合、フ
ッ素化反応で生成する塩化水素と酸素が酸化クロム系触
媒上で反応して、塩素と水を副生する(オキシクロリネ
ーション)。この結果、塩素添加と同様、ジヒドロハロ
ゲノメタン中の水素が塩素に置換される。すなわち、ク
ロムを活性種とする触媒を用いた場合、必ずしも目的と
する化合物が選択的に得られず、しかも触媒の活性維持
を長期間維持するのにも困難な点がある。
【0006】また、塩化メチレンの気相でのフッ素化反
応に非クロム系触媒としての金属担持アルミナ触媒が有
効であることが知られている(例えば、米国特許第2744
148号などを参照)。しかしながら、例えばNiをアルミ
ナに担持した触媒を使用した例では、HFC-32が20%程
度の収率でしか得られない。さらに、活性炭に塩化鉄を
担持した触媒も、特開昭59-225132 号などにより知られ
ている。この触媒は、初期活性については300℃程度
の比較的低い温度でも認められるが、塩化鉄の融点が低
いために、触媒活性成分の揮散の問題があり、触媒寿命
が短いという難点がある。そのうえに、活性炭担持では
触媒焼成による賦活等の操作に制限があることなどか
ら、工業的な規模での製造には不利が考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ジハ
ロゲノメタンのフッ素化によるジヒドロフルオロメタン
類(一般式CH2FaXb 、 a=1または2 、a+b=2 、 XはClま
たはBr)、特にジフルオロメタンの製造のために、環境
への影響が少ない非クロム系の触媒を使用し、しかも従
来の非クロム系触媒より単流での原料転化率を向上せし
め、さらに目的化合物の高い選択率と実用面で問題のな
い長寿命の触媒を開発することにより、新規で有効なジ
ハロゲノメタンのフッ素化方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、酸化アルミ
ニウム、ハロゲン化アルミニウム触媒について鋭意検討
を重ねた結果、酸素の一部をハロゲンに置換したアルミ
ナに、Mnおよび鉄族元素から選ばれる少なくとも1種
の金属元素と、さらに必要に応じて副成分としてアルカ
リ土類元素およびランタノイド系元素から選ばれる少な
くとも1種の金属元素を担持させた触媒が、目的とする
生成物ジヒドロフルオロメタン類、特にジフルオロメタ
ンを高選択的に製造し得るものであり、かつその活性を
長期間にわたって維持可能であることを見いだした。
【0009】さらに触媒調製法として、あらかじめ酸素
の一部、すなわち0.01〜90モル%、好ましくは5〜60モ
ル%の酸素をハロゲンに置換したアルミナを使用するこ
とにより、アルミナと担持活性金属種との相互作用を制
御して反応時の担持金属種の高分散化をはかり、原料ジ
ハロゲノメタンの高転化率を達成した。
【0010】また本発明者は、細孔容積が 0.6ml/g以
上、表面積が 150m2/g以上、かつ細孔径 100〜1000Åの
細孔が50%以上を占めるアルミナを選択し、該アルミナ
の酸素の一部をハロゲンに置換して使用することによ
り、原料ジハロゲノメタンの転化率の向上に有効である
ことを見いだした。
【0011】次に主成分としてMnおよび鉄族元素から
選ばれる少なくとも1種の金属元素と、副成分としてア
ルカリ土類元素およびランタノイド系元素から選ばれる
少なくとも1種の金属元素を担持させる方法を採用する
ことにより、担持した活性金属種の結晶化を抑制し、反
応条件下酸素を共存させることとあわせて、長期にわた
っての活性維持が可能となった。
【0012】かくして、本発明は、酸素の一部をハロゲ
ンに置換したアルミナに、Mnおよび鉄族元素から選ば
れる少なくとも1種の金属元素を担持させたフッ素化触
媒の存在下、ジハロゲノメタンとフッ化水素とを気相で
