JPH05326273A - コイル部品 - Google Patents

コイル部品

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JPH05326273A
JPH05326273A JP4127589A JP12758992A JPH05326273A JP H05326273 A JPH05326273 A JP H05326273A JP 4127589 A JP4127589 A JP 4127589A JP 12758992 A JP12758992 A JP 12758992A JP H05326273 A JPH05326273 A JP H05326273A
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JP
Japan
Prior art keywords
wire
coating layer
copper
migration
metal coating
Prior art date
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Pending
Application number
JP4127589A
Other languages
English (en)
Inventor
Takahiro Azuma
貴博 東
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
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Publication of JPH05326273A publication Critical patent/JPH05326273A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 銅のマイグレーションに伴う断線が生じ難い
コイル部品を得る。 【構成】 銅線と、銅線の周囲にマイグレーションが生
じ難い金属よりなる金属被覆層と、該金属被覆層の周囲
に設けられた絶縁被覆層とを有する被覆線により線材3
が構成されている、コイル部品としてのノイズフィルタ
1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コアの周囲に線材を巻
回してなる構造を備えるコイル部品に関し、特に、上記
線材が改良されたコイル部品に関する。
【0002】
【従来の技術】図1に、従来のコイル部品の一例として
のチップ型ノイズフィルタ1を示す。ノイズフィルタ1
は、誘電体セラミックスよりなるボビン2のコア部に線
材3を巻回した構造を有する。他方、ボビン2は、コア
部の両端に一体に形成されたつば部2a,2bを有し、
つば部2aの外側主面には、端子電極4a,4b,4c
が形成されている。上記線材3の一端3aは端子電極4
aに、他端3bは端子電極4cに電気的に接続されてい
る。従って、ノイズフィルタ1では、図2に回路図で示
すように、端子電極4a,4c間にインダクタンスLが
接続されており、他方、端子電極4a,4cとアース電
極としての端子電極4bとの間にコンデンサC1 ,C2
が接続されている、π型回路が構成されている。なお、
上記線材3としては、通常、導電性に優れた銅線の周囲
に絶縁性樹脂としてポリウレタンを被覆したものが用い
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
フィルタ1を高湿度環境の下で使用した場合、線材3に
おいて断線が生じるという問題があった。上記断線は、
線材3を構成している銅のマイグレーションによるもの
と考えられる。すなわち、高湿度環境の下において端子
電極4a,4cの一方と端子電極4bとの間に電圧が印
加されると、図3に示すように、インダクタンスLを構
成している線材部分と、接地電位に接続される端子電極
4bとの間に電位差が生じる。その結果、線材3を構成
している銅がマイグレーションを起こす。他方、線材3
の絶縁被覆にはピンホール等が存在することが避けられ
ない。従って、マイグレーションの進行に伴って線材3
を構成している銅の一部が上記電位差によって端子電極
4b側に移行するため、線材3を構成している銅の一部
が失われ、断線に至る。特に、線材3がつば部2aのエ
ッジ2cと接触している部分では、元来エッジ2cの食
い込みにより機械的に断線が生じ易いため、上記マイグ
レーションの進行に伴って該エッジ2cに接触している
線材部分で断線が頻発しがちであった。
【0004】本発明の目的は、導電性に優れた銅を芯材
とする線材を用いたコイル部品であるにも関わらず、高
湿度環境の下における断線が生じ難い、信頼性に優れた
コイル部品を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、コアの周囲に
線材が巻回されてなる構造を有するコイル部品であっ
て、前記線材が、銅線と、銅線の周囲に設けられてお
り、かつマイグレーションが生じ難い金属よりなる金属
被覆層と、該金属被覆層の周囲に設けられた絶縁被覆層
とを有する被覆線により構成されていることを特徴とす
る、コイル部品である。すなわち、本発明のコイル部品
では、巻線を構成する線材が、銅線の周囲に上記金属被
覆層及び絶縁被覆層を形成してなる被覆線により構成さ
れていることに特徴を有する。
【0006】上記金属被覆層は、マイグレーションが生
じ難い金属により構成されている。このマイグレーショ
ンの生じ難い金属とは、例えばPbまたはSn等のよう
にマイグレーションが起こり得るが該マイグレーション
の進行が非常に遅い金属、あるいはNi、CrまたはF
e等のように本来的にマイグレーションを起こさない金
属が挙げられる。また、上記絶縁被覆層は、線材の周囲
を電気的に絶縁するために設けられているものであり、
該絶縁被覆層を構成する材料は特に限定されないが、例
えばポリウレタン等の従来より絶縁被覆銅線に慣用され
ている適宜の材料が用いられる。
【0007】
