JPH05335123A - 耐食性を改善したｒ−ｔｍ−ｂ系永久磁石 - Google Patents
耐食性を改善したｒ−ｔｍ−ｂ系永久磁石Info
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- JPH05335123A JPH05335123A JP4136695A JP13669592A JPH05335123A JP H05335123 A JPH05335123 A JP H05335123A JP 4136695 A JP4136695 A JP 4136695A JP 13669592 A JP13669592 A JP 13669592A JP H05335123 A JPH05335123 A JP H05335123A
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- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01F—MAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
- H01F41/00—Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties
- H01F41/02—Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for manufacturing cores, coils, or magnets
- H01F41/0253—Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for manufacturing cores, coils, or magnets for manufacturing permanent magnets
- H01F41/026—Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for manufacturing cores, coils, or magnets for manufacturing permanent magnets protecting methods against environmental influences, e.g. oxygen, by surface treatment
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 信頼性の高い耐食性を改善したＲ−ＴＭ−Ｂ
系永久磁石を提供する。 【構成】 重量比でＲ（ここでは、Ｙを含む希土類元素
の１種又は２種以上の組み合わせ）５〜４０％、ＴＭ
（ここでＴＭは、Ｆｅ、Ｃｏを中心とする遷移金属であ
って、一部を他の金属元素又は非金属元素で置換してよ
い）５０〜９０％、Ｂ（硼素）０．２〜８％からなるＲ
−ＴＭ−Ｂ系永久磁石において、該永久磁石の表面に、
電気化学的に貴な順に積層被覆された３種の異なる金属
被覆層を有する。
系永久磁石を提供する。 【構成】 重量比でＲ（ここでは、Ｙを含む希土類元素
の１種又は２種以上の組み合わせ）５〜４０％、ＴＭ
（ここでＴＭは、Ｆｅ、Ｃｏを中心とする遷移金属であ
って、一部を他の金属元素又は非金属元素で置換してよ
い）５０〜９０％、Ｂ（硼素）０．２〜８％からなるＲ
−ＴＭ−Ｂ系永久磁石において、該永久磁石の表面に、
電気化学的に貴な順に積層被覆された３種の異なる金属
被覆層を有する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、Ｒ−ＴＭ−Ｂ系永久磁
石であって、磁石体表面に３層金属被覆層を設ける事に
より耐食性を著しく改善したものに関する。
石であって、磁石体表面に３層金属被覆層を設ける事に
より耐食性を著しく改善したものに関する。
【０００２】
【従来の技術】電気・電子機器の高性能・小型化に伴っ
て、その一部分たる永久磁石にも同様の要求が強まって
きた。すなわち以前の最強の永久磁石は希土類・コバル
ト（Ｒ−Ｃｏ）系であったが、近年、より強力なＲ−Ｔ
Ｍ−Ｂ系永久磁石が台頭してきた（特開昭５９−４６０
０８号）。ここにＲはＹをふくむ希土類元素の１種又は
２種以上の組み合わせであり、ＴＭはＦｅ、Ｃｏ等の遷
移金属中心として、一部を他の金属元素又は非金属元素
で置換したもの、Ｂは硼素である。しかし、Ｒ−ＴＭ−
Ｂ系永久磁石は極めて錆やすいという問題点があった。
そのため、耐食性を改善するために、永久磁石表面に耐
酸化性の被覆層を設ける手段がとられてきた。被覆層の