反応せしめることを特徴とするジハロゲノメタンのフッ
素化方法を提供するものである。
【0013】また本発明は、酸素の一部をハロゲンに置
換したアルミナに、主成分としてのMnおよび鉄族元素
から選ばれる少なくとも1種の金属元素と、副成分とし
てのアルカリ土類元素およびランタノイド系元素から選
ばれる少なくとも1種の金属元素を担持させたフッ素化
触媒の存在下、ジハロゲノメタンとフッ化水素とを気相
で反応せしめることを特徴とするジハロゲノメタンのフ
ッ素化方法をも提供するものである。
【0014】本発明は、特定触媒の存在下、ジハロゲノ
メタンの気相フッ素化により上記一般式のジヒドロフル
オロメタン類、特にジフルオロメタン(式CH2F2 であ
り、以下、HFC-32という)を製造する方法に関するもの
である。原料ジハロゲノメタンとしては、塩化メチレ
ン、クロロフルオロメタン、臭化メチレン、ブロモフル
オロメタン、およびブロモクロロメタンが例示される
が、通常は塩化メチレンおよび/またはクロロフルオロ
メタンが好適に採用され得る。
【0015】気相のフッ素化触媒としては、酸素の一部
をハロゲンに置換したアルミナに、Mnおよび鉄族元素
から選ばれる少なくとも1種の金属元素と、必要に応じ
てさらに副成分としてのアルカリ土類元素およびランタ
ノイド系元素から選ばれる少なくとも1種の金属元素を
担持させた触媒を使用する。あらかじめアルミナ中の酸
素の一部、すなわち0.01〜90モル%、好ましくは5〜60
モル%の酸素をハロゲンに置換したアルミナの使用によ
り、アルミナと担持活性金属種との相互作用を制御し、
フッ素化活性種である担持金属の高分散化をはかること
ができる。
【0016】上記の如き酸素の一部をハロゲンに置換す
べき原料アルミナとして、細孔容積が 0.6ml/g以上、表
面積が 150m2/g以上、かつ細孔径 100〜1000Åの細孔が
50%以上を占めるような物性のアルミナを使用するのが
好ましい。すなわち、通常活性アルミナとして総称され
るものであって、非晶質ないしは、γ−アルミナ、η−
アルミナ、ベーマイトなどの構造を含むものなどが広範
囲にわたって例示され得るものであり、また、これらの
構造が混在しているものでもよい。
【0017】アルミナへのフッ素、塩素などハロゲンの
導入は、フッ化水素やトリクロロモノフルオロメタン
(CFC-11)、トリクロロトリフルオロエタン(CFC-113
)等、少なくともフッ素原子を1個含むハロゲン化メ
タン、ハロゲン化エタン等に接触させることにより行う
ことができる。例えば、アルミナに対し総量で0.1 〜20
00倍重量のフッ化水素、ハロゲン化メタンなどを、流通
法により流すことにより、アルミナ中の格子酸素の一
部、すなわち0.01〜90モル%、好ましくは5〜60モル%
の酸素をハロゲンに置換することができる。
【0018】アルミナへのハロゲン導入にあたっては、
少なくともフッ素原子を1個含むハロゲン化メタン、ハ
ロゲン化エタン等を用いるのが好ましい。また、酸素と
ハロゲンの置換反応では、反応熱による触媒の温度上昇
を抑制するため、適宜、窒素やヘリウムなどの不活性ガ
スで希釈しながら行うことが好ましい。
【0019】金属担持量は0.1 〜20wt%、好ましくは1
〜10wt%が適当である。担持する金属は、主成分として
Mnおよび鉄族元素(Fe、Co、Ni)からなる群か
ら、また副成分としてMg、Ca等のアルカリ土類元素
およびLa、Ce等のランタノイド系元素からなる群か
ら、それぞれ選ばれる。主成分はフッ素化反応の活性種
として、副成分は必ずしも必要としないがハロゲン化酸
化物の再結晶化を抑制し活性を維持させるために添加さ
れる。主成分元素/副成分元素の重量比としては、50
/50〜100/0、好ましくは70/30〜99/1
程度が適当である。