【作用】本発明のコイル部品では、線材が導電性に優れ
た銅線を芯材として構成されており、該銅線の周囲に上
記マイグレーションが生じ難い金属よりなる金属被覆層
が形成されている。従って、高湿度環境の下で使用され
た際に、線材と電極等の他の部分との間に電位差が与え
られたとしても、金属被覆層がマイグレーションを生じ
難いため銅の移行が確実に防止される。よって、たとえ
絶縁被覆層にピンホール等が存在したとしても、銅のマ
イグレーションによる移行が防止されるため、線材の断
線が確実に防止される。
【0008】
【実施例の説明】以下、本発明の実施例につき図面を参
照しつつ説明する。第1の実施例 図1に示したノイズフィルタ1において、ボビン2を誘
電体セラミックスからなるもので構成し、線材3とし
て、直径50μmの銅線の周囲に、Feを0.4μmの
厚みにめっきして金属被覆層を形成し、該金属被覆層の
外側にポリウレタンを被覆して絶縁被覆層を形成してな
る被覆線を用いた。上記線材3を用いたノイズフィルタ
1を、電子部品の湿中負荷試験(JISC 5102)
の環境の下で通電し、試験したところ、線材3に断線は
全く認められなかった。
【0009】第2の実施例 図4は、本発明の第2の実施例にかかるコモンモードチ
ョークコイル5を示す。コモンモードチョークコイル5
では、磁性体よりなるコアの周囲に実線で示す第1の被
覆線13と破線で示す第2の被覆線23とが並べられて
巻回されて巻線部が構成されている。他方、コア部に一
体に形成されたつば部2a,2bのうち、一方のつば部
2aの外側主面には、端子電極4a〜4dがコーナー部
分に形成されている。そして、第1の被覆線13の一端
13a及び他端13bが、それぞれ、端子電極4c,4
dに電気的に接続されている。他方、第2の被覆線23
の一端23a及び他端23bが端子電極4a,4bに電
気的に接続されている。上記第1,第2の被覆線13,
23は、直径50μmの銅線の周囲にFeを0.4μm
の厚みにめっきして金属被覆層を形成し、該金属被覆層
の外側にポリウレタンよりなる絶縁被覆層を形成してな
る被覆線により構成されている。上記コモンモードチョ
ークコイル5を、高湿度環境の下において通電しても、
銅のマイグレーションに伴う移行が金属被覆層により防
止でき、断線を確実に防止することができる。
【0010】第3の実施例 図5は、本発明の第3の実施例にかかるチップ型のトラ
ンスを示す側面図である。トランス6では、磁性体より
なるコア部7に一体にかつコア部7の両端に一対のつば
部8a,8bが形成されている。コア部7の周囲には、
上方に第1の被覆線9が巻回されており、下方に第2の
被覆線10が巻回されている。他方、つば部8aの外側
主面には、端子電極4a,4bが、つば部8bの外側主
面には端子電極4c,4dがそれぞれ形成されている。
第1の被覆線9の一端9aは端子電極4aに、他端9b
は端子電極4bに、それぞれ、電気的に接続されてい
る。同様に、第2の被覆線10の一端10aが端子電極
4cに、他端10bが端子電極4dに、それぞれ、電気
的に接続されている。
【0011】本実施例のトランス6では、上記第1,第
2の被覆線9,10として、銅線を芯材とし、銅線の周
囲にFeよりなる金属被覆層が形成されており、かつ該
金属被覆層の周囲にポリウレタンよりなる絶縁被覆層が
形成されている被覆線が用いられている。従って、第
1,第2の実施例の場合と同様に、高湿度環境の下にお
いて通電したとしても、銅のマイグレーションに伴う移
行が金属被覆層により防止されるため、断線を確実に防
止することができる。なお、上記チップ型のトランス6
からも明らかなように、本発明のコイル部品なる用語
は、コアの周囲に線材を巻回してなる構造を有するコイ
ル部品一般を広く含むものであり、このようなコイル部
品一般に、本発明の被覆線を用いることにより高湿度環
境の下における断線事故を防止することができる。
【0012】
【発明の効果】以上のように、本発明では、巻線を構成
している線材が、銅線の周囲にマイグレーションを生じ
難い金属よりなる金属被覆層及び絶縁被覆層を形成して
なる被覆線により構成されているため、高湿度環境の下
において他の部分との間に電位差が与えられたとして
も、銅のマイグレーションによる移行現象が金属被覆層
の存在により確実に防止される。従って、導電性が良好
でありかつ安価な銅を芯材として用いたコイル部品にお
いて、高湿度環境の下における断線事故を確実に防止す
ることができ、信頼性に優れたコイル部品を提供するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コイル部品の一例としてのチップ型ノイズフィ
ルタを示す斜視図。
【図2】図1に示したノイズフィルタの等価回路を示す
図。
【図3】従来技術の問題点を説明するための回路図。
【図4】本発明の第2の実施例のチップ型チョークコイ
ルを示す斜視図。
【図5】本発明の第3の実施例にかかるチップ型トラン
スを示す側面図。
【符号の説明】
1…コイル部品としてのノイズフィルタ 3…線材 4a〜4c…端子電極

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コアの周囲に線材が巻回されてなる構造
    を有するコイル部品であって、 前記線材が、銅線と、該銅線の周囲に形成されておりか
    つマイグレーションが生じ難い金属よりなる金属被覆層
    と、該金属被覆層の周囲に設けられた絶縁被覆層とを有
    する被覆線により構成されていることを特徴とする、コ
    イル部品。
JP4127589A 1992-05-20 1992-05-20 コイル部品 Pending JPH05326273A (ja)

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JP4127589A JPH05326273A (ja) 1992-05-20 1992-05-20 コイル部品

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