種類としては、金属めっき、耐酸化性樹脂、蒸着法によ
る金属被膜等が提案されており、とりわけ金属めっきは
簡易な処理でＲ−ＴＭ−Ｂ系永久磁石の耐食性を向上す
るものとして注目されている（特開昭６０−５４４０６
号）。金属めっきは、耐酸化性樹脂と比較して表面被覆
層の機械的強度に優れており、また被覆層自体の吸湿性
がほとんどないという長所を有している。しかしなが
ら、耐酸化性樹脂と異なり、金属めっき被覆層表面には
ピンホールが存在するため、被覆層自身の吸湿性の有無
にかかわらず、経時変化に伴い水分がピンホールを通じ
て磁石体に浸透し、腐食劣化を引き起こすという問題が
あった。
て、その一部分たる永久磁石にも同様の要求が強まって
きた。すなわち以前の最強の永久磁石は希土類・コバル
ト（Ｒ−Ｃｏ）系であったが、近年、より強力なＲ−Ｔ
Ｍ−Ｂ系永久磁石が台頭してきた（特開昭５９−４６０
０８号）。ここにＲはＹをふくむ希土類元素の１種又は
２種以上の組み合わせであり、ＴＭはＦｅ、Ｃｏ等の遷
移金属中心として、一部を他の金属元素又は非金属元素
で置換したもの、Ｂは硼素である。しかし、Ｒ−ＴＭ−
Ｂ系永久磁石は極めて錆やすいという問題点があった。
そのため、耐食性を改善するために、永久磁石表面に耐
酸化性の被覆層を設ける手段がとられてきた。被覆層の
種類としては、金属めっき、耐酸化性樹脂、蒸着法によ
る金属被膜等が提案されており、とりわけ金属めっきは
簡易な処理でＲ−ＴＭ−Ｂ系永久磁石の耐食性を向上す
るものとして注目されている（特開昭６０−５４４０６
号）。金属めっきは、耐酸化性樹脂と比較して表面被覆
層の機械的強度に優れており、また被覆層自体の吸湿性
がほとんどないという長所を有している。しかしなが
ら、耐酸化性樹脂と異なり、金属めっき被覆層表面には
ピンホールが存在するため、被覆層自身の吸湿性の有無
にかかわらず、経時変化に伴い水分がピンホールを通じ
て磁石体に浸透し、腐食劣化を引き起こすという問題が
あった。
【０００３】この問題を解決するため、現在までに電気
化学的な接触腐食現象を利用した２層金属被覆層の設置
や３層金属被覆層の設置による手法を本出願人は提案し
ている（特願平３−６２５６０号、同３−４８８８５
号）。２層金属被覆層の設置は電気化学的に卑な上層を
犠牲的に腐食させて貴な下層を防食する手法であり、３
層金属被覆層の設置は電気化学的に最も卑な中間層を優
先的に腐食させることにより最も卑な最下層を防食しよ
うとするものである。
化学的な接触腐食現象を利用した２層金属被覆層の設置
や３層金属被覆層の設置による手法を本出願人は提案し
ている（特願平３−６２５６０号、同３−４８８８５
号）。２層金属被覆層の設置は電気化学的に卑な上層を
犠牲的に腐食させて貴な下層を防食する手法であり、３
層金属被覆層の設置は電気化学的に最も卑な中間層を優
先的に腐食させることにより最も卑な最下層を防食しよ
うとするものである。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た電気化学的な接触腐食現象による手法をもってしても
十分な耐食性改善を図ることができず問題となってい
た。とりわけ前記した３層金属被覆層の設置による手法
は、水分が中間層へ確実に浸透することを余儀なくされ
てしまい、耐食性の面で問題視されていた。そこで、本
発明の目的は、信頼性の高い耐食性を改善したＲ−ＴＭ
−Ｂ系永久磁石を提供することにある。
た電気化学的な接触腐食現象による手法をもってしても
十分な耐食性改善を図ることができず問題となってい
た。とりわけ前記した３層金属被覆層の設置による手法
は、水分が中間層へ確実に浸透することを余儀なくされ
てしまい、耐食性の面で問題視されていた。そこで、本
発明の目的は、信頼性の高い耐食性を改善したＲ−ＴＭ
−Ｂ系永久磁石を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、重量比でＲ
（ここでＲは、これを含む希土類元素の１種又は２種以
上の組み合わせ）５〜４０％、ＴＭ（ここでＴＭはＦｅ
を主体とする遷移金属であって一部を他の金属元素又は
非金属元素で置換してよい。）５０〜９０％、Ｂ（硼
素）０．２〜８％からなるＲ−ＴＭ−Ｂ系永久磁石の表
面に、電気化学的に貴な順に積層被覆された３種の異な
る金属被覆層を有することを特徴とする耐食性を改善し
たＲ−ＴＭ−Ｂ系永久磁石である。本発明における３種
の異なる金属被覆層としては、最下層がＣｕあるいはＮ
ｉのいずれか金属被覆層、中間層がＮｉあるいはＮｉ−
Ｓのいずれかの金属被覆層、最上層がＮｉ−Ｓ、Ｎｉ−
Ｐ、Ｓｎ、Ｓｎ−Ｐｂ、Ｃｒ、Ｚｎ、Ａｌから選ばれた