【0020】担持方法は特に限定されないが、通常は、
担持する金属塩を水または有機溶媒に溶解したものを、
含浸法、スプレー法等により担持後、乾燥する方法が採
用される。
【0021】本発明において、気相の反応に供せられる
原料のジハロゲノメタンは、通常の市販品を使用し得
る。安定剤等を含まない高純度品の使用が、触媒の活性
維持をはかるうえで好ましい。
【0022】反応圧力は、特に限定されず、常圧もしく
は加圧が適宜採用され得る。系内に存在するハロゲン化
炭化水素類およびフッ化水素が、反応系内で液化しない
ような条件を選ぶことが望ましい。反応温度としては、
150 〜 550℃程度、好ましくは 250〜450 ℃の範囲から
選定することが適当である。反応温度が高すぎると触媒
寿命が短くなり、また反応温度が低すぎるとジハロゲノ
メタンの反応率が低下する。接触時間は、通常 0.1〜 3
00秒、好ましくは 5〜 60 秒である。
【0023】反応原料としてのフッ化水素とジハロゲノ
メタンの割合は、大幅に変動させ得る。通常は、目的と
するジヒドロハロゲノメタン類への化学量論量〜10当量
のフッ化水素を使用して塩素原子を置換するのが適当で
ある。出発物質の全モル数に対して化学量論量よりかな
り多い量、例えば出発物質1モル当たり10モル以上のフ
ッ化水素も使用し得るが、反応の効率上、フッ化水素を
大過剰供給したとしても、実質的な原料ジハロゲノメタ
ンの転化率の向上は期待できない。
【0024】また、触媒活性維持のため酸素を原料ジハ
ロゲノメタンに対して0.1 〜10容量%共存させて反応を
行うことが好ましい。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を示すが、かかる説明
によって本発明がなんら限定されないことは勿論であ
る。
【0026】調製例1〜9 細孔容積が0.63ml/g、表面積が 310m2/g、平均細孔径 1
00〜1000Åの細孔が61%を占めるアルミナの1000gを乾
燥させて水分を除去した後、HF/N2の混合ガス気流中、
300〜 450℃でフッ素化した後、さらにトリクロロモノ
フルオロメタン(以下、CFC-11と略記する。)/HFの混
合ガス気流中、 250〜 300℃で塩素化フッ素化した。ハ
ロゲン置換されたアルミナ中のフッ素含有量は12重量%
であり、また塩素含有量は 1.5重量%である。
【0027】上記のハロゲン置換されたアルミナを、表
1に示す試薬を2リットルの水に溶解した水溶液に浸漬
後、乾燥・水分除去を行った。再度CFC-11/HF/N2混合
ガス気流中、 250〜 300℃で塩素化フッ素化して活性化
した。
【0028】
【表1】
【0029】比較調製例1 1100gの特級試薬Al(NO3)3・9H2O 、 125gのCr(NO3)3・9
H2O 、および40gのMg(NO3)2・6H2O を 2.5リットルの水
に溶解し、これと28wt%の水酸化アンモニウムの水溶液
2000gを撹拌をしながら、加熱した4リットルの水に添
加して水酸化物の沈殿を得た。この水酸化物を濾別し、
純水による洗浄および乾燥を行った後、450 ℃で5時間
焼成して酸化物の粉末を得た。これを打錠成形機を用い
て直径 5mm、高さ 5mmの円筒状に成形した。こうして得
た触媒を反応前にHF/N2の混合ガス気流中、300 〜 450
℃でフッ素化した後、さらにCFC-11/HF/N2の混合ガス
気流中、250 〜 300℃で塩素化フッ素化して活性化し
た。
【0030】比較調製例2 細孔容積が0.63ml/g、表面積が 310m2/g、平均細孔径 1
00〜1000Åの細孔が61%を占めるアルミナの1000gを乾
燥させて水分を除去した後、HF/N2混合ガス気流中にて