１種の金属被覆層が好適である。
（ここでＲは、これを含む希土類元素の１種又は２種以
上の組み合わせ）５〜４０％、ＴＭ（ここでＴＭはＦｅ
を主体とする遷移金属であって一部を他の金属元素又は
非金属元素で置換してよい。）５０〜９０％、Ｂ（硼
素）０．２〜８％からなるＲ−ＴＭ−Ｂ系永久磁石の表
面に、電気化学的に貴な順に積層被覆された３種の異な
る金属被覆層を有することを特徴とする耐食性を改善し
たＲ−ＴＭ−Ｂ系永久磁石である。本発明における３種
の異なる金属被覆層としては、最下層がＣｕあるいはＮ
ｉのいずれか金属被覆層、中間層がＮｉあるいはＮｉ−
Ｓのいずれかの金属被覆層、最上層がＮｉ−Ｓ、Ｎｉ−
Ｐ、Ｓｎ、Ｓｎ−Ｐｂ、Ｃｒ、Ｚｎ、Ａｌから選ばれた
１種の金属被覆層が好適である。
【０００６】素材表面に、電気化学的に貴な金属被覆層
を下層として設け、その上層として卑な金属被覆層を設
けると、両者の腐食電池列の関係から卑な上層がアノー
ド化して陽極効果を発生することにより貴な下層がカソ
ード的に防食される。すなわち電気化学的に貴な順に積
層被覆された３種の異なる金属被覆層に関しては前記防
食効果がより強固なものとなり、水分の中間層への浸透
が防止され、同時に下地も守られるものと考えられる。
本発明は、上記防食作用により、Ｒ−ＴＭ−Ｂ系永久磁
石の耐食性を向上するものである。なお、本発明の金属
被覆層は少なくとも３種、つまり３層あればよく、本発
明の趣旨に従って４層以上の積層としてもよいことは言
うまでもない。本発明において、Ｆｅ、Ｃｏ、Ｎｉ等の
ＴＭの一部を置換する元素は、その添加目的に応じて、
Ｇａ、Ａｌ、Ｔｉ、Ｖ、Ｃｒ、Ｍｎ、Ｚｒ、Ｈｆ、Ｎ
ｂ、Ｔａ、Ｍｏ、Ｇｅ、Ｓｂ、Ｓｎ、Ｂｉ、Ｎｉ他を添
加でき、本発明はいかなるＲ−ＴＭ−Ｂ系永久磁石にも
適用できる。また、その製造方法は焼結法、溶湯急冷
法、あるいはそれらの変形法のいずれの方法でもよい。
金属の被覆方法としては、電気めっき法、無電解めっき
法、蒸着法のいずれかの方法により行う。それぞれの金
属に応じて最適な被覆方法を用いればよく、金属被覆層
の厚さは各層２〜２０μｍ、総厚１０〜２５μｍが好ま
しい。各層の厚さがおよび総厚がそれぞれ２μｍ未満お
よび１０未満μｍだと十分な耐食性を得るのが困難であ
り、また各層の厚さおよび総厚がそれぞれ２０μｍおよ
び２５μｍを越えると磁石として機能しない部分が多く
なり好ましくないからである。なお、本発明の金属被覆
層は少なくとも３種、つまり３層あればよく、本発明の
趣旨に従って４層以上の積層としてもよいことは言うま
でもない。
を下層として設け、その上層として卑な金属被覆層を設
けると、両者の腐食電池列の関係から卑な上層がアノー
ド化して陽極効果を発生することにより貴な下層がカソ
ード的に防食される。すなわち電気化学的に貴な順に積
層被覆された３種の異なる金属被覆層に関しては前記防
食効果がより強固なものとなり、水分の中間層への浸透
が防止され、同時に下地も守られるものと考えられる。
本発明は、上記防食作用により、Ｒ−ＴＭ−Ｂ系永久磁
石の耐食性を向上するものである。なお、本発明の金属
被覆層は少なくとも３種、つまり３層あればよく、本発
明の趣旨に従って４層以上の積層としてもよいことは言
うまでもない。本発明において、Ｆｅ、Ｃｏ、Ｎｉ等の
ＴＭの一部を置換する元素は、その添加目的に応じて、
Ｇａ、Ａｌ、Ｔｉ、Ｖ、Ｃｒ、Ｍｎ、Ｚｒ、Ｈｆ、Ｎ
ｂ、Ｔａ、Ｍｏ、Ｇｅ、Ｓｂ、Ｓｎ、Ｂｉ、Ｎｉ他を添
加でき、本発明はいかなるＲ−ＴＭ−Ｂ系永久磁石にも
適用できる。また、その製造方法は焼結法、溶湯急冷
法、あるいはそれらの変形法のいずれの方法でもよい。
金属の被覆方法としては、電気めっき法、無電解めっき
法、蒸着法のいずれかの方法により行う。それぞれの金
属に応じて最適な被覆方法を用いればよく、金属被覆層
の厚さは各層２〜２０μｍ、総厚１０〜２５μｍが好ま
しい。各層の厚さがおよび総厚がそれぞれ２μｍ未満お
よび１０未満μｍだと十分な耐食性を得るのが困難であ
り、また各層の厚さおよび総厚がそれぞれ２０μｍおよ
び２５μｍを越えると磁石として機能しない部分が多く
なり好ましくないからである。なお、本発明の金属被覆
層は少なくとも３種、つまり３層あればよく、本発明の
趣旨に従って４層以上の積層としてもよいことは言うま
でもない。
【０００７】
【実施例】ＮＤ（Ｆｅ0.7Ｃｏ0.2Ｂ0.07Ｇａ0.03）6.5
なる組成の合金をアーク溶解にて作製し、得られたイン
ゴットをスタンプミル及びディスクミルで粗粉砕した。
その後、Ｎ2ガスを粉砕媒体としてジェットミルで微粉
砕を行い、粉砕粒度３．５μｍｌ（ＦＳＳＳ）の微粉砕
を得た。得られた原料粉を１５ＫＯｅの磁場中で横磁場