300〜 450℃でフッ素化した後、さらにCFC-11/HFの混
合ガス気流中、250 〜300 ℃で塩素化フッ素化した。こ
の塩素化フッ素化アルミナを、50g のCrCl3・6H2Oを2リ
ットルの水に溶解した水溶液に浸漬後、乾燥および水分
除去を行った。さらに、CFC-11/HF/N2の混合ガス気流
中、 250〜 300℃で塩素化フッ素化して活性化した。
【0031】比較調製例3 細孔容積が0.63ml/g、表面積が 310m2/g、平均細孔径 1
00〜1000Åの細孔が61%占めるアルミナの1000gを、50
gのCoCl2・6H2Oおよび5gのCeCl3 を2リットルの水に
溶解した水溶液に浸漬後、乾燥および水分除去を行っ
た。CFC-11/HF/N2の混合ガス気流中、 250〜 300℃で
塩素化フッ素化して活性化した。
【0032】実施例1 内径2.54cm、長さ 100cmのインコネル600 製U字型反応
管に、調製例1のようにして調製した触媒を 200ml充填
した。ガス化させた塩化メチレン、酸素およびフッ化水
素を、それぞれ 100ml/分、 2ml/分、 200ml/分で供
給し、360 ℃に保持した。酸分を除去した後のガス組成
をガスクロマトグラフィーを用いて分析した。反応開始
後3日後の反応成績とともに、同一条件で反応を 150日
間継続した後の反応結果もあわせて表2に示す。
【0033】表2において、HCFC-31 はクロロフルオロ
メタン、HFC-32はジフルオロメタンを示す。(以下の各
表において、同様に記載する)
【0034】
【表2】
【0035】表2から、 150日後でも反応活性はほとん
ど低下せず、初期の活性を維持可能であることがわかっ
た。
【0036】実施例2 調製例2で調製した触媒を使用する他は、実施例1と同
様の条件で反応を行った。反応開始後3日後の反応成績
とともに、同一条件で反応を 150日間継続した後の反応
結果もあわせて表3に示す。
【0037】
【表3】
【0038】実施例3 調製例3で調製した触媒を使用する他は、実施例1と同
様の条件で反応を行った。反応成績をまとめて表4に示
す。
【0039】
【表4】
【0040】表4から、 150日後でも反応活性はほとん
ど低下せず、初期の活性を維持可能であることがわかっ
た。Ce添加により、さらに長期にわたり活性の低下しに
くいことがわかった。
【0041】実施例4〜8 調製例4〜8で調製した触媒を使用する他は、実施例1
と同様の条件で反応を行った。反応開始3日後の反応成
績をまとめて表5に示す。
【0042】
【表5】
【0043】実施例9 内径2.54cm、長さ 100cmのインコネル600 製U字型反応
管に、調製例1の触媒を 200ml充填した。ガス化させた
クロロフルオロメタン(HCFC-31) 、酸素およびフッ化水
素を、それぞれ 100ml/分、 2ml/分、 200ml/分で供
給し、360 ℃に保持した。酸分を除去した後のガス組成
をガスクロマトグラフィーを用いて分析した。反応開始
後3日後の反応成績とともに、同一条件で反応を 150日
間継続した後の反応結果もあわせて表6に示す。
【0044】
【表6】
【0045】実施例10 調製例9で調製した触媒を使用する他は、実施例1と同
様の条件で反応を行った。反応開始後3日後の反応成績
とともに、同一条件で反応を 150日間継続した後の反応
結果もあわせて表7に示す。
【0046】
【表7】
【0047】比較例1 比較調製例1で調製した触媒を使用する他は、実施例1
と同様の条件で反応を行った。反応開始後3日後の反応
成績とともに、同一条件で反応を 150日間継続した後の
反応結果もあわせて表8に示す。
【0048】
【表8】
【0049】比較例1においては、HCFC-31 、HFC-32の
ほかに、副生成物としてエタン系化合物や、HCFC-22 等