成形した。成形圧力は２Ｔｏｎ／ｃｍ2であった。本成
形体を真空中で１０９０℃×２時間焼結した。焼結体を
１８×１０×６ｍｍの寸法に切り出し、次いで９００℃
のアルゴン雰囲気中に２時間加熱保持した後に急冷し温
度を６００℃に保持したアルゴンの雰囲気中で１時間保
持した。こうして得られた試料について、表１に示した
条件で金属被覆層を被覆し、これを試験片とした。
なる組成の合金をアーク溶解にて作製し、得られたイン
ゴットをスタンプミル及びディスクミルで粗粉砕した。
その後、Ｎ2ガスを粉砕媒体としてジェットミルで微粉
砕を行い、粉砕粒度３．５μｍｌ（ＦＳＳＳ）の微粉砕
を得た。得られた原料粉を１５ＫＯｅの磁場中で横磁場
成形した。成形圧力は２Ｔｏｎ／ｃｍ2であった。本成
形体を真空中で１０９０℃×２時間焼結した。焼結体を
１８×１０×６ｍｍの寸法に切り出し、次いで９００℃
のアルゴン雰囲気中に２時間加熱保持した後に急冷し温
度を６００℃に保持したアルゴンの雰囲気中で１時間保
持した。こうして得られた試料について、表１に示した
条件で金属被覆層を被覆し、これを試験片とした。
【０００８】
【表１】 表１に示した試料に関して、８０℃９０％ＲＨでの１０
００時間の耐食試験及び３５℃ ５％ＮａＣｌでの２０
０時間の塩水噴霧試験を行った。結果を表２に示す。
００時間の耐食試験及び３５℃ ５％ＮａＣｌでの２０
０時間の塩水噴霧試験を行った。結果を表２に示す。
【０００９】
【表２】 表２において、耐食試験結果は試料の外観変化を、塩水
噴霧試験結果は赤錆発生時間を示したものである。表２
より、本発明による永久磁石は、従来の磁石と比較し
て、耐食性を著しく向上し得ることがわかる。
噴霧試験結果は赤錆発生時間を示したものである。表２
より、本発明による永久磁石は、従来の磁石と比較し
て、耐食性を著しく向上し得ることがわかる。
【００１０】
【発明の効果】本発明により、希土類と鉄を主体とした
磁石において、従来の金属めっきでは不十分であった耐
食性の顕著な向上が図られた。
磁石において、従来の金属めっきでは不十分であった耐
食性の顕著な向上が図られた。
Claims (2)
- 【請求項１】 重量比でＲ（ここでは、Ｙを含む希土類
元素の１種又は２種以上の組み合わせ）５〜４０％、Ｔ
Ｍ（ここでＴＭは、Ｆｅ、Ｃｏを中心とする遷移金属で
あって、一部を他の金属元素又は非金属元素で置換して
よい）５０〜９０％、Ｂ（硼素）０．２〜８％からなる
Ｒ−ＴＭ−Ｂ系永久磁石において、該永久磁石の表面
に、電気化学的に貴な順に積層被覆された３種の異なる
金属被覆層を有することを特徴とする耐食性を改善した
Ｒ−ＴＭ−Ｂ系永久磁石。 - 【請求項２】 前記３種の異なる金属被覆層は最下層が
ＣｕあるいはＮｉのいずれかの金属被覆層であり、中間
層がＮｉあるいはＮｉ−Ｓのいずれかの金属被覆層であ
り、最上層がＮｉ−Ｓ、Ｎｉ−Ｐ、Ｓｎ、Ｓｎ−Ｐｂ、
Ｃｒ、Ｚｎ、Ａｌから選ばれた１種の金属被覆層である
請求項１に記載の耐食性を改善したＲ−ＴＭ−Ｂ系永久
磁石。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4136695A JPH05335123A (ja) | 1992-05-28 | 1992-05-28 | 耐食性を改善したｒ−ｔｍ−ｂ系永久磁石 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4136695A JPH05335123A (ja) | 1992-05-28 | 1992-05-28 | 耐食性を改善したｒ−ｔｍ−ｂ系永久磁石 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05335123A true JPH05335123A (ja) | 1993-12-17 |
Family
ID=15181316
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4136695A Pending JPH05335123A (ja) | 1992-05-28 | 1992-05-28 | 耐食性を改善したｒ−ｔｍ−ｂ系永久磁石 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05335123A (ja) |
-
1992
- 1992-05-28 JP JP4136695A patent/JPH05335123A/ja active Pending
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