の生成を確認し、Cr含有触媒ではオキシクロリネーシ
ョンに起因する生成物の生成が不可避であることがわか
った。
【0050】比較例2 比較調製例2で調製した触媒を使用して、実施例1と同
様の条件で反応を行った。反応成績をまとめて表9に示
す。
【0051】
【表9】
【0052】比較例2においても、HCFC-31 、HFC-32の
ほかに、副生成物としてエタン系化合物や、HCFC-22 等
の生成を確認し、担持触媒でもCr系の場合にはオキシ
クロリネーションを抑制することが困難であることがわ
かった。
【0053】比較例3 比較調製例3で調製した触媒を使用して、実施例1と同
様の条件で反応を行った。反応開始3日後の反応成績を
まとめて表10に示す。
【0054】
【表10】
【0055】上記表10に示す比較例3の結果から、酸
素の一部をハロゲン置換しないアルミナを使用した場合
には、ジハロゲノメタンの反応率が低く、HFC-32の選択
率も低いことがわかった。
【0056】
【発明の効果】本発明は、実施例に示した如くジハロゲ
ノメタンのフッ素化において、酸素の一部をハロゲンに
置換したアルミナに、主成分としてMnおよび鉄族元素
から選ばれる少なくとも1種の元素を、また必要に応じ
て副成分としてアルカリ土類元素およびランタノイド元
素から選ばれる少なくとも1種の元素を担持させた触媒
を使用することにより、従来知られている触媒よりも単
流でのジハロゲノメタンの転化率を向上すること、さら
には触媒の長寿命化が図られること、という効果を有す
る。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸素の一部をハロゲンに置換したアルミナ
    に、Mnおよび鉄族元素から選ばれる少なくとも1種の
    金属元素を担持させたフッ素化触媒の存在下、ジハロゲ
    ノメタンとフッ化水素とを気相で反応せしめることを特
    徴とするジハロゲノメタンのフッ素化方法。
  2. 【請求項2】フッ素化触媒が、主成分としてのMnおよ
    び鉄族元素から選ばれる少なくとも1種の金属元素と共
    に、副成分としてのアルカリ土類元素およびランタノイ
    ド系元素から選ばれる少なくとも1種の金属元素を担持
    させたものである請求項1のフッ素化方法。
  3. 【請求項3】原料のジハロゲノメタンが、塩化メチレ
    ン、クロロフルオロメタン、臭化メチレン、ブロモフル
    オロメタン、およびブロモクロロメタンから選ばれる少
    なくとも1種である請求項1または2のフッ素化方法。
  4. 【請求項4】アルミナ中に含有される酸素の0.01〜90モ
    ル%をハロゲンに置換した後に、金属元素の担持を行う
    請求項1または2のフッ素化方法。
  5. 【請求項5】主成分/副成分の重量比が50/50以上
    である請求項2のフッ素化方法。
  6. 【請求項6】担持する金属元素量の総和がアルミナに対
    して0.01〜20wt%である請求項1または2のフッ素化方
    法。
  7. 【請求項7】細孔容積が 0.6ml/g以上、表面積が 150m2
    /g以上、かつ細孔径 100〜1000Åの細孔が50%以上を占
    めるアルミナの酸素の一部がハロゲンに置換されている
    請求項1、2、3または4のフッ素化方法。
  8. 【請求項8】反応を気相中常圧もしくは加圧下で、150
    ℃〜550 ℃の温度範囲で行う請求項1、2または3のフ
    ッ素化方法。
  9. 【請求項9】フッ素化反応系に酸素を添加する請求項
    1、2または3のフッ素化方法。